2011年1月23日

クリミアコンゴ出血熱-インド
原因不明の出血熱-インド(02)

● クリミアコンゴ出血熱-インド
PRO/AH/EDR> Crimean-Congo hemorrhagic fever - India: (GJ) 
Archive Number: 20110123.0285
[1] ヒトの死亡
 情報源 DNA (Daily News and Analysis) 、2011年1月22日。
Ahmedabad でこの2週間に3人の死者が出ている、the Crimean Congo haemorrhagic fever (CCHF クリミアコンゴ出血熱) の新たな患者が21日に確認され、確定された患者数は5人となった。1人は第1例目の患者の夫で、もう1人は、瀕死の感染患者が治療を受けていた Shalby Hospital の男性看護師だった。男性看護師については、国立ウイルス研究所でウイルスが確認された。
[Mod.CP- これまでに(初発患者の) 主治医と集中治療室の看護師が CCHF ウイルスに感染して死亡したことが報告されていた。患者の夫であるこの感染した患者は、同じ病院で治療を受けていたが、男性看護師の患者とともに死亡したことが判明した。CCHF の致死率はおよそ30%で、発病から2週間目に発生する。回復例では、発症から9ないし10日目に症状が改善し始める。CCHF 患者が入院した場合、院内感染拡大のリスクが生じる。過去にも、このような形での深刻な集団発生例がある]
[2] Presence in ticks
 情報源 The Times of India 、2011年1月23日。
クリミアコンゴ出血熱 the deadly Crimean-Congo haemorrhagic fever (CCHF) の原因ウイルスが、Ahmedabad [Gujarat state] 各地で採取されたダニで高頻度に確認されている。ダニはヒトと違い、感染しても死ぬことはなく、ウイルスを伝播する役割を果たす。the National Institute of Virology [HIV] (Pune) の研究者らは、今や (インド国内の) 環境中の至るところでウイルスが感染循環しており、国外の常在地域からインドに持ち込まれたのではないと考えている ...
地図 Ahmedabad in the state of Gujarat

● 原因不明の出血熱-インド (02)
PRO/AH/EDR> Undiagnosed hemorrhagic fever - India (02): (MA) 20110123.0284
[1] Kasturba Hospital の患者
 情報源 The Times of India 、2011年1月23日。
Bhiwandi resident の一家6人が、 ward no. 14 at Kasturba Hospital near Chinchpokli. の外に立っていた。患者の息子は、国立ウイルス学研究所の検査結果が出るまで誰とも話をしたくないと語った。父親とは24時間面会できず、人工呼吸器の装着の有無についても知らされていないと言う。父親はきっと助かると思うと述べたこの家族全員が、予防的に Ribavirin を服用している。この48歳の父親が出血熱に感染したとのニュースが広まり、the Bhiwandi-Nijampur Municipal Corporation's (BNHC) Health Department からの医師が the Gokul Nagar area の視察を行い1000人近くをチェックしたが、Crimean-Congo haemorrhagic fever (CCHF) の症状を示す患者は1人もいなかった ... しかし、この家族が15日前に Rajasthan を訪れ、帰路、この2週間に3人が CCHF により死亡している Ahmedabad [in Gujarat state] に立ち寄ったとの近所の人の証言があり、さらにこの患者はムンバイ Munbai に移動して Bhatia Hospital に入院する前に発病して現地の医療機関で治療を受けていたことも分かった。Kasturba に搬送される前に Jaslok Hospital に入院していた。Jaslok Hospital の医師は、脳出血に腎不全を伴っていたが、完全隔離のため、感染症の診断に必要な採血を行えなかったと述べている。
[2] ムンバイの患者の CCHF 検査陰性
 情報源 The Times of India 、2011年1月23日。
Crimean-Congo haemorrhagic fever [CCHF] outbreak に関し、市内については心配する必要はないようだ。プネ Pune の国立ウイルス学研究所は22日、ムンバイから送付された2検体のうちの1つが [CCHF の?] 検査陰性であったことを明らかにした。BMC [Brihanmumbai Municipal Corporation] officials により送付されたもう1件の結果は、23日に判明すると述べた。診察に当たっている Kasturba Hospital の上級医は、中脳出血が見られるものの、その原因は (CCHF だけでなく) 多岐にわたると説明した。 
[Mod.CP- ムンバイの症例は感染症ではないようだ]
地図 the states of India

● 狂犬病-インドネシア (03)
PRO/AH/EDR> Rabies - Indonesia (03): (Bali), Penida, alert 20110123.0281
Nusa Penida Islands on Rabies Alert

 情報源 Bali Discovery Tours 、2011年1月22日。
the Klungkung regency of Bali の The District government of Nusa Penida に対し、狂犬病 Rabies に関する "extraordinary situation" (status kondisi luar biasa 非常事態) が宣言された。The district of Nusa Penida は、the islands of Nusa Gede, Nusa Ceningan and Nusa Lembongan からなる。これは、最近発生した住民2人の狂犬病感染による死亡を受けて出されたもので、それまで当局は、この地域が近隣のバリで発生中の狂犬病感染とは無縁だとしていた ... 17日に Nusa Penida に対して狂犬病への注意喚起を行った the Bali Health Office の責任者である医師は、この数か月間に17件のイヌによる咬傷が発生しているが、同島内に狂犬病感染のイヌはいない、との誤った認識のもと、未治療で放置されることへの懸念を示した
[Mod.CP- 10日、Nusa Penida 島民2人が、バリの病院で狂犬病による死亡の疑いと診断されたことが報告されている。今回、感染が確定され、これまで狂犬病がないとされていた the island of Nusa Penida でのイヌによる咬傷が原因であることが分かった。バリへの旅行者については、本島と周辺の島々を含め、この地域内で狂犬病の発生がないところはない [全域で感染の危険がある] ことに留意すべきである]

● 口蹄疫-イラク 疑い
PRO/AH> Foot & mouth disease - Iraq: susp. RFI 20110123.0282
Foot and Mouth Disease and other TAD's Reporting System in Iraq and Near East Countries
20101229.4585 のRFI に答えて
 投稿者 イラク・Talib Murad Ali Elam, DVM, Ph.D、2011年1月23日。
正直に言って、周辺諸国でこの TAD (Transboundry Animal Disease 越境性動物疾患?) が相当数発生していることについて、深く憂慮しているところであるが、少なくとも各国は、熱心に自国内の発生状況を熱モニターしている。イラク政府当局が、2年間 WRLFMD (Pirbright UK) に検体の提出を行っていないことへの疑問に対する答えは以下のとおりである:
1.イラク国内で FMD は一切発生していない : 動物の病気への遭遇に transparent な (透明性がある) トルコやイランの状況を考えれば、その可能性は極めて低い。他国についてのコメントは差し控える。
2.FMD の感染疑い症例を検出できないか、無視している。
いずれにしても、国内にいる家畜は少数であり、それらを守るためにも、受け入れることはできない。現在、イランとトルコの獣医学当局は、イラクに比べより進歩しているが、それでも他の国々と同じように、Pirbright-UK facility に診断を委ねている。なぜイラクが提出を行っていないのか?FAO Regional Officer であった時期に、イラク以外の、すべての中東と北アフリカの施設について知ることができたが、今イラクに在るが(得られる情報の)状況は変わらない。