2017年11月18日

マールブルグ病 ウガンダ
エボラ 重症化マーカー
食中毒性麻痺疾患、原因不明 ニュージーランド

● 原因不明の疾患 インド、 コメント
PRO/AH/EDR> Undiagnosed illness - India (03): (KA) comment
Archive Number: 20171118.5452505
 投稿者 印・Christian Medical College,T. Jacob John 2017年11月14日
20171114.5443772 に関し。
レプトスピラ症の可能性が高い。Mysuru において雨期の後に発生し,体部の痛み,発疹,2-3週間続く発熱があり,デング熱とチクングニア熱の検査が陰性であることから。

● マールブルグ病 ウガンダ
PRO/AH/EDR> Marburg virus disease - Uganda (07): (MX) susp.
Archive Number: 20171118.5452498
 情報源 URN 2017年11月17日
Lia primary school プライマリスクールの 16歳の生徒の原因不明の死亡が発生し,Moroto district でサーベイランス health surveillance が行われている。14日,マールブルグウイルス the Marburg virus (感染)と見られる症状で,同校の生徒 6人が Moroto Army Barracks HC1V を救急受診した。医療関係者は,患者には出血と吐血が見られたと話している。15日に死亡し,Oyam district に埋葬された。死亡した原因を確認するため,患者の血液検体が the Uganda Virus Research Institute, Entebbe に送られた ... 10月19日に Kween district, Sebei sub-region においての発生が確認されて以来,Moroto で確認された初めての患者 the 1st case of Marburg となる。
11月14日現在,3 cases including 2 confirmed cases and one probable case が確認され,いずれも死亡している。3例は同じ家族だった。The 1st probable case は,コウモリの巣窟である the area of Kaptum 付近でたびたび猟を行っていた 35歳の牧民で, Marburg-like symptoms のため 9月20日に入院し 5日後に死亡した。The 1st and 2nd confirmed cases は彼の親族でその後に死亡している。この男性の死亡の前に the 2nd confirmed case は,West Pokot County の親戚と Trans Nzoia County の伝統的施術者を訪ねてケニアを訪れていた。患者が発生した地域は辺境の山岳地帯で,ケニアとの国境地帯にアリ,カンパラ Kampala の北東約 300km にあり,the northern slopes of Mount Elgon National Park に位置する。The Mount Elgon caves は人気の観光地 a major tourist attraction で,the Marburg virus の感染源であるオオコウモリの大生息地 large colonies of cave-dwelling fruit bats である ...
[Mod.TY-  今回の症例は,the 3-case cluster in Uganda からかなり離れた地域で発生しており,あきらかに独立した事例 independent Marberg virus acquisitions である。ウガンダで最近発生した症例のサマリーとケニアでの感染の可能性についても述べられている]
関連項目 Uganda (QW,QP), Kenya (TN) WHO 20171108.5430664

● エボラ 重症化マーカー
PRO/AH/EDR> Ebola update (41): biomarkers, diagnostics, news
Archive Number: 20171118.5451371
[1] 重症化マーカー Biomarkers of severe disease
 情報源 Eureka Alert 2017年11月16日
16日に雑誌 Cell Host and Microbe に掲載された,シエラレオネの患者の血液検体についての分子学的研究 a comprehensive and complex molecular study で,the University of Wisconsin-Madison の研究チームが,将来のエボラウイルス疾患 Ebola virus disease の治療に役立つ可能性のある指標を発見した ... 致死性の感染と非致死性の感染を分ける,11 biomarkers を発見し,2項目について病初期にスクリーニングすれば,死亡の可能性を正確に予測できることを確認した。著者である同大学ウイルス学部の河岡Yoshihiro Kawaoka 教授は,乏しい治療資源を the sickest patients に投入 ... 長文。
[原著タイトル Multi-platform 'Omics Analysis of Human Ebola Virus Disease Pathogenesis, Cell Host & Microbe(2017),
Supplemental Information includes 7 figures and 7 tables ... ]
[2] 診断アプローチ Diagnostic approach
 情報源 The Lancet 2017年11月11日
原著タイトル Diagnostic preparedness for infectious disease outbreaks. The Lancet 390 (10108): 2211-2214, 11 November 2017. DOI: http://dx.doi.org/10.1016/S0140-6736(17)31224-2
要約
... the 2014-15 Ebola epidemic において,ultimately effective ではあったが,診断に時間と費用がかかった ...Such a partnering model between CEPI, FIND, and other key diagnostics players such as Institut Pasteur (CEPIdx) would need to have a unified vision for achieving diagnostic preparedness and response.
[3] News scan
 情報源 Cidrap 2017年10月31日
若い人に比べて高齢者の致死率が高いことの原因の 1つが,葬儀への参列が多いこと Greater participation in funerals である可能性があると,30日に the American Journal of Tropical Medicine and Hygiene 誌上で発表された ...
原著タイトル Prognostic and Predictive Factors of Ebola Virus Disease Outcome in Elderly People during the 2014 Outbreak in Guinea . Am J Trop Med Hyg. 2017 Oct 30. doi: 10.4269/ajtmh.17-0372.
[4] News scan 2
 情報源 Cidrap 2017年10月31日
アフリカ中央部と西部の森林伐採 recent deforestation in Central and West Africa が,エボラアウトブレイク発生が増加した要因である可能性があると,30日,the latest issue of Scientific Reports で報告された ...
原著タイトル Recent loss of closed forests is associated with Ebola virus disease outbreaks. Sci Rep. 2017 Oct 30;7(1):14291. doi: 10.1038/s41598-017-14727-9.

● チクングニア パキスタン
PRO/EDR> Chikungunya (46): Asia (Pakistan)
Archive Number: 20171118.5452235
 情報源 Daily Times 2017年11月18日
カラチ Karachi 市で新たに 9例の患者 chikungunya suspected cases が報告され,1月1日以来の患者数が 3994 例となった。シンド州保健当局 Sindh Health Department は合計 4724 chikungunya suspected cases を報告しており,これには 3994 from Karachi and 730 from other districts of the province が含まれている。11月のこれまでに,市内で 86 chikungunya suspected cases が確認されている ... 2016年,カラチで合計 405 Chikungunya suspected cases が報告された。

● 鳥インフルエンザウイルス,ヒト アジア
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (79): Asia, silent spread
Archive Number: 20171118.5452196
 情報源 New York Times 2017年11月17日
... October 2016 以降,中国では a "5th wave" of H7N9 infections が起きている。1600人近いヒトが検査陽性となり,約 40 % が死亡している。患者の多くに live poultry との接触があるが,少数の集団発生では,ヒトからヒトへの感染伝播が疑われている。9月,the Centers for Disease Control and Prevention が,気がかりな変化 some disturbing developments についてまとめている。The H7N9 virus が鳥類においてより致死的となり,このことがヒトに対しても危険性を増すばかりではなく,より感染が容易になる easier to spot 可能性があるとしている。ウイルスは 2 系統 lineages -- called Yangtze (長江) and Pearl -- があり,ワクチン製造を困難にしている。10月,the World Health Organization は,寒い時期 cold weather に入り,また養鶏業者ら poultry farmers が同ウイルスおよび他のウイルスについてワクチン接種を行っていることから, new cases of H7N9 infection が予想されるとの新たな見通しを明らかにした。また the University of Wisconsin - Madison の著明なウイルス学者の Dr. Yoshihiro Kawaokaが,a Chinese H7N9 strain が,フェレットを死亡させるとともに,フェレット間で感染伝播もすることを示している。公衆衛生にとっても良くないこととしている ... The 2017-2018 flu season in the United States では今のところ例年と異なる脅威は見られていないが,ようやく冬季が終了したオーストラリアでは 10年に 1度の致死率 one of its deadliest outbreaks で,優位であった the H3N2 and B Yamagata strains は今,米国内でも最も多い株となっている。米国では 12月中旬以前にインフルエンザによる入院が増加することはまれで,オーストラリア人より多くの人々がワクチンを受ける傾向にある。

● サルモネラ感染症 米国、 ペットのカメ
PRO/AH/EDR> Salmonellosis, st. Agbeni - USA (02): pet turtles
Archive Number: 20171118.5452185
 情報源 CDC 2017年11月16日
Multistate Outbreak of Salmonella Agbeni Infections Linked to Pet Turtles, 2017
Outbreak Advisory
66 cases - 18 states - 23 hospitalizations - 0 deaths

● 食中毒性麻痺疾患、原因不明 ニュージーランド

PRO/EDR> Undiagnosed foodborne paralytic illness - New Zealand: (WK) rapid onset, RFI
Archive Number: 20171118.5448740
[1] 情報源 The Telegraph 2017年11月16日
ニュージーランドの 1家族のうちの 3人は,ハンティングで捕らえた野生のイノシシによる中毒が原因とみられる症状により入院中で,今も反応がない状態 "unresponsive" にあり,生涯麻痺 paralysis or tremors とつきあうことになる可能性がある。夫婦と夫の母親は,獲物のイノシシの肉などの夕食後に床に倒れ意識不明の状態で救急隊に発見された。7歳と1歳の子どもらはこの肉を食べておらず,発病もしていない。知人によると,10日に問題の肉を食べてから 30分以内に発病し,嘔吐を繰り返したという ... 急な発症であったことからボツリヌス症 botulism が疑われている ... 通常なら摂取から発症まで 12時間以上かかるが,(ボツリヌス毒が)非常に高濃度であればより早期となると専門家は説明している ... 17日に肉のサンプル検査が判明する ...
[2] 情報源 BBC 2017年11月16日
[3] 情報源 Newshub 2017年11月17日
ほぼ同内容
[Mod.LL- 私見では,食べてから発症までの時間が短いことから,ボツリヌス症には合わないと考える。通常,暴露から 18~36時間(6時間から最大 8日間)である ... 参考文献の紹介]
[Mod.TY- This does not seem like botulism。The US CDC は最短でも 4時間としており,短すぎる。また,ほかに何を食べたのか知らされていない ... Lone Star tick ダニ刺咬後の赤肉アレルギーなど ... ]

● リーシュマニア症,皮膚 チュニジア
PRO/EDR> Leishmaniasis, cutaneous - Tunisia: (TA)
Archive Number: 20171118.5451433
 情報源 Webdo [in French] 2017年11月17日
年初以来,the governorate of Tataouine において合計 150人の皮膚リーシュマニア症cutaneous leishmaniasis が報告されていると,公衆衛生当局者 the regional director of public health of the region が明らかにした。The delegations most concerned は those of Dhehiba, Remada and Ghomrassen であると述べている ... チュニジア国内では毎年約 3000例が報告され,特に rural areas of central and southern parts of the country の小児の感染が多い。

● 食中毒 ボツワナ
PRO/AH/EDR> Foodborne illness - Botswana: (CT) students, rape, sorghum, organophosphates susp
Archive Number: 20171118.5449219
 情報源 MMEGI online 2017年11月15日
多数の Nthompe Koma Primary School pupils プライマリスクールの生徒らが 13日,医療機関 Mahalapye health facilities に運ばれた。学校で食べたブドウかす rape による食中毒が疑われている ... 少なくとも 26 pupils が Mahalapye Hospital に入院となった。生徒らに配られた rape には最近殺虫剤が撒かれていた。生徒らは帰宅後,嘔吐と下痢が始まった。

● 狂犬病 イスラエル
PRO/AH/EDR> Rabies (46): Asia (Israel) animal, spread, human exposure
Archive Number: 20171118.5452455
 情報源 YNET [in Hebrew] 2017年11月18日
the Shfela region [South-center Israel]の 38歳男性が,the Ein Harod Ihud fishponds, in the Gilboa Region, northern Israel ["Hazafon"]において,ジャッカルに足を咬まれた。この地域でジャッカル襲われたのは,この 2か月で 8人目である。この旅行者が襲われた時に,ある女性がライフルでジャッカルを射殺した。 男性のケガの程度は軽症と伝えられ,救急室 the emergency room at Ha'emek Hospital in Afula で治療を受けた。post-exposure vaccinations を受ける予定である。18日のこれより前に,the Moshav Sdey-Trumot in the southern part of the Springs Valley で,ネコがジャッカルに襲われている。射殺されたジャッカルは,狂犬病の検査に送られた。16日にも,the village of Yokneam の農場のウシ 1頭が狂犬病検査で陽性であったことが明らかにされている ...