2007年2月14日

鳥インフルエンザ、ヒト エジプト
リステリア症 チェコ共和国

● 鳥インフルエンザ、ヒト エジプト
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (37): Egypt 20070214.0557
[1] エジプト:女性、21例目の鳥インフルエンザ患者と認定
Egypt: Woman confirmed as 21st avian influenza case
 情報源 International Herald Tribune, Associated Press report、2月14日。
エジプト人の女性 1名が H5N1 型鳥インフルエンザウィルスの検査の結果陽性で、エジプトにおける鳥インフルエンザウイルスに感染した患者の合計は21人となったと、2007 年 2月14日に WHO の当局者が明らかにした。この 37才の女性は、カイロの約 70km南のオアシスの町 Fayoum 出身で、エジプトの首都にある感染症病院に送られたと述べた。
[2] エジプト: 21例目の鳥インフルエンザ患者報告される
Egypt: 21st human case of avian influenza virus reported
 情報源 Reuters Foundation AlertNet、2月14日。
37才のエジプト人女性1名が、鳥インフルエンザウイルス検査の結果陽性であったと、2007年2月14日にWHOの当局者が発表した。「Fayoum出身の37才の患者である。女性は Abbasiya(病院)に移送され、状態は良好である」と、WHOの感染症調査地域アドバイザーが述べた。カイロの南西にある Fayoum 県は、今月(2007年2月)、17才の少女が鳥 インフルエンザで死亡した場所である。エジプトはアジア以外で最も患者数が多く発生し、2006年にエジプトの家禽で初めてウイルスが確認されて以来、21人の感染とうち 12人の死亡が発生している。この女性は、自宅で鳥を飼育しており、感染した家禽との接触後の2007年 2月 12日に入院した。以下、エジプトでは家禽との接触後に感染して いること、前回流行後の家禽産業の回復、この患者でタミフル抵抗性は認められてないこと、死亡した17才の少女は治療の遅れによるもので抵抗性ではなかったこと、など 。
[Mod.CP-21人のエジプト人患者は、1人を除き全員女性であったが、[* 主に女性が行う]家禽の飼育や調理といった感染リスクを反映したものと思われる。世界で H5N1 型 鳥インフルエンザ感染が確定した患者は 274人となり、163人が死亡している。 
地図 Fayoum

● E 型肝炎 ネパール
PRO/EDR> Hepatitis E - Nepal 20070214.0554
 情報源 International Herald Tribune, Associated Press report、2月 14日
Nepal: Hepatitis E outbreak interrupts peace talks 肝炎流行により和平協議中断
ネパールの 84才の首相と閣僚6人および自宅のスタッフ25人が E型肝炎に感染したと、 2007年2月14日に医師団と当局者が述べた。食品や水によって媒介される感染流行 は、 10年にわたるマオイストの反乱を終結させる目的で開かれたネパールの和平プ ロセスの重大な局面で発生した。首相は自宅療養中ながら、全ての公務をこなしてい る。
(→2月20日)
[Mod.CP-E 型肝炎は、妊娠第 3期の女性を除き、自然治癒し重症化しない疾患であ る。ネパールの首都で政府が置かれているカトマンズの E型肝炎感染流行の環境は、 ある種の外交手段の様相を呈している。しかし、ProMED では以前に急性肝疾患の風土病感染について報告しており、E 型肝炎ウイルス感染の蔓延が原因であった。ネパールのカ トマンズ地方への渡航者は、E型肝炎感染のリスクを認識すべきである]

● 病原大腸菌 オーストラリア O157
PRO/AH/EDR> E. coli O157, unknown source - Australia (SA) (02) 20070214.0552
[1] O15 7以外の食中毒の可能性
 投稿者 米国農務省 食品安全監視局 微生物学 Peter Evans 、2月13日
[2] 10例の大腸菌感染流行を報告
 情報源 The Age、2月13日
2007年 1-2月に南オーストラリア州衛生当局は 10例の大腸菌感染流行を報告した。 2007年 2月10-11日に、最新の感染流行において、3人の患者が、死亡する可能性のあ る O157 感染が確定された。2-81才の、アデレード全体に居住する患者らの関連性は 確認されていない。

● 麻疹 クウェート
PRO/EDR> Measles - Kuwait (Jahra) 20070214.0548
 情報源 Kuwait Times、2月13日。
Measles outbreak in Jahra
Jahra で麻疹感染流行 保健省は、麻疹症状で入院した25人のうち、麻疹患者 25人が Jahra 病院で確認された ことを明らかにした。約 60人の麻疹疑い患者が感染症病院へ紹介された。最近の Jahra の 症例は、隣の州からスプリングキャンプに参加したクウェート人の1家族が Jahra 州 Naeem 地域に感染拡大させた後に発生した。感染症病院は、麻疹の診断確定 後、2人の小児 を集中治療室に移し、加えて15人も感染拡大防止策として、隔離され ている。
[Mod.PP-WHO 東部地中海地域事務局 (EMRO) は、2010年までの地域の麻疹感染流行停 止を目標とする根絶計画に着手している。1990年から 2005年までのクウェートの麻疹 感 染患者数の推移 1990 / 71 1991 / 165 1992 / 383 1993 / 260 1994 / 432  1995 / 12 1996 / 15 1997 / 26 1998 / 90 1999 / 13 2000 / 6 2001-3/ NA  2004 / 23 2005 / 10。 どこから輸入されたのか? 深刻な麻疹の活動性が 認められると見られる隣の州から戻った家族についての記載がある]

● リステリア症 チェコ共和国
PRO/EDR> Listeriosis - Czech Republic (02) 20070214.0547
 情報源 United Press International、2月13日。
リステリア菌による食品汚染が拡大し、全国で14人が死亡した。チェコ共和国で、乳 製品工場に由来するリステリア症感染流行により、直ちに出荷が停止されたものの、 最 新の汚染食品はLitomerice地方で売られたベーコンとなっている。2007年1月、 チェコ共和国において13人がリステリア症で死亡したと当局が発表した。90人以上が 発病し ている。菌は、ソフトチーズ、サラダ、魚類、さらには最近ではベーコンで 見つかっている。
[Mod.LL- 以前の報告からの、最新の患者数増加が明記されていない。 Eurosurveillance では、75人の患者(現在90人)で、死者12人(14人と報告)であっ た。ベーコンで 確認された菌と、患者との微生物学的関連が示されたのかにも触れ られていない。Litomerice はチェコ共和国北部で、プラハから72kmにある] 
地図 
関連項目 20070208.0490

● リフトバレー熱 ケニア
PRO/AH/EDR> Rift Valley fever - Eastern Africa (17): Kenya 20070214.0545
 情報源 The East African Standard (Nairobi)、2月12日
Kenya: Five more die of Rift Valley fever 新たに 5人が死亡
Tana River および Baringo 地区で、1家族を含む5人の患者がリフトバレー熱で 死亡した。5人は、ケニア保健省がケニア国民に対し、感染が疑われる動物に触れな いよ う警告する中、死亡した ....中略 ..... 4人の家族は、2007年 2月 12日に伝統的な結婚 式に出席後、致死性の発熱に罹患した。Anole 村での結婚式で、ラクダの肉を食べた わずか2日 後、発症し出血死した。3人は、manyattas という、マサイ共同体に特徴的 ないくつかの小屋からなる囲みのある集 落内で、死亡し、4人目は、Garissa 州総合病 院に到着後に 、死亡宣告を受けた。同病院には、ほかに21人の村人が入院している。中略。ラクダは購入されたものであると報告されている。その動物を撃った牧民 は、病院で特別な治 療を受けている1人である。ケニア北部での死者は、2ヶ月前の 流行開始以来114人となり、Baringo 地区の18才の少年の死亡により、同地区の死亡 は16人となった。全国で は、この2ヶ月間に RVF により 150人が死亡している。以下、 感染発生地区の詳細、対策など。
[ModCP- 患者の多くは、不適切に処分された動物の摂食や接触によるものである]
高解像度のケニアの地図

● 炭疽 オーストラリア
PRO/AH/EDR> Anthrax, human, bovine - Australia (VIC Victoria) (04)
Archive Number: 20070214.0558
[1] ウシ5頭の死亡
 情報源 ABC Online - Australia、2007年2月14日。
一次産業省は、ビクトリア州北東部の Goulbutn Valley で今週新たに 5頭の炭疽による ウシの死亡を確認し、炭疽による死亡数の合計は 34頭となった。ウシが死亡したの は、 過去 3週間半の間にすでに感染が発生していた農場だった。Stanhpe の 8農場と、 Tatura の 1 農場が、炭疽による家畜の損失があった。ワクチンの一斉接種が行われて いる。
[2] 投稿者 豪 ・ Department of Primary Industries、Dr. Hugh Millar 

● 鳥インフルエンザ 家禽か渡り鳥か
PRO/AH> Avian influenza, poultry vs migratory birds (12) 20070214.0556
 投稿者 米国国立野生動物保健センター Hon S Ip 、2月14日。
2006年、水禽、海岸のトリ、カモメ、アジサシなど前例のない範囲の鳥類について行われた全米各州での調査において、2007年2月14日までの野鳥の74506検体が完了している。検体数、低病原性の H5N1 型鳥インフルエンザウィルスに関する情報などの結果 ...

●  原因不明の大量死、ペリカン コスタリカ
PRO/AH/EDR> Undiagnosed die-off, avian - Costa Rica: pelicans 20070214.0553
 情報源 Today's THV.com, Associated Press report、2月13日
Costa Rica Probes Deaths of 500 Pelicans 500羽のペリカンの死亡を調査
政府当局は、2007年2月13日に、太平洋沿岸で茶色のペリカン約 500羽が最近の 5日間以上にわたって謎の死亡をとげていることについて、調査を行っているが 、鳥インフルエンザによるとの疑いは持っていないと述べた。2007年2月8日、沿岸部の都市 Puntarenas から約 16km離れた San Lucas 島で、漁師が初めてトリの死亡を発見し た。その後、付近の島や川で多くの死亡が発生した。死鳥の検体が採取され検査が行われたが、検査結果が判明するまで数日を要する。ウエストナイルウイルスなどの原因 について、検査が行われている。
[ModPG-brown pelican_Pelecanus occidentalis_についての解説 写真
* コスタリカ Puntarenas は南緯10度線上にある

●  ブルセラ症、シカ属 米国
PRO/AH/EDR> Brucellosis, cervidae - USA (WY) 20070214.0546
情報源 JH News and Guide、2月13日。
2006年2月、冬期のエサや りwinter-feeding が、Buffalo Valley のブルセラ症増加の 原因であるとの風評に対し、州野生動物研究者らは、2007年1月中旬の調査でのブル セラ 症調査では、検査陽性のエルクはわずか 5%であったとのべた。増加の原因は緊 急的な冬期のエサ補給ではなく、検査法の違いによるものだと当局は述べた。