麻疹-SSPE 20111127.3468
[Mod.CP 注-
Subacute sclerosing panencephalitis (SSPE)
は、麻疹ウイルス感染後に起きる慢性脳炎 chronic encephalitis
の1つで、小児と若年者の、中枢神経系の進行性の神経異常 progressive
neurological disorder であり、一部欠損のあるウイルス defective measles virus.
による、緩徐であるが持続性の感染である。女性に比べ男性に多く
(male/female: 3/1).、SSPE
の若年患者のほとんどが、2年以上前の麻疹感染歴があり、6-8年の潜伏期間をおいて神経学的症状が開始されるものの、脳の感染は、はじめの麻疹ウイルス
感染後すぐに起こり、その後の進行が遅いためと考えられている。 軽度の精神障害 (記憶障害
memory loss など) や行動変容 (易刺激性など)の後、運動機能障害、たとえばmyoclonic jerks.
と呼ばれる、頭部や体幹、四肢の制御不能な不随意運動を発症する。進行すると、筋肉の固縮やけいれんにより歩行不能となり、さらに悪化し、昏睡状態から植
物状態に至る ... 疫学およびウイルス学的データから、麻疹ワクチンにより SSPE が発生することはないことが示されている ]
大腸菌-英国、ESBL 20111126.3454
[Mod.ML 注-ESBLs (i.e., extended spectrum beta-lactamases)
とは、ペニシリンと、an oxyimino side chain を有する広域スペクトラムセファロスポリン (cefotaxime,
ceftriaxone, ceftazidime, and cefepime), を含むセファロスポリン、さらに the
oxyimino-monobactam aztreonam も加水分解する beta-lactamases で、ほとんどの ESBLs は、in
vitro の条件では、 clavulanate, sulbactam, or tazobactam などの beta-lactamase
inhibitors に阻害される; しかし実際に beta-lactam/beta-lactamase inhibitor
combinations の臨床効果 the clinical effectiveness が常に期待できるとは限らない ... 多剤耐性感染症治療で、最も信頼性が高いのはカルバペネム系抗生物質である。複数の種類の ESBLs, e.g., TEM,
SHV, CTX-M, OXA, がある]
キャンピロバクター症-英国 嘔吐と血性下痢 20111125.3452
[ModLL 注-campylobacteriosis
の最も多い症状は発熱と下痢だが、噴水状の嘔吐や血性下痢が認められることもある。さらに Guillain-Barre syndrome
が発生することもある ...
嘔吐や血性下痢を訴えた症例は、病悩期間が長く、入院を要する可能性が高い傾向があり、"独立した危険因子として、小児、女性、鶏肉以外の家禽、パック済
みサンドイッチ、ソーセージの摂取と、エンジニアの作業と飲料水の問題が認められた ...
嘔吐と血性下痢は、より重篤な疾病予後を反映し、宿主の感染感受性
and/or 感染した菌量 infective dose に関係する可能性がある ... ." ]
アナプラズマ症類似疾患-欧州 20111028.3207
[Mod.ML 注-Anaplasmataceae
は、グラム陰性偏性細胞内(Gram negative, obligate intracellular) alphaproteobacteria
に属し、 6 種類のgenetically distinct genera から構成される: 1) _Ehrlichia_,
_Anaplasma_, and _Neorickettsia_; 2) _Wolbachia_ and _Aegyptianella_,
(線虫、節足動物、鳥類のみに感染); and 3) the newly proposed genus _Candidatus
Neoehrlichia_ である ... _Neoehrlichia_ は a new _Ehrlichia_ の意味であり; _mikurensis_ は、発見された日本の御蔵島に因んでいる ... _Candidatus
N. mikurensis_ が PCR amplification of its 16S rRNA gene
により、少なくとも4人の、血栓もしくは出血イベントのある欧州の患者で確認された。複数の患者が免疫不全状態にあった]
水痘-オーストラリア 20110824.2581
2011年 Perth で、学校内でワクチンを接種された児童を含む水痘感染流行が発生
[Mod.CP
注-水痘 Chickenpox (varicella) はヘルペスウイルスの Varicella virus
を原因とし、皮膚病変からのエアロゾル化されたウイルス などにより感染が拡大する。発疹の現れる1-2日前から、すべての痂皮
scabs.が形成されるまで contagious の状態にあり、曝露から発症まで 10-21 days
かかる。接種1回の水痘ワクチンでは、およそ 15-20% がウイルスに暴露した場合に水痘を発症するが、通常は軽症。2006年、米 ACIP
は、すべての小児に対する routine 2-dose varicella vaccination を勧めている ...
より重症化しやすいのは、成人、乳児、青年と免疫不全の患者など]
インフルエンザ (49) -中国、ナルコレプシー 20110823.2561
Swine flu, not vaccine, may trigger narcolepsy
2010年、北京 Beijing の ナルコレプシー narcolepsy cases は3倍に増加した ... 2009年10月のパンデミックワクチン導入前から、ナルコレプシーの患者数には seasonal pattern
があり、the swine flu pandemic
後の春の増加が、例年より大きかった。
[Mod.CP 注- ... "Narcolepsy
の原因は、視床下部の hypocretin/orexin neurons
の喪失であり、これは自己免疫反応の結果と考えられている。narcolepsy の発症には、11月に最も少なく、4月に最も多くなる(11月の6.7倍) 季
節性変動がある。the 2009 H1N1 winter influenza pandemic vaccination
を接種された患者が、わずか 8 of 142 (5.6 %) patients
であったことから、ワクチン接種により増加した可能性は低いと考えられた]
ダニ媒介性回帰熱-米国 20110823.2564
7-8月にコロラド 州中部の a
youth camp でボランティア活動を行っていた1人が、ダニ媒介性回帰熱 tick-borne relapsing fever
(TBRF) に感染し、発熱、発汗、体力低下、意識障害
confusion、頭痛、筋肉痛、関節痛、嘔気などの症状を発症し、初期症状 the initial TBRF episode
は適切に治療されたものの、再発したため再入院となっている。
[ModLL 注-Relapsing fever は、the _Borrelia_ genus.
のスピロヘータを原因とし、ベクターの The _Ornithodoros_ tick は、 "soft tick"
で吸血時間が短い時間ため、発見されることは少ない。診断は、発熱中の末梢血の Wright's stain
染色標本により容易である。他の spirochetes と違い、すばやく the Wright stain. で染まる: アフリカで見られる、シラミ Louse-borne
relapsing fever は、tick-borne に比べ、より重症 less benign である]
Powassan virus、脳炎-米国 20110701.2003
ミネソタ 州北部の60歳代の女性1名が、Powassan (POW) virus infection による脳感染で死亡した。ライム病、 anaplasmosis、バベシア症も伝播する、the blacklegged tick (the deer tick) により感染する。1958年にPowassan, Ontario ではじめて確認されて以来、北米でおよそ60例の患者が確認されている ...
[Mod.CP 注-POW
virus を伝播するのは_Ixodes scapularis_ (別名 the blacklegged tick or deer tick)
で、別の POW virus は _Ixodes cookei_ により伝播されるが、このダニはヒト以外の動物から、吸血する。_I.
cookei_ も、wooded areas in Minnesota で確認される。ダニ付着から発病までの時間が、ライム病 Lyme
disease (24-48 hours) or anaplasmosis (12-24 hours) よりも短いと考えられる]
髄膜炎、髄膜炎菌性-ナイジェリア 20110524.1581
2011年の1月から5月までに、51例の患者が報告され、うち4人が死亡した ...
[Mod.ML 注-the "Meningitis Belt" には、ナイジェリア、ブルキナファソ、ベニン、チャド、コンゴ民主共和国、エチオピア、ガーナ、象牙海岸、ケニア、マリ、ニジェール、スーダン、トーゴ、ウガンダの各国が含まれ、アウトブレイクは、(12月から6月までの) 乾期に発生し、8-12年ごとに大きな流行 が発生する ... Serogroup X は、ワクチンでカバーできない。 _Streptococcus pneumoniae_ も、outbreaks of meningitis の原因となる]
ダニ媒介性脳炎-ロシア 20110520.1531
The Kaliningrad 地方当局は、8才の小児の、生のヤギ乳を摂取後のダニ媒介性脳炎 (TBE) 感染を確認した。ヤギのミルクを生で飲むことが感染につながることはよく知られている。ヤギのミルクは、アレルギー源になりにくいとの理由で、小児に好んで与えられる傾向にある。2009年に2例、2010年に6例の同様の感染例が報告されている。
RS ウイルス-アルゼンチン 20110517.1499
通常であれば、 [南半球の冬] 6月から7月に RSV
が最も多くなるはず。
[Mod.CP 注-(感染のピークが早まったことなど) the genotype of this 2011 virus
の特徴が分析されれば、興味深い。1999年に、ブエノスアイレスで確認された、natural
isolates of RSV group B (HRSV-B) の the G protein gene の中に、 a
60-nucleotide (nt) duplication が発見され、それからの10年間に、BA と名づけられたこのウイルスが世界中に広まり、それまで遍在していた B-type virus
に取って代わった。この遺伝型のウイルスが、なぜ、そしてどのようにして、アルゼンチンから世界中に広がったのかについては、現在
も分かっていない]
狂犬病-インド 20110517.1500
病院では治療用の抗狂犬病ワクチンが不足する事態に陥っている。
[Mod.CP 注- インドは、世界中の狂犬病患者の36%を占め
(多くはイヌ由来)、現在、毎年およそ50万人 (35-40%が小児) が、暴露後の細胞由来ワクチン cell-based vaccine
接種を受けている。政府当局は、皮内接種を勧奨する国内ガイドラインを採用している。この皮膚の外側の層に注射する方法では、費用が、筋肉内接種にかかる
40-50米ドルよりも60-80%安く済む]
ツツガムシ病-インド 20110319.0872
Scrub
typhus は、_Orientia tsutsugamushi_.
を原因とする人獣共通感染症
[Mod.ML 注-Scrub
typhus は、_Orientia tsutsugamushi_.
を原因とする人獣共通感染症で、ベクターかつ宿主の、trombiculid mites
ダニの幼虫による刺咬により感染する。げっ歯類 (rats and mice) を共通の宿主とし、scrub typhus
が集中して発生する地域は、ベクターのダニとげっ歯類の宿主の地理的分布と、それらとヒトとの関係で決定される。アジアおよび太平洋の島々の広い範囲で発生が報告されている。 disease-endemic regions
としては、日本およびロシア東部から、南はオーストラリア、西はパキスタンとアフガニスタンまでの範囲が知られている]
野兎病-ノルウェー 20110225.0622
2011年になり、13人の感染が報告されている
[ModLL注-野兎病の病型 ( 潰瘍腺性、oculoglandular、チフス性、あるいは肺 ) について記載がない。rabbits あるいはダニによりヒトに感染するとされているが、_Francisella tularensis_ を含む土壌や水との接触でも感染する。バイオテロだけでなく、自然感染による肺炎もある。licensed tularemia vaccine ワクチンはないが、米兵らに対し、the
LVS (live vaccine strain) vaccine の治験が行われている]
麻疹-トルコ 20110224.0613
これまでとは違うタイプの麻疹の感染が続いている。24人の患者が報告されている
[Mod.CP注-麻疹ウイルスは、血清学的には monotypic
であるが、野生型には、8
clades (A-H) があり、22 genotypes and one proposed genotype
に分類されている。 Clades B, C, D, G and H には各々 multiple genotypes (B1-3, C1-2,
D1-10, G1-3, H1-2) 、clades A, E and F は a single genotype (A, E, F) である。the vaccine strains は、すべて genotype A
である]
レプトスピラ症-スリランカ 20110224.0605
洪水の被害を受けた2人が、レプトスピラ症により死亡し、ほか50人が治療中である
[Mod.ML注-Leptospirosis は、the spirochete _Leptospira_ を原因とする人獣共通感染症で、洪水時に発生するという特徴があり、Doxycycline 200 mg oral dose を経口で1回 ( 長期間曝露がある場合は、1週間ごと ) 服用する予防内服が用いられているが、予防効果に関するいくつかの臨床治験では、相反する結果が得られている]
ラッサ熱-ナイジェリア 20110223.0599
少なくとも1人が死亡し、軍野営地のほかの3人も、同感染症により死亡したと報告されている。
[Mod.CP注-ギニア、リベリア、シエラレオネ、ナイジェリアの一部で endemic ; 毎年2-300万人が感染し、約1万人に1人の割合で死亡が発生。おそらく他の西アフリカ諸国にも存在。約80%は
無症候性: 肝臓、脾臓、腎臓などの多臓器疾患を発症する。 潜伏期間は6-21日間。保有動物宿主の _Mastomys_ は感染しても発病せず、排泄物内にウイルスを排出する.]
トリパノソーマ症-ボリビア 20110221.0565
妊娠女性に対し、先天性シャーガス病検査が行われている。2010年は11334検体中230件が陽性だった。Endemic areas は、Cochabamba, Chiquisaca, Potosi,
Santa Cruz, La Paz, and Tarija。
[Mod.EP注-治療薬は2種類: nifurtimox と benznidazole.
で、治療期間は60日間から90日間。シャーガス病の母児感染 が常在地域の主な感染経路であると説明されている]
レジオネラ症-米国 20110214.0494
80人以上のパーティー出席者が発病 会場スタッフに発病者なしと反論
[Mod.ML注- Pontiac
fever は、共通因子、非致死性で肺炎のない、倦怠感、筋肉痛、発熱を特徴とする疾患の集団発生に対し、多くの患者が曝露した環境中の感染源からの分離菌に対する、抗体の検出によって診断が確定される。潜伏期間は、Pontiac fever 24-48 時間 (Legionnaires' disease 2-14日 ) 、発症率 Pontiac fever 90 % 以上 (L 5 %以下 )。Pontiac fever では気道分泌物から菌検出されず、尿中抗原検査もおそらく陰性]
ニパ脳炎-バングラディシュ 20110207.0425
Nipah [virus] encephalitis により、Rangpur and Lalmonirhat
で合計24人が死亡した
[Mod.CP注-Nipah virus は 新興 zoonotic virus で、脳炎もしくは重症呼吸器疾患となる。マレーシアとシンガポールでの初めての流行では、感染ブタとの直接接触による感染だったが、バングラディシュやインドでは、fruit bats の排泄物に汚染された fruits などの摂取が原因で、ヒト-ヒト感染も発生。2001-8年の患者の約半数が、ヒト-ヒト感染によるバングラディシュの患者。 潜伏期間は4日から45日 ]
類鼻疽-オーストラリア 20110127.0319
洪水の清掃作業スタッフ2人が 類鼻疽に感染した
[ModLL注-豪国内の患者は、ほとんど the Northern Territory だが、Queensland にも地方感染している。基礎疾患のある患者が多く、土壌や水との接触で感染する。40から50歳代にピークがあり、女性より男性が多い。リスクのない患者の死亡や重症化は非常に少ない。類鼻疽菌は多くの抗生物質に感受性を示さない。従来の標準治療より、ceftazidime, imipenem/cilastatin, or amoxicillin/clavulanate (or ampicillin/sulbactam) による治療法が、より効果が高い]
Ackee 中毒-ジャマイカ 20110115.0176
高濃度の hypoglycin を含む unfit and unopened ackees 摂取では死亡することあり。缶入りでは、中毒は起きていない
[ModTG注-ジャマイカの主食 ackee fruit は、 "Jamaican vomiting sickness" or "Jamaican vomiting sickness syndrome" (いずれも JVS) の原因で、 hypoglycin A と B の有毒物質が含まれる。高濃度の hypoglycin A 摂取により、低血糖、嘔吐が起こり、痙攣、昏睡、死亡につながる。]
サル痘-コンゴ民主共和国 20110113.0148
monkeypox / monkey variola が、Equateur province の北部及び南部で発生。森林内のサル、リス、pangolins などの死体に触れないよう呼びかけられている
[ModCP注-天然痘根絶と予防接種の中止により、サル痘の感染が少なくとも 20倍以上の増加。 smallpox と異なり、小動物 (rodents, squirrels, and monkeys) との接触による感染の可能性あり。効率的なヒト-ヒト感染は起こらない]
Rickettsia felis-オーストラリア 20110107.0090
オーストラリア初の、ヒトでの _Rickettsia felis_ 感染例について報告された。
[Mod.MPP 注-typhus が付く疾患: epidemic typhus, Brill-Zinsser disease (recrudescent epidemic typhus), murine typhus, scrub typhus, and typhoid。ネコノミに存在する feline typhus の病原体は、ネコが無症候性に保菌し、米国、ブラジル、メキシコ、スペイン、アフリカ、そして オーストラリア、ベ トナム、インドネシア、韓国などの旧世界にも広く分布する。ノミの刺咬部位に擦りこまれるノミの排泄物、ノミの刺咬、エアロゾル化された排泄物で感染が伝播される]
ダイオキシンによる飼料汚染-ドイツ 20110108.0096
[ModTG注-1976年のイタリアの事例と比較すると、very very tiny で比べものにならない。 イタリアの Seveso は、今回よりずっと高濃度(約50mg) のダイオキシン放出の被害を受けた。直接の被害として chloracne (塩素による座瘡)と動物の死亡がみとめられたものの、その他の影響はほとんど確認されず、1990年代前半に行われた調査でも、ダイオキシンの影響のな かった地域と比較して、死亡率や発がん率に差がないことが示されている。1990年代後半にも、欧州ではもう1件、このようなミルク、タマゴ、肉の汚染が判明したが、発がんや死亡の増加はおきていない]
ダイオキシンによる飼料汚染-ドイツ 20110105.0053
ドイツ北部のおよそ100か所の家禽及びブタ飼育農場の飼料にダイオキシン汚染の疑いがある。ダイオキシンは、industrial fats により汚染された飼料に由来するものと見られている。
[Mod.TG注-ダイオキシンについては、動物飼料や食品に関する研究論文で、ごく微量では発がん性がないとの証拠が増えている。DIOXINS とは : ... ヒトは食品による暴露することが多く、生殖や発達に影響し、免疫システムを障害し、ホルモン作用に干渉し、発がん性もある。胎児発生期にも影響 し、発達障害の原因となる...]