2007年2月9日

クロストリジオイデス・ディフィシル 英国 
腸チフス ニュージーランド、サモア、ケニア、フィンランド
狂犬病 フィリピン
● 結核 米国 
PRO/EDR> Tuberculosis, students - USA (FL Florida) 20070209.0509
 情報源 News4Jax、2月8日。
2日連続してJacksonville の11才の生徒が結核 Tuberculosis と診断された。2007年2月8日、 Eastside の RL Brown Elementary School の生徒 1名が結核と診断された。11才の生徒 と接触があった25人のクラスメートの検査を来週実施する予定である。前日結核と診 断された Stanton College Preparatory School の患者との関連は明らかではないとし ている。活動性の結核で、high schoolのすぐの筋向かいにあるデイケアセンターで 発生した感染流行から 1年足らずに確認された。Stanton College Preparatory School は、2006年 4月に 4人の幼児が発病した結核感染流行により短期間閉鎖されたデ イケアセンターのStanton Pre-School から 0.1マイルの場所にあり、両校には提携関係はない。

● クロストリジオイデス・ディフィシル 英国
PRO/EDR> Clostridium difficile - UK (Scotland) 20070209.0508
 情報源 Inverness Courier、2007年2月9日。
MRSA の 3倍の死者を出している重症化につながる細菌が、Raigmore Hospital の医療 および外科部門に急速に拡大していることが、今週明らかになった。インバネスにあるこの病院で 2006年に発生したクロストリジオイデス・ディフィシル関連腸炎(CDAD) 患者 84人は、2003年には 13人、2005年には 41人であった。ある細菌学の教授は、増加の原因が、過 剰労働overstretched にあるスタッフが基本的な衛生手順を遵守する時間の不足にあ るとしている。以下、抗生物質使用の適正化とスタッフ・患者・見舞い客の衛生遵守による抑止が可能であること、2006年調査担当者から同院の衛生に対する能力に疑問 が生じたことなど。
[Mod.LL- ハイパートキシン産生性の_C. difficile_ ribotype 027 による患者が含まれているかについては、はっきりしない。クロストリジウム(クロストリジオイデス・ディフィシル)菌については、抗生物質の使用が大きな要因 であるが、不適切な衛生操作による芽胞の拡大も関係する。病院環境での感染伝播抑 止の要点は、患者ごとの手洗いである。院内感染それ自体は医療施設のミスではな い。最良の環境でも発生するし、手を洗う時間すらない緊急事態もおこる]

● 腸チフス ニュージーランド、サモア、ケニア、フィンランド
PRO/EDR> Typhoid fever update 2007 (04) 20070209.0507
[1] ニュージーランド (オークランド Auckland):NZ City News、2007年1月31日。
南オークランド近郊 Clendon の食料品店がチフスの感染流行源でないことが明らかに なった。従業員 26人の検査は陰性であった。
[2] ニュージーランド (Auckland), サモア:NIU news 2、2007年2月8日。
サモア保健省は、南太平洋競技会に参加する選手らにチフスワクチンを受けるよう勧めている。
地図
[4] ケニア (Coast Province) :Daily Record (Scotland)、2007年2月1日。
スコットランドのクリケット選手がアフリカのトーナメント中に腸チフスの診断を受 けた。29才の初発患者は当初食中毒を疑われたが、ケニア ・ モンバサでの世界クリ ケットリーグに参加したチーム15人中数名が発症し、ナイロビの病院の検査の結果、 さらに重症の疾患であると告げられた。
[5] フィンランド (Etela-Suomen Laani Province):Newsroom Finland、2007年1月29日。
フィンランド南部 Espoo のデイケアセンターの小児1人がチフスと診断されたと、市保健当局が 2007年1月29日に報道関係者に述べた。同センターの他の児童への暴露の可能性があるものの、生徒とスタッフにワクチン接種を行ったうえで、通常どお り機能 している。この児童は、海外でチフスに感染したものと考えられている。フィンランドにおいて、毎年約 5人のチフス患者が発生している。
[Mod.LL- どこで感染したかについては触れられていないが、先進国において(汚染された水により感染拡大する)チフスの集団発生は一般的ではない。しかし、デイケアという状況で、特にトイレ習慣が未確立である小児では、感染拡大が起こりやすい]

● 狂犬病 フィリピン
PRO/AH/EDR> Rabies, human - Philippines (Iloilo) 20070209.0506
 情報源 Sun Star Iloilo online、2007年2月6日
フィリピン:狂犬病感染の注意
2007年1月と2月の、狂犬病 Rabies に感染した野犬によるヒトの狂犬病が警戒を要するほ ど増加しており、当局の介入がなければ度を超したものとなる可能性がある。動物の飼い主が責任ある行動をとらなければ、イロイロ州都動物咬傷治療センターの抗狂犬病ワクチンでは感染拡大の決め手にはならない。
[Mod.CP- フィリピン固有のイヌやヘビ咬傷に対する治療行為は "tandok" と 呼ばれている。フィリピン南部では一般的だが、他の伝統治療術とは違い、高度の侵襲性があり、破傷風や肝炎などの感染症の原因となるため、フィリピン保健省は Tandok を推奨していない。その安全性や有効性についての記述も証明もない。tandok では、施療者は皮膚を切開し、漏斗の形をした carabao[飼育用の水牛の亜種]のを、蛇毒や狂犬病ウイルスを吸い出すとして、傷の上にかぶせて吸引する。施療者が全ての毒を吸い出したと感じた時点で終了する。tandok と、石けんと水による咬傷部位の洗浄は 限定的効果のある応急処置である。イヌの狂犬病に対する防護策は、イヌへの強制接種と、咬傷を受けたヒトへの暴露後接種以外にない]

● 結核、超薬剤耐性 南アフリカ  
PRO/EDR> Tuberculosis, XDR - South Africa (03) 20070209.0504
[1] Eastern Cape: The Herald Online、2007年2月8日。
2007年2月7日、当局はEastern Capeで5人が超薬剤耐性結核(XDR TB)で死亡したこ とを確認した。
[2] Western Cape: Bush Radio News、2007年2月3日。
Western Capeでは2人が死亡したことが確認された。

● コレラ エチオピア、ルワンダ、ソマリア、世界各国 - WHO
PRO/EDR> Cholera, diarrhea & dysentery update 2007 (07) 20070209.0503
[1] コレラ - エチオピア (Ogaden)
 情報源 Sudan Tribune、2007年2月8日。
オガデンOgadenの当局はコレラ感染の急速な感染拡大を、国際社会に向けて発信しよ うとしている。Qabri Dahare 市だけで、40人以上の患者が発生し、Ogaden 東部の死者 は数十人に達している。
[2] コレラ - ルワンダ (East Province)
 情報源 AllAfrica.com and The New Times (Kigali) 、2007年2月8日。
Nyagatare 地方のコレラ感染流行で、約400人が感染した疑いがあり、12人が死亡し た。Nyagatare 中央刑務所、Rukomo, Tabagwe, および Karama 支所において、最も 感染が深刻となっている。
* Nyagatare はルワンダ東(東部)県の北端の地域
[3] コレラ - ソマリア (Middle Shabelle, Lower Shabelle)
 情報源 AllAfrica.com and Shabelle Media Network (Mogadishu) 、2007年2月8 日。
ソマリア南部中部Shabelle州の中心で、首都モガディシュから90km北にあるJawhar 周辺の集落で、水様性下痢により30人以上の小児が死亡した。
[4] コレラ- ソマリア
 情報源 Los Angeles Times、2007年2月8日。
2007 年2月7日に医師らは、ソマリアのコレラ感染流行によって、115人以上が死亡 し、724人が川からあふれ出る汚い水を使用せざるを得ない町の病院に入院している と述べた。国境なき医師団による検査で、Shabelle 川沿いの町でコレラが感染流行し ていることが確認された。
[5] コレラ - 世界各国 WHO WER notifications
 情報源 WHO Epidemiological Record 、2007年2月9日。
WHO Weekly Epidemiological Record (WER) notifications of cholera received from 2 to 8 Feb 2007
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国名 / 期間 / 患者数 / 死者数
Africa
アンゴラ 24-30 Jan 2007 / 548 / 1
コンゴ民主共和国 1-28 Jan 2007 / 1100 / 27
ジブチ 1-23 Jan 2007 / 38 / 5
ケニア 6-25 Jan 2007 / 18 / 2
スーダン 1-28 Jan 2007 / 438 / 19
ウガンダ 1-14 Jan 2007 / 100 / 0

● インフルエンザ 米国
PRO/EDR> Influenza deaths, children - USA (MN Minnesota) 20070209.0511
 情報源 Innesota Department of Health, News release, 2007年2月8日 
インフルエンザで新たに2人の小児が死亡
ミ ネソタ Minnesota 州で新たに2人の小児がインフルエンザにより死亡したことを、8 日、州衛生部が公表した。Ramsey 郡で先週死亡した 8歳の少年と合わせ、同州の死者は合計 3人となった。新たに死亡したのは、Twin Cities と greater Minesota に在住する、8才と生後 17ヶ月の 2人である。

● 鳥インフルエンザ 中国(香港)、英国
PRO/AH/EDR> Avian influenza (30): China (Hong Kong), UK
Archive Number: 20070209.0512
[1] 中国(香港)Blue Magpie tested for avian flu
 情報源 Hong Kong Information Services Department、2007年2月10日。
Sham Shui Po で発見された青カササギ Blue Magpie 1羽の初期検査で、H5 亜型鳥インフルエンザ感染の疑いがあることが判明したと、農業漁業保護局が明らかにした。詳しい検査が行われている。局の職員が6日、Tai Po Road、North Kowloon Magistracy の地面に落ちていた死骸を回収した。
[2] 英国
 投稿者 Mary Marshall , Joe Dudley 、2007年2月9 日。
[ニュース拾い読み:新たな情報には乏しい 日曜紙を待ってはいたが、すぐに何か起こることを期待できるわけではない]
3人目の英国の家禽労働者の鳥インフルエンザ検査陰性 Bernard Matthews [* 七面鳥の業者]
ハンガリー鳥インフルエンザ感染流行との関連 認める
同社ハンガリーからの輸入品の捜索受ける
英国政府、各店に鳥インフルエンザの肉配送の有無を確認
鳥インフルエンザの七面鳥が食品流通に入った可能性
七面鳥の肉で鳥インフルエンザの検査
(サフォーク州の七面鳥農場と精肉工場の航空写真あり)

● ブルセラ症 ロシア
PRO/AH/EDR> Brucellosis, ovine - Russia (Samara, Orenburg) 20070209.0510
 情報源 News Agency "Samara-today" [translated]、2007年2月7日
400 sheep fallen ill with brucellosis destroyed in the Samara region, 8 humans under quarantine
Samara地方でブルセラ症に感染したヒツジ400頭が処分され、8人が隔離された。当局は、ヒツジ 400頭以上が感染した今回の流行は、隣の Orenburg から波及したとしている。
[Mod.MHJ 注-Samara 地方は、ロシアのヨーロッパ地域の南東部の、ヨーロッパ最大であるボルガ 川の盆地にある。もしヒツジが死亡したのであれば、_Brucella melitensis_であって、 _Brucella ovis_ や _Brucella abortus_によるものでは ない可能性が高い。ロシアでは、この菌による感染の最近報告がないが、2004年以前は継 続的に発生していた。]
地図 南のカザフスタンとの国境地帯に問題の地域がある

● サルモネラ感染症 スウェーデン
PRO/AH/EDR> Salmonellosis, avian - Sweden (02) 20070209.0505
 投稿者 Tomasz Dzieciolowski 、2007年2月9日。
2006年 12月に、スウェーデン南部 Skane 地方で、飼育種の群れ (P-flocks [parent flocks] * 親鳥?) で 2件の_S. typhimurium_の感染流行が報告されていた。