2015年12月4日

肺炎マイコプラズマ 英国、マクロライド耐性 Eurosurveillance
カルバペネム耐性腸内細菌 米国 OXA-48 2014-2015 MMWR
MERS-CoV 韓国、潜伏期間と死亡率 EID
マラリア P. knowlesi シンガポール、ブルネイから

● 肺炎マイコプラズマ 英国、マクロライド耐性
PRO/EDR> Mycoplasma pneumoniae - UK: (England) macrolide resistance, 2014-2015
Archive Number: 20151204.3841091
 情報源 Eurosurveillance Volume 20, Issue 48、2015年12月3日
Detection of macrolide resistant _Mycoplasma pneumoniae_ in England, September 2014 to September 2015
肺炎マイコプラズマ _Mycoplasma pneumoniae_ 感染は、小児を中心とした肺炎の原因となりうる。世界的なマクロライド (抗生物質) 耐性 _M. pneumoniae_ の拡がりにより、治療の選択が狭まることが懸念されている。
from September 2014-September 2015 のイングランド England とウェールズ Wales で採取された 43件の臨床検体のうち、9.3 %マクロライド耐性につながる変異が検出された。

● カルバペネム耐性腸内細菌 米国: OXA-48 カルバペネマーゼ、2014-2015 MMWR
PRO/EDR> Carbapenem-resistant Enterobacteriaceae - USA: OXA-48 carbapenemases, 2010-2015
 情報源 Morbidity and Mortality Weekly Report (MMWR) vol. 64(47);1315-6、2015年12月4日
Notes from the Field: Carbapenem-resistant Enterobacteriaceae Producing OXA-48-like Carbapenemases -- United States, 2010-2015
カルバペネム (抗生物質) 耐性腸内細菌 Carbapenem-resistant Enterobacteriaceae (CRE) は、ほとんどの抗生物質に耐性を示し、しばしば医療現場での感染により高い死亡率の原因となっている。カルバペネム系ほかほとんどの抗生物質を不活化する、プラスミドにコード化された、カルバペネマーゼ酵素を有する菌株である CRE が、世界的に急速に拡散する可能性があることは、肺炎桿菌カルバペネマーゼ the _Klebsiella pneumoniae_ carbapenemase [KPC] やニューデリーメタロベータラクタマーゼ the New Delhi metallo-beta-lactamase [NDM] を産生する CRE が拡散したことを見れば、公衆衛生上の最大の懸念であることは明らかである。
最近中国から報告された、最終的な治療薬であるコリスチン colistin に対する、プラスミドを介した耐性など、新たな腸内細菌の耐性が報告されており [20151122.3810204]、また、新たに承認された抗生物質 ceftazidime-avibactam に対しても、米国内で分離されたカルバペネマーゼ産生肺炎桿菌の耐性が確認されたことから、迅速な CRE の感染拡大抑止の継続が求められている。感染拡大を防ぐため、カルバペネマーゼの発生を監視することが重要である; carbapenemase-producing CRE を保有する患者の発見が、感染伝播に基づく予防策と環境衛生保持の確立につながる [CDC]。
The OXA-48 carbapenemase は 2001年にトルコの腸内細菌で初めて確認され、その後世界中から OXA-48-like variants の報告が続いた。 米国内では 2013年に初めて OXA-48-like carbapenemases が報告され、2012年に米国外で入院歴のあるバージニア Virginia 州の患者からの 2株と、遡及して確認された 2009年の分離株について述べられた。

● MERS-CoV 韓国、潜伏期間と死亡率 EID
PRO/AH/EDR> MERS-COV (158): South Korea, mortality
Archive Number: 20151204.3839901
 情報源 CIDRAP (Center for Infectious Disease Research & Policy) News、2015年12月2日
 Researchers link longer MERS incubation to lower risk of death

潜伏期間 --ウイルス曝露から発症までの期間 -- が長いほど、韓国の MERS-CoV 患者の死亡リスクが低かったことが、科学雑誌 Emerging Infectious Diseases [1 Dec 2015] 掲載の論文で報告された。フランスと香港の研究者らが 170人の患者のデータを解析し、このうちの 109人について、曝露に関するデータが利用可能だった。著者らは、死亡した患者の潜伏期間が 6.4日間であったのに対し、生存した患者では 7.1日間であることに気付いた。計算によると、潜伏期間が 1日延びるごとに、死亡リスクは 17 % 減少した。調査した研究者らは、以前の SARS (severe acute respiratory syndrome) でも同様の傾向を指摘していた。SARS も同じくコロナウイルス a coronavirus (の感染) が原因である。
原著タイトル Association between severity of MERS-CoV infection and incubation period. Emerg Infect Dis 2016; 22(3)

● マラリア P. knowlesi シンガポール

PRO/EDR> Malaria, P. knowlesi - Singapore : ex Brunei (Ulu Temburong Nat'l Park)
Archive Number: 20151204.3839386
 投稿者 シンガポール・National University of Singapore、Hsu Li Yang、2015年12月2日。
 _Plasmodium knowlesi_ malaria, human, Temburong National Park, Brunei
2例の _Plasmodium knowlesi_ malaria 患者について報告する。
between 2-9 Nov 2015 の、ブルネイの国立公園 Temburong National Park, Brunei への、10歳代 24人と成人 3人のキャンプ旅行後に発生したもので、いずれの患者も 11月20日に発症した。_P. knowlesi_ の診断は、PCR speciation で行った。キャンプの参加者の中で、マラリア予防内服を行っていたものはいない。

● じん肺 オーストラリア
PRO/EDR> Pneumoconiosis - Australia: (QL)
Archive Number: 20151204.3839036
 情報源 The Guardian、2015年12月3日
オーストラリアで 60年以上ぶりとなるじん肺 case of "black lung" の患者と診断された。検査で初期の所見が見逃されたまま 6年間地下鉱山で勤務した炭鉱労働者だった。今年 [2015] 診断された 4例のじん肺 pneumoconiosis 患者のうちの 1人であるこのクイーンズランド central Queensland の男性は、鉱山関係の仕事から離れたと考えられていたが、石炭洗浄施設 coal-washing facility で仕事を続けており、粉塵に曝露したと説明されている 

● 慢性消耗性疾患、シカ科 米国(2件)
情報源 Wisconsin Department of Agriculture, Trade and Consumer Protection、2015年12月3日
CWD-positive white-tailed deer found on Oneida County hunting preserve
Oneida County [Wisconsin ウィスコンシン州] のハンティングエリアの 1頭のシカ A white-tailed deer が、慢性消耗性疾患 chronic wasting disease (CWD) 検査陽性となったと、[3 Dec 2015] 州獣医学当局者 State Veterinarian が明らかにした

PRO/AH/EDR> Chronic wasting disease, cervid - USA (17): (MO)
Archive Number: 20151204.3839038
 情報源 Chronic Wasting Disease Blogspot、2015年12月3日
ミズーリ州当局 The Missouri Department of Conservation (MDC) は、Franklin County [Missouri] のシカ an adult, male white-tailed deer の慢性消耗性疾患 chronic wasting disease (CWD) 検査が陽性であったと報告した。同郡のシカで報告されたのは、2012年以来

● ブルセラ症 イスラエル
PRO/AH/EDR> Brucellosis - Israel :(05): (HD Hadarom) melitensis, bovine, spread
Archive Number: 20151204.3840328
 情報源 Hachaklait Clinical Veterinary Services, head veterinarian's weekly report No 2015/49 [in Hebrew; subscription required]、2015年12月4日
Kibbutz Grofit での定期検査 the dairy operation で、今週、新たに 7 頭の乳牛のブルセラ菌 _Brucella melitensis_ 感染が確認された。

● 新型 pestivirus、ブタ 米国
PRO/AH/EDR> Novel pestivirus, swine - USA: (KS) research
Archive Number: 20151204.3839035
 情報源 National Hog Farmer、2015年12月2日
カンザス州立大学獣医学診断研究所 Kansas State University's [KSU] Veterinary Diagnostic Laboratory の研究者らが、これまでブタに明らかな病原性を示してきた a real pest for pigs、新たなウイルスを発見し、開発された診断検査により、同疾患の理解が進むことが期待されている。この研究者らは、このウイルスが a member of the aptly name pestivirus family であることを確認した。ノースカロライナ North Carolina 州の獣医から提出された検体で、同地域では、抑制不能な身体の震え shaking または企図振戦 intention tremors が観察され、700頭近いブタが死亡していた

● キュウセンヒゼンダニ、ラマ ノルウェー
PRO/AH/EDR> Psoroptic mange, llama - Norway : 1st rep
Archive Number: 20151204.3839635
 情報源 The Sheep Site、2015年12月2日
ノルウェー獣医学研究所 The Norwegian Veterinary Institute が初めて、ラマ llama の the scabies mite _Psoroptes ovis_ の感染を確認した。2015年のこれまでに、アルパカ alpaca の群れ 3 herds で確認されていた

● タイレリア症、ウシ オーストラリア
PRO/AH/EDR> Theileria, bovine - Australia (03): (VI)
Archive Number: 20151204.3839037
 情報源 ABC (Australian Broadcasting Corporation) Rural年12月3日。
ビクトリア州 West Gippsland [Victoria] の酪農業者 2名が、ウシたちが元気がない
lethargic ことに気付き、獣医師に連絡したところ、泌乳量を 20 % 減少させる、血液中の寄生虫感染が分かった

● 野菜のウイルス スペイン
PRO/PL> Vegetable viruses - Spain: (AN Andalusia) alert
Archive Number: 20151204.3839034
 情報源 HortiDaily、2015年11月25日
Alert for whitefly, thrips and virus diseases