2011年3月11日

インフルエンザ: H2N2 パンデミックの可能性
鳥インフルエンザ、ヒト (21) -エジプト

● インフルエンザ: H2N2 パンデミックの可能性
PRO> Influenza (20): H2N2 pandemic potential
Archive Number: 20110311.0787
Scientists say 1957 pandemic flu virus could return

 情報源 CIDRAP News、2011年3月10日。
the National Institutes of Health (NIH) の三価ワクチンの研究者の1人が、1957-58年のインフルエンザパンデミックの原因となった亜型 subtype の influenza A/H2N2 ウイルスが再興し、2009年の the H1N1 subtype のような大流行につながる可能性があると述べた。今週発行される科学雑誌 Nature の commentary の中で、その影響は大きく、前もってワクチン戦略を立てておく必要性があると述べている。H2N2 viruses はこの数十年間ヒトの間では感染循環していないため、50歳以下の年齢層はほとんど免疫がない。しかし、これらのウイルスは今もブタや鳥類で感染循環しており、the 2009 H1N1 virus がブタからヒトに感染したように、種の壁を飛び越える可能性がある。the 2009 pandemic を例に出して、the 2009 H1N1 virus の構成要素の the hemagglutinin, or H1 は1918年に大流行した the H1N1 virus の the hemagglutinin と驚くほど似ていたと述べられている。The 1918 H1N1 virus は、数十年間に季節性インフルエンザウイルスとして幅広く多様化した widely divergent が、一方ブタの間で1世紀近くにわたって a version with a very similar hemagglutinin component がほとんど変化せずに循環が続いていた。このウイルスはヒトの間で感染する可能性を持ちながら、人々の間の防御免疫が弱まったときに新たな大流行を発生させたと述べられている。H2N2 は "同じように再興する可能性があり、政府や関係機関は前もってワクチン開発計画 a preemptive vaccination strategy を立てておくべき" と述べられている。the pandemic of 1957-58 の後、1968年に the N3N2 virus に取って代わられるまでの間、the H2N2 virus の感染は続いていた。長年に渡ってヒトにおける H2N2 strains の感染は認められていないが、今でもブタや鳥類では感染が続いている。さらに、H2N2 strains の変異は多くの鳥類とヒトのウイルスの表面蛋白が 92%同じであるため、非常にゆっくりであるとも述べられている。2003年から2007年までの期間中に、90人について H2N2 viruses に対する抗体について調べたところ、50歳未満ではほとんど免疫がなく、50歳以上では急激に感染抵抗性が増加することが分かったという ... 続く

● 鳥インフルエンザ、ヒト (21) -エジプト WHO
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (21): Egypt, WHO 20110311.0785
Avian influenza situation in Egypt - update 46
 情報源 WHO Global Alert and Response (GAR)、2011年3月10日 FORTH
エジプト保健省は、2人の鳥インフルエンザ Avian influenza A(H5N1) ウイルス感染の確定例を公表した。第 1の症例は Behira 県の 17歳の女性、2月27日に症状がみられ始め、3月1日に入院し、状態は安定している。第 2例の症例は Dakahlia の 17歳の女性で、2月24日に症状が出現し、2月26日に入院し、2月28日に死亡した。感染源の調査により、これらの症例は病気や死んだ家禽への暴露を受けていたことがわかった。2例ともオセルタミビルによる治療を受けていた。3月7日に報告された Sharkia 県の32歳の女性は、3月3日に死亡した。エジプトで確認された129例の患者の内、43例が死亡 (20110308.0751) した。
地図 the governorates of Egypt

● 鉛中毒-ナイジェリア
PRO/EDR> Lead intoxication - Nigeria: (ZA) 20110311.0783
Outbreak of lead poisoning in Nigeria
 情報源 MBPE Capital、2011年3月9日。
違法な採掘による鉛中毒により、2010年11月以降北部の Zamfara State の病院に400人以上の乳児と500人以上の人々が入院する結果となっている。9日、当局 Nigeria's National Emergency Management Agency (NEMA) により明かにされた。未熟な子どもの身体が、汚染された土壌や金精製に使用される道具に触れることで速やかに鉛が吸収され、けいれん、麻痺が起こり、死亡することさえある。

● 炭疽-インド、野生動物
PRO/AH> Anthrax, wildlife - India: (KL) 20110311.0786
Health Department sounds alert on anthrax
 情報源 The Hindu、2011年3月10日。
ケララ州 the Kerala Police Academy [in Thrissur] の敷地内で発見された野生のイノシシの、死体の検査で炭疽 Anthrax 感染が確認されたため、保健当局は肉の摂取と取り扱いに十分注意するよう呼びかけている。1日の週に Ramavarmapuram [Thrissur] のアカデミーのキャンパスで、2頭のイノシシの死体が発見された。2010年にも野生のイノシシ 7頭、イーグル 1羽、toddy cat 1匹が発見されている

● 原因不明の神経疾患、ウマ-オーストラリア
PRO/AH> Undiagnosed neurological illness, equine - Australia: RFI 20110311.0784
Australian authorities seek information on unexplained neurologic cases
 情報源 The Horse、2011年3月9日。
ビクトリア州当局 The State Government of Victoria's Department of Primary Industries (DPI) は獣医師らに対し、現在原因不明である神経疾患の症状の見られたウマの検体を提出するよう求めている。ビクトリア州の the Murray River 沿いと Ballarat の周囲約 50kmの地域のほか、Unexplained neurologic cases は、South Australia や New South Wales でも確認されている。主な症状は、失調 ataxia (incoordination) である ...

● 口蹄疫-イスラエル OIE
PRO/AH> Foot & mouth disease - Israel: (HZ) OIE 20110311.0782
Foot-and-mouth disease, Israel immediate notification
 情報源 OIE, WAHID (World Animal Health Information Database), weekly disease information 2011; 24(10)、2011年3月10日
感染開始時期 2011年3月1日
前回流行時期 2009年7月12日
原因ウイルス  Foot and mouth disease virus Serotype: pending
新たな感染流行 Total outbreaks: 1
発生地 (Bet Zera) Bet Zera, Kineret, Hazafon、村
感染した種 ウシ cattle
Susceptible: 650
Cases: 20
Deaths: 0
Destroyed: 0
Slaughtered: 0

● タイレリア、ウシ-オーストラリア
 PRO/AH> Theileria, bovine - Australia: (NSW) RFI 20110311.0781
Cattle tick outbreak near Kempsey
 情報源 ABC (Australian Broadcasting Corporation) Rural、2011年3月10日。
定期的調査の中で cattle ticks が確認されたことを受け、ニューサウスウェールズ州 the NSW [New South Wales] Mid North Coast の肉牛用農場 3か所が隔離されている。この地域でウシのダニが確認されたのは4年前からで、the Kempsey district 由来である。処分場 the Casino abattoirs の1頭の家畜に行われた通常検査で確認された ...
[Mod.TG- Theileriosis は、the genus _Theileria_ の偏性細胞内原虫による感染症で、East Coast fever, Corridor disease, and Zimbabwean theileriosis の原因となる _T. parva_ と、tropical theileriosis (Mediterranean theileriosis) の原因となる _T. annulata_ の2種類が重要; その他多数ある _Theileria_ species は、反芻動物に感染するが多くは軽症もしくは無症候性の感染である。_T. parva_ and_ T. annulata_ はともにダニによって媒介され、The most important vector for _T. parva_ is _Rhipicephalus appendiculatus_. _R. zembeziensis_ in southern Africa and _R. duttoni_ in Angola can also spread East Coast fever. _T annulata_ is transmitted by ticks in the genus _Hyalomma_]