2012年10月26日-28日

エボラウイルス病 コンゴ(民)WHO
マールブルグ病 ウガンダ

● エボラウイルス病 コンゴ(民)WHO
 情報源 WHO Global Alert and Response (GAR), Disease Outbreak News、2012年10月26日
Ebola outbreak in Democratic Republic of Congo - update
24日現在、コンゴ民主共和国内で報告されている Ebola haemorrhagic fever [Ebola virus disease] の患者数は 52例 (確定 35例、可能性例 17例) であり、このうち 25例 (12 confirmed, 13 probable) が死亡した。患者が報告されているのは Isiro および Viadana health zones in Haut-Uele district in Orientale Province である ...
[Mod.CP-20121024.1361956 の Agence France-Presse による数字と若干の相違がある]

● マールブルグ病 ウガンダ
PRO/AH/EDR> Marburg virus disease - Uganda (05): (KA) RFI 20121026.1366477
 情報源 Office of the President, Uganda Media Centre、2012年10月25日
Press statement and update on the Marburg virus disease outbreak
保健省は 19日、the Uganda Virus Research Institute (UVRI) における確定診断結果の報告を受け、マールブルグ流行 an outbreak of Marburg [virus disease] in Kabale district の発生を宣言した。非常に感染性の高いウイルス性出血熱で死亡した家族 2名の感染が確定されたもので、1か月の間に同じ家族内の他の 3人も原因不明の疾患で死亡していた ...
現状
 -これまでに死亡した 6人のうち Marburg virus infection 陽性が確定されたのは 3人のみ
 -Mulago National Referral Hospital の隔離病棟入院患者で診断が確定されたのは Kitumba sub-county からの 1人で、初発患者の親類
 -1人は Rushoroza Health Center で回復期にあり、初発患者と関係のある 5人の疑い患者は診断結果を待って入院中である ...
関連項目 (04): (KA) WHO 20121023.1359519

● ハンタウイルス アルゼンチン
PRO/AH/EDR> Hantavirus update 2012 - Americas (35): Argentina (SA Salta), susp.
Archive Number: 20121027.1368531
 情報源 El Tribuno [in Spanish]、2012年10月24日
Oran では 22日に死亡した 35歳の Hipolito Yrigoyen 女性住民の死因として、ハンタウイルス感染が疑われている ...

● 野兎病 ロシア
PRO/AH/EDR> Tularemia - Russia (02): (KX) susp. NOT anthrax 20121027.1366708
[1] 炭疽感染の診断が確定した [?]
 情報源 Federal Press news agency [in Russian]、2012年10月19日
クラスノヤルスク当局 the Krasnoyarsk Rospotrebnadzor [Federal Service for Consumer Protection and Human Welfare] は19日、先に炭疽感染が疑われていた住民の診断が確定した、と発表した [but see below] 
[2] 野兎病である可能性が高く、男性の状態は現在改善している
 情報源 Siberian News Agency [in Russian]、2012年10月19日
保健省は、the reservoir area of Boguchanskaya hydroelectric power plant における炭疽感染流行発生の情報を否定した。地方保健当局 the Department of Health of the Region は、洪水発生地域 the Kezhemsky region の住民から、自らが炭疽に感染したとするインターネット上に流布された情報を否定した ... 確定診断に至るまで最低 3週間を要すると見られるが、初期の炭疽の診断は否定され、抗生物質により値幼可能な肺感染症の野兎病である可能性が高く、男性の状態は現在改善している

● 手足口病 中国
PRO> Hand, foot & mouth disease - China: Beijing, vaccine development 
Archive Number: 20121028.1370930
 情報源 Enorth.cn [in Chinese]、2012年10月28日
2012年のこれまでに、北京 Beijing では 36 000 cases of hand, foot and mouth disease [手足口病] が報告されている。27日、北京市当局 the Beijing Municipal Science and Technology Commission は、新たな手足口病ワクチンが認可され、2013年には市場に出荷される見通しであることを発表した。このワクチンは生後 6ヶ月未満の乳児に接種される予定である。the Beijing CDC [Centre for Disease Control] によれば、北京 Beijing [人口約 19.6 million] で合計約 3万6千人の患者が報告されており、昨年同期より 40% 増加している。現在、手足口病に対するワクチンや治療薬はない。The Beijing CDC はこれまでの観測データから、夏季に発生の増加 the incidence of HFMD in Beijing increases が認められるとしていた。[しかし] 2011年は 5月から 8月にかけてと、11月の 2 peaks があり、the 2nd incidence peak は the 1st peak に比べ、かなり小さかった。[現在は] 2012年の the low peak period にあるが、今も患者発生は続いており、冬季に the outbreak が発生する可能性もある

● バベシア症 中国、米国から
PRO/AH/EDR> Babesiosis - China (HK) ex USA (02): (NY) comment 20121027.1368161
 投稿者 Dr.Steve Berger、2012年10月25日
20121024.1362564 に関し。
Gideon lists only 6 prior instances of travel-associated babesiosis :
1992 - Switzerland ex Wales
1997 (publication year) - Poland ex Brazil
2003 (publication year) - Switzerland ex United States
2003 (publication year) - Czech Republic ex United States
2005 - Hong Kong ex United States
2009 - Netherlands ex United States

● インフルエンザ 米国 A(H3N2)v、WHO(2件)
PRO/AH/EDR> Influenza (101): USA (OH), A(H3N2)v, swine to human transmission
Archive Number: 20121026.1367194
[1] Pigs look healthy but test positive for flu at fairs; transmission seen between pigs and humans
 情報源 Science Codex、2012年10月24日
2009年から 2011年の間にオハイオ州内 Ohio county fairs で、インフルエンザ A ウイルス検査が陽性であったブタの 80%以上は何も症状が認められなかったことが、新たな研究で明らかになった。オハイオ州立大学の研究者らが、3年間にわたって 53 fair events の各 20頭のブタについて検査を行ったところ、全てのイベントのおよそ 1/4に当たる 12 fairs において、少なくとも 1頭がインフルエンザ陽性であった。本研究で確認冴えたインフルエンザウイルスの種類は、1988年以降感染循環が確認されている H1N2 and H3N2 viruses が含まれていた。2011年、フェアのブタで確認された全ての the H3N2 and H1N2 isolates が、2012年にヒトの感染例が確認されている the H3N2v strain と同様、the 2009 pandemic strain of H1N1 を含んでいた ...
[2] Fair-related swine and human H3N2 viruses closely match
 情報源 CIDRAP News、2012年10月25日
7月に開催された an Ohio county fair に関連してブタとヒトで確認されたインフルエンザウイルス influenza A/H3N2 viruses は、ほとんど遺伝学的に一致しており、ヒトとブタの間での感染伝播を生物学的に阻止するような障害は存在しない可能性が示唆されている。報告者らが、the fair に出品されたブタの H3N2 viruses と、fair 参加後の strains of variant H3N2 (H3N2v, the term for the human version) の感染患者からのウイルスの遺伝子を解析したところ、99%以上同じものであった。患者は、2012年7月12日以降に the Centers for Disease Control and Prevention (CDC) から報告された 306 H3N2v cases で、多くが農業フェアに参加した若年者だった。軽症患者がほとんどで、ヒトからヒトへの感染が継続されることはなかったが、当局はブタとの接触を避けるなどの注意を呼びかけた

WHO
PRO/EDR> Influenza (102): WHO update
20121026.1367324
 情報源 World Health Organisation (WHO), Programmes and projects, Influenza、2012年10月26日
Influenza virus activity in the world
During weeks 40 and 41、依然として世界的にインフルエンザの活動性は低調なままであるが、北半球の一部の国々で検査で確定診断される感染例の報告数が増加している。Influenza A(H3N2) viruses が世界中の the predominant subtype である傾向は変わらず、次いで influenza B and A(H1N1)pdm09 viruses の発生が認められている

● ツツガムシ病 インド
PRO/AH/EDR> Scrub typhus - India (11): (RJ) fatal, RFI 20121026.1366954
 情報源 The Times of India, Times News Network (TNN)、2012年10月25日
新たな 1名の死亡により、州内 [Rajasthan] のツツガムシ病 scrub typhus による死者は 14人となった。当局 The medical health and family welfare department により Bundi district のツツガムシ病により死亡した患者が確認された ...
Scrub typhus life cycle

● 炭疽 アルメニア
PRO/AH/EDR> Anthrax, human - Armenia (03): (GR) livestock source 20121026.1366840
 情報源 News.am、2012年10月24日
アルメニアで最近発生した炭疽の感染源は、Tsovak village [Vardenis district of the Gegharkunik [Gelarkunik] Region 近郊] での 1頭の動物 [おそらくは感染したウシ] の処分作業であった、と農業当局者 the Agriculture Ministry's Veterinary Inspectorate Chief が 24日の記者会見で発表した

● 黄熱 ナイジェリア
PRO/AH/EDR> Yellow fever - Africa (08): (Nigeria) risk 20121026.1366454
 情報源 Leadership、2012年10月24日
医療専門家らが国内で黄熱流行発生の恐れ possible outbreak of yellow fever がある、との懸念を示した。国内で最後の感染流行があってから 30年が経過し、全国的なワクチン接種が行われていないことから、1億100万人を超える国民に感染のリスクがあると指摘されている

● ワクチン併用、家禽 オーストラリア
PRO/AH/EDR> Vaccine combination, poultry - Australia: deadly
Archive Number: 20121028.1371043
 情報源 Science、2012年7月12日
オーストラリアのニワトリに接種された 2種類のワクチンが再結合 recombined し、ニワトリに対して病原性を持つ形に変化した可能性があることが、研究者らによって発見された。 "このようなウイルスの recombination の発生の可能性があることを注意しなければならない" と、メルボルン大学 the University of Melbourne の獣医学微生物学研究者が指摘した。世界中のニワトリは、上気道を感染の標的臓器とするヘルペスウイルスの 1種 a group of herpesviruses called ILTV に感染する恐れがあり、感染の結果、感染性喉頭気管炎 infectious laryngotracheitis や産卵数の減少をきたし、感染したうちの 1/5 が死に至る。ILTV に対し、オーストラリアでは Pfizer 社が製造する 2種類の attenuated herpesviruses ワクチン SA2 and A20 が使用してきた。しかし 2006年政府が、 欧州の Intervet 社製の Serva と呼ばれる a new vaccine を購入したところ、2年後に class 8 and 9 と呼ばれる new strains of ILTV が発生した

● ブルータング ギリシャ、イタリア
PRO/AH/EDR> Bluetongue - Europe (05): Greece, st4, OIE, Italy (Sardinia), RFI 20121026.1367567
[1] イタリア Italy - Sardinia, strongly suspected, RFI
 情報源 Official web-site, semi-autonomous region of Sardinia, Italy [Italian]、2012年10月26日
Cronta, Pirarba, Cea and Teccu の農村部全体に広がる 55か所のヒツジ農場で、臨床的に強くブルータングの発生が疑われている。the Istituto zooprofilattico di Sassari (in conjunction with the local health authorities) で現在行われている、血液及び脾臓の検査の結果がまもなく判明する ...
[2] ギリシャ Greece (Kos, Rhodes), serotype 4, OIE、Follow-up report No. 4
 情報源 OIE's WAHID interface, Weekly Disease Information 25 (43) 、2012年10月25日
Summary of outbreaks Total outbreaks: 5
感染した種/頭数/感染頭数/死亡/廃棄/処分
ヒツジとヤギ Sheep & goats/ 256/ 34/ 34/ 0/ 0 [see comment]
ウシ Cattle 2/ 0/ 0/ 0/ 0
ヒツジ Sheep/ 252/ 32/ 32/ 0/ 0
 
● キウィフルーツの病気、Bacterial canker チリ
PRO/PL> Bacterial canker, kiwifruit - Chile: spread 20121026.1365587
 情報源 Fresh Fruit Portal、2012年10月22日
Chilean Psa cases have doubled
チリ農業当局 Agriculture and Livestock Service (SAG) は、the VII (Maule) and VIII (Biobio) regions の果樹栽培地において、新たに 16カ所で kiwifruit disease Psa の発生が確認されたことを明らかにした

● 鳥インフルエンザ インド H5N1、OIE
PRO/AH/EDR> Avian influenza (58): India (KA Karnataka), H5N1, poultry, OIE 20121026.1367316
 情報源 OIE's WAHID interface, Weekly Disease Information 25 (44) 、2012年10月26日
Highly pathogenic avian influenza, India、 1st occurrence of a listed disease
感染開始時期 2012年10月12日
原因ウイルス Highly pathogenic avian influenza virus Serotype: H5N1
新たな感染流行
発生地 Karnataka (Hessarghatta, Turkey Unit, Central Poultry Development Organization, Bangalore Urban)
感染した種 /全体頭数 / 感染頭数 / 死亡/ 廃棄 / 処分
Birds/ 4265/ 3481/ 3481/ 784/ 0

● シュマーレンベルグウイルス ノルウェー
PRO/AH/EDR> Schmallenberg virus - Europe (67): Norway, vector 20121026.1366841
 情報源 FluTrackers, Norwegian Ministry of Agriculture and Food report、2012年10月26日
ノルウェーで初めてシュマーレンベルグウイルス Schmallenberg virus [SBV] が確認された。ウイルスが確認されたのはヌカカ biting midges で、ウシの群れでの感染は確認されていない ...
The original report from the Norwegian Ministry of Health (in Norwegian)