◎ M 痘(サル痘)-コンゴ民主共和国

天然痘ワクチンの中止後、サル痘ウイルス感染が20倍以上増加した

PRO/AH/EDR> Monkeypox - Congo DR: (ET) 20110113.0148
 情報源  Radio Okapi [in French]、2011年1月12日。FORTH
monkeypox あるいは monkey variola と呼ばれる疾患が Equateur province の北部及び南部の少なくとも 3つの health zones で発生が確認されている ... 保健衛生当局は、発生地域の農家に対して、森林内のサル、リス、pangolins など、同疾患を伝播する可能性のある動物の死体に触れないよう呼びかけている。
[ModCP最近の調査で,the smallpox (天然痘) vaccine によって免疫が付与される monkeypox virus が天然痘根絶と予防接種の中止により、少なくとも 20倍以上感染が増加したことが示唆されている (20100901.3124 and Proc Natl Acad Sci )。天然痘に比べやや重症化しにくいものの、瘢痕が残ったり死亡したりする可能性がある。ヒトだけでなく、ウイルスを保有する小動物 (such as rodents, squirrels, and monkeys) などとの接触によっても感染する可能性があり,感染対策はより困難となる。サル痘ウイルス_Monkeypox virus_ は the genus Orthopoxvirus_ に属する。ヒトの感染症状は天然痘に似ており、中央アフリカの流行ではかなりの死亡率を伴ったが、2003年に米国において African rodents が持ち込まれたことをきっかけに発生した流行では死者は 1人も出なかった。サル痘ウイルスは、天然痘ウイルス (variola virus) ほど効率的にヒト-ヒト感染しないという違いがある。サル痘ウイルスは、基本的にはげっ歯類とリスに保有されているが、人獣共通感染症として他の種に感染が広がることがある。the species _Monkeypox virus_ は系統発生学的に the species _ Variola virus_ から最も離れたウイルス種に分類され,天然痘ウイルスは サル痘ウイルスよりもラクダ痘ウイルス camelpox virus に近い。しかしヒトの間で重症化する可能性があり、限定された状況下での天然痘ワクチン vaccinia virus vaccine の再使用の検討も必要となるかも知れない]