2011年4月5日

狂犬病 フィリピン,インドネシア イヌ肉

● セントルイス脳炎-アルゼンチン (02)
PRO/AH/EDR> St. Louis encephalitis - Argentina (02): (SJ
Archive Number: 20110405.1061
 情報源 Diario de Cuyo [in Spanish]、2011年4月5日。
セントルイス脳炎ウイルス St Louis encephalitis [SLE] virus を保有する蚊族駆除対策の新たな一歩として、Greater San Juan の周辺地域で、最新の感染が疑われた患者の自宅周囲の、少なくとも9ブロックについて、重点的な噴霧消毒作業が開始された。州都 および Santa Lucia, Chimbas, and now Rawson の中で、確定患者5人以外に、感染が疑われている患者は合計13人となった ...
[Mod.TY- San Juan における SLE virus 感染伝播は、新たな感染疑い患者が発生し、現在も続いている。SLE virus による感染流行は、これ以前にも(the provinces of Cordoba and Entre Rios を中心とした) アルゼンチン中部で発生している。2010年の症例は、それまで Buenos Aires で発生したこの病気の初めての症例であった]

● ハンタウイルス-チリ
PRO/AH/EDR> Hantavirus update 2011 - Americas (18): Chile (LR) 20110405.1060
 情報源 Radio Bio-Bio [in Spanish]、2011年4月4日。
保健当局 The Valdivia Health Service は、the Corral community において新たに1人の住民のハンタウイルス感染例を確認した。しかし、病院関係者らは、感染を否定している。地域病院の集中治療室で治療を受けている34歳の男性で、ハンタウイルス感染が確定診断され、現在危険な状態にある女性の配偶者である。検査は、この地域の主要補助施設で行われ、サンティアゴ Santiago で確定診断された。

● 麻疹 (07)
オーストラリア、米国、カナダ、コンゴ民主共和国、アフリカ、スペイン、インド
PRO/EDR> Measles update 2011 (07) 20110405.1055
[1] オーストラリア
 - Australia (New South Wales)
 情報源 Tweed Daily News、2011年3月30日。
州保健当局 New South Wales [NSW] Health は、1966年以降生まれの人々に対し、麻疹の予防接種が完了しているか確認するよう呼びかけている。州内で、この4週間に29例の麻疹感染が報告されている。このうち7例は、海外から帰国した、予防接種を完了していなかった旅行者との直接の関連性が認められている。the Northern NSW Local Health Network は、2011年は、the Tweed region 内で麻疹感染例は報告されていないものの、海外への旅行を計画している場合は、少なくとも出発の1か月前までに、必ず、無料で受けられる2回の麻疹-ムンプス-風疹ワクチン接種を済ませるよう呼びかけている ...
 - Australia travel alert
 情報源 Perthnow、2011年4月2日。
麻疹は、予防接種を受けずに旅行し、麻疹に感染して帰国する僚項者によって、感染流行がおきる。Western Sydney and Wollongong は、2011年になってからすでに 45例の感染者が報告されている hot spots で、2007年以降の毎年の合計感染者数を超えている。Rooty Hill, St Mary's, Mt Druitt, and Seven Hills で少なくとも23例の感染例が報告されている。若年成人が、適切な予防接種を受けずに、今も麻疹が残っている欧州やその他の国々を旅行することに、当局は懸念を抱いている。初めて予防接種が導入された1966年は、予防接種は1回で十分と考えられていたが、現在では2回接種が必要であることが知られているため、現在25歳から40歳までの人々の多くが、自分は大丈夫と思っていても、(実際は) 十分な免疫を持っていない人が多い。少なくとも7人の患者が、海外から帰国した豪国民の若年者であり、他の患者は、ある外科医師の手術あるいは院内で感染した。
 - Australia (Queensland)
 情報源 Tweed Daily News、2011年4月1日。
先週、Robina Town Centre, Australia Fair Shopping Centre もしくは the Brisbane Airport domestic terminal を訪れたTweed residents らに対して、麻疹感染の症状に注意するよう呼びかけられている。この時期に、麻疹感染の患者が立ち寄っていたことが、当局により確認されている。
[2] 米国
 - USA (Minnesota)
 情報源 SixNews, kaaltv.com、2011年3月29日。
ミネソタ州保健当局 The Minnesota Department of Health は現在、13例の麻疹患者を確認している。生後4か月から34歳までの患者で、6人は予防接種可能年齢であるにもかかわらず受けていなかった。当局は、ケニアから帰国した乳児1名が発端となったと考えている。
 - USA (Texas)
 情報源 Houston Chronicle、2011年4月3日。
現地公衆衛生当局者は、ヒューストン Houston では数年ぶりとなる、乳児1名の麻疹感染が確定されたことを受け、調査を行っている。生後11か月のこの患児は、3月20日に Sam Houston Race Park で行われた、the Cirque du Soleil performance に参加していた。翌日に発熱し、3日後に発疹が発現した。後の検査で麻疹感染であることが確認された。
 - USA (overall)
 情報源 About.com Pediatrics、2011年3月31日。
全米各地で麻疹感染流行が発生していることから、麻疹の患者数の増加が続いている。2011年の合計患者数は35人で、ミネソタ州は6人となっているが、ミネソタの最新の数字が14人であることから、おそらく合計44人となる。2010年4月初めの数字はわずか4例であった。年間の合計患者数が140人に達した2008年でさえ、4月初めは7人だった。
[3] カナダ
 情報源 Community Press, QNI Agency、2011年3月30日。
保健当局 The Hastings and Prince Edward Counties Health Unit により、Hastings County の若い学生1名の麻疹感染が確認された。オンタリオ州の学童の予防接種率は92%と報告されている
[4] コンゴ民主共和国 Congo DR (Kinshasa)
 情報源 Metro, Associated Press report、2011年3月29日。
政府保健当局者が、麻疹感染流行により106人の小児が死亡したことを明らかにした。Katanga province で、90人が死亡したと報告された。
[5] アフリカ WHO Africa Region report
Measles Outbreaks and Progress Toward Measles Pre-elimination: African Region, 2009--2010
 情報源 MMWR Weekly 60(12);374-378、2011年4月1日。
はじめに 2008年、WHO アフリカ事務局 the World Health Organization (WHO) African Region (AFR) の麻疹技術諮問グループ measles technical advisory group (TAG) は、2012年末までに麻疹根絶目前のゴール measles pre-elimination goal を達成するよう勧告した。AFR の46か国に対して以下のような目標が設定された: 地域内の麻疹の粗死亡率を、2000年比で98%以上減少させる: 全国の年間麻疹患者発生率を、人口100万対5未満に抑える: 麻疹を含むワクチンmeasles-containing vaccine (MCV) の初回接種のカバー率は、全国で90%、すべての地区においても80%を超えること; MCV の supplementary immunization activities (SIAs) 追加接種によるカバー率については、すべての地区で95%以上とする (1) ... サーベイランス、2回接種の導入 ... AFR の46か国のうち、12か国 (26 per cent) で2010年の人口100万対の発生数が5例未満であると報告したが、2008年は28か国 (61%) だった。さらに、28か国で、during 2009/2010 に検査で確定診断された麻疹流行が発生した ...以下、麻疹ワクチンのカバー率、サーベイランス、発生した大きな感染流行と対応、編集部注。
[6] スペイン (Sevilla)
 情報源 ABC de Sevilla [in Spanish]、3011年4月1日。
Seville [Sevilla] では、麻疹と確定診断される患者数が増えている。3月31日現在、患者数が432人に達し、このうち277人が初回感染流行と直接的な関連性があり、残りの患者は弧発例と見られている。Sevilla だけでなく、Alcala de Guadaira, Dos Hermanas, Mairena del Aljarafe and Tomares などでも、生後6から15か月の子どもの保護者らに対し、ワクチンの接種が呼びかけられている
地図 the location of the province of Sevilla
[7] インド (Hyderabad)
 情報源 The Times of India、2011年4月4日。
この3か月間に発生した、市内の麻疹感染流行により、合計の感染者数が、2010年の279人に対し、345人に増加した。驚くべきことに、40歳や50歳も例外ではない。

● 狂犬病 フィリピン,インドネシア
PRO/AH/EDR> Rabies - Philippines: (NO), canine susp., human 20110405.1064
Provincial veterinary office records one death due to rabies
 情報源 Philippine Information Agency (PIA), press release、2011年4月5日。
3月12日、Barangay Bagawines, Vallehermoso で、狂犬病感染による死者1名が確認された。この男性は、狂犬病の可能性のあったイヌの咬傷を受けたが、そのイヌは食用にされてしまい、頭部についての狂犬病検査が行われなかった。しかし、曝露した可能性のある約50人については、この事件の後にワクチンが接種された。2011年第1四半期に、Barangays Pandanon and Dahili, Mabinay and Batinguel, Dumaguete City において3例の狂犬病感染動物が確認されている。the provincial veterinarian office (PVO) で検査された合計46頭のイヌの頭部のうち、10例が陽性であり、このうち 7 例は Cebu province の検体であった。
[Mod.CP- アジアの多くの国々にイヌの肉の摂取の習慣があるが、研究により、イヌの肉を調理する際に狂犬病の感染リスクがあることが示されている。PLoS Medicine [17 Mar 2009] に掲載された論文の中で、入院前に狂犬病の動物による咬傷を受けていないことが明らかな、狂犬病症状を発症して入院となった2人の患者について記載されている。この研究者らは、いずれの患者も、感染の可能性のある動物を、調理して食べていたことを突き止めた。1人目の患者は交通事故死したイヌの肉を、2人目の患者は数日前から体調が悪化していたネコを処分して食べていた。肉は他の人々も食べており、発病したものがいないことから、食肉ではなく、調理中に感染したと考えられている ... ]
地図 The City of Dumaguete

PRO/AH> Rabies - Indonesia (10): (Bali) 20110405.1062
[1] 20110404.1043 に関し。
 投稿者 インドネシア・Janice Girardi、2011年4月5日。
イヌのほか、すべてのペットのサルやネコにもワクチンを接種している。
[2] A comment on the above: Rabies and reservoir species
 投稿者 Merritt Clifton、2011年4月5日。
種に固有の狂犬病ウイルス host specific rabies strains 以外に感染した動物種の、感染から死亡までの間に感染を拡大させる潜伏期間は、あまり長くない。従って、すべての哺乳類が狂犬病に感染して死亡するとしても、野生の保有宿主 wild rabies reservoirs たりえる種は、極めて少数である。それは、野犬 feral domestic dogs, スカンク skunks, アライグマ raccoons, キツネ foxes, and そして多くの種のコウモリ many species of bat である。バリには、多数の半分飼いならされた町のイヌ "community dogs" が、飼うことができない人々から食べ物をもらい、暮らしているが、これらのイヌもワクチン接種プログラムの対象となっている ...

● 原因不明の大量死、家きん-アゼルバイジャン
PRO/AH> Undiagnosed die-off, poultry - Azerbaijan: susp, RFI 20110405.1063
 情報源 News portal aze.az [transl]、2011年4月1日。
アゼルバイジャン政府獣医学局は、現地住民らが主張しているにもかかわらず、Geychay rayon における、一切の鳥類の大量死発生を否定している。Bigir の住民らは、広い範囲で家禽が大量に死亡していると訴えている。1週間にわたって、ほとんどの農場で死亡の発生が続いていると訴えている。インタービューに答えたある住民は、25-30羽のニワトリが死亡したと述べた。検体の採取が行われ、"ワクチンのないウイルス感染症 a viral infection against which there is no vaccine".という結果報告を受けている。感染のあった鶏肉を摂取しない、との指示も行われていない。当局は、住民の訴えは根拠がないと答えた。3月28日に第4回の鳥インフルエンザサーベイランスが開始されたと述べた。

● トウモロコシの病気,Fusarium-ペルー
PRO/PL> Fusarium, maize - Peru: (JU) 20110405.1059
Strange disease attacks maize crops
 情報源 Radio Web Rural [in Spanish]、2011年3月30日。
トウモロコシ the maize crop (variety Cusco) の病気 fusarium が、the area of Concepcion [Junin region] で確認された。

● 馬ヘルペスウイルス、ウマ-米国
PRO/AH> Equine herpesvirus, equine - USA (03): (NY) Cornell U 20110405.1057
 投稿者 米・Cornell University、Stephanie Specchio、2011年4月4日。
州獣医師 the New York State veterinarian の協力のもと、大学付属動物病院 the Cornell University Hospital for Animals' equine barns は隔離体制を布いている。馬ヘルペスウイルス equine herpesvirus type 1 感染が確定診断されたことを受けた対応である。

● 原因不明の大量死、カメ turtles-米国
PRO/AH> Undiagnosed die-off, turtles - USA: (Gulf Coast) 20110405.1056
 情報源 The Huffington Post, Natural Resources Defense Council (NRDC) report、2011年4月3日。
メキシコ湾沿岸 the Gulf [of Mexico] に打ち上げられるウミガメ Sea turtles が後を絶たないことから、当局 the National Marine Fisheries Service (NMFS) が対応に当たる事となった。3月28日の週、the Natural Resources Defense Council and The Huffington Post が初めて、ミシシッピ Mississippi 州で発生したウミガメの死亡を取り上げた。それ以降、国内各メディアも続いて報道を行っている ...