2011年9月1日

ムンプス ボスニアヘルツェゴヴィナ
結核-イタリア (03) 

● ムンプス ボスニアヘルツェゴヴィナ
PRO/EDR> Mumps - Bosnia & Herzegovina: ongoing outbreak
Archive Number: 20110901.2679
 情報源 Eurosurveillance 2011; 16(35)、2011年9月1日。
原著 Ongoing large mumps outbreak in the Federation of Bosnia and Herzegovina, Bosnia and Herzegovina, December 2010 to July 2011
要約 
2010年12月から2011年7月末に至るまでに、the Federation of Bosnia and Herzegovina 国内で 5261例のムンプス mumps 患者が報告された。人口 10万人当たり 225.8人の発生となり、15歳から19歳までの年齢層での発生が最も多かった(43%)。血清検査が行われた患者の約70%で、ムンプス特異IgM抗 体が確認され、入院患者81人中41%で合併症が報告されている。患者の多くが、予防接種を受けていないか、または接種歴が判らない患者で、内戦と戦後 (1992-1998).のワクチンが実施できない時期があったことが原因と考えられる。2010年12月、Zenica-Doboj (n=40) and Central Bosnia (n=34) 各地で、ムンプス感染例が増加していることが、ボスニアヘルツェゴヴィナ保健省に報告された。その後報告数は増加し続け、さらに多くの地域から報告される ようになった ... 以下、背景、流行の詳細、ワクチン接種状況、検査学的所見、対応策、議論と結語

● 結核-イタリア (03) 
PRO/EDR> Tuberculosis, latent, nosocomial, infants - Italy (03): (Rome) 20110901.2677
[1] 20110830.2668 に関して。
 投稿者 Senior Public Health Nurse、Linda Latelle, RN, BSN、2011年8月31日。
活動性結核に曝露した乳児は "if infected" でなかったとしても、ツ反結果に関わらず window therapy を行うべきである。the CDC guidelines では the window period 中に陽転した場合は、treatment of LTBI [latent TB infection] を継続するとされている。5才未満の小児に The IGRA [interferon gamma release assay] は推奨されていない
[2] 新たに22人の患者確認される
 情報源 Regione Lazio [in Italian]、2011年8月31日。
8 月31日、新たに22人の患者 [of latent TB infection in infants born at Rome's Gemelli Hospital] が確認された。22人の生まれた月は、1月1人、2月10人、3月4人、4月3人、5月2人、6月1人、7月1人である。これまでに 1197人が検査を受け、996人の結果が得られ、79人(7.9%)が陽性だった。
関連項目 20110825.2587

● 鳥インフルエンザ (56) 変異・ワクチンの有効性、OIE
PRO/AH/EDR> Avian influenza (56): mutation, vaccine efficacy, OIE 20110901.2678
Avian influenza H5N1 clade 2.3.2.1
 情報源 OIE press release、2011年8月31日。
OIE [the World Organisation for Animal Health] は、世界中の家畜及び野鳥の鳥インフルエンザの変化 the evolution of を詳細に追跡する中で、最近 clade 2.3.2.1. と表現される H5N1 virus を確認した。インフルエンザ A ウイルスにおいて、常に小さな遺伝学的変化が起こっていることはよく知られているが、中には動物やヒトにも影響を与えることがある。clade 2.3.2.1 のような H5N1 ウイルスの出現はそのような変化の1つで、ウイルスの自然な進化の一部である。このような変化を直ちに警告として捉える必要はないが、どのようなものであっても新しいウイルス株 new strain が出現した場合には動物の間のウイルス活動の注視を怠らないことで、自然界で循環するウイルスに起きる変化を最も早い段階に検出し、最適の疾病対策戦略を選択して、動物衛生と公衆衛生を最大限保護することにつながる。OIE は鳥類に対する active surveillance の継続を推奨し、動物の重大疾患が隠されていたりヒトの健康へのリスク増大につながる恐れのある異常な動物の疾病発生事例に関して、政府獣医学当局による速やかな報告を求めている。毎年構成成分の更新が必要なヒトのインフルエンザワクチン同様、鳥インフルエンザワクチンについても感染循環するウ イルスに効果的に対処できるよう定期的なチェックが必要である。OIE Reference Laboratories とパートナーとなる研究機関は、常にサーベイランスと問題となっているウイルスにマッチする高品質ワクチンの開発に取り組んでいる。中国・哈爾浜 Harbin の The OIE Reference Laboratory は、実験上家禽の the identified H5N1 virus clade 2.3.2.1. への感染を防御する新型ワクチンの開発に成功した。同ワクチンは、一旦フィールドでの使用が実用化されてお,今後 H5N1 virus clade 2.3.2.1 の発生が確認された国々で使用可能となる。the new seed strain のワクチンの登録と製造が現在進行中である
[Mod.AS-  記事にあるとおり、the novel H5N1 clade 2.3.2.1 virus に対するワクチンはすでに中国で治験段階 the testing phase にある。H5N1の発生が今も継続 still "firmly entrenched" する、バングラディシュ、中国、エジプト、インド、インドネシア、ベトナムに加え、2010年には11カ国 (ブータン、ブルガリア、カンボジア、イスラエル、日本、韓国、ラオス、ミャンマー、ネパール、ルーマニア、ロシア)で感染流行が発生した。2011年のこれまでに新たな感染流行が報告されているのは、カンボジア、イスラエル、日本、モンゴル、ミャンマー、パレスチナ自治区、および南アフリカである。ほとんどの国で流行は散発性であり、モンゴルやブルガリアのように1ないし数羽の野鳥の感染や、野鳥による農場への導入事例である。日本(71件)と韓国(58件)の2カ国は家きんと野鳥の双方が関係し、the epizootics との認識も検討しなければならない。両国においては、2010年12月に感染流行の発生が開始し、2011年初の1か月間流行が継続したがワクチン接種を行わず処分作業によって終息させた。2011年2月に開始した南アフリカの現在のアウトブレイクは34 commercial ostrich farms において臨床症状を現すことなく発生している。これらの国々や、endemicでない国々では、ヒトの感染例は報告されていない。2011年1月以降49 human cases が the WHO に報告された: Bangladesh (2), Cambodia (8), Egypt (32), and Indonesia (7) 。以前の相当する期間での数字 : 2007: 88, 2008: 44, 2009: 73, and 2010: 48 である。他の地域 --バルカン地域(ブルガリア、ルーマニア)、中東(イスラエル、PAT) で記録されたアウトブレイクは野鳥による導入と見られている。the Israel/PAT outbreaks においては発生地域が限定され,stamping out without vaccination で正常化された。原因となったウイルスは、隣国のエジプトのウイルス株と近い関係にあることが分かっている。主な懸念要因の矛先はアジアであり、中でも南アジアと東南アジアに特別な注意が必要と考えられる。H5N1鳥インフルエンザウイルスは現在もパンデミックとなりうるウイルスであり、各国当局の長期的な参加や、関係する動物衛生と公衆衛生各局の緊密な協力を必要とし続けている]
関連項目 20110829.2654

● アーモンドの病気,Alternaria leaf spot-米国
PRO/PL> Alternaria leaf spot, almond - USA: (CA) spread 20110901.2676
Alternaria found within Merced County
 情報源 The Almond Doctor、2011年8月26日。
比較的発生がまれな the northern San Joaquin Valley であるが、26日に alternaria leaf spot が発生した果樹園を確認した。_Alternaria alternata_ を病原体とし、夏の中旬に落葉させる病気で、 the southern San Joaquin Valley and northern Sacramento Valley での感染発生が深刻な状況にある。消毒薬 strobilurin fungicides への耐性が発生していることから、薬剤を変更しながら消毒薬を使用することが必要だと思われる
[Mod.DHA- Almond leaf spot による California 州でのアーモンド栽培への大打撃が報告されている。2001年、 3 species in the _Alternaria alternata_ complex (_A. alternata_, _A. arborescens_, _A. tenuissima_) がこの病気に関係すると報告されている]

● 口蹄疫-ナミビア
PRO/AH> Foot & mouth disease - Namibia: RFI 20110901.2675
 情報源 Allafrica 、2011年8月30日。
口蹄疫 foot-and-mouth disease (FMD) alert のあと、80ヵ所以上の農場で21日間の検疫体制が実施されている。the Otjozondjupa region(the Ekwenye area of the Okakarara Constituency)で16日、FMD のキャリアとして知られている the African buffaloes が2頭目撃されたため、注意喚起が行われた
[Mod.AS- ナミビアは、ワクチン接種なしで FMD free zone とされる9カ国の OIE member countries のうちの1つである ... the 2 African buffaloes(_Cyncerus caffer_, picture)が感染していないことが確認されることを望む]

● 大量死、鳥類-ロシア
PRO/AH> Die-off, avian - Russia: (KX) wild bird, RFI 20110901.2674
 情報源 Komsomolskaya Pravda [machine trans.]、2011年8月26日。
lake Tagar (Minusinsk District of Krasnoyarsk) で鳥類が大量死した原因についての調査が行われている。湖岸で100羽以上の野生のカモが死亡しているのが発見された。弱った鳥も確認されている。Rosselkhoznadzor 当局の専門家らが、弱ったり死亡したりした鳥類から検体を採取した。この湖では2010年9月にも500羽以上のトリが死亡している。
関連項目 20101001.3566 (このときのProMED-mail からの結果問い合わせに対する回答はない)