○狂犬病、野生動物-米国(06):FL、ヒトの曝露
○デング熱・デング出血熱 最新状況2009(37)
カンボジア、ミャンマー、マレーシア
スリランカ、メキシコ、ブラジル
○口蹄疫-南アフリカ、疑い、RFI
○狂犬病、イヌ、ヒト-インドネシア(10)、バリ、疑い
○インフルエンザパンデミック(H1N1)2009(48):感染期間 contagious period
○Aedes albopictus -フランス:初報告
●C#狂犬病-米国(06):フロリダFL、ヒトの曝露、野生動物 20090915.3239
PRO/AH/EDR> Rabies, wildlife - USA (06): (FL) human exposure
狂犬病のアライグマやキツネに、ヒトやイヌが襲われた
情報源:NorthEscambia.com 、2009年9月13日。
North Escambia エスカンビアでは、1人が1頭の狂犬病のキツネに襲われ、イヌを襲ったアライグマ2匹も検査の結果狂犬病と判明したことから、狂犬病への警戒が続けられている。Escambia County Health Departmentの環境医療局長は、5月にCrabtree Church Road in Molinoにおいて、狂犬病のアライグマ1頭にイヌが咬まれ、8月にもHandy Road in Cottage Hilにおいて、アライグマにイヌが襲われていると述べた。先月(8月)に North Escambia の某所でヒトを襲ったキツネ1頭も、狂犬病検査で陽性となったことを明らかにした[Mod.JW注-このことにより、リスクのある人々が、その地域で狂犬病のリスクがあるかどうかを知ることができないことになる。ある1人のプライバシーを守ることで、他の人々のリスクを高めることになる]。狂犬病のアライグマに襲われたイヌは隔離され、狂犬病のキツネに襲われたヒトは治療中である。Escambia County(フロリダ Florida)の中央部から北部にかけての地域に対して、13日に狂犬病警報を発令した。3頭の野生動物の狂犬病検査が陽性となったことを受けての対応である...注意喚起は合計60日間継続され、Escambia County北部の Muscogee Road から the Alabama State (アラバマ州境)までの地域に適応される[5月から狂犬病が発生している中、なぜ60日間だけなのかは不明である]...
地図 Escambia County は、州の最西端で、 (1) in the map of the Northwest counties of Florida
●C#デング熱-カンボジア 20090915.3240
PRO/EDR> Dengue/DHF update 2009 (37)
洪水被害によるデング熱発生への懸念
Flooding hits homes, raises fears of dengue
情報源:The Phnom Penh Post 、2009年9月8日。
カンポートKampot province で豪雨による洪水によって、20軒以上の家屋に被害が生じ、州都ではデング熱発生の危険性が懸念されていると、7日に当局者が語った。5日間降り続いた雨により、Kratie, Stung Treng, and Kampong Cham provincesで洪水が発生している。2009年、小児24人が死亡しているデング熱に対し、より一層警戒が必要であるとされている。
[Mod.TY注-...20090823.2977では、8月18日現在、カンボジアで7227人が感染し、19人が死亡したと、National Center for Malaria (NCM) が報告している]
地図 Cambodia
●C#デング熱-ミャンマー(Rakhine) 20090915.3240
PRO/EDR> Dengue/DHF update 2009 (37)
小児3名がデング熱により死亡した
情報源:Narinjara News 、2009年8月24日。
報道によると、8月の第1週に、アラカン Arakan [currently Rakhine] Stateで小児3名がデング熱により死亡した。州都シットウェ Sittweの2人と、もう1人は第2の都市 Kyaukpruの小児であった。アラカンのデング熱感染者数は、8月1週目までで329人となったと、政府当局は発表している。Sittwe および Kyaukpru で最も多くの患者が発生しているが、その他の都市でも前年に比べて2倍のデング熱患者が発生している。現地の情報によると、デング熱患者らに対する医療施設は非常に貧弱であり、治療薬が不足しているところが多い。治療薬の足りない農村部の小児患者らの状態は最悪である。薬品の不足に加え、受ける治療も組織化されていない。シットウェの医師は、報告されている329人よりも多いと考えている。農村部から正確な患者数が伝わってこないためである。費用の面からこどもを受診させられない家族も多い。
地図 Sittwe and Kyaukpru in Rakhine (formerly Arakan) state in western Myanmar
●C#デング熱-マレーシア 20090915.3240
PRO/EDR> Dengue/DHF update 2009 (37)
2009年の死者は合計69人となった
情報源:Asia One Health, The New Straits Times report 、2009年9月12日。
8月25日に新たなデング熱による死者が報告され、2009年の死者は合計69人となった。最新の死者は、Taman Aman(Parit Bakar in Muar, Johor)在住の工場労働者である、45才の女性であった。2008年、この女性の家では3人がデング熱で死亡している。2009年8月30日から9月5日の間に、全国で新たに410人のデング熱患者が報告され、マレーシア国内の患者数は30110人となった。2008年の同じ時期の、感染者は30956人、死者71人であった。Selangor, Johor, Perak, Sarawak, and [Kuala Lumpur]など、多くの場所で発生が集中している。
地図 Malaysia
●C#デング熱-スリランカ 20090915.3240
PRO/EDR> Dengue/DHF update 2009 (37)
患者数は25606人となり、死者は249人に達した
情報源:People's Daily Online, Xinhua News Agency report、2009年9月11日。
デング熱患者数は25606人となり、死者は249人に達したと、11日スリランカ保健省の疫学局が発表した。最も患者が多く発生したのは6月の25606人であった...多くの患者が発生した地域は、Kandy, Kegalle, Colombo, Gampaha, and Kurunegalaである...
地図 Sri Lanka
●C#デング熱-メキシコ(ハリスコ) 20090915.3240
PRO/EDR> Dengue/DHF update 2009 (37)
チャパラで2009年初めてのデング熱患者が確認された
情報源:Guadalajara Reporter 、2009年9月11日。
1日、チャパラChapala 衛生当局が2009年初めてのデング熱患者を確認し、同湖岸地域でデング熱発生の危険性が増している。当局は直ちにこれに対応している...
地図 Jalisco state showing the location of Laguna de Chapala south of the city of Guadalajara
●C#デング熱-ブラジル(マトグロッソ) 20090915.3240
PRO/EDR> Dengue/DHF update 2009 (37)
36563人のデング熱患者を報告した
情報源:O Globo [in Portuguese]、2009年9月9日。
マトグロッソ Mato Grosso 州衛生当局は、9日現在、36563人のデング熱患者を報告した。重症例は1093例、死者は34例(うち6例は感染確定)である。2008年の1月1日から9月9日まで(患者数10489例)に比べ、250%の増加を記録している。州都クイアバCuiabaの2009年の患者数は10841例で、420例が重症、13例が死亡した。Varzea Grandeからは 3825 例と死者6例が報告されており、他に死者の発生した州は、 Curvelandia, Diamantino, Jaciara, Juara, Nova Mutum, and Tapurahである。
地図 Mato Grosso state
○Ea#口蹄疫-南アフリカ、疑い、情報提供依頼RFI 20090915.3241
PRO/AH/EDR> Foot & mouth disease - South Africa: suspected, RFI
南アフリカ:ウシの口蹄疫流行発生
South Africa: FMD outbreak in cattle
情報源:VetsWeb.com 、2009年9月10日。
ウシのfoot and mouth disease [FMD 口蹄疫], type SAT1による感染流行が、南アフリカ農業当局から報告されている。FMD 発生地域である the Kruger National Park(クルーガー国立公園)と the FMD buffer zone(緩衝地帯)の境界にある村で、6頭のウシが感染した。感染のあったウシはdip tank(水飲み場?)で発見されており、727頭のウシに感染の危険性がある...
●C#狂犬病-インドネシア(10)、バリ、イヌ、ヒト、疑い 20090915.3242
PRO/AH/EDR> Rabies, canine, human - Indonesia (10): Bali, susp.
情報源: The Bali Post [in Indonesian]、2009年9月15日。
狂犬病感染が疑われている3人目の患者である、47才の女性1名が14日Sanglah Hospital [Tabanan Regency]で死亡した。7月20日にキッチンで急に暴れ出した飼い犬の咬傷を受けていた。右腕を咬まれ直ちに医療機関を受診したが、破傷風の予防注射だけが行われていた。このイヌは3才だった。咬傷を受けてから1ヶ月後に女性は体調不良を訴え、9月12日に頭部の大量の発汗、胸痛、呼吸困難などの症状を経験した。病院を受診し2種類の投薬を受け帰宅したが改善せず、13日に別の病院を受診し、隔離病棟に収容された。すでに麻痺を生じ、蘇生は困難と見られ、14日に死亡した。咬傷から数週間後に、恐水症や恐風症の症状が見られていたが、常にのどの渇きを訴え、発熱があったことを、配偶者が明らかにした。15日現在、狂犬病の疑われる死者の数は3人で、Desa Buahan(Tabanan)の2人と、Kediriの1人である。
[Mod.CP注-バリ島は8つの行政区に分かれている(Badung, Gianyar, Tabanan, Bangli, Karangasem, Jembrana, Buleleng, and Klungkung, and one municipal city (Denpasar); 地図)。このうち、いずれも隣り合った3つの地域、Badung, Denpasar and now Tabananは、狂犬病の地方感染地域と考えてよい。感染対策は遅々として進んでいないようである。Tabanan Regencyでは3人目の狂犬病疑い患者が発生した。患者の公式確認が待たれる。バリ島における感染対策や治療状況も悲惨である]
●C#インフルエンザパンデミック(H1N1)2009(48):感染期間 contagious period 20090915.3240
PRO/AH/EDR> Influenza pandemic (H1N1) 2009 (48): contagious period
豚インフルエンザの感染期間は予想を上回る長期
Swine flu contagious longer than thought
情報源:healthzone.ca, Associated Press report 、2009年9月14日。
解熱後も数日間はウイルス感染の可能性があるとの新たな研究が発表されたことで、専門家らは、咳が止まれば豚インフルエンザ患者に感染力はないと考えた方がよいと述べている。CDCは国民に対して、解熱して1日経つまでは、職場や学校に行かないで自宅に待機し、他者との接触を避けるよう説明している。しかし、今回の新たな研究によると、ウイルスの感染リスクがもっとも高い自宅では、さらに長い注意期間が必要であることが示唆されている。豚インフルエンザは、通常の季節性インフルエンザに比べ、より感染期間が長いことが分かっている。今回の研究結果から、他者に感染させる可能性のある期間は1日や2日ではなく、おそらく1週間程度であると考えられると、ケベックQuebecの公衆衛生研究所の研究者は説明した。米国の微生物会議で発表された。今回の会議は、この春に豚インフルエンザが発生して以来、はじめての感染症専門家らが集まる大きな会議であり、CDCによれば、豚インフルエンザに感染した米国民は100万人を超え、600人近くが死亡している。今回の新たな研究結果を受けて、CDCが、豚インフルエンザ感染者の自宅待機期間を変更するかどうかについては不透明である。学校や職場を長期間休むことが、ほとんどの場合が軽症であるウイルスに対する対処法として適当とは考えにくいと、CDCのインフルエンザ責任者 Cox は述べている。豚インフルエンザがこれほど蔓延した今、感染患者を隔離することの価値は低くなっている。ガイダンスは、すべての要素に配慮してバランスよくまとめなければならないと述べ、学校や大学などのような環境にウイルスを進入させない様にすることは、実際のところ不可能であるとしている。粘液に排出されるウイルスの研究から、季節性インフルエンザについては、発症の数日前から発症後も、感染の可能性があることを医師らは知っている。豚インフルエンザについてのこのような研究は、今回が始めてであるが、この新型ウイルスはより長期間、感染性があることが示唆されている。季節性インフルエンザよりも長期間ウイルス排出されることは、現実に即していると、St. Jude Children's Research Hospitalの医師は述べている。3件の報告がこのような事実を示唆している。カナダの De Serresらは、検査で確定診断された43人の患者と、数十名の患者家族からの鼻咽頭スワブ検体を採取したところ、発症から8日目においても、検査法により違いが見られたものの、19-75%の患者に鼻腔内にウイルスが残っていた。この数字はかなり大きいものであるが、どの程度のウイルスが残っていれば、実際にインフルエンザの感染拡大が起き、どの程度まで減少していれば安心であるかは、よく分からいないと説明されている。シンガポールのDr. David C. Lyeらは、治療を行った70人の患者について、鼻または咽頭に関して非常に鋭敏なウイルス検査を行ったところ、発症の5日後に80%の患者がウイルスを保有しており、7日後でも40%にウイルスが確認できたと報告した。一部は16日間経過した後もウイルスを持っていた。タミフルを開始した時期によって、確認されるウイルスの量は変化したが、ウイルスの有無には全く影響しなかった。3件目は、メキシコのthe National Institutes of Medical Science and Nutrition のDr. Guillermo Ruiz-Palaciosの報告で、発症後1週間経っても豚インフルエンザウイルスが排出されることが多かったと、会議で発表した。特に肥満患者と薬剤服用が発症の2日目以降となった患者に多かった。この新しい研究報告は、豚インフルエンザの感染期間がより長期間であることを示唆したが、どれぐらいの期間であるかは明らかになっていない。たとえ鼻腔内にウイルスがいたとしても、他者に感染させるほど多くのウイルスを排出するわけではないと、CDCの専門家は述べている。この点で、咳のような症状のほうが問題となると説明した。De Serres は、感染力は様々な要因に影響され、ウイルスの存在だけで決まるものではなく、感染伝播に関係する他の症状にも依存するとしている。豚インフルエンザの症状として、発熱、咳、咽頭痛、鼻水、身体痛、頭痛、悪寒、倦怠感、と時に下痢や嘔吐などが見られる。小児では、普段より不機嫌、遊ばない、あまり食べないなどであることもある。CDCの、解熱してから1日は自宅で様子を見るというアドバイスは、医療現場には当てはめられない。医療現場においては、発症から7日間、もしくは治癒するかの、どちらか長いほうの期間の隔離が、今も勧められている。豚インフルエンザに感染した患者は、職場や学校に戻ったら、咳やくしゃみの際には口を被い、よく手を洗うことが求められると、CDCはアドバイスしている。
[Mod.CP注-このような結果があったとしても、CDCはインフルエンザパンデミック(H1N1)2009ウイルス感染患者の隔離期間に関する勧告を変更する可能性は低いと思われる。長期間の隔離は、特に軽症であるウイルス性疾患に対しては、もはや適当ではないとする、(CDCの)Nancy Coxの考え方が一般的だろう....]
●Er# Aedes albopictus ヒトスジシマカ-フランス:初報告 20090915.3240
PRO/EDR> Aedes albopictus - France: 1st report
7月にフランス南部に置かれたトラップで、ヒトスジシマカが確認された
情報源:Le Progres [in French]、2009年9月14日。
The tiger mosquitoとも呼ばれる[_Aedes_] _albopictus_ ヒトスジシマカは、デング熱やチクングニアウイルスのベクターとなる昆虫insect で、温暖な国に広く分布する。2005年、 La Reunion でチクングニアが流行し、5000例以上の患者が発生したことを思い出す人もいるだろう。この病気は、発熱と関節痛を特徴とする。仮にこの種の蚊族がフランス南部に定着していたとしても、今までにフランス国内でチクングニアやデング熱患者が発生したと報告されたことはない。しかしそのことを理由に、the DGS (Directorate of Health 保健局) が全ての道路に沿って行っている、この蚊族の拡大の監視をやめることはない。初めてこの種の蚊族が確認されたのは2009年7月後半で、通常の産卵トラップ oviposition traps のうちの1か所で見つかったものであると、the Interdepartmental Alliance for Mosquito Control. Based in Chindrieux (Savoy サボイ)の生物学者の1人が述べた。この部署は、蚊族の繁殖状況の把握などを担当する。同部署のチームは、蚊族の発生があった5か所(アン Ain, サボア Savoie, オートサボア Haute-Savoie, イゼール Isere, and ローヌ Rhone)に数百のトラップを仕掛けている...これまでのところ、"tiger" [mosquito]が見つかったのは、Aiton, サボア Savoy, Manissieux(リヨン Lyon東部、the Lyon-Chambery motorway)だけである。トラップが置かれているのは、蚊族の分布が広がる道路沿いである。ほとんど場合、すでに数年のうちに急速に分布が広がっているイタリアからの流入であり、ボウフラや卵がトラックやタイヤに溜まった水の中で運ばれてくる。暖かくなって孵化するため、専門家による調査が必要である。自宅付近の水たまりを放置しないよう注意を呼びかけている当局者は、花瓶や植木鉢のような入れ物は、蚊族をおびき寄せると警告している。
[Mod.TY注-_Aedes albopictus_ が、欧州内を北方に向かって分布域を拡大させ、それに伴って、デングやチクングニア、その他のウイルスの感染伝播リスクが生じていることを示唆する報告である。2007年にはイタリア中部でチクングニアウイルス感染が発生したことが報告されている。チクングニアウイルスは、2009年にシンガポールへの旅行者によってフランスに持ち込まれたが、それ以上の感染伝播は生じなかった(20090423.1524)。Professor EA Gould は、チクングニアウイルスの_Aedes albopictus_への適応の重要性を強調する興味深いコメントを行っており、この蚊族が定着している地域に、広範囲な地理的拡大が起きるリスクを指摘している(20080910.2829)。このコメントの中で、_Ae. albopictus_ がデング熱などの他のウイルスのベクターでもあることの重要性が指摘されている。フランスは、 _Ae. albopictus_ establishment(定着)に関して、比較的高いリスクを有している国に分類されている。
参考 European Centre for Disease Prevention and Control, 2009, Technical Report: Development of _Aedes albopictus_ risk maps. 45 pp.
地図 French administrative divisions