◎ 髄膜炎菌性髄膜炎 ブラジル
PRO/EDR> Meningitis, meningococcal - Brazil: (SP)
Archive Number: 20080903.2753
情報源:Regiao Noroeste [in Portuguese]、2008年8月29日
Catanduva のある Sao Jose do Rio Preto 地方では、2008年のこの 8ヶ月間に、最重症型の髄膜炎菌性髄膜炎 meningococcal meningitis と確定診断された患者数が、2007年1年間の総患者数の 2倍となっている。2007年の患者数は合計 12例であったが、2008年はすでに 24例の患者が発生しており、このうち 7例が Sao Jose do Rio Preto の患者である。Sao Paulo 州保健当局者によれば、8月26日までに記録のあった髄膜炎患者は 264人で、このうち髄膜炎菌感染による患者は 24人であった。2007年は、髄膜炎患者 362人、髄膜炎菌による患者 12人であった。Novo Horizonte では 8月だけで、C型髄膜炎菌性髄膜炎患者1名が確定診断され、Urupes で 1名が死亡している。当局によるワクチン一斉接種の予定はない。
Catanduva のある Sao Jose do Rio Preto 地方では、2008年のこの 8ヶ月間に、最重症型の髄膜炎菌性髄膜炎 meningococcal meningitis と確定診断された患者数が、2007年1年間の総患者数の 2倍となっている。2007年の患者数は合計 12例であったが、2008年はすでに 24例の患者が発生しており、このうち 7例が Sao Jose do Rio Preto の患者である。Sao Paulo 州保健当局者によれば、8月26日までに記録のあった髄膜炎患者は 264人で、このうち髄膜炎菌感染による患者は 24人であった。2007年は、髄膜炎患者 362人、髄膜炎菌による患者 12人であった。Novo Horizonte では 8月だけで、C型髄膜炎菌性髄膜炎患者1名が確定診断され、Urupes で 1名が死亡している。当局によるワクチン一斉接種の予定はない。
[Mod.LJS- ざっと計算すると人口10万人あたりの症例数は約 1.75人で、以前からの州全体の髄膜炎発生数と変わりはない。しかし、今後の解析により、全員が同じ phenotype or genotype であったことが判明したとすれば、何らかの対策を考慮しなければならない]
[Mod.ML- _Neisseria meningitidis_ serogroups は 13種類以上あり、夾膜多糖類の抗原特異性に基づいて分類されている: serogroups A, B, C, Y, and W135 による感染が多い。Invasive meningococcal disease 敗血症と髄膜炎 は、_Neisseria meningitidis_ による伝染性の細菌感染と考えられている。_N. meningitidis_ は鼻咽頭に常在し、呼吸器の飛沫により拡散する。初発患者の同居家族や濃厚接触者らは、呼吸器排出物に曝露する可能性があり、初発患者確認後の7日間は二次感染のリスクが最も高いとされている。髄膜炎菌感染患者との濃厚接触のあったヒトの、鼻咽頭腔からの髄膜炎菌による二次感染発症予防のため、化学予防(予防内服)が勧められている。使用される薬剤には、リファンピシン、シプロフロキサシン、セフトリアキソンなどがある。感染流行対策として WHO は、発生した全ての場所で集団免疫の確立を目的とした適切なワクチンの一斉接種を推奨している。髄膜炎菌ワクチン接種後の免疫は血清型特異性がある。B型を除いた全ての血清型の多糖類が、人体において免疫原性を有している。髄膜炎菌ワクチンにはいくつもの種類がある。30年以上にもわたり使用されている多糖体ワクチンは、A・C・Y および W135型に対して複数の組み合わせ(たとえば 2価 AC、3価 ACW-135、4価 ACYW-135 多糖体ワクチンなど)のものが存在する。1人の患者を除き、今回のブラジルでの感染流行に関係する髄膜炎菌の血清型は特定されていない。しかし、過去のブラジルにおける感染流行は、B型および C型であった。B型が主な病原体であるため、現時点ではワクチンの一斉接種は計画されていないものと思われる。感染流行の血清型に関する詳しい情報提供を期待している]
[Mod.ML- _Neisseria meningitidis_ serogroups は 13種類以上あり、夾膜多糖類の抗原特異性に基づいて分類されている: serogroups A, B, C, Y, and W135 による感染が多い。Invasive meningococcal disease 敗血症と髄膜炎 は、_Neisseria meningitidis_ による伝染性の細菌感染と考えられている。_N. meningitidis_ は鼻咽頭に常在し、呼吸器の飛沫により拡散する。初発患者の同居家族や濃厚接触者らは、呼吸器排出物に曝露する可能性があり、初発患者確認後の7日間は二次感染のリスクが最も高いとされている。髄膜炎菌感染患者との濃厚接触のあったヒトの、鼻咽頭腔からの髄膜炎菌による二次感染発症予防のため、化学予防(予防内服)が勧められている。使用される薬剤には、リファンピシン、シプロフロキサシン、セフトリアキソンなどがある。感染流行対策として WHO は、発生した全ての場所で集団免疫の確立を目的とした適切なワクチンの一斉接種を推奨している。髄膜炎菌ワクチン接種後の免疫は血清型特異性がある。B型を除いた全ての血清型の多糖類が、人体において免疫原性を有している。髄膜炎菌ワクチンにはいくつもの種類がある。30年以上にもわたり使用されている多糖体ワクチンは、A・C・Y および W135型に対して複数の組み合わせ(たとえば 2価 AC、3価 ACW-135、4価 ACYW-135 多糖体ワクチンなど)のものが存在する。1人の患者を除き、今回のブラジルでの感染流行に関係する髄膜炎菌の血清型は特定されていない。しかし、過去のブラジルにおける感染流行は、B型および C型であった。B型が主な病原体であるため、現時点ではワクチンの一斉接種は計画されていないものと思われる。感染流行の血清型に関する詳しい情報提供を期待している]
● ハンタウイルス 米国,パラグアイ(2件)
米国
PRO/AH/EDR> Hantavirus update 2008 - Americas (18): USA (ND)
Archive Number: 20080903.2761
情報源:GrandForksHerald.com 、2008年9月2日
ノースダコタ North Dakota ND 州保健当局は、ハンタウイルス Hantavirus 感染による死者 1名の報告を行った。当局はこの患者についてほとんど情報を公開していないが、州西部出身者であるとラジオで報じられている。3日には詳しい情報が公開される予定である。ハンタウイルス感染は致死性疾患で、感染した齧歯類や尿・排泄物との接触によりヒトに感染する。CDC によると、このウイルスがはじめて確認されたのは 1993年で、患者のおよそ 35%が死亡している。[Mod.TY-おそらく北米の広い地域に存在する the deer mouse (_Peromyscus maniculatus_) が保有する Sin Nombre virus によるものと思われる]
パラグアイ
PRO/AH/EDR> Hantavirus update 2008 - Americas (17): Paraguay
Archive Number: 20080903.2757
情報源:ABC Digital [in Spanish]、2008年9月2日
パラグアイの Chaco 地方における気候変化や環境破壊の結果、ハンタウイルス感染患者が発生していると、保健当局は述べた。現在、臨床症状からハンタウイルス感染が疑われる患者 25人が報告されている。3人の感染が検査により確定されており、4人が死亡したが、いずれも Central Chaco 地方の出身者であった。21日開催予定の Chaco rally event について、当局は懸念している。
パラグアイの Chaco 地方における気候変化や環境破壊の結果、ハンタウイルス感染患者が発生していると、保健当局は述べた。現在、臨床症状からハンタウイルス感染が疑われる患者 25人が報告されている。3人の感染が検査により確定されており、4人が死亡したが、いずれも Central Chaco 地方の出身者であった。21日開催予定の Chaco rally event について、当局は懸念している。
● サルモネラ感染症 米国
PRO/AH> Salmonellosis, serotype Saintpaul, tomatoes - USA (17): peppers
Archive Number: 20080903.2759
情報源:MMWR 57; 929-934、2008年8月29日。
5月22日の報告以降、8月25日までに死者2人を含め合計1442人の患者が報告されている、PRO/AH/EDR> Bovine tuberculosis, human, canine - UK: (England)
Archive Number: 20080903.2751
情報源:The Times, London、2008年9月1日獣医学看護師1名とそのイヌが牛結核 bovine TB [tuberculosis] に感染したため、国内の一部地域では、ヒトやペットに感染が拡大する恐れが高いとの懸念が生じている。Cornwall 出身のこの女性は、呼吸器感染に対する治療を受けている。彼女の娘も牛結核の検査を受け、服薬中である。... 調査中であるが、可能性の高い仮説としては、女性がイヌから感染したかあるいは逆の感染であったかである。明らかにされてはいないものの、この女性はウシの牛結核検査を担当していたものと見られる。長文です。
● ウエストナイルウイルス カナダ、米国
PRO/AH/EDR> West Nile virus update 2008 - Western Hemisphere (18)
Archive Number: 20080903.2758
情報源:Public Health Agency of Canada (PHAC) human cases
カナダ Date: 17-23 Aug 2008:
Human cases: Saskatchewan 3 cases, Alberta 1 caseTotal human cases in 2008: 11
米国 Date: 27 Aug-2 Sep 2008
States newly reporting WNV detected: New Hampshire, Rhode Island
(The only states not reporting WNV presence are: Alaska, Delaware, Hawaii, Kentucky and Maine).
States newly reporting new human cases: No new states reported human cases.
There have been a total of 413 human cases and 5 fatalities to date in 2008.
● 小反芻獣疫 ケニア、ウガンダ
情報源:FEWSNET via Reuters alertnet 、2008年8月18日
ヒツジやヤギの強毒性の病気である Peste des petits ruminants (PPR、小反芻獣疫)の、ケニア南西部とウガンダ北東部の牧畜・農牧畜地域全体での感染拡大が続いている。両国で同疾患が報告され始めたのは、2006年および2007年のことであり、死亡する率が非常に高い。その結果、小型反芻動物が供給している食糧や経済的な損失により、この地域の極度の食糧の不安定性は、さらに悪化している。
PRO/AH> Peste des petits ruminants - Kenya, Uganda
Archive Number: 20080903.2762
[1] Kenya と Uganda の食糧安定供給を脅かし、拡大の恐れがある情報源:FEWSNET via Reuters alertnet 、2008年8月18日
ヒツジやヤギの強毒性の病気である Peste des petits ruminants (PPR、小反芻獣疫)の、ケニア南西部とウガンダ北東部の牧畜・農牧畜地域全体での感染拡大が続いている。両国で同疾患が報告され始めたのは、2006年および2007年のことであり、死亡する率が非常に高い。その結果、小型反芻動物が供給している食糧や経済的な損失により、この地域の極度の食糧の不安定性は、さらに悪化している。
[2] Pastoralist livelihoods hurt by disease
情報源 Irin News 8月5日
● 口蹄疫 ウガンダ
[Mod.AS- 1月末から ProMed-mail で報告されている感染流行が拡大したことを示唆する。World Reference Laboratory (WRL) のデータによれば、ウガンダにおいて FMD の風土病感染がおこっており: O (2007), A (2002), C (1971), SAT1 (1999), SAT2 (2002), SAT3 (1997; only in African buffalo) が知られている [( )内は最新の流行年]。2007年、ウガンダ政府は半期ごとの OIE への報告を行っており、FMD は Arua, Kaberamaido and Kasese の行政区に存在すると報告されているが、定量的なデータは含まれていない。4月24日にウシから採取された検体の検査では、topotype EA- 2 が確認されている。今回の感染流行に関係する血清型についての、ProMed-mail からの情報提供依頼に対する回答は、未だ寄せられていない]
地図 Mukono is east of Kampala on the northern shore of Lake Victoria
● サトウキビの病気,Orange rust 南北アメリカ
Brazil issues alert against orange rust infection
情報源:China View, Xinhua News Agency report 、2008年9月2日
1日、ブラジル Brazil 政府当局は、サトウキビにとって最も恐ろしい病気である orange rust (赤さび病)の原因菌 _Puccinia kuehnii_ に対する警戒を呼びかけた。農業省によると、RB72454 と呼ばれるサトウキビの1種は orange rust 感染の感受性がある。
ケニア北部の牧民 Pastoralists in northern Kenya が,飼育する家畜に深刻なウイルスの病気が発生し,2年間で 270万頭のヤギとヒツジが死亡したと述べている。ワクチンの不足により PPR が勢いよく拡がっていると,家畜開発相 Kenya's livestock development minister が述べた
● 口蹄疫 ウガンダ
PRO/AH/EDR> Foot & mouth disease, bovine - Uganda (03): (MN), RFI
Archive Number: 20080903.2760
情報源:Africa Science News Service 、2008年9月3日
ウガンダ政府は、口蹄疫 foot and mouth disease, FMDの感染流行についての報告を行った。このウシの病気の流行は、中央部 Mukono distric の Nakisunga および Nyenga sub-counties において発生している。当局者によると Mukono において口蹄疫 FMD が流行するのは 20年ぶりのことである。この流行発生を受け、当局はウシの移動を禁止した。Kyetume の主な食肉処理場における家畜の処分を停止したと述べられている。警察などの協力を得て、ウシの移動監視のためのチェックポイントも設けられた。... ブタについても移動が禁止されている。初めて FMD が確認されたのは 6月のことであり、Mukono で約10頭のウシが死亡している。感染した動物の肉を食べても、人体には影響はない。[Mod.AS- 1月末から ProMed-mail で報告されている感染流行が拡大したことを示唆する。World Reference Laboratory (WRL) のデータによれば、ウガンダにおいて FMD の風土病感染がおこっており: O (2007), A (2002), C (1971), SAT1 (1999), SAT2 (2002), SAT3 (1997; only in African buffalo) が知られている [( )内は最新の流行年]。2007年、ウガンダ政府は半期ごとの OIE への報告を行っており、FMD は Arua, Kaberamaido and Kasese の行政区に存在すると報告されているが、定量的なデータは含まれていない。4月24日にウシから採取された検体の検査では、topotype EA- 2 が確認されている。今回の感染流行に関係する血清型についての、ProMed-mail からの情報提供依頼に対する回答は、未だ寄せられていない]
地図 Mukono is east of Kampala on the northern shore of Lake Victoria
● サトウキビの病気,Orange rust 南北アメリカ
PRO/PL> Orange rust, sugarcane - Americas: spread
Archive Number: 20080903.2756
[1] ブラジル: alertBrazil issues alert against orange rust infection
情報源:China View, Xinhua News Agency report 、2008年9月2日
1日、ブラジル Brazil 政府当局は、サトウキビにとって最も恐ろしい病気である orange rust (赤さび病)の原因菌 _Puccinia kuehnii_ に対する警戒を呼びかけた。農業省によると、RB72454 と呼ばれるサトウキビの1種は orange rust 感染の感受性がある。
[2] ニカラグア、コスタリカ、パナマ: 1st reports
Orange rust spreads through Central America
情報源:Bureau of Sugar Experimental Stations Australia (BSES)、2008年7月23日。
Orange rust spreads through Central America
情報源:Bureau of Sugar Experimental Stations Australia (BSES)、2008年7月23日。
サトウキビの病気である orange rust が、中米のニカラグア・コスタリカ・パナマのサトウキビ栽培地域で発見されている。
[3] 米国 (Louisiana): alert
Rust threatening Louisiana sugarcane
情報源:Delta Farm Press 、2008年8月5日
新たな種類のサトウキビの栽培が増えているが、様々な病気も懸念されると、研究者らが忠告している。
[Mod.DHA-Orange rust of sugarcane は _Puccinia kuehnii_ を原因とする真菌性疾患である]
[3] 米国 (Louisiana): alert
Rust threatening Louisiana sugarcane
情報源:Delta Farm Press 、2008年8月5日
新たな種類のサトウキビの栽培が増えているが、様々な病気も懸念されると、研究者らが忠告している。
[Mod.DHA-Orange rust of sugarcane は _Puccinia kuehnii_ を原因とする真菌性疾患である]
● 腺疫, ウマ ニュージーランド
PRO/AH> Strangles, equine - NZ
Archive Number: 20080903.2752
情報源:Stuff.co.nz 、2008年9月2日
ニュージーランド南島に、ケンブリッジ Cambridge [ワイカト Waikato,北島] の Harness Jewels から、予期せぬ望まれない贈り物が届けられた可能性がある。現在、全国の all codes(あらゆる場所?)で腺疫 Strangles の感染流行が発生中している。腺疫は非常に感染性の強いウイルスで、いくつかの点において馬インフルエンザと大きな違いはないが、幸い予後はよい。このウイルスは horse float に乗って南下してきたものと考えられている。[ModTG- Strangles は感染性伝染性の Equidae(ウマ科動物)の疾患で、上気道のリンパ組織の膿瘍を特徴とする。 _Streptococcus equi equi_ を起因菌とし、宿主適合性が非常に高く、臨床症状が見られる保有動物はウマ、ロバ、ラバに限られている。グラム陽性のcapsulated beta-hemolytic Lancefield group C coccusである]