2016

麻疹 ワクチンの接種年齢
リーシュマニア症 病型 治療
髄膜炎菌性髄膜炎,B 型 ワクチン
水痘帯状疱疹ワクチン関連角膜炎

Elizabethkingia(エリザベトキンギア)

麻疹 生後 9か月でのワクチン接種とワクチン不全 20161225.4723182 12月25日
[Mod. LK- アボリジニに対する予防接種の効果に関する研究 Aust N Z J Public Health. 1998; 22(6): 729-30; .
要約 1994年のオーストラリアの麻疹アウトブレイクは,1984年以降行われてきた,生後 9か月でのアボリジニの乳児に対する麻疹ワクチンの効果を検証する機会を与えた。1コミュニティにおいて実施されたこの調査で,対象となった生後 9か月から 10歳までの小児 109人中 8人が麻疹を発症した。ただ 1人の未接種児も麻疹を発症した。生後 8から11か月の間にワクチンを接種された児のワクチン不全は 7.8 % (6/77),生後 11か月より後に接種された場合は 3.2% (1/31) だった。全体のワクチン有効性は 93.5% だった。central Australia のワクチン接種率は高く,1994年のアウトブレイク以前,最後に地域全体でのアウトブレイクが発生したのは 1981-82年だった。もし麻疹ワクチンを接種する年齢の平均を設定するのであれば,他の地域の小児と同じく,生後 12か月に遅らせるべきである。]

リーシュマニア症-米国 新たなガイドライン 病型 20161124.4651450 11月24日

the Infectious Diseases Society of America (IDSA) and the American Society of Tropical Medicine and Hygiene (ASTMH) から新たなガイドラインが出され,Clin Infect Dis. に掲載された。
蚊の 1/3 のサイズでほとんど見えないサシチョウバエ sand fly の刺咬により、リーシュマニア寄生虫に感染する。この寄生虫は,メキシコや中南米、アジア、アフリカ、中東、南欧など,世界中の 90か国以上に存在し,テキサスやオクラホマでも感染が報告されている。サシチョウバエの刺咬部位の病変 sore はしばしば無痛で、1か月かそれ以上、症状が現れないため、診断を困難にする。20種類を超えるリーシュマニア寄生虫が、ヒトの感染の原因となる。
多くの場合特定の寄生虫により決定される、3つの臨床病型として:
- 皮膚リーシュマニア症 cutaneous leishmaniasis (CL): CL により skin sores が生じ、その中には bumps or lumps こぶ状で中心窩のある潰瘍または痂皮に変化するものがある。最も多い病型で、世界中で毎年70~120万人のが発生。
- 粘膜リーシュマニア症 mucosal leishmaniasis (ML): CL は、主に口または鼻の粘膜に転移もしくは拡大し ML の形をとる。ML は中南米でリーシュマニアに感染した患者に最も多くみられる。深刻な瘢痕や変形を残す。
- 内臓リーシュマニア症 visceral leishmaniasis (VL): 最重症型で、active VL は全身感染症で、未治療であれば、ほとんどの場合死に至る。数週間から数か月に及ぶ高熱、著しい体重減少、脾腫、血球数減少の症状が見られる。年間の新規 VL 症例は 20~40万人と推計されている ...
CL は、polymerase chain reaction (PCR) もしくは培養によりリーシュマニアのタイプを特定し、どの程度積極的に治療すべきかを判断する。VL が疑われる場合、rK39 と呼ばれる血液検査により迅速な結果を得ることができ、PCR または培養検査で確定診断する。
経口薬の miltefosine が、2014年に the Food and Drug Administration (FDA) から specific cases of cutaneous, mucosal, and visceral leishmaniasis に対する治療薬として認可された。また、CL の温熱療法として、the ThermoMed (TM) [heat therapy] device も利用可能である。アムフォテリシン FDA-approved liposomal amphotericin B は、VL 患者への経静脈的に投与される。80%以上の症例に有効であるが、常に排除できるとは限らず、 何らかの別の治療法が必要とされることがある。
寄生虫を感染伝播するサシチョウバエは、sand fly という名前にもかかわらず、ジャングル地帯の腐葉植生 rotting vegetation 内にも生息する。夜間に露出した皮膚を刺すことが多い ... 侵淫地においては、長袖長ズボンの着用、DEET 含有昆虫忌避剤の塗布、殺虫剤含浸蚊帳の使用などの感染防御策が肝要。

髄膜炎菌性髄膜炎,B 型 ワクチン 20161123.4649319 11月23日

[Mod.ML- Serogroups B, C, and Y は,米国における髄膜炎菌性疾患の主な原因菌で (CDC),1歳未満の乳児の症例の 50% 以上が serogroup B によるものである一方,11歳以上の症例の 75% が serogroups (C, Y, or W-135) によるものである。Serogroup B meningococci はまた,過去 5年間に米国内のカレッジで発生したアウトブレイクや散発例の原因菌にもなっている (NIFD)。今回の the Corvallis campus of Oregon State University で発生したアウトブレイクでは,感染した 2人の学生の菌 the strains of serogroup B meningococci を明らかにし,アウトブレイク菌株であることを証明するためのジェノタイプ診断が必要である ... 昨年 Corvallisis から 75.6 km 南の Eugene で,大学生 6人の侵襲性 B 型髄膜炎菌疾患の症例が報告されている(20150531.3398946)。7例目の患者として,キャンパスを訪れた学生の父親が感染しており,最後の症例の発生後の 1ヶ月間に,キャンパス内で無症候性持続キャリアと接触があったに違いない。死亡した 1例を含む 6人のうち,5人が菌血症だった。]

水痘帯状疱疹ワクチン関連角膜炎 20160303.4067633 3月3日

薬剤師および他の医療関係者らは,水痘および帯状疱疹に対するワクチン the varicella vaccine for chickenpox and shingles 接種後の角膜炎 keratitis 症状に注意すべきである。the University of Missouri School of Medicine の研究者らが最近,まれではあるが,ワクチン接種と角膜の炎症との関連性があることを発見した。この観点から,眼炎症の既往のある患者の場合,水痘帯状疱疹ウイルスに対するワクチンを受ける前に,医師と相談する事を進めている。国内外の1200万人以上の症例報告の記録を調べた結果,成人と小児合わせて少なくとも 20例で,ワクチン接種の1ヵ月以内に角膜炎が発生していた。成人では接種から24日以内に,小児では14日以内に,角膜炎を発症していた ...

Elizabethkingia(エリザベトキンギア)20160303.4067424 3月3日

ウィスコンシン州で44人が感染し,18人が死亡したアウトブレイクは,エリザベトキンギア _Elizabethkingia_ と呼ばれる細菌によることが示唆されているが,感染源の特定に至っていない。患者の多くが高齢者で,重篤な持病を有していた。小児の患者は報告されておらず,ヒトからヒトへの感染伝播の証拠もない。全米で毎年約 250 to 500 cases が発生し,近年少数のアウトブレイクが確認されている。_Elizabethkingia_ がヒトに病原性を示すことはまれで,症状として,発熱,息切れ,悪寒,蜂窩織炎,皮膚感染症などがある。患者は異なる上水道システムを使用しており,一部は井戸水を使っているため,汚染源として給水による拡散は考えにくい。_Elizabethkingia_ は一部の抗生物質に耐性であるが,他の抗生物質は有効であり,抗生物質の併用により治療されている。過去のアウトブレイクに病院が関係していた。1959年に同菌の報告を行った,当時 CDC にいた Elizabeth King にちなんで命名された。The Wisconsin outbreak は,2011年に初めて蚊族で確認された the species _anophelis_ of _Elizabethkingia_ によるものだった。蚊族がこの細菌を伝播することができるのかは不明である。

E型肝炎 20160212.4016257 2月12日

[Mod. LL- various strains に関する議論: Hepatitis E. Lancet 2012;379: 2477-2488
"ヒトと動物の間で循環する various HEV [hepatitis E virus] strains の分子学的解析により,(それぞれ)a single serotype を代表する,4 major genotypes の存在が確認された。HEV1 and HEV2 はヒトだけに限定され,途上国で汚染された水を介して感染伝播する。HEV1 は主にアジア,HEV2 はアフリカとメキシコで発生する。HEV3 and HEV4 の感染は,ヒト,ブタ,ほかのほ乳類に感染し,先進国と途上国のいずれにおいても散発的な国内感染の原因となっている。HEV3 は世界中に感染が拡がる一方,HEV4 はほとんどが東南アジアで発生しているが,最近欧州のブタから分離された。HEV3 and HEV4 infections は,生あるいは加熱が不十分なブタや狩猟動物の肉の摂取に関係するが,HEV を保有するすべての動物が明らかになっているわけではない。全遺伝子塩基配列の解析により,最近,ドイツのラット,日本のイノシシ,中国の飼育ウサギにおいて,HEV genotypes の特徴が明らかになった。HEV1 は 5 subgenotypes に,また HEV2 into 2, HEV3 into 3, and HEV4 into 7 に分類可能であることがわかった。系統発生学的解析により,同じ地域のヒトと動物に感染する HEV subgenotypes は非常に近い関係にあり,人獣共通感染であることを支持している。HEV の進化の歴史と動態 population dynamics の研究により,the ancestors of HEV は一連の経過を追って進化し,その中で,動物宿主への適応に成功し,ヒトが感染するに至ったことが示された."
一般的に,E型肝炎ウイルスがは急性感染のみに関係すると考えられていたが,この文献では,免疫不全患者において,6ヶ月以上の血清もしくは便中のウイルス遺伝子 HEV RNA の存在と定義される慢性 E型肝炎についても論じられている。患者のほとんどが固形臓器移植患者で発生し,より少数の HIV 感染および化学療法中の血液疾患の患者でも報告がある。HEV1 or HEV2 の慢性感染が報告されたことはない。糞口感染により伝播される Hepatitis E virus (HEV) は,世界中で急性肝炎の主要な原因となっている。大規模流行の発生は,衛生環境の悪い人口密集地域で報告されている。妊娠女性は,E型肝炎による致死率が異常に高い。3回接種のワクチンが生産されているものの,WHO により認可 pre-qualified されていない。HEV 感染の発症を予防し,15-64歳の人々で安全性と有効性が確かめられている。37人の妊娠女性が接種された57件についての安全性に関する限定的データが報告されている; しかしさらなる検証が必要であり,小児の安全性については未知のままである。このワクチンは,アフリカとアジアのほとんどの水系感染の原因である,HEV genotype 1 に対する防御効果が期待されている]

サル痘-コンゴ民主共和国 20160212.4014697 2月12日

サル痘は,主にアフリカ中部から西部で発生する,比較的まれなウイルス感染症で,天然痘 the smallpox virus (variola), the virus used in the smallpox vaccine (vaccinia), and the cowpox virus などのウイルスと近い関係にある。天然痘ほど症状は重くないが,ヒトの死亡に関係することがある。CDC によると,ウイルス感染から約12日後に,発熱,頭痛,筋肉痛,背部痛と,リンパ節腫脹がみられ,発熱の1-3日後頃から発疹が始まる。発疹は液体が充満したこぶ状 raised bumps になり,しばしば顔面から全身に広がることが多いが,他の部位から始まることもある。2-4週間症状が続くことが多い。リス rope squirrels, マウス door mice, ラット pouched rats などの齧歯類が保有するとみられており,サルとヒトが二次的に感染する。コンゴのサル痘ウイルスは,ほとんど死亡することのない西アフリカと比べ,致死率が高い[20120917.1297716]。感染した動物やその分泌物,血液と接触のある人々の感染リスクが高くなる。[非常にまれであるが] 気道からの飛沫や直接の接触によるヒト-ヒト感染も起こりうる。
A 2010 study published in the Proceedings of the National Academy of Sciences の中で,最後の天然痘ワクチンの接種が行われたのは1980年で,公式に根絶が認められた以後,サル痘患者数が20倍に増加したと報告されている。