2012年1月17日

髄膜炎菌性髄膜炎-ベトナム
鳥インフルエンザ、ヒト-カンボジア WHO

● 腸管出血性性大腸菌-米国(2件)
PRO/AH/EDR> E. coli EHEC, 2010 - USA: (MN) non-O157, venison kabob
Archive Number: 20120117.1013136
 情報源 MSNBC、2012年1月18日。
ミネソタ Minnesota 州の高校の科学の授業で road-kill capture(交通事故死したシカ?)の1頭や狩猟のシカ等の食肉処理などを行ったところ、生徒29人が大腸菌 E. coli による食中毒を発症した。2010年に発生したこの事例が、雑誌 the journal Emerging Infectious Diseases で報告され、factory-processed meat だけでなく、小規模の地元の精肉店であっても the risks of _E. coli_ contamination があることが指摘されている

PRO/AH/EDR> E. coli EHEC - USA: (MI) food handler
Archive Number: 20120117.1013132
 情報源 Western Upper Peninsula Health Department、2012年1月12日。
[ミシガンMichigan 州] Western Upper Peninsula の保健当局は、クリスマス期間中に発生した大腸菌による食中毒集団発生 a cluster of cases of _Escherichia coli_ O157:H7 infection の調査を行っている。当初3 local and 2 non-local cases が確認された。さらに調査したところ、別の2名が確認され、4人が入院となったが死者は出ていない。また、調査により Houghton のレストラン The Ambassador の調理人 an ill food handler が感染源と見られることが判明した。

● 結核-インド
PRO/EDR> Tuberculosis, TDR - India (03): (MH) fatal
Archive Number: 20120117.1012906
 情報源 The Times of India (TOI), Times News Network (TNN) 、2012年1月15日。
州政府当局は、完全薬剤耐性結核 totally drug-resistant tuberculosis (TDR-TB) の患者らを、Maharashtra's Sangli 近郊の Jaysingpur のサナトリウムに移すことを決めた。ムンバイ [Mumbai] からの移動に先立って、専門家らが患者の状態を判断することになっている .... Hinduja Hospital in Mahim で12人の患者が完全薬剤耐性結核菌 the TDR-TB bacilli に感染していることが判明したのは 2011年10月で、うち1人が1ヵ月後に死亡している。病院によると、さらに1人の死亡と患者の1人からその母親への感染が起きていたことが分かった。"JJ Hospital in Byculla [a neighbourhood in South Mumbai] にも同じ菌に感染した患者2名がいて、1人が死亡、もう1人に対しても治療法がない状態である" と当局者が述べた。
関連項目 20120110.1005663

● 髄膜炎菌性髄膜炎-ベトナム
PRO/EDR> Meningitis, meningococcal - Viet Nam: (Ho Chi Minh City)
Archive Number: 20120117.1012861
 情報源 Thanh Nien News 、2012年1月9日。
ホーチミン市 Ho Chi Minh City [HCMC] の医師らは、同じ職場の同僚5人が致死性の脳炎 the outbreak of a fatal type of encephalitis [sic] に感染したとして、注意を呼びかけている。多くの種類の動物の粘膜表面に常在する共生菌の1つで、多くの種類を持つナイセリア菌 _Neisseria_を原因とする疾患で、感染すると短時間で死に至る。HCMC Tropical Diseases Hospital では、皮下出血による紅斑と発熱が見られ入院となった29歳の患者が治療を受けている。同病院の院長は、District 7 にあるこの男性と同じ会社の同僚の女性も、約3週間前に同じ病気で入院していることを明らかにした。この会社の他の同僚についても調べたところ、ほかにも 3人に同じ症状が認められていたことが判明した。
[Mod.ML- 髄膜炎菌性疾患 Meningococcal disease は髄膜炎菌 _Neisseria meningitidis_ を起因菌とし、複数の病原性血清群 pathogenic serogroups of meningococcal bacteria があり、その中に groups A, B, C, Y, and W135 などが含まれている。これらのグループはさらに specific strains に分かれている。_N. meningitidis_ により、髄膜炎と敗血症が引き起こされる。細菌は、呼吸器分泌物飛沫 droplets of respiratory secretions を通じてヒトからヒトに感染するが、それは主に無症候性鼻咽頭キャリアの微生物によって起きる。ある時点の人口のおよそ10-25%が_N. meningitidis_ を保有すると推定されており、流行時 epidemic situations にはより高い確率となる。濃厚かつ長期の接触 Close and prolonged contact (たとえば、キス、くしゃみ、咳への曝露、軍や学生寮での共生、食器類の共用) などが感染伝播を助長する。髄膜炎菌性髄膜炎の平均潜伏期間は4日間で、2から10日までの間とされている。さらに詳しい情報に関しては、20100625.2115 参照のこと。organization もしくは community 内のアウトブレイク outbreak of meningococcal 発生は、最大3か月間に3人以上の confirmed or probable cases が発生し、一次感染の症例から感染リスクのある人口10万人あたり10人以上に感染が発生した場合と定義されている。これは the normal occurrence の約10倍の発生となる。一般人口の500-800倍の感染リスクがあると見なされた接触者に対しては、化学的予防 Chemoprophylaxis (CDC) が行われる。患者の濃厚接触として、同居家族 household members、day-care center contacts、患者の口腔分泌物に直接触れた人物などが挙げられる。感染流行時には、流行宣言後のなるべく早い時期に、リスクのある人々への流行の原因となった血清群の菌に対するワクチン接種が行われるべきである]
地図 Ho Chi Minh City, formerly named Saigon はベトナム最大の都市で、人口は 7 396 446 in 2010

● 鳥インフルエンザ、ヒト (08) -カンボジア WHO
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (08): Cambodia (BM) WHO
Archive Number: 20120117.1012307
 情報源 World Health Organization (WHO), Global Alert and Response (GAR), Disease Outbreak News 、2012年1月16日。
カンボジア政府保健省は、1名の鳥インフルエンザ Avian influenza A (H5N1) virus感染患者について発表した。患者は、バンテアイメアンチェイ Banteay Meanchey Province 州の2歳の男児で、1月3日に発症し、同9日に入院となり、Tamiflu [oseltamivir] による治療を受けながら、人工呼吸器を装着されている。自宅のある村で複数の病気の家きんに曝露していたことが報告されている。カンボジアで19人目のH5N1ウイルス感染患者となった;うち16人が合併症により死亡している ....患児と接触のあった病院職員にはオセルタミビルが処方され、これまで、患児との接触者の中に鳥インフルエンザ A(H5N1) の検査で陽性となったものはいない。
[Mod.CP- 20120114.1010683 についての WHO 公式確認] 

● 狂犬病-インドネシア
PRO/EDR> Rabies - Indonesia (01): (Bali), false alarm
Archive Number: 20120117.1013342
 投稿者 Merritt Clifton、2012年1月17日。
2008年に始まった狂犬病 Rabies 感染流行の実態が極めて深刻 quite bad enough となっているバリ Bali 島から、間違った注意喚起 false alarm が瞬く間に広い範囲に拡がったので訂正しておきたい。13日の the 'Bali Times' には、不可解な "New Death Sparks Renewed Rabies Fear" という見出しの記事が掲載された。記事の冒頭には、わずかに残されていた狂犬病の発生のない地域の1つの Nusa Penida でも先週、現地の女性 1名が狂犬病により死亡し当局は感染の波及を懸念しているとし、 Sanglah Hospital の狂犬病対策責任者は Klungkung regency の43才と58歳の患者が先週死亡し、狂犬病によるものと見られていると述べたと記されている。しかし、この記事はちょうど1年前の2011年1月8日の、現地語で書かれた新聞 'Radar Bali' の記事の抜粋・翻訳だと思われる。]
関連項目 20110110.0121

● アフリカ豚熱-南アフリカ
PRO/AH> African swine fever - South Africa: (MP)
Archive Number: 20120117.1013196
ASF outbreak reported in Mpumalanga
 情報源 The PigSite、2012年1月16日。
動物衛生の当局者 chief director of the Department of Agriculture, Forestry and Fisheries, Animal Production and Health より、Mpumalanga 州でアフリカ豚熱 an outbreak of African swine fever [ASF] が発生したことが明らかにされた。13日に The World Organisation for Animal Health (OIE) は緊急報告 immediate notification を受けた。報告によると Gauteng の 'と畜場' で確認されたもので、合計80頭中35頭の感染が確認されている

● 原因不明の疾患、トウモロコシ-ケニア
PRO/PL> Undiagnosed disease, maize - Kenya: (RV)
Archive Number: 20120117.1012452
 情報源 The Standard 、2012年1月10日。
Bomet County [Rift Valley province] の住民らは、過去3ヶ月以上にわたって農作物の原因不明の病気に悩まされている。トウモロコシ maize の茎は枯れ、開花前に萎れてしまう。この地域全域や隣の Narok Countyへの拡大が懸念されている

● シュマーレンベルグウイルス-ベルギー
PRO/AH> Schmallenberg virus - Europe (06): update, Belgium
Archive Number: 20120117.1012402
 投稿者 ベルギー・Veterinary and Agrochemical Research Centre (VAR)、Dr Thierry van den Berg、2012年1月16日。
2011年12月23日の初めての確認以来、ベルギー国内で反芻動物の流産、死産、先天奇形の発生する農場の数は増え続けており、13 cattle farms (all found negative), 34 sheep farms (of which 23 tested positive) and 2 negative goat farms という結果であった。感染の疑われる検体 suspect samples from 94 lambs, 17 calves and 5 newborn goats の検査汚こなれれ 49 lambs の陽性が判明した。農場単位で見ると、出生あたりの SBV-positive lambs は約32 %で、even 3 of the 4 ewes in one outbreak である .....

● マレーバレー脳炎-オーストラリア 
PRO/AH> Murray Valley encephalitis - Australia: (WA)
Archive Number: 20120117.1012345
 情報源 ABC News、2012年1月16日。
蚊族からヒトに感染し脳浮腫により死亡することもある、マレーバレー脳炎ウイルス Murray Valley encephalitis [virus] がニワトリ East Kimberley chicken flocks で確認されたと当局から発表された。地域の歩哨ニワトリ sentinel chickens に行われた一連の検査の中で、Wyndham and Kununurra の数羽でウイルスが検出された。
[Mod.TY- 昨年[2011年] 西オーストラリア Western Australia 州の11人が Murray Valley encephalitis (MVE) virus infections と診断され、1人が死亡している。州内の複数の地域で感染が確認されている。MVE virus に対する市販されているワクチンは無く、蚊族の刺咬を避ける以外に感染を予防する方法はない。 sentinel chicken flocks の MVE virus infection の検査が陽性となったことから、地域内で感染循環が発生していることは明らかである]