2011年1月9日

コレラ、下痢症 ハイチ、コロンビア、ザンビア、ジンバブエ、パプアニューギニア
ペスト、肺ペスト-中国 2009年

● 炭疽、ヒト、ウシ-ロシア
PRO/AH/EDR> Anthrax, human, bovine - Russia (02): (KL)
Archive Number: 20110109.0109
 情報源 News agency Kalmuykia-online, [in Russian]、2011年1月3日。
the Gorodovikskoe rayon of Kalmykia に、炭疽感染発生による非常事態が宣言された。処分されたウシのうちの1頭で、検査により炭疽菌が確認された。12人の接触者は現在入院中である。2010年秋にも、Uspenskaya of Beloglinskaya rayon で炭疽が発生し、ウシ3頭が発病し、9月29日に8人が皮膚炭疽のため入院となった。ただし、ヒトの患者については、検査による確定はされていない。

● 病原大腸菌 非O157-米国、肉の燻製
PRO/AH/EDR> E. coli VTEC non-O157 - USA: O45, smoked meat, alert, recall 20110109.0107
 情報源 Wausau (MI) Daily Herald 、2011年1月5日。
新たに3人の患者が、2010年のクリスマス直前に初めての患者が報告され、Wausau の精肉店に端を発したミシガン Michigan 州由来の大腸菌感染であることが判明した。

● 狂犬病-イエメン 
PRO/AH/EDR> Rabies - Yemen: (DR Dhamar), canine, human 20110109.0106
 情報源 Yemen Observer 、2011年1月8日。
Dhamar governorate 内で広範囲に存在する野犬により、2010年に10人が狂犬病 Rabies により死亡し、1751人の患者 [イヌ咬傷の?] が発生した。野犬の増加に伴い、狂犬病患者数が増えたと当局者が説明した。

● サルモネラ症、serotype I 4,5,12,i--米国、スプラウト
PRO/AH/EDR> Salmonellosis, serotype I 4,5,12,i-, sprouts - USA 20110109.0103
 情報源 CDC Outbreak Reports 、2011年1月6日。

● 旋毛虫症-ウクライナ
PRO/AH/EDR> Trichinellosis - Ukraine: (CV Chernovitskaya), RFI 20110109.0102
[1] ヒトの旋毛虫症が集団発生
 情報源 Interfax [in Russian]、2011年1月6日。
Novoselitse 村(Chernovitskaya oblast [Chernivtsi region])で、ヒトの旋毛虫症 Trichinellosis が集団発生している...
[2] 感染源調査中
 情報源 Zik.com [machine translation]、2011年1月9日。
the Novoselytsia Kelmetskoho district of Bukovina の住民3人が、旋毛虫症と診断され、現地感染症病棟に入院したが、状態は落ち着いている。ブタ、イヌ、ネコを採血して感染源の調査が行われている。6日、キズを負ったイヌとハンターなどの採血が行われたが、感染したものはなかった。

● コレラ、下痢症 ハイチ、コロンビア、ザンビア、ジンバブエ、パプアニューギニア
PRO/EDR> Cholera, diarrhea & dysentery update 2011 20110109.0101
[1] コレラ - ハイチ
 情報源 UN Office for the Coordination of Humanitarian Affairs (OCHA) 、2011年1月8日。
The MSPP (Ministere de la Sante Publique et de la Population) は1日現在、全国で 171 304 cholera cases and 3651 deaths が発生し、依然としてThe North-East Department での感染が最も深刻と報告している...
[2] コレラ - ハイチ、ドミニカ共和国
 情報源 PAHO、2011年1月3日。 FORTH
[3] 下痢症-コロンビア(ボリバル)
 情報源 El Meridiano de Sucre [trans.]2011年1月1日。
コレラ感染が疑われる流行が発生した[洪水関連の下痢症の原因診断の根拠が示されていない]。洪水のため学校などの避難施設で暮らす、Bolivar ボリバル州北部の Soplaviento, St. Kitts, and St. Stanislaus Kostka の各市の被災者全員への影響が危惧される。
[4] コレラ-ザンビア
 情報源 Times of Zambia 、2011年1月8日。
保健省は5日、全国で21人のコレラ患者を登録した。7日当局者は、新たな患者が発生したことを明らかにした。死者は発生していない。新たな5人の患者は、Lusaka in Chawama compound の1人と from Mpulungu in the Northern Province からの4人であった。2010年11月以来の患者数が 151 cholera cases となったと、保健相が述べた。
[5] コレラ-ジンバブエ
 情報源 Newsday 、2011年1月3日。
Harare's oldest suburbs の1つ、Majubheki in Mbare でコレラ感染流行が確認され、少なくとも20軒の家で患者が発生している。死者4000人以上の2008年のような流行発生が懸念されている...
[6] コレラ-パプアニューギニア Papua New Guinea (East Sepik)
 情報源 The National 、2011年1月3日。
East Sepik のコレラ感染流行は、the Tunap sub-district から、Ambunti district's Iniok village と周辺の各村に拡大し、2010年12月31日以降、少なくとも10人の死亡がコレラ感染によると確定されており、これ以外にも未確定の患者らが多数発生している ...
[7] コレラ、医療従事者-PNG (ポートモレスビー)
 情報源 The National、2010年12月31日。
the Port Moresby General Hospital's cholera treatment centre (CTC) 職員1人が、2010年12月29日にコレラ患者の排泄物や吐物との接触により感染した ...

● ペスト、肺ペスト-中国 2009年,フォローアップ
PRO/AH> Plague, pneumonic, 2009 - China: (QH Qinghai) follow up 20110109.0100
 投稿者 Jack Woodall Mod.JW、2011年1月6日。
特異的なこの感染流行について、中国からの報告が提出された: A Dog-Associated Primary Pneumonic Plague in Province, China. Clin Infect Dis. 2011;52: 185-190。2009年の ProMED-mail のスレッドは、WHO からの報告で終わっており、重体となった患者について詳細な情報がないとのコメントが付けられていた。今回の報告では、この患者は生存しており、発端となった患者は、死亡したイヌを埋葬するため、(死体を)首に巻いて肩に担いで400m歩行したことで、肺ペストに感染したと述べている。また、初発患者の死体から、ペストが感染伝播したと誤解されていたと見られる WHO report の以下の部分についても、解明している: ”1人目の患者は牧民の32歳男性で、2009年7月26日に発熱と血痰が見られ、病院に運ばれたがが死亡し、翌日埋葬された。同月30日、(葬儀に出席した男性の親類を中心とした)11人の濃厚接触者に発熱と咳が見られ、全員が入院となった。8月1日に、死亡した初発患者を含む12人全員の検体で、ペスト菌が陽性となった。同月2日、男性の64歳の義父と37歳の隣人(男性)が死亡した”。中国政府当局は、close contact 濃厚接触について、”患者と同居または(1m以内の)至近距離での接触があった場合、また 窓を閉め切った患者と同じ部屋もしくは車内にいた場合を、direct contact 直接的接触と定義している”。感染したのは、close contact のあった11人だけで、direct contact のあった61人の中で感染者は発生せず、葬儀に出席したが濃厚接触はなかった人の中にも患者はいなかった。また、患者の多く(発端例をのぞく11人中6人)が敗血症性ペストでショックを合併し; 2人が多臓器不全、1人が肺ペストに髄膜炎を併発したと報告された。
関連項目 20090811.2870

● 原因不明の大量死、コウモリ・鳥類-米国(3件)
PRO/AH/EDR> Undiagnosed die-off, bats - USA (02): (AZ Arizona) bb pellets 20110109.0110
 投稿者 米・Arizona Game and Fish Department、Anne Justice-Allen, DVM、2011年1月9日。
コウモリの解剖・検査により、appendages(付属肢)の骨折、創傷、挫傷などの外傷が確認された。剖検された15頭のうちの4頭から、4mm の "bb" pellets が回収され、4頭に貫通創が認められた。狂犬病検査は陰性だった。PCR 法による_G. destructans_検査と真菌検査も陰性だった。1人もしくは数人が、 CO2-charged pellet or bb guns (gas cylinders が発見されている) を用い故意に射撃したものと考えられる...
[Mod.TG- _G. destructans_ is the causative agent for White Nose Syndrome (WNS) in bats. ]

PRO/AH> Undiagnosed die-off, avian - USA (06): (AR Arkansas) trauma 20110109.0108
[1] 花火が始まるのはもっと後
 投稿者 イスラエル Eran Kopel, M.D.、2011年1月9日。
花火が始まるのは0時過ぎのはず。鈍的外傷が直接の死因だとしても、潜在的な原因がほかにも有ったかも知れない。
[2] 外傷は地面への激突による結果
 投稿者 Sally LS 、2011年1月9日。
飛行中の衝突でなく、地面への激突が外傷の原因であり、原因究明の答えになっていない。

PRO/AH/EDR> Undiagnosed die-off, avian - USA (05): (AR Arkansas) trauma 20110109.0099
 情報源 JS Online 、2011年1月6日。
2011年1月にアーカンソー Arkansas 州で多数の blackbirds が死亡するというミステリーが解決された。 the National Wildlife Health Center in Madison によれば、blunt-force trauma が死亡の原因とのことである。(アーカンソー州の) the blackbirds や、ほぼ同時期に Louisiana ルイジアナ州で大量死した blackbirds の遺体は解剖のため、世間にはあまり知られていない、この Madison の西にあるlaboratory に持ち込まれた。トリたちは、外からの衝撃により死亡した、と同センターの疾患調査主任が述べた。はっきりとした bruises(打ち身)があり、一方、殺虫剤中毒の検査は陰性であったと話した。
[Mod.TG- 明らかな foul play は否定されたが、夜間に飛行し、物体に激突した理由は明らかにされていない]