2007年2月20日

E 型肝炎 ネパール、ワクチントライアル

● A 型肝炎 米国
PRO/EDR> Hepatitis A, restaurant - USA (TX Texas)
Archive Number: 20070220.0639
[1] 情報源 HCPHES Press Release、2007年2月18日。
[2] ウェイターの肝炎検査陽性
 情報源 KTRK Houston、2月20日。
ハリス郡公衆衛生環境局は、同郡北部にある Pappasito's Cantina レストラン (15280 I-45 North (at Airtex) Houston, TX, 77090 )のウェイターらが、A 型肝炎の検査の結果陽性であったとの報告を受けた。従業員および客らは、2007年1月23-27日、1月30-31日、2月1-3日、2月7-9日に、このレストランで曝露した可能性がある。以下、A 型肝炎に関する一般事項など。
(→2月21日)

● 結核 南アフリカ
PRO/EDR> Tuberculosis, XDR - South Africa (04) 20070220.0638
 情報源 Independent Online、2月20日。
Western Cape において薬剤耐性株の結核菌による初めての死亡が発生し、新たに 5人の患者が発生した。州内で XDR TB と呼ばれる、薬剤超耐性結核菌患者は 8人となった。死亡したのは、23才のケープタウンの女性であったが、診断されたのは、Brooklyn Chest Hospital で2007年 2月5日に死亡した後のことであった。2006年、KwaZulu-Natal で 50人以上がこの菌により死亡し、全国では 300人以上が診断されている。新たな患者 5人のうち 4人は、同病院に入院中で、初期の患者 2名と一緒に隔離されている。この患者 2名は、クリスマスにケープタウンを訪れて感染した、Khayelitsha の 11ヶ月の乳児と Eastern Cape の 43才の女性である。
(→2月28日)
[Mod.LL- KwaZulu-Natal の初期の患者らも死後に XDR-TB と診断された。これは、適切な治療が受けられず、(ほとんどは HIV の)共感染がある場合、病気の進行が急速であることを示している。XDR-TB が 11ヶ月の乳児で発見されたことは、この疾患の多くは、抵抗性の菌の獲得によるものであって、初期には感受性のあった抗酸菌に対する治療に従わない患者に耐性の選択が起こったためではないことを、はっきりと示した。小さな子供の結核は、近親者や世話をする人の活動性病変があったことを意味する]

● E 型肝炎 ネパール
PRO> Hepatitis E - Nepal (03): background 20070220.0637
 投稿者 Baylor 医科大学 肝炎研究センター・診断ラボ Blaine Hollinger、2月20日。
E 型肝炎ウイルス (HEV) は、Hepe ウイルス属 Hepevirus に分類される。
5種類の遺伝子型があるとされ、1および 2型はヒト、3および 4型はヒトとブタ、5型はニワトリから発見された鳥 E 型肝炎ウイルスで、ヒトやブタとは識別可能である。
1および 2型は若い人に発生し、3および 4型は年齢が上の(例えばHIV感染で)免疫不全状態の人や、動物の宿主から感染した場合に発生する。人での感染には、野生のイノシシやシカの生肉摂取が関連している。
[ネパールにおける E 型肝炎ワクチン接種の有効性と安全性の] 報告によると、肝炎の流行に伴い、黄疸で Valley の病院に入院する患者が増加しており、毎年 5月に始まり 1月まで続くが、残りの期間にも低いレベルの感染が一年中を通して発生している。患者のほとんどは、カトマンズ付近の Valley の病院 Ayurvedic centers, Teku, the TribhuvanUniversity Teaching Hospital において、警官や軍関係者の間で確認されている。近年の大きな黄疸の流行は、1996年および 1997年に発生した(170-190人の黄疸患者が報告された)が、少なくとも 1994年から 2003年までの間の毎年、これらの施設で 50-120人が黄疸の治療を受けている。これらの黄疸のうち、最大で 75%が E 型肝炎によるものであると考えられている。非常に安全で効果的な HEV ワクチンのトライアルは、2004年、カトマンズにおいてGlaxo SmithKline Biologicals の他、ネパールの軍研究所、陸軍、感染症研究計画によって終了し、約 900人の被接種者において、接種を受けなかった同数のコントロールと比較して、HEV 感染予防に関し 96%の効果を示した。
関連項目 20070214.0554

● ボツリヌス中毒 北米
PRO/EDR> Botulism, baby food - North America: alert, recall (02) 20070220.0636
 情報源 FDA News、2月16日。
Earth's Best Organic 2 Apple Peach Barley Wholesome Breakfast baby food のボツリヌス菌汚染疑いに関する、FDA からのおしらせ

● サルモネラ感染症 米国、ピーナッツバター
PRO/AH/EDR> Salmonellosis, serotype Tennessee, peanut butter - USA (04) 20070220.0635
 情報源 FDA News 、2月21日。
FDA は、 2006年5月以降に販売された Peter Pan peanut butter および 製造番号が "2111" で始まる 2006年5月以降に購入された Great Value peanut butter は、サルモネラ菌 Tennessee による汚染の可能性があるため、摂食しないよう勧告する .....

● 麻疹 北朝鮮
PRO/EDR> Measles - North Korea: RFI 20070220.0633

● 鳥インフルエンザ ロシア
PRO/AH/EDR> Avian influenza (37): Russia, prevention 20070220.0634
[1] ワクチン接種活動開始:Itar-Tass News Agency、2月19日
概要 
2007年2月19日、モスクワ地方で、小農場で飼育されているトリに対する、100万回を超えるワクチン接種が開始される。通常春秋の年 2回の接種だが、鳥インフルエンザの発生のため、前倒しで実施されると、モスクワ州知事代行が述べた。モスクワ Moscow 州では 5件の感染流行が発生している; Domodedovo (南東), Taldom (北), Podolsk (南), Naro-Fominsk (南西) 地区および Zvenigorod (西)。いずれのケースにおいても、モスクワ州の家禽市場で小農場で飼育するためのニワトリが購入されており、専門家らは鳥インフルエンザの原因としている。一方、ヒトへのリスクはないとの声明が出されている。[行政区の情報では、全てのトリは安楽死の上焼却されたと伝えられている] また、地域の養鶏場にもや産品にも危険はないとしている。養鶏所に飛来する野鳥の射殺を含めた対策の説明。
[Mod.AS 注-”養鶏場に飛来した野鳥の射殺” の確認が必要である。これはロシア連邦政府の鳥インフルエンザ対策の一環となっているのだろうか? もし選択的に実施されているのであれば、どのような基準で行われているのか?射殺されたトリの検査は行われているのか? 他の報道では、分離株が H5N1 であったと伝えられている ウイルスの動物や食品の流通による拡散は、動物の移動や取引の制限などの、適切なバイオセキュリティで対処できる。週のうち 1日以上市場を閉鎖して、清掃と消毒を行うといった、香港で成功した追加の方策も考慮に値する]
[2] 自宅での飼育禁止:Itar-TASS、2月19日
ロシア極東沿海州 Primorsky areaにおいて、鳥インフルエンザ感染流行対策として、家禽の飼育規則が厳しくされた。沿海州の農業食糧局は、ニワトリの庭先飼育や自宅での野鳥の飼育は、厳しく禁止されることになった。一方で、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、シチメンチョウ、合計 80万羽のうち 9万5千羽へのワクチン接種が行われた。地域内 16の市の個人のケージにおいては完了している。以下、接種対象地区の詳細など。