2010年10月5日

◎ 新型 phlebovirus -中国
NDM-1 carrying Enterobacteriaceae (04)-台湾 インドから

● チクングニア熱-中国
PRO/EDR> Chikungunya (29): China (GD) 
Archive Number: 20101005.3614
 情報源: Spanish.china.org [in Spanish]、2010年10月4日。
中国南部・広東 Guangdong 省の Dongguan 市で、少なくとも10人がチクングニア Chikungunya ウイルスに感染したことが、4日現地当局により明らかにされた。患者はすべて the Xinchun community in the Wanjiang district の出身者であった。さらに70人以上の感染が疑われている。冬季の気温が16度を超えるアフリカや東南アジアの熱帯地域から患者が報告されている。
関連項目 20101004.3596

◎ 新型 phlebovirus 関連致死性疾患-中国
PRO/EDR> Fatal illness, novel phlebovirus-associated - China 20101005.3613
Rival Teams Identify a Virus Behind Deaths in Central China
 情報源: Science, Vol. 330. no. 6000, pp. 20 - 21 DOI: 10.1126/science.330.6000.20、2010年10月1日。(subscription required)
過去3年間,毎年夏の時期に中国中央部で数百人が高熱と消化器症状を特徴とする疾患に罹患していた。一部の地域では最大30%の患者が大量出血のため死亡した。human granulocytic anaplasmosis (HGA ヒト顆粒球アナプラズマ症) が疑われていたが、2009年12月に、新型のブニヤウイルス bunyavirus が発見されたとする論文が The New England Journal of Medicine (NEJM) に掲載された。以後、2つの調査研究チームの競争の経過など。
[Mod.CP- the genus _Phlebovirus_ に属する新型のブニヤウイルスが、夏季に中国中央部の複数の省に蔓延し、the tick-transmitted bacterial human granulocytic anaplasmosis (HGA) によるものとは別の致死性疾患に関与していることが判った。ダニではないとされる、このウイルスのベクターは特定されていない。また、高熱と血小板減少の症候群とウイルスとの関連も、はっきりと確認されたわけではない。Science の原文に当たることを勧める。phlebotomine flies(サシチョウバエ),culicoides mosquitoes or ticks (ダニ)などにより、様々な the genus _Phlebovirus_ of the family _Bunyaviridae_ が伝播される。仮に Dabie Mountain phlebovirus と呼ばれている、このウイルスのベクターは、いまだ同定されていない]

● サルモネラ菌感染症-カナダ:は虫類のエサ
PRO/AH/EDR> Salmonellosis - Canada (02): reptile feed 20101005.3611
 情報源: CBC (Canadian Broadcasting Corporation) News 、2010年10月1日。
ヘビやトカゲに冷凍の齧歯類をエサとして与える場合には、サルモネラ菌による汚染の可能性があるため、エサを与える飼い主は十分注意するよう当局は呼びかけている。2010年4月から8月までの間に、カナダ国内で7人が、冷凍齧歯類からサルモネラ菌に感染 Salmonellosis したと報告されている。ネコやイヌのエサにも、サルモネラ菌が混入する可能性がある。
[Mod.LL- 最近、英国と米国内で outbreak of _S. enterica_ isolates I 4,[5],12:i: (別名 _S._ Typhimurium DT191A )が報告された。the same strain によると考えられる症例が、カナダでも報告されている。(supervisor of the Enteric Bacteriology Section at the British Columbia Centre for Disease Control による) を紹介。_Salmonella_ 属には、_enterica_ と _bongori_ の 2 species がある。_S. enterica_ は 6 subspecies : _enterica_, _salamae_, _arizonae_, _diarizonae_, _houtenae_, and _indica_ に分けられていて,主に _S. enterica_ subspecies _enterica_ (or subspecies I) strains がヒトや温血動物の感染症に関与する]

● 病原大腸菌 O157-カナダ フルーツデザート
PRO/AH/EDR> E. coli O157 - Canada: (MB Manitoba) diversity festival, fruit dessert 20101005.3606
 情報源: Health and Safety Watch 、2010年9月30日。
2010年8月に、Folklorama の the Russian pavilion の入場者らが発病した原因は Fruit compote であった可能性があるとする、the Winnipeg Health Region 当局による報告が提出された。報告では、原因は the verotoxigenic _E. coli_ (ベロ毒素産生大腸菌)で、このパビリオンを訪れたか、もしくは the _E. coli_ [O157:H7] bacterium の二次感染により、37人が発病したとされている。合計40人の患者のうち、pavillion との関係が認められなかったのは3人のみであった。
[Mod.LL- Fruit compote とは、フルーツの焼き菓子 cooked fruit dessert の1つで、いろいろなフルーツと rich, thick syrup が組み合わせられたものである。フルーツ を弱火 low heat で温め、少し冷まして?(break it down slightly)、温かいまま,あるいは冷やした状態で供される]

● NDM-1 carrying Enterobacteriaceae (04)-台湾 インドから
PRO/EDR> NDM-1 carrying Enterobacteriaceae (04): Taiwan ex India 20101005.3604
 投稿者:台湾CDC,Jen-Hsiang Chuang, MD, MS, PhD、2010年10月4日。
台湾 CDC は、2010年9月にインドで注射を受けた台湾人カメラマン1名が carbapenem-resistant カルバペネム耐性 _Enterobacteriaceae_ with NDM-1 [New Delhi metallo-beta-lactamase-1] の保菌者であることを確認した。この38才の男性は、9月19日にインドのニューデリー New Delhi で腹痛を起こし、Lok Nayak Jaiprakash Narayan Hospital に入院し、右半結腸切除術を受け、2本のドレーンが留置されていた。第3世代のセファロスポリンが使用され、同27日に後遺症なく退院し台湾に帰国した。帰国後、検査のため隔離され、2本のドレーンの入っていた創部、尿、直腸スワブの細菌培養が行われた。直腸スワブの PCR 検査と遺伝子塩基配列解析により、Carbapenem-resistant _Klebsiella pneumoniae_ (CRKP 肺炎桿菌) with NDM-1 が確認された。再検査でも、陽性となった。

● 炭疽-ウクライナ ウシ
PRO/AH/EDR> Anthrax - Ukraine: (CV) bovine 20101005.3612
 情報源: RBC-Ukraine Information Agency, Gazeta po-Kievski report [in Russian]、2010年9月28日。
Khotyn district in Chernivtsi [province] の私営農場1か所で、炭疽 Anthrax が確認された。現地獣医学当局による家畜検査が陽性であったと報告された。以前、2007年にウシ1頭が炭疽感染により死亡している。当時、病牛と接触のあった7人にワクチンが接種されている。
地図 Chernivtsi Oblast (province) in western Ukraine, bordering on Romania and Moldova