2022年3月5日

日本脳炎 オーストラリア
黄熱 ケニア
マラリア 南アフリカ
ポリオ マラウイ

● 日本脳炎 オーストラリア
PRO/AH/EDR> Japanese encephalitis - Australia (04)
Archive Number: 20220305.8701811
 情報源  Government of Australia Department of Health 2022年3月4日
豪・保健当局者 Australia's Acting Chief Medical Officer は,国内の日本脳炎ウイルス the Japanese encephalitis virus (JEV) に関し,発生が続く状況 the unfolding situation と述べている ... 3日,クイーンズランド Queensland の当局者が,州内で日本脳炎患者 a human case of JEV が発生したと明らかにした。最近,州南部各地を旅行しており,a Brisbane hospital 病院で治療を受けている。The Department of Health には,他にも複数の州から感染例が報告されており,原因不明の脳炎については,日本脳炎も含めたアルボウイルス疾患が調べられている ... 

PRO/AH/EDR> Japanese encephalitis - Australia (03): (VI, QL) spread
Archive Number: 20220305.8701785
[1] ヒトの感染 Human cases, Victoria
 情報源 The Guardian 2022年3月2日
州北部の動物におけるウイルス検出に続き,3人のビクトリア州民 Victorians が日本脳炎 Japanese encephalitis を発症し入院している。2月27日に州保健当局が,Echuca, near the New South Wales border のブタでウイルスが確認されたとして,注意喚起を行っていた。その後州内で 4人が感染し,南部では初めての感染報告とみられている。4人はいずれも入院となり,1人はすでに退院している ...  
[2] ブタ Pigs, people and climate
 情報源 The Sydney Morning Herald 2022年3月3日
There are 3 Victorians in hospital with suspected cases of Japanese encephalitis  ... やや長文です。
[3] ヒトの感染 Human case, Queensland
Public Health Alert - Confirmed human case of Japanese encephalitis virus
 情報源 Queensland Government, Queensland Health 2022年3月3日
クイーンズランド Queensland 州において日本脳炎患者 a confirmed human case of Japanese encephalitis virus (JEV) が確認されたとして,公衆衛生上の注意喚起が行われている。この患者は最近 regional southern Queensland を旅行しており,現在ブリスベン Brisbane の病院に入院中である ... 
関連項目 
Japanese encephalitis - Australia (02): (QL, NS, VI) pig, OIE 20220304.8701778

● 黄熱 ケニア
PRO/AH/EDR> Yellow fever - Africa (01): Kenya (IS)
Archive Number: 20220305.8701824
 情報源 The Star 2022年3月5日
ケニアで黄熱アウトブレイク an outbreak of yellow fever が報告されている。保健省 The Ministry of HealthIsiolo County3名死亡を報告している。15人の感染が疑われているが,確定は Merti and Garbatulla sub-counties of Isiolo の3人のみである。
1例目は 2022年1月12日に確認され,現在までに 11歳から65歳までの 15人が発熱,黄疸,筋肉痛,関節痛を発症している。患者の多くが若年男性である。しかしながら,1月12日に第 1例目が確認されたにもかかわらず,保健省は注意喚起を行っていなかった。KEMRI [Kenya Medical Research Institute] で解析された 6検体のうち,3検体が serology (immunoglobulin M) and PCR 陽性となった。
全国に注意喚起が行われているが,the high-risk counties of Wajir, Garissa, Marsabit, Meru, Samburu, Baringo, Elgeyo Marakwet, West Pokot, and Turkana をより注視するとしている ...  ケニア国内の The last indigenous cases of yellow fever は,1992年中期から 1993年3月までの間に the south Kerio Valley から報告されている。ケニアは黄熱ワクチンの接種率が極端に低い国として,The WHO の監視対象国となっている。ケニア国内で黄熱ワクチン接種が提供される場所は限られている。WHO and UNICEF in 2020 の推定で,ワクチン接種率は,集団免疫のための閾値とされる 80%をはるかに下回る 44% とされている ... 
参考項目 2020
Yellow fever - Africa (04): Kenya vaccine shortage 20200130.6935353

● マラリア 南アフリカ

PRO/EDR> Malaria - South Africa: (WC)
Archive Number: 20220305.8701819
 情報源 News 24 2022年3月1日
Western Cape healthcare workers 医療従事者らは,2か月間近くの間,発熱けいれん下痢のある 7歳女児の対応に悩まされていた。the National Institute for Communicable Diseases (NICD) は 2021年12月の初診時,自宅で起きた 2回のけいれん発作の精査目的に受診した,と説明している。"診察時,38.4°C の発熱と軽度の脱水以外に異常を認めなかった。脳 CT 検査のため Red Cross Hospital に入院したが,結果は異常なく,血液検査でも軽度の脱水の所見だけであったため退院した"。しかし 2週間後,下痢と嘔吐のため再度受診した際に,体温が 39.8°C で経口補水治療後に退院となった。その 3日後,嘔吐と発熱が続くため再度受診し,てんかんの可能性があるとして脳波検査が行われた。血液検査で,貧血,血小板数減少とともに,マラリア原虫が確認され,脳マラリアの診断 diagnosis of cerebral malaria に至った。女児にはマラリア侵淫地への渡航歴はなく,"いわゆる odyssean malaria である"と説明されている。感染源の調査が行われたが,住居周辺にベクターは確認されず,唯一の可能性のある感染源として,2021年12月にモザンビーク Mozambique旅行した隣人との関連性が認められた。幸い,同地域に他のマラリア症例は確認されていない,と the NICD は述べている。odyssean malaria は別名,airport, suitcase, minibus, or taxi-rank malaria などとも呼ばれている。a malaria area から偶然運ばれてきたマラリアのベクター蚊族が感染の原因と考えられる。2017年には,Kilner Park, Pretoria でも渡航歴のない 4人のマラリア感染が報告されている。
between 2007 and 2017, over 69 cases of odyssean malaria had been reported in the country, mostly in Gauteng
[Mod.EP- 2018年に the ECDC が行った 6例の解析では,輸血が関係した可能性が高いとされている]
 
● ランピースキン病 インドネシア,パキスタン
PRO/AH/EDR> Lumpy skin disease - Asia (03): Indonesia (RI) cattle, OIE, 1st rep
Archive Number: 20220305.8701808
[1] OIE-WAHIS: immediate notification
 情報源 OIE-WAHIS (World Animal Health Information System) 2022 2022年3月2日
感染開始時期 2022年2月7日
病名 Lumpy skin disease 
場所  Rengat, Indragiri Hulu, Riau ウシ
[2] Threat to Australia
 情報源 Beefcentral.com 2022年3月3日
3月2日,インドネシア政府当局が Lumpy Skin Disease (LSD) has been identified in Sumatra と発表した。 

PRO/AH/EDR> Lumpy skin disease - Asia (02): Pakistan, cattle, 1st rep
Archive Number: 20220305.8701809
 情報源 Urdupoint 2022年3月4日
主にウシが感染する the lumpy skin disease virus (LSDV) 感染症が報告された。Sanghar, Jamshoro, Thatta, Sukkur, Mirpurkhas, Hyderabad, Khairpur and Karachi 各地の農場が,体重やミルクの産出量の減少を報告している。

● エムポックス(サル痘) ナイジェリア
PRO/AH/EDR> Monkeypox - Africa (03): Nigeria
Archive Number: 20220305.8701807
 情報源 Outbreak News Today 2022年3月3日
ナイジェリア保健当局者は,2月28日までに 4例のサル痘患者 confirmed monkeypox cases が確認されていると述べ,患者が報告された地域は,FCT, Imo, Adamawa and Lagos states と明らかにした。死者は報告されていない。2017年9月以降,ナイジェリアではサル痘患者が散発的に報告されている(525例)。2017年9月から 2022年2月28日までの間の死亡例は 6州(Edo (2), Lagos (2), Imo (1), Cross River (1), FCT (1) and Rivers (1) )の合計 8例(致死率は 3.5%) ... 
関連項目 
Monkeypox - Africa (01): Nigeria 20220112.8700812

● ポリオ マラウイ

PRO/EDR> Poliomyelitis update (08): Malawi WPV1, WHO
Archive Number: 20220305.8701806
 情報源 WHO Emergencies, Disease Outbreak News 2022年3月3日
 [厚労省検疫所  FORTH]
Wild poliovirus type 1 (WPV1) - Malawi
2月17日,WHO は 1月31日にマラウイ Malawi から a case of poliovirus type 2 (PV2) として報告のあった患者について,野生株ポリオウイルス 1型 wild poliovirus type 1 (WPV1) と確認されたとの新たな情報を受け取った。Central constituency, Lilongwe district, Central Region5歳未満の小児で,2021年11月19日に急性弛緩性麻痺 acute flaccid paralysis (AFP) を発症していた。2回の便検体採取が行われ,南アフリカの地域委託検査機関 the Regional Reference Laboratory, the National Institute of Communicable Disease (NICD) in South Africa が 2022年1月14日に受領し,さらに米国 the United States Centers for Disease Control and Prevention (US CDC) に送られ,2月12日に WPV1 感染例と確定した。the current WPV1 isolate in Malawi は,2020年にパキスタンで確認されたウイルスの遺伝子 a Pakistan sequence detected in 2020 in Sindh province との関連性が認められている。2020年8月以降,アフリカは域内清浄 free of indigenous wild polio を宣言しており,マラウイにおいて最後の野生株ポリオウイルス感染 confirmed WPV case が確認されたのは 1992年だった。
WHO risk assessment
WHO advice ...