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2009年6月30日

 ●インフルエンザA(H1N1)−世界各国(78):タミフル耐性、デンマークDK
 ○狂犬病、キツネ、ヒトの曝露−米国(NC州)
 ○炭疽、ウシ−カナダ(SK)
 ○ムンプス-英国(08)イングランド
 ○病原大腸菌O157−米国(04):冷凍クッキー生地

●C#インフルエンザA(H1N1)−デンマーク、世界各国(78):タミフル耐性 20090630.2359
PRO/AH/EDR> Influenza A (H1N1) - worldwide (78): Tamiflu resistance, DK
デンマークの患者で、初めてのタミフル耐性豚インフルエンザが確認された
情報源:BBC News、2009年6月29日。
豚インフルエンザとしては初めてとなる、パンデミック対策の主要薬剤であるTamiflu [oseltamivir]に対する耐性ウイルスが確認されたことを、研究者が報告した。Roche Holding AG 社は、デンマークのH1N1インフルエンザ感染患者が、この抗ウイルス薬に耐性であったことを確認した。同社取締役は、季節性インフルエンザでもそうで あったように、予想外のことではないと述べた。この情報は、9歳の少女が英国で3人目の豚インフルエンザによる死亡患者となる中、明らかにされた。 Birmingham Children's Hospitalのこの女児の主治医は、女児には基礎疾患が有ったことを明らかにした。豚インフルエンザと女児の死亡との因果関係は明らかになっていな い。保健当局は、イングランドEnglandにおける豚インフルエンザ感染確定患者数は、26日から1604人増え、一気に5937人に達したと発表し た。英国内での定期的なサンプリングによると、現在のところ、 oseltamivirやzanamivirへの耐性は確認されていないと、健康保護局の当局者は説明した。医療の専門家は、市中でのH1N1拡大防止の ため、タミフルoseltamivirを使用しており、早期に服用されれば、症状は緩和され他への感染抑制にもつながる。この初めての薬剤耐性例は、タミフルを服用し た豚インフルエンザ患者で見つかった。市中にタミフル耐性のH1N1が感染循環しているわけではない点が強調されている。2009年にタミフル耐性ウイル スが登場し、(耐性ウイルスが)世界中に広く蔓延している、季節性H1N1インフルエンザとは事情が異なる。専門家らの間では、もしこのようなこと(豚インフルエンザでのタミフ ル耐性蔓延)が起きれば、タミフルによる治療効果が期待できなくなることが懸念されている。zanamivir or Relenzaと呼ばれる、GlaxoSmithKline社が製造する、もう1種類の抗ウイルス薬も、豚インフルエンザに対して有効である。英国政府 は、これらの抗ウイルス薬を備蓄し、現在人口の半数を治療できるだけの量を確保し、できる限り80%まで引き上げることを約束している。また、インフルエ ンザワクチンflu vaccineも発注されており、2009年秋には第1回の接種が可能となる予定である。当局は、今後も抗ウイルス薬耐性を注意深く見守り、感染流行 の期間中、定期的なサンプルの検査を実施していくとした上で、流行当初から抗ウイルス薬耐性を監視しているが、英国内で、両剤に対する耐性は確認されていな いとの説明した。ウイルス学の専門家は、この発見には驚いていないが、今後どのように拡大するかが問題であり、まもなく答えが出るだろうと述べた。
[Mod.CP 注-the European Influenza Surveillance Scheme Weekly Electronic Bulletin of 26 Jun 2009 によると、他の地域においては、季節性インフルエンザA(H1N1)のTamiflu耐性が 認められているものの、検査されたすべての季節性インフルエンザA(H1N1)ウイルスは、oseltamivir および zanamivirに感受性があり、 M2 inhibitorsには耐性であったと報告している。今のところ比較的軽症であるこの疾患に、広くそしてやや無分別にタミフルが使用されていることを考 えれば、Tamiflu-resistant 2009 swine-origin A H1N1 influenza virus の登場は驚くには値しない。今後このTamiflu耐性ウイルスが、欧州や、欧州を飛び越えて別の場所に広がりを見せるかに注意しなければならない。デン マークで分離されたこの耐性ウイルスは、代替のノイラミニダーゼ阻害薬であるRelenzaには感受性が残されていると考えられる]

○Ea#狂犬病−米国(ノースカロライナNC州)、キツネ、ヒトの曝露 20090630.2360
PRO/AH/EDR> Rabies, fox, human exposure - USA: (NC)
保育園にキツネが入り込み、4才の少女が咬傷を受けた
情報源:InjuryBoard.com, North-east Carolina、2009年6月28日。
Durham and Orangeの両郡で、狂犬病の動物による被害がくり返し報告されていることから、ノースカロライナNorth Carolina州北東部では、今も野生動物に狂犬病感染が発生している事実が再認識された。最近、Durhamの4才の少女1名が、保育園の柵に囲まれ た庭に、よじ登って侵入したキツネ1匹の咬傷を受けた。数時間後にChapel Hillでも、別の1匹が2人の女性を襲ったと報じられている。野生動物に襲われたり、ペットが攻撃された場合には、狂犬病が公衆衛生上の問題となる可能 性がある。狂犬病は非常に危険な疾患である;治療されない場合、死亡する。このように危険な病気ではあるが、州北東部でヒトやペットが狂犬病に遭遇する機 会は、比較的まれである。ペットの中では、ネコが最も感染することが多い。毎年狂犬病が報告される動物の大多数が、アライグマ、スカンク、コウモリ、キツ ネなどの野生動物に発生する。飼っているペットの狂犬病ワクチン接種状態が、最新のものであることを確認することが重要である。狂犬病の予防接種を受けて いないか、または3年以上追加接種を受けていないペットが、狂犬病に曝露した可能性がある場合、10日間隔離した上、その動物が狂犬病を発症するかどうか を観察する。感染があったと考えられるペットは、6ヶ月間隔離しなければならないが、多くの家庭はその費用を出すことができないため、安楽死させざるを得 ない。狂犬病は、狂犬病動物の咬傷により感染することが多く、曝露した場合に感染のリスクを減少させる効果的な手段として、石けんと水でキズをよく洗うこ とがCDCにより勧められている。また、28日間に6回の注射を受ける必要がある。
[Mod.CP注-咬傷の日時は明らかにされていないが、これまでProMED-mailに登場したことのない患者と思われる。狂犬病動物のその後や、患者らの治療に関しても記載がない]
地図 隣接するDurham and Orange 両郡は、North Carolina州北部に並んでいる 

○Ea#炭疽−カナダ(サスカチュワンSK州)、ウシ 20090630.2369
PRO/AH> Anthrax, bovine - Canada: (SK)
ウシ1頭が、2009年春夏初のカナダ西部の家畜の弧発の炭疽感染例として確認された。
情報源:CountryGuide (Eastern Edition)、2009年6月29日。
西 部サスカチュワンSaskatchewan州の1か所の農場の、1つ群れの中のウシ1頭が、2009年春夏のカナダ西部の家畜としては初めての、弧発の炭 疽感染例として確認された。カナダ食品監視局は6月26日、この症例は、the RM of King George (Rosetown/Outlook area)のある農場で、6月3日に報告されたことを明らかにした。カナダ平原の土壌中には、炭疽感染の原因となる芽胞が存在することが知られており、炭 疽感染例の発見は"common(よくあること)"と当局は述べている。今年の放牧時期の発生は低調であるが、炭疽感染地域とされている地方の飼育者ら は、獣医師とワクチン接種について相談するよう勧めている。
[Mod.MHJ注−まだ時期が早いため、夏の終わりまでにさらに炭疽感染が発生する 可能性がある。しかし、カナダ政府当局は、Alberta, Saskatchewan, and Manitobaにおけるワクチン接種を精力的に進めている。近年、平原全域で感染流行が発生していることから判るように、感染感受性のある放牧牛を待ち 受けるかのように、あちこちに多くの汚染個所が点在している。
地図 Saskatchewan, Rosetown/Outlook is southwest of Saskatoon

●C#ムンプス-英国(08)イングランド 20090630.2370
PRO/EDR> Mumps - UK (08): (England)
Mumps outbreak in Cumbria
カンブリアのムンプス感染流行
情報源:Times & Star 、2009年6月29日。
カ ンブリアCumbria でムンプス(Mumpus 流行性耳下腺炎)の流行があり、郡全体で患者数が増加している。22日の週、新たに11人の感染が疑われる患者が確認されてお り、その多くは18−25才の年齢層であった。2009年のこれまでに、カンブリアで感染確認されたムンプス患者数はわずか12例であるが、最新の集団発 生により患者数が23まで増加する可能性がある。2008年の1年間の患者数は29例であった。公衆衛生副局長の医師は、ここ数年ムンプス患者数の増加 が、特にティーンエイジャーと若年者の間で目立っていたが、感染が広がりやすく、一部の患者で不妊の原因ともなるムンプスウイルスは、問題化する恐れがあ ると述べた。秋期の大学などへの新入生は、MMR[measles麻疹, mumpsムンプス, and rubella風疹]の2回接種が済んでいない場合、主治医に相談して追加接種を受けて欲しいと呼びかけた。"ムンプスは非常に重症化する可能性がある が、予防は簡単"と話した。ムンプスウイルス感染により、発熱、頭痛、顔面・頚部・あごの有痛性のリンパ節腫脹が生じ、患者の多くは軽症であるが、一部で 重症化する可能性のある合併症がおきる。予防のためには、MMRワクチンを確実に2回接種を受けることで、通常就学前の児童に行われている。...
[Mod.CP 注-英・健康保護局 Health Protection Agencyによると、MMRワクチンが1988年に導入される以前は、ムンプスは学齢期の児童に発生することがほとんどで、成人の85%以上で既往感染 が確認されていた。毎年、約1200人以上の入院理由となっている。MMRワクチンが導入された1988年10月に、ムンプスは英国の法定(届出)伝染病 になった。MMRワクチンのカバー率情報により、英国でのムンプス感染伝播は激減し、予防接種年齢を過ぎた人たちも含めた全ての年齢層のムンプス感染を減 少させた。1999年以降、ムンプスと確定診断される症例数が有意に増加しているが、そのほとんどが、1988年のMMRワクチン導入や1996年からの 2回目の接種に間に合わなかった年代の青年および若年者である。彼らは、小児期にムンプスの自然感染に曝露されることなく、感受性を有した状態のままで あった。2004年後半、臨床診断および確定診断されたムンプス感染症例はさらに増加し、確定診断された患者の多くが、1980−87年の間に出生してお り、高等教育施設内を中心にアウトブレイクが発生した。現在、英国では、3価MMRワクチン接種が不完全な人たちがいるために、市中のムンプス感染循環が 続いている状態にあり、今回のカンブリアの感染流行や英国内の他の地域でのアウトブレイクが見られるとおり、若年層が罹患しやすい状態におかれている]
地図 Cumbria, the English Lake District 

●C#病原大腸菌O157−米国(04):冷凍クッキー生地 20090630.2371
PRO/AH/EDR> E. coli O157 - USA (04): refrigerated cookie dough
工場の冷凍クッキー生地(dough)のサンプルから、O157:H7が確認された
情報源:US Food and Drug Administration (FDA) press announcement、2009年6月29日。
29 日米国食品医薬局 Food and Drug Administration(FDA)は、製造販売者であるNestle USA.が自主回収していた、包装販売のNestle Toll House冷凍クッキー生地(dough)のサンプルから、病原大腸菌O157:H7(重症食中毒の原因菌)が確認されたことを明らかにした。汚染が見つ かったこのサンプルは、25日にバージニアVirginia州ダンビルDanvilleの同社工場で採取されたものであった。19日、FDAとCDC疾病 対策センターは、病原大腸菌O157による汚染の可能性があるとして、消費者らにいずれのNestle Toll House refrigerated cookie doughも摂取しないよう、注意を呼びかけていた。..25日現在、29の州の69人がこの感染流行の原因菌に感染していると、CDCが報告している。 34人が入院し、9人は重症合併症である溶血性尿道症症候群を発病しているが、死者は出ていない。今後、この検出された菌が、感染流行の原因となった菌と 同じであるかについて、さらに詳しい検査が必要である。..
消費者からのQ&A
_E. coli_に関する詳しい情報 the CDC website 
回 収商品のリスト complete listing of Nestle USA recalled products 

2009年6月29日

 ○Chromobacterium violaceum感染症−米国(NC)
 ○Late blight、トマト、ポテト−米国
 ○チクングニア(23)−インド(KA)
 ○炭疽、ヒト、ウシ−インド(05):OR
 ○デング熱・デング出血熱 最新状況2009(26)
  フィリピン、ベトナム、スリランカ、欧州

●C#Chromobacterium violaceum感染症−米国(ノースカロライナNC) 20090629.2346
PRO/EDR> Chromobacterium violaceum infection - USA: (NC)
14才の少年が、湖で_Chromobacteriumに感染し、治療のため鼻や口蓋を切除された
情報源:WWAY NewsChannel 3 (North Carolina), Associated Press (AP) report、2009年6月26日。
ノー スカロライナNorth Carolina州の14才の少年1名が、地元の湖での遊泳後まれな感染症に罹患し、鼻の一部と5本の歯をを欠損して入院している。チャペルヒル Chapel Hillにある、UNC [University of North Carolina]病院の医師らは、この男の子に対して、Hope Mills Lake(湖)から検出された_Chromobacterium violaceum_(クロモバクテリウム)菌による感染症の治療を行っている。CDCによると、1927年以降に世界中で報告された、この感染症の患者 は150人足らずである。患者の父親によると、彼の息子は重症であるが、抗生物質により、少年の血液中の感染が徐々に排除されつつある。医師らは、少年の 鼻の左側と口蓋を除去しなければならず、5本の歯を失ったと父親が述べている。感染症が治癒するまで、再建術は予定されていない。
[Mod.LL 注−_Chromobacterium violaceum_感染症は、典型的には熱帯地域で発生し、1905年にWooleyにより初めて、フィリピンの水牛の死亡原因となった感染症として報 告された。1927年、初めてのヒトでの感染がマレーシアから報告された。ほとんどの患者が夏期に報告されており、この投稿のように、水の曝露に関係して いる。免疫不全、特に慢性肉芽腫症の患者で発生しやすい。多くの場合、多発性の皮膚および内臓膿瘍を伴い、敗血症性ショックを合併することもある。熱帯環 境で水との接触によるという患者の発生状況から、類鼻疽melioidosis (_Burkholderia pseudomallei_ infection)感染の可能性も示唆される。この若年患者の重篤な病状から、病原体による壊死性軟部組織感染が発生したと見られる。ノースカロライナ の湖との関連が疑われている、以前のC. violaceum_感染例が、壊死性皮膚感染を起こしていることが注目される。..参考資料紹介]

○Ep#Late blight−米国、トマト、ポテト 20090629.2350
PRO/PL> Late blight, tomato, potato - USA
[1] Eastern USA Late blight - a serious disease killing tomatoes and potatoes this year [2009]
2009年、トマトとポテトに重大な被害発生
情報源: Cornell Horticulture News, Cornell University、2009年6月26日。
米 国東部の家庭菜園や商業栽培地のトマトやポテトの木(plants)に被害を与える、非常に感染力が強い破壊性の疾患である、late blightに対して、注意する必要がある。1840年代に、同疾患によりアイルランドのポテト飢饉が発生している。米国でこれほど早い時期に、広い範囲 に発生したことはかつてなかった。Petunias ペチュニアにも被害が発生する可能性がある。...
[2] Maine メーン
Maine Department of Agriculture warns of crop blight
メーン州農業局、crop blightに対する注意喚起
情報源: WMTW, Portland News 、2009年6月26日。
家庭菜園を営んでいる人々は、ポテトやトマトの一部を黒化し死滅させる植物の病気に注意が必要であると、メーンMaine州農業当局と大学関係者が警告を行っている..
[3] New York, Massachusetts, Maine, New Jersey, Pennsylvania
Blight could be threat to tomatoes
トマトに病気発生の恐れ
情報源: Daily Gazette 、2009年6月27日。
州農業市場開発局は、Long Island におけるlate blightの発生を確認し、Tompkins Countyのホームセンターなどで購入された植物からも発見されている。...
[4] New York
Destructive fungus hits local plants
壊滅的な真菌が、現地の植物を襲っている
情報源: WPTZ.com 、2009年6月27日。
late blightと呼ばれる、potentially destructive fungus(真菌)が、地域内のトマトを食い荒らしている。...
[5] Pennsylvania
Late blight confirmed in 5 Pennsylvania counties
ペンシルベニア州内5つの郡で、Late blight確認
情報源: The Morning Call 、2009年6月27日。
ペンシルベニア州の野菜病理学者によると、州内5つの郡のトマトとポテトの木からlate blightが確認されている。..
いずれも詳しくは、原文参照願います
[Mod.DHA 注−Late blight of tomato and potato は、真菌類似病原体the fungus-like organism である_Phytophthora infestans_ を原因とし、ナスやトウガラシなどの他のsolanaceous作物にも、被害を発生させることがある...]

●C#チクングニア(23)−インド(カルナタカKA) 20090629.2351
PRO/EDR> Chikungunya (23) - India (KA)
検査を受けた11300人のうち、176人はチクングニアに感染していた
情報源:Sahil Online 、2009年6月27日。
Sirsi, Siddapur, Yellapur, and Mundgod taluks[インドの行政区分]において、チクングニア感染例が増加している。Sirsiの町では、ほとんどの病院が患者であふれかえっている。医師ら は、この地域でチクングニアと"viral fever(ウイルス熱)" が多数発生していると話した。Yellapur talukでは、検査を受けた11306人の患者のうち、176人がチクングニアに感染し、1人がデング熱の患者であった。チクングニアやviral fever患者は、 Mundgod talukでもほとんどの村で報告されている。患者の多くは、衰弱のため病院を受診することすらできなくなっている。降雨の不足が、チクングニア、デング 熱、viral feverの増加を招いている。これらの病気により、全ての地域で農作業が影響を受けている。
[Mod.TY注−検査された 11306人のうち、チクングニア感染と確定されたのがわずか176人だとすると、あとは何が原因であったのだろう。最近報告されたカルナタカ Karnataka州の投稿(20090621.2282)と同じように、"viral fever" という語が使用されているが、病原体に関する記載がない。また、1例のデング熱患者が確定診断されているが、おそらくほかのチクングニアではない患者にも、デ ングウイルス感染の検査が行われたと考えられる]
地図 the taluks mentioned above 

●C#炭疽−インド(05):オリッサOR、ヒト、ウシ 20090629.2352
PRO/AH/EDR> Anthrax, human, bovine - India (05): (OR)
12 people affected by anthrax in Orissa
オリッサ州で、12人が炭疽感染
情報源:The Hindu, Press Trust of India (PTI) report 、2009年6月27日。
Pindapathar village(Sundargarh district of Orissaオリッサ)において、生の牛肉を食べて12人以上が炭疽に感染した。患者のうち、入院中の4人は重症である。先週、死亡したウシを食べた後、 この村の住民らは発病した。政府からの医師らは、この地域内にキャンプを設営した。死亡した家畜の生の肉を食べないよう、戸別訪問により呼びかけている。 3ヶ月前にも、同地域のKiralaga, Raipur, and Suidih の角村で、9人が感染した。
地図1 Orissa 
地図2 Sundargarh 

●C#デング熱−フィリピン(イザベラ)20090629.2353
PRO/EDR> Dengue/DHF update 2009 (26)
小学生3人が死亡した
情報源:PhilStar.com 、2009年6月28日。
イ ザベラIsabelaのSantiago City では、2009年1月以降のデング熱患者増加と、最近になり隣町の小学生grade schooler3人が死亡したことを受け、流行が宣言された。同じイザベラにある隣町のRamon townでも、3日間私立小学校が閉鎖されている。Santiago Cityでは、1月から6月にかけて181人のデング熱患者が報告されたことを受け、デング感染流行が制限された。最近、いずれも少女の2人の死亡も発生 している。このうち、6月になって報告されたのは67例で、5月にも30例以上が発生した。2008年同期に比べ、驚くほど高い数字であると、保健当局者 は述べた。
地図 Santiago City, in the province of Isabela;州都Ilaganから南に73km、ルソン島Luzon IslandにあるMetro Manila からは北に326km離れた位置にある 

●C#デング熱−ベトナム 20090629.2353
PRO/EDR> Dengue/DHF update 2009 (26)
Dengue fever on the rise in [southern central] provinces
中南部の省でデング熱増加
情報源:Viet Nam News (VNS) 、2009年6月26日。
現 地の保健当局者によると、中央部の南の州では、デング熱患者数が急増している。Phu Yen Provinceでは、24日までに1000人以上のデング熱患者が確認されており、うち2人が死亡した。この地域は、the dengue "hotspot" for the central regionとされている。中央部のKhanh Hoa provinceでは、2009年のこれまでに850人以上が同疾患によって入院しており、同じcentral Ninh Thuan provinceでも、63 wardsのうち40地区で、合計200人の患者が出ている。パスツール研究所 the Nha Trang Pasteur Institute は、これらの地域の監視を始めた。全国ではおよそ23000人のデング熱患者が発生し、22人が死亡している。2008年の同期に比べ、患者数は40%増 であり、死者も27%増となっている。保健省は、感染発生地域の消毒、啓蒙活動、汚水等の清掃や、対策への予算の割り振りを行っている。
[Mod.TY 注−20080625.1962では、24日現在、患者数の合計は19859人で、Ho Chi Minh City に最も多く発生している都伝えた。2009年の6圧15日時点の、WPR地域内の国別のデング熱・デング出血熱患者数は以下のサイトにある;ベトナムの患 者16655人、死者14人 記事中の当局者の話にある、感染発生地域"infected areas"を消毒 "sterilized"しなければならないの、発現は意味が分からない。デングウイルスは、地域に感染するのではなく、その地域のヒトに感染す る。"sterilization" は、ベクターコントロールを指すのだろうか]
地図 Viet Nam with provinces 

●C#デング熱−スリランカ 20090629.2353
PRO/EDR> Dengue/DHF update 2009 (26)
146人が死亡し、感染者は1万人以上
情報源:Spero News, Asia News report 、2009年6月23日。
ス リランカでデング熱が爆発的に発生し、146人が死亡し、1万人以上の感染者が出ている。死者の約35%が主婦であり;22%が小児であった。コロンボ Colombo,カンディー Kandy, マタレMatale, Gampaha, カルータラKalutara,ケガラ Kegalleの被害が深刻となっている。農村部の住民での流行対策を行う必要があると、当局者が説明した。数ヶ月前からの対策にもかかわらず、死者数は 85人から増加すると見られる。...対策
[Mod.TY注−湿地swamps and marshlandsなどには、デング熱のベクター蚊族であるネッタイシマカ _Aedes aegypti_ は存在しない。間違った情報によって、ベクターである蚊族が棲んでいる居住地や建物のすぐ近くの水たまりが、ベクターコントロール計画の対象とならないこ とがないように願うばかりである。]
地図 Sri Lanka 

●C#デング熱−欧州 20090629.2353
PRO/EDR> Dengue/DHF update 2009 (26)
Trends in the epidemiology of dengue fever and their relevance for importation to Europe
欧州への輸入デング熱の傾向
情報源:Eurosurveillance edition 2009; 14(25)、2009年6月25日。
2008 年、欧州に輸入されたデング熱感染例のうち、43%が東南アジア諸国からの帰国者であり、14%がラテンアメリカ諸国、12%がインド亜大陸、11%がカ リブ海諸国、4%がアフリカからの帰国者であった。これらの地域分布は、2つの異なる側面を反映する;それは、世界全体のデング熱感染活動状況と、渡航先 としての人気度である。タイ、ベトナム、インドネシアは、デングウイルスの高度侵淫地域であるだけでなく、欧州の旅行者にとって非常に人気のある旅行の目 的地でもある。タイだけで、過去6年間にわれわれのネットワークで確認された、渡航関連のデング熱患者全体のおよそ30%を占める。現在の活動性は、南米 における感染流行が反映されており、ボリビアとアルゼンチンからの報告がかなり多くなっている。さらに、エリトリア、ヨルダン、パキスタン、パプアニュー ギニア、南アフリカ、ドミニカ共和国、スリナムからも、unusually strong signals(異常な数の報告)が届いている(全文は上記URL参照)。
地図 Development of _Aedes albopictus_ risk maps 

2009年6月28日

 ○牛型結核−米国(08):IN、シカ科、ウシ
 ○原因不明の死亡、ヤギ−ネパール、RFI

○Ea#原因不明の死亡、ヤギ−ネパール、情報提供依頼RFI 20090628.2342
PRO/AH/EDR> Undiagnosed deaths, caprine - Nepal: RFI
疥癬や咳の症状を伴う病気で130頭以上のヤギが死亡した
情報源:The Himalayan Times、2009年6月24日。
Khotang's Khidima Village Development Committeeの地域内で、130頭以上のヤギが病死した。疥癬や咳の症状を伴うこの疾患は、ここ2週間でWards No 4, 5, and 6 of Khidimaに拡大した。
[Mod.AS 注−肺("coughing"?)と皮膚("scabies"?)の症状を伴う致死性(致死率の記載なし)のヤギの感染症としては、まず、ネパールで地方 病感染にあるヤギ/ヒツジ痘の可能性がある。ほかに検討すべき疾患として;PPR (peste des petits ruminants 小反芻獣疫) やpasteurellosis パスツレラ症(いずれもネパールでendemicだが、皮膚病変なし)や、CCPP(contagious caprine pleuropneumonia 伝染性ヤギ胸膜肺炎; 同じく皮膚病変なし; "2008年は報告なし"以外のネパールにおける発生状況は不明).
関連項目 commentary in 20090124.0317.

○Ea#牛型結核−米国(08):インディアナIN、シカ科、ウシ 20090628.2343
PRO/AH/EDR> Bovine tuberculosis - USA (08): (IN) cervid, bovine
Tuberculosis identified on 2nd Indiana cervid farm
インディアナ州、2か所目のシカ科動物飼育場での結核感染確認
情報源:CattleNetwork, Indiana State Board of Animal Health (BOAH) press release、2009年6月26日。
イ ンディアナIndiana州では2か所目となる、シカ科動物牧場のメスの成エルク(cow elk)1頭の結核(_Mycobacterium bovis_)検査が陽性となった。5月の陽性例に関する、シカ科動物の追跡調査の中で、州動物衛生委員会が行った検査で判明した。Wayne Countyにある多種動物飼育の中で見つかった、この最新の群れは、現在隔離されている。...原文参照願います。
地図 Wayne and Franklin counties in eastern Indiana 

2009年6月26日

 ○Yellow sigatoka、leaf speckle、バナナ−オーストラリア:QL
 ●インフルエンザA(H1N1):動物衛生(16)、アルゼンチン、ブタ、OIE
 ●鳥インフルエンザ(46): ロシア (TU) 野鳥, OIE
 ●原因不明の死亡−コンゴDR:(BC)、出血熱疑い、RFI
 ○細菌性赤痢、輸入sugar peas−ノルウェー、デンマーク:ケニアから 疑い
 ○Q熱−オランダ(04):死亡
 ○ウイルス性胃腸炎−イタリア:BS ノロウイルス疑い

○Ep#Yellow sigatoka、leaf speckleオーストラリア:クイーンズランドQL、バナナ 20090626.2321
PRO/PL> Yellow sigatoka, leaf speckle, banana - Australia: (QL)
Biosecurity Queensland urges caution on yellow sigatoka
yellow sigatokaに対する注意喚起
情報源:North Queensland Register 、2009年6月25日。
Biosecurity Queensland BQの当局者によると、最近の湿潤気候は、yellow sigatokaや、speckle diseaseなどの他の病気の拡大に好適な状況となっている。Sigatoka disease は、バナナの成育に影響し収穫量の減少につながると述べた。Leaf spot diseasesは、降雨や露の影響を受け、風で30kmも飛ばされて、他の地域にも拡大すると説明した。...
[Mod.DHA注 −Yellow sigatoka (YS; sigatoka leaf spot) は、真菌の_Mycosphaerella musicola_を原因とする。類縁の _M. fijiensis_ (black sigatoka, BS; black leaf streak) や、その他の属の多数の真菌によっても、同様のleaf spot symptomsが世界中に発生している。現場での鑑別は困難であり、正確な診断を行うには、検査室での解析が必要である...]
写真1 写真2 YS leaf spot 
 
●Ea#インフルエンザA(H1N1)アルゼンチン:動物衛生(16)、ブタ、OIE 20090626.2322
PRO/AH/EDR> Influenza A (H1N1): animal health (16), Argentina, swine, OIE
A/H1N1 influenza, Argentina H1N1 インフルエンザA、アルゼンチン
情報源:OIE, WAHID (World Animal Health Information Database), weekly disease information 2009; 22(26)
[*上記のOIEのウェブサイトにて、表形式となった報告を参照願います]
感染開始時期 2009年6月15日、初報告 新興疾患
人獣共通感染症としての影響[in Spanish] 現在調査中、感染したヒトとの接触が疑われるため
原因ウイルス A/H1N1 influenza virus Serotype: other
感染流行の概要
発生地 ブエノスアイレス: Buenos Aires (San Andres de Giles, San Andres de Giles)
biosecurity measuresが実施されていた、自社でrestocking systemを保有する商業的養豚場(4.5-hectares area)で、ブタ以外は飼育していない:(飼育動物の内訳)516 sows(メス), 7 hogs, 2900 castrated(去勢) pigs, 58 young sows, and 2105 sucking pigs(乳で育てられているブタ)。
疫学コメント
6 月7−9日の間に、2人の従業員がインフルエンザ症状を発症しているが、受診していないため、診断検査が行われていない。own restocking systemを保有している。最終の動物搬入は2008年7月。biosecurity measures を実施しており、処分される以外にブタは農場から出ることはない。6月24日以降、施設内のブタで臨床症状は認められていない。
[Mod.AS注 −上記のRT-PCRの陽性結果が、現在のパンデミックの原因である、新型インフルエンザA(H1N1)ブタウイルス感染を意味するので有れば、世界中で 2番目のブタでの感染確認例となる。最初の感染例は、2009年4月にカナダで発生した。アルバータAlberta州の商業的農場のブタでパンデミックウ イルスが確認されている。今回のアルゼンチンの情報では、米国や英国でのブタでの感染実験もそうであったように、ブタのA/H1N1ウイルス感染は、事実 上無症候性である。カナダの感染において、当初疑われた、メキシコから帰国した人物による感染導入は、後に否定されている。今回のアルゼンチンにおける、 ブタの感染源としての2人の関与に関する調査結果が、強い関心を持って待たれる]

●Ea#鳥インフルエンザ(46)−ロシア (トゥバ TU) 野鳥, OIE 20090626.2324
PRO/AH/EDR> Avian influenza (46): Russia (TU) wild birds, OIE
[1] Highly pathogenic avian influenza, Russia 高病原性鳥インフルエンザ、ロシア
情報源: OIE, WAHID (World Animal Health Information Database), weekly disease information 2009; 22(26)、2009年6月25日。
感染開始時期 2009年6月11日、終息
前回流行時期 2008年5月8日
原因ウイルス highly pathogenic avian influenza virus Serotype: H5N1
新たな感染流行
発生地 Ubsu-Nur, Ovursky, Respublika Tyva 
Affected population: a lake 湖(1か所)
感染種 / 個体数 / 感染症例数 / 死亡 / Destroyed / Slaughtered
Wild species / / 58 / 58 / 0 / 0
感染経路 野鳥との接触
[2] Re: Russia's immediate notification report sent to the OIE on 24 Jun 2009
OIEへの報告に関して
投稿者: Wildlife Conservation Society、Martin Gilbert、2009年6月25日。
ロ シアと湖岸で接する、モンゴル西部の湖 Uuvs Nuur [Ubsu-Nur]において、HPAI H5N1感染流行が確認された。この状況は、2006年および2009年の中央アジア地域において、中国・青海省の野鳥でHPAIが確認された(2006 年5月と2009年5月)のち、モンゴル中西部で感染流行が発生し(2006年5月と2009年5月)、さらにUuvs Nuur (June 2006 and 2009 同6月)に 野鳥の感染流行が確認されるまでのパターンと、驚くほど似た状況が続いている。これは、サーベイランスの範囲の偏りによるものである可能性は低い。なぜな ら、モンゴル国内においては、the National Emergency Management Agency(非常事態省), State Central Veterinary Laboratory(中央獣医学研究所) and Mongolian Academy of Sciences(モンゴル科学学会)のみならず、非政府協力組織(non-government partners)である、the Wildlife Conservation Society (野生生物保護協会)も加わって、全国の水禽生息地のほとんどをカバーして、サーベイランスが行われているからである。夏から秋までの期間を通じてモンゴ ルでのサーベイランスは続けられ、今後の動向が注目される。
地図 Uuvs Nuur Lake 

●C#原因不明の死亡コンゴDR:BAS CONGO(BC)、出血熱疑い、情報提供依頼RFI 20090626.2326
PRO/AH/EDR> Undiagnosed fatalities - Congo DR: (BC), hem fever susp, RFI
An unidentified disease killed 5 people in the province of Bas-Congo, DRC [Democratic Republic of the Congo]
Bas-Congo, DRCで、原因不明の病気による5人の死亡が発生した
情報源:Agence Centrafrique Presse, Xiinhua News Agency report[in French]、2009年6月22日。
Democratic Republic of the Congo (DRC コンゴ民主共和国)西部のMangala村(Bas-Congo [Kongo Central]州都Boma市から約30km)で、今も診断がつかない疾患によるおよそ12人の患者のうち、数日間に5人が死亡した。the Boma health districtの医師の説明によると、(1件目の流行である)感染流行の発生中心と考えられるthe rural health zone of Boma Bunguでは、5人の患者が報告され、ただ1人35才の男性が生存中である。(2件目の流行の)男性2人、女性1人、および14才の少年が入院中で、4 歳児1人が死亡した。潜伏期間に関する情報は明かされていないが、吐血と下血および鼻出血が特徴であると述べられている。政府や海外からの支援が届くま で、抗生物質・制酸薬その他のtonicsや、輸液transfusion and rehydrationによる治療が行われている。血液および便検体は、キンシャサ Kinshasaのthe INRB (National Institute for Biomedical Research 国立生化学研究所)に送付された。エボラ出血熱に似た症状のこの疾患により、Bomaの住民らはパニックになっている。これまでに DRCにおいてエボラ出血熱が発生したのは、 1976および1977年のEquateur(West), 1995年の Bandundu(West), 1999年と2000年のOrientale (Northeast), 2007年と2008年のKasai Occidental(Center)においてである。
[Mod.MPP注−DRCにおける出血熱の鑑別診断には、より"common(一般的 な)" レプトスピラ症、黄熱、マラリア、クリミアコンゴ出血熱、デング出血熱などがある。より"exotic(例外的な)" エボラ、ラッサ、マールブルグウイルス性出血熱は、the Bas Congo region から報告されたことはないが、DRC国内の他の地域や隣国のアンゴラでは報告されている。2004-5年には、アンゴラにおいて、大規模なマールブルグ出 血熱の感染流行が発生した。地理的な面から言えば、DRCのBomaはアンゴラとの国境間近にあり、マールブルグ出血熱の感染流行があったアンゴラ北部の Uigeは、DRCとの国境付近にある。DRCでは、以前からエボラ出血熱が報告されている;Kasai Occidental province in 2008-2009, in Equateur Province in 2008, in Kasai Occidental province in 2007, in Bandundu Province (Kikwit) in 1995, in the then Haut Zaire province (Tandala) 1977, and Equateur province (Yambuku) 1996 。DRCにおいてマールブルグ Marburg hemorrhagic feverが発生したのは: 2002年のOrientale (Watsa) inと、1998−2000年の Orientale Province (Durba)である。ニュース記事によると、抗生物質などの併用療法により治療されていることから、細菌性の病原体が想定されているのかも知れない。疫 学や検査上の調査に関する情報提供が待たれる]
地図 the Democratic Republic of the Congo 

●C#細菌性赤痢ノルウェー、デンマーク:ケニアから、輸入sugar peas 疑い 20090626.2328
PRO/EDR> Shigellosis, imported sugar peas - Norway, Denmark: (ex Kenya) susp.
[1] Norway _Shigella sonnei_ infections in Norway associated with sugar peas, May-June 2009
sugar peasが関係する、ノルウェーでの赤痢菌感染 2009年5月−6月
情報源: Eurosurveillance edition 2009; 14(24) 、2009年6月18日。
ノ ルウェーでは、赤痢は報告義務のある疾患であり、分離菌は全て国立公衆衛生研究所に提出され、確認検査および型診断が行われる。年間約150例の赤痢患者 が確認されており、その大部分が_Shigella sonnei_による感染であった。毎年、ノルウェー国内での赤痢感染は10−20例程度であり、ほとんどが家庭内での糞口感染による二次感染患者であ る。2009年5月27日、NIPHの国立中央研究所Reference Laboratory は、4例の_Shigella sonnei_感染患者が関係する集団発生疑いの報告を受けた。患者らは、国内の異なる2つの郡の住民で、発症前の海外渡航歴はなかった。同日、市の医療 機関の医師から、別々の2家族における、5例の赤痢疑い患者発生の報告を受けた。

疫学調査
5月27日に赤痢感染診断が確定した4人聞き取り調査が行われた。感染疑いの2家族らの訪問で、それぞれの家庭から同じケニアから輸入されたsugar peasのパッケージが発見された。これらのsugar peasは、同じ店で購入されていた。

微生物学的調査
...multilocus variable-number tandem-repeat analysis (MLVA 多位変数縦列反復解析?)上、際だった特徴を示す_Shigella sonnei_ の分離菌が、感染流行の原因菌として同定された。食品検体については、NMKL no. 174 (食品中の赤痢菌_Shigella_ spp.検出のための PCR検査法)につづいて、immuno-magnetic separation (IMS 免疫磁気分離) および 選択培地への接種が行われた。PCR陽性となった場合は、ヒトのdiarrheagenic(下痢原性)_Escherichia coli_ および _Shigella spp._検出用に開発されたoctaplex PCR変法を用いて、確認検査をおこなった。

結果
6月 16日までに、指定研究機関に登録された、発病前の渡航歴のない_Shigella sonnei_感染流行の患者は20例となった。患者らは、異なる居住地の住民であるが、主にノルウェーの北部および西部の住民であった。初発例は5月 10日に発病した(上記URLの表参照)。10代の1人を除き全員が成人で、16人が女性であった。20人の患者全てがsugar peasを食べていた。その他に共通の曝露源は認められなかった。ほとんどの患者が、同じ大型スーパーチェーンの1つから購入していた。他のチェーンで購 入した患者もあった。問題のsugar peasは全てケニア産であり、患者宅で回収された未開封のパッケージから、PCR法により_Shigella sonnei_が検出された。しかし、培養による確認はできなかった。

国際間の注意喚起(省略)

議論
われわれ の緊急要請に対し、デンマークから、2009年4月と5月の赤痢の患者数増加が報告された。ノルウェーの感染流行との関連性の調査が開始され、デンマーク においてもsugar peasが感染流行の原因であることが判明した。2つのスーパーマーケットのチェーンは、通常では同じ卸売りから購入することはないが、購入している場合 もある。...これまでの欧州での赤痢感染流行など、原文参照願います
[2] Denmark Imported fresh sugar peas as suspected source of an outbreak of _Shigella sonnei_ in Denmark, April - May 2009
デンマークの赤痢菌感染流行の原因として疑われる、輸入fresh sugar peas  2009年4月−5月
情報源:Eurosurveillance edition 2009; 14(24) 、2009年6月18日。
上記流行と関連する内容、原文参照願います
参考資料 the US FDA (食品医薬品局) Center for Food Safety and Applied Nutrition, Bad Bug Book から
..._Shigella_ が動物に感染(occur)することはまれ;サルやチンパンジーなどの霊長類をのぞけば、基本的にヒトの病気である。ヒトの糞便に汚染された水からしばしばこの菌は検出される。The infective dose 感染に必要な菌量は、宿主の年齢や状態によるが、わずか細胞10個である。The _Shigella_ spp. は、糞口感染経路によって伝播される、非常に感染力の強い病原体である。サラダ(ポテト、ツナ、エビ、マカロニ、チキン)、生野菜、ミルクや乳製品、家禽 などの食品に関係する。これらの食品の汚染は、糞口感染経路によっておきる。糞便で汚染された水や、食品の不衛生な取り扱いが、汚染ルートとして最も多 い。
[Mod.LL注−_Salmonella_ (typhoid fever 腸チフスを除く), _E. coli_ O157(病原大腸菌O157), および_Campylobacter_によるヒトの食中毒と明らかに異なり、赤痢は、ヒト(の糞便)による食品汚染によるものであって、動物の糞便は関係 しない]

●C#Q熱オランダ(04):死亡 20090626.2330
PRO/AH/EDR> Q fever - Netherlands (04): fatalities
[1] 少なくとも2人のQ熱による死亡が確認されている
情報源: Dutch News 、2009年6月25日。
Den Bosch地方で、少なくとも2人の、インフルエンザ類似疾患であるQ熱による死者が発生したと、25日に微生物の専門家が明らかにした。診断された後入院中であったが、合併症もしくは他の原因で死亡したと、the Jeroen Bosch hospitalの同医師が説明した。Q熱による入院患者の1-2%が死亡することから、さらに死者が増える可能性がある。期間は判らないが、約600人 がQ熱で入院したと、ANPは伝えている。2007年まで、オランダにおいてQ熱感染はまれであったが、その年には168例の患者が報告された。2008 年、患者数は1000人を超えた。感染は尿や糞、出産やミルクを通じて細菌を排出する家畜によって伝播される。Q熱は、ヒツジやヤギでは流産がおきるが、 ヒトではインフルエンザ様症状を発症させ、肺炎を発症する場合もある。
[2] オランダで3人がQ熱により死亡した 2008年の死者は1人であった
情報源: Expatica 、2009年6月26日。
2009 年、これまでにオランダで3人がQ熱により死亡した。国立公衆衛生環境研究所が明らかにした。同所長は、2008年の死者は1人であったが、2009年は 3人となったと説明した。死亡した患者は全て、他の重篤な疾患を持っていた。2009年初以来、開業医らからおよそ1429人の感染患者が報告されてい る。感染拡大防止のため、[North]-Brabant, Limburg, and Gelderland の各州では、13万頭のヤギにワクチン接種を行う予定である。
[Mod.LL注−Q熱の病原体は、動物との濃厚な接触により感染することが多い が、非常に少ない菌の量でも感染し、エアロゾル化されて、離れた距離にも飛散する。この記事では、感染した患者らと動物にどのような接触があり、農場とど の程度近接していたかが記載されていない。病原体の_Coxiella burnetii_が発見されたのは1937年である。この微生物は、熱や乾燥にも耐性で、エアロゾルによる感染経路では、非常に感染力が強い。たった1 個の吸入でも発病する可能性がある。実際、ヒト以外の霊長類では、50%の個体の致死量が1.7個であった。加熱 heat、乾燥、多くの一般的な消毒薬 に抵抗性である。このため、同菌は環境中に長期間生存する。この非常に安定性のある特性は、_C. burnetii_ のcompact small cell variantsによるもので、やや抵抗性の落ちる大型細胞の標準複製時に再生され、代謝の面で休眠状態にあり、芽胞のような型をとる。ヒトの感染は通 常、感染動物の乾燥した胎盤組織や羊水、排泄物に汚染された家畜小屋のホコリに含まれた、大気中のこれらの菌を吸入することで成立する。ヒトは非常に感受 性が強く、ごくわずかの微生物で感染する。より少ないが、汚染されたミルクの飲用後に、汚染された食品が逆流して誤嚥することによる感染経路もある。その 他のヒトへの感染経路として、ダニ刺咬やヒト-ヒト感染などもあるが、まれである。]

●C#ウイルス性胃腸炎イタリア:ブレシアBS ノロウイルス疑い 20090626.2331
PRO/EDR> Viral gastroenteritis - Italy: (BS) norovirus susp.
2000人以上の胃腸炎感染が報告され、上水道が感染源として疑われている
投稿者:伊・IZSLER(検査機関)、Prof. Stefano Cinotti、2009年6月26日。
最 近(数日間)、地方および全国紙で、北イタリアのSan Felice del Benacoという小さな町(Lake Garda湖畔[Brescia province, Lombardy region])における、数件の胃腸炎感染流行について報じられている。現在2000人以上の患者が発生している様で、その臨床症状の程度は様々であ り、100人以上が現地の病院を受診している。当局は、水質汚染の可能性を疑っていたため、検査目的に、水質と患者の糞便の検体が検査機関 IZSLER に送付された。...公衆の水道および患者の糞便のいずれの検体からも、ウイルスや細菌など複数の病原体が検出された。この結果から、複数の病原体に汚染 された水道水が感染流行の原因であることが示唆された。以前のnorovirus genotype 1 and 2 感染例と非常に類似する、ウイルス性胃腸炎の症状と考えられる。

2009年6月25日

インフルエンザA(H1N1)-世界各国(75):case count
[1] Worldwide update - WHO 07:00 GMT+2 - update 53
[2] News briefs: Wed 24 Jun 2009
○牛結核、シカ科-米国(MN)
インフルエンザA(H1N1)-世界各国(76):comments on 1918 virus (03)
○炭疽、ヒト、家畜-ガーナ(UE)
狂犬病、ヒト-米国:ワクチン接種スケジュールの変更
  諮問委員会:4回接種を勧告
鳥インフルエンザ(45):ベトナム(QN)

●C#インフルエンザA(H1N1)-世界各国(75):case count 20090625.2306
PRO/AH/EDR> Influenza A (H1N1) - worldwide (75): case count
[1] Worldwide update - WHO 07:00 GMT+2
Influenza A (H1N1) - update 53 -- 24 Jun 2009
情報源: WHO Epidemic and Pandemic Alert and Response (EPR)、2009年6月24日。
Summary table of cumulative cases reported to WHO 1 May 2009 -- 24 Jun 2009
原文参照願います
* Netherlands Antilles(オランダ領アンティル諸島), Curacao(キュラソー): 3 confirmed cases、cruise shipの乗組員で、発症の24時間前から発病期間中も船を離れていない.
[2] News briefs: Wed 24 Jun 2009
南北アメリカ
Honduras - 1st death attributable to H1N1 infection, 妊娠女性
Argentina - H1N1 infectionによる死者 21人
欧州:
Serbia - 1st case confirmed
http://www.reuters.com/article/GCA-SwineFlu/idUSTRE55N3F320090624
中東:
Iran - 1st case confirmed, USAへの渡航歴
Iraq - 1st case confirmed, USAへの渡航歴
アジア:
Indonesia - 1st 2 cases confirmed, Australiaへの渡航歴とhistory of importation of cases to Singapore
Malaysia - 1st case confirmed on Sarawak (Borneo)
オセアニア:
Australia - 3rd death attributable to H1N1 infection, 基礎疾患あり

○Ea#牛結核、シカ科米国(ミネソタMN州) 20090625.2307
PRO/AH/EDR> Bovine tuberculosis, cervids - USA: (MN)
情報源:Bemidji Pioneer 、2009年6月23日。
北西部Beltrami Countyにおいて、1頭のwhitetail deerのbovine tuberculosis [TB
牛結核]感染が確認されたが、当局者は予想されたことであると述べている。...
地図 Beltrami County 

C#インフルエンザA(H1N1)-世界各国(76):comments on 1918 virus (03) 20090625.2309
PRO/AH> Influenza A (H1N1) - worldwide (76): comments on 1918 virus (03)
Re: ProMED-mail Influenza A (H1N1) - worldwide (71): comments on 1918 virus(02)
20090619.2262について
投稿者:加・Public Health Agency of Canada、Dena Schanzer, MSc, P.Stat、2009年6月24日。
過去のパンデミックに関する理解の多くは、正確な確認する方法がないまま、インフルエンザによるとされた死亡に基づいている。近年インフルエンザ検査は進歩しが、確定される患者数や死亡者数は、実際の数に比べてかなり少ないと考えられる。2009年のパンデミックにおける検査実施率は、相当数の患者が発生した地域のほとんどで、2009年4月前半に比べ相当減少しており、確定患者数による流行曲線の解釈を複雑(困難)にしている。テスト実施パターンのこのような変化が、週報の死者数に与える影響は少ないと思われる。死亡患者においては、H1N1ウイルス感染についての検査確認と、パンデミックH1N1ウイルスによる死亡であることの確認が行われているはずである。北半球の春/夏にパンデミック宣言された現在の流行と、1918年のパンデミックに先立って、コペンハーゲンCopenhagen やイングランドEnglandで見られたthe summer waveとの類似性は、多くの人々に、2009年秋や2010年冬のより深刻な流行waveを予感させている。米国の新型インフルエンザA(H1N1)による死者数が、過去7週間で毎週ほぼ倍増していることは注目に値し、感染伝播率は、1918のsummer wavesより季節性インフルエンザにより近いことを示唆している。いずれの研究でも、第2の秋の流行では、それ以前の春の流行に比べ、感染伝播率が低下したことが示されている。また、米国におけるthe 2nd / fall waveの感染伝播率は、1st/fall waveより遅速であり、spring/summer waveに関する手がかりはほとんどない。もし、1918パンデミックが(今回流行の)ガイドとしてふさわしいものであるとすれば、2009年秋に予想される第2波における伝播率のさらなる低下は、その都市で深刻なsummer waveが発生する可能性を示すはっきりした指標となる。
参考事項
1. Co-morbidities associated with influenza-attributed mortality,1994-2000, Canada. Vaccine 26(36): 4697-703 [abstract].
2. Epidemiologic Characterization of the 1918 Influenza Pandemic SummerWave in Copenhagen: Implications for Pandemic Control Strategies. J InfectDis 197(2): 270-8 [abstract].
3. The 1918-1919 influenza pandemic in England and Wales: spatial patternsin transmissibility and mortality impact. Proc Biol Sci 275(1634): 501-9[abstract].
4. The effect of public health measures on the 1918 influenza pandemic inU.S. cities. Proceedings of the National Academy of Sciences 104: 7588-93

●C#炭疽、ヒト、家畜-ガーナ(UPPER EAST UE) 20090625.2311
PRO/AH/EDR> Anthrax, human, livestock - Ghana: (UE)
Anthrax kills 2 in Upper East Region
Upper East Regionで炭疽感染により2人死亡
情報源:The Ghanian Chronicle 、2009年6月25日。
Tindongo(the Talensi-Nabdam District of the Upper East Region)において、炭疽ワクチン接種を拒否する一部の家畜所有者がいるため、2人と家畜11頭がが死亡し、ほか7人が感染した。当局者は、感染動物の飼育者が2009年3月のワクチン接種を行っていれば、この地域で炭疽感染は発生しなかったと述べた。...炭疽菌、炭疽感染に関する一般的解説...炭疽感染が発生したTindongo and Shaiga areasでは、2009年3月にワクチン接種活動が開始されたが、一部の所有者らがヤギやヒツジなどへのワクチンを拒否した。死亡した2人は、死亡した家畜の肉を食べ9人が発病した大家族の中で発生し、2人のほかヤギ10頭とヒツジ1頭も死亡した。...
[Mod.MHJ注-Ghana は、西アフリカの中ではもちろん、アフリカ全体で見ても、最も優良な獣医学的業務を行っている国の1つである。当局者H5N1、農業従事者に対して、家畜へのワクチン接種提供に苦労している。それでも、ガーナではここ数年間に炭疽発生件数が相当数減っている。炭疽は、the Northern Region, Upper East, andEastern regionsに最も多く発生し、the Volta and Central Regionsの一部でも認められる。隣国のBurkina FasoやTogoにおいても、炭疽感染は家畜の問題となっている。しかし、これらの国では、ガーナの北西部国境から遠い、北部および中部地方で発生している。Togoでは Kara およびSavannes provincesで発生し、Ghanaとは接していない。Western Africa全体の問題であり、Ghanaの能力と努力は賞賛されて良い]
Ghanian currency(現状)
地図 Ghana 

●Ea#狂犬病、ヒト-米国:ワクチン接種スケジュールの変更 20090625.2312
PRO/AH> Rabies, human - USA: vaccination protocol change
Federal advisory panel: just 4 rabies shots needed
諮問委員会:4回の接種が必要(十分)
情報源:The Boston Herald, Associated Press (AP) report 、2009年6月24日。
[曝露後接種として]狂犬病に曝露した人へのワクチン接種階数は、現在推奨されている5回でなく、4回だけでよいと、24日にワクチン諮問委員会が発表した。これまで、狂犬病に対する注射は、狂犬病そのものと同じぐらい恐れられてきた。1970年代まで、狂犬病の動物に遭遇したら、最低14回、腹部に注射を受けなければならなかった。しかし、ワクチンが改良され、20年以上のあいだ、腕か大腿部への5回接種が米国での標準とされていた。予防接種実施諮問委員会は、狂犬病への曝露後の14日以内に4回の接種を行えば十分であるとの意見に、全会一致で賛成した。委員会は、医師らに公式のガイドラインを提供するCDCに勧告を行う。委員会のメンバーらは、毎年狂犬病に曝露する米国民2-4万人の中で、およそ1000人は3ないし4回しかワクチン接種を受けていないが、その中で狂犬病が発生した例がないことについて審理し、この決定を下した。ワクチン接種は1回あたりおよそ100-200米ドルの費用がかかり、米国内ではNovartis と Sanofi Pasteurの2社が生産している。この委員会の勧告内容と、製薬会社が製品内に入れる使用法の情報は、通常は一致させている(している)が、今回は違っている。Novartisの関係者は、off-label (認可外)recommendationを行う前例を作ったことに、異議を唱えている。彼によると、同社の、28日間に5回接種が必要と書かれたワクチンに関する情報を呼んだ医師らは、4回接種で十分とする政府のガイドラインを見て混乱するだろうと話した。狂犬病は、狂犬病に感染した動物の咬傷により感染がおきる。多くの狂犬病症例は、アライグマ、スカンク、コウモリ、キツネなどの野生動物に見られる。このウイルスは、中枢神経に感染し、不眠、不安、混迷、麻痺、流涎、妄想、嚥下障害、恐水症などを発症する。発症後数日で確実に死亡する。途上国では常に発生する脅威であるが、米国の死者数は減少しており、年平均で2ないし3人である。現在のHuman Rabies Prevention -- United States, 2008, Recommendations of theAdvisory Committee on Immunization Practices [ACIP] (原文参照願います)
[Mod.CP注-今のところ、初回ワクチン接種後、3,7,14,28日目の5回接種レジメ(スケジュール)となっていて、提案されているthe 4-dose regimenは、pressreport.には発表されていない。]

●Ea#鳥インフルエンザ(45):ベトナム(QUANG NINH QN) 20090625.2315
PRO/AH/EDR> Avian influenza (45): Viet Nam (QN)
情報源:Vietnam News 、2009年6月23日。
北東部国境のQuang Ninh Province's Yen Hung Districtで、鳥インフルエンザが再発生し、500羽以上の家禽が感染した。1300羽の追加処分と廃棄による感染拡大ボウした行われたと、獣医学当局者が述べた。一部の自治体で、感染拡大策が実施されていなかったことが原因と、農業自治大臣が述べた。同相は、家禽とウシの検疫センターを直ちに立ち上げるよう指示した。全国の自治体に、鳥インフルエンザに感染しやすいダックのワクチンに集中するよう指示も行った。
[Mod.AS注この地域では2月にも家禽のH5N1感染流行が確認され20090219.0701) 、ヒトの感染(a 23-year-old male)も起きている(see20090207.0557)。2006年12月のベトナムでのHPAI H5N1感染流行開始以来、225件の家禽(主にニワトリとダック)の感染流行がOIEに報告されている(最新5/21)。2003年以降、ベトナムでは113人のHPAI H5N1感染が確認され、うち56人が死亡した。最新の症例は2009年4月末に報告されている。”家禽とウシの検疫"は読者を混乱させるウシは鳥インフルエンザに関係ないし、感染あるいは感染疑いの家禽をquarantine "centres". に移動させる必要もない。恐らく輸入動物に関する記述とも考えられるが...]

2009年6月24日

 ○口蹄疫、ブタ−台湾(04):歩哨動物
 ●インフルエンザA(H1N1)−世界各国(74):疑われる由来
 ○狂犬病、コウモリ、ヒトの曝露−米国(FL)
 ○炭疽、ヒト−カザフスタン(KW)

○Ea#口蹄疫−台湾(04):TAOYUAN 桃園、ブタ 歩哨動物 20090624.2301
PRO/AH/EDR> Foot & mouth disease, porcine - Taiwan (04): (TY) sentinels
30頭以上のブタにFMDの症状があり、診断が確定された
Foot-and-mouth disease on hog farm in Taiwan's [Taoyuan]
情報源: Sina [in Chinese]、2009年6月23日。
台 湾政府農業当局が、桃園Taouyuanの養豚場1か所で、foot-and-mouth Disease [FMD 口蹄疫]を確認したと、Taiwan's TVBSテレビで報じられた。9日、所有者から30頭以上のブタにFMDの症状があることが報告された。その後、検査によりFMDの診断が確定された。当 局は、ワクチン接種を指示した。他の養豚場への影響はない。当局は、今後の検査で(安全性が)確認されるまで、最低2週間以上、この養豚場からは出荷させ ない決定を行った。
[Mod.AS注−23日にOIEに提出された報告では、台湾政府当局は、FMDウイルス清浄状態の確認のため、各農場に、ワクチン接種を行わないsentinel animals を配置している。地方動物疾患管理担当当局は、FMDの臨床症状のあるブタ37匹を確認した。血清学検査とウイルス分離用の検体が採取され、送付先の検査 機関で、NSP(non-structural protein)については陽性が確認されたが、virus isolation とRT-PCRはいずれも陰性となった。血清型の鑑別が現在進行中である。...その後、O type [12 Jun 2009]であることが確認された]

●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(74):疑われる由来 20090624.2303
PRO/AH/EDR> Influenza A (H1N1) - worldwide (74): susp. origin
アジアのブタで発生し、その後北米に渡ってきたとの見方を強めている
情報源:New York Times、2009年6月23日。
今 回の新型豚インフルエンザ感染流行が、メキシコの商業的農場から発生したとされる一般的な観測がある一方で、政府農業当局者は、アジアのブタで発生し、そ の後北米に渡ってきたとの見方を強めている。しかし、証明の方法はなく、大まかなデータを根拠とした見方であることを強調した。ユーラシアと北米由来の遺 伝子を併せ持った今回の新型ウイルスが、北米のブタの間で感染循環している兆候は今のところ確認されていないが、一方で、近い類縁関係にあ る"sister virus"が、アジアの中で感染しているという、興味深い(tantalizing)事実がある。北米株豚インフルエンザ感染の可能性のあるアメリカの 飼育ブタは、頻繁にアジアに輸出されているため、現地でアジア株(豚インフルエンザ)と組み合わされる可能性がある。しかし、専門家は、アジアのブタが輸 入されることは動物疾患検疫のため難しいと述べているため、新型インフルエンザ株が西側諸国に再び戻される可能性は低い。"一番可能性の高いシナリオは、 世界中を最も自由に動き回るほ乳類(言うまでもなく、ヒトを指す)が持ち帰ったのだ"と農務省研究室の豚インフルエンザの専門家が語った。恐らくそうだと 考えられる、アジアから北米にこの(新型)インフルエンザを持ち帰った最初のヒトは、判っていないし、回復後はウイルスを伝播しなくなるため、今後も判ら ないだろう。この考えを証明するチャンスも、ウイルスが世界中で多くの人々に感染してしまったため、消えてしまった。WHOによれば、90カ国以上に感染 が及んでいる。患者の一部がブタに感染を広げることは避けられないため、その経過を検証することは不可能となった。"ブタがヒトから感染したのか、本当は ヒトの感染流行以前に、すでにウイルスを保有していたのか、全く判らなくなった"と農務省の専門家が話した。北米のヒト、トリとユーラシアのブタの各イン フルエンザの遺伝子の一部を含有する、この極めて特異なunusualウイルスは、どのブタでも確認されたことはなく、例外として、2009年4月後半に カナダの単一のブタの群れの感染例が見つかっている。メキシコ渡航後にこの農場で作業した大工によりブタが感染したと見られていたが、6月中旬にカナダ政 府衛生当局は、この男性による感染ではないことを明らかにした。ブタは全て処分され、カナダではこの他のどこにも(ブタに感染した)豚インフルエンザウイ ルスは確認されていない。..しかし、2004年の香港で、1匹のブタから採取された検体が、最近になって、今回の新型インフルエンザ株にかなり一致した ウイルスであることが判明した。このインフルエンザウイルスは、新型インフルエンザがもつ8つのゲノム塩基配列のうちの7つを持っていることが、2009 年6月11日の雑誌Natureで報告され、このウイルスを"sister virus."と呼んでいる。ウイルスの発生系統を追っている研究者らは、ブタにおけるインフルエンザの世界的サーベイランスが、あまりに貧弱であったこ とを嘆いている。ヒトやトリのインフルエンザウイルスの遺伝子配列に関する公開されたデータは、ブタの10倍はあると述べたのは、米CDCのインフルエン ザ部門の研究者で、北米や欧州に比べて、アジアからの豚インフルエンザ遺伝子配列が解析されたのものは極端に少なく、南米やアフリカに関しては皆無に近 い。長い間に何らかの出来事が起きていたに違いないが、われわれは気づいていなかったと述べた。しかし、政府獣医学関係者らは、いずれの北米の私的な大規 模データベースでも、新型ウイルスの類縁ウイルスは見つかっていないとしている。アジアで感染循環していたというのが、最も可能性が高い。...4月後半 にメキシコと米国の患者で初めて確認されたこと、メキシコの田舎町のVeracruzの5才の男の子が第1例とされていること、メキシコ政府が行った現地 付近の養豚場のブタの検査でウイルスが見つからなかったが、採取時期が遅すぎたため関係者らは(検査した)意義が乏しいとしていることと、その反対意見 (もし2月にウイルスが存在したなら、4月にもウイルスはブタに残っていたはず)、血清中の抗体では新型(H1N1)/旧来(H1N1)/ワクチン (H1N1)の区別ができないが、ウィスコンシンWisconsin大学の専門家らは数ヶ月以内に新型インフルエンザ抗体だけでも判別できる検査を開発中 であることなど...

●C#狂犬病−米国(フロリダFL州)、コウモリ、ヒトの曝露 20090624.2304
PRO/AH/EDR> Rabies, bat, human exposure - USA: (FL)
狂犬病のコウモリで遊んでいた3人の男の子の捜索が続けられている
情報源:News-press.com、2009年6月22日。
Fort Myers Beachで、1匹の狂犬病のコウモリで遊んでいた3人の男の子の捜索が続けられている。衛生当局は、市民に協力を呼びかけている。...当局は、ビーチ でこの狂犬病のコウモリを投げ合っていた3人の男の子らは、10日以内に狂犬病ワクチンの接種を開始しなければならないとしている。このほかにもコウモリ で遊んでいた2人は、19日の緊急情報から2時間足らずのうちに発見された。...以下、原文参照願います
写真 Images and a description of the Brazilian free tailed bat 
地図 Lee County, Florida 

●C#炭疽−カザフスタン(西カザフスタンKW)、ヒト 20090624.2305
PRO/AH/EDR> Anthrax, human - Kazakhstan (WK)
6月はじめに6人が入院したほか、数日間に8人の炭疽感染が発生している
情 報源:The Journal of Turkish Weekly 、2009年6月24日。
Western Kazakhstanは59才の女性1名が、炭疽感染と診断されたことを、24日非常事態省が明らかにした。6月はじめに入院中の6人に加え、数日間で8 人が炭疽感染を疑われて入院となっている。同省の報告によると、感染患者と接触があったのは185人で、現在も健康監視が行われている。炭疽は、野生動物 や家畜にも、放牧中の細菌性芽胞の摂取や吸入で感染する。ヒトは、感染動物の血液・組織に曝露することで感染する。致死性が高いが、抗生物質に良く反応す る病型も知られている。
[Mod.MHJ注−あちこちで発生する"Western" Kazakhstanの感染状況は、ただちに解決されないだろう]
OIEへの最新報告(2008年7月、East Kazakhstan) 
地図 Kazakhstan 

2009年6月23日

 ○病原大腸菌O157、レストラン−カナダ、2008:ON、タマネギ
 ○病原大腸菌O157−米国(02):冷凍クッキー生地
 ○Scombroid(サバ科)中毒、マグロ−ベトナム
 ○狂犬病、アライグマ、ヒトの曝露−米国(NC)
 ○水疱性口内炎、ウマ−米国(03):NM
 ○口蹄疫−エジプト:RFI

●C#病原大腸菌O157−カナダ、2008:オンタリオON、タマネギ、レストラン 20090623.2290
PRO/AH> E. coli O157, restaurant - Canada, 2008: (ON), onions
タマネギスライサーの汚染が原因の、ハンバーガーによる食中毒
情報源:Canadian Press 、2009年6月22日。
northern Ontario(オンタリオ州北部)の住民数百人に、2008年秋に発生したpainful(ひどい)食中毒は、タマネギの汚染によるものである可能性が 高いと、調査により結論づけられた。the North Bay Parry Sound District Health Unit当局者は、ハービーHarveyのファストフードレストランの人気メニューのハンバーガーのトッピングが、広範囲で発生した_E. coli_ [O157:H7] outbreakの感染源として最も疑わしいことを突き止めた。22日に、2008年10月に235人の患者が発生したこの健康被害に関する調査報告にお いて明らかになった。...トロントToronotoから4時間の同市のメインストリートにあるこのレストランは、当局が_E. coli_ O157:H7との関連性を指摘した2008年10月12日に閉鎖された。..9ヶ月の調査で、実際の感染源は同定されなかったが、このことは、発病が摂 食から1−10日後となるため、珍しいことではない。onion dicer(タマネギを刻むための機械)の清掃を怠ったことが感染の原因と見られると、当局者は話している。今回の感染流行は、2000年5月にオンタリ オ州Walkertonにおいて、同じ菌により7人が死亡し約250人の患者が発生した感染流行以来の、大規模な感染流行となった。ハンバーガーから検出 された菌が、タマネギからは検出されていないため、この関連性は疫学的関連性ということになる。感染源がタマネギのスライサーというのは妥当だが、スライ サーを汚染した感染源は分かっていない]
地図 Ontario showing the location of North Bay 

●C#病原大腸菌O157−米国(02):冷凍クッキー生地 20090623.2291
PRO/AH/EDR> E. coli O157 - USA (02): refrigerated cookie dough
クッキー生地の生食による大腸菌感染流行
情報源:CDC、2009年6月22日。
...22 日現在、70人の特定の遺伝学的特徴をもつ_E. coli_ O157:H7感染者が、30の州から報告されている。このうち41人については、感染流行株による感染と確認されている。以下、州ごとの発生患者数.. 年齢は2才から65才までであるが、66%が19歳以下で、75%が女性であった。30人が入院となり、7人が溶血性尿毒症症候群HUSを発症した:死者 はいない。
調査結果... eating refrigerated prepackaged Nestle Toll House cookie dough products raw(Nestle Toll House社製・包装済み冷凍クッキー生地の生食)との強い関連性が示されたが、以前にクッキー生地の生食と_E. coli_ O157:H7との関連性が示されたことはない。
消費者へのアドバイスなど、原文参照願います

●C#Scombroid(サバ科)中毒−ベトナム、マグロ 20090623.2292
PRO/AH/EDR> Scombroid poisoning, tuna - Viet Nam
数百人の労働者の食中毒の原因は、傷んだマグロであった
情報源:VietNamNet、2009年6月22日。
2009 年6月11日から13日にかけて、数百人の労働者が発病した食中毒の原因は、Rotten tuna(傷んでいたマグロ)であったと、2009年6月20日、ホーチミンHo Chi Minh市衛生当局が発表した。当局は、従業員の食中毒発生後直ちに、職場から食品の検体を採取した。最近の高温の中、マグロが腐敗し、体内のヒスタミン が遊離し、激しい反応(physical reactions)が起きたと説明した。...20日、昼食後にHa Yen Co Ltd社(My Tho City, Tien Giang Province)の80人以上が、発疹、胃痛、めまいのため入院した。患者らは、昼食にtuna with bambooを摂ったと述べている。1週間前にも、ホーチミン市内の2か所で、服飾メーカー勤務の350人以上が、会社の提供する食事を摂った後、食中毒 になった。Minh Nghe Trading and Industrial社(Thu Duc District)の従業員170人は、stewed tuna(マグロのシチュウ)と water morning glory(朝顔の種類?) soupを食べた後、病院を受診している。Vi An Co(Tan Phu District)、My Hao Co.(Binh Tan District)でも同じ事件が発生した。
地図  Viet Nam with provinces 

●C#狂犬病−米国(ノースカロライナNC州)、アライグマ、ヒトの曝露 20090623.2293
PRO/AH/EDR> Rabies, raccoon, human exposure - USA: (NC)
Man treated for rabies after bite from rabid raccoon
情報源:DailyAdvance.com, The Perquimans Weekly、2009年6月22日。
2009 年6月、Hertfordの男性1名が、狂犬病のアライグマraccoonによる咬傷のため、狂犬病治療を受けている。この29才男性は6日、 Harvey Point Roadの民家の玄関での仕事中に、アライグマに右足を咬まれた。仕事に夢中で、突進してきて足に噛みつかれるまで、アライグマに気づかなかったという。 男性はこのアライグマと闘って退治し、アライグマの頭部が公衆衛生検査機関に提出された。検査により、アライグマの狂犬病感染が確認された。アルマベール Albemarleでは、2008年[2009年?]1月以来、8件の狂犬病が確認されている。狂犬病に感染する動物は、アライグマ、スカンク、キツネが 多いが、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、コウモリ、ボブキャットに感染する場合も有ると、当局の会見で説明された。小さな齧歯類small rodents, (rats, mice) リス、オポッサムopossums, ウサギ目lagomorphs(rabbits and hares)などの動物の感染は、極めてまれである。...以下、一般的な狂犬病の解説、原文参照願います
地図 Perquimans County(North Carolina州、2000年時点の人口 11 368人);county seat(郡の中心)はHertford 

○Ea#水疱性口内炎−米国(03):ニューメキシコNM州、ウマ 20090623.2294
PRO/AH/EDR> Vesicular stomatitis, equine - USA (03): (NM)
Vesicular Stomatitis-Equine
情報源:The Westerner 、2009年6月22日。
The United States Department of Agriculture (USDA 米・農務省)当局は、De Baca Countyのウマ1頭が、the New Jersey strain of vesicular stomatitis(水疱性口内炎のニュージャージー株)検査陽性となったことを、ニューメキシコNew Mexico州政府当局に通知した。18日からこの農場は隔離措置を受けている。ほかのウマの発症はない。ニューメキシコ州では、この病気がずっと以前か らあり、州全域の獣医師らは、同疾患の詳細を把握している。...

○Ea#口蹄疫−エジプト:情報提供依頼RFI 20090623.2295
PRO/AH/EDR> Vesicular stomatitis, equine - USA (03): (NM)
New outbreak in Al-Santah
情報源:Al-Shaab daily [Arabic]、2009年6月23日。
要 約:西部獣医学局は、Al-Santah市内の農場1か所の、家畜数十頭が死亡したことを公式に発表した。カイロCairoの検査機関で行われた動物から の検体検査で、foot and mouth disease [FMD 口蹄疫] が陽性であることが判明した。さらに当局は、スーダンから同市内へのFMD感染が疑われる生きたラクダの移送について、停留措置を行った。
[Mod.AS 注−このアラビア語の全文記事では、他の自治区についてもコメントされており、使用されたワクチンが、この型の口蹄疫の感染予防に対して無効であった可能 性があると述べられている。どのようなserotypeであったか、情報提供を希望する。Pirbrightのthe World Reference Laboratory for FMDから提供されている遺伝型に関するデータによると、2009年のエジプトで、すでに2種類のFMDウイルスが確認されている;: FMDV O, topotype ME-SA, strain Sharquia 72; and FMDV serotype A, topotype Asia, strain Egy-06である。以前にエジプト国内でAウイルスが確認されたは、2006−7年のthe topotype Africaであった。このウイルスは消滅したのだろうか?(2006年の)Egyptian FMDV-A strain Egy-06と、(同じ)the FMDV-A strainで、エジプトの西隣のリビアで2009年初めから発生して感染循環し、WRLFMDによりtopotype Asiaとされた、strain Iran-05 (BAR-08)とは、遺伝学的にどの程度近い(近縁)関係にあるかに興味が持たれる。エジプト国内に他の型のウイルスが存在する可能性も除外しなければ ならない;スーダンからのラクダに関する情報を考慮すると、特にスーダンで循環しているウイルスについては必要となる。the WRLFMDのウェブサイトにおけるスーダンの最新情報は、2008年にまで戻るが、serotypes O と SAT2 が確認されている。リビアからOIEへの報告]
地図 As-Santa, in Egypt's Delta area, is situated in the Al Gharbiyah governorate 

2009年6月22日

 ●インフルエンザA(H1N1)−世界各国(73):case count、疫学


●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(73):case count、疫学 20090622.2288
PRO/AH/EDR> Influenza A (H1N1) - worldwide (73): case count, epidemiology
[1] Worldwide update - WHO 07:00 GMT+2
Summary table of cumulative cases reported to WHO as of 1 May 2009-22 Jun 2009
情報源: WHO、2009年6月22日。
[2] News briefs: 19 Jun 2009
南北アメリカ
Antigua - 初めての感染例確認, 父親がTrinidadを旅行した9才男児
Honduras - H1N1感染による初めての死亡例、妊娠女性
中東:
Iran - 初めての感染例確認、USAへの渡航歴
アジア:
Philippines - 初めての死亡例、うっ血性心不全、H1N1 confirmed
アフリカ:
Ethiopia - 初めての感染例確認(2例)、USAへの渡航歴

2009年6月21日

 ○水痘、肝炎、難民−スリランカ(VA)
 ○ブルータング、ヒツジ−イスラエル、OIE:BTV-24
 ●マラリア、P. knowlesi、ヒト−インドネシア:カリマンタン
 ○鳥インフルエンザ、ヒト(103):インドネシア、南ジャカルタ 疑い
 ○Fusarium head blight、オーツ麦−カナダ:スクリーニング
 ○チクングニア(22):インド(KA) 疑い

●C#水痘、肝炎、難民−スリランカ(VAVUNIYAA VA) 20090621.2275
PRO/EDR> Chickenpox, hepatitis, IDPs - Sri Lanka: (VA)
内戦後の国内難民の間で、水痘や肝炎が流行している
情報源:UKTamilNews.com 、2009年6月20日。
Vanni [Sri Lanka北東部の選挙区] から数千人のinternally displaced people (IDPs 国内避難民)が逃れてきたVavuniyaaにおいて、水痘と肝炎が流行している。水痘患者は12000人以上で、連日新たに40-50人の 患者が発生している。12日までに、およそ28万5千人[2,85,018 in the original text]のIDPがVavuniyaaの難民キャンプに流入しており、48704人は治療後、病院から政府による一時的な診療所へ退院させられてい る。..
[Mod.CP注-the LTTE (Liberation Tamil Tigers of Eelam) 軍と政府軍との内戦終結後にスリランカ国内に設立された、国内難民用キャンプの環境が、感染症拡大の原因となっているようである。内戦のなか、広範囲の地 域でワクチン接種が行えないことから、水痘などの小児の疾患が発生することは予想されていた。この水痘感染流行は、難民キャンプが解消されるか、もしくは ワクチンの提供が行われなければ、鎮静化することはないだろう。A型肝炎やB型肝炎などの腸管感染症流行も同じで、、ワクチン対策ができないE型肝炎で は、さらに深刻である。E型肝炎流行は現在、ウガンダの難民の間でも問題になっている。肝炎流行の対策として、きれいな飲料水や衛生状況が提供されること が必要である。]

○Ea#ブルータング、ヒツジ−イスラエル、OIE:BTV-24 20090621.2276
PRO/AH/EDR> Bluetongue, ovine - Israel, OIE, BTV-24
情報源:OIE, WAHID (World Animal Health Information Database), weekly disease information Vol. 22, No. 23, 4 Jun 2009 、2009年6月4日。
[*上記のOIEのウェブサイトにて、表形式となった報告を参照願います]
感染開始時期 2009年3月15日
前回流行時期 2008年12月
原因ウイルス Bluetongue virus Serotype: 24
新たな感染流行
発生地 (EN HAZEVA) EN HAZEVA, Hadarom, HADAROM [see map at the above URL]、農村
感染種Species / 頭数/ 症例数/ 死亡数 /廃棄 / 処分
Sheepヒツジ / 1000 / 300 / 240 / 0 / 0
[Mod.AS注−BTV-24の解説、原文参照願います]

●C#マラリア、P. knowlesi、ヒト−インドネシア:カリマンタン 20090621.2278
PRO/AH/EDR> Malaria, P. knowlesi, human - Indonesia: Kalimantan
_Plasmodium knowlesi_ found in several samples from Indonesia
インドネシア・カリマンタン島初の、_P. knowlesi_ 患者確認
投稿者: 独・Universitat Munchen、Dr. Med. Nicole Berens-Riha 、2009年6月21日。
本 報告は、インドネシア・カリマンタンKalimantanで初めて確認された、ヒト_P. knowlesi_ malaria患者の報告例である。Kalimantanの重症で合併症のないマラリア患者からの22の血液検体は、ドイツ・ミュンヘンMunichにあ るわれわれの検査室における検査で、全てが、臨床的もしくは鏡検の形態学診断により、熱帯熱マラリアもしくは熱帯熱と三日熱マラリアの合併感染と診断され た。種に関するmolecular determination(分子学的同定検査)のため、ヒトに病原性のある4種のマラリア全てについて、nested PCR (polymerase chain reaction, amplifying the small subunit ribosomal RNA gene)法による検査を行った。検体の由来と_P. knowlesi_に関する最新ニュースを得ていたため、Singhらが報告したthe _P. knowlesi_ specific primers (Singh B et al. Lancet 2004; 363:1017-24.)も、増幅反応に加えた。22検体中4検体で_P. knowlesi_が陽性となった。(陽性となった4検体)全てが_P. vivax_との混合感染で、_P. falciparum_の感染が有ったのは3検体のみであった。4検体目はvivaxとknowlesiだけで、_P. vivax_の弱いバンドと _P. knowlesi_の強いバンドが示されていた。the ssU rRNA gene の塩基配列解析により、このPCRの結果が確定された。BLAST and direct alignment programs (alignment with sequences from the ssU rRNA gene published in the nucleotide database of the NCBI)を用いて調べた結果、1つの遺伝子配列が、マレーシアで検出されたthe Nuri S-type strain (gi|86155927|gb|DQ350263.1|[86155927])と相同性があることが判明した;その他の検体も、多少の違いはあるもの の、_P. knowlesi_ strainsに最も近いもの(match best with)であった。この4人の患者らのマラリア感染では、合併症なく経過し、artemether-lumefantrineにより治療されていた。 the ssU rRNA geneやthe csp gene の他の部分の塩基配列解析が現在行われており、詳細について報告する予定である。Kalimantan(ボルネオBorneo)において_P. knowlesi_が報告されることは、ボルネオのマレーシア地域から報告されていることから、不思議ではないが、これまでにインドネシア地域から患者が 報告されたことはなかった。保有宿主(_Macaca_マカク species)の分布や東南アジアで発生する患者を考えれば、インドネシアの他の地域や 島においても_P. knowlesi_ が確認される可能性が極めて高い。近年、アジアのヒトにおいて、猿マラリア(simian malaria)が、単独感染、もしくは4種類のマラリアthe genus _Plasmodium_ (_P. falciparum_, _P. vivax_, _P. ovale_, and _P. malariae_)と混合感染し、マラリアを発症させたとの研究報告が出されている。20種類以上のthe genus _Plasmodium_がヒト以外の霊長類に感染するが、最近までヒトの猿マラリアの自然感染はまれと見られていた。しかし、アジアにおいては、予測さ れていたより、ヒトの_Plasmodium knowlesi_感染は多いと考えられる。初めて報告されたヒトでの猿マラリア自然感染は、1965年に東南アジアの任務から帰国した米軍職員であっ た。2002年にSinghらは、重症化や高度の寄生虫血症などの非典型的な臨床経過が見られる、_P. malariae_(4日熱マラリア)症例の増加を指摘した。この原虫は、鏡検では、形態学的に_Plasmodium malariae_と区別できなかった。鑑別には、PCRや塩基配列解析などの分子学的手法が必要である。nested PCR assayが確立され、これらのマラリア症例の50%以上が_P. knowlesi_であることが判明し、 _P. malariae_(4日熱マラリア)と間違って診断されていたことが分かった。2001−6年の間についての後方視研究では、Sarawak, Malaysian Borneoの患者960人の28%が_P. knowlesi_であることが明らかになった。またこのグループは、_P. malariae_が原因とされていた重症マラリアによる4例の異常死亡例が、後にPCR法で_P. knowlesi_であったことを確認している。このほかにも、ヒトの_P. knowlesi_ 自然感染例が、シンガポール、タイ、フィリピン、中国・雲南省や、これらの国への(フィンランド、米国、スウェーデン)旅行者らでも報告されている。

●C#鳥インフルエンザ、ヒト(103):インドネシア、南ジャカルタ 疑い 20090621.2279
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (103): Indonesia, S. Jakarta, susp.
5歳児が鳥インフルエンザにより死亡した
情報源:Bird Flu Information Corner、2009年6月21日。
南 ジャカルタSouth Jakartaで新たな鳥インフルエンザによる死者が発生した。RT 07/03 Kel. Tegal Parang在住の5歳児が、19日死亡した。2005年から今日までに、南ジャカルタにおけるH5N1鳥インフルエンザによる死者は合計13人となっ た。現地の家畜海洋Subserviceの責任者は、スカブミSukabumi(West Java)の親戚宅から帰宅後、Pejaten Barat(South Jakarta)の別の親類を訪れていた。スカブミ滞在中に、多数のニワトリの突然死の報告があった。Pejaten Baratから戻った翌日の8日、患児と2人の年下の兄弟たちは高熱を出し、解熱剤が処方されていた。一旦解熱したが、13日から再び発熱し、 Triadapa hospitalに入院した。同院で詳しい検査を受けた後、一旦帰宅を許された。3日後に状態が悪化し、呼吸困難を生じ始めた。再度病院に運ばれ、胸部X 線検査で胸水が見つかり、鳥インフルエンザ感染が示唆された。2日間の治療後、18日にPersahabatan hospitalに転院となったが、4時間後に死亡した(the Indonesia newspaper, Pos Kota の翻訳記事である)
[Mod.CP 注-この記事の取り扱いは慎重でなければならない。WHOは、2008年末以降、インドネシアにおいて、1人のH5N1鳥インフルエンザ患者も確認してい ない。2009年、インドネシア国内の鳥インフルエンザ症例の報告の中で、 インドネシア保健省もしくはWHOが確認したものはない。臨床検体が検査された事に関する記述がない。火葬されたのであれば、最終的な診断は不可能と考え られる。死亡したのはSouth Jakartaであるが、Sukabumi, West Javaで感染した可能性が高い]

○Ep#Fusarium head blight、オーツ麦−カナダ:スクリーニング 20090621.2280
PRO/PL> Fusarium head blight, oats - Canada: screening
Fusarium also becoming oat growers' problem
情報源:Country Guide, Western Edition 、2009年6月16日。

●C#チクングニア(22):インド(カルナタカKA)疑い  20090621.2282
PRO/EDR> Chikungunya (22): India (KA) susp.
ウイルス熱やチクングニアの検査に訪れる患者は、350−500人に上っている
情報源: The Times ofIndia、2009年6月21日。
Silicon City市内に不衛生な環境の要因が存在する中で、先月(2009年5月)、ウイルス熱やチクングニア検査のために医療機関 Kadogondanahalli Primary Health Centre (PHC)を訪れた人の数は350−500人と見られる。医療機関の職員にも感染者が認められた。建築中であるため、汚い部署での治療となっている。3人 の"group D" 職員のうち、18年間この施設で働いていた1人が発熱を訴えた後死亡し、もう1人は1週間のウイルス熱後に回復した。絶えずVenkateshpura, D J Halli, K G Halli, Nagawara, Kavalbyrsandra, Hegdenagar and Govindapuraからの患者の流入がある。...各病院や市内の環境など..
[Mod.TY注−検査で確定された患者数や、ウイルス熱の病原体が記載されていない...]
地 図 India showing the location of the Bangalore area in Karnataka 

2009年6月18日

 ○Black pod、ココア−ガーナ(AH)
 ○ブルセラ症、家畜、ヒト−カザフスタン(WK)
 インフルエンザA(H1N1)−世界各国(67):1918ウイルスに関するコメント
  1918年パンデミックで、秋に感染状況が悪化したのは変異によるというのは本当か
 インフルエンザA(H1N1)−世界各国(68):南半球
  [1] ブラジル - new strain discounted CDCは否定
  [2] 南半球の活動性 Southern hemisphere activity 北半球は何を学ぶのか
 ○インフルエンザA(H1N1)−世界各国(69):他のウイルス感染  
  臨床症状と疫学情報によって診断された感染疑い例の50%以上が他のウイルス感染だった
 ○ブドウ球菌(MRSA)、ヒト、動物−欧州:評価

Ep#Black pod−ガーナ(アサンテAH)、ココア 20090618.2244
PRO/PL> Black pod, cocoa - Ghana: (AH)
Black pod disease attacks cocoa farms in Tafo
情報源:Modern Ghana, Ghana News Agency (GNA) report、2009年6月14日。
the Produce Buying CompanyのTafo [Ashanti Region アサンテ地方] District責任者は、the black pod disease根絶のため、地域内のココアに対する一斉噴霧消毒を強化するよう、当局に要請した。...
[Mod.DHA注 −Black pod (別名 _Phytophthora_ pod rot) は、世界中のココアに被害を及ぼす主要な真菌疾患で、Africaにおける病原体は _Phytophthora palmivora_ と_P. megakarya_である。南北アメリカにおいては、このほかに2種類の種が確認されていて、 _P. palmivora_ が最も多く、高湿気候では損失が95%におよぶこともある....]

Ea#ブルセラ症−カザフスタン(西カザフスタン WK)、家畜、ヒト 20090618.2245
PRO/AH/EDR> Brucellosis, livestock, human - Kazakhstan: (WK)
1万頭以上のウシがブルセラ症に感染している
情報源:Meatinfo.ru [in Russian]、2009年6月15日。
the West Kazakhstan region 西カザフスタン地方では、1万頭以上のウシがブルセラ症に感染している。ウラルUralの各精肉処理場はstrengthened modeの状態にある(監視強化? 生産体制の強化?)。農業従事者らが、多数の感染ウシを持ち込んでいる。大量の肉の処理を行うため、肉のパック詰め工 場の作業もthe strengthened mode であるが、ソーセージの店頭価格は下がっていない。過去数年間と比べ、感染したウシの数は増加傾向にあり、23万頭を超えるウシが検査された。感染発生が 多かった地域は、Dzhangalinsky, Akzhaiksky, Dzhanibeksky の各地区である。しかし、専門家らは感染流行ではないとしている。...感染牛のリサイクルの問題も現実味を帯びてきたソーセージや缶詰めの肉の加温製造を経ていれば、Sanitary meat(衛生処理肉?)も使用可能となっている。感染拡大防止にはウシの処分が必要だが、(家畜を)生活の糧としている全ての農家が処分を急ぐ必要はな い。...それでも、感染肉の処理に合意した精肉加工場は、工業資源の不足から緊迫した状況に陥っている。生肉があまっているにも関わらず、全ての経済原 則に反して、ソーセージの店頭価格は高止まりしている。

●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(67):1918ウイルスに関するコメント 20090618.2251
PRO/AH> Influenza A (H1N1) - worldwide (67): comments on 1918 virus
質問 1918年パンデミックでは、ウイルスの変異により、その年の秋に感染状況が悪化したというのは本当か
投稿者:加・Neil V Rau、2009年6月17日。
1918 年のパンデミックでは、変異によって、その年の秋に感染状況が悪化したというコメントがくり返されているが、そのウイルス学的根拠を示せる方がいるのだろ うか北極で掘り出された遺体では、そのような詳しいレベルの情報は得られなかったと記憶している。20090617.2235でも述べられてい た。...
[Mod.EP注−このコメントは死亡率のデータに基づくものと考える。N Engl J Med. 2009 May 7: The Signature Features of Influenza Pandemics -- Implications for Policy には、全体の死亡率に占 めるインフルエンザによる死亡のグラフがあり、1918年パンデミックのコペンハーゲンCopenhagenのデータでは、インフルエンザによる全死亡の 割合は、7月に5%であったのが、11月には60%に増加している。このことから、第2波においてより強毒性のウイルスが出現したと解釈でき、納得できる 仮説だと思われる]
[Mod.DK注−死亡に関するデータはよく知られていた。強毒性ウイルスの出現以外にも、この違いを説明する方法はいくつも あると思われる。感染した人口集団の違い、冬期の肺炎球菌やブドウ球菌の感染循環増加、他の病原体ウイルスの増加、高密度で低温の大気とともに、より毒性 が強く大量のウイルスの吸入などがある]
[Mod.TY注−1918−19年のパンデミックの時期の分離株の、遺伝学分析は不可能であることか ら、driftやmutationについての評価も不可能である。残された評価方法は、毒性を表す唯一の指数と考えられる、臨床症状の重症度と致死率の変 化である。それらのデータが、現在入手でき、信頼性があり、二次性細菌性肺感染を除外できるかについては、確かではない]
[Mod.LL注− これまでに調査が行われた、Frankenstein (reanimated:フランケンシュタインのように蘇った) 1918 virusesについて、 春のウイルスから秋のウイルスになるまでの、phenotypic(表現型)やgenotypic(遺伝型)の変化に関するデータはない]
[Mod.CP 注-1918インフルエンザの犠牲者の、固定・冷凍肺組織から得られた、完全な1918インフルエンザウイルスの遺伝子塩基配列情報が入手できることか ら、このパンデミックウイルスの8分節全てを、リバースジェネティックスreverse geneticsの手法で再生することが可能である。これにより、極めて強毒性であったその特性の研究が可能となる。現在の人インフルエンザH1N1ウイ ルスと異なり、1918パンデミックウイルスは、トリプシンTrypsinなしで増殖することが可能なため、マウスや有精卵を死に至らしめ、ヒトの気管上皮細胞での高成長という表現型が示された(Characterization of the Reconstructed 1918 Spanish Influenza Pandemic Virus. Science. 2005, Oct 7; 310(5745): 77-80; abstract )。この1918ウイルス の塩基配列は、aggregated material(塊)から抽出されたもので、生物学的なクローンウイルス株からではないと考えられる。知りうる限りでは、パンデミックの流行中に、時間 を隔てて採取された遺伝子塩基配列情報はなく、実際に人インフルエンザウイルスが初めて分離されたのは、ようやく1930年代になってからのことである。 RNA遺伝子を持つウイルスには、元来高い変異能力が備わっていることを除いても、単一のパンデミック発生期間中に、特異的な遺伝学的変化が、毒性変化の 原因であるとはっきり言うことは、とても難しい作業である]

●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(68):南半球 20090618.2253
PRO/AH/EDR> Influenza A (H1N1) - worldwide (68): southern hemisphere
[1] ブラジル - new strain discounted CDCは認めていない
情報源: CIDRAP News 、2009年6月17日。
The Centers for Disease Control and Prevention (CDC)、その他の専門家らは、ブラジルの患者において、新たな新型[2009 swine-origin] H1N1 influenza virus株が確認されたとの報告を受理(承認)しなかった。サンパウロSao Pauloの研究機関の研究者らが、すでに回復している国内の患者1名から、新たなウイルス株を検出したと、同研究所とAFPの情報として報道されていた [20090617.2235]。この分離されたウイルス株のヘマグルチニンhemagglutinin (HA)遺伝子の内部の、"核酸とアミノ酸配列に明らかな変化がいくつも見られた"と述べられていた。しかし、米・アトランタAtlantaのCDCの広 報担当者は、"CDCは新型インフルエンザA(H1N1)の新たなウイルス株の情報を得ていない"と述べ、このウイルスが新たな株だとする報告を否定した (discounted)。 ...Virology Blogを掲載するコロンビアColumbia大学のウイルス学者も、A/Sao Paulo/1454/H1N1のHAタンパクのアミノ酸配列と、現在のパンデミックウイルスを比較して、変化はないとし、数カ所で見られる、他の 2009 H1N1ウイルス株とのいくつかのアミノ酸の違いは、抗原性や宿主の範囲に影響ないと考えられると、Blogの中に書かれている。このウイルスは、メキシ コへの旅行から帰国後すぐに発病した、26才のサンパウロの男性患者から採取された。4月24日に入院したが、その後回復している。
[2] 南半球の活動性 Southern hemisphere activity
Influenza A (H1N1) virus activity in the Southern Hemisphere - Lessons to learn for Europe? : The European Centre for Disease Prevention and Control, Stockholm, Sweden
情報源: Eurosurveillance, Volume 14, Issue 24, 18 Jun 2009 、2009年6月18日。
熱帯を除くと、インフルエンザ感染の活動性は、緯度に依存する季節性変動があが、経度には影響されない。この季節性に関係する因子については、完全に理解 されているわけではないが、indoor crowding(室内の密集度), lower temperatures(気温の低下)、decreased humidity(湿度の低下)および reduced levels of sunlight(日射量の減少)などが、感染伝播と感染感受性双方に影響するものと考えられている[1]。 季節性インフルエンザは、典型的には、北半球では11月から3月にかけて、南半球では4月から9月にかけて発生する。しかし、両半球間のインフルエンザ活 動性が一時的に重なり合う現象が報告されている[2]。熱帯地方では、1年中インフルエンザが発生する熱帯地域が、両半球の感染流行にとってのウイルス 貯蔵所の役目を果たしているのか、については今も分かっていない。季節性の流行中の優位となるインフルエンザウイルスについては、半球内でも違いが見られたり、有病率が異なることが報告されている。たとえば、2007-8年インフルエンザシーズンでは、欧州で優位であったウイルスはA(H1N1)であった が、南北アメリカにおいてはA(H3N2)が優位であった[3,4]。インフルエンザは、1年のうちの決まった期間内に発生するが、2つの半球で感染循環 するインフルエンザウイルスは、互いに独立しているわけではない。このことは、両半球で感染循環するウイルス株に基づくウイルス学的情報を考慮して、 the seasonal influenza[sic ワクチンのこと?]が製造される理由の1つになっている。季節性インフルエンザ用ワクチンの組成に関する勧告は、それぞれの 半球のインフルエンザシーズン開始前に合わせて、通常は2月と9月の年2回、WHOから発表される。北半球と南半球のインフルエンザ活動性に相互作用が見 られることから、ウイルスの発病率、重症度と重症化リスクには共通性が見られると予想される。このことは、北半球の国々にとって、南半球の経験から学び準 備する機会を与えられることにもつながる。

現在のチリとオーストラリアのインフルエンザ活動性状況
チリおよびオーストラ リアの国土の大部分は、南半球の温帯地域に位置し、はっきりしたインフルエンザシーズンの時期と大多数の患者発生は、5月から9月にかけての時期となる。 いずれの国にも季節性インフルエンザのサーベイランスシステムが確立されている。チリでは、2−4年ごとにインフルエンザ活動性の増大が観察されており、 オーストラリアでは、近年、インフルエンザ類似疾患とインフルエンザ検査確定報告数の、全般的な増加が報告されている。南半球でのインフルエンザシーズン 開始に一致して、ここ数週間、両国ともインフルエンザA(H1N1)の症例数の急激な増加が観察されている。チリで第1例目の患者が報告されたのは、 2009年5月中旬であった:複数の学校内における(2−6例からなる)小集積と、ドミニカ共和国から帰国した3例であった。5月末の時点で、国内の全 15自治体のうち11か所から患者が報告されている。6月12日、患者数は2335人となり、うち2人が死亡した;大部分(66%)が5−19才で、重症 化して入院を必要としたのは2%であった。オーストラリアで初めてのA(H1N1)ウイルス感染患者が確認されたのは5月8日で、その後3週間で全豪8管 轄区内から検査による確定診断例が報告された。6月16日の時点で、オーストラリア全国では1965人の患者が報告されているが、その62%がビクトリア Victoria州からの報告である。
チリ・オーストラリア両国政府は、第1例目のインフルエンザA(H1N1)症例に対しては、 "containment(封じ込め)" strategyで臨んだ。急速な感染拡大状況を受け、(第1例発生から2週間後の)5月末の時点で、チリ政府当局は、"mitigation(緩和、軽 減)" strategyに転換した。オーストラリア政府当局は当初、修正"sustain" phase(維持期)が適用されていた、感染が最も深刻だったビクトリア州だけの方針転換を決めたが、現行のパンデミックはあまり重症化しないとの立場から、6月17日、全国的 に新たな"protect" phaseへの移行を開始したこの政策転換により、とりわけ検査戦略が変更され、重症化(の可能性のある)症例の早期発見と適切な治療に重点が置かれて いる。

チリやオーストラリアの現況から、欧州は何を学べるか
過去の季節性インフルエンザのように、南半球の冬期のインフ ルエンザA(H1N1)ウイルスの発生状況は、北半球の冬期に予想される事態を明らかにしてくれる可能性が高い。南半球のインフルエンザシーズンは始まっ たばかりで、インフルエンザA(H1N1)ウイルスに関するデータも限られているが、すでに初期のいくつかの結論は得られている。しかし、欧州を含めた北 半球の各国にとってもっと重要なことは、今後も事態を注意深く観察し、最も影響を受ける集団、重症化に至るリスク因子、ウイルスの毒性・感染伝播・抗ウイ ルス薬に対する感受性の変化に加え、薬物および非薬物的公衆衛生対策の影響に関して、より一層の知識を得ることである。インフルエンザシーズンに一致して 急増している、オーストラリアとチリにおける報告患者数の現況は、今も感染拡大が緩徐な、欧州で観察されてきた状況と異なっている。北半球の夏期の間の欧 州では、インフルエンザの活動性は低レベルのままと予想される一方、オーストラリアとチリでは、2009年9月ごろの欧州のインフルエンザシーズン開始時 期にも、今のように急増しているかも知れない。チリとオーストラリアは、直ちにcontainment(封じ込め) からmitigation(緩和)もしくはsustaining(維持) strategiesに切り替えた。これまで、欧州の加盟国の対応策として、積極的な患者の発見と接触者追跡、患者と接触者の隔離、抗ウイルス薬による治療および予防などの、強力な封じ込め戦略を採ってきた。これらの対策は、欧州で、新たなウイルスが初めて確認されたときの対応としては適切であったが、大陸内の広い範囲でウイルス感染循環が起きる可能性が高い、次期冬期間に継続して実施可能であるかについては、不透明である。国内の感染流行とウイルス学的 状況に応じて、別の対策を実施する可能性が高い。

適切に対応するために必要な追加情報は何か
南半球で行われる非薬物的な 公衆衛生対策の有効性に関する研究が重要である。比較する際に、各国の医療システム、人口密度、社会構造の違いを考慮に入れることが肝要である他のイン フルエンザウイルスの共感染循環や、あるウイルス株の他の株に対する優位性も、注意深く観察する必要がある。チリでは、疫学第21週に、感染循環している インフルエンザウイルスの90%がインフルエンザA(H1N1)ウイルスであり、米国でも第22週に89%に達していることが確認されている。他のインフ ルエンザウイルス株に対する、パンデミックウイルス株の優位性は、以前のパンデミックにおいても観察された現象であった。他の南の国々でもそのような現象 (A(H1N1)優位)が見られるとすれば、北半球でも同じ現象が起きると予測され、それに応じた、ワクチン接種や治療などの公衆衛生対策を適応させる必 要がある。2009年4月の確認以来、メキシコと米国を中心に、この新たな [2009 swine-origin] influenza A(H1N1) virusに関する、多くの疫学およびウイルス学的情報が得られた。しかし、これらの情報は、ウイルス感染拡大初期の状況を反映したものであって、次の冬 期の状況を表すものではないかも知れない。従って、南半球の冬期の状況をよく観察することは、北半球の冬のインフルエンザシーズンの、より正確な予測とそ の準備に有用だと考えられる。ただし、判明した事実の一部はその解釈を慎重に行わなければならず、そのまま欧州に当てはまるとは限らない。パンデミック対 策に当たる南半球の各国を支援する目的で、国際的な協力が行われ、相互に利益がもたらされる必要がある。南半球のための追加資源、綿密な対象を絞った調査 への協力、北半球での疫学的知見の蓄積が、予測される冬期のピークへの準備の向上につながる。
参考文献(文中の[数字]、原文参照願います)

●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(69):他のウイルス感染 20090618.2254
PRO/AH/EDR> Influenza A (H1N1) - worldwide (69): other viral infections
症例定義によりインフルエンザA(H1N1)疑い例と診断された患者の50%以上が、他のウイルス感染だった
A variety of respiratory viruses found in symptomatic travellers returning from countries with ongoing spread of the new influenza A(H1N1) virus strain
情報源:Eurosurveillance, Volume 14, Issue 24, 18 Jun 2009 、2009年6月18日。
(北 米の)influenza A(H1N1) virus 感染が確認されている各国に、最近の渡航歴がある79例の有症者から採取された臨床検体について、急性呼吸器感染の原因となる、広い範囲の病原体を対象と するmultiple real-time PCRによる検査を行った。この解析により4例のインフルエンザA(H1N1)ウイルス感染例のほかに、検体のおよそ60%で他の呼吸器ウイルスが診断 された。 influenza A(H1N1) virus発生中の各国において、多くの異なる種類のウイルスの感染伝播が同時に発生していることが、再認識された。この結果、臨床症状と疫学的基準によ る、the definition of suspected cases(感染疑い例の定義)では、インフルエンザA(H1N1)ウイルス感染と他のウイルス感染症をほとんど区別できないことが分かった。

背景
新 たなinfluenza A(H1N1) virus variantは、2009年4月に初めて姿を現したあと、世界中に拡大し、6月17日の時点で、WHOは39620例の患者を報告している。4月30 日、欧州委員会は症例定義を提示し、ほとんどの加盟国が採用している。その勧告に従い、スウェーデンにおいては、呼吸器症状があり、38度以上の発熱を伴 い、7日以内の感染発生国への渡航歴もしくは感染が確定した患者との濃厚接触があった場合に、インフルエンザA(H1N1)の検査を行うことを推奨してい る。通常の季節性インフルエンザの定点サーベイランスの期間が延長され、現在や輸入インフルエンザA(H1N1)ウイルスの同定と、接触者の追跡や抗ウイ ルス薬により二次感染伝播を阻止し、コミュニティ内での持続感染発生の時期を遅らせることに焦点が絞られている。初期予防策実施の可否を決めるための、よ り確実な根拠を提供する目的で、(人口150万人の)スウェーデンのVastra Gotaland 地域の、全てのsuspected cases(疑い例)患者からの検体について、様々な呼吸器感染症の病原体に対する拡大検査を施行した。

材料と方法
2009年4月24日 から6月10日までの期間にインフルエンザ様症状を呈し、米国もしくはメキシコへの最近の渡航歴があり、検査を勧められた患者からの検体による報告であ る。診察は、Sahlgrenska University Hostpital/stra(in Gothenburg)の感染症医によって行われ、彼らの診察結果と検査結果に基づいた報告となっている。要約すると、投稿歴のある患者全79人のうち、 90%に呼吸器症状があり、5%はなかった。残りの5%については呼吸器症状の記載がなかった。66%に38℃以上の発熱があり、29%は発熱が見られな かった;5%が発熱に関し不明であった。鼻咽頭スワブ検体が、Sahlgrenska University Hospitalのウイルス学研究室分子学的診断部に送付され、13 種類のウイルスと2種類の細菌を対象とするmultiple real-time PCR法により検査が行われた: 6 parallel multiplex PCRs on an ABI 7500 instrument。このPCR検査で、matrixタンパクを狙ったインフルエンザA構成成分検査に反応した検体は、追加のヘマグルチニン haemagglutinin 遺伝子を対象とし、従来からのH3N2・H1N1と新たなH1N1ウイルス株に特異的に反応する、3つのPCR反応を平行して行う追加real-time PCR検査によって、サブタイプ分けされた[原文にprimers and probesの情報あり] 。

結果と検討
全体で、79人の患 者からの検体が検査された(男性42人、女性37人、平均年齢30才、1−75才)。週平均10−16検体が採取され、ほとんどが北米への最近の渡航歴の ある、呼吸器症状のある患者だった。the new influenza A (H1N1) variantの患者は4例で、興味深いことに、患者の56%から他の病原体が検出された。

Table. Viral aetiologies for the patients(suspected cases), Apr-Jun 2009 (n=79)
病原体 / 症例数 / Percentage
Rhinovirus / 28 / 34
Coronavirus / 8 / 10
Influenza B virus / 3 / 4
Human parainfluenza virus types 1-3 / 3 / 3 / 4
Adenovirus / 2 / 2
Influenza A (H1N1) virus / 4 / 5
Metapneumovirus / 1 / 1
Enterovirus / 1 / 1
Respiratory syncytial virus / 0 / 0
Mycoplasma pneumoniae, Chlamydia pneumoniae / 0 / 0
Negative / 32 / 39
Total number / 82 / 100
(3人の患者で、重複感染あり)

...the criteria for suspected cases of influenza A(H1N1)は、ウイルス感染の指標としては妥当relevantだが、インフルエンザA(H1N1)に特異的ではなかった。さらに定義を厳しくすれ ば、比較的軽症であったインフルエンザA(H1N1)ウイルスの患者が漏れてしまう。体温39℃以上や筋肉痛などを入れた厳しすぎる(too strict)基準にすれば、感染流行が少なく見積もられてしまう恐れがあり、liberal(緩い)定義だと、多くの患者が他の病原体によるものとなっ てしまう。...感染流行の時期(初期とピーク時)によって臨床診断によるpositive predictive value(陽性予測値)は上下すること、流行時には、広範囲の病原体診断による他の病原体検出の割合は、50%から低下すると推察されるこ と...PCR法の解説..新型インフルエンザA(H1N1)ウイルスのような新興呼吸器ウイルスの初期検査に、broad diagnostic testが有効なツールとなりうるだろう。

●C#ブドウ球菌(MRSA)、ヒト、動物−欧州:評価 20090618.2255
PRO/AH/EDR> Staph. aureus (MRSA), human, animals - Europe: evaluation
European public health agencies evaluate antibiotic resistance of _Staphylococcus aureus_
情報源:EFTA press release 、2009年6月16日。
livestock, pets and foodsにおける、meticillin-resistant _Staphylococcus aureus_ (MRSA メチシリン耐性黄色ブドウ球菌) に関する、The European Food Safety Authority (EFSA), the European Centre for Disease Control and Prevention (ECDC) and the European Medicines Agency (EMEA) の合同研究報告...原文参照願います

2009年6月17日

 ○訃報-George M Baer
 ○インフルエンザA(H1N1)-世界各国(66):新たなウイルス株、塩基配列解析
 ○インフルエンザA(H1N1)-世界各国(65):妊娠中の抗ウイルス薬の使用、訂正
 ○発疹熱-米国(02):TX
 ○インフルエンザA(H1N1):動物衛生(15)、エジプト、ブタの処分

○Ec#訃報-George M Baer 20090617.2233
George Martin Baer, 1936-2009
情報源:US Centers for Disease Control & Prevention (CDC)、2009年6月17日。
Dr George Martin Baer, a former CDC employee in the Division of Viral & Rickettsial Diseases, died on 2 Jun 2009, in Mexico City, Mexico, at the age of 73. He was an eminent virologist, veterinarian, and public health scientist....原文参照願います

●C#インフルエンザA(H1N1)-世界各国(66):新たなウイルス株、塩基配列解析 20090617.2235
[1] ブラジル: new strain
Brazil finds new strain of H1N1 virus
情報源: Breitbart.com, Agence France-Presse (AFP) report 、2009年6月16日。
ブラジルの研究者らが、サンパウロSao Pauloの患者1名の検体を検査したところ、the [2009] H1N1 virusの新たな株が確認された。所属研究機関が16日に明らかにした。この変異株は、カリフォルニアCaliforniaで検出されたthe A (H1N1) swine fluの検体との比較を行ったthe Adolfo Lutz Bacteriological Instituteにより、A/Sao Paulo/1454/H1N1と呼ばれている。この新たな亜型the H1N1 virusの遺伝子配列は、ウイルス学チームによって解析された。新たな宿主への感染を可能にするthe hemagglutinin [HA ヘマグルチニン] proteinに変化が見られたことが、変異の理由である。この新株が、WHOによりパンデミック宣言された現行のA(H1N1)ウイルスより強毒性であるかは不透明である。H1N1ウイルスの遺伝学構造とそのsubvariants(変異)は、研究者らにとって重要事項である。製薬会社は、現行のA(H1N1)インフルエンザに対するワクチンの大量生産に動いている。より致死性の高い株に変異することにより、同じA(H1N1)ウイルスである1918スペインかぜ(インフルエンザ)のように、世界中で多数の死者が出ることが懸念されている。WHOによると、76カ国で36000人がH1N1ウイルスに感染し、163人が死亡している。
[Mod.CP注-この記事には、the A/Sao Paulo/1454/H1N1 virusが、これまでに分離されているthe novel 2009 A (H1N1) influenza virusと、どの程度の相違点があり、現段階で発生系統樹のどこに位置するのかが明確されていない。これまでのところ、the hemagglutinin geneであるsegment 4の完全な塩基配列だけが、GenBankに提出されている]
[2] Sequence analysis
Swine flu origins revealed 豚インフルエンザの由来の分析
情報源: University if Oxford, press release 、2009年6月11日。
the current swine-origin H1N1 influenza A virus(現行のブタ由来のH1N1インフルエンザAウイルス)について行われた新たな解析結果から、ヒトへの感染伝播が起きたのは、現在の流行発生が確認される数ヶ月前であることが示唆された。11日のオンライン版Natureに掲載されたこの論文では、ブタのインフルエンザに関する組織的サーベイランスの必要性を指摘し、ブタにおける新たな遺伝要素の発生が、ヒトのパンデミックを引き起こす能力を持つウイルスの新興につながる可能性があるとの証拠を提示している。Oxfordで過去10年以上にわたって開発されてきたcomputational methods(計算式・法)により、今回の新たなパンデミックの由来と時間経過を再構築することが出来たと、著者であるOxford大学の研究者が説明した。研究結果によると、このウイルスはブタの間で感染循環していたもので、おそらく複数の大陸におよぶ範囲で、ヒトに感染伝播する数年前から循環していたと見られている。同氏は、エジンバラEdinburgh大学の研究者らとともに、進化解析を用いて、感染流行の発生源の時間経過と感染流行初期の展開について評価を行ったところ、このウイルスは、ブタの間で感染循環していた複数のウイルスを起源とし、発端となったヒトへの感染伝播があったのは、感染流行に気づかれる数ヶ月前であると考えられると述べた。同チームは、ヒトでのインフルエンザサーベイランスは広い範囲で行われているにもかかわらず、ブタでの組織的なサーベイランスが行われていないことが、パンデミックの可能性のあるウイルスの存在と進化を、数年間にわたって見過ごしてきた原因であると、結論づけた。
原著 "Origins and evolutionary genomics of the 2009 swine-origin H1N1 influenza A epidemic
要約 2009年3月から4月前半に、メキシコと米国で、新たなswine-origin influenza A (H1N1) virus (S-OIV) が新興した。初期の数週間のサーベイランスの間に(5月11日までに)、ヒト-ヒト感染を通じて世界30カ国にウイルス感染が拡大し、WHOはパンデミックレベルを6段階の5まで引き上げた[その後6に]。このウイルスにより、21世紀初のインフルエンザ大流行につながる可能性がある。今回われわれは、evolutionary analysis 進化解析を用いて、S-OIV感染流行の起源の時間経過と初期の展開の評価を行った。ブタで感染循環する複数のウイルスを起源とし、発端となったヒトへの感染伝播が発生したのは、感染流行が認識される数ヶ月前であることが判明した。遺伝学的サーベイランスの穴を埋める系統発生学的評価により、このS-OIVの感染流行以前に、検体が採取されていない、かなり以前からの祖先が存在し、ブタの系統ウイルスの再集合が起きたのは、ヒトでの新興の数年前であることが示唆される一方、S-OIVの複数の遺伝学的祖先が、人工的に創造されたウイルスであることは示唆されなかった。さらに、感染流行の検体が採取されていなかった歴史によって、近縁関係にある、未発表のブタインフルエンザウイルス株は一括りにされていたが、遺伝学的に最も近いブタのウイルスの性質や発生地において、感染流行の直近の起源を示すものはほとんどなかった。今回の研究結果により、ブタにおけるインフルエンザの系統的なサーベイランスの必要性が示され、ブタにおいて新たな遺伝学的要素が混入することが、ヒトでのパンデミックの潜在性をもつウイルスの新興につながる可能性があるとの証拠が提示された。"]

●C#インフルエンザA(H1N1)-世界各国(65):妊娠中の抗ウイルス薬の使用、訂正  20090617.2236
20090616.2224について [Relenzaは経鼻ではなく、吸入薬である(欧米でも、訳者注)]
投稿者:米・SUNY Upstate Medical University、Nicholas Bennett、2009年6月17日。
...(Mod.CP注の間違いを指摘し)Relenza は、an inhaled (but not intranasal:吸入薬であって、経鼻投与しない) formulation of zanamivir で、(oseltamivirとは)全く異なるneuraminidase inhibitorである。Relenzaは、吸入薬である点で、幼児や挿管されている重症患者への投与が困難である。一方、2008-2009の季節性インフルエンザ(豚インフルエンザではない)H1N1インフルエンザは、米国では100%oseltamivir耐性であったが、zanamivirには感受性を示した。来る冬期シーズンにおいて、empiric および targetedの両面で治療上の問題が生じる可能性がある。ヒトH1N1では、amantadineもしくはzanamivirの治療が必要になると考えられる一方で、ブタ由来のH1N1では、oseltamivirへの感受性が残されていることが期待されている。また、インフルエンザBは従来よりamantadineへの耐性があり、oseltamivir または zanamivirで治療される必要がある。H3N2ウイルスも、最近amantadineへの耐性が示されている。唯一のcommon drug(どれにも効果のある薬剤)はzanamivirであり、幼児や重症患者へのempiric treatmentとしては、併用療法(組み合わせ)が唯一の実行可能な対処法となるだろう。これは、2008-2009シーズンでの推奨される治療であったが、ワクチンでのコントロールが限定的と見られる現状で、広範囲の感染流行発生時における、薬剤供給上のramifications(派生問題)として浮上するだろう。迅速診断法が、薬剤によってカバーしなければならない範囲を狭める(=使用量減少)ことに寄与するが、多くの場所で使用することができず、multiplex PCRでさえ(診断までに)数日間かかる。

●C#発疹熱-米国(02):テキサスTX州 20090617.2240
20090616.2228について
投稿者:米・Pamela Alley 、2009年6月17日。
感染ノミとの接触の可能性のある全てのペット(外で飼われているネコ、イヌ、ウサギなど)の治療は、typhus(=発疹熱のこと?)の発生地域であれば、予防策の重要な部分として意味があるように思われる。種に応じた治療(例えばイヌ・ネコ用ノミ除去剤Frontlineを、ウサギには使わないなど)を毎月決まって行うことで、各動物のノミだけでなく、地域全体のノミの数の減少にも効果がある。

●Ea#インフルエンザA(H1N1)-エジプト:動物衛生(15)、ブタの処分 20090617.2241
The Culling Fields
情報源:Egypt Today Magazine, June 2009 -- Volume 30, Issue 06 、2009年6月17日。
豚インフルエンザとしてもよく知られている、インフルエンザA(H1N1)に対して、世界中の不安が高まる中、2009年4月29日、エジプト保健人口相は、全国の約35万頭のブタを処分することを発表した。養豚業者と精肉業者らは、動物は安全だとしてこの決定に反発した。政府当局は、その後態度を変え、処分作業は、豚インフルエンザが理由ではなく、一般的な公衆衛生環境の改善を目的としたものとしている。...長文、原文参照願います

2009年6月16日

 ○インフルエンザA(H1N1)−世界各国(64):case count, pandemic
  [1] Worldwide update - WHO 17:00 GMT+2
  Influenza A (H1N1) - update 49 -- 15 Jun 2009
  [2] Americas update - PAHO 16:00 GMT-4
  [3] China - epidemiology of 1st 120 cases on mainland
  [4] News briefs: Tue 16 Jun 2009
 ○照射済みキャットフード中毒−オーストラリア
 ○インフルエンザA(H1N1)−世界各国(65):妊娠中の抗ウイルス薬使用について
  妊婦および授乳婦のインフルエンザ薬使用は、比較的安全である
 ○ペスト、腺ペスト−リビア(BN)
 ○発疹熱 Murine typhus−米国(TX)
 ○水疱性口内炎、ウマ−米国(02):TX

●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(64):case count, pandemic 20090616.2221
[1] Worldwide update - WHO 17:00 GMT+2
Influenza A (H1N1) - update 49 -- 15 Jun 2009
情報源WHO Epidemic and Pandemic Alert and Response (EPR)、2009年6月15日。

Summary table of cumulative cases reported to WHO 1 May 2009 -- 15 Jun 2009(抜粋)
国名:患者数(死者) May 1 / 8 / 15 / 22 / 29 / Jun 5 / 12 / 15
アルゼンチン: 0 / 0 / 1 / 1 / 37/ 147 / 343 / 343
オーストラリア: 0 / 0 / 1 / 7 / 147 / 876 / 1307 / 1823
カナダ:34 / 214 / 449(1) / 719(1) / 1118(2) / 1795(3) / 2978(4) / 2978(4)
日本:0 / 0 / 4 / 294 / 364 / 410 / 549 / 605
メキシコ:156(9) / 1204(44) / 2446(60) / 3892(75) / 4910(85) / 5563(103) / 6241(108) / 6241(108)
英国: 8 / 34 / 71 / 112 / 203 / 428 / 822 / 1226
米国: 141(1) / 896(2) / 4298(3) / 5764(9) / 7927(11) / 11 054(17) / 13 217(27) / 17 855(45)
合計報告国数: 13 / 25 / 34 / 42 / 53 / 69 / 74 / 76

[2] Americas update - PAHO 16:00 GMT-4
情報源:: PAHO H1N1 flu website 、2009年6月15日。
原文参照願います
[3] China - epidemiology of 1st 120 cases on mainland
The epidemiology of the 1st 120 human A (H1N1) cases reported in China mainland
投稿者: 中・China Animal Health and Epidemiology Center、Chen Jiming、2009年6月13日。
5月26日、中国本土発生した初期の12人のインフルエンザA(H1N1)患者の疫学について報告した。今回、6月12日現在の、中国本土における発生初期から120人目までの患者について、オンラインニュースからのデータを用いて、疫学報告を行う。
1.120人中、104人は輸入例で、国内感染の12人の感染源は判明したが、2人については分かっていない
2.中国国内初の患者は5月10日、初の国内感染例は同29日に報告された。
3.輸入例104人からの感染伝播(国内発生)例は、輸入例5人からの14例にとどまっている
4.輸入例のうち、92人は北米(米国とカナダ)、5人はオーストラリアからの輸入感染例である その他は、イエメン、ベネズエラ、フィリピン、アルゼンチン、日本
5.ほぼ性差なし
6.83例は31歳以下、54例は21歳以下と、若い。
7.発生地は15の省または市にわたっている(北京33人、広東省30人、福健省14人、上海13人、四川省10人)
8.重症例なし
9.120人中15人が空港での体温検査で、2人が列車での検疫で発見された
[4] News briefs: Tue 16 Jun 2009
南北アメリカ:
British Virgin Isles - 1st confirmed case on Tortola, history of travel to New York (via St. Thomas)
Argentina
- 1st death confirmed, 3 month old infant
Suriname - 1st cases confirmed, 11 of 16 volleyball players attending tournament in Trinidad and Tobago
欧州:
United Kingdom - 1st death reported in Scotland, history of underlying health problems
中東:
Jordan - 1st 2 cases confirmed, history of travel (country of travel not specified)
アジア:
Thailand - 150 cases confirmed
Philippines - 147 cases confirmed

○Ea#照射済みキャットフード中毒−オーストラリア 20090616.2222
[1] Cat-food irradiation banned as pet theory proved
情報源The Sydney Morning Herald 、2009年5月30日。
一 連のネコの死亡は、輸入ペットフードに対して、政府が指定した照射が原因であった。放射線照射が行われたドライフードを食べたネコの一部が、致死性の神経 障害を発生する恐れがあるとの、無視できない海外のエビデンスを受け、農業相は、数十年以上前から行われているが、意見の分かれている滅菌操作を直ちに中止するよう指示した。同じ処理をされたペットフードを、イヌが食べても影響はない。2008年、シドニーSydneyの1獣医師が、Orijenという商 品名のCanadian gourmet pet foodと原因不明の病気との因果関係を指摘するまでの間に、90匹のネコが発病し、30匹が死亡した。製造者のChampion Petfoods社は、決められた温度以上で調理されていないペットフードに対して豪国内の到着時にirradiation of 50 kiloGrays(50kGyの照射)を義務づけているオーストラリア検疫規則が、問題の原因であると主張している。同社の輸出先である60カ国のう ち、オーストラリアだけが放射線照射を義務づけている。...乾燥ハープやトロピカルフルーツなど一部のヒトの食品にも、照射が義務づけられているが、 ペットフードよりずっど低い線量で行われている。...ドッグフードでは今も照射は禁止されていない。他のペットフードで問題が出ていない点も未解決であ る。
[2] 豪で発生した、ペットで初めての照射済み食品による神経障害は、予測されていたこと
情報源: The VIN (Veterinary Information Network) News Service、2009年6月8日。
1998年以降、少なくとも3回の照射済み食品による重症神経障害が発生している。アイルランドと米国の研究室のネコと、オーストラリアのペットのネコである。...詳しくは原文参照願います、長文
[ModTG注-...も長文]

●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(65):妊娠中の抗ウイルス薬使用について20090616.2224 
Flu drugs relatively safe for pregnant and breast-feeding women
妊婦および授乳婦のインフルエンザ薬使用は、比較的安全である
情報源Edmonton Sun, News Canada, The Canadian Press report、2009年6月15日。
抗 ウイルス薬であるTamiflu and Relenzaは、妊婦や授乳婦に処方されても比較的安全であると、以前からの公開されていないエビデンスも含めたレビューの著者らが述べた [Mod.CP注-Tamiflu and Relenza は、ノイラミニダーゼ阻害薬oseltamivirの proprietary preparations(専売薬)である。Tamifluは経口で、Relenzaはintranasally(sic 経鼻)で投与される..?? (GSKの能書にもoral inhalationとありますが、一方でintranasalに関する報告も散見されますが..;後日、zanamivirであり、吸入薬であったと訂正された)]。6月15日付の電子版the Canadian Medical Association Journal誌に掲載されたこの研究結果によると、妊娠女性に対しては、Tamifluが最適の選択薬であるが、授乳婦がインフルエンザに感染した場合 は、いずれの薬剤も安全に使用できるとしている。このレビュー研究の結果は、豚インフルエンザ(H1N1)ウイルスに感染し、抗ウイルス薬の使用に不安を感 じている女性の助けになるかも知れない。妊娠女性は、非妊娠女性よりも、季節性インフルエンザにおける合併症のリスクが高い。過去数回のパンデミックで得 られた証拠として、妊娠女性はパンデミックインフルエンザウイルスにより、特に重症化しやすいことが示唆されている。現在のパンデミックにおいて、このよ うなリスクの高い(妊婦の)患者の治療をためらうべきではないと、senior authorで、Toronto's Hospital for Sick Childrenの部長であるDr. Itoは述べた。リスク対効果の点で言えば、たとえthe 1st trimester(妊娠前期)であっても、妊婦に抗ウイルス薬を使用することは、利益の方がかなり大きいことは言うまでもないと説明した。the Motherisk Program at Sick Kids および the Japan Drug Information Institute in Pregnancy所属の著者らは、妊婦と授乳婦の抗ウイルス薬使用に関して得られたデータの吟味を行った。彼らは、限定的なエビデンスであることを認め た上で、パンデミック時に妊婦が抗ウイルス薬を使用した場合に、何が生じるかに注意することが重要であると述べている。事象の発生後に製薬メーカーに蓄積 されている使用報告に加え、日本でthe 1st trimesterにTamifluを使用した90人の妊娠女性についての、未公開の追跡データも発見した。The 1st trimesterとは、母親が曝露した化学物質や薬剤の影響が最も心配される期間であり、発達中の胎児への有害作用が懸念される時期である。(妊娠中に Tamifluを服用した)これらの女性のうち、birth defect(出生時の異常)が認められた出産例はわずか1例であった。一般人口における出生時異常の確率は1-3%とされている。この数字からすれば、 Tamiflu服用者での発生率は高いとは言えず、唯一の発生例は偶然発生したもので、薬剤への曝露の結果ではないことが示唆される。別の研究では、ヒト の胎盤を使って、胎盤に取り込まれたTamifluの胎児移行が検討されている。Itoによると、the other end(胎児側?)でかなり低い薬剤濃度であった場合でも、(胎盤では)Tamifluが高濃度である必要があったと述べている。筆者らは、妊婦が新型の H1N1インフルエンザに感染した場合、2種類あるインフルエンザ薬のうち、おそらくTamifluがより良い選択肢になることを示唆している。 Tamifluの方が、妊娠中の使用の安全性に関するデータが多いことがその理由である。しかし、授乳婦に関しては、TamifluもRelenzaもと もに乳汁中の分泌はごくわずかであることから、いずれも使用可能とされた。この論文で、いずれの薬剤にも、胎内で曝露した場合の胎児への成長・発達に対す る影響は認められなかったと述べられている。米CDCは先週[2日の週]、豚インフルエンザ[H1N1]に感染した妊婦の一部が、胎児へのリスクを恐れ て、抗ウイルス薬の服用を拒んでいるとの報告があることを明らかにしている。
[Mod.CP注-The United States Food and Drug Administration (FDA 米食品医薬品局) は、豚インフルエンザとも呼ばれている、2009年インフルエンザA(H1N1)の治療と予防に対するoseltamivir (Tamiflu)の使用に、緊急承認を与えた。H1N1インフルエンザの治療および予防に関して、成人および1才未満も含む小児への Oseltamivirの使用が可能となった。]
CDC specific information about the use of oseltamivir for H1N1 flu 
The full text of the paper in the Canadian Medical Association journal entitled "Safety of neuraminidase inhibitors against novel influenza A (H1N1) in pregnant and breastfeeding women 

○C#ダニ媒介性脳炎-ドイツ、リスクのある地域  20090616.2226
Updated risk areas for tick-borne encephalitis in Germany
情報源Eurosurveillance, Volume 14, Issue 23、2009年6月11日。

●C#ペスト−リビア(AL BUTNAN BN)、腺ペスト  20090616.2227
20年ぶり以上となる腺ペストの感染流行が発生した
情報源Reuters 、2009年6月16日。
リ ビア政府当局は、地中海沿岸の町トゥブルクTubruqにおいて、腺ペストの感染流行が発生したことを報告し、WHOから調査チームが派遣されることに なったと、16日にWHOの当局者が明らかにした。およそ16−18人の患者が報告されており、中世に黒死病と呼ばれたペストがリビアで発生するのは、 20年ぶり以上のこととなると、WHO関係者が述べた。報告では腺ペストとされているが、事態の全体像は把握されておらず、17日、WHOのチームがリビ アに入り、確定患者の有無などを調査することになっている。政府当局からの暫定的な情報によると、死者1人を含め16−18人の患者が報告されており、ト リポリTripoli は国際団体の支援を要請している。新たな患者が報告されているトゥブルクは、エジプトとの国境から約125kmに位置し、数十年前にもペスト患者が発生し ている。エジプトはH1N1ウイルスの感染流行対策に取り組んでいるが、ペストは報告されていない。WHOの報告によると、世界中で毎年 1000−3000例のペスト患者が発生しており、最近の5年間で患者数が多かったのは、マダガスカル、タンザニア、モザンビーク、マラウィ、ウガンダ、 コンゴ民主共和国の各国であった。米国でも年間およそ10-20例の患者が発生している。
[Mod.LL注−1976年のリビアのペストの原因 は、感染したラクダの肉を食べたことによるとされている(要約の紹介)。2005年のサウジアラビア(ラクダの骨髄などからペスト菌検出)と、1997年 のサウジアラビア国境付近のヨルダン(いずれも同じラクダの肉を食べた12人)でペスト流行が報告されていること..感染源は触れられていないが、感染し たラクダやノミの関係が示唆される....原文参照願います]
地図  Tobruk or Tubruqは、Libya北東部の半島にある港湾都市で、Egyptに近い 中心地はAl Butnan District (formerly Tobruk District) 

●C#発疹熱 Murine typhus−米国(テキサスTX州) 20090616.2228
発疹熱に感染した疑いのある3人の調査を行っている
情報源News8 Austin (TX) 、2009年6月12日。
Williamson County and Cities Health District当局は、murine typhus(発疹熱), もしくは fleaborne typhus(ノミ媒介性チフス)と呼ばれる疾患に感染した疑いのある3人の調査を行っている。このほか、Travis Countyからも患者が報告されている。ヒト-ヒト感染はなく、感染したノミの刺咬により伝播される。rats, miceや犬猫などの小動物に付くノミで、高熱、激しい頭痛、発疹などの症状が見られる。重症例では入院を必要とすることがあるが、死亡することはまれで ある。予防策として、齧歯類やノミを遠ざけ、DEETを使用することが勧められている。
[Mod.LL注−チフスの名前が付いた疾患には、epidemic typhus, Brill-Zinsser disease (recrudescent epidemic typhus), murine typhus, scrub typhus, and typhoid (so-called because it is typhus-like)がある。typhusの語は、ギリシャ語で-- to smoke --を意味する _typhein_ に由来する。患者の精神的にthe smoky or clouded (曇った)状態を表すのに用いられた。_Rickettsia typhi_を起因菌とするMurine typhusは、世界中に広く分布し、特に温暖・湿潤な亜熱帯および熱帯気候の沿岸地方に多い。テキサス州で地方病感染していることは明らかではあるが、 2004年以降増加傾向にある。先進国の中では、米国南部の大西洋沿岸州、カリブ諸国、米国南西部太平洋沿岸州、そしてハワイHawaii州などである。 欧州では、地中海沿岸と、アフリカの大西洋および地中海沿岸地方である。人獣共通感染症で、ratsは無症候性保有宿主であり、最も一般的なベクターは Oriental rat flea _Xenopsylla cheopis_である。沿岸部での発生が一般的であるが、輸送の大動脈を通って沿岸部から離れた場所に広がることもある。リケッチアに感染したノミの糞 を、リケッチアの刺し口に擦りこむことが、ヒトでの主な感染経路とされているが、リケッチアの刺咬そのものや、糞のエアロゾル化によっても、感染伝播され る。発疹熱は比較的軽症の疾患である。急性期の入院患者のうち、集中治療を必要とするのは10%にすぎないが、1-4%が死亡する。診断は、血清学的検査 による。しかし、皮膚病変の塗沫もしくは培養によるrickettsiae の同定も、特定の検査機関で可能である。成人の一般的な治療法は、1日2回のdoxycycline 100 mgを3−5日間行うものである。感染の活動性が高い地域は、the Rio Grande valley (southern Texas) と the Los Angeles areaである。米国では、1944−1953年の間は、19663例(1944年に5401例)の患者が報告されていたが、1990年には全米で50 例、1993年には25例となり、1994年に報告義務のある疾患からはずされた]

○Ea#水疱性口内炎、ウマ−米国(02):テキサスTX州 20090616.2230
投稿者:Randall Levings 、2009年6月15日。
Texas州の症例は、2004, 2005, and 2006の流行と同じ、VS-New Jersey serotypeによるものである。...

2009年6月13日

 ○鯉ヘルペスウイルス疾患-米国(AZ)
 ○狂犬病、スカンク-米国(TX)
 ○水疱性口内炎、ウマ-米国(TX)
 ○原因不明の死亡、家畜-サウジアラビア:RFI
 ○アフリカ豚コレラ-ナイジェリア(02):DA
 ○牛結核-米国(04):TX、確定
 ○Fenthion 中毒、鳥類-オーストラリア(WA)
 ○東部馬脳炎、ウマ-米国(GA)
 ○牛結核-米国(05):NE

○Ea#鯉ヘルペスウイルス疾患-米国(アリゾナAZ州) 20090613.2186
Primary cause of Lake Mohave carp die-off identified
情報源:Arizona Game and Fish Department、2009年6月10日。
Lake Mohaveのコイの大量死の原因と考えられるウイルスが確認された。晩春の水温上昇につれコイの被害が発生する可能性のあるKoi herpes virus (KHV 鯉ヘルペスウイルス)感染は、鰓機能に影響を与え、窒息や二次感染につながる。細菌感染の問題もあるものの、検査の結果、コイの大量死の主因がKHVであることが確認された。...

○Ea#狂犬病-米国(テキサスTX州)、スカンク 20090613.2187
Rabid Skunks Near Needville And Beasley
情報源:Fort Bend Now 、2009年6月10日。
NeedvilleおよびBeasley近郊で、狂犬病のスカンクが発見され、動物対策当局は、飼い主たちに対して、ペットへの狂犬病ワクチンを、確実に決められた期日に行うよう呼びかけている。Beasleyの周辺のunincorporated area(空き地?)で発見されたスカンクが、検査の結果狂犬病と診断され、Needville市内でも、別の1匹の狂犬病陽性のスカンクが確認されたことが、10日のコメントで明らかにされた。このほかの詳しい情報は得られていない。....
[ModTG注-狂犬病の検査が行われた動物は、おそらく死亡していたものと思われる。ウシやウマも含めた狂犬病ワクチン接種を勧める]
地図 Texas 

○水疱性口内炎-米国(テキサスTX州)、ウマ 20090613.2188
Nation's 1st Case of Vesicular Stomatitis (VS) for 2009 Detected in Texas
情報源:Texas Animal Health Commission News Release、2009年6月12日。
テキサスTexas州最南端のStarr Countyのウマ1頭が、2009年の国内初のvesicular stomatitis (VS 水疱性口内炎) 症例となった。VSは散発性のウイルスで、米国に地方病感染している。水疱、皮膚病変や壊死などが、感受性のある家畜(ウマ、ウシ、ヒツジ、ブタ、シカなど)の鼻口部、舌、乳房で認められる。最新の感染流行は2006年で、ワイオミングWyoming州に限定され、ウマ17頭と12頭のウシでウイルスが確認された....原文参照願います

○Ea#原因不明の死亡、家畜-サウジアラビア:情報提供依頼RFI 20090613.2191
Ministry investigates mystery cattle illness
情報源:Saudi Gazette、2009年6月13日。
Dhulamの町の農業当局は、12日の4頭のヒツジと2頭のラクダの死亡に続く、大麦barley と berseem [Egyptian clover] の摂食が原因と見られるウシの死亡報告に対し、懸念を強めている。Makkahマッカの東のこの町で、このほかにも4頭のヒツジが発病したことが報告されている。ウシの所有者によると、先週[1-5日の週]、飼育していたラクダのうちの2頭が発病したが、農業省は検体を採取することなく、通常の検査を行っただけであった。農業当局の責任者は、動物と飼料のいずれの検体も検査解析に回され、現在も原因不明の疾患の原因調査に努めていると述べた。ラクダの死因は敗血症か炎症によるものとの獣医師の発言を引用し、感染性(伝染性)はないと説明した。
[Mod.AS注-飼料に関係する中毒が原因と推察する根拠が示されることが望まれる。このかなり小さな、ローカルな出来事を採用したのは、これまでにも、サウジアラビアの動物の飼料の管理に改善が必要とされる事例が経験されているからである。2007年のサウジアラビアでは、このときも当初は少数の"mysterious" casesとされていた、大規模な家畜の中毒が発生している]
地図 Saudi Arabia 

○Ea#アフリカ豚コレラ-ナイジェリア(02):DELTA DA 20090613.2194
20090611.2163に関して ASFウイルスの所属(分類)
投稿者:南ア・University of Pretoria、Mary-Louise Penrith、2009年6月13日。
ASFの原因ウイルスは、(かなり前からその可能性が論議されてきたが)iridovirusではない。ieidovirusに含めないと決定されて以来、名前のない分類されない状態にあったが、2000年にAsfivirusと命名され、唯一の Asfarviridae科Asfivirus属ウイルスとされた(Dixon LK, Costa JV, Escribano JM, Rock DL, Vinuela E, Wilkinson PJ 2000 Family Asfarviridae. Summers Academic Press, San Diego)。これまで知られている唯一のDNAアルボウイルスである独自性が重要視され、どのインフルエンザウイルスともいかなる親和性もない、として除外されることにつながったものと思われる。

○Ea#牛結核-米国(04):テキサスTX州、確定 20090613.2195
Cattle Tuberculosis Confirmed in Texas
情報源:Texas Animal Health Commission News Release 、2009年6月13日。
Cattle tuberculosis (TB 牛結核) が、西部テキサスTexas州西部の酪農場で確認されている。この農場は、販売前に行われるTB検査で、群れのウシの一部が陽性となったため、2009年4月以降、隔離処置が行われている。確定診断が行われたのは、アイオワIowa州エームズAmesのNational Veterinary Services Laboratory (NVSL 国立獣医学検査所)で、検査陽性となったウシの剖検組織から、牛結核菌_M. bovis_が培養された。...原文参照願います

○Ea#Fenthion 中毒-オーストラリア(西オーストラリアWA州)、鳥類 20090613.2196
It's raining birds on Western Australia
情報源:Times Online、2009年6月1日。
Western Australia西オーストラリア州では、空から死亡した鳥類が降ってくることが、いつもの珍事となりつつある。200羽以上のibisesトキ, ravens, ducks, gulls と1羽のpelicanが、パースPerth近郊で死亡したり、けいれんしていたりするのが発見され、大量中毒の不安が広がっている。この発見は、わずか数kmしか離れていない場所で1年足らず前に、200羽のカモメが死亡し原因が分かっていない事件や、2年前の炭酸鉛による中毒で沿岸部エスペランスEsperance の空一帯で数千羽のトリが落下してきた事件に続く事例となった。この最新の中毒は、殺虫剤のフェンチオンFenthionが原因であり、家庭や産業用に使用され、鳥類にとって非常に毒性が強いことが知られている。環境保全局は、故意あるいは大量投棄についての調査を開始した。5月29日にこれらの鳥類は、パース郊外のヘンダーソンHendersonのゴミ捨て場と砕石場の近くで発見された。...死亡したトリの剖検により、高濃度のFenthionが発見されたと当局者が説明した。fruit fly (ショウジョウバエ)やaphids(アブラムシ)などの害虫や、weaver birds(?)などの害鳥対策に用いられる、園芸用の有機リン殺虫剤である。イヌのノミ除去やショウジョウバエ駆除のため、家庭用としても売られている。当局は、これほどたくさんの鳥類が死亡するために、どれほどの量の殺虫剤が必要であったか分からないとしている。パースの海岸で鳥類の空から落下が始まったのは2008年7月で、地元産業界への調査が開始されていた。当初、Fenthion中毒は否定されていた。2007年12月、yellow-throated miners, honey eaters and wattle birds(?)など5000羽の鳥類が、Esperanceが輸出港となっていたために、一帯にblowingしていた(吹き出していた)lead carbonate 炭酸鉛によって死亡した。当時の鳥類の死亡に関する調査で、現地の小児や成人において、危険域の高濃度の鉛が血中で確認された。現地のMagellan Metals社は訴追を免れたが、ヒトへの潜在的な危険性は依然として残されている。
[ModTG注-Fenthion の解説]

○Ea#東部馬脳炎-米国(ジョージアGA州)、ウマ 20090613.2197
2 Long County Horses Infected with Eastern Equine Encephalitis
情報源:WSAV Television 、2009年6月11日。
Long Countyの動物2頭がEastern equine encephalitis (EEE 東部馬脳炎)と診断され、the Coastal Empireのウマのオーナーらに対して注意が呼びかけられている。当局は、この2頭は別々の農場のウマで、安楽死させられたことを明らかにした。サバナSavannahにあるNorwood Stablesは年間を通じて20-30頭のウマの世話をしている。共同オーナーは、EEEなどの疾患に対して、特に注意していたと述べた。年に2回の蚊族媒介性疾患に対するワクチン接種を受けさせていたと話した。厩舎への受け入れ時には全てのウマの健康診査を行っていたとも述べた。...EEEに対する、ヒトの予防策など..

○Ea#牛結核-米国(05):ネブラスカNE 20090613.2198
32 herds quarantined because of bovine TB fears
情報源:Kansas City.com 、2009年6月11日。
bovine tuberculosis (TB 牛結核)に対する懸念から、北西部ネブラスカNebraska州の約15000頭の成牛からなる32の群れが隔離されていると、11日に当局者が明らかにした。牛結核の調査によって確認されたのは、1つのRock County herdのうちの2頭だけであったが、他の31の群れも隔離されることとなった。....

2009年6月12日

 ○リシン、中毒−米国(WA) 疑い
 ○魚類の大量死−米国(VA)
 ○Dothiorella blight, dragon fruit−マレーシア:感染拡大
 ○クリミアコンゴ出血熱−トルコ(06):AP92-like strain
 ○ピロプラズマ症、ウマ−米国(02):MO
 ○鳥インフルエンザ、ヒト(102):H5およびH9抗体、家禽産業従事者
 ○ペスト、ヒト−モンゴル(BO)、RFI
 ○ブルセラ症、swine hunters−米国(SC、PA) FAから
 ○炭疽、ヒト、2008−アルゼンチン
 ○ダニ媒介性脳炎−ドイツ、リスク地域

リシン、中毒−米国(ワシントンWA) 疑い 20090612.2168
[1] Tests positive for ricin in home, assault victim
情報源: HeraldNet、2009年6月9日。
2009 年6月8日に公開された裁判所文書で、南部Everett [Washington ワシントン州] の男性の自宅と、その妻の尿の検体から、猛毒のリシンが検出されたことが明らかになった。犯人と見られるこの48才の男性は、第1級暴行と不法監禁の疑い で6日に拘留された。...
[2] Police confirm ricin traces in Washington State woman
情報源: Global Security News Wire (GSN) 、2009年6月10日。
同内容、原文参照願います

Ea#魚類の大量死−米国(バージニアVA州) 20090612.2169
Dead fish found again 再び、魚の大量死発生
情報源:The Washington Times、2009年6月10日。
ふたたび市民や当局の生物学者らから、魚類の死亡が報告されている。報告される河川の数は少ないものの、相当数の魚類に病気が認められている。_Aeromonas salmonicida_ と感染実験の魚類の病変や死亡との関連性について、研究者らが確認した。..

Ep#Dothiorella blight−マレーシア, dragon fruitドラゴンフルーツ:感染拡大 20090612.2170
Dragon fruit farms blighted
情報源:New Straits Times、2009年6月9日。
除 去困難な真菌が、国内のドラゴンフルーツdragon fruit農場で被害を出し、多くの農家は他の作物への転換を迫られている。 the _Dothiorella_ fungusは、red dragon fruit plantsだけに発生し、white varietyは元来この病気に抵抗性がある。このため、90%の農家がthe white varietyを作付けしているベトナムでは、この真菌は発生していない。..マレーシアで、パハンPahangに次ぐ、ドラゴンフルーツの主要産地であ るジョホールJohorのthe Kluang districtでは、ピーク時の1997年には50か所の農園があったが、現在ではわずか20か所となっている。真菌感染を理由に農園の閉鎖が見られる ようになったのは、2年前からである。...

◎C#クリミアコンゴ出血熱−トルコ(06):AP92-like strain 20090612.2171
Crimean-Congo hemorrhagic fever, AP92 strain - Turkey
タイトル: The first clinical case due to AP92 like strain of Crimean-Congo Hemorrhagic Fever virus and a field survey
情報源: BioMed Central (BMC) Infectious Diseases 2009, 9:90、2009年6月10日。
要約(暫定)
背 景:Crimean-Congo hemorrhagic fever virus (CCHFV クリミアコンゴ出血熱ウイルス) 感染は致死性であるが、AP92 strainによる患者は報告されたことがない。われわれは、AP92-like CCHFVによる初めての感染例を報告する。
方法:トルコ・バルカンBalkan地方で、1名のAP92-like CCHFVによる感染例が確認された。RT-PCR法と遺伝子配列解析により、診断が確定された。患者発生地域で、ヒトの血清学的調査とベクターダニのサーベイランスを行った。
結 果:741人の調査で、38人に抗CCHFV IgM抗体が確認された。全体的なCCHFV感染率は5.2%と計算された。一変量解析で、CCHFV IgM陽性(感染)との関連性が認められたのは、年齢(p>0.001)、男性(p=0.001)、農業(p=0.036)、ダニ刺咬歴 (p=0.014)である。多変量解析では、高齢(OR:1.03,CI:1.01-1.05,p<0.001)と男性が、cchfv感染のリスク style="font-weight: bold;">[Mod.CP 注-Crimean-Congo hemorrhagic fever (CCHF クリミアコンゴ出血熱)は、ヒトの重症出血熱であり、致死率は最大50%になる。CCHFの病原体は、ダニ媒介性のthe family _Bunyaviridae_(ブニヤウイルス科), genus _Nairovirus_(ナイロウイルス属の)ウイルスである。ヒトへは、感染したダニ刺咬や押しつぶし、ウイルス血症の動物やヒトとの直接接触を介し てウイルス伝播される。CCHFの感染流行は、アフリカ、中東、東欧、西アジアなど、ベクターで保有宿主でもあるダニ_Hyalomma_ sppがいる地域で、報告されている。CCHFウイルスの分子学的・生物学的解析の最近の進歩により、このウイルスは、他のブニヤウイルス属のウイルスに 比べ、より多くのタンパクをエンコードして(遺伝情報を有して)おり、ウイルスタンパクの生成過程が複雑であることが分かった。CCHFの遺伝子配列には 多様性が見られ、7つの異なるクレードcladeにグループ分けされている。CCHFのS-RNAとL-RNA segments に基づく系統発生解析から、この7つのcladeは地理的分布との関連性があることが判明した。バルカンBalkan半島、ロシア、トルコ全域で確認され たCCHFウイルスは、遺伝的解析により6つのcladeに分けられている。例外は、Greek strain, designated AP92で、1976年にダニから分離された。現在までの報告によると、このウイルス株は、ヒトでの疾患発生との関連性がなく、不顕性感染だけに関連する ものと考えられてきた。上記の報告では、トルコでAP92-like virusが聞知され、軽症例との関連が認められている。この新たに分離されたウイルス株は、AP92-like と呼ばれ、さらに解析が進めば、 recombinant/reassortant virusであることが判明するかも知れない。] 全文 

Ea#ピロプラズマ症−米国(02):ミズーリMO、ウマ 20090612.2172
ミズーリ州において、equine piroplasmosis 感染流行が報告された
情報源:Veterinary Practice News、2009年6月11日。
OIE は11日、Jackson County, [Missouriミズーリ州]において、equine piroplasmosis (EP 馬ピロプラズマ症)の感染流行を報告した。前回、発生が報告されたのは2009年2月であった。EPはウマ・ロバ・ラバ・シマウマに感染する、ダ ニ媒介性の疾患であり、ダニの刺咬や不適切な注射・手術などによる、_Theileria equi_,の感染伝播による疾患である。...

◎Er#鳥インフルエンザ−ヒト(102):H5およびH9抗体、家禽産業従事者  20090612.2176
Antibodies against H5 and H9 Avian Influenza among Poultry Workers in China
情報源:New England Journal of Medicine, Correspondence, Vol. 360:2583-2584, No. 24 、2009年6月11日。
中 国南部の広洲市では、H5N1およびH9N2鳥インフルエンザウイルスのヒトでの感染が報告されている。ヒトでの鳥インフルエンザウイルス感染リスクの評 価のため、同市で血清学的サーベイランスを行った。2007年3月から2008年7月までの期間に、7種類の職業の職場230か所から、健康な2191人 の参加を募った。この調査は、広洲市CDCの倫理委員会の承認と、文書での同意を得ている。これらの対象者から血清検体について、不活化されたH5N2 virus strain A/Turkey/England/N28/1973およびH9N2 virus strain A/Chicken/Shandong/6/1996の、4つのhemagglutination unitsを含有する、hemagglutination-inhibition assayを使って、H5およびH9亜型鳥インフルエンザウイルスに対する抗体が調べられた。これらの結果は、以前に報告したように、 neutralization assay against 100 tissue-culture infective doses of H5N1 strains A/Hong Kong/486/1997 and A/Vietnam/1194/2004 and H9N2 strain HK/2108/2003によって、さらに検証された。抗H5抗体の蔓延率は0.2%で、抗H9抗体は4.5%であった[原文では表形式となり、他の情報 についても参照されたい]。抗H5抗体陽性であったのは、全員が家禽取引業者poultry retailers or wholesalers であったのに対し、抗H9抗体陽性者は、調査された集団の全てのグループで認められた。H5N1およびH9N2ウイルスが、市場の家禽とヒトの間で感染循 環しているとの報告がある。家禽取引業者らにおいて、抗H5抗体陽性率が抗H9抗体陽性率と比較して著しく低かった:poultry retailers(H5 0.8% versus. H9 15.5%, P greater than 0.001)、wholesalers(0.8% versus 6.6 %, P equal to 0.001)。この違いは、家禽で広くH5ワクチンが使用されている一方、H9ワクチンがないことと関係があると考えられる。さらに、家禽のH9鳥インフ ルエンザウイルス感染では、症状が見られないまま、ウイルスが排泄されていることが多い。中国南部において、H9N2ウイルスと他の亜型鳥インフルエンザ ウイルスとの再集合発生が確認されていることから、H9鳥インフルエンザウイルスの公衆衛生上の潜在リスクが注目される結果となった。抗H9抗体陽性率 が、poultry retailersで高かった (15.5%);これは他の6つのグループに比べ、極めて高率であった(P >=0.006)。同じ市場の他製品の取り扱い販売業者と比較しても、poultry retailersの抗H9抗体陽性率は高率(15.5% vs 1.8%)であったことは、生きた鳥類を扱うpoultry retailersは、特に家禽の処分の際に直接曝露することが原因と考えられる。また、H9鳥インフルエンザウイルスの市場内での感染伝播は、主に、家 禽−ヒト感染であって、ヒト-ヒト接触によるものではないことが示唆された。また、poultry retailers(小売り)では、wholesalers(卸売り)と比較して、抗H9抗体陽性率が高かった(15.5%vs6.6%)。 この違いは、 小売業者が、複数の卸売業者から、複数の種類の家禽を購入するためと考えられる:生きたトリを扱う市場内での家禽同志の感染伝播対策として、ヒトでの鳥イ ンフルエンザウイルス感染防止が重要な役割を果たすと考えられる。
[Mod.CP注-一般人口からの301人のうち、4人(1.3%)が抗H9抗 体陽性であり、抗H5抗体陽性者は0だった。中国南部で、H9N2ウイルスと、他の亜型鳥インフルエンザウイルスとの再集合発生が報告されていることか ら、この発見により、H9亜型鳥インフルエンザウイルスの公衆衛生上の危険性が注目されると、著者は述べている。抗H5抗体反応がほとんど見られないこと は、抗H5鳥インフルエンザワクチンが家禽に使用されていることによる可能性もある。抗H9抗体が比較的高頻度に見られたが、著者は、H9亜型鳥インフル エンザウイルスの市場での感染伝播は、主に家禽からヒトへの感染であって、ヒト-ヒトの接触によるものではないと解説している]

●C#ペスト−モンゴル(バヤンウルギーBO)、ヒト、情報提供依頼RFI 20090612.2177
バヤンウルギー県で、14才の少年がmarmotを食べてペストに感染した。
投稿者:Dan Silver、2009年6月11日。
People's Dailyによると、Bayan-Olgii Province(バヤンウルギー県)の14才の少年1人が、5月29日にmarmotを食べてペストに感染した。6月2日に発症した。
[Mod.LL 注−ペストは、モンゴルで地方病感染している。大型の齧歯類のthe Tarvaga(the Tarbagan or Mongolian Marmot, _Marmota sibirica_)などのMarmotsは、the American woodchuck (_M. monax_)と類縁関係にあり、東アジアではペスト菌_Y. pestis_の人獣共通感染の重要な保有宿主と考えられている。marmot の名前は、French marmotte, from Latin _mures monti_ "mountain mouse."に由来する。]
[Mod.JW注−Roast marmot ("boodog" in Mongolian) は、人気の高いごちそうで、毎年一部の不幸なハンターがペストに感染する]
地 図 Mongolia:. The province of Bayan-Olgii is in the extreme western part of the country 
レ シピ Roast marmot ("boodog" in Mongolian) is a popular dish there, some unlucky hunters catch plague every year. Recipes  

Ea#ブルセラ症−米国(サウスカロライナSC、ペンシルベニアPA) フロリダ州から、swine hunters 20090612.2178
野生のブタやイノシシのハンターに関係する2例のブルセラ症が報告された
情報源:MMWR 12 Jun 2009; 58: 618-621、2009年6月11日。
_Brucella suis_ 感染によるブルセラ症は、従来よりブタの処理場の従業員で発生していた。1972年、米国のブルセラ症対策当局は、ブタの群れに対象を広げた。市販のブタ でのブルセラ症排除により、ヒトでの_B. suis_関連疾患は減少した。現在、米国のヒトのswine-associated brucellosisは、野生のイノシシやブタなどferal swineによる感染が主であり、これらのswineは自由に動き回る動物である。CDCは、サウスダコタSouth Carolina州およびPennsylvania州当局と、feral swine huntsに関連する2例のブルセラ症について協議した。ハントが行われたのはフロリダFlorida州であった。...長文、原文参照願います

●C#炭疽−アルゼンチン、ヒト、2008 20090612.2179
20件のウシの炭疽感染流行と、全国で6人の皮膚炭疽が報告されている
投稿者:Ramon Noseda、2009年6月10日。
ア ルゼンチンの合計3つの州--Buenos Aires, Cordoba and La Pampa--で、20件のウシの炭疽感染流行が報告されている。2008年、全国で6人の皮膚炭疽が報告されている:4 cases in the Province of Buenos Aires and 2 in the Province of Entre Rios...以下、詳細は原文参照願います

◎C#ダニ媒介性脳炎−ドイツ、リスク地域 20090612.2180
Updated risk areas for tick-borne encephalitis in Germany
情報源:Eurosurveillance, Volume 14, Issue 23、2009年6月11日。
2009 年5月4日発行のドイツ・the Epidemiologisches Bulletin of the Robert Koch-Institut (RKI)には、ドイツ国内のtick-borne encephalitis (TBE ダニ媒介性脳炎)の最新のリスクエリアマップが掲載されている。TBEが地方病感染の状態にある地域と、専門家らから予防対策を行うことが望ま しいとされた、ダニ曝露のリスクがある地域である。予防対策としては、ダニに曝露する現地住民、リスク地域への旅行者、および職業上曝露のある人々へのワ クチン接種が含まれる。この最新マップによると、ドイツ国内南部地域の、とりわけBaden-WurttembergおよびBavaria州に、ダニ刺咬 によるTBEウイルス感染のリスクがあるとされている。このTBE risk mapは、2002年から2008年までの期間に、RKIに報告されたTBE症例に基づくものである。この間に、1917例のTBE症例が報告され、年間 の報告数は238−546例で、2008年は288例であった。5年間(2002,2006,2003,2007,2004,2008年)の報告期間か ら、地区ごとの5 year TBE incidences(5年分の発生数)を作成した。ある特定の地域のおける、ワクチン接種カバーによるリスクの過小評価を避けるため、district regionと呼ぶ、当該地域に隣接地区を加えた地域の報告者数を作成した。ある地区がリスクエリアとされるのは、the district もしくは the district region での発生率が、5年分の発生数として、人口10万対1を大きく超えた(p>0.05)場合とした。2008年、136の地区がTBE risk sreasに分類され、このうち初めて指定されたのは4か所あった
-- 42 districts in Baden-Wurttemberg (1 additional district);
-- 78 districts in Bavaria (3 additional districts);
-- 8 districts in Hesse (unchanged);
-- 7 districts in Thuringia (unchanged); and
-- 1 district in Rhineland-Palatinate (unchanged).
添付報告では、TBEリスクについて、州ごとに以下のようにまとめている
-- federal states with defined TBE risk areas(明らかなリスクがある): Baden-Wurttemberg, Bavaria, Hesse, Rhineland-Palatinate, Thuringia;
-- federal states with isolated cases of autochtonous TBE, in which no district fulfils the criteria of a TBE risk area(地域内TBEの症例が発生し、TBE risk areaの基準は満たしていない): Brandenburg, Mecklenburg-West Pomerania, Lower Saxony North Rhine-Westpfalia, Saarland, Saxony, Saxony-Anhalt
-- federal states in which no TBE cases have been diagnosed(TBE患者が報告されていない): Schleswig-Holstein, Hamburg, Bremen, Berlin.
さ らに、報告では、南部の州に限定して、過去数年間に徐々にリスクエリアの拡大があると述べられている。...以上の疫学criteriaに基づき、ドイツ ワクチン委員会は、ダニへの曝露リスクが確認されている地域の住民に対するTBEワクチン接種を推奨している。自治体の衛生当局として、TBEに対するワ クチン接種が勧めているのは、Baden-Wurttemberg州で、地区に関わらず接種を勧めている(risk areaに分類されていないのは、2地区のみ)。

2009年6月11日

 ○インフルエンザA(H1N1)−世界各国(62):エジプト、レバノン
 ○ペスト、死亡−米国(02):NM リスク、予防
 ○チクングニア(21):マダガスカル、東南アジア
 ○アフリカ豚コレラ−ナイジェリア:DE
 ○狂犬病、イヌ−アンゴラ(02):LU、RFI
 ○麻疹−英国(04)
 ○インフルエンザA(H1N1)−世界各国(63):case count、パンデミック  
  [1] Worldwide - WHO 14:00 GMT+2
  Influenza A(H1N1) - update 47; 11 Jun 2009
  [2] PAHO Regional Report 16:00 GMT-4
  [3] WHO declares Phase 6 Pandemic
  [4] EU+3 review
  [5] News briefs: 10-11 Jun 2009

●C#インフルエンザA(H1N1)−エジプト、レバノン:世界各国(62) 20090611.2150
More cases of flu in Egypt and Lebanon
エジプト、レバノンで患者数増加
情報源The Peninsula (Qatar), Agence France-Presse (AFP) report、2009年6月10日。
カ イロCairo大学の学生寮で、9日新たに5人の外国人の豚インフルエンザ感染が確認されたと、エジプト保健省が発表し、合計患者数は7人となった。レバ ノンでも、新たに5人の豚インフルエンザ患者が確認されているが、保健省は鎮静化したと述べており、合計患者数は8人となっている。同省当局者は、いずれ も弧発例で、接触者対策も実施されているとコメントした。この5人は、2009年5月に、トルコ経由で米国から、もしくはUAE経由でオーストラリアから レバノンに到着した。初めてインフルエンザA(H1N1)が確認された3人は、スペインから帰国したレバノン人1名と、カナダ人旅行者2人で、2009年 5月後半に診断された。...2人のアメリカ人学生のインフルエンザA(H1N1)感染が確認されたことを受け、Zamalekのthe upscale neighbourhood(高級住宅街)にある、The American University of Cairo (AUC) は、8日に隔離された。10カ国からの寮生110人と、124人の 教職員が住んでいた。新たな患者はアメリカ人で、20−26才の女性1人と男性4人であり、発端となった感染者と接触があった。..発端の患者は、米国・ ニュージャージーNew Jersey州から、ニューヨークNew YorkとロンドンLondonを経由して来た女性1名と、ニューヨークを経由してきたフロリダFlorida州の男性1名である。
[Mod.FE 注−レバノンの患者について、エジプトの患者ほどの詳細は情報がないのは残念である。レバノンの患者は海外旅行との関連性があるようだ。これまでに確認さ れているカイロのAUCの学生の患者たちは、全米各地から来ている。この学生寮で行われている社会との隔離措置が成功し、カイロで多数のH1N1患者が発 生しないことを望む。20090608.2117で述べられたように、Cairoのヒトと家禽のいずれにもH5N1同時発生しているため、重要である。エ ジプトでは最近、79・80例目のH5N1患者が発生している。2008年には119件の家禽のH5N1ウイルス感染流行が発生したが、残念ながら、 2009年3月以降、エジプトの家禽での感染流行に関する公式データは得られていない。]

●C#ペスト−米国(02):ニューメキシコNM州、死亡 リスク、予防 20090611.2153
2009年の3人目のペスト患者が発生した
投稿者:米・New Mexico Department of Health、Paul Ettestad DVM, MS、2009年6月10日。
2009 年、New Mexicoニューメキシコ州で3人目となるペストplague (_Yersinia pestis_)患者が確認された。最初の2例の報告がらわずか1週間後のことである。3人の患者はいずれも、腺ペストの症状が見られ、ノミの刺咬による 感染である可能性が高い。最初の2例については、飼い犬が放し飼いになっており、ハントをした後、こどもと同じベッドで寝ていた。イヌのノミ対策も行って いなかった。...齧歯類のノミは、より望ましい宿主である齧歯類が死んだ場合、一過性にイヌやネコなどの動物に付くことがある。ニューメキシコ州北中部 では、比較的涼しく雨の多い遅い春が、ノミの生存期間の延長を助けた。...

●C#チクングニア(21)−マダガスカル、東南アジア 20090611.2156
[1] 2009年3月以降、マダガスカルでチクングニア発生が報告されている
投稿者:仏・Institut Pasteur、Marc Grandadam、2009年6月11日。
2004 年後半の、東アフリカからコモロ・モーリシャス・メイヨット・レユニオンにかけての感染流行拡大のあと、インド洋地域では、chikungunya virus (CHIKV チクングニアウイルス) に対する社会的関心が高まった。2006年6月のLa Reunionでの感染流行終息以後、現地当局や輸入ウイルス疾患のネットワークからの新たな感染報告はない。マダガスカルでは、2006年に Toamasina (Tamatave)において、CHIKVと1型デング熱ウイルスを原因とする大規模流行が発生した。その後、2007年2月にthe Sava region (North-East coast)、同年3月にAntsiranana (Northern Coast) そして同年5月に Mahajanga (North-West coast)での、CHIKV感染流行が確認されている。2009年3月からは、Malagasyの保健当局がチクングニア感染患者の情報を受けている。 Toamasinaで発生した。...以下、症例報告など、原文参照願います
[2] 東南アジア Southeast Asia
Chikungunya: short epidemiological update, Southeast Asia -- [as of] 9 Jun 2009
情報源European Centre for Disease Prevention and Control (ECDC) 2009年6月10日。
タ イ:2009年に入り、36県で24029人の患者が発生しているが、死者は報告されていないこと 3月にプーケットPhuketでも初めての感染が確認 されたこと 深刻な発生状況にあるのは、南部(Songula (36.3%), Narathiwat (28.6), Pattani (14.2), Yala (8.6))であることなど
マレーシア:合計2504人の患者が報告されている 最悪の感染状況となっているのは、Kedah(27.3%), then Selangor, Kelantan, Perak, and Sarawak
シンガポール:2009年、275例の患者

○Ea#アフリカ豚コレラ−ナイジェリア:デルタDE  20090611.2163
情報源: Next 、2009年6月10日。
保健省は、Delta stateの一部で、African swine flu[sic:訳注 swine fever=豚コレラのtypo]を確認した。...原文参照願います

○Ea#狂犬病−アンゴラ(02):ルアンダLU、イヌ 情報提供依頼RFI 20090611.2164
20090425.1553(OIE情報)に関して
野生のサルにワクチン接種する価値があるのか
投稿者:ProMED-mail Mod. Jack Woodall、2009年6月11日。
このOIE報告では、”ルアンダLuandaでは、感染流行に対応したワクチン接種が行われている:ルアンダ県全市でネコ4457匹、同イヌ108531匹 と、"901匹の野生のサル"が接種された。”となっている。CDCは、サルからヒトへの狂犬病感染例はまれであるが、非常に長い潜伏期間(37.5ヶ 月)の報告がある(Lancet 1975;2:1139-40)ことを紹介している。また、1987年のオーストラリアで、インドの市場のサルに咬まれた後の死亡例も報告している (CDC (1988) Imported Human Rabies -- Australia, 1987 Vol.37(22);351-3) が、その後報告されたことはない。インドネシア・バリBali島では、最近のイヌでの狂犬病感染流行の発生を報告している。デンパサールDenpasar にあるバリ島の獣医学事務所は、観光客が野生のサルを観察する場所を警戒するよう、現地当局に指示する一方で、インドやパキスタンなどの狂犬病発生国で、 サルの狂犬病は”nevar(一度も)”報告されたことはないとしている。インドやタイの旅行者や滞在者にはよく知られていることだが、これらの国々の寺 院にはたくさんのサルがいて、feral macaques(野生のサル)と、ヒトへの狂犬病の主な感染源となっているstray dogs(野良犬)が混じり合っている。しかし、サルでの狂犬病は報告されたことがない。アンゴラのような場所についてはよく判らないが、1000頭近い 野生のサルを捕獲してワクチンを接種することに、相当な資金をつぎ込むことに対する、納得できる説明ができる人はいるのだろうか。

●C#麻疹−英国(04):ウェールズ 20090611.2165
Walesではほぼ全国的に麻疹が発生し、患者数は206人に達している
情報源WalesOnline.co.uk、2009年6月10日。
ウェー ルズWalesで新たに5人の麻疹患者が報告された。The National Public Health Service [NPHS 公衆衛生局] for Walesによると、カーマゼンシャーCarmarthenshire, ペンブルックシャーPembrokeshire, ニースポートタルボットNeath Port Talbot, レクサムWrexham, マーサーティドビルMerthyr Tydfilの各1名である。Walesでは現在16の郡で麻疹が発生し、合計患者数は206名となった。...原文参照願います
[Mod.CP注-Walesの麻疹感染流行は、ほとんど全国的に拡大した。Wrexhamと Merthyr Tydfil(今回初めて患者報告があった郡)を加え、全国の22の郡のうち、16の郡で感染が発生している]
地図 Wales:Wrexham in the north at no. 22 and Merthyr Tydfil in the south at 12 

●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(63):case count、パンデミック
 20090611.2166
[1] Worldwide - WHO 14:00 GMT+2
Influenza A(H1N1) - update 47; 11 Jun 2009
情報源: WHO、2009年6月11日。
74カ国から、2874人のインフルエンザA(H1N1)ウイルス患者が公式報告されており、このうち144人が死亡した。
国別発生状況の表(原文参照願います)
地 図 Map of the spread of influenza A(H1N1): number of laboratory confirmed cases and deaths 
[2] PAHO Regional Report 16:00 GMT-4
情報源 PAHO 、2009年6月10日。
[3] WHO declares Phase 6 Pandemic
World now at the start of 2009 influenza pandemic - Dr Margaret Chan Director-General of the World Health Organization
情報源: Press statement by WHO Director-General Dr Margaret Chan 、2009年6月11日。
感染研 感染症情報センター(WHO情報) 
[4] EU+3 review
Preliminary analysis of influenza A(H1N1)v individual and aggregated case reports from EU and EFTA countries
情報源Eurosurveillance 2009: Volume 14/ Issue 23 Article 1 、2009年6月11日。
長文、原文参照願います(できれば後日翻訳)
[5] News briefs: 10-11 Jun 2009
南北アメリカ:
Guatemala - 初めての死亡例報告 5月29日に気管支肺炎で入院した12才の男児で、一旦退院後、6月5日に腎不全のため再入院となった。2度目の入院時にInfluenza A(H1N1)陽性となり、1回目の入院中の感染とされた
USA/Canada - 妊婦の重症化、米国で2人死亡、カナダでは6人が人工呼吸器装着
中東:
Palestine - 初めての感染報告、USA (Texas)渡航歴のある4歳児
アジア:
Thailand - Pattayaのhotel/discothequeの従業員90人中21人が、H1N1 infection陽性。Pattayaから帰国した台湾人2名の、 H1N1 cases発生を受けて行われた調査で判明
アフリカ:
Egypt以外では、公式に確認された感染者なし

2009年6月10日

 
 ○インフルエンザA(H1N1)−世界各国(61):PCR test
 ○コクシジオイデス症 Coccidioidomycosis−台湾 米国から
 ○肝炎、ウイルス性−パキスタン(02):拡大
 ○チクングニア(20):タイ
 ○炭疽、ヒト、ウシ−インドネシア(SE)
 ○Bacterial leaf blight、イネ−インドネシア(JT)

◎Er#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(61):PCR test  20090610.2139
PCR検査の精度は90%であり、陽性はpresumptive positiveを意味するにすぎない
情報源:Sydney Morning Herald、2009年6月10日。
死 亡する可能性のある、ヒトの豚インフルエンザウイルスの確認に用いられる検査の診断精度は、およそ90%に過ぎないため、オーストラリア人の一部で、誤っ てヒトの豚インフルエンザと診断される人がいる一方、結果が陰性であるため、感染者が自宅に帰されることもある。これまで1200人以上のオーストラリア 人が、豚インフルエンザの検査の結果、陽性となった。NSW [New South Wales] Healthでも、インフルエンザA(H1N1)ウイルスの確認に、polymerase chain reaction testing(the PCR testingと呼ばれる)を用いている。9日同局は、それ以上のコメントを控えた。米FDA協力の、WHOの最新情報によると、新たに開発された rRT-PCR "rapid" testing method(迅速RT-PCR検査法)は、インフルエンザ(H1N1)に対して、"presumptive positive(陽性が推定される)" という結果を与えるだけで、 "definitive positive(確実に陽性である)" というわけではない。このほか報告の中では、患者が実際はウイルスに感染しているのに、"false negative(偽陰性)"との結果が出る可能性も指摘している。PCR testingは、世界中でウイルス確認のため使用されている、WHO公認のbenchmark基準である。2009年4月FDAは、豚インフルエンザ感 染流行で全米の検査機関が対応に追われる中、まだ開発中で承認を得ていなかったにもかかわらず、"rapid(迅速)" form のPCR検査法の使用を許可する、緊急使用認可を与えた。4月28日に発表されたFDAの文書には、rRT-PCR swine flu testing "may be effective(有効である可能性がある)"とだけ記載されている。このFDA報告には、陽性結果は、その患者が豚インフルエンザウイルスに感染して いることが推定されることを示すが、the stage of infection(感染の事実?)を示すわけではないと書かれ、また、陰性結果だけで、豚インフルエンザウイルス感染の可能性が除外されるわけではな い、とも記載されている。WHOは、この新たな検査法の使用にあたってのプロトコール(手順)を世界の検査機関に通達した。この文書では、検査は、豚イン フルエンザの"presumptive positive(陽性=感染が推定される)" ことを示すに過ぎないとした上で、採取や送付、取り扱い上の問題などによって、検体中に十分なウイルス量がなければ、false negative[偽陰性=感染しているのに、間違って陰性となる] 結果がでることもあるとしている。このThe rRT-PCR testingは、世界的な大企業の製薬メーカーであるRoche社が開発した。この会社は、2種類の抗インフルエンザ薬の1つ、Tamifluの製造権 も保有している。 Roche Diagnostics Australia社の関係者は、 the PCR testing methodの診断精度は"about 90 percent accurate."と述べ、多くの理由から100%の精度を期待するのは不可能だと説明した。その第1の理由は、ウイルスが変異して、少しでも検査対象 のウイルスの型から変化すれば、全く検査はできなくなることだと説明した。先週(6月1日の週)、Roche社は予想外の需要により、オーストラリア国内 のTamifluの備蓄が品切れになったと発表している。豪国内のH1N1ウイルス感染患者数は、9日に1207人から1224人に増加した。保健相は、 豪でのウイルスは軽症であり、入院はわずかに10人前後だと発表している。
[Mod.TY注−インフルエンザA(H1N1)ウイルスの世界での感 染拡大は急速であり、診断検査の開発への切迫感が生じるのも不思議ではない。理想的には、診断検査には、対象となる病原体(この場合はインフルエンザ A(H1N1))に対する特異度が100%であり、疑陽性例を出すことなく、全ての感染者を検出できる感度があることが望まれる。また、多数の検体が、安 価に、素早く処理される必要もある。しかし、かつてこのような理想の条件を満たす診断検査はなかった。そこで、90%の精度の検査が、患者に適切な時期に 治療を受けさせることや、インフルエンザの時間や場所の追跡に、有用であるかという点が問題となる。現時点では、陽性の結果が推定(仮定)だとしても、診 断検査が全くないよりずっとまし、である。]

◎C#コクシジオイデス症 Coccidioidomycosis−台湾 米国から 20090610.2140
米国に滞在していた台湾人1人が、コクシジオイデス症と診断された
情 報源:Central News Agency (CNA)、2009年6月6日。
CDC[台 湾?]は6日、2009年の台湾で初めてとなる valley fever [coccidioidomycosis]の患者を報告した。この病気が蔓延する米国から帰国した、台湾国民であった。台湾でこの病気が報告されるのは、 この患者が3例目である。これ以前の2例も輸入患者で、2005年と1991年に記録されている。最新の患者は、2008年6月1日から2009年5月1 日まで米国に滞在していた、30才の女性1名である。3日、血液検査により診断されたと、CDCが公表した。Valley feverは、米国・メキシコ・中南米の砂漠地帯の土中に多い、真菌の_Coccidioides immitis_を起因菌とする。大気中の真菌の芽胞を吸い込むことで感染する。ヒトからヒトへ感染することはない。感染した人の多くは発病しないが、一 部は、発熱、咳、悪寒、盗汗、頭痛、関節痛、共通、紅斑などを生じる。まれに肺炎、髄膜炎を起こし、死亡することもある。
[Mod.ML注 −Coccidioidomycosisは、the dimorphic(二形性)fungus _Coccidioides immitis_を起因菌とし、the American Southwest (the central San Joaquin valley of California, Arizona, New Mexico, Nevada, and the western half of Texas)を中心とする、西半球砂漠地帯の土壌にmycelia(菌糸体)の形で生息する。このほかのendemic areasとしては、メキシコの米国南西部国境地域、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグアの中米諸国、および、アルゼンチン、パラグアイ、ベネズエラな どの南米の砂漠地帯である。土壌の乾燥に伴って、the septated hyphae(隔壁を有する菌糸)がarthroconidiaとなって単一の真菌細胞に分解され、風や掘り返しによって空中に散布される。 Arthroconidia は3-5ミクロンの大きさで、長期間生存可能である。arthroconidiaは吸入されると、肺においてendospores(内生胞子)で満たされ たthick-walled spherules(小球)に変化する。 各endosporeは、放出されると新たなspheruleに成長して感染を拡大させる。Coccidioidomycosisは、ヒトからヒトへは感 染しない。感染リスクが最も高いのは、乾燥した夏の期間であり、2番目にリスクが高い期間は、冬の雨が降るまでの晩秋である。ホコリへの曝露が感染に重要 な役割を果たす。実際、1994年1月のM6.7のNorthridge California earthquake(地震)とその余震から、風下へ吹き飛ばされたホコリの雲によって、コクシジオイデス症の感染流行が発生した (CDC. Coccidioidomycosis following the Northridge earthquake -- California, 1994. JAMA. Jun 8 1994; 271(22): 1735)。この感染症の潜伏期間は1−4週間あるため、地方病感染地域への旅行中に感染しても、帰国するまで発病しない可能性がある。同症の発生のない 地域では、医師らはコクシジオイデス症の鑑別診断を検討しない可能性がある。感染した患者のおよそ60%は無症候性である;残りの患者は、軽症もしくは中 等症のインフルエンザ様症状から、肺炎までの様々な症状を呈し、特に女性では、肺炎に結節性紅斑を伴うことがある。進行性の肺病変や、一次気道病変から肺 外への進展が見られることもある。およそ5%以下の感染者で進行性肺感染症や肺外への播種病変が認められる。肺外への感染拡大は、臓器移植患者、高用量ス テロイド治療、HIV感染、妊婦などの免疫不全宿主と、一部の人種(persons of African, Asian, and, to a lesser extent, Hispanic descent)に多い。病変の部位としては、皮膚、頭蓋骨、髄膜などがある。急性のコクシジオイデス症の診断は、臨床検体の培養もしくは血清学的検査で なされる。抗免疫グロブリン(Ig)M抗体は、発症から3週間以内の発現するのに対し、IgG抗体は発症の1−2ヶ月後に現れる。IgG抗体は、IgM抗 体よりも長期間出現し、慢性感染では持続して発現があり、その抗体価titerの増減が、病勢の指標となる。髄液中のIgG抗体確認は、髄膜炎の診断の上 で重要である。]
地図 the areas of northern and central America, which are endemic for _Coccidioides immitis_ 
Coccidioidomycosis: A Reemerging Infectious Disease 
 
●C#肝炎−パキスタン(02):ウイルス性 拡大 20090610.2141
Viral hepatitis in Pakistan
情報源:GIDEON (Global Infectious Disease & Epidemiology Network) 、2009年6月9日。
シンドSindh州の感染流行の報告については、いくつものウイルス肝炎の可能性がある。
(抜粋)
○Hepatitis A
Prevalence
- 4 percent of acute hepatitis in pregnant women in Karachi
- 5.4 percent of acute hepatitis in Lahore.
Seroprevalence
- 94 percent of children by age 5 (Karachi, 1994 publication)
- 100 percent of children ages 14 to 15 (Karachi, 2002 to 2004)
- 40.57 percent of persons with clinical suspicion of acute hepatitis(2003 to 2004)
○Hepatitis B
Prevalence
- 5.5 percent of acute viral hepatitis in Karachi (1997 to 1998);
- 41.9 percent in Lahore
- 17 percent of viral hepatitis episodes among pregnant women in Karachi
- 18.5 percent of constables in Sindh are infected by either hepatitis B or hepatitis C (2008)
HBsAg-positivity surveys(多数 一般人口の4-5%前後、原文参照願います)
○Hepatitis C
Prevalence
- The nationwide carriage rate in 1997 was estimated at 2.40 percent.
Seroprevalence(多数 一般人口の2-6%前後、原文参照願います)
○Hepatitis B or hepatitis C (2008)
- 1.6 percent of children ages 1 to 15 years (Karachi, 2006 publication)
- 1.4 percent of children ages 14 to 15 (Karachi, 2002 to 2004)など多数
○Hepatitis D
Prevalence
- 36.8 percent of hepatitis B patients and 10 percent of healthy carriers of hepatitis B (Karachi, 1995)
- 16.6 percent of the general population (1994 to 2001)
○Hepatitis E
Prevalence
- 5.4 percent acute hepatitis B-negative and hepatitis C-negative hepatitis in Lahore (2009 publication)
Seroprevalence
- 26 percent of children ages 14 to 15 (Karachi, 2002 to 2004)
- 62 percent adults (1995)
- 62 percent United Nations peacekeepers in Pakistan (1998 publication)
○Hepatitis G
Prevalence
- 1.5 percent of professional blood donors/drug addicts (1996 to 1997)
- 12 percent of patients with liver disease (40 percent of these are coinfected with hepatitis C virus)
- 21 percent of transfusion-dependent children with thalassemia

●C#チクングニア(20)−タイ(プーケット PU) 
島内の確定患者は694人で、外国人25人の治療も行われている
情報源:Phuket Gazette 、2009年6月10日。
県 内のチクングニアウイルス感染が増加しており、島内公式記録では確定患者は694人となっている。恐らく実体はもっと多いだろう。Phuket Provincial Health Office (PPHO プーケット衛生当局者)は、669人のタイ人がチクングニアによる治療を受けており、さらに外国人25人も治療中であることを明らかにした: ビルマ人17人と、オーストラリア人・スウェーデン人各2人、韓国人・ニュージーランド人・フィリピン人・スコットランド人各1人。最も危険な地区は Thalang Districtで、Kathu DistrictとPhuket Cityがこれに続く。当局は、死者はいない点を強調し、PPHO当局による封じ込めに自信を持っている。プーケットの感染は収まりつつあり、3ヶ月以内 に収拾できるだろうと述べた。受診せずに治療する患者がいるため、実数はさらに多いと見られている。当局が何度も自宅周囲の消毒作業をしているが、家族全 員が感染したと不満を漏らすThalangの女性1名が、地元ケーブルテレビに映された。今も治療中の報道スタッフも、その病状(40度以上の高熱、膝と 腰のの激しい痛み、嘔吐)について語っている。..3週間経っても腰と膝の痛みは残っていて、医師はあと1ヶ月は続くと説明していると述べた。
地図 Thailand showing the geographic regions 

●C#炭疽−インドネシア(スラウェシスラタン SE)、ヒト、ウシ 20090610.2146
患者11人に対して、炭疽感染の疑いのある場合の特別の治療を行っている
情報源:The Jakarta Post、2009年6月10日。
the South Sulawesi [Sulawesi Selatan スラウェシスラタン州] の町Gowaの医療従事者らは、患者11人に対して、炭疽感染の疑いのある場合の特別の治療を行っている。地域の衛生当局者は10日、 Moncongleo村の住民らは、先週炭疽感染により死亡したウシ19頭を保有していたことを明らかにした。発熱や嘔吐などの、炭疽感染の症状が見られ ている。6日から、医療当局の監視下に、自宅で抗生物質による治療を受けている。徐々に回復しているが、血液検査の結果が判明するまで引き続き監視が必 要、と当局者は述べた。コミュニティの医療センターから、住民349人に対して、感染流行拡大予防のための抗生物質が配布された。炭疽感染に備え、24時 間態勢となっている。家畜関連当局も、周辺の地域に対して、炭疽感染拡大防止策として、地域外のウシの検査およびワクチン接種を要請した。Gowaは、首 都マカッサルMakassar郊外の、炭疽の地方病感染地域である。
[Mod.MHJ注−2006年の報告では、South Sulawesiの獣医学インフラに深刻な問題があることが示唆されている。ワクチン接種が、"outward bound 地域外" animalsだけに行われ、発生したMoncongleo村で行われず、明らかにこの19頭の感染ウシに曝露した今いる家畜に接種されていないなら、 Gowaでは、感染流行が再発生しても全く不思議ではない。残念なことである。もし毎年強制ワクチン接種を行うとしたら、その場所はここである]
関連項目 20061011.2909   20061012.2919

○Ep#Bacterial leaf blight、イネ−インドネシア(ジャワトゥンガJT) 20090610.2147
1600ha以上の水田に病気が発生し、現地では大きな損失が出ている
情報源:The Jakarta Post 、2009年6月9日。
南 部のCentral Java [Jawa Tengah ジャワトゥンガ州]では、1600ha以上の水田に病気が発生し、現地では大きな損失が出ている。Banyumas, Purbalingga, Cilacap, and Banjarnegaraの農業従事者らに被害が出ている。最も大きな被害を発生させているのは、ネズミを原因とする、細菌性blight diseasesである。残る原因は、stemborer moths(ガ), rice ear(稲穂) bugs and mealy(粉) bugsである。
[Mod.DHA注−イネのBacterial leaf blight (BLB) は、 _Xanthomonas oryzae_ pv. _oryzae_ を原因とし、アジア、オーストラリア北部, アフリカ、米国などから報告されている。...]

2009年6月9日

 ○ダニ媒介性脳炎−ロシア(05):KK
 ○鳥インフルエンザ、ヒト(101):エジプト、79・80例目の患者
 ○肝炎、ウイルス性−パキスタン(SD) 死亡
 ○鳥インフルエンザ(44):ワクチン、感染伝播
 ○狂犬病−中国(03):SA
 ○インフルエンザA(H1N1)−世界各国(60):エジプト
 ○口蹄疫、ウシ−中国(05):山東省SD serotype A

●C#ダニ媒介性脳炎−ロシア(05):KHAKASSIA KK 20090609.2122
国内で、17人がTick-borne encephalitisと診断された
情報源:Epidemiolog.ru [in Russian]、2009年6月6日。
先 週、334人がダニ刺咬を理由に受診した。シーズン開始以来、2956人がダニの刺咬を受けた。2008年の同期比で、1.4倍となっている。ダニによる 被害が最も多く発生しているのは、Sayanogorsk近郊, the Tashtypsky, Shirinsky, Beysky, Bogradsky, Askizsky各地区の森林地域、the Krasnoyarsky regionの境界域である。Sayanogorsk地区住民の夏期居住区である、Cheremusky および周辺地区が最悪で、毎週100−130人のダニ刺咬患者が記録されている。受診者の20%以上がTBEウイルスのワクチンを接種していなかった。共 和国内で、Tick-borne encephalitisと診断されたのは17人;the Shirinsky and Tashtypsky districtsの各3人, Abakan, Sayanogorsk, Abaz cities, and Askizsky districtsで各2人となっている。18人がLyme diseaseと診断された; 2000年の感染者は10人であった。taiga ticksにも感染していた。the Shirinsky, Bogradsky and Beysky districtsでは、ダニ駆除活動が行われた。
地図 the Republic of Khakassia in south-central Russia 

●C#鳥インフルエンザ−エジプト、ヒト(101):79・80例目の患者 20090609.2123
H5N1 follow up: 80th case
Dakahlia の4才の少女1名が感染した[Damiettaでも生後17ヶ月の男児の感染確認]
情報源:Egyptian Chronicles 、2009年6月8日。
保 健省は、4才の少女1名がH5N1インフルエンザウイルスに感染したと発表した。80例目の感染者である。Dakahlia Governorate "Delta"の住民である。この女児は5日に発症し、6日にthe Mansoura fever hospitalに入院した。Tamifluが投与され、状態は安定している。まもなくManshiat El-Bakery hospitalに転院となる予定である。
[Mod.TY注−79例目の患者[a 17-month-old boy in Damietta Governorate]が報告されている;on 5 Jun 2009, in the Egyptian Chronicles ]
地図1 the Dakahlia Governorate in northeastern Egypt, Nile Delta 
地図2 The neighboring Damietta Governorate 

●C#肝炎−パキスタン(シンドSD) ウイルス性 死亡 20090609.2125
4 persons die of hepatitis, 460 other cases reported in New Saeedabad
情報源:Regional Times 、2009年6月9日。
Jan Muhammad Jamali村(New Saeedabad近郊 [Matiari District, Sindhシンド州])で、汚染された水の摂取により、4人が死亡し、ほか460人が肝炎と診断された。数日前にこの村で3人が死亡する下痢症の集団発生 のあと、汚染された水の摂取により肝炎が広がった。この(肝炎の)流行で、4人が死亡し、ほか460人が肝炎の検査で陽性となっていると報告されている。 当局は9日に村に臨時のワクチン接種キャンプを立ち上げた。...
[Mod.TY注−報告では、肝炎流行の病原体は示されていない。2007年の パキスタン政府当局の肝炎対策担当者の話を伝える報告によると、国内のB型肝炎の発生率は3-4%で、C型肝炎は5-6%におよんでいる。 A,B,C,D,Eの5つのタイプの肝炎があり、不衛生な食品や水の摂取により、AおよびE型肝炎が発生している(20070306.0796)]
地 図 Sindh Province can be located on the map of Pakistan 

●Er#鳥インフルエンザ(44):ワクチン、感染伝播 20090609.2126
[1] New vaccine
エジプトから提供されたウイルスを用いた、新たなH5N1リコンビナントワクチン用ウイルス株が開発された
情報源: The Poultry Site 、2009年6月8日。
the WHO Collaborating Center for the Surveillance, Epidemiology and Control of Influenza at the Centers for Disease Control and Prevention (WHO CC), Atlanta, USA により、A/Egypt/2321-NAMRU3/2007 (H5N1; Clade 2.2.1)から新たなH5N1リコンビナントワクチン用ウイルス株が開発された。エジプトの保健人口省がウイルスを提供した。Material Transfer Agreement (MTA)を通じ、入手可能である。季節性インフルエンザおよびA(H5N1)ウイルス同様、WHOがワクチンの選定と開発にあたり、ウイルスの塩基配列 (the sequences of the haemagglutinin (HA) and neuraminidase (NA) of A/Egypt/2321-NAMRU3/2007)は、GenBankのウェブサイトで閲覧できる(上記URLのオリジナルの記事でも、HAとNAの Sequenceが見られる]。この candidate vaccine virusesの提供を希望する関係各機関は、WHOおよびCDCまで(連絡先は原文参照願います)。A (H5N1) vaccine viruses の抗原特性や、新興H5N1ウイルスとの関係に関する研究は、the WHO Global Influenza Surveillance Networkで行われている。The Global Influenza Program は、感染循環するウイルスの、抗原性や遺伝子の変化を注意深く監視しており、ヒトから分離されたウイルスには特別に注意を払っている。WHOは各国に対 し、ヒトおよび動物の検体や分離ウイルスを共有し、the WHO H5N1 vaccine virus の開発と選定過程に参加するよう、他の公衆衛生活動に加えた取り組みを促している。
[2] Transmission model
長期間、自然環境中に生存するウイルスによる、野鳥の感染伝播を考慮した鳥インフルエンザモデルの作成
情報源::UPI (United Press International)、2009年6月8日。
米 国の研究者は、鳥類の間の直接・間接いずれの感染伝播も考慮した、鳥インフルエンザウイルスの感染モデルの第1号を作成した。ジョージアGeorgia大 学の研究者らは、彼らのモデルが、野鳥での感染流行発生の解明に、新たな光を投じる可能性があるとしている。鳥類が、自然環境において鳥インフルエンザに 感染伝播することは、きわめてまれだが、彼らのモデルはそれ(自然環境でのウイルス感染)が流行発生に重要な役目を果たしていることを証明したと述べた。 主任研究者は、自然環境での感染伝播の可能性を無視すると、感染流行の可能性・規模・期間の予測を大きく見誤る可能性がある、と述べた。現在の鳥インフル エンザモデルは、感染した水禽やshorebirds(沿岸部の鳥類)から排泄されたウイルスを直接伝播されたり、その周囲でウイルスに汚染された水を飲 むことで感染伝播する場合しか考慮されていない。しかし、この新研究では、鳥インフルエンザウイルスの一部は、最大150日間水中で生存することが示され ている。このため、そこに感染した鳥類がいなくなってからも、ウイルスが水中に存在し、感染流行の引き金になる可能性があると説明されている。直接の感染 伝播だけを考慮したモデルでは、感染した鳥類がいなくなれば感染流行のリスクはないと、誤った結論が導かれてしまうと説明した。
the Proceedings of the National Academy of Sciences (the early online edition)
[Mod.TY注−水禽が、体外にインフルエンザウイルスを保有する(汚染された)された場合も、別の地域で新たな感染流行を発生させるほどの量のウイルスを、播種させる結果となるのだろうか]

●C#狂犬病−中国(03):陝西省 SA 20090609.2127
新たに2人が狂犬病により死亡し、3月以降市内で11人が狂犬病により死亡した
情報源:Xinhua News Agency、2009年6月9日。
北 西部・陝西省のHanzhong漢中市で、新たに2人が狂犬病により死亡し、3月以降市内で狂犬病により死亡した人の数は、11人となった。この2人の死 亡患者はいずれも女性で、1人は58才、もう1人は56才であったと、現地当局者が述べた。初めての死者が報告されたのは3月21日で、市内でイヌの咬傷 を受けたヒトの数は6256人に上る。約335900人が予防接種を受けた。市内には37万頭以上のイヌが生息しているが、1985−1992年の間の狂 犬病の死者は35人であった。...
[Mod.TY注−恐らく20090607.2105の、入院治療中であった患者2人のことだと思われる]
地図 Hanzhong is located in the southwest of Shaanxi Province 

●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(60):エジプト(カイロ) 20090609.2128
アメリカンスクールの外国人学生2名のインフルエンザA(H1N1)感染が確認された
情報源:Angola Press Agency (Angop) [in French]、2009年6月10日。
the American University of Cairoの外国人学生2人で、インフルエンザA(H1N1)ウイルスが確認され、残る140人の学生らが隔離措置されている。医療関係者らの話で分かっ た。マスクをつけた警官らが、ナイル川の両岸に挟まれたthe Zamaleck areaにある学生寮の門の前に立っている。寮の出入りが禁止されている。学生2名のH1N1ウイルスが陽性であることが確認され、寮の住人は24時間隔 離される、と大学の代表者が述べた。発熱があった3人目の学生も入院した。全学生が検査された。エジプト初のインフルエンザ感染患者が確認されたのは、 2009年6月2日である。患者は休暇でカイロCairoを訪れていた、12才のアメリカ人の少女1名であった。同時にアフリカ初の患者でもある。

○Ea#口蹄疫−中国(05):山東省 SD、ウシ serotype A 20090609.2129
Type A Foot & Mouth Disease in Shandong's Binzhou City
情報源:China News.com 、2009年6月8日。
農 業省広報当局は8日、Bincheng District(Binzhou City of Shandong Province 山東省)の農村部で、Type A Foot & Mouth Disease [FMD 口蹄疫] が確認されたことを明らかにした。感染した33頭のウシは全て発病した。

2009年6月8日

 ○Ehrlichiosis −米国(02):MO 死亡
 ○インフルエンザA(H1N1)−世界各国(59)
  [1] アジア
  [2] News briefs: 6-7 Jun 2009
 ○イネのウイルス−ベトナム:注意喚起
 ○ダニ媒介性回帰熱−米国(02):背景
 ○腸チフス Typhoid fever−米国(TN) 集積

●C#Ehrlichiosis −米国(02):ミズーリMO 死亡  20090608.2116
セントルイスSt Louis地区の74才の男性1名が、ehrlichiosisにより死亡した
情報源:stltoday.com、2009年6月6日。
セ ントルイスSt Louis地区の74才の男性1名が、今週、ダニ媒介性のehrlichiosisにより死亡したと、9日州衛生当局が発表した。 Ehrlichiosisは、Rocky Mountain spotted feverロッキー山紅斑熱に似た病気で、インフルエンザ様症状が現れるが、まれに腎不全や呼吸障害などの合併症がおきる。この男性は、北東部ミズーリ Missouri州への釣行のあと、身体にダニが付いていることに気づいた。当局は、男性に持病があったことが死亡につながったとしている。2008年、 州内では記録的なダニ媒介性疾患(668)が発生した。当局は、昆虫忌避剤の使用と共に、アウトドアでの活動後、皮膚のダニに気をつけるよう呼びかけてい る。
[Mod.ML注−20090520.1887で報告された。Missouriでは2009年、このほか8例が報告されている。]
詳しい解説 20090520.1887  20070607.1849
診断と治療のガイドライン(ダニ媒介性リケッチア疾患 IDSA CDC):see MMWR 2006; 55(RR04); 1-27 

●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(59) 20090608.2117
[1] アジア
アジア各国の確定患者数
情報源: PRO/MBDS、2009年6月5日。
[Details concerning cases in each country can be accessed via the PRO/MBDS page at the URL above. - Mod.TY]
Thailand: 7 confirmed cases(以下同じ)、Viet Nam: 5、China (mainland): 61、China (Hong Kong SAR): 30、Japan: 410 、Malaysia: 5 、Philippines: 33、Singapore: 12 confirmed case
[2] News briefs: 6-7 Jun 2009
オセアニア:
Australia - Swine flu [A (H1N1)] 全ての州と地域で、1000人以上が検査陽性となっている.
Australia (Tasmania) - 州南部で初めての患者確認-- 6 Tasmanians now have the disease.
アジア:
India (Andhra Pradesh) - The Andhra Pradesh州政府は、British Airways flight from Philadelphia to Hyderabad via London on 31 May [2009]の乗客3人でinfluenza A (H1N1) or swine fluが確認されたことを受け、接触者の追跡を行っている
India (Hyderabad) - 7日、州内で初めてのヒト-ヒト感染が確認された(28才の兄弟から)
南北アメリカ:
Martinique - 米国渡航後の初めての患者を発表した[in French]
中東:
Bahrain - 国内初の感染者となる可能性のある航空機の乗客10人の調査が行われている 5日ニューヨークから帰国し、豚インフルエンザ感染が判明した21才のバーレーン人学生の周囲に座っていた
 
○Ep#イネのウイルス−ベトナム:注意喚起 20090608.2118
イナゴが発生し、イネのウイルス疾患発生の恐れがある
情報源:Viet Nam News (VNS) 、2009年6月6日。
北 部Hung Yen, Hai Duong, Thai Binh, and Bac Ninhの各省で、小型で褐色のplant hoppers(イナゴ?)が発生しているが、農業当局は農家に対し、冷静な対応を呼びかけている。農相によると、_Laodelphax striatellus_と呼ばれる新種のplanthopperが、35haの水田を覆い尽くしているのが発見された。この虫は、中国本土、日本、韓国 など数カ国で発生している。...
[Mod.DHA注−The small brown planthopperである _Laodelphax striatellus_ は、ウイルス性graminaceous plants疾患のベクターとして重要であり、 _Rice stripe virus_ (RSV; genus _Tenuivirus_)の最も重要なベクターである...その他のウイルスの説明など]

●C#ダニ媒介性回帰熱−米国(02):背景 20090608.2119
米国における回帰熱に関するデータ
情報源: GIDEON (Global Infectious Disease & Epidemiology Network) 、2009年6月6日。
...原文参照願います

●C#腸チフス Typhoid fever−米国(テネシーTN) 集積 20090608.2120
腸チフスと診断された2人の患者と、感染の可能性のある1人を確認した。いずれも回復している。
情報源:Chattanooga (TN) Times Free Press 、2009年6月6日。
現 地保健当局は、途上国に多い死亡する可能性のある病気である、腸チフスと診断された2人の患者と、感染の可能性のある1人を確認した。チャタヌーガ Chattanoogaで腸チフスの患者が発生したことがないわけではないが、通常、海外旅行中の感染であったと、当局者は説明した。この感染のあった児 童らは、最近テネシーTennessee州から出たことはなかったと述べた。これまでとはやや違っているが、全米でこのような例が発生しているとした上 で、感染源の調査が行われていると説明した。患児ら3人は回復した。..当局は、現地医師らに対し、患者の腸チフスの症状に注意するよう呼びかけるととも に、このような症例については報告を求めている。...
[Mod.LL注−Typhoid feverは、_Salmonella enterica_ subtype Typhiを原因菌とするヒトの病気で、まれなサルモネラ症であり、人獣共通感染症ではない。米国など先進国では、患者のほとんどが輸入例で、水系感染が 頻繁に発生する地域と違い、汚水処理が適切に行われているため、二次感染患者が発生することはない。この患者らは、疫学的には単一の感染源に起因すると思 われる。以前、1906年の8月に、New York City郊外の富裕層の居住地域である、Oyster Bay, Long Island のある夏の別荘で、_S. typhi_ の集団発生があった。今日でも有名なこの集団発生は、食事係でチフス菌のキャリアでもあったアイルランド移民Mary Mallonが関係していたため、彼女は"Typhoid Mary" と呼ばれている。21世紀に入ってからも米国ではいくつもの小集積が発生している..詳細は原文参照願います]
地図 Hamilton County in southeast Tennessee 

2009年6月7日

 ○Plasmodium gaboni malaria、チンパンジー−ガボン
 ○狂犬病−中国(02):SA
 ○狂犬病、イヌ、ヒト−アンゴラ(07):UI
 ○インフルエンザA(H1N1)−世界各国(58):米国、アフリカ
 ○馬インフルエンザ−インド(04):(UT)、最新状況
 ○マラリア−カンボジア、artemisinin 耐性

●Ea#Plasmodium gaboni malaria−ガボン、チンパンジー 20090607.2104
New Plasmodium species found in chimpanzees
チンパンジーで新種のマラリアが確認された
情報源:PLoS Pathogens 、2009年6月6日。
フ ランスとガボンの研究者らは、中央アフリカのチンパンジーで、新たな種類のPlasmodiumの感染が確認されたことを報告した。PLoS Pathogens誌に掲載されたこの論文は、_Plasmodium gaboni_と呼ばれるこの新たな種は、ヒトの最重症型のマラリアである、_Plasmodium falciparum_(熱帯熱マラリア)に近い関係にあるとしている。この研究者らは、ガボンのある村で行った19頭のチンパンジーの調査により、新種 のマラリア原虫Plasmodiumを発見した:2頭のチンパンジーでこの寄生虫の感染が確認され、ミトコンドリア遺伝子の塩基配列から、 Plasmodiumの新たな種であり、熱帯熱マラリアに非常に近いことが判明した。ヒトとチンパンジーに感染するマラリアの関係性の解明の助けとなる重 要な発見だとしている。

●C#狂犬病−中国(02):陝西省SA 20090607.2105
狂犬病により8人が死亡し、2人が感染が疑われて入院となっている
情報源:China View 、2009年6月1日。
2009 年3月以降、陝西では狂犬病により8人が死亡し、2人が感染が疑われて入院となっている。一方、イヌに襲われた人は5523人に上っていると、市農業当局 長が発表した。3月21日にはじめての死者が発生し、2人が狂犬病感染が疑われ、入院治療中であると述べた。37万頭以上のイヌが生息する市内では、 1985年から1992年にかけて35例の死亡[ヒト?]が報告されていた。5月23日から6月1日にかけて、個別訪問によるイヌへの強制ワクチン接種を 実施し、飼い主には鎖につなぐか、道路に出ないようにするよう求めている。...

●C#狂犬病−アンゴラ(07):ウイジェ UI、イヌ、ヒト 20090607.2106
830人がイヌに襲われ、6人が死亡した
情報源:ANGOP [in Portuguese]、2009年6月4日。
ウイジェUige市で、2009年1月から4月にかけてイヌに襲われた830人のうち、6人が死亡したと、市のワクチン拡大接種計画担当者が述べた。..
地図 Uige city in Uige province in northwest Angola 

●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(58):米国、アフリカ  20090607.2109
[1] 米国 (オハイオ Ohio)
全てのインフルエンザAの患者について、H1N1ウイルスを調べる訳ではない
情報源:: The Columbus Dispatch 、2009年6月5日。
豚 インフルエンザ[A(H1N1)]ウイルスに感染しているというだけで、感染流行の監視に当たっている公衆衛生関係者が、必ずしもその患者を追跡するわけ ではない。最近、郊外のColumbus在住の11才の少女1名が、Nationwide Children's Hospitalの検査でインフルエンザA陽性と診断され、豚インフルエンザ感染の恐れが出ている。Far North Sideの診療所で彼女の診察に当たった小児科医は、病院に検査を委託し、オハイオOhio州政府はH1N1ウイルスの確認を行うものと考えていたが、州 当局は、CDCのガイドラインの対象外だとして、この検査を行わなかった。ガイドラインは流行初期から流動的であり、一部の患者だけを検査するよう求めて きた。具体的には、現在のガイドラインでは、入院を要する患者、感染者との接触者あるいは集団発生例に関して、豚インフルエンザの検査を行うよう求めてい る。parametersを絞り込んだことで、これまでのところ比較的軽症である感染流行の、変化をより適切にモニターすることを目的としていると、公衆 衛生当局者が述べた。可能性例の精査は断られるのが通例である。この11才の患者の両親は確定診断を希望し、カリフォルニアCalifornia 州の私立の検査機関に300USDを支払い、検査を行ったところ、豚インフルエンザが確認された。この少女は、回復して現在自宅にいる。州当局は3日、こ の患者を合計に加え、現在の確定患者はFranklin Countyの2例を含む35例となっている。4日、35才の女性1名が豚インフルエンザ感染と診断され、もう1名は13才の少女であることが明らかにさ れた。当局は、患者の希望は理解できるが、個々の診断は、ウイルスの追跡作業の中で、必ず行わなければならないことではないと説明した。H1N1がどの方 向に向かっているかを示す患者の発見に努めることがwhole point(大事)と述べた。..4日、NPOのTrust for America's Healthは、豚インフルエンザ感染流行の関して次のような見解を発表した 
*パンデミック計画のInvestments(施策)は paid off(成功している)
*公衆衛生当局は、計画実施に必要なリソースを持っていない
*対応策は順応性があり、科学的に進めなければならない
*明確・直接的な情報が、市民の不安の解消と信頼構築に最も重要
[2] Africa
アフリカの6カ国の8人の患者について、豚インフルエンザ[A(H1N1)]ウイルスの検査を実施している
情報源: Panapress、2009年6月4日。
WHO は、現在アフリカの6カ国の8人の患者について、豚インフルエンザ[A(H1N1)]ウイルスの検査を実施しているが、今のところアフリカ大陸で感染が確 定した症例はないとしている[Mod.JW注−エジプトで1れ確定されている]。4日に得た独自の情報によると、3日現在調査されている患者は、ナミビ ア、カーポベルデ、エリトリア、ガンビア、南アフリカの各1名と、コンゴ民主共和国の3名である。このような状況下で、WHOはパンデミック警戒レベル6 への引き上げを検討している。...
地図 the African countries mentioned above  

○Ea#馬インフルエンザ−インド(04):(UTTARAKHAND UT)、最新状況 20090607.2112
馬インフルエンザの最新症例は、Uttaranchal [Uttarakhand]州で発生している
情報源: Horsetalk 、2009年6月5日。
イ ンドで長期間発生が続いている馬インフルエンザの最新症例は、Uttaranchal [Uttarakhand]州で発生していることが、動物衛生の世界機関が最新報告の中で明らかにした。州内の5か所の村で患者が報告されている。 Ukhimath, Gaurikund and Rudraprayagにおいて、感染が深刻化しており、合計114例が発生している。他の地域でも、2−24例が発生している。...
the OIE its follow-up report No. 5 on this epizootic, addressing 16 new outbreaks, on 3 Jun 2009; see -- including map 

◎C#マラリア−カンボジア、artemisinin 耐性 20090607.2113
artesunateの有効性低下:治療4日目でも、マラリア検査が陽性
Fears for new malaria drug resistance
情報源:BBC News、2009年5月28日。
Western Cambodiaの小さなコミュニティで、マラリア原虫が薬剤耐性を獲得した原因について、科学者らは頭を悩ませている。 Battambang Provinceの教師1名が、2009年5月18日に悪寒、発熱、頭痛、嘔吐を発症した。近くの医療センターで、熱帯熱マラリアの"silver bullet(特効薬)" とされる薬剤により治療された。それはartesunate薬による治療で、the US Armed Forces Research Institute of Medical Science (AFRIMS 米軍の医療研究機関)の臨床研究の一部として行われた。かつて、artesunates により、2−3日で血中からマラリア原虫が駆逐された。しかし、治療監視の4日目となっても、この教師である患者の検査は陽性のままであった。この研究に 携わる医師は、この患者だけでなく、これまでに調査された約90人の患者のうち、およそ1/2〜1/3が、治療3日後も検査陽性であり、一部の患者は4か ら5日後も陽性だと述べた。artesunateの効果が、明らかに以前より緩慢となっており、マラリア原虫が、この薬剤に対するある種の toleranceを獲得したか、もしくは薬剤の効果が less sensitiveである(弱まっている)可能性があると考えられるが、その理由は分からないと述べた。これらの早期に判明した結果は、十分に検討される 必要があるが、artemisinin関連の薬剤に対する耐性が生まれ始めている可能性があることが、懸念されると述べた。この薬剤は、今ある中で、群を 抜いて最も有効性の高い薬剤であり、今後数年間は、新たな薬剤が登場するという情報はないと説明した。研究者らは、過去2世代の抗マラリア薬が、耐性によ り有効性を失ったことから、特に不安を強めている。そして、これらの薬剤耐性例もまた、Western Cambodiaで発生した。この地域が抗マラリア薬の耐性の温床となっている、確かな理由は分かっていない。医学的な監視に基づかない、薬剤の不適切使 用が一因かも知れない。政府系クリニックの薬剤不足や閉鎖のため、患者らの多くが私立クリニックに薬剤を求めて受診する。
Coloured tablets:記者の訪れた、Pailin's general market内の、衣料品の店と食料品店に挟まれた小さな薬局の薬品は、全て認可薬と思われるが、店主自身は免許を持っていなかった。一度筆記試験を受け たが不合格だった。他の薬局も同じと店主は話した。彼と妻は、ガラスのショーケースの上で、数種類のcoloured tabletsを混ぜ合わせて、ラベルの貼られていないビニル袋に入れた、自家製の薬剤(薬包)を調合していた。この種の薬局では、客は、主に値段を見 て、欲しいものを選んでいく。受けるアドバイスの質も玉石混交で、その結果、間違った組み合わせの間違った薬剤を服用し、耐性化に油を注ぐことになる。市 場で偽薬が手にはいることは、問題の一面でしかない。..他の研究者も、artesunate-type drugs の有効性低下を指摘している..過去のマラリア薬の耐性化は、アフリカで多くの命を奪った。また、アジアからアフリカに耐性マラリアが拡大すれば、マラリ ア対策に壊滅的影響を与えると、研究者は警告している。Pailinから、未舗装の道を車で1.5時間ほど行ったジャングルの空き地で、およそ200人の 住民に蚊帳が配られていた。...
[Mod.JW注−参考文献: (Tjitra et al. (2008) Multidrug-resistant _Plasmodium vivax_ associated with severe and fatal malaria: A prospective study in Papua, Indonesia. PLoS Med 2008;5:e128)]
[Mod.YMA注−Artesunateは、the qinghaosu or sweet wormwood plantからの抽出物で、artemisininsと呼ばれる薬剤の種類である。Artesunateは、脳マラリアなどの重症マラリアの治療において 有効であり、chloroquine(クロロキン)- およびmefloquine(メフロキン)-resistant strains of _Plasmodium falciparum_(耐性熱帯熱マラリア)に対しても、治療効果を示す。抗マラリア薬の偽薬の使用、artemisinin単独療法による不十分な治 療、処方箋や医学的根拠のない発熱疾患に対する抗マラリア薬の使用などによって、artesunate 耐性マラリアの耐性が誘導されている可能性がある。2009年1月に、the Thai-Cambodian borderにおける、artemisinin combination therapy(ACT artemisinin併用療法) に対する耐性増加の報告もある。バッタンバンBattambang provinceは、タイとの国境にある。]
関連項目 20090127.0371
地 図  Cambodia with provinces

2009年6月6日

 ○Spot blotch、小麦−パキスタン(PB、SD)
 ○ライム病−ウクライナ(DT)
 ○鳥インフルエンザ(42):中国(QH) 家禽、野鳥、OIE
 ○ダニ媒介性脳炎−ロシア(04):SV
 ○クリミアコンゴ出血熱−ロシア(04):ST
 ○炭疽、ヒツジ−インド(02):GJ州

○Ep#Spot blotch、小麦−パキスタン(パンジャブPB、シンドSD) 20090606.2094
Spot blotch: a new wheat disease
情報源:South Asia Partnership Pakistan, The Dawn report 、2009年6月3日。
シ ンドSindh州とパンジャブPunjab州では、様々な要因(早い時期からの病気の発生、作付けの遅れや品種、気候など)により、収穫量の損失が生じて おり、場所によって損失に程度の差が見られている。各地で採取された葉の検体の検査の結果、葉にblack irregular spotsの症状が見られたこの病気は、 "_Bipolaris sorokiniana_" spot blotch、別名helminthosporium leaf blight (HLB)であることが確認された。...
[Mod.DHA注−小麦や大麦のSpot blotchは、複数のthe fungus _Cochliobolus sativus_ (synonym _Bipolaris sorokiniana_)が原因とされている。...]

◎C#ライム病−ウクライナ(ドネツク DT) 20090606.2095
合計36人のライム病が確認されている
情報源:Politbayki [translated]、2009年6月4日。
ダ ニの刺咬によるライム病Lyme diseaseの患者は合計36人となっている[2009年の合計?]。ダニの活動性の最盛期であるこの時期には、連日300体のダニが持ち込まれ、疫学 者らが検査に追われている。ダニが大量に自然発生する地域は、the Slavyanivsky district, Krasniy Liman, Druzhkovka, and Konstantinovkaである。the "Kleban-bull" park, Velikoanadolsky forest, and in the Putylovsky forest(in Donetsk ドネツク)でも多くのダニの発生が認められる。
[Mod.NP注−Lyme diseaseは、ウクライナのキエフKiev, ドネプロペトロフスクDnepropetrovsk, ドネツクDonetskなど多くの地域で発生している。ロシア国内では、72の地方で報告がある。Lyme病が報告されている地域は、ダニ媒介性脳炎の発 生地域より広い。]
[Mod.ML注−以下は 20080723.2234からの引用である
Lyme borreliosisは、ウクライナのすべての自治体から報告されており、増加傾向にある。この地域におけるthe main vector of _Borrelia burgdorferi_は、 The hard tick _Ixodes ricinus_である。
参考文献と要約(原文参照のこと): Biletska H, Study of Lyme borreliosis in Ukraine. Lviv Research Institute of Epidemiology and Hygiene, Lviv, Ukraine. Int J Med Microbiol. 30 May 2008 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18515181(Note: strangely, this URL does not work any more, and PubMed does not list this paper, nor any such journal as the Int J Med Microbiol.! -Mod.JW)
要 約:ウクライナのすべての自治体とクリミア自治共和国the Autonomous Republic of Crimea国内で、human Lyme borreliosis (LB)の患者が報告されており、増加傾向にある。LBの病原体であるBorrelia burgdorferi s.l.のthe main vectorは、The hard tick Ixodes ricinusであった。LBの発生が集中する地域では、I. ricinus ticksの成虫のおよそ25%がborreliasを保有しており、人口の30%以上がLyme borreliaeの血清抗体を有していた。the LB agent(s)の感染伝播サイクルにおける、Mus musculus, Microtus arvalis, Myodes glareolus, Apodemus agrarius, and A. sylvaticusの役割が明らかになった。LBとTBE (tick-borne encephalitis ダニ媒介性脳炎) の発生地域の重なりと、ヒトでの混合感染が、8 oblastsから報告された。LBの様々な臨床症状にはconsiderable spectrum(かなりの幅)が認められた:患者の64.9%にerythema migrans [移動性の皮膚紅斑] 、26.9%に神経症状、24.7%にrheumatic affliction(症状)、8.3%に心血管障害が見られた]
地図  Donetsk province is located in eastern Ukraine:Slavyansk, Krasniy Liman, Druzhkovka, and Konstantinovka are cities in Donetsk province 

●Ea#鳥インフルエンザ(42)−中国(青海QH) 家禽、野鳥、OIE 20090606.2096
Highly pathogenic avian influenza, China (People's Rep. of)
情報源:OIE WAHID (World Animal Health Information Database) Disease Information 2009; 22(23)、2009年6月4日。
[上記URLで表形式の報告を参照ください]
感染開始時期 2009年5月8日
前回流行時期 2006年6月
原因ウイルス Highly pathogenic avian influenza virus Serotype: H5N1
新たな感染流行
発生地 Nanhai Prefecture, Nanhai Prefecture, QINGHAI(青海)
感染種 野鳥 162羽死亡(予防策として家禽23903羽処分)

●C#ダニ媒介性脳炎−ロシア(04):SVERDLOVSKAYA SV 20090606.2097
2 people have died from tick bites in Sverdlovskaya oblast
119人の感染が確認され、2人が死亡した
情報源:IA: rg.ru [translated]、2009年6月4日。
Sverdlovskaya スベルドロフスカヤでは、2009年初から10733例のダニ刺咬が記録され、119人の患者のダニ媒介性脳炎が確認されている。5月、Regeでは71 歳の男性が死亡した。この男性は、自分でダニを除去し、医療機関を受診しなかった。この前日、Tavdeで72歳の男性1名が死亡している。いずれの患者 もワクチンを接種していなかった。当局は、ワクチン接種状況が望ましいものではない例があるとしており、7歳児に接種する体制が採られているものの、定年 後の人々は接種を受けない。ワクチン接種計画は21%しか達成されていない。parks(公園?)での抗ダニ治療が完了したのは60%である。専門家らに よると、2008年と比較して、2009年にはダニが増加すると見込まれている。
地図 Sverdlovskaya oblast in central Russia 

●C#クリミアコンゴ出血熱−ロシア(04):スラブロポリST 20090606.2098
13 Crimean-Congo hemorrhagic fever cases were reported in Stavropol region
前回報告の7例から、13例に増加した
情報源:RIA Interfax [translated]、2009年6月3日。
the Stavropol region(スタブロポリ)では、流行に迫る勢いでCrimean-Congo hemorrhagic fever[クリミアコンゴ出血熱 CCHF]が発生している;各地から13人の患者が報告された[前回投稿時は7人] Apanasenkovskiy (3), Arzgirskiy (3), Neftekumskiy (2), Turkmenskiy(2), Ipatovskiy (2), and Andropovskiy (1)...
[Corr.BA注−2008年には、死者6人を含む80人のCCHFが発生する、感染状況の悪化が見られた]
地 図 the Starvopol region in southeastern Russia, between the Black and Caspian Seas 

●Ea#炭疽−インド(02):グジャラートGJ州、ヒツジ 20090606.2103
[1] Anthrax is not new to Dehgam
情報源: Times of India、2009年6月4日。
現 在炭疽感染流行の発生の中心地であるNandol village(Dehgam taluka)で、炭疽感染が発生したのは初めてではない。3年前、Bhaiyal village(Nandolから20km)において、数頭のウシが原因不明の病気で死亡した。その後、この地域で炭疽筋が確認された。...
[2] Government on tenterhooks as cattle die of anthrax
情報源: Times of India 、2009年6月4日。
35頭のウシが炭疽感染により死亡したことにより、州政府当局はDehgamですべてのウシにワクチン接種を行うことを決めた...
以下、原文参照願います

2009年6月5日

 ○口蹄疫、ウシ−アンゴラ(CC) OIE
 ○Fusarium head blight、小麦−米国
 ○Tomato yellow leaf curl virus −オーストラリア(QL)
 ○ペスト、死亡−米国(NM) 腺ペスト
 ○ダニ媒介性回帰熱−米国(CA)
 ○インフルエンザA(H1N1):動物衛生(12) SWINE TRIAL INFECTION
 ○インフルエンザA(H1N1)−世界各国(56): case counts
  [1] WHO - global updates (06:00 GMT)
  Influenza A(H1N1) - update 44 as of 06:00 GMT, 5 June 2009
  [2] PAHO - Americas regional updates (23:00 hrs GMT)
  [3] News briefs: 5 Jun 2009
 ○インフルエンザA(H1N1)−世界各国(57):ブラジル、米国

○Ea#口蹄疫、ウシ−アンゴラ(CUANDO CUBANGO CC) OIE Archive Number 20090605.2082
Foot-and-mouth disease, Angola
情報源:OIE, WAHID (World Animal Health Information Database), weekly disease information 2009; 22(23)、2009年6月3日。
[*上記のOIEのウェブサイトにて、表形式となった報告を参照願います]
感染開始時期 2009年2月27日
前回流行時期 1974年
原因ウイルス foot-and-mouth disease virus Serotype: SAT 2
新たな感染流行 
発生地 Luiana, Luiana, Rivungo, Cunado [sic; Cuando] Cubango
感染種 ウシ 25000頭中250頭、死亡30頭

○Ep#Fusarium head blight、小麦−米国 20090605.2078
[1] Kentucky
Fusarium widespread in Kentucky wheat crop
情報源: Southeast Farm Press 、2009年6月1日。
[2] Illinois and other wheat states
US cash grain outlook
情報源: FXstreet/Dow Jones Newswires 、2009年6月2日。

○Ep#Tomato yellow leaf curl virus −オーストラリア(クイーンズランドQL) 20090605.2079
情報源:Australian Broadcasting Corporation Rural News 、2009年5月29日。
バ ンダバーグBundabergで、_Tomato yellow leaf curl virus_ の被害が発生している。the silverleaf whiteflyが伝播する、トマトの成長を阻害するこの疾患は、3年前の2006年に南東部クイーンズランドQueensland州で発見され、封じ込 めに失敗した。...
[Mod.DHA注−_Tomato yellow leaf curl virus_ (TYLCV; genus _Begomovirus_)は、元々はthe Middle Eastで発生し、 世界中でトマトに深刻な被害を与えているウイルスの1つである...]

●C#ペスト、死亡−米国(ニューメキシコNM州) 腺ペスト 20090605.2080
New Mexico boy dies of plague, sister recovering
情報源:C-Health, Associated Press (AP) report 、2009年6月4日。
ニュー メキシコNew Mexico州の8才の少年1名が、腺ペスト感染のため入院したが死亡し、その10才の姉も感染により入院している。2009年、米国初のペスト感染患者 となった。ニューメキシコ州当局者は4日、この兄弟の感染経路を明らかにしなかったが、周囲への感染リスクの評価のため、自宅の調査を行っている。ペスト は通常、感染したノミによってヒトに伝播されるが、感染したネズミ・ウサギ・ペットなどの動物との直接接触により感染することもある。当局は、Santa Fe County以外の情報は公開していない。死亡はこの数日間に発生した。地域で採取されたノミはCDCの検査のため送付された。CDCによると、米国では 毎年平均10−15例のペスト感染が発生している。現在の抗生物質により、良好な治療結果が得られている。
[Mod.LL注−はっきりと書かれて いないが、この兄弟はともに1次感染者である:すなわち、ノミの刺咬による感染と考えられる。..CDC  http://www.cdc.gov/ncidod/dvbid/plague/diagnosis.htm からの引用...1年間に複数の野生動物 さらにはヒトのペスト感染例が発生することは異常だが、ペストはいつでも発生する可能性がある。2000年は、1月にニューメキシコ州のペスト感染者の報 告があった(20000127.0138)が、その後、2004年は5月、2005年も5月、2006年は2月、2007年は4月、そして2008年は1 月に、その年の初めての患者が報告されている。]
地図 the state of New Mexico showing the location of Santa Fe county
写真 Photo of inguinal buboes

●C#ダニ媒介性回帰熱−米国(カリフォルニアCA) 20090605.2083
情報源:KSBY.com 、2009年5月28日。
The San Luis Obispo County (CA)公衆衛生当局は、北部San Luis Obispo Countyの住民1人が、ダニ媒介性回帰熱患者と診断されたと発表した。まれではあるが、カリフォルニアCalifornia州では報告義務のある疾患 となっている。以下は当局の発表内容;1名の患者が、tick-borne relapsing fever (TBRF ダニ媒介性回帰熱) と診断された。TBRFの届出義務のある州から、毎年全米で25例が報告される、比較的まれな疾患である。この患者はNorth Countyの住民で、TBRF患者は高度457−2440mの地域で発見されるとする疫学的事実に一致していた。TBRFの患者は、発熱、全身の痛み、 頭痛、悪寒、発汗などを特徴とする。 Relapsing fever(回帰熱)の病名は、解熱と発熱を繰り返すことに由来する。患者の多くは自然に治癒するが、一部の患者で症状が遷延化する。relapsing fever のサイクルは、各サイクルの発熱エピソード(2−9日間)が4−14日周期で、最大10サイクル繰り返される。TBRFに関係するダニは、齧歯類の巣穴や ねぐら付近で発見されることが多い、夜間吸血性ダニである。このダニは、ground や tree squirrels(地リスや木リス)あるいはchipmunksシマリスなどに付いていることが多い。当局は住民に対して、ダニとダニによる病気に注意 を払うよう呼びかけている。自宅周辺に齧歯類やリスの巣を作らせないようにすることが、予防対策である。ダニの刺咬はあまり痛みを伴わないため、気づかれ ることが少ないが、常に症状に注意し、解熱と発熱を繰り返す症状が見られたときは、医師に相談する必要がある。
[Mod.LL注 −Relapsing feverは、the _Borrelia_ genusに属するspirocheteの1種が原因となる。発熱期間中の末梢血のWright's stainで、ただちに診断できる。他のスピロヘータと異なり、この病原体はすぐにthe Wright stainに反応する;typical peripheral blood smear(末梢血塗抹標本)
The relapses(発熱が繰り返される)のは、病原体の外タンパク抗原(the outer protein antigens)が変化することによると考えられている。シラミLouse媒介性回帰熱は、主にアフリカで見られるが、ダニ媒介性の同種の疾患より症状 が軽い]
参考文献
1. Southern PM, Sanford JP: Relapsing fever. A clinical and microbiological review. Medicine 1969; 48: 129-49.
2. Felsenfeld O: Borreliae, human relapsing fever and parasite-vector-host relationships. Bacteriol Rev 1965;29:46-74 
写 真 The _Ornithodoros_ tick vector( "soft tick" :Rocky Mountain spotted fever やLyme diseaseを伝播する"hard ticks" よりかなり小型) 
地図 San Luis Obispo county 

○Ea#インフルエンザA(H1N1):動物衛生(12) SWINE TRIAL INFECTION Archive Number 20090605.2088
20090604.2067に関して
投稿者:英・VLA (Veterinary Laboratories Agency)、Dr Ian Brown、2009年6月5日。
(個々のレベルでのばらつきが、正常範囲内である集団における)ブタ個体間で症状に違いが見られ、ブタによく適応した他のSIV[swine influenza virus 豚インフルエンザウイルス]について行われたexperimental studiesで得られた結果と、全体的には非常に類似したものとなった。field settingでは、intercurrent factors(介在因子)によって、より重症化する可能性があるため、製造メーカーや獣医師らは、field infectionsにおいて様々な症状に遭遇することが予想される。The European Commission (DG Health and Consumers, Unit D1)当局は、6日、ブリュッセルBrusselsにおいて、'brainstorming meeting on the novel Influenza A (H1N1) virus at the animal/human interface'の国際会議を開催する。

●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(56): case counts 20090605.2089
[1] WHO - global updates (06:00 GMT)
情報源:WHO Epidemic and Pandemic Alert and Response (EPR)、2009年6月5日。
Influenza A(H1N1) - update 44 as of 06:00 GMT, 5 June 2009
詳細はURLで確認願います
Grand Total: 21940(累積患者数) / 125(同死者) // 2667(前回更新からの増加) / 8(同死者)
Chinese Taipei has reported 16 confirmed cases of influenza A (H1N1) with 0 deaths.
Total: 69 countries have officially reported 21 940 cases of influenza A(H1N1) infection, including 125 deaths.
[2] PAHO - Americas regional updates (23:00 hrs GMT)
情報源: PAHO H1N1 flu website 、2009年6月4日。
元URL参照願います
[3] News briefs: 5 Jun 2009
一般事項:
Origins of the new influenza A (H1N1) virus
Evaluation of 4 real-time PCR assays for detection of influenza A (H1N1) viruses.
欧州:
United Kingdom -- Epidemiology of new influenza A(H1N1) virus infection, United Kingdom, April - June 2009
UK (Wales) -- 2nd swine flu case confirmed
Spain -- 11 new flu cases reported
アジア:
Japan -- Transmission potential of the new influenza A (H1N1) virus and its age-related specificity in Japan.
南北アメリカ:
USA -- Fairbanks Alaska man, Haines boy diagnosed with swine flu
Mexico -- Mexico's novel flu outbreak mirrors other hot spots
Dominican Republic -- 1st death attributable to H1N1 infection, pregnant teenager
Cayman Islands -- 1st case, history of travel to USA (New York)
Trinidad  2-- 1st case confirmed, history of travel to "multiple countries reporting H1N1 infections"
南半球 -- Swine flu to spread in Southern Hemisphere
オセアニア:
Tahiti -- 1st case confirmed, tourist from USA (Los Angeles)

●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(57):ブラジル、米国 20090605.2090
[1] Brazil - Tamiflu
情報源: Veja magazine 30 Apr 2009 [in Portuguese]、2009年6月5日。
政 府当局は、4月末までにTamiflu [oseltamivir phosphate]の全製品を市場から引き上げた。これまで処方箋なしに薬局で購入することができた市民による、self-medication(自己 判断による治療)を防止することがねらいである。タミフルが必要な医師は、成人6250人分(1日2カプセルで5日間服用の計10カプセル)と同人数の小 児用量分[説明なし!]相当の、政府備蓄から調達しなければならない。政府当局は、使用期限が2009年で切れる、2007年に購入された、900万人の 治療courses相当量の、タミフルのstock of materia prima(原料?)を保有している。一旦individual doses(使用単位)にしてしまうと、有効期限は3週間になってしまう。このため、4月末に80万人の治療量を追加で購入する交渉を行っている。 Roche社によると、2006年以降、85カ国で2億2000万人分の治療用量のTamifluが購入されている。ブラジルではRelenza (GSK)は販売されていないが、必要時の輸入は認可されている。
[Mod.TY注−どれほどの国で、Tamifluが処方箋なしで購入できるのか。需給のバランスや耐性株の上で懸念される]
[2] 米国 - health care system
情報源: Bloomberg Press 、2009年6月4日。
豚 インフルエンザ感染流行が、米国の医療システムを凌駕していることが報告された。政府当局と医師らの間のコミュニケーションが十分に調整されず、WHOに よる6段階のパンデミック警戒スケールが、現場を混乱させたと、4日に発表された調査機関の解析の中で述べられている。報告では、不安になった市民が救急 室にあふれる一方で、不法移民や無保険者らの受診が遅れたことが明らかにされている。CDCによると、H1N1インフルエンザウイルスにより米国では、 11000人以上が感染し、17人が死亡している。ほとんどの患者は、ウイルス感染により発熱と咳以外の症状を示さなかったにも関わらず、WHOは、パン デミックが切迫している状況であることを意味する警戒レベルを5とした。危機が訪れる前に、システムの脆弱性を検証することが大事と、この研究者らは報告 している。H1N1は、我々の危機に対する初期対応能力の実証テストとなっている、と述べたNPOの管理者は、数年前に比べてずっと進歩しているものの、 今回のアウトブレイクで、政府当局の備えに深刻な問題点があることがあぶりだされた、と指摘した。この報告では、公衆衛生のインフラ整備(強化)のための 10の勧告が示されており、この中には、州および各自治体の衛生当局のjob cuts(雇用削減)の停止、緊急時の無保険の国民への医療提供、新規患者の増加に対応する医療施設への支援などが含まれている。...
[3] USA - CDC's reporting
H1N1 Flu (Swine Flu): Questions and Answers About CDC's Online Reporting
情報源: USA CDC、2009年6月3日。
感染研 関連サイト 

2009年6月4日

 ○インフルエンザA(H1N1):動物衛生(11) ブタ traila infection
 ○Lethal yellowing, mildew, tree crops −モザンビーク
 ○チクングニア(19):ベルギー タイ、インド(KA)からの輸入
 ○炭疽、ヒツジ−インド(GJ)
 ○狂犬病、キツネ、ヒト−ロシア(02):YS
 ○狂犬病、動物−米国(KS)

○Ea#インフルエンザA(H1N1):動物衛生(11) ブタ trail infection 20090604.2067
Pig infection studies with influenza A (H1N1) associated with global epidemic in humans
An EU funded study through an EU project consortium coordinated by VLA-Weybridge
Preliminary summary - update 1, 29 May 2009
情 報源:EC Standing Committee on the Food Chain and Animal Health(SCFCAH), Section: Animal Health & Animal Welfare. Background document for point 1 of the agenda, 3-4 Jun 2009、2009年6月4日。
1. 研究の目的:ブタにおける、influenza A (H1N1)のdynamics動向, clinical outcome臨床的帰結, pathogenesis病原性,host susceptibility宿主感受性, およびtransmissibility感染効率の調査
2.研究デザイン(概要)
Group A: 11 pigsに対して、鼻腔からinfluenza A (H1N1)を直接接種
Group B: Mock-inoculated(疑似接種) control pigs (n=2); non-inoculated(接種なし) control pig (n=1).
Groups C-F: 8 non-infected pigs, 感染したブタとペアで接触感染伝播についてモニター
3.手順(原文参照願います)
4.暫定結果[暫定的な結果である点を留意されたい]
4a. Clinical signs、4b. Virus shedding、4c. Gross pathology、4d. Transmissionに分けて説明(原文参照願います)
5. Preliminary analyses: summary conclusions
ブ タは、influenza A (H1N1) virus感染にsusceptible(感受性あり)で、感染実験において、臨床症状・ウイルス排泄・病理学上、確認可能な疾患を誘発した。重要な点と して、死亡は認められず、感染動物から、少なくとも3サイクルのウイルス感染伝播が、接触のあったnaiveなブタに認められた。このことから、ブタの集 団に導入された場合、感受性のあるブタの中において、ウイルスは感染を定着させる可能性が示唆された。
[Mod.AS注−家畜のブタにおける、現 在ヒトで流行中のthe influenza A (H1N1) virus strain (also named "novel Mexican North American Californian swine-like influenza A (H1N1) virus of swine origin")の実験的感染試験により、このウイルスは、ブタにおいて軽症の豚インフルエンザウイルス株であることが示された。観察された臨床症状およ び肉眼的病理学的変化は、"Swine influenza" (also called "hog flu" and "pig flu")の軽症例のものと類似しており、豚インフルエンザは厳密には動物性疾患で、ブタに特異的なウイルス、すなわちswine influenza virus (SIV)による疾患である。SIVは養豚を行う全ての国々で発生している。より病原性の強いウイルス株が関与すると、深刻な経済的影響をもたらせる結果 となる;今回のヒトに適合した株は、少なくとも実験的な状況下では違った(強毒性ではなかった)。ヒトの感染者によって導入された、カナダの養豚場の場合 も、同じように軽症疾患であった。鳥インフルエンザと違い、豚インフルエンザは、OIEへの届出義務のない疾患である。養豚業者および獣医師らは、ブタの インフルエンザを見守る責任がある。ウイルスの排泄期間が比較的短いことと、鼻咽頭経路に感染が限られていることは、the Joint FAO/WHO/OIE Statement of 7 May 2009 on influenza A (H1N1) and the safety of pork(see ProMED-mail post 20090507.1710). の内容に沿うものである。この中で、WHOの推奨する衛生手順を遵守して取り扱われている、ブタおよびブタ肉製品は、感染源とならないとされている。この ことは、当局や消費者らが、どのような場合でも、病気や病死したブタの肉を処理して摂食しないことを求めている。]

○Ep# Lethal yellowing(枯死性黄化病), mildew(うどん粉病 −モザンビーク), tree crops 20090604.2069
種々の要因により、ココナッツ産業に影響が出ている
情報源:Business Report (South Africa) 、2009年5月31日。
Zambezia provinceにおいて、政府に次ぐ規模のココナッツを所有するGroupo Madalは、内戦やlethal yellowing disease、異常な降水量、木の実の盗難、オイルの世界安、copraなどにより、深刻な影響を受けている。...

●C#チクングニア(19)−ベルギー タイ、インド(カルナタカKA)からの輸入 20090604.2071
[1] India (Karnataka)
州内で4190人以上のチクングニア感染が疑われている
情報源: Daijiworld.com 、2009年6月3日。
ウ イルス性疾患で蚊族が伝播するチクングニアが、州内72か所のtaluks に蔓延し、4190人以上のチクングニア感染が疑われている。6月1日現在、Bidar, Raichur, Koppal, Hassan, Dakshina Kannada and Udupiを除く全ての地区から、感染疑い患者が報告されている。多い順に、Uttara Kananda district (969) followed by Haveri (710) and Bangalore city (308)となっている。Bangaloreの研究機関が現地で採取した1189人の血液検体のうち、州内の449人が検査陽性となった。このうち、 Bangalore市だけで129人の感染が確認された。..
地図 the location of Bangalore in Karnataka
[2] Belgium ex Thailand
プーケットへのベルギー人旅行者で、チクングニア感染が確認された
投稿者: ベルギー・Institute of Tropical Medicine、Dr Emmanuel Bottieau、2009年6月4日。
生 来健康な、43才のベルギー人女性1名が、4月15日にアントワープAntwerpのthe Institute of Tropical Medicineのトラベルクリニックを受診した。4日間の高熱、頭痛、全身の筋肉痛、皮膚発疹が見られた。4月2−13日の間、休暇でタイを旅行し、 プーケットPhuketだけの滞在であった。4月12日にプーケットの病院を受診し、デングNS-1抗原検査が行われたが陰性と報告されている。当院受診 時には、体幹と四肢の斑状皮膚紅斑および右足関節の軽度腫脹が認められた。検査所見では、白血球減少(2290)、血小板減少(138000)と軽度の肝 トランスアミナーゼ上昇が確認された。デング診断検査が行われた。受診の翌日は解熱したが、その後2−3週間にわたって、強度の関節痛を訴えた。デングの ペア血清検査は陰性であった。 Serology (IFAT) 検査で、チクングニアウイルスに対するIgG抗体の4倍以上の上昇が認められた(from 1/16 on 15 Apr 2009 to 1/256 on 29 Apr 2009)。急性期の血清のPCR検査でも、チクングニアウイルスが陽性となった。
地図 Thailand showing the geographic regions 

○Ea#炭疽−インド(グジャラートGJ)、ヒツジ 20090604.2073
原因不明の23頭のヒツジの死亡が発生し、炭疽感染と診断された
情報源:The Indian Express、2009年6月4日。
Nandol village(Gandhinagar district)では、5月31日に原因不明の23頭のヒツジの死亡が発生し、炭疽感染流行が懸念されている。その後、炭疽感染であることが確認された。Dehgam talukaは検疫体制を宣言した。...

●C#狂犬病−ロシア(02):ヤロスラブリYS、キツネ、ヒト 20090604.2074
3ヶ月間に3例のキツネの狂犬病症例が確認された
情報源:Yaroslavl.rfn [trans.]、2009年6月1日。
Uglichesky district (left bank)では、この3ヶ月間に3例のキツネの狂犬病症例が確認され、ヒトに近づいて異常な行動を取っていたことから、狂犬病に関する隔離体制が宣言され た。2003年までの46年間、the left bank of the Uglich districtでは、狂犬病の発生は報告されていなかった。2009年は最も深刻な状況となっている。最新の狂犬病感染のキツネは、Otradny villageで捕まった。...
[Mod.NP注−ロシアではこのほかにもquarantineが実施されている地域がある...]
地図 Uglich, in the Yaroslavl region, northeast of Moscow 

○Ea#狂犬病−米国(カンザスKS)、動物 20090604.2075
郡内で2009年の2例目となる、ウマの狂犬病感染確認
情報源:Clay Center Dispatch 、2009年6月1日。
当 局によると、Clay Countyで1頭のウマの狂犬病検査が陽性となった。所有者らにワクチンが接種されている。2009年の2例目の感染で、1例目は、3月にウイルスの陽 性が判明したスカンクである。カンザスKansas州では、2009年になった38匹の動物の感染が確認されている。スカンク30匹、イヌ3匹、ウシ2 匹、bobcat・キツネ・アライグマ各1匹となっている。...
地図 Clay County in north central Kansas 

2009年6月3日

 ○インフルエンザA(H1N1)−世界各国(55)
  [1] Clinical outreach
  [2] Cruise ships
 ○鳥インフルエンザ(42):モンゴル(AR)、野鳥、OIE
 ○鳥インフルエンザ、ヒト (100):エジプト, 78th case, WHO conf.
 ○手足口病−アジア(02)
 ○牛結核−米国(03):NE、ウシ、エルク
 ○リフトバレー熱−サウジアラビア(02):否定

●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(55) 
[1] Clinical outreach
情報源: Clinician Outreach and Communication Activity, Centers for Disease Control and Prevention (CDC) 、2009年6月1日。
○ 新型H1N1インフルエンザの究明された情報は、毎日CDCのウェブサイトで更新されている 
○ 医療従事者向け資料 
○  最近の研究成果: 2009 H1N1 Influenza Virus - USDA - 2 May 2009:米国のブタの血清検体の調査で、限定的なthe new S/O H1N1 influenza virusに対する交差反応が見られた 
○ 臨床情報: The Electronic Preventive Services Selector (ePSS) - AHRQ (26 May 2009);プリマリケアの現場でのスクリーニング等を目的とする、The ePSS application(ダウンロード可能なソフト)について
[2] Cruise ships
情報源: ABC News、2009年6月2日。
豚 インフルエンザが懸念される中、ニューカレドニアから帰港したオーストラリアのクルーズ船、 The Dawn Princess cruise linerは、乗客中の5人がインフルエンザ様症状を発症したことから、寄港を拒否されている。体調を崩した乗客らからスワブ検体が採取され、シドニー Sydneyで検査が行われている。New South Wales Health当局の医師は、この船は、いずれの豚インフルエンザ感染発生国も経由していないが、注意が必要と話している。...原文参照願います

●C#鳥インフルエンザ−エジプトザ、ヒト (100): 78th case, WHO conf.  20090603.2058
Avian influenza situation in Egypt - WHO update 19
情報源: WHO Epidemic and Pandemic Alert and Response (EPR) Disease Outbreak
News、2009年6月2日。
エ ジプト保健省は、2009年6月1日、新たなヒトでの鳥インフルエンザA(H5N1)感染者について報告した。この患者は、Kafr el-Sheikh Governorate・the Kafrel-Sheikh Districtの4才女児1名である。5月30日に発熱・咳・咽頭痛で発病した。同月31日にKafr el-Sheikh Fever Hospitalに入院した。oseltamivirを投与され、状態は安定している。エジプトではこれまでに78人の患者が確認されており、27人が死 亡している。
[Mod.CP注-20090602.2055で報告された、エジプトで78例目の患者の、WHOによる公式確認である。 The SAIDR (Strengthening Avian Influenza Detection & Response) websiteでは、この患者のほか、2008年後半以後、エジプトで確認されている26人の患者がリストアップされている。The locationof each case が mapで示されている。患者は、成人女性4人、16才の少女1人、6歳以下の小児22人からなる]

○Ea#鳥インフルエンザ(42)-モンゴル(アルハンガイAR) 野鳥、OIE 20090603.2057
高病原性鳥インフルエンザ モンゴル
情報源:OIE, WAHID (World Animal Health Information Database), weekly disease information 2009; 22(22) 、2009年5月28日。
感染開始時期 2009年5月22日
前回流行時期 2006年6月5日
原因ウイルス  highly pathogenic avian influenza virus Serotype: H5
新たな感染流行 
発生地 
Doitiin tsagaan Lake, Ugii-nuur soum, Arkhangai
感染種: wild species 死亡9羽: a migratory swan

●C#手足口病−アジア(02) 20090603.2059
情報源:CDC Travelers Health, Outbreak Notice 、Released: May 29, 2009、2009年6月3日。
2009 年3月以来、中国、香港、シンガポール、台湾などアジアの各地で、hand, foot, and mouth disease (HFMD 手足口病) の患者数が増加している。HFMDは乳児や小児に多く見られる疾患であり、最近報告されている患者の多くは小児である。この疾患は非常に感染力が強く、感 染した患者の、咳やくしゃみなどの飛沫、唾液、水疱内容、便などとの接触により広がる。
○中国
4月10日、中国政府当局は、農村部を中心 に54713人のHFMD患者を報告している。中央部の河南省Henan, 江蘇省Jiangsu, 広西荘族自治区Guangxi, 安徽省Anhui, 広東省Guangdong, 河北省Hebei, 湖南省Hunan, 浙江省Zhejiangと、東部・山東省で感染流行が発生している。3月30日、中国CDCは、2009年に19人がHFMDにより死亡したことを確認し ている。
○香港 S.A.R
3月27日、香港CDCは1例のHFMD患者を確認した。 この患児が通う保育園の児童9人にもHFMD感染が発生した。香港で2009年にHFMDが報告されたのは、7件目である。
○シンガポール
4月11日、保健省は5471人のHFMD患者が報告されている。例年、シンガポールでは3月から5月にかけて、HFMDのピークを迎える。
○台湾
3月31日、台湾CDCは、重症合併症を伴ったHFMDの患者9例を確認した。いずれも5歳以下の小児であった。北、中、南部からの患者である。
○ 旅行者へのアドバイス:HFMDには予防ワクチンはない。発熱などの対症療法以外の特異的治療法もない。旅行中に体調を崩し発熱があった場合に、一部の国 々では、有害作用を理由に米国で禁止されている、pyrazolone による治療が行われることがあることに注意しなければならない。この薬剤は、over-the-counter OTC薬としても販売されている。CDCは、この種の薬剤を発熱の治療に用いることを勧めない。一般に、一部の国々では購入した薬剤が偽薬であるリスクが あるため、CDCは旅行中に必要となる可能性のある薬剤は、持参する事を推奨している。これらの国へは、解熱剤を持っていくことも考慮した方がよい。 HFMDへの感染を避けるためには、個人的な衛生手順を遵守する方法がある。旅行中であれば、特にHFMDの発生が報告された国々では、以下の健康を守る ためのヒントに従うのがよい
−こまめに石けんと水で手洗いする 特に食事の前、咳やくしゃみをした後、トイレの後。石けんや水がない場合は、アルコール60%以上のアルコールハンドジェルを使用する パック入りアルコールジェルの携行も検討する
−フォーク、スプーン、カップなどの食器を共有しない
大 人は、こどもの旅行者に気をつける。乳幼児と青少年は、HFMDに感染しやすい。HFMDは、EV71 [enterovirus 71]を含む一部のエンテロウイルスによる疾患で、世界中で見られる。EV71によるHFMD感染流行も多く、近年ではアジア太平洋地域全体の国々から報 告されている。EV71はは、感染者の鼻やのどからの分泌物・唾液・水疱内容液・便を通じて、直接ヒト-ヒト感染する可能性がある。HFMD患者によく見 られる症状としては、発熱、口腔内の痛み、水疱を伴うことの多い紅斑である。EV71によるHFMDでは、時に脳浮腫(脳炎)などの重症の合併症が見られ る。患者のほとんどが10歳以下の小児であるが、成人も感染する可能性がある。
さらに詳しい情報 the CDC Hand, Foot, and Mouth Disease Fact sheet

○Ea#牛結核−米国(03):ネブラスカNE州、ウシ、エルク 20090603.2060
TB found in Nebraska beef cattle herd
情報源:Omaha World-Herald 、2009年6月1日。
Rock County [Nebraska ネブラスカ州]の肉用牛の群れで、獣医師らにより牛結核が確認された。...同郡は、2009年春に捕獲されたエルクで、結核感染が 確認された場所から、西におよそ75km離れた、北中部ネブラスカ州内の地域である。 Rock Countyの症例と Knox County の症例は、結核菌株が異なっているため、関連性はないと当局者は説明した。...
地図 Rock County in north central Nebraska 

●C#リフトバレー熱−サウジアラビア(02):否定 20090603.2061
20090602.2053について

投稿者:LB、2009年6月3日。
元の記事となったSaudi Waveの記事が、Middle East Onlineによって間違って英訳されたもので、実際にはリフトバレー熱ではなく、デング熱による死亡である。以下にアラビア語の記事のサイトを示す
the Saudi Wave article   Arabic tex: links to English and French versions of the article(いずれも Rift Valley feverではなく、dengue feverとなっている)

2009年6月2日

 ○鳥インフルエンザ(41)−インド(WB)
 ○鳥インフルエンザ、ヒト(98):エジプト、77例目、WHO確認
 ○リフトバレー熱−サウジアラビア:注意喚起
 ○プリオン病−最新状況2009(05)
 ○鳥インフルエンザ、ヒト(99):エジプト(KS) 78例目

●C#鳥インフルエンザ(41)−インド(西ベンガルWB州) 20090602.2045
西ベンガル州で、ふたたび鳥インフルエンザ発生

情報源:Business Standard 、2009年6月1日。
西 ベンガルWest Bengal州から、高病原性鳥インフルエンザ流行発生の新たな報告があった。5月20日、アッサムAssam 州やBangladeshとの国境からそう遠くない、同州の農村部 Uttar Dinajpurで、約20羽の家禽の死亡が報告された。同25日に、最も毒性の強いH5N1鳥インフルエンザにより家禽が死亡したことが確認された。 the High Security Animal Disease Laboratory(Bhopalボパール)と、プネPuneにある the National Institute of Virologyでの検査で陽性となった。これ以前、5月28日に畜産当局はOIEに対して、鳥インフルエンザ感染流行を報告している。ワクチンや感染し た鳥類への治療は行われていない。感染発生個所の適切な消毒は行われることになっている。この最新の鳥インフルエンザ発生は、およそ6ヶ月前に、 Hajo, Rajabazar, and Kamrup areas(of Assam)で発生した流行以来のことである。このとき、およそ325羽の鳥類がH5N1感染により死亡した。さらに、周囲3kmの52000羽以上のト リの処分が行われた。インドで初めての鳥インフルエンザ感染流行は、2006年2月に、Navapur and Uchchal(the Maharashtra and Madhya Pradesh border近郊)で発生した。これ以降、国内各地で複数の感染流行が発生しており、家禽産業に経済的損失を与えている。2006-2008年の間の感染 封じ込めに成功した後、インド政府は、2008年11月4日に正式な鳥インフルエンザ排除宣言を行った。しかし、その地位は長くは続かず、わずか3週間後 には、アッサム州で再興した。
[Mod.AS注−この以前にWest Bengal州で発生した、 Uttar DinajpurにおけるHPAI H5N1 outbreakは、 17 Mar 2009に始まったとOIEに報告されている。OIEへのIndia's follow-up report(dated 28 May 2009)には地図も入っている。その中に、以下のような疫学コメントが書かれている "疫学的調査が続け られている。感染流行発生地点から半径3km圏内で、全ての家禽の処分作業が行われ、所有者らに対する補償も行った。強化サーベイランスキャンペーンが、 10km圏内ゾーンで開始された;家禽市場の閉鎖、家禽の売買と移動の禁止、飼育場の消毒作業など。この作業の終了後、protocolに従って、飼育再 開Restockingが許可される”]

●C#鳥インフルエンザ−エジプト、ヒト(98):77例目、WHO確認 20090602.2046
Avian influenza situation in Egypt - WHO update 18

情報源:WHO Epidemic and Pandemic Alert and Response (EPR) Disease Outbreak News、2009年6月1日。
エ ジプト保健省は、新たなヒトでの鳥インフルエンザ感染例を報告した。患者は、Dakahlia Governorate(県)Dekernes Districtの、生後14ヶ月の女児1名である。2009年5月25日に発症した。同29日にMansoura Chest Hospitalに入院となり、oseltamivirの治療を受け、状態は安定している。感染源調査により、病死した家禽との濃厚な接触が確認されてい る。この患者の感染は、the Egyptian Central Public Health Laboratoriesで確認された。エジプトではこれまでに77人の患者が確認されており、うち27人が死亡した。
[Mod.CP注-20090531.2024で報告された77例目の感染者の、WHOによる公式確認である。]
[Mod.JW 注−Tamiflu (oseltamivir) treatmentが開始されたのは、発病の4日後に入院したあとからだが、この薬剤は、最初(発症)48時間以内に使用された場合に限り、有効だと考え られている。女児の状態が安定しているのが、薬剤による効果なのか、それともこの女児の場合は自然経過であったのかは、確かめることはできない]
地 図 Daqahliya governorate can be located at no. 7 in the map of the governorates of Egypt 

◎C#リフトバレー熱−サウジアラビア:注意喚起 20090602.2053
Rift Valley fever Alert
情報源: Middle East online 、2009年5月31日。
リ フトバレー熱は、主に動物に感染し死亡させるが、ヒトにも感染することのある、蚊族により伝播されるウイルスであるが、新聞各紙は、新たな感染流行の発生 に対する注意を呼びかける報道を行っている。2000年、サウジアラビアでは863人が the RVF virusに感染し、このうち120人が感染した。イエメンでは1000人以上の感染(うち121人死亡)が発生している。ジェッダJeddah およびメッカMeccaでRVFの感染例が発生したことから、サウジアラビア国内で不安が広がっている。政府衛生当局の話として、5月以降Jeddahで 33人、Meccaで103人の感染が公表されていると報じられた。4月12日、20才と22才のサウジアラビア人の男女各1名が、ウイルス感染により死 亡したことが報道された。翌日には、メッカの病院に100人以上のRVF患者が入院中であると、別の新聞が報じた。患者のほとんどは、直ちに治療を受けす でに退院している。5月28日、Anaweenはウェブサイト上で、米国の会社が、化学物質によらない生物学的な方法で、RVFウイルス[ベクターのこ と?]を排除するために招請されたことを明らかにした。
[Mod.CP注-Rift Valley Fever (RVF リフトバレー熱)はウイルス性の人獣共通感染症であり、主に動物に感染するが、ヒトに感染することもある。感染により、動物でもヒトでも重症化 し、高率に死亡する。RVFに感染した家畜が死亡したり流産したりすることによる経済的損失も大きい。ヒトでのRVF感染流行が発生するに先行して、家畜 で大きな感染流行がおきるのが通例である。従って、サウジアラビアからの現在の報告は、注意して取り扱う必要がある。WHOのファクトシーによると、ヒトでの 感染はほとんどが、感染した動物の血液や臓器との、直接・間接の接触の結果おこる。RVFウイルスはslaughtering(屠殺) or butchering、出産介助、獣医学的処置、死体や胎児の取り扱いなどで、動物にさわることで成立している。牧畜、農業、屠殺場、獣医師などの特定の 職種では、感染リスクが高くなる。汚染されたナイフで傷つけられたり、キズに触れたりしてウイルスが注入された場合や、屠殺の際に発生するエアロゾルを吸 い込んだりした場合にも、感染がおきる。また、未殺菌または加熱が不十分な、感染動物のミルクの摂取により、RVFに感染する可能性があるいくつかの証拠 が示されている。また、主にthe _Aedes_ spp(ヤブカ属)の感染蚊族の刺咬や、hematophagous (blood-feeding) flies  吸血ハエにより、ヒトに感染することもある。これまでに、RVFのヒト-ヒト感染の報告はなく、標準予防策を行っている医療従事者へのRVF感染も報告 されていない。都市部でRVF感染流行が発生した形跡もない。]
地図 Saudi Arabia 

●C#プリオン病−英国、フランス、米国  最新状況2009(05)  20090602.2054
[1] UK: National CJD Surveillance Unit - monthly statistics as of 1 Jun 2009
情報源: UK National CJD Surveillance Unit, monthly statistics 、2009年6月1日。
エジンバラEdinburghのCJDサーベイランス機関に照会された、vCJDが疑われる患者の数は前月の報告から変わっていない...
[2] France: Institut de Veille Sanitaire - monthly statistics as of 2 Jun 2009
情報源: IVS - Maladie de Creutzfeldt-Jakob et maladies apparentees[in French,]、2009年6月2日。
2009年、vCJDが確定診断された症例はない。...
[3] US National Prion Disease Center - not updated, as of 31 Dec 2008
情報源: US National Prion Disease Pathology Surveillance Center、2009年5月31日。
2009年になっての変更はない
[4] UK: evaluation of tonsil survey
Latest results of HPA study on vCJD-related abnormal prion proteins in extracted tonsils
情報源:Health Protection Agency (HPA), Health Protection Report 3(20) 、2009年5月22日。
2004 年、the Health Protection Agency は、tonsils扁桃から抽出されるvCJD関連のプリオンたんぱくの検索による、人口の中の無症候性vCJD蔓延に関する調査 the National Anonymous Tissue Archive (NATA)を立ち上げた。扁桃は、vCJDに感染すると、体内でプリオンが蓄積しやすい場所(ほかには脾臓、虫垂、リンパ節、脊髄、脳)の1つである。 人口の中でのvCJDの蔓延を知ることは、公衆衛生上のリスクのレベルの評価と、感染の影響の緩和、発病の可能性のある個人への医療介入計画にとって、重 要である。the study (1,2) による新たな研究結果の報告により、人口の中で、同定されていない無症候性vCJD症例は、事前に予想されたよりも少ないことが示されている。この調査 は、最終的に10万人分の廃棄される扁桃検体を集めて分析することになっているが、これまでに分析された63000検体の中に、異常なプリオンたんぱくは 確認されていない。archive(検体の蓄積)完了時点で、10万検体中に、異常プリオンたんぱくを含むものは、最大でも50検体にとどまる見込みであ る。
参考文献
1. Prevalence of disease related prion protein in anonymous tonsil specimens in Britain: a cross-sectional opportunistic survey, J Clewley et al, BMJ 2009; 338: b1442 [see item [5] below].
2. HPA, National Press Releases: Latest research into prevalence of vCJD consistent with findings of existing studies. HPA website: National Press Releases, 22 May 2009 
[5] UK: tonsil survey interim report
Research: Prevalence of disease related prion protein in anonymous tonsil specimens in Britain: cross sectional opportunistic survey
情報源: British Medical Journal (BMJ 2009; 338: b1442) 、2009年5月21日。
[4]の原著の要約;原文参照願います
[6] vCJD in UK assessment
Editorial: prevalence of variant CJD in the UK
情報源: British Medical Journal (BMJ 2009; 338: b435) 、2009年5月21日。
原文参照願います

●C#鳥インフルエンザ−エジプト(KAFR EL-SHEIKH KS)、ヒト(99):78例目 
20090602.2055
Egyptian child contracts bird flu, 39 suspected cases reported

情報源:RIA (Russian News & Information Agency) Novosti 、2009年6月2日。
エ ジプトで、小児1人が鳥インフルエンザに感染したと診断され、ほか39人が感染の疑いがあるため入院中であると、2日保健省当局者が発表した。この北部 Kafr el-Sheikh州の4才の女児は、現在容態は安定しており、抗ウイルス薬の治療を受けている。エジプトで初めて鳥インフルエンザ感染患者が発生したの は2006年で、その後、国内でH5N1ウイルスに感染したことが確認されたのは78人となり、27人が死亡した。WHOによると、2003年に初めて鳥 インフルエンザが確認されて以来、世界で262人が死亡している。
地図 Kafr El-Sheikh is located at no. 13 in the map of the governorates of Egypt 

2009年6月1日

 ○ポリオ−世界各国(06):ウガンダ
 ○口蹄疫、ウシ−エクアドル:疑い
 ○チクングニア(19)−タイ(TG)、死亡例
 ○インフルエンザA(H1N1)−世界各国(54):dynamics
 ○クリミアコンゴ出血熱−トルコ(05)
 ○ング熱・デング出血熱 最新状況2009(22)
  ホンジュラス、ブラジル、アルゼンチン、カンボジア
  ベトナム、スリランカ、仏領ポリネシア(タヒチ)
 ○慢性消耗性疾患、シカ−米国(04):WV
 ○Lujo virus, a novel arenavirus −南アフリカ ザンビアから

●C#ポリオ−世界各国(06):ウガンダ 20090601.2035
[1] Uganda - Moyo district
情報源:: New Vision 、2009年5月29日。
Moyo 地区の2才の小児1名の、新たなポリオ患者が確認された。5月29日に確定診断された。児の母親は、商売のためにMoyoとNimule[Sudan]の 間を行き来しており、この患児はそこでウイルスに感染したと見られている。MoyoとItulaには、ほかに2人の感染が疑われる症例が報告されている が、まだ確定されていない。ウガンダ政府当局がポリオ排除宣言をした後に、Amuru地区で確認された第1例目の患者も、スーダンで感染していたと考えら れている。同地域ではワクチン一斉接種が行われている。Dufile と Moyo sub-countiesは、ウガンダとスーダンの国境を挟んで隣接している。
[2] Uganda - Pader district
情報源: New Vision 、2009年5月31日。
5 月の第2回全国ポリオワクチン接種を前に、Pader地区で1例のポリオ患者が確認された。当局者は、この患者は Atanga sub-county in Aruu countyで確認されたことを明らかにした。 Lacekocotの2歳半の小児1名が、1型野生株ポリオウイルスに感染したと述べた。同地域内の他の患者についての調査が行われている。今回の感染発 生は、この地域で行われた前回のポリオワクチン事業で、カバー率が低かったことが原因だと述べた。住民らに対し、衛生遵守による感染予防が呼びかけられて いる。Pader地区の統治者は、保護者らに対して、5歳以下のこどもを、6月6,9日に予定されている次回のワクチン接種に連れて行くよう求めた。
[3] Worldwide update
情報源: Polio Eradication Website、2009年5月27日。
総患者数: Year-to-date 2009 / Year-to-date 2008 / Total in 2008
世界全体: 474 / 493 / 1652
- in endemic countries: 349 / 469 / 1506
- in non-endemic countries: 125 / 24 / 146

国名: Year-to-date 2009 / Year-to-date 2008 / Total in 2008 / 最新の発症日
India: 49 / 240 / 559 / 7 May 2009
Pakistan: 17 / 9 / 117 / 6 May 2009
Central African Republic (CAR): 4 / 1 / 3 / 3 May 2009
Nigeria: 276 / 213 / 799 / 24 Apr 2009
Sudan: 34 / 1 / 26 / 20 Apr 2009
Afghanistan: 7 / 7 / 31 / 19 Apr 2009
Kenya: 10 / 0 / 0 / 12 Apr 2009
Cote d'Ivoire: 12 / 0 / 1 / 12 Apr 2009
Angola: 6 / 5 / 29 / 11 Apr 2009
Guinea: 1 / 0 / 0 / 9 Apr 2009
Benin: 19 / 0 / 6 / 9 Apr 2009
Burkina Faso: 10 / 0 / 6 / 2 Apr 2009
Chad: 1/ 2 / 37 / 1 Apr 2009
Togo: 6 / 0 / 3 / 28 Mar 2009
Niger: 13 / 9 / 12 / 23 Mar 2009
Uganda: 7 / 0 / 0 / 21 Feb 2009
Democratic Republic of Congo (DRC): 1 / 2 / 5 / 10 Feb 2009
Mali: 1 / 0 / 1 / 4 Jan 2009
Ghana: 0 / 0 / 8 / 8 Nov 2008
Nepal: 0 / 3 / 6 / 15 Oct 2008
Ethiopia: 0 / 1 / 3 / 27 Apr 2008

Headlines: From 29-31 May [2009], 11 countries across west Africa will conduct a synchronized cross-border immunization campaign, comprising Benin, Burkina Faso, Cote d'Ivoire, Ghana, Guinea, Liberia, Mali, Niger, Sierra Leone, Togo, as well as Nigeria (the only endemic country in the region)....
各国別の詳細な発生状況(原文参照願います)
○Endemic countries: Afghanistan、India、Nigeria、Pakistan
○Importation countries: Angola、Central African Republic (CAR)、Chad、Democratic Republic of the Congo (DRC)、Horn of Africa、West Africa

○Ea#口蹄疫−エクアドル、ウシ:疑い  20090601.2036
情報源:Elcomercio.com [trans.]、2009年5月31日。
Santo Domingo de los Tsachilas [a province of Ecuador]内の3か所(Pueblo Nuevo, Colorados del Bua, and Alma Lojana)で、foot-and-mouth disease [FMD 口蹄疫]の再興があった。 出所の分からないyoung bulls28頭が、購入後数日でFMDの症状を発症した。...原文参照願います

●C#チクングニア(19)−タイ(TRANG TG)、死亡例 20090601.2037
チクングニアに感染した妊婦から帝王切開で生まれた生後6日目の新生児が、呼吸障害で死亡した
情報源:The Nation (Thailand) 、2009年5月31日。
5 月30日Trang Hospitalの院長は、生後6日目の男児が、タイ国内では初めて、蚊族媒介性チクングニア感染によって死亡したと考えられると述べた。23日、 Trangの医師らは、2700gの胎児を救うべく、28才のチクングニア感染妊婦の緊急手術を行った。出生児は、酸素欠乏により軽度の酸素濃度の低下が 見られ、ICUに収容された。30日の同院長の説明によると、児は呼吸器の合併症により死亡した。新生児は母親の血液からウイルスに感染し、身体中の 40%に浸透していた(?)と述べた。同病院には、このほかに10人のチクングニアウイルス感染妊婦が厳重な医療観察下にある。
[Mod.YMA 注−2009年、5月19日の時点で患者数500例以上と報告されていたタイで発生した、初めてのチクングニア感染関連の死亡例は、南部Trang県の生 後6日目の低出生体重児であった。感染経路は、経胎盤である可能性が最も高い。南部地方では、2009年5月にチクングニアウイルス感染例の増加を報告し ており、Trang, Phuket, and Krabiの各県でのアウトブレイクが、以前にも報じられていた。...チクングニアウイルスの感染例は、23の県の20541人となっている。]
[Mod.JW 注−CHIKの症例で、呼吸器症状が報告されたことはないが、基礎疾患の患者がCHIK感染した場合には、多臓器不全例が見られることが知られている。 Reunionの医師は、母児感染が強く疑われる、数例の新生児の報告を行っている(20060124.0230.)。このタイからの報告には、緊急帝王 切開の理由は示されていないが、CHIK感染が第一の死因とされていることは、納得しきれない]
地図 Thailand showing the geographic regions 

●C#インフルエンザA(H1N1)−世界各国(54):dynamics 20090601.2038
A comment re: ProMED-mail Influenza A (H1N1) - worldwide (51): 20090529.1999
米国の学校と、メキシコのコミュティの、reproductive number (R)の違い

投稿者:加・Research Institute of the Hospital for Sick Children、Amy L Greer, PhD、2009年6月1日。
ニュー ヨークNew York州the St Francis Prep Schoolで発生した感染流行の、the novel swine-origin influenza A strain (SOIV H1N1)のthe reproductive number (R)を、特定の学校という状況下で2.7と推定している。最近発表された、メキシコの感染流行における、the community settingでのもう1つのRは、これより低い(約1.5)[2]。この2つの設定でのRの差を説明する、1つの理由は、SOIV H1N1は新たな性質を持ったウイルスであるが、人口の中でより高齢者には、以前に抗原性の類似したウイルスに曝露していた可能性があり、部分的な感染防 御能力を持っている可能性に関連するものである。このことは、メキシコ、米国、カナダ、日本で、若年層に患者が発生していることにも矛盾しない。患者の中 の若年層の割合[が多いこと]については、1918年と1968年のインフルエンザパンデミックでも認められおり、高齢者は、関連するインフルエンザウイ ルスに、若い頃に曝露していたことが原因とされてきた。もし本当に高齢者が、このウイルスに何らかの防御作用を有しているとすれば、上記の2つのR estimates間のギャップを解消(理解)することは簡単になる。若年者(すなわち学校内)のThe R estimated は、ほぼR0(人口全体が感受性のある集団)であり、一方、Fraser and colleaguesによるthe R estimatedは、一部に感受性のある場合の"effective R" (Re)であっただけのこととなる。well-mixed population(偏りのない集団)内での、R0 と Reとの関係は、Re = R0 x Sで表される; S は集団内で感染感受性のある人口の割合。この場合、Re/R0は約0.55、すなわち感受性のある人口の割合は55%となる。面白いことに、米国民の40 歳未満の人口がまさに約55%である。40歳以上の年齢の人口集団は、これまでに1968もしくは1957年のパンデミックにインフルエンザに遭遇してお り、このことが、SOIV H1N1感染に対して、ある程度の防御作用を付与している可能性がある。年齢の高いものに比べ、若年者のSOIV H1N1感染に対する感受性が高いことは、いくつかの重要な疫学上の示唆を与えてくれる:学校、大学、軍用基地、その他の若年者が集まるエリアは、主な SOIVインフルエンザ感染流行の発生中心となると考えられる;このことは、最適のワクチン接種計画(ワクチンが使用できるようになればのことだが)は、 季節性インフルエンザワクチンキャンペーンの対象よりも若い成人に向けられることとなり[6];"triangular" population distributions (人口の三角分布;若年者が高齢者人口を上回る人口構成)の低所得国は、高齢者の割合が比較的大きい国よりも、被害の発生が大きくなることが予想される。

●C#クリミアコンゴ出血熱−トルコ(05) 20090601.2039
15県の1200の村にCCHFのリスクがあるが、都市部は安全である

情報源:World Bulletin, News、2009年5月31日。
ト ルコ国内で、死者の発生のあるダニ媒介性ウイルスCrimean-Congo hemorrhagic fever (CCHF クリミアコンゴ出血熱) のリスクのある地域は、15県の1200の村におよんでいる。トルコの保健省当局者は、15の県に感染リスクがあり、95%の患者がこれらの県の1200 か所の村で発生していると述べた。市内での感染リスクはなく、市内のダニはCCHFの原因とならないと説明した。CCHFによるパニックで、2008年に 283000人が医療施設に入院したが、CCHFと診断されたのはわずか1315人、死者は63人だったと述べた。...。the Middle Black Seaと北部のCentral Anatoliaのリスクが高く、特にTokat, Corum, Yozgat, Sivas, Samsun, Kastamonu and Karabukなどのリスクが高くなっている。...感染対策など、原文参照願います

●C#デング熱)−ホンジュラス:注意喚起 20090601.2040
9才の少女が、DHFで死亡した
情報源:Once TV Mexico [in Spanish]、2009年5月27日。
ホンジュラスにデング熱注意報alertが出されている。5月26日、テグシガルパTegucigalpaの病院で、9才の少女1名がDHF(デング出血熱)により死亡した。同じデング熱による男児1名の死亡に次ぐ、2人目の死者となった。...
地図  Honduras 

●C#デング熱−ブラジル (バイアBahia) 20090601.2040
新たに2人のDHFによる死者が確認された
情報源: Correio [in Portuguese] 、2009年5月25日。
週 末 [23-24 May 2009]、バイア州で新たに2人のDHFによる死者が確認された。バレイラスBarreiras(サルバドールSalbadorから871km)におけ る初めての死者が記録された。首都(州都)から502kmのジュアゼイロJuazeiroでも、23日にDHFによる死者が確認されている。いずれも検査 による確認は行われていない。疫学サーベイランスによると、2009年バレイラスでは、1952人のデング熱感染が疑われ、203人のデング熱、16人の デング合併症、1人のDHF、2人のショック症候群が確認された。当局による"serious [disease] types" の小冊子によると、1293例のデング熱症例のうち、526例が確認された。死者は111人に増え、このうち51人が確定診断されている。
地図 Brazil showing the location of Bahia state 

●C#デング熱−アルゼンチン 20090601.2040
[1] 北部
従来より遅い季節までデング熱患者が発生している
情報源:Europa Press [in Spanish]、2009年5月29日。
保 健省が、デング熱感染流行は制圧され、最悪の事態は過ぎたことを保証する声明を出したが、今も状況は深刻化しており、確定患者数は25833人であり、4 月より14%以上増加した。5月17日の週以降も高温が続き、アルゼンチンの長期休暇中の旅行者の移動が始まり、さらに感染が拡大することが懸念されてい る。...従来より、2月、3月、4月は、国内で全ての種の蚊族の個体数が最も多くなる季節である。デングや黄熱を伝播する_Aedes aegypti_ネッタイシマカもこの中に含まれている。これらの蚊族は気温が16℃以上で生息するが、2009年5月の気温はほとんど16℃を超えてい た。デング流行が最も深刻な、Chaco県では、デングウイルス感染者数が、わずか1ヶ月間に、10160人から10796人に増えた。このうち輸入例は 2例のみであった。次いでCatamarcaでは、8008人から8703人に増加した。
[2] Argentina (トゥクマン Tucuman)
寒くなり、患者数が減少している
情報源: Primera Fuente [in Spanish]、2009年6月1日。
寒くなればデング感染流行が減る。州保健省によると、トゥクマンの流行は、新規患者数に減少傾向が見られている。...

●C#デング熱−カンボジア 20090601.2040
デング熱患者数は、およそ1500人に達した
情報源:Xinhua News Agency 、2009年5月25日。
32009 年5月までのデング熱患者数は、およそ1500人に達した。2008年の同期に比べ、約50%の960人多くなっていると、25日に政府メディアが伝え た。感染者の集中しているのは、プノンペンPhnom Penhの343人のほか、Kampong Cham 県の 259人, Kandal県の161人となっている。さらに、国内では3人がデングにより死亡している;2人は2009年初に、3人目は5月に死亡した。...雨期で ある5月から11月には、デング熱感染流行が全国で発生する。15歳以下の小児が最も感染しやすく、およそ71%の患者は小児である。...最も感染の激 しかった2007年には、デング熱により国内で407人の小児が死亡し、合計39851人の小児の感染者が発生した。2008年、感染者は9542人、死 者は65人であった。
WHO's Regional Office for the Western Pacific (WHO/WPRO) 
地図 Cambodia with provinces 
 
●C#デング熱−ベトナム 20090601.2040
[1] Viet Nam (ホーチミン市 Ho Chi Minh City)
雨期の開始が早く、患者数も早くから増え始めている
情報源: Viet Nam News Service、2009年5月23日。
ま だデング熱のピーク期ではないが、南部および中部で感染者の数が増加していると、保健省当局者が述べた。2009年は雨期の開始が早く、降水量も多いこと が、デング熱患者数増加の要因となっていると、環境省が説明した。デング熱は周期的な増減パターンを繰り返しており、2009年は増加の年であることも、 もう1つの原因だと述べた。The HCM [Ho Chi Minh] City Paediatrics Hospital No. 1は今週、1日に66−84人の患者を受け入れているが、これは4月の2倍である。通常、小児の患者数が増え始めるのは6月になってからと言う。HCM市 は、2009年のこれまでの国内デング熱患者数で首位となっており、患者数は3600人、死者4人が報告されている。2009年当初の5ヶ月間に、全国の デング熱患者数は16600人に増え、2008年同期に比べ20%増加した。デング熱患者は、Cuu Long (Mekong) Delta provinces of Kien Giang と Soc Trang と、中部Khanh Hoaでも増えている。
[2] Viet Nam (南部)
1月以降全国で18100人が感染した
情報源: VietNamNet Bridge 、2009年5月27日。
2009年に17人が死亡し、南部に感染拡大しているデング熱に、1月以降全国で18100人が感染した。...
[3] Viet Nam (全国)
009年初めからの死者は14人となっている
情報源: Vietnam News Brief Newspaper via VUFO NGO Center Viet Nam 、2009年5月26日。
デ ング熱は、国内の35の省と都市に発生し、2009年初めからの死者は14人となっていると、26日に当局者の話として報道された。5月の新規患者は 4920人で、1月から5月までの合計患者数は16635人に増加した。2008年には11447人であった。一方、保健省の別の当局者は、南部20省・ 市の患者数は16021人であると述べた。
 
●C#デング熱−スリランカ 20090601.2040
2008年の2倍の85人の死者が発生した
情報源:The Sunday Leader (Sri Lanka) 、2009年5月31日。
5ヶ 月前のデング感染流行のあと、2008年の2倍の85人の死者が発生した。国内で6100人の患者が報告され、およそ12の地区がハイリスク地域であり、 最も患者数が多くなっているのは、Colombo, Gampaha, Kandy, Kurunegala, Trincomalee, Hambantota and Matale であると、説明されている。
[Mod.TY注−Sri Lankaのデング発生状況、詳細..原文参照願います]
 
●C#デング熱−仏領ポリネシア(タヒチ) 20090601.2040
タヒチに感染が拡大し、1000人の患者が報告された 数十年ぶりに4型ウイルスが発生している
情報源:France 2.fr [in French]、2009年5月30日。
タ ヒチTahitiにもデング感染流行が拡大し、1月以降、1000人の患者が報告されている。このうち450人が4型ウイルスの感染で、12人が入院し た。1980年代以降、仏領ポリネシア地域で4型ウイルスは検出されていなかった。しかし、4型ウイルスは弱毒性less virulentであると公衆衛生当局者は述べた。このウイルスはmagnanimous(寛大)で、患者には、通常それほど高熱でない発熱があり、筋肉 痛も見られるがそれ以上ひどくならないと述べた。このため、人々にかぜなどと勘違いされ、デング感染を監視することが難しくなる。初めて感染が発生したの は、Bora BoraとTaha'a島であったが、現在タヒチで患者が増えている。デングは蚊族が伝播するため、乾期の到来により感染流行が抑えられる可能性がある。 2001年、出血型では死亡することもあるデングにより、12人のポリネシア住民が死亡した。

○Ea#慢性消耗性疾患−米国(04):ウエストバージニアWV州、シカ 20090601.2041
7頭のCWD感染が確認された
情報源:West Virginia Department of Natural Resources 、2009年5月29日。
Hampshire Countyで2009年春に捕獲された、7頭のwhite-tailed deerの検体から、 the chronic wasting disease (CWD 慢性消耗性疾患)の病原体が検出された...以下、原文参照願います

●C#Lujo virus, a novel arenavirus −南アフリカ ザンビアから 20090601.2042
2008年の南アの致死性出血熱感染流行の原因が、新型のアレナウイルスLUJVであることが、pyrosequencingなどにより迅速に診断された

情報源:PLoS Pathogens, May 2009 、2009年5月30日。
[この新型のアレナウイルスarenavirusの発見につながった、2008年の南アフリカでの致死性出血熱感染流行の背景と経緯は、ProMED- mailの中で報告されている。この件に関するPLoS Pathogensの報告では、今回の新型の病原体の特徴について述べられている。この報告では、未知の病原体の迅速な同定における、 pyrosequencingの威力を見せつけられた。今回のケースでは、臨床検体の受領後72時間以内に、塩基配列の解析が判明している。Lujo virusは、感染した5人のうち4人が死亡したことから、ヒトにおいて非常に致死性が高いと考えられる。Lujo virusの解析が終了し、より簡便なRT-PCR (reverse transcription-polymerase chain reaction)などの診断法による、新たな患者の早期診断を可能とする、試薬が作成可能と思われる。Lujo は、the family _Arenaviridae_ (アレナウイルス科)の新たなメンバーであり、旧世界および新世界アレナウイルスとは、遺伝的に異質である。筆者により命名されたLujo virusは、まだthe ICTV (International Committee on Taxonomy of Viruses)の承認を受けていない]
Title: Genetic Detection and Characterization of Lujo virus, a New Hemorrhagic Fever-Associated Arenavirus from Southern Africa
Authors: Thomas Briese1* et al.
要約
新 たな_Arenaviridae_(アレナウイルス科)のメンバーである、Lujo virus (LUJV)が、院内感染と、80%(4/5症例)という未曾有の致死率を特徴とする、南アフリカでのヒトでの感染流行の中で分離された。旧世界の出血熱 関連のアレナウイルスとしては、30年ぶりの発見となった。アウトブレイクの患者の血液および組織から、Unbiased pyrosequencing(?)により抽出されたRNAにより、検体を受領してから72時間以内に、identification(識別)と詳細な phylogenetic characterization(系統発生学的特徴づけ)が可能であった。LUJVの全塩基配列解析から、このウイルスが他に類を見ないもので、旧世界 アレナウイルスのancestral node(祖先節)からはずれていることが判明した。G1 glycoprotein sequence(G1糖タンパク遺伝子配列)が、大きく異なっていて(highly diverse)、ちょうど他の旧世界アレナウイルスと新世界アレナウイルスの中間に位置し、特異的レセプター親和性をもつ可能性を示唆される。LUJV は、"a novel, genetically distinct, highly pathogenic arenavirus."である。
Author Summary
2008 年の9月から10月にかけて、ザンビアからの発端となった重症例の航空機搬送後に、5人の原因不明の出血熱患者が南アフリカで発生し、このうち4人が死亡 した。患者から採取された血清と組織検体を、unbiased pyrosequencingにかけたところ、検体受領後72時間以内に、得られた複数の分断された塩基配列断片が、アレナウイルスを原型とする遺伝子の およそ50%を表現するものであることが判明した。その後、pyrosequencingで得られた塩基配列と相補的な特異的プライマーと、残存するアレ ナウイルス末端をターゲットとする普遍プライマーを用い、介在する断片のPCR増幅を行うことによって、遺伝子の全塩基配列が解析された。系統発生学的解 析により、family _Arenaviridae_(アレナウイルス科)の新たなメンバーであることが確認された。確認された場所の地名(Lusakaルサカ, Zambiaの"LU"とJohannesburgヨハネスブルグ, South Africaの"JO")に因み、ひとまずLujo virus (LUJV) と命名した。今回の発見は、LUJVの、保有宿主・地理的分布・異例の病原性の調査に用いられる特異的試薬の開発を可能にするとともに、病原体の発見と公 衆衛生の上で、unbiased high throughput pyrosequencingが有用であることが確かめられた。
A phylogenetic tree based on the deduced Z amino acid sequence that shows the branching of Lujo virus at the root of the Old World arenaviruses can be viewed by accessing the original text(the Virolog Blog)