2015年11月1日

エボラ (122) WHO F、CDC、ギニア 疑い
梅毒-米国 (15) MSM
肺炎、原因不明-韓国 (02) 獣医学生
ポリオ (08) -パキスタン など

エボラ (122) WHO、CDC、ギニア 疑い
PRO/AH/EDR> Ebola update (122): WHO, CDC updates, Guinea, susp, research, funding
Archive Number: 20151101.3759996
[1] WHO Ebola Situation Report
情報源 WHO Ebola Situation Report - 28 Oct 2015、2015年11月1日。
厚労省検疫所 FORTH より。
10月25日までの 1週間に、新たなエボラ出血熱の確定患者 3人 (全員がギニアのフォレカリア県下の Kaliah(カリア)の同一家族内から) 報告された。ギニアは先週も 3人の患者が報告している。患者 3人は、先週、同じ地域内での患者とつながりのあるハイリスクの接触者として登録されていた。現在、ギニアでは364人の接触者が観察下にある ... シエラレオネでは 6週間続けて確定患者数がゼロと報告され、11月7日にエボラ出血熱の感染流行の終結が宣言される予定。
患者発生数は 13週連続して 5人以下で、ウイルスの感染伝播は地理的にギニア西部とシエラレオネの僅かな狭い地域に絞られてきた ...
10月25日までの 1週間に報告された 3人の患者は、全員がフォレカリア県下のカリアの Kondeyah 村に住む同一家族内の、妊娠 7か月の 25歳女性、10歳の息子と 4歳の娘で、現在、全員が治療を受けている。患者らは、Ratoma(ラトマ)の感染連鎖から繋がるフォレカリアの感染経路で 7、8、9番目の患者となる。この感染経路は 10歳の少女から始まった。少女は病気の発症後にいくつもの伝統治療師のところへ治療を求めてラトマからフォレカリアへと移動してきた、接触者登録のない患者だった。
シエラレオネのボンバリとカンビアでは、この地域で活動性のある最近の 2つの感染経路に関連する接触者全員が 21日の観察期間を終えた。また、治療を受けた最後の患者が 9月25日に 2回目の連続検査でも陰性の結果を得て、回復が確認された。さらなる患者が報告されなければ、この国では11月7日にエボラ出血熱の感染流行の終結が宣言される予定である。
[2] CDC update 28 Oct 2015
情報源 Bioprepwatch、2015年10月28日。
米国疾病予防対策センター The U.S. Centers for Disease Prevention and Control (CDC) は 28日、西アフリカのエボラウイルス感染流行 the outbreak of the Ebola virus in West Africa に関する情報を更新した。今回更新された情報では、アウトブレイクの患者は合計 28575人とされている。内訳は、検査で確定診断された 15 243 cases と suspected and probable cases である。アウトブレイク開始以降の死者は 11 313人である。以下、シエラレオネの排除宣言の可能性、ギニアで先週の 3例、米国は 9月3日に排除宣言したリベリアからの渡航者に対する入国時の特別スクリーニングを中止した一方で、シエラレオネとギニアからの旅行者への措置は継続されることなど。
[3] ギニア: 3 new cases of Ebola
Guinea records 3 new cases of Ebola, brings total to 9
情報源 News24、2015年10月29日。
 [Mod.JW - the national center for the fight against Ebola virus disease (EVD) の広報担当者は (28 Oct 2015)、ギニアで新たに 3人がエボラ EVD に感染したと述べた。The 3 new EVD patients は、Forecariah (western Guinea) において EVD により死亡し、防護措置が取られないまま死体が取り扱われた女性から感染した。"同センターでは合計 9 人が治療を受けており、多くがこの死亡した女性に関係している" と述べた ... ]
[4] Suspected, research, funding

Suspected
1 Nov 2015 ギニア: Newborn tests positive for Ebola despite healthy parents
 [Mod.JW -シエラレオネとの国境に近いギニアの the town of Forecariah において、"healthy parents (感染のない両親)" から生まれた新生児 1名が、エボラウイルス検査で陽性となったと 1日、the communication officer of the national response coordination against the epidemic が明らかにした。そもそもなぜ両親が検査されたのか ...  (既感染患者の) 接触者だったのか?]
28 Oct 2015 シエラレオネ: EID: Ebola Virus Disease complicated by late-onset encephalitis and polyarthritis
[原著タイトル Ebola virus disease complicated by late-onset encephalitis and polyarthritis, Sierra Leone [letter]. Emerg Infect Dis. 2016 Jan [date cited]  DOI: 10.3201/eid2201.151212]
29 Oct 2015 スペイン: Guinean tested for Ebola in La Coruna
[The Galicia regional health authority は 28 Oct 2015、ギニアの 24歳男性に行った検査 the 1st Ebola virus disease (EVD) test の結果が陰性となり、a 2nd test が 29 Oct 2015 に行われると発表した。24日にギニアからリスボン Lisbon に到着し、陸路で La Coruna まで移動した後 (受診した)、病院の救急室 the casualty department of the University Hospital in La Coruna で (発熱、嘔吐、下痢などの) 感染が疑われる症状を訴えた。隔離ユニットで Meixoeiro Hospital in Vigo に搬送され、検査が行われた。29日のスペイン語報道によると、2回目の検査の結果も陰性だった]

Research
1 Nov 2015 MSF Switzerland: Undercounting of Ebola cases
[原著タイトル Use of capture-recapture to estimate underreporting of Ebola virus disease [letter]. Emerg Infect Dis. 2015 Dec [Accessed 1 Nov 2015]. ]
31 Oct 2015 英国: MoD test lifespan of Ebola and plague using spider web
[生物兵器が使用された戦場やテロ発生地域が、再び足を踏み入れて安全であるかを知るために、クモの巣を使う方法が研究者らにより考え出された。the Defence Science and Technology Laboratory の研究者らは、厳しい条件下で、クモにフレームに沿った繊細な網 ultra-fine webs を張り巡らさせ、次にこの網を致死性細菌で満たした doused in deadly bacteria。このフレームは特殊容器に容れられ、エボラウイルスやペスト菌などの致死性微生物を吸着 absorb しないため、研究者らが、大気の条件を変化させることで、細菌が死滅するまでの期間を調べることが可能となった。さらに、温度、湿度、光などの条件をどのように変化させれば、外部環境内のエアロゾル化された感染病原体 infectious aerosols の生存期間を短縮できる mimic かが検討された]

Funding

関連項目 (121): WHO update, susp. vaccine, research, funding 20151028.3751305

サイクロスポーラ症-英国、カナダ メキシコから、RFI
PRO/EDR> Cyclosporiasis - UK, Canada: ex Mexico, RFI
Archive Number: 20151101.3759380
情報源 Eurosurveillance 2015;Volume 20(43)、2015年10月29日。
原著タイトル Cyclospora infection linked to travel to Mexico, June to September 2015. Eurosurveillance 2015;Volume 20(43).
Between 1 Jun and 22 Sep 2015 に、メキシコ the Riviera Maya region of Mexico から帰国した旅行者 176人で、サイクロスポーラ _Cyclospora cayetanensis_ が確認されている。79人が英国、97人がカナダで確認された。英国の患者が、食品曝露に関する質問票に答えた ...
参考項目 USA (05): ex Mexico: 20150827.3606898

口蹄疫-マグレブ (12) モロッコ CS ウシ RFI
PRO/AH> Foot & mouth disease - Maghreb (12): Morocco (CS), bovine, RFI
Archive Number: 20151101.3758850
情報源 La Nouvelle Tribune [in French]、2015年10月31日。
食品安全当局 The National Health Security Office of foodstuffs (ONSSA) は [31 Oct 2015]、Douar Lmouarid (in the rural commune Bouhmame, province of Sidi Bennour ) の農場 1ヶ所において、ウシの口蹄疫 a foot and mouth disease [FMD] outbreak が発生したと発表した ...

梅毒-米国 (15) IN 増加、MSM
PRO/EDR> Syphilis - USA (15): (IN Indiana ) rising incidence, MSM
Archive Number: 20151101.3758678
[1]
情報源 JConline Lafayette Journal & Courier、2015年10月30日。
郡保健当局 The Tippecanoe  County Health Department は、同地域内での梅毒の患者数 the number of syphilis cases 増加を注視している。今年 [2015]、Tippecanoe County において 12 reports of syphilis 報告があったが、過去 4年間はいずれも 5 reports 未満であったと 30日、当局が説明している ...
[2]
情報源 WNDU.com、2015年10月30日。
州内で梅毒 syphilis 患者の急増が認められていることを受け、州保健当局 State health officials は医療従事者に対し、梅毒感染リスクに対する患者教育と、積極的な検査および治療を促している。暫定的データながら、between 10 Jan and 3 Oct of this year [2015] に、発症 1年以内の早期症例 357 early syphilis cases が報告されており、これは 2014年同期に診断された 234例より約 53 % 多い。患者の大部分が男性同性愛者 men who have sex with men [MSM] であるが、異性愛者の感染例 heterosexual cases も確認されている。妊娠女性での先天性梅毒感染例 (の出産) も増えている ...

肺炎、原因不明-韓国 (02) SO 獣医学生
PRO/EDR> Pneumonia, cause unknown - South Korea  (02): (SO) vet students
Archive Number: 20151101.3758677
[1]
情報源 Korean Ministry of Health [in Korean]、2015年10月28日。
Konkuk University で発生した、肺炎様症状の原因不明の疾患に関する、疫学調査が開始された。韓国疾患対策予防センター The Korean Center for Disease Control & Prevention [KCDC] は、19日に Konkuk University Animal Life Sciences Building から Gwangjin-gu Health Center に対し、3人の原因不明の肺炎患者が報告されたことを受け、(on 28 Oct 15)  Konkuk University に疫学チームを派遣したことを明らかにした ... 27日に、新たに 10人の患者が確認されている。患者の発生は 3ヶ所の研究施設 laboratories inside the building に限定されている。From 19-28 Oct 2015、21 人が、肺炎、呼吸器症状、発熱などの症状を発症した。患者らは原因が特定されるまで、the National Inpatient Hospital で治療されることになっている。Konkuk University も施設を閉鎖している。 ...
[2]
情報源 保健福祉省 [in Korean]、2015年10月29日。
29日現在、the Korea Centers for Disease Control & Prevention は、Konkuk University が関連する、合計  31 unknown-cause respiratory disease cases の調査を行っている。前日から 10例増加した。31人の患者は、発熱および呼吸器の症状を訴えており、うち 23人が病院 the National Inpatient Hospital で治療を受けたが、比較的症状が軽い 8例は自宅隔離されている。疫学調査では、原因不明の呼吸器疾患の患者 31人は全て the Animal Life Science building で発生し、この 1週間に集中していることから、建物内の共通因子により起きたことが示唆されている ...
実施された検査の結果:
- 一部の患者に遺伝子および血清抗体検査を行い、陰性
- PCR test result negative infectious disease
- 呼吸器感染する細菌: マイコプラズマ、クラミジア、百日咳、ジフテリア
- 呼吸器ウイルス: Merck's、アデノウイルス、RS ウイルス、パラインフルエンザウイルス、virus meth pneumophila、Boca ウイルス、インフルエンザウイルス、コロナウイルス
- PCR negative であった感染症、ブルセラ症、Q 熱、レジオネラ症について、3週間後の回復期血清の抗体検査を実施予定
- 化学物質や環境因子についても幅広く調査中 ...
[3] Report on the 2nd day respiratory disease investigation arising from Konkuk University
情報源 保健福祉省 [in Korean]、2015年10月30日。
The Korea Centers for Disease Control & Prevention は、Konkuk University's respiratory disease outbreak に関連して 10月29日までに実施された 16種類の細菌およびウイルスに対する検査では、特異的所見は得られなかったとしている。患者 1名について、一般的なかぜのウイルスライノウイルス rhinovirus が遺伝子検査で確認されたが、全ての患者で確認されたわけではなく、呼吸器疾患との関連は薄い irrelevant と考えられている。また、ブルセラ症、Q 熱、レジオネラの血清抗体検査は陰性で、3週間後に 2回目の検査が行われる予定。
30日現在、合計 45人について調査中で、画像で肺炎が確認 confirmed pneumonia radiological patterns された 34例が、the suspected patients とされている。7ヶ所の病院に分かれて隔離の上治療を受けており、発熱、筋肉痛、軽度の肺炎症状が認められているものの、これまでのところ 34人の中で重症例は確認されていない。自宅隔離の11人については、胸部画像検査後に、suspected patients として隔離すべきか否かを判断する。
* 症例定義 Suspected Patients とは: Konkuk University Animal Life Sciences Building への after 8 Oct 2015 の立ち入りがあり、37.5 C 以上の発熱と胸部画像検査で肺炎像が認められるもの
 ... 建物の管理について、原文参照願います。
 [Mod.ML - ... 現在、8日以降に Konkuk University Animal Life Sciences Building を訪れ、37.5 ℃以上の発熱と胸部レントゲン検査で肺炎像が認められた 34例の患者があり、臨床症状として、発熱、筋肉痛、軽度の呼吸器症状があるが; 重症例はない。3件目の記事によると、疫学調査は the 5th floor laboratory of the Konkuk University Animal Life Science Building に焦点を当てて行われており、この地点で多くの患者が感染源に曝露したと見られている。病原体は特定されておらず、さらに詳しい調査の報告を待ちたい。Konkuk University は、ソウル Seoul と Chungjuis にある私立大学で、Gyeonggi Province はソウルを取り囲んでいる。Chungju は、North Chungcheong Province にある都市で、ソウルの南東部に当たる ... ]
関連項目 South Korea: (SO) vet students, RFI 20151030.3756621

ポリオ (08) -パキスタン
PRO/EDR> Poliomyelitis update (08): Pakistan 
Archive Number: 20151101.3758643
情報源 The Nation、2015年10月29日。
2015年の異なる時期に、パキスタン国内の少なくとも 10ヶ所以上 different cities の汚水で、ポリオウイルス polio virus が確認されていることが、28日明らかになった。Multan, Peshawar, Rawalpindi, Lahore, Faisalabad, Jacobabad, Sukkur, Karachi, Quetta, Killa Abdullah and Dera Ismail Khan [DI Khan] で行われた the Pakistan Polio Eradication Initiative の調査で判明したもので、"Four areas が、主なウイルスの温床 major reservoirs of polio virus であり、人々の移動に伴って他の地域にウイルスも移動する" としている。 (4つの) The areas とは、Federally Administered Tribal Areas (FATA), the Quetta block (Killa Abdullah) in Balochistan, some parts of Khyber Pakhtunkhwa province and the Gadap, Baldia and Gulshan-e-Iqbal areas of Karachi である。国内で報告された全ポリオ患者の 70 % 以上がこれらの地域 these reservoir areas から報告され、他の地域のポリオ患者から報告される野生株ウイルスの大部分が、これらの地域と遺伝学的関連性が認められると報告されている。労働者や牧民が出稼ぎのために他の地域に移動する収穫期は、最もウイルスの移動が起こりやすい時期と見られている。2014年に 306人の患者が報告されてから一転して、2015年は本報告までにthe Polio Eradication Programme in Pakistan から報告されたのはわずか 38 cases である。2014年の急増により政府当局はポリオ撲滅戦略の見直さざるを得なくなったとされている ... 詳細な発生地域等、原文参照願います。
 [Mod.LK -2014年末までにポリオ排除を目指したが不成功に終わったパキスタンは、2016年5月までにポリオを終息させる新たな目標を掲げている。The report from the Polio Eradication Initiative, 28 Oct 2015 によれば、同日までのパキスタンでは 38 wild-type polio cases と、zero circulating vaccine-derived poliovirus cases が報告されている;
- No new wild poliovirus type 1 (WPV1) cases were confirmed in the past week. The most recent case had onset of paralysis on 16 Sep [2015] in Peshawar. The total number of WPV1 cases for 2015 remains 38, compared to 219 at this time last year [2014].
- No new type 2 circulating vaccine-derived poliovirus (cVDPV2) cases were reported in the past week, and no cases have been reported in 2015. The number of cVDPV2 cases reported in 2014 remains 22. The most recent case had onset of paralysis on 13 Dec 2014.
最も多くのポリオ患者が報告されているのはパキスタンで、次いでアフガニスタンが多い。ポリオが常在するこれら 2か国から排除することが、公衆衛生が弱く、予防接種が不十分な脆弱な国々を守るために必須となる]