2014年6月7日

MERS-CoV WHO travel advice on MERS-CoV for pilgrimages

● MERS-CoV サウジアラビア、UAE(2件)
PRO/AH/EDR> MERS-CoV - Eastern Mediterranean (78): Saudi Arabia, UAE, WHO, RFI
Archive Number: 20140607.2525397
[1] サウジアラビア, 1 new case - MOH 7 Jun 2014
MOH: 1 new confirmed MERS-CoV case recorded in the Kingdom's regions
 情報源 Saudi Arabia Ministry of Health、2014年6月7日
As of 7 Jun 2014:
698 cases MERS-CoV infections
359 recovered
54 active cases
285 deaths
Number of new cases: 1
[2] サウジアラビア, 4 new cases - MOH 6 Jun 2014
MOH: 4 new confirmed MERS-CoV cases recorded in the Kingdom's regions
 情報源 Saudi Arabia Ministry of Health、2014年6月6日
As of 6 Jun 2014:
697 cases MERS-CoV infections
359 recovered
53 active cases
285 deaths
Number of new cases: 4
新たな患者に関する情報 (いずれも asymptomatic)
1. Aljawf: 27 year old expat (non-Saudi citizens)
2. Aljawf: 33 year old expat
3. Aljawf: 22 year old expat
4. Aljawf: 26 year old expat male, healthcare worker
[Mod.MPP- Twitter chatter によると、Al Jawf (Al Jouf) にはラクダの研究センター a Camel and Range Research Centre があり、インターネットで調べると the Al Jouf Camel and Range Research Centre は、主にミルクや乳製品についてラクダの栄養に関する報告 the Scientific Literature on camel nutrition を行っている。全員が無症状であり、スクリーニングで感染陽性が判明したことは明らかである。なぜ彼らに対してスクリーニング検査が実施されたのか?MERS-CoV患者との接触があったのか?もしくはラクダの研究を行っているから調べられたのか?]
[3] サウジアラビア, 2 new cases, 1 death - MOH 5 Jun 2014
MOH: 2 new confirmed MERS-CoV cases recorded in the Kingdom's regions
 情報源 Saudi Arabia Ministry of Health、2014年6月5日
As of 5 Jun 2014:
693 cases MERS-CoV infections
359 recovered
49 active cases
285 deaths
Number of new cases: 2
Number of recovered cases: 4
Number of deaths: 1
新たな感染例
1. Dilam: 80 year old Saudi male
2. Jeddah: 37 year old Saudi male, asymptomatic ...
[4] アラブ首長国連合 UAE risk assessment - WHO 6 Jun 2014
WHO concludes a MERS-CoV risk assessment mission in the United Arab Emirates [UAE]
 情報源 WHO、2014年6月6日
アラブ首長国連合における 5日間の調査を終えた the WHO and technical partners from the Global Outbreak Alert and Response Network (GOARN) のチームは、同国内における the Middle East respiratory syndrome coronavirus, or MERS-CoV のリスクの評価を行った ... アブダビ Abu Dhabi で最近発生した感染例増加は、医療機関での感染予防策および感染管理の不徹底、積極的サーベイランスの実施、市中での感染増加の因子が絡み合った結果と見られている。
厚労省検疫所 FORTH 参照願います。
[Mod.MPP-最新の ECDC Epidemiologic Update on MERS-CoV , as of 4 Jun 2014 によると、UAE から報告されているのは 70 cases of MERS-CoV infection, including 9 deaths (致死率 12.9 percent)である]
[5] WHO travel advice on MERS-CoV for pilgrimages
 情報源 WHO International travel and health、2014年6月3日
2.1. ウムラとハッジの準備 Actions for countries to take in preparation for Umra and Hajj
 - 持病がある場合 MERS に罹患しやすいことを周知し出発前に医師と相談させる
 - 一般的注意 general travel health precautions International Travel and Health についても周知し、特に手指と呼吸に関するの衛生遵守や食品への注意等を強く意識させる
(中略)
 - 各国で適切な MERS-CoV 検査を提供し利用可能であることを明確にする
 - 各国政府は、発熱と咳を伴う、深刻な急性呼吸器疾患の患者の渡航を延期させる
2.2. ウムラとハッジ期間の対応 Actions to take during Umra or Hajj
 - Umra or Hajj の間に、重症の急性呼吸器疾患を発症した患者に対し: 医療関係者への報告、咳エチケットと手洗い、人混みに出ない、などを徹底させる。(See rapid advice note on home care for patients with Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV) infection presenting with mild symptoms)
 - ラクダとの濃厚接触、農場訪問、未殺菌のラクダのミルク、尿 (!?)、加熱が不十分な肉の摂取を避ける。
2.3. ウムラ、ハッジ終了後 Actions to take after Umra or Hajj
III. 国境と物流に関する施策 Measures at borders and for conveyances
 - WHO does not recommend the application of any travel or trade restrictions or entry screening.
 - If a sick traveller is on board a plane, a passenger locator form (See a model passenger locator form ) can be used 
[Mod.MPP- ... There is an excellent table showing the distribution of cases and deaths by country and date of onset of most recent case ECDC ... ]
関連項目 (77): S Arabia, Qatar, animal res, control, RFI 20140607.2525113

PRO/AH/EDR> MERS-CoV - Eastern Mediterranean (77): S Arabia, Qatar, animal res, control, RFI
Archive Number: 20140607.2525113
[1] サウジアラビア: mass testing in livestock contemplated
MERS tests for camels and livestock
 情報源 Arab News、2014年6月5日
国内のラクダの the Middle East respiratory syndrome coronavirus (MERS-CoV 検査を開始すると、農業相 Minister of Agriculture が発表した。来週 [week of 9 Jun 2014]、国内の全ての家畜について、ウイルス [MERS-CoV] の保有がないことを確認するため行う、と説明した。また、サウジ野生動物当局 the Saudi Wildlife Authority と協力して、自然保護区の野生動物からも検体を採取し、国内のウイルス保有状況を調べる、とも述べた。サウジアラビアにラクダを輸出している国の検疫当局では、コロナウイルス検査が行われていないとしている。サウジ政府の要求に応じ、ラマダン Ramadan [Sun 29 Jun-Mon 28 Jul 2014] July] の直前に、サウジアラビアに輸入される家畜の数日間の検疫とワクチン接種が、輸出各国で行われる予定と述べた。サウジアラビアへの到着時に検査を行い、結果によって入国または処分が決定される ...
[Mod.AS-口蹄疫やリフトバレー熱などへの対応と混じり合ってしまっている ... ]
[2] カタール: camel milk, suspected human exposure in slaughterhouse
MERS virus found in camel milk
 情報源 American Association for the Advancement of Science (AAAS), Science News、2014年6月6日
Middle East respiratory syndrome の原因ウイルス [MERS coronavirus, MERS-CoV] がラクダのミルクで確認された。ウイルスに汚染されたミルクによりヒトの感染が起きるか未解明だが、専門家は、広く中東で伝統的に行われてきたラクダの生のミルクの摂取は避けるべきとの警告に十分な理由を与える結果、としている。カタール政府はすでに、飲む前に加熱することを推奨する新たなガイドラインを示している。カタールの関係当局とオランダの研究機関 Erasmus MC in Rotterdam が行った今回の調査結果が 4日、ドーハでの会議で報告 され、本日 [6 Jun 2014]、科学雑誌 the journal Eurosurveillance に掲載された。調査に当たった研究者らは、職業的にラクダと接触のある人のおよそ 10人に 1人が、[MERS-CoV に対する] 抗体を保有していたことも報告した。これは、この中に重い病気を発症した人はいなかったにもかかわらず、どこかの時点でウイルスに感染していたことを意味している。発生から約 2年が経過し今も、MERS-CoV の感染がどれほど拡がっているかについては分かっていない。ヒトからヒトに直接感染が伝播される事例も起きている。ヒトコブラクダ dromedary camels との接触が感染のリスクファクターである可能性がある、との証拠が積み重ねられており、中東およびアフリカの 9か国のラクダのウイルス感染が確認されていることから、ウイルスがラクダからヒトに感染したと考えられる the virus appears to jump from camels to people と報告されてきたが、どの国でどのように起きたかなど、詳細はほとんど明らかにされていない。カタールにおいてこの国際チームは、2地点でのラクダのミルクを含む、動物とヒト、環境中から数千件の検体を採取し、ウイルスもしくは抗体検査を行った。活動性の感染であることを示す、鼻腔や糞便中へのウイルス排出があった動物のうち、半数以上でミルク中でもウイルス遺伝子 RNA が確認された。ミルクは、搾乳前に消毒を行わない伝統的搾乳法で採取され、子ラクダへの授乳も行わせた。従って、子ラクダの唾液、糞便、搾乳者の手指による、ミルクの汚染も否定できず、また未殺菌ミルクの摂取によりヒトが感染するかどうかも分からない、と研究者らは述べている。一方、米国内の研究 the US National Institute of Allergy and Infectious Diseases では、殺菌処理されていないラクダのミルク内に添加した live MERS virus が 3日間生存したことが報告されている。ラクダ肉も感染経路となっている可能性があり、食肉処理場で採取したリンパ節の検体の 13%でウイルスが確認されたとの報告がある。また同じ研究チームは、ラクダ農場とラクダの処分場の職員の 8.7% で抗体を確認している。この中で重病患者が報告されていないことから、MERS は、これまで知られているより、ずっとありふれた病気であり、ほとんどの感染は軽い症状か無症状に終わるのかも知れない。カタール政府は 2日、ラクダ関係業種で労働者を守るためのガイドラインを示し、頻回の手洗いと防護マスク protective face masks (気温50℃のカタールでの実行は非現実的)、防護衣、手袋の着用を推奨している [See "Supreme Health Council issues new MERS guidelines in Qatar", dated 5 Jun 2014]。

● エボラウイルス病 WHO、シエラレオネ(2件)
[1] WHO update 5 Jun 2014
 情報源 WHO/AFRO, Epidemic & Pandemic Alert and Response (EPR), Outbreak News, Ebola virus disease, West Africa、2014年6月5日
ギニア 2日から3日までの間に新たに 11人の感染 (8 confirmed, 1 probable, and 2 suspected) と 3 new deaths が報告された。報告されたのは Conakry (7 new cases and 1 death), Gueckedou (2 new cases and 1 death), Telimele (1 new case and 0 death), and Boffa (1 new case and 1 death) の各地域であり、今回の報告の結果、ギニア国内の EVD [Ebola virus disease] の合計患者数は 344 (laboratory confirmed 207, probable 81, and suspected 56) including 215 deaths となった ...
シエラレオネ 2 and 5 Jun 2014 の間に、9 new suspected cases が報告され、合計患者数 EVD clinical cases は 81 (31 confirmed, 3 probable, and 47 suspected) including 6 deaths となった。シエラレオネの感染発生の中心 the epicentre of は Kailahun である ...
リベリア 6 Apr 2014 以降、新たな感染は報告されていない。
[2] 信頼と自信の回復 Gaining community trust and confidence
 情報源 CIDRAP (Center for Infectious Disease Research & Policy) News、2014年6月6日。
原著 Ebola in west Africa: gaining community trust and confidence. The Lancet 2014. 383(9933): 1946. doi:10.1016/S0140-6736(14)60938-7 
7日発行のランセット誌の論説は、エボラウイルス感染流行に衰えが見えない原因の 1つである、ギニアやシエラレオネの国民による流行の調査に当たる保健当局者らへの投石やシエラレオネにおける(入院中の)医療施設からの家族の引き揚げなどの、市民の抵抗 community resistance に触れている ...
[Mod.JW-事態は悪化しているようであり、ギニアだけで1000人近い接触者が監視対象となっており、ほとんど不可能な作業と思われる。国境のポイントや埋葬地の管理も極めて困難である。地理的に考えにくいニュース The occasional geographically challenged news outlet として、パプアニューギニア New Guinea (Papua New Guinea)! での発生が報じられた。確かにフィリピンに近いことから、The Ebolavirus-Reston (EBOVR) virus が発生する可能性はあるが、 -- but EBOVR によるヒトでの顕性感染は報告されたことはない]

PRO/AH/EDR> Ebola virus disease - West Africa (58): Sierra Leone, challenges
Archive Number: 20140607.2526192
[1] シエラレオネ
 情報源 Global Post, Xinhua News Agency report、2014年6月6日
シエラレオネでは 33例の確定診断されたエボラウイルス疾患患者のうち死者が 6人となったことが、6日保健省から報告された。積極的なサーベイランスの結果である、と説明されている
[2] 経済的影響、シエラレオネ、ギニア
 情報源 The American Interest、2014年6月7日

● プリオン病 VCJD、コメント
PRO/AH> Prion disease update (05): VCJD case in Texas, comment
Archive Number: 20140607.2525600
 投稿者 米・National Cattlemen's Beef Association、Kathy Simmons, DVM、2014年6月5日
20140604.2519285 に関し。
情報提供された Eメールの中で 1か所気になるところがあり、それは以下の部分である; "米国内ではなく、英国滞在中の感染である可能性が最も高いが、どの VCJD 患者発生報告国とも関連性がないとすれば、テキサス Texas 州のウシに BSE プリオンが存在する可能性がある”。
CDC も テキサス州保健当局も米国内のウシの BSE プリオンに関して一切コメントしていない。
[Mod.DK- 「米国外の感染で、英国内で感染した可能性が最も高い」という部分と、the CDC report にある "4例目となった今回の患者に欧州から中東の広い範囲への渡航歴があり、米国外での感染の可能性を高いことを支持する" については同意する。一方、誰も (neither the CDC nor ProMED-mail) 米国内で発生したとは考えていない]

● ブルセラ症 イスラエル
PRO/AH/EDR> Brucellosis, human - Israel: (HZ) RFI
Archive Number: 20140607.2525983
 情報源 YNET [in Hebrew]、2014年6月2日
Brucellosis outbreak due to unpasteurized milk

[HaZafon (Northern District)] the Western Galilee にある、病院 the Nahariya hospital 内で起きているブルセラ症感染流行 an unusual outbreak of brucellosis により、過去 2週間で約 30人の患者が治療を受けた。約半数が小児の患者だった。"Malta fever" とも呼ばれるこの病気の患者から、同菌が確認されたと保健省から発表された。この細菌は、感染した動物のミルクから作られたチーズやミルクから感染することが知られている。患者は未殺菌チーズを摂取した The Druze villages Yarka and Julis の住民で、半数が小児であり、同じチーズを摂取したと見られる親戚だった ... 10日前にはエルサレム Jerusalem においても、パレスチナ the territory of the Palestinian Authority [West Bank] から持ち込まれた未殺菌のチーズによる別の感染流行が確認されている。

● 腸管出血性大腸菌 (EHEC)  アイルランド
PRO/AH/EDR> E. coli EHEC - Ireland: link to well water
Archive Number: 20140607.2524557
 情報源 RTE News、2014年6月5日
環境保護局 The Environmental Protection Agency [EPA] が井戸の所有者らに対し、各自の井戸のチェックを勧めている。保健当局者 The Health Service Executive は、腸管出血性大腸菌の感染患者 cases of enterohemorrhagic _E. coli_ (EHEC) infection が増えていることへの注意を呼びかけている。患者を解析した結果、治療を受けた患者は、私設井戸を利用している割合が 4倍以上高かった

● コレラ、下痢症 ネパール
PRO/EDR> Cholera, diarrhea & dysentery update (38): Nepal
Archive Number: 20140607.2523842
[1] コレラ - ネパール (Rautahat District)
 情報源 Republica、2014年6月6日
Gaidatar VDC [village development committee] of Rautahat district で 1か月半前に始まったコレラ cholera 感染流行により、少なくとも 2人が死亡し、900人以上が感染した
[2] 下痢症- ネパール(Bajura District)
 情報源 Republica、2014年6月6日
the District Health Office, Bajura では、連日約 25人の患者が病院の救急室を受診している
[3] 下痢症- ネパール(Western Region)
 情報源 Republica、2014年6月7日
Damauli Hospital [Tanahu District] で発熱と下痢に苦しむ患者が増えている。5月中旬以降、病院の受診者が増えている