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2009年7月1日

 ●インフルエンザA(H1N1)−世界各国(79):case count
  [1] Worldwide - WHO 07:00 GMT+2
  [2] Americas Regional update - PAHO 16.00 GMT-4
  [3] News briefs: 30 Jun 2009
 ●インフルエンザA(H1N1)−世界各国(80):アルゼンチン、ヒトからブタへ
 ●鳥インフルエンザ、家禽か渡り鳥か(03):ロシア(TU)
 ○東部ウマ脳炎、ウマ−米国(03):FL
 ○ペスト、腺ペスト−アルジェリア、RFI
 ○ブルセラ症、家畜、ヒト−ロシア(OM
 ○病原大腸菌O157−米国(05):冷凍クッキー生地、CDC

●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(79):case count 20090701.2372
PRO/AH/EDR> Influenza A (H1N1) - worldwide (79): case count
[1] Worldwide - WHO 07:00 GMT+2
Summary table of cumulative cases reported to WHO as of 1 May 2009 -- 29 June 2009
情報源: WHO 、2009年6月29日。
国別: 患者数 (死者) May 1 / 8 / 15 / 22 / 29 / Jun 5 / 12 / 19 / 26 / 29
原文参照願います
総報告国数: 13 / 25 / 34 / 42 / 53 / 69 / 74 / 87 / 105 / 108
総 報告患者数: 367(10) / 2500(46) / 7520(65) / 11 168(86) / 15 510(99)/ 21 940(125) / 29 669(145) / 44 287(180) / 59 814(263) / 70 893(311)
[2] Americas Regional update - PAHO 16.00 GMT-4
情報源: PAHO H1N1 website、2009年6月29日。
Grand total: 55 766 (311)
[3] News briefs: 30 Jun 2009
南北アメリカ:
Brazil - 1st death confirmed, アルゼンチンへの渡航歴
Uruguay - 1st death confirmed, 多臓器不全の既往
欧州:
Spain - 1st death reported, 妊娠女性
Bosnia and Herzgovenia - 1st case confirmed
アジア:
Myanmar - 1st case confirmed, Singaporeへの渡航歴
Nepal - 1st 3 cases confirmed, 米国への渡航歴
Thailand - 3rd death reported
アフリカ:
Kenya - 1st case confirmed,英国への渡航歴
インド洋:
Mauritius - 1st case confirmed, アルゼンチンへの渡航歴

●Ea#インフルエンザA(H1N1)−アルゼンチン、世界各国(80):ヒトからブタへ 20090701.2376
A novel influenza A/H1N1 in pigs in Argentina
ブタの新型インフルエンザA(H1N1)、アルゼンチン
情 報源:DEFRA, Global Animal Health - International Disease Monitoring.Preliminary OutbreakAssessment.Reference: VITT 1200 / H1N1 Influenza A in Argentina pigs、2009年6月26日。

1.はじめに
アルゼンチン政府当局は、ブエノスアイレスBuenos Aires地方[上記URLに地図あり]の1か所の商業養豚場において、インフルエンザA(H1N1)の感染流行が発生したと報告した。報告の中で当局 は、この感染流行を"a new emerging disease(新興疾患)" と位置づけている。感染の導入は、2009年6月7−9日にかけてインフルエンザ症状を発症した、この農場の複数の従業員であるヒトからブタへの感染伝播 と見られている。報告によると、この農場は、2008年7月に採用した自所内のrestocking systemから、restock(動物の供給)を行っていた[=ほかからの動物・ブタは入っていない]。感染したブタは、6月24日まで症状が認められ ていたが、現在は回復している。報告では、(各年齢の混じった)合計5500頭以上のブタの30%に感染が認められたが、死亡例は発生していないとされて いる(OIE, 2009)。

2.感染発生状況の評価
家畜のブタのインフルエンザA(H1N1)確認が、"a new emerging disease"としてOIEに報告されるのは、今回がまだ2件目である。1件目は、2009年4月カナダのブタでの発生報告である。ブタのインフルエン ザA(H1N1)の潜伏期間はやや短い(多くは数日間)。2008年中旬に、restocking systemが導入実施されていることから、以前からこの施設のブタに、気づかれないままウイルスが存在していたとは考えにくい。WHOは最近になって、 今回の新型インフルエンザA(H1N1)が世界的パンデミックのレベル6にあると宣言した。今日まで、およそ6万人の感染が検査により確定され、死者は 263人であると報告されている。105カ国からウイルス感染の確定が報告されている。数カ国から死亡発生の報告があり、主に基礎疾患のある人たちであっ た。The World Organisation for Animal Health (OIE 国際獣疫局) の、加盟国に対する以前の勧告は今も有効である。すなわち、動物の臨床症状に注意する;衛生的に取り扱われた豚肉およびその加工品は感染源とならない;こ れらの製品に関するいかなる制限も正当性はない;動物衛生上の理由によるブタの処分は推奨せず、処分は国際動物福祉基準に沿って行われなければならない。 英国ウェーブリッジWeybridgeのthe Veterinary Laboratories Agency(VLA 獣医学研究局)の協力を得て、EUの調査グループは、ヒトからの新型変異インフルエンザA(H1N1)ウイルスに感染したブタに関 する、予備的検査を完了した。要約すると、naive pigs(これまでにウイルスに感染したことがないブタ)に、経鼻的にウイルスを接種すると、(口と目から)感染の1−10日後(ピークは3−5日後)ま でウイルスが排泄された。経直腸的ウイルス排泄やウイルス血症は認められなかった。感染していないブタを感染ブタの中に入れても、接触によりウイルスに感 染した。感染したブタはすべて、軽症ないし中等度の臨床症状と病理学的所見を示した。これまでに蓄積されたエビデンスから、the new variant Influenza A/H1N1(新型変異インフルエンザA/H1N1)は、基本的にヒト-ヒト感染の状態のままであり、概ね患者の症状は軽症である。ブタでこのウイルスを 実験的に感染させたデータによると、感染は気道に限局され、ウイルス血症は特徴的ではない。ブタにおいても軽症であった。別のシチメンチョウへのウイルス 感染の実験では、感染が成立しなかった。アルゼンチンは、EUに対して豚肉・加工品の輸出認可を受けていない。豚獣医学協会は、養豚業者に対して、新型イ ンフルエンザA(H1N1)導入のリスクから、飼育されているブタを守るための勧告を行った。

3.結語
これまでの情報に基づけ ば、豚肉などの輸入が認可されていないアルゼンチンから英国にインフルエンザA(H1N1)が持ち込まれるリスクは無視しうる程度と考えられる。この最新 報告は、英国のブタへの新たなインフルエンザ導入経路として、養豚場と直接・間接の接触のある感染者の可能性示唆された。このため、インフルエンザが疑わ れる症状のあるブタの監視を継続し、検体を採取して関係当局に提出し、常に養豚場のbiosecurity measuresを維持することが重要である。引き続き推移を見守りたい。
[Mod.CP注-2009年(ブタ由来)A(H1N1)インフルエン ザウイルスのヒトからブタへの感染伝播の初めての記録報告であり、(ヒトとブタの)2つの宿主から得られたウイルスを、分子学的に比較し検証することが必 要である。以前のProMED-mailで報告されたように、カナダの農場でウイルスに感染したブタの感染源は判っていない。..当初疑われたメキシコか ら帰国した作業員は感染していないことが証明され、今も感染源は不明のままである]

●Ea#鳥インフルエンザ−ロシア(トゥバTU)、家禽か渡り鳥か(03) 20090701.2377
PRO/AH/EDR> Avian influenza, poultry vs migratory birds (03): Russia (TU)
HPAI H5N1 in wild birds in Russia (final draft)
野鳥の高病原性鳥インフルエンザH5N1、ロシア(確定)
情報源:DEFRA, Global Animal Health - Int Dis Monitoring. Prelim Outbreak Assessment (VITT/1200)、2009年6月26日。

1.症例報告
ロシア政府は、Respublika Tyva Region(トゥバ共和国内、上記URLに地図あり)で死亡して発見された58羽の野鳥の、H5N1 HPAI感染流行を報告した。

2.発生状況の評価
2009 年2月、香港当局は、11件の、死亡して海岸に打ち上げられたり内陸部で発見されたりした、野鳥(2 corvids, a heron アオサギ, a falcon ハヤブサ) もしくは家禽のH5N1 HPAI事例を報告している。5月には、中国・青海湖の野鳥で1件のH5N1 HPAI感染流行が報告された。報告によると、 107 great crested grebes カイツブリ, 3 bar headed geese ガン, 11 brown headed gulls カモメが死亡して発見されたことが示されている。モンゴルでは、5月にアルハンガイArkhangai 県の渡りをするwhooper swans(オオハクチョウ)のH5亜型 HPAI感染流行が報告されている。これらの報告は、2005年に東南アジアとロシア南部シベリア Siberiaで発生したのと同じパターンを辿っているようである。後から考えてみると、2005年のこれらの報告は、(その後に発生した)欧州やアジア 全域の広い地域にわたって、多くの国々でHPAI H5N1感染流行が発生する前触れ(開始のサイン)であったことが判っている。今回の報告が、今後どこまで広がることになるかは未知数である。また、今回 の報告は、2005年に分離されたウイルスと同じウイルスが再興したものであるのか、それとも新たなウイルス株が関係するのかも判っていない。現在の報告 数は、2005/6年ほどではないが、それ以降では最も多い。これまでの報告によると、2005年の青海湖では、6000羽以上の野鳥が感染した。 2006年の感染は約900であった。2005年と2006年のモンゴルの数値は(中国より?)少なかった。2006年、ロシアのUvs Noor lake地域から4000羽以上のカイツブリgrebesのH5N1 HPAI感染が報告された。ロシアはまた、6つの地域において、120件以上の家禽のH5N1 HPAI感染流行を報告している。これらの地域では、野鳥の死亡も確認されている。その後、欧州・アジア・アフリカの広い地域でH5N1 HPAI感染が報告された。2005年から2006年の感染拡大の中で採取された検体の調査により、モンゴルの渡り鳥のオオハクチョウが、他の野鳥との接 触によって感染する歩哨種sentinel species の役割を果たす可能性が示唆されている。モンゴルから青海湖、ミャンマーへの渡りのルートに関する詳しい研究は、当時のこの地域の野鳥から得られた分離ウ イルス間の系統発生上の関連性を裏付けるものであった。2009年の東南アジアとエジプトの家禽で、H5N1 HPAIの発生概数の増加が見られている。これに一致して野鳥での発生件数の増加が認められていることは、地域内の野鳥のサーベイランスが機能しているこ とを示唆する。ある年から翌年への流行サイクルには、しばしばpopulation changes(鳥類の種の構成・個体数変化)や免疫反応の持続性との関連性が認められてきた。DEFRAは、ECの勧告に従った野鳥サーベイランスシス テムに協力する

3.結語
われわれは、(H5もしくはH7)高病原性鳥インフルエンザが英国の家禽で発生するというリスクが、低い まま継続して存在し、最新の報告からリスクが大きく変化していないと考えている。家禽の飼育者らは、家禽の健康状態に注意し、感染が疑われる時は直ちに報 告し、年間を通じて十分なbiosecurity のレベルを維持することが重要である点を再認識させられた。

●Ea#東部ウマ脳炎−米国(03):フロリダFL州、ウマ 20090701.2378
PRO/AH> Eastern equine encephalitis, equine - USA (03): (FL)
[1] Leon County
Two horses in eastern Leon County euthanized after testing positive for encephalitis
東部Leon郡でウマ2頭が脳炎の検査陽性のため安楽死
情報源: Tallahasse.com, Tallahassee Democrat report 、2009年6月22日。
Leon 郡の衛生当局は、2頭のウマの蚊族媒介性eastern equine encephalitis [EEE]感染例を確認し、リスク増加に対する注意を呼びかけている。郡内で飼育され、Tung Grove RoadとLouvenia Driveに放牧されていた。6月19日に感染が確認され、安楽死させられた...
[2] Clay County reports EEE in horses
Clay郡でウマのEEEの発生が報告された
情報源: First Coast News、2009年6月24日。
クレーClay County Health DepartmentおよびフロリダFlorida衛生局は、3頭のウマのEEE検査が陽性となったことを報告した。...
蚊族媒介性疾患に関する詳しい情報 the Florida Department of Health's website 
[ModTG 注-Eastern equine encephalitis (EEE 東部ウマ脳炎)は、蚊族媒介性ウイルス疾患で、EEEウイルスは主に米国の東半分に発生する。ヒト、ウマ、一部のトリが発病する。高い致死率のた め、米国では最も重症度の高い蚊族媒介性疾患の1つとなっている。EEEVは、感染性の蚊族の刺咬によりヒトに伝播される。蚊族の刺咬から、EEE発症ま での期間はおおよそ3−10日間である。主な感染サイクルは、鳥類と蚊族間で行われている。多くの種類の蚊族がEEEVに感染する。鳥類−蚊族間のウイル ス感染サイクル維持に最も重要な蚊族は_Culiseta melanura_で、freshwater hardwood swamps(淡水で硬木の生えた湿地)で繁殖する。しかし、_Culiseta melanura_は鳥類しか吸血しないことから、ウマやヒトのEEEV曝露にとっては重要なベクターではないと考えられている。ヒトやウマへの感染伝播 には、感染した鳥類とほ乳類の間を橋渡しできるような、 _Aedes_(シマカ), _Coquillettidia_, _Culex_(ヤブカ) speciesといった蚊族が必要とされる。ウマはEEEに感受性があり、ほとんどの場合死亡する。しかし、終末"dead-end"宿主と考えられてい るウマのEEEV感染発生は、ヒトにとってはそれ程リスクにはならない(ウマの血中EEEVの量は、再び蚊族を感染させるのに不十分なため)。]
出典:CDC 

●C#ペスト−アルジェリア、腺ペスト、情報提供依頼RFI 20090701.2379
PRO/AH/EDR> Plague, bubonic - Algeria: RFI
リビア国境周辺地域などで、50人のペスト患者が報告されている
情報源:Free Republic, The Media Line report、2009年6月29日。
北 アフリカ各国は、国内の腺ベスト感染拡大防止強化策を、予防的に、さらに高める方針を取っている。ロンドンLondonに本部のあるAl-Quds Al-'Arabiによると、アルジェリアでは、リビア国境から15km以内で2人の死亡を含めた数人の患者が発生するなど、50例のペスト患者を報告し ている。このため、アルジェリア政府当局は、リビアとの国境での医療監視を強化した。当局は、Bedouin(ベドウィン族の人々)が、Illizi州か ら国境を越えてリビアに移動し、アルジェリアに病気を持って再び戻ることを懸念している。WHO広報担当者は、この地域の齧歯類がペストを伝播するのが確 認されていると話した。しかし、25年間ヒトでの感染は起きていなかったとし、原因調査中であるが、恐らくノミに曝露した可能性が高く、ヒト-ヒト感染す る肺ペストではないため、感染したヒトで感染は終了すると説明した。エジプト、チュニジア、アルジェリア、モロッコの各国政府当局は、ペスト封じ込めのた め、緊急対策を実施している。エジプト国境から150km離れた、リビア沿岸部のTubruq市で13人が腺ペストに感染したことを受け、6月にエジプト はリビア国境を封鎖した。リビアのメディアは、ペストによる死者を1ないし3人と報道している。..アルジェリアとリビアの間の国境は全長982kmにも 及び、監視の届かない国境を越えたヒトとモノの交流が連日行われている。一部には、ペスト流行はラクダ肉の摂食やcamel fly(ラクダについた虫)の刺咬に関係するとの見方もある。かつて、リビア、ヨルダン、最近では2005年のサウジアラビアで、汚染されたラクダの肉が ペストの原因として報告されている。
地図 Algeria 

●Ea#ブルセラ症−ロシア(オムスクOM)、家畜、ヒト 20090701.2380
PRO/AH/EDR> Brucellosis, livestock, human - Russia: (OM)
家畜と、家畜に接触したヒトのブルセラ症が確認されている
情報源:Omsk KP [in Russian]、2009年6月27日。
2 つの地区Lyubinskiy and Sherbakulskiy(Zameletenovka, Astrahanovka, Chadskoye, and Sherbakul villages)において、ブルセラ症が確認されている。獣医師らは、ヒツジ、ウシ、ブタのブルセラ症感染を確認した。隔離対策が実施されている。ロシ ア衛生監視当局は、感染動物と接触のあった可能性のある300人のメディカルチェックが行なわれ、300人中39人はブルセラ症の検査陽性であり、8人は 病院で治療を受けた。感染が疑われる患者らは、オムスクOmsk感染症病院に送られた。
[Mod.LL注−ブルセラ症の診断が臨床的に行われた (原因不明の発熱患者で、感染動物や乳製品の曝露があった)のか、特異抗体検査による血清学的診断だったのか、記載されていない。ヒト-ヒト感染は通常起 こらないことから、隔離措置は、おそらく家畜に行われたのであって、ヒトに対して行われたのではないと思われる。]
地図 Omsk、oblast (province) of Russia, シベリアSiberia南西部 

●C#病原大腸菌O157−米国(05):冷凍クッキー生地、CDC
原文参照願います
情報源:US Centers for Disease Control and Prevention (CDC)、2009年6月30日。