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2009年6月18日

 ○Black pod、ココア−ガーナ(AH)
 ○ブルセラ症、家畜、ヒト−カザフスタン(WK)
 インフルエンザA(H1N1)−世界各国(67):1918ウイルスに関するコメント
  1918年パンデミックで、秋に感染状況が悪化したのは変異によるというのは本当か
 インフルエンザA(H1N1)−世界各国(68):南半球
  [1] ブラジル - new strain discounted CDCは否定
  [2] 南半球の活動性 Southern hemisphere activity 北半球は何を学ぶのか
 ○インフルエンザA(H1N1)−世界各国(69):他のウイルス感染  
  臨床症状と疫学情報によって診断された感染疑い例の50%以上が他のウイルス感染だった
 ○ブドウ球菌(MRSA)、ヒト、動物−欧州:評価

Ep#Black pod−ガーナ(アサンテAH)、ココア 20090618.2244
PRO/PL> Black pod, cocoa - Ghana: (AH)
Black pod disease attacks cocoa farms in Tafo
情報源:Modern Ghana, Ghana News Agency (GNA) report、2009年6月14日。
the Produce Buying CompanyのTafo [Ashanti Region アサンテ地方] District責任者は、the black pod disease根絶のため、地域内のココアに対する一斉噴霧消毒を強化するよう、当局に要請した。...
[Mod.DHA注 −Black pod (別名 _Phytophthora_ pod rot) は、世界中のココアに被害を及ぼす主要な真菌疾患で、Africaにおける病原体は _Phytophthora palmivora_ と_P. megakarya_である。南北アメリカにおいては、このほかに2種類の種が確認されていて、 _P. palmivora_ が最も多く、高湿気候では損失が95%におよぶこともある....]

Ea#ブルセラ症−カザフスタン(西カザフスタン WK)、家畜、ヒト 20090618.2245
PRO/AH/EDR> Brucellosis, livestock, human - Kazakhstan: (WK)
1万頭以上のウシがブルセラ症に感染している
情報源:Meatinfo.ru [in Russian]、2009年6月15日。
the West Kazakhstan region 西カザフスタン地方では、1万頭以上のウシがブルセラ症に感染している。ウラルUralの各精肉処理場はstrengthened modeの状態にある(監視強化? 生産体制の強化?)。農業従事者らが、多数の感染ウシを持ち込んでいる。大量の肉の処理を行うため、肉のパック詰め工 場の作業もthe strengthened mode であるが、ソーセージの店頭価格は下がっていない。過去数年間と比べ、感染したウシの数は増加傾向にあり、23万頭を超えるウシが検査された。感染発生が 多かった地域は、Dzhangalinsky, Akzhaiksky, Dzhanibeksky の各地区である。しかし、専門家らは感染流行ではないとしている。...感染牛のリサイクルの問題も現実味を帯びてきたソーセージや缶詰めの肉の加温製造を経ていれば、Sanitary meat(衛生処理肉?)も使用可能となっている。感染拡大防止にはウシの処分が必要だが、(家畜を)生活の糧としている全ての農家が処分を急ぐ必要はな い。...それでも、感染肉の処理に合意した精肉加工場は、工業資源の不足から緊迫した状況に陥っている。生肉があまっているにも関わらず、全ての経済原 則に反して、ソーセージの店頭価格は高止まりしている。

●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(67):1918ウイルスに関するコメント 20090618.2251
PRO/AH> Influenza A (H1N1) - worldwide (67): comments on 1918 virus
質問 1918年パンデミックでは、ウイルスの変異により、その年の秋に感染状況が悪化したというのは本当か
投稿者:加・Neil V Rau、2009年6月17日。
1918 年のパンデミックでは、変異によって、その年の秋に感染状況が悪化したというコメントがくり返されているが、そのウイルス学的根拠を示せる方がいるのだろ うか北極で掘り出された遺体では、そのような詳しいレベルの情報は得られなかったと記憶している。20090617.2235でも述べられてい た。...
[Mod.EP注−このコメントは死亡率のデータに基づくものと考える。N Engl J Med. 2009 May 7: The Signature Features of Influenza Pandemics -- Implications for Policy には、全体の死亡率に占 めるインフルエンザによる死亡のグラフがあり、1918年パンデミックのコペンハーゲンCopenhagenのデータでは、インフルエンザによる全死亡の 割合は、7月に5%であったのが、11月には60%に増加している。このことから、第2波においてより強毒性のウイルスが出現したと解釈でき、納得できる 仮説だと思われる]
[Mod.DK注−死亡に関するデータはよく知られていた。強毒性ウイルスの出現以外にも、この違いを説明する方法はいくつも あると思われる。感染した人口集団の違い、冬期の肺炎球菌やブドウ球菌の感染循環増加、他の病原体ウイルスの増加、高密度で低温の大気とともに、より毒性 が強く大量のウイルスの吸入などがある]
[Mod.TY注−1918−19年のパンデミックの時期の分離株の、遺伝学分析は不可能であることか ら、driftやmutationについての評価も不可能である。残された評価方法は、毒性を表す唯一の指数と考えられる、臨床症状の重症度と致死率の変 化である。それらのデータが、現在入手でき、信頼性があり、二次性細菌性肺感染を除外できるかについては、確かではない]
[Mod.LL注− これまでに調査が行われた、Frankenstein (reanimated:フランケンシュタインのように蘇った) 1918 virusesについて、 春のウイルスから秋のウイルスになるまでの、phenotypic(表現型)やgenotypic(遺伝型)の変化に関するデータはない]
[Mod.CP 注-1918インフルエンザの犠牲者の、固定・冷凍肺組織から得られた、完全な1918インフルエンザウイルスの遺伝子塩基配列情報が入手できることか ら、このパンデミックウイルスの8分節全てを、リバースジェネティックスreverse geneticsの手法で再生することが可能である。これにより、極めて強毒性であったその特性の研究が可能となる。現在の人インフルエンザH1N1ウイ ルスと異なり、1918パンデミックウイルスは、トリプシンTrypsinなしで増殖することが可能なため、マウスや有精卵を死に至らしめ、ヒトの気管上皮細胞での高成長という表現型が示された(Characterization of the Reconstructed 1918 Spanish Influenza Pandemic Virus. Science. 2005, Oct 7; 310(5745): 77-80; abstract )。この1918ウイルス の塩基配列は、aggregated material(塊)から抽出されたもので、生物学的なクローンウイルス株からではないと考えられる。知りうる限りでは、パンデミックの流行中に、時間 を隔てて採取された遺伝子塩基配列情報はなく、実際に人インフルエンザウイルスが初めて分離されたのは、ようやく1930年代になってからのことである。 RNA遺伝子を持つウイルスには、元来高い変異能力が備わっていることを除いても、単一のパンデミック発生期間中に、特異的な遺伝学的変化が、毒性変化の 原因であるとはっきり言うことは、とても難しい作業である]

●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(68):南半球 20090618.2253
PRO/AH/EDR> Influenza A (H1N1) - worldwide (68): southern hemisphere
[1] ブラジル - new strain discounted CDCは認めていない
情報源: CIDRAP News 、2009年6月17日。
The Centers for Disease Control and Prevention (CDC)、その他の専門家らは、ブラジルの患者において、新たな新型[2009 swine-origin] H1N1 influenza virus株が確認されたとの報告を受理(承認)しなかった。サンパウロSao Pauloの研究機関の研究者らが、すでに回復している国内の患者1名から、新たなウイルス株を検出したと、同研究所とAFPの情報として報道されていた [20090617.2235]。この分離されたウイルス株のヘマグルチニンhemagglutinin (HA)遺伝子の内部の、"核酸とアミノ酸配列に明らかな変化がいくつも見られた"と述べられていた。しかし、米・アトランタAtlantaのCDCの広 報担当者は、"CDCは新型インフルエンザA(H1N1)の新たなウイルス株の情報を得ていない"と述べ、このウイルスが新たな株だとする報告を否定した (discounted)。 ...Virology Blogを掲載するコロンビアColumbia大学のウイルス学者も、A/Sao Paulo/1454/H1N1のHAタンパクのアミノ酸配列と、現在のパンデミックウイルスを比較して、変化はないとし、数カ所で見られる、他の 2009 H1N1ウイルス株とのいくつかのアミノ酸の違いは、抗原性や宿主の範囲に影響ないと考えられると、Blogの中に書かれている。このウイルスは、メキシ コへの旅行から帰国後すぐに発病した、26才のサンパウロの男性患者から採取された。4月24日に入院したが、その後回復している。
[2] 南半球の活動性 Southern hemisphere activity
Influenza A (H1N1) virus activity in the Southern Hemisphere - Lessons to learn for Europe? : The European Centre for Disease Prevention and Control, Stockholm, Sweden
情報源: Eurosurveillance, Volume 14, Issue 24, 18 Jun 2009 、2009年6月18日。
熱帯を除くと、インフルエンザ感染の活動性は、緯度に依存する季節性変動があが、経度には影響されない。この季節性に関係する因子については、完全に理解 されているわけではないが、indoor crowding(室内の密集度), lower temperatures(気温の低下)、decreased humidity(湿度の低下)および reduced levels of sunlight(日射量の減少)などが、感染伝播と感染感受性双方に影響するものと考えられている[1]。 季節性インフルエンザは、典型的には、北半球では11月から3月にかけて、南半球では4月から9月にかけて発生する。しかし、両半球間のインフルエンザ活 動性が一時的に重なり合う現象が報告されている[2]。熱帯地方では、1年中インフルエンザが発生する熱帯地域が、両半球の感染流行にとってのウイルス 貯蔵所の役目を果たしているのか、については今も分かっていない。季節性の流行中の優位となるインフルエンザウイルスについては、半球内でも違いが見られたり、有病率が異なることが報告されている。たとえば、2007-8年インフルエンザシーズンでは、欧州で優位であったウイルスはA(H1N1)であった が、南北アメリカにおいてはA(H3N2)が優位であった[3,4]。インフルエンザは、1年のうちの決まった期間内に発生するが、2つの半球で感染循環 するインフルエンザウイルスは、互いに独立しているわけではない。このことは、両半球で感染循環するウイルス株に基づくウイルス学的情報を考慮して、 the seasonal influenza[sic ワクチンのこと?]が製造される理由の1つになっている。季節性インフルエンザ用ワクチンの組成に関する勧告は、それぞれの 半球のインフルエンザシーズン開始前に合わせて、通常は2月と9月の年2回、WHOから発表される。北半球と南半球のインフルエンザ活動性に相互作用が見 られることから、ウイルスの発病率、重症度と重症化リスクには共通性が見られると予想される。このことは、北半球の国々にとって、南半球の経験から学び準 備する機会を与えられることにもつながる。

現在のチリとオーストラリアのインフルエンザ活動性状況
チリおよびオーストラ リアの国土の大部分は、南半球の温帯地域に位置し、はっきりしたインフルエンザシーズンの時期と大多数の患者発生は、5月から9月にかけての時期となる。 いずれの国にも季節性インフルエンザのサーベイランスシステムが確立されている。チリでは、2−4年ごとにインフルエンザ活動性の増大が観察されており、 オーストラリアでは、近年、インフルエンザ類似疾患とインフルエンザ検査確定報告数の、全般的な増加が報告されている。南半球でのインフルエンザシーズン 開始に一致して、ここ数週間、両国ともインフルエンザA(H1N1)の症例数の急激な増加が観察されている。チリで第1例目の患者が報告されたのは、 2009年5月中旬であった:複数の学校内における(2−6例からなる)小集積と、ドミニカ共和国から帰国した3例であった。5月末の時点で、国内の全 15自治体のうち11か所から患者が報告されている。6月12日、患者数は2335人となり、うち2人が死亡した;大部分(66%)が5−19才で、重症 化して入院を必要としたのは2%であった。オーストラリアで初めてのA(H1N1)ウイルス感染患者が確認されたのは5月8日で、その後3週間で全豪8管 轄区内から検査による確定診断例が報告された。6月16日の時点で、オーストラリア全国では1965人の患者が報告されているが、その62%がビクトリア Victoria州からの報告である。
チリ・オーストラリア両国政府は、第1例目のインフルエンザA(H1N1)症例に対しては、 "containment(封じ込め)" strategyで臨んだ。急速な感染拡大状況を受け、(第1例発生から2週間後の)5月末の時点で、チリ政府当局は、"mitigation(緩和、軽 減)" strategyに転換した。オーストラリア政府当局は当初、修正"sustain" phase(維持期)が適用されていた、感染が最も深刻だったビクトリア州だけの方針転換を決めたが、現行のパンデミックはあまり重症化しないとの立場から、6月17日、全国的 に新たな"protect" phaseへの移行を開始したこの政策転換により、とりわけ検査戦略が変更され、重症化(の可能性のある)症例の早期発見と適切な治療に重点が置かれて いる。

チリやオーストラリアの現況から、欧州は何を学べるか
過去の季節性インフルエンザのように、南半球の冬期のインフ ルエンザA(H1N1)ウイルスの発生状況は、北半球の冬期に予想される事態を明らかにしてくれる可能性が高い。南半球のインフルエンザシーズンは始まっ たばかりで、インフルエンザA(H1N1)ウイルスに関するデータも限られているが、すでに初期のいくつかの結論は得られている。しかし、欧州を含めた北 半球の各国にとってもっと重要なことは、今後も事態を注意深く観察し、最も影響を受ける集団、重症化に至るリスク因子、ウイルスの毒性・感染伝播・抗ウイ ルス薬に対する感受性の変化に加え、薬物および非薬物的公衆衛生対策の影響に関して、より一層の知識を得ることである。インフルエンザシーズンに一致して 急増している、オーストラリアとチリにおける報告患者数の現況は、今も感染拡大が緩徐な、欧州で観察されてきた状況と異なっている。北半球の夏期の間の欧 州では、インフルエンザの活動性は低レベルのままと予想される一方、オーストラリアとチリでは、2009年9月ごろの欧州のインフルエンザシーズン開始時 期にも、今のように急増しているかも知れない。チリとオーストラリアは、直ちにcontainment(封じ込め) からmitigation(緩和)もしくはsustaining(維持) strategiesに切り替えた。これまで、欧州の加盟国の対応策として、積極的な患者の発見と接触者追跡、患者と接触者の隔離、抗ウイルス薬による治療および予防などの、強力な封じ込め戦略を採ってきた。これらの対策は、欧州で、新たなウイルスが初めて確認されたときの対応としては適切であったが、大陸内の広い範囲でウイルス感染循環が起きる可能性が高い、次期冬期間に継続して実施可能であるかについては、不透明である。国内の感染流行とウイルス学的 状況に応じて、別の対策を実施する可能性が高い。

適切に対応するために必要な追加情報は何か
南半球で行われる非薬物的な 公衆衛生対策の有効性に関する研究が重要である。比較する際に、各国の医療システム、人口密度、社会構造の違いを考慮に入れることが肝要である他のイン フルエンザウイルスの共感染循環や、あるウイルス株の他の株に対する優位性も、注意深く観察する必要がある。チリでは、疫学第21週に、感染循環している インフルエンザウイルスの90%がインフルエンザA(H1N1)ウイルスであり、米国でも第22週に89%に達していることが確認されている。他のインフ ルエンザウイルス株に対する、パンデミックウイルス株の優位性は、以前のパンデミックにおいても観察された現象であった。他の南の国々でもそのような現象 (A(H1N1)優位)が見られるとすれば、北半球でも同じ現象が起きると予測され、それに応じた、ワクチン接種や治療などの公衆衛生対策を適応させる必 要がある。2009年4月の確認以来、メキシコと米国を中心に、この新たな [2009 swine-origin] influenza A(H1N1) virusに関する、多くの疫学およびウイルス学的情報が得られた。しかし、これらの情報は、ウイルス感染拡大初期の状況を反映したものであって、次の冬 期の状況を表すものではないかも知れない。従って、南半球の冬期の状況をよく観察することは、北半球の冬のインフルエンザシーズンの、より正確な予測とそ の準備に有用だと考えられる。ただし、判明した事実の一部はその解釈を慎重に行わなければならず、そのまま欧州に当てはまるとは限らない。パンデミック対 策に当たる南半球の各国を支援する目的で、国際的な協力が行われ、相互に利益がもたらされる必要がある。南半球のための追加資源、綿密な対象を絞った調査 への協力、北半球での疫学的知見の蓄積が、予測される冬期のピークへの準備の向上につながる。
参考文献(文中の[数字]、原文参照願います)

●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(69):他のウイルス感染 20090618.2254
PRO/AH/EDR> Influenza A (H1N1) - worldwide (69): other viral infections
症例定義によりインフルエンザA(H1N1)疑い例と診断された患者の50%以上が、他のウイルス感染だった
A variety of respiratory viruses found in symptomatic travellers returning from countries with ongoing spread of the new influenza A(H1N1) virus strain
情報源:Eurosurveillance, Volume 14, Issue 24, 18 Jun 2009 、2009年6月18日。
(北 米の)influenza A(H1N1) virus 感染が確認されている各国に、最近の渡航歴がある79例の有症者から採取された臨床検体について、急性呼吸器感染の原因となる、広い範囲の病原体を対象と するmultiple real-time PCRによる検査を行った。この解析により4例のインフルエンザA(H1N1)ウイルス感染例のほかに、検体のおよそ60%で他の呼吸器ウイルスが診断 された。 influenza A(H1N1) virus発生中の各国において、多くの異なる種類のウイルスの感染伝播が同時に発生していることが、再認識された。この結果、臨床症状と疫学的基準によ る、the definition of suspected cases(感染疑い例の定義)では、インフルエンザA(H1N1)ウイルス感染と他のウイルス感染症をほとんど区別できないことが分かった。

背景
新 たなinfluenza A(H1N1) virus variantは、2009年4月に初めて姿を現したあと、世界中に拡大し、6月17日の時点で、WHOは39620例の患者を報告している。4月30 日、欧州委員会は症例定義を提示し、ほとんどの加盟国が採用している。その勧告に従い、スウェーデンにおいては、呼吸器症状があり、38度以上の発熱を伴 い、7日以内の感染発生国への渡航歴もしくは感染が確定した患者との濃厚接触があった場合に、インフルエンザA(H1N1)の検査を行うことを推奨してい る。通常の季節性インフルエンザの定点サーベイランスの期間が延長され、現在や輸入インフルエンザA(H1N1)ウイルスの同定と、接触者の追跡や抗ウイ ルス薬により二次感染伝播を阻止し、コミュニティ内での持続感染発生の時期を遅らせることに焦点が絞られている。初期予防策実施の可否を決めるための、よ り確実な根拠を提供する目的で、(人口150万人の)スウェーデンのVastra Gotaland 地域の、全てのsuspected cases(疑い例)患者からの検体について、様々な呼吸器感染症の病原体に対する拡大検査を施行した。

材料と方法
2009年4月24日 から6月10日までの期間にインフルエンザ様症状を呈し、米国もしくはメキシコへの最近の渡航歴があり、検査を勧められた患者からの検体による報告であ る。診察は、Sahlgrenska University Hostpital/stra(in Gothenburg)の感染症医によって行われ、彼らの診察結果と検査結果に基づいた報告となっている。要約すると、投稿歴のある患者全79人のうち、 90%に呼吸器症状があり、5%はなかった。残りの5%については呼吸器症状の記載がなかった。66%に38℃以上の発熱があり、29%は発熱が見られな かった;5%が発熱に関し不明であった。鼻咽頭スワブ検体が、Sahlgrenska University Hospitalのウイルス学研究室分子学的診断部に送付され、13 種類のウイルスと2種類の細菌を対象とするmultiple real-time PCR法により検査が行われた: 6 parallel multiplex PCRs on an ABI 7500 instrument。このPCR検査で、matrixタンパクを狙ったインフルエンザA構成成分検査に反応した検体は、追加のヘマグルチニン haemagglutinin 遺伝子を対象とし、従来からのH3N2・H1N1と新たなH1N1ウイルス株に特異的に反応する、3つのPCR反応を平行して行う追加real-time PCR検査によって、サブタイプ分けされた[原文にprimers and probesの情報あり] 。

結果と検討
全体で、79人の患 者からの検体が検査された(男性42人、女性37人、平均年齢30才、1−75才)。週平均10−16検体が採取され、ほとんどが北米への最近の渡航歴の ある、呼吸器症状のある患者だった。the new influenza A (H1N1) variantの患者は4例で、興味深いことに、患者の56%から他の病原体が検出された。

Table. Viral aetiologies for the patients(suspected cases), Apr-Jun 2009 (n=79)
病原体 / 症例数 / Percentage
Rhinovirus / 28 / 34
Coronavirus / 8 / 10
Influenza B virus / 3 / 4
Human parainfluenza virus types 1-3 / 3 / 3 / 4
Adenovirus / 2 / 2
Influenza A (H1N1) virus / 4 / 5
Metapneumovirus / 1 / 1
Enterovirus / 1 / 1
Respiratory syncytial virus / 0 / 0
Mycoplasma pneumoniae, Chlamydia pneumoniae / 0 / 0
Negative / 32 / 39
Total number / 82 / 100
(3人の患者で、重複感染あり)

...the criteria for suspected cases of influenza A(H1N1)は、ウイルス感染の指標としては妥当relevantだが、インフルエンザA(H1N1)に特異的ではなかった。さらに定義を厳しくすれ ば、比較的軽症であったインフルエンザA(H1N1)ウイルスの患者が漏れてしまう。体温39℃以上や筋肉痛などを入れた厳しすぎる(too strict)基準にすれば、感染流行が少なく見積もられてしまう恐れがあり、liberal(緩い)定義だと、多くの患者が他の病原体によるものとなっ てしまう。...感染流行の時期(初期とピーク時)によって臨床診断によるpositive predictive value(陽性予測値)は上下すること、流行時には、広範囲の病原体診断による他の病原体検出の割合は、50%から低下すると推察されるこ と...PCR法の解説..新型インフルエンザA(H1N1)ウイルスのような新興呼吸器ウイルスの初期検査に、broad diagnostic testが有効なツールとなりうるだろう。

●C#ブドウ球菌(MRSA)、ヒト、動物−欧州:評価 20090618.2255
PRO/AH/EDR> Staph. aureus (MRSA), human, animals - Europe: evaluation
European public health agencies evaluate antibiotic resistance of _Staphylococcus aureus_
情報源:EFTA press release 、2009年6月16日。
livestock, pets and foodsにおける、meticillin-resistant _Staphylococcus aureus_ (MRSA メチシリン耐性黄色ブドウ球菌) に関する、The European Food Safety Authority (EFSA), the European Centre for Disease Control and Prevention (ECDC) and the European Medicines Agency (EMEA) の合同研究報告...原文参照願います