2018-19

抗生物質耐性,カルバペネマーゼ

◎ 抗生物質耐性,カルバペネマーゼ 20190914.6674501 9月14日
トスカーナ保健当局 the Italian region of Tuscany の当局が,a deadly outbreak of the New Delhi superbug の発生があり,病院管理を強化していると明らかにした。2018年11月以降,州北西部内の広い範囲で,この多剤耐性・致死性細菌の深刻な蔓延が続き,少なくとも 75人が感染し,17病院で少なくとも 31人が死亡したと,local health authority ARS が述べた。Superbug NDM-1 (New Delhi metallo-beta-lactamase 1) は,2010年にインド首都で発見され,抗生物質のカルバペネム carbapenems に対しても抵抗性を示す。
[Mod.ML- blaNDMs (New Delhi metallo-beta-lactamases such as NDM-1, -2, -3, -4, -5, etc.) は,カルバペネム系抗生物質 carbapenem antibiotics や,ほかのほとんどの βラクタム系抗生物質を破壊する,カルバペネマーゼ carbapenemases と呼ばれる一連の酵素のメンバーである。カルバペネムは,βラクタム系抗生物質の種類の 1つで,ertapenem, doripenem, imipenem, and meropenem などがある。Carbapenems は,感受性のある様々な感染症のほか,extended-spectrum beta-lactamases (ESBLs) or AmpC beta-lactamases を産生する多剤耐性グラム陰性菌感染症の治療の切り札であった。カルバペネム耐性は通常,カルバペネマーゼ産生能の獲得による。このほかの耐性化メカニズムとしては,カルバペネムのペニシリン結合蛋白への親和性減弱,βラクタム抗生物質の排出増加,外膜ポーリン孔の喪失による外膜の透過性低下などが,カルバペネマーゼ産生と協調している場合もある。several distinct types of carbapenemase: KPCs (_Klebsiella pneumoniae_ carbapenemases such as KPC-1, -2, -3, -4, etc.); OXA types (oxacillin-hydrolyzing carbapenemases); NDMs (New Delhi metallo-beta-lactamases such as NDM-1, -2, -3, -4, -5, etc.); IMP; and VIM (Verona integron-encoded metallo-beta-lactamase) が知られている。カルバペネマーゼは,活性部分 their active sites に結合亜鉛イオンを有する metallo-beta-lactamases と,同じくセリン serine を有する serine carbapenemases に分けることができる。NDM, IMP and VIM は metallo-beta-lactamases に,KPC and OXA は serine beta-lactamases に分類される。Vaborbactam (meropenem との合剤として販売) および avibactam (the 3rd-generation cephalosporin ceftazidime との合剤として販売) は the KPCs を阻害する。Avibactam は,some OXA carbapenemases の一部阻害する。しかしながら,neither avibactam nor vaborbactam も the metallo-carbapenemases の作用を阻害することはできない。Many of the carbapenemases は,プラスミドやその他の可動性遺伝因子 plasmids or other mobile genetic elements 上にエンコードされている。Mobile genetic elements により,同じ種の菌だけでなく,異なる菌にも,薬剤耐性の遺伝情報が拡散される。Mobile genetic elements にはしばしば,(カルバペネム以外の) 他のクラスの抗生物質への耐性を付与する遺伝情報も含まれている carry ため, これらの細菌は唯一毒性の強い,さもなければ次善の抗生物質,すなわち colistin and tigecycline だけに感受性を示すこととなる]

ラクロス脳炎 20170808.5237130 8月8日

テネシー州の East Tennessee Children's Hospital の感染症医が,4週間で 7人のこどもがラクロス脳炎 La Crosse encephalitis と診断されていると述べた。テネシー州では毎年 1ダースの患者が発生する。ラクロス脳炎は州内及び全米でもっともありふれた蚊族媒介性疾患である。16歳以下が感染 (発症) することが多く,ウイルス感染により脳が刺激を受け irritates the brain; 頭痛,発熱,嘔気,嘔吐,めまい等の症状を起こし,重症例では,けいれんや昏睡となる。ワクチンや特異的治療法はなく,通常入院が必要となる。血液検査によって診断され,州及び連邦保健当局への報告義務がある。East Tennessee and Appalachia はウイルスの温床となっており,全米の患者の 1/4以上を占めている。スプーン 1杯分のわずかな水でも繁殖可能な the eastern treehole mosquito [_Ochlerotatus (Aedes) triseriatus_] 蚊族に加え,the Asian tiger and Asian bush mosquitoes もラクロス脳炎を感染伝播させることが,2001年に研究者らにより確認された。3種類の蚊族はすべて昼行性の刺咬を行う。The _Culex_ mosquito に対して,合成ペルメトリンとピペロニル synthetic permethrin and piperonyl butoxide の混合噴霧を行ったが,樹木が多い地域を好み小さな穴に産卵する the eastern treehole mosquito or the non-native species には効果がない。また the Asian tiger and Asian bush mosquitoes が刺咬する日中には,大気の条件により噴霧剤の効果が失われてしまう。DEET, or oil of lemon eucalyptus が含まれる忌避剤を使用し,できるだけ長袖長ズボンを着用することが大事と,保健当局者は述べている。
[Mod.TY- Eastern Tennessee は one of the focal La Crosse virus (LACV) endemic areas である。La Crosse virus による顕性脳炎が最も多く見られるのは未就学児で,成人の感染例はどちらかというとまれである。死亡例はめったにないが,入院期間が長期となる可能性があり,神経学的後遺症をのこすこともある。経卵感染により,ほ乳類の吸血なしでもすでに感染力を有した成虫が発生するため,他の節足動物媒介ウイルスに比べて夏のより早い時期から患者が発生する。経卵感染のある,day-biting _Ochlerotatus (Aedes) triseriatus_ (写真)が主な蚊族である。以前にコメントされているが,LACV は a member of the California serogroup of arboviruses(アルボウイルス)に属する。地図 (map of the distribution of California virus serogroup neuroinvasive disease cases,mainly LACV cases)には,3カ所の major focal geographic areas として: (1) in the unglaciated areas of southeastern Minnesota/southwestern Wisconsin/northwestern Illinois, (2) Ohio, and (3) the central Appalachian Mountain areas of Virginia/West Virginia and North Carolina/Tennessee が示されている。The CDC has a good summary of LACV]

ボリビア出血熱-ボリビア 20190705.6553672 7月5日

2019年,ラパス La Paz [department] の病院内でボリビア出血熱の小集積が報告された。Bolivian hemorrhagic fever (BHF) は Machupo virus (Arenaviridae, Tacaribe complex, _Mammarenavirus_) の感染症で,1959年に初めてボリビア東部で出血熱疾患として報告され,1963年にウイルスが同定された。4月から7月までの間の the upper savanna region of Beni において最も多く発生する。endemic areas の家屋内に侵入する齧歯類 ([the large vesper mouse] _Calomys callosus_) を介しウイルスに暴露する。C. callosus_ は感染後も無症状で,唾液,尿,糞便にウイルスを排出する。実験では 50% が慢性ウイルス血症となり,体液や分泌液中にウイルスを排出し続け,エアロゾル化されたものの吸入や汚染された食品の摂取,また皮膚の創傷や口腔咽頭粘膜から直接感染する可能性がある。院内感染やヒト-ヒト感染も報告されている。致死率は from 5% to 30% とされている。リバビリンによる治療が有効との複数の報告があり,成人に対するする投与量は,2.0 g intravenously (IV), followed by 1.0 g IV every 6 hours for 4 days, and then 0.5 g every 8 hours for 6 days とされている。Argentine hemorrhagic fever (AHF) に類似し,AHF では神経学的症状がより多く見られる一方,出血症状は BHF に多い。AHF にはワクチンがあり,理論的には BHF に対しても有効である可能性がある。

Alongshan virus-中国 20190530.6493915 5月30日

[1] 中国北東部の数十名の発熱患者に新たなウイルス RNA virus が関係し,the Alongshan virus (ALSV) と命名されたこのウイルスの感染伝播にダニが関係する可能性があると報告された。ダニ媒介性脳炎様の症状で内モンゴルの病院を受診したが,同ウイルス遺伝子や抗体は検出されなかった女性をきっかけに,Inner Mongolia and Heilongjiang Province の 86人の患者でウイルスが確認された。98% が林業または農業関係者で,ダニ刺咬歴があった。同じ地域のダニ_Ixodes persulcatus_ ticks -- taiga ticks -- でもウイルスの遺伝子が確認された。_I. persulcatus_ は,中国,韓国,日本,モンゴル,ロシアなど,アジアから東欧の広い地域に分布する。
[2] 2017年のダニによる病気のサーベイランスの中で,内モンゴルの原因不明の熱性疾患の患者が確認された。臨床症状はダニ媒介性脳炎に類似していたが,検査では確認されなかった
[Mod.TY - 新たなフラビウイルス,Alongshan virus の興味深い発見により,さらなる研究への扉が開かれた。このウイルスはダニ _Ixodes persulcatus_ でも確認されたが,著者らはベクターであるとの結論には慎重な態度を取っている。家畜や野生動物の血清調査も有用かもしれない ... ]

Mayaro virus 20190503.6454329 5月3日

Mayaro fever は,アルボウイルスによる人獣共通感染症で,_Haemagogus_ mosquitoes 蚊族ベクターが生息する多湿森林環境への暴露と関連している。初発症状は非特異的な発熱,頭痛,眼窩後部痛,強い関節痛,光線過敏,発疹,白血球および血小板減少などで,時に軽度の出血傾向が見られることがある。潜伏期間は比較的短く 1から 12日間の範囲で,3-5日間で自然治癒傾向を示すが,関節痛の持続期間については数週間から数ヶ月に及ぶこともある。脳症による死亡例も 1例報告されている。
1954年に初めて Trinidad and Tobago で確認されたが,後ろ向きの研究で 1904~1914年にパナマとコロンビアの水路工事中に採取された血清の検体で感染の証拠が確認された。中南米の the Amazon basin 周辺地域を中心に,ブラジル (1955), コロンビア (1958-1960), ボリビア (1959), スリナム (1964), ペルー (1965), 米国 (cases imported from Peru and Bolivia, 1997), エクアドル (1997), 仏領ギアナ (1998), ベネズエラ (2000), メキシコ (2001), パナマ (2010), and ハイチ (2015) から報告されている。都市部環境での感染伝播を示唆するいくつかの研究結果もあるが,この 10年間に南北アメリカで発生したアウトブレイクは,the Amazon region of Brazil, Bolivia, Peru, and Venezuela の遠隔地の住民の間で起きている。保有宿主ははっきりと判っていないが,非ヒト霊長類などの脊椎動物において,ウイルス分離や高レベルの抗体が報告されている

Bombali ebolavirus-シエラレオネ,ケニア コウモリ 20190408.6409703 4月8日

[1] シエラレオネ
シエラレオネの少なくとも 2種類のコウモリで,これまで知られていなかったエボラウイルスが発見され_Bombali ebolavirus_と命名された。3頭の little free-tailed bats (_Chaerephon pumilus_) と an Angolan free-tailed bat (_Mops condylurus_) で,いずれのコウモリもアフリカ全体の広い地域に生息する。
[2] ケニア
Putatively named _Bombali ebolavirus_ が,ケニアのコウモリ an Angolan free-tailed bat (_Mops condylurus_) の内臓と排泄物で確認された。Complete genome analysis により,シエラレオネのウイルスと 98%の核酸塩基配列の相同性を有していた。コウモリとの接触があり発熱症状のある地域住民らにおいて,Ebola virus-specific RNA または抗体は確認されなかった

リノスポリジウム症-インド 20190406.6407504 4月6日

進行性の鼻腔閉塞と出血を訴え,耳鼻科外来を受診した患者に,鼻腔内を占拠する赤色,肉芽形成性,有茎性で拍動のない腫瘤と接触出血を認めた。患者は付近の池で繰り返し水浴を行っていた。腫瘤を切除後,基部を焼灼。病理組織検査により,水棲寄生虫 [真菌の 1種] _Rhinosporidium seeberi_ 感染による慢性肉芽腫疾患のリノスポリジウム症 Rhinosporidiosis と診断された。インド,スリランカに常在するが,アフリカや南米などの世界中の他の地域でも発生が確認されている。8ヶ月後,鼻咽頭腔に再発したため除去した。
[Mod.EP- Rhinosporidium_ は a lower aquatic fungus に仮分類されており,Rhinosporidium seeberi_ の感染が原因となるが,ヒト,ウマ,イヌや,頻度は少ないが,ウシ,ネコ,キツネ,鳥類にも感染し,インドとスリランカで最も多く発生がある]

Kunjin ウイルス-オーストラリア  20190403.6403071 4月3日

Kunjin virus (KUN) は,a subtype of West Nile virus で,1960年にはじめてオーストラリアの蚊族 (_Culex annulirostris_) で確認された。クイーンズランド州北部に住むアボリジニに因んで命名された。ヒトの感染例のほとんどがオーストラリアからの報告であるが,散発的にネパールからの報告がある。血清学的調査により,マレーシア,インドネシア,パプアニューギニアでもヒトの感染が起きていることが示唆されている。オーストラリアのもう 1つのフラビウイルス感染症である Murray Valley encephalitis と比較して,より広い地域に分散して発生が見られ,年間の発生数は 0から 9例と幅がある。オーストラリアでは,ほとんどの熱帯地域,クイーンズランド州東部と,時にオーストラリア南東部から報告されている。
incidence graph for KUN in Australia 
2011年にビクトリア州 Mildura, Victoria の献血者の 3.1% が KUN 抗体陽性だった。翌年の eastern New South Wales での調査では,0.6% to 0.7% of humans and 12.7% of animals の血清抗体陽性が報告されている。主な蚊族ベクターは _Culex annulirostris_, _Cu. pseudovishnui_, and _Cu. squamosis_ である。ヒトスジシマカ_Aedes albopictus_ が,オーストラリアにおける a potential vector であることが確認されている。マレーシアの蚊族でもウイルスが確認されている。保有宿主として,海鳥,ブタ,ウマなどがある。Kunjin virus infection は多くの場合無症候性感染 asymptomatic で,発症した場合の臨床症状は Ross River disease に類似する: 関節痛,発熱,発疹。

Madariaga (マダリアガ)virus-ハイチ 20190116.6260907 1月16日

Madariaga virus (MADV), also known as South American eastern equine encephalitis virus (南米東部ウマ脳炎ウイルス) は,中南米のウマおよびヒトで確認されているが,Hispaniola or the northern Caribbean で確認されたことはない。ハイチのある学校の生徒で,2015年4月に急性熱性疾患で受診した 8歳児の血漿のウイルス培養検査により MADV が分離された。その後,2016年2月,4月,5月にも,同じ学校内の 7例の急性熱性疾患患者らから同ウイルスが分離培養された。デングウイルス感染にきわめて近い症状だった。4株の分離ウイルスの遺伝子配列データを解析したところ,すべてが the same clade, with phylogenetic and molecular clock data(同時期の意?)であったことから,from October 2012-January 2015 のいずれかの近い時期に,パナマからハイチにウイルスが導入されたことが示唆された。ハイチへのウイルス導入と,カリブ地域および北米への波及の可能性が示された。

下痢性貝食中毒 Diarrheal shellfish poisoning 20190112.6255681 1月12日

下痢性貝食中毒 an outbreak of diarrhectic [diarrhetic, diarrheal] shellfish poisoning (DSP) の発生を受け,漁業当局が市民に対し Walvis Bay(ナミビア)産のカキとムール貝を食べないよう呼びかけている。貝の biotoxins が確認された。加熱調理や冷凍処理では分解されず,貝類の摂食後およそ 30分以内に,強度の下痢,激しい腹痛,嘔気嘔吐の症状が現われ,約 1日の間症状が続く。死亡例はないが,頻回の激しい下痢により高度の脱水症状となるリスクが高いと述べられている ...
[Mod.LL-Diarrheal shellfish poisoning (DSP) は,藻類のトキシン algal toxins に汚染された貝類の摂取による消化器疾患で,渦鞭毛藻類 marine dinoflagellates belonging to the genera _Dinophysis_ spp. (_D. fortii_, _D. mitra_, _D. rotundata_, _D. tripos_, _D. acuta_, _D. norvegica_, and _D. acuminata_) and _Prorocentrum_ spp. (_P. lima_, _P. maculosum_, _P. concavum_, and _P. hoffmannianum_) がトキシンを産生する。The DSP toxins には,オカダ酸 okadaic acid (OA) とその類縁物質 its analogues dinophysistoxin-1 (DTX-1), dinophysistoxin-2 (DTX-2), and dinophysistoxin-3 (DTX-3) などが含まれ,the azaspiracid, yessotoxin, and pectenotoxin group toxins と同じ親油性トキシングループ the larger group of lipophilic toxins に属する。The term diarrhectic (usually diarrhetic) shellfish poisoning (DSP) の用語が用いられているが,ほぼ同じ発音の diarrhetic (下痢性) や diuretic (利尿性) との混同を避けるため,diarrheal shellfish poisoning を [Mod. は] 用いている。DSP はしばしば norovirus-like disease [の症状] と間違われることが多い。補液による治療が行われ,通常 1~2日で回復する。欧州および日本の貝類から検出されることが多いが,どこでも発生しうる ...]

◎ キノコ食中毒 20180523.5810292 5月23日

イラン国内の野生のキノコの摂取による中毒患者が 721人で,うち 190人が入院となり,523人は回復したが,9人が死亡したと述べている。8つの州の少なくとも 50人が危険な状態にあり,一部は救命のため肝移植が必要であると説明された。
[Mod.TG - 写真のキノコは a mushroom of the _Amanita_ spp. に似ているが,問題のキノコの写真であるかは分からないことに注意が必要。
"amanitin poisoning の致死率は迅速に既知の治療が行われない場合は約 50% となるが,良好な医療を受けることができる米国やカナダでは 10% である。Amatoxins の症状は,摂取の 6-24時間後に発症するため,トキシンが完全に体内に吸収されてしまうことと,初期の胃腸症状のあと 2-3日目に回復したように見え退院となる点で,二重に危険である。遅れて胃腸症状を発症する症例では,肝酵素の経過観察 が非常に重要。
"Amanitins は,細胞内の RNA 合成を阻害することで組織を傷害するペプチドの集合体 a group of complex cyclic polypeptides である。
症状の発現には 4 stages ある:
1st stage は摂取から 6 to 24 hours の潜時の間に,腎臓と肝臓の破壊が起こるが,時に症状を感じない
2nd stage は,約 24時間にわたる,激しい嘔吐,血性下痢,激しい腹痛を特徴とする
3rd stage は,回復したように見える 24時間 (入院中の場合はしばしば退院となる!)
4th stage is a relapse。しばしば腎不全と肝不全を発症し死に至る。"大量出血" により凝固異常となることもある。複数回の再燃もある。[肝移植や腎移植が必要となる場合もある]
"an amanitin-containing mushroom 毒キノコの摂取が疑われた場合は,DON'T WAIT for symptoms to appear!  解毒剤はなく,トキシンが体内に完全に吸収される前に,治療を開始できる医療施設に搬送しなければならない。
"amatoxin poisoning が疑われた場合には直ちに受診することが重要。多くの場合,症状 は,an amatoxin を含むキノコの摂取から 12時間以上経過後に現れる (最重症例では 6時間以内に激しい下痢がみられることに注意) 。活性炭による除去は無効。最重症例以外では,大量輸液によりトキシンを体内から尿として排出させることが可能かも知れない。肝酵素と凝固因子は注意深くモニターする必要があり,これらの値の著しい異常が見られる症例に対して,実験段階の治療 experimental use of IV silibinin が,肝移植回避に役立つ可能性がある ( "Amatoxin Poisoning in North America 2015-2016")。
キノコは肝不全の原因となることが知られており,一部の患者に肝移植が必要となる。同じキノコであっても重症例となることも(ならないことも)ある:NAMYCO からの抜粋]