2015年9月21日

Heartland ウイルス 米国 EID
原因不明の疾患 インド、発熱性

● Heartland ウイルス 米国
PRO/AH> Heartland virus - USA
Archive Number: 20150921.3661175
[1] Press report
 情報源 NPR Shots、2015年9月16日
The Heartland virus disease は、2009年に初めて確されて以来、中西部 the Midwest 9例の報告があり、うち 2例死亡例である。このため、発生は一部地域に限られると考えられてきたが、それは間違いだった。
The Centers for Disease Control and Prevention のチームは今回、13の州、 from Texas to North Carolina and Florida to Maine、のシカアライグマコヨーテムースの間で、同ウイルスが感染循環することを示す徴候を発見した。多くの感染が見逃されてきた可能性が高いと述べられている。
The Heartland virus (感染) による症状は、高熱、吐き気、関節痛、著明なあざ severe bruising など、他の病気に類似している。"医師が、このウイルス感染症を疑って検査を行わなければ、見逃されるだろう" と説明されている。この研究者らは、17の州の約 1400頭の動物について調査し、およそ 100頭が抗体 Heartland antibodies 検査で陽性となったと、[16 Sep 2015] 科学雑誌 the journal Emerging Infectious Diseases で報告した。直接ウイルスを検出していないので、Heartland に非常に似たウイルスが循環している可能性も、わずかではあるが残っていると述べている。ミズーリ州北部 northwestern Missouri で、ダニ刺咬を受け未知のウイルスに感染した 2人の男性が発病した ... 
この研究者らは、ダニ the lone star tick  (による刺咬) が、Heartland [virus] の主要な感染伝播経路と見ている。しかし、ニューイングランド州北部 northern New England に、この種類のダニは存在せず、Heartland [virus] を保有する第 2のダニが存在する可能性がある。
[2] Journal report
 情報源 Emerg Infect Dis 21 (10) ahead of print、2015年10月0日。
原著タイトル Heartland virus neutralizing antibodies in vertebrate wildlife, United States, 2009-2014.
要約
2009年の発見以降、ダニ媒介性の the tickborne Heartland virus (HRTV) に、米国内 Missouri, Oklahoma, and Tennessee の患者が感染した。地域分布 the geographic distribution of HRTV を明らかにする目的で、指標となる野生動物の血清学的調査を行った。この後ろ向き調査により、HRTV は米国の中央部および東部に広く存在することが明らかになった。
背景
Heartland virus (HRTV; family Bunyaviridae, genus Phlebovirus) は、米国内で新興した公衆衛生上の脅威となっている。高熱、白血球減少、血小板減少を特徴とする HRTV disease は、2009年に初めて、ミズーリ州北西部 northwestern Missouri の 2人の農作業員の感染が報告された。これに加え、7人 (2人死亡) の患者が、Missouri, Tennessee, and Oklahoma の各州で報告された。ミズーリ州北西部のダニと蚊族の調査で、HRTV 感染が確認されたのは、ダニ _Amblyomma americanum_ (lone star tick) のみであったことから、このダニベクターであると考えられている。
結語
今回の結果から言えることは、単純に、HRTV もしくは非常に類似するウイルス or a very similar virus の、サンプル採取した地域での最近の感染循環と、2009年には循環が開始していたことが示唆されたということである。2009年の Maine and Florida 両州で、抗体陽性のおとなのシカ Adult seropositive white-tailed deer が確認され、感染があったシカの推定年齢から、2003年には感染が始まっていた可能性がある。ウイルスの発生史 HRTV's history of emergence の解明には、さらに範囲を拡げた、後ろ向き調査の結果が必要である

● 原因不明の疾患 インド、発熱性

PRO/EDR> Undiagnosed illness - India (03): (UP) febrile, RFI
Archive Number: 20150921.3659299
 情報源  The Times of India (TOI)
ウッタルプラデシ州地域当局者 District magistrate [DM] of Bulandshahr [Uttar Pradesh] は、Korora village で発生の原因不明の熱病 a 'mystery fever' に対応するため、地域内に医療施設を設置するよう命じた。"Korora は人口 13 000 人の村であるが、Bulandshahr district hospital に 23人が入院し、ほかにも hospitals in Meerut and Aligarh に搬送された患者がいる。Korora village では、この 24時間に 16人の命が失われている。老衰による死亡も含まれているが、少なくとも一部はこの病気が原因と考えられる ... " と話している。 "良くないこととして、周囲の村にも拡がっている ... 
9月11日以降、新たな患者は発生していない。 ... 
治療後の患者らの症状として、頭痛と吐き気が続いている"。
関連報道 [in Hindi] より
2ダースの死亡 The Jagran reported "2 dozen" deaths on Thu 10 Sep 2015, in Krura village from a fever outbreak lasting 20 days.
2名が重症 Medical team arrived Sunday (9/13) and screened 320 patients referring 2 to hospital in critical condition.
5人が死亡 In an article dated 19 Sep 2015, the Jagran is reporting the deaths of 5 (M/48, F/55, F/62, F/72, and F/80) in Baghpat [western Uttar Pradesh] within the past 3 days from fever. Health department says chronic diseases were the cause, not dengue. Blood slides are being examined.
22人死亡 22 people died due to mysterious fever. In hospital, the beds are less then the number of patients. In hospital there is a shortage of beds. [video report]
数百人の患者発生 Hundreds of patients reported in an outbreak lasting 2 weeks so far. Private nursing homes and hospitals are "overflowing". Patients are waiting long periods for treatment.
40歳代女性 2名と 2歳児死亡 2 women aged 40 and 45 and a 2-year-old girl died on [Wed 9 Sep 2015] bringing the listed death toll to 23.
11人死亡 11 deaths reported on Saturday [11 Sep 2015] with the Jagran now giving the cumulative toll as 70. Apparently medicines are in short supply and the hospital generator is not being run to save fuel, so no air conditioning in the wards. Hospital x-ray and ultrasound exist, but there is no technician to operate them.
40人死亡、1つのベッドに患者 4人 This report has 4 patients per bed in some clinics and gives a figure of 40 deaths in the past 4 days. District hospitals and clinics are seeing 30-40 thousand patients per day. Private hospitals have been confirming some Dengue cases, but officially there are none.
This report gives some demographics for the recent fatalities; M/78, F/12, F/18, M/35, F/25, M42, F/40, F/22, F/4, F/35, M/49
[Mod.TY-最近、occasional reports of undiagnosed febrile diseases in India があり、ツツガムシ病の関与が疑われる]
参考項目 Undiagnosed illness - India (02): (KA) febrile, children, scrub typhus susp, RFI 20150821.3582448
Undiagnosed illness - India: (KA) febrile RFI 20150504.3339281

● アルコール中毒、小児 米国
PRO/AH/EDR> Alcohol poisoning, children - USA: hand sanitizer
Archive Number: 20150921.3660960
 情報源 CNN、2015年9月15日
6歳児が、学校にあった手指消毒液を 3-4回分押し出し、飲み込んだ。この女児は、ストロベリーのようにおいしかったと答えている。多量のアルコールが含まれており、危険な飲用となった。救急室では、発語はもつれ、歩行できなかった。2010年以降、中毒ホットラインへの、12歳未満の小児の手指消毒薬の誤飲に関する相談が 4倍に増えていることが、ジョージア中毒センターの新たな解析で明らかになった。手指消毒薬に含まれるアルコールは 45から 90%で、たとえ 2-3押し分の少量の飲用でも、アルコール中毒の危険がある

● クリミア・コンゴ出血熱 パキスタン
PRO/AH/EDR> Crimean-Congo Hemorrhagic Fever - Pakistan (11): (NW)
Archive Number: 20150921.3660695
 情報源 The News、2015年9月20日
州家畜当局 the KP ( Khyber Pakhtunkhwa) Livestock Department は、クリミア・コンゴ出血熱ウイルス the Crimean-Congo Hemorrhagic fever virus (better known as the Congo virus) の、ペシャワル Peshawar の動物市場からの感染拡大が起きていることを明らかにした。犠牲祭 Eidul Azha [or Eid Al-Adha、ハッジ巡礼 the Hajj の終わりを告げるイスラム教の祝日] を前に多数の家畜が集められている。すでに 9人の患者が、同ウイルス感染により死亡している。Eid を前に多数の動物の移動があり、また、自宅でこれらを飼育していることも、感染リスクとなっている。動物の体液との接触のほか、もっとも多い感染は、動物に付くダニを介するものである

● ジカウイルス ブラジル
PRO/EDR> Zika virus - Brazil (12): (MT)
Archive Number: 20150921.3660532
 情報源 G1 [in Portuguese]、2015年9月17日
Mato Grosso 州保健当局 The state Secretariat of Health (SES) が 4例の感染 cases of Zika virus [infection] を確認した。患者が確認されたのは the municipalities of Cuiaba (1 case), Rondonopolis (2 cases) and Tesouro (1 case) の各市である。デング熱が最も多く発生するこの地域で、各当局者による早期発見の努力が呼びかけられている

● 口蹄疫 マラウイ
PRO/AH/EDR> Foot & mouth disease - Malawi: (CK) bovine, serotype pending, OIE
Archive Number: 20150921.3661514
 情報源 OIE, WAHID weekly disease information 2015; 28(39)、2015年9月19日
Foot-and-mouth disease, Malawi、reoccurrence of a listed disease
感染開始時期 2015年8月30日
前回流行時期 2011年11月
原因ウイルス foot-and-mouth disease virus、Serotype: pending
新たな感染流行(1)
Outbreak 1 (FMD/MLW/CK/2015/1): Mthumba Dip Tank, T/A Katunga, Chikwawa, Shire Valley: village
感染した種/個体数/感染数/死亡/廃棄/処分
ウシ Cattle / 1500 / 2 / 0 / 0 / 0
Affected population: Cattle in a communal grazing system (共有の牧草地) near a live cattle market. A total of 2 cases developed clinical signs. The affected kraal (囲い) has 2 animals: a cow and a calf. There are about 65 animals in 5 kraals which are in contact with the affected one.

● 炭疽 ブルガリア、否定
PRO/AH/EDR> Anthrax - Bulgaria (07): (TU) bovine, NOT
Archive Number: 20150921.3660510
 情報源 FOCUS Information Agency、2015年9月21日
the village of Elenovo [in the municipality of Popovo] で死亡した 2頭の動物は、検査の結果、炭疽 anthrax infection が原因ではなかったと、District Governor of Targovishte が明らかにした。炭疽ではないが、原因はまだ特定されていない 
関連項目  Bulgaria (06): (TU) bovine 20150917.3652696

● ランピースキン病 ロシア
PRO/AH/EDR> Lumpy skin disease, bovine - Russia (02): (CN) spread
Archive Number: 20150921.3659823
 情報源 OIE, WAHID (World Animal Health Information Database), weekly disease information 2015; 28(39)、2015年9月18日
Lumpy skin disease, Russia、follow-up report no 1
感染開始時期 2015年7月7日
原因ウイルス Lumpy skin disease virus
新たな感染流行s (1)
Outbreak 1: Kalinovskaya, Naursky, [Chechnya]: village
感染した種/個体数/感染数/死亡/廃棄/処分
ウシ Cattle / 3 / 3 / 0 / 0

● ブルセラ症、シカ科 米国
PRO/AH/EDR> Brucellosis, cervid - USA (02): (WY) surveillance in elk
Archive Number: 20150921.3660083
 情報源 Billings Gazette、2015年9月18日
ワイオミング州獣医学当局 the Wyoming State Veterinarian's office と同動物管理当局 the Wyoming Game and Fish Department は、the Bighorn Mountains において今年で 3年目となる、ハンティングで捕獲されたエルク elk からの血液採取による、ブルセラ症調査 brucellosis surveillance を開始する。"2012年、hunt area 40 in the Bighorn Mountains で、2頭の検査陽性例 seropositive elk が確認され、さらに 2013年にも同じ地域で 2 additional seropositives が確認されている" と説明されている

● 住血線虫、イヌ 英国
PRO/AH/EDR> Angiostrongylus vasorum, canine - UK: spread, fox
Archive Number: 20150921.3659327
 情報源 The Telegraph、2015年9月18日
英国内のイヌの脅威となる、致死性寄生虫の感染拡大が、キツネにより助長されていると、県有者らが警告した。キツネの最大 50%が lungworm に感染している。 (lungworm の) 卵はナメクジやカタツムリの虫体や粘液中に存在する。これをイヌが食べると、寄生虫がイヌの身体全体を移動した後、最終的に心臓で病気を引き起こし、死亡することもある。University of Bristol scientists の研究によると、英国内のキツネは 10頭に 1頭以上の割合 (18.3 percent) で lungworm を保有していた。2008年の調査で示された 7.3%と比べると、かなり高いまん延率となっている。イングランド England 南東部では、キツネの半数が感染すると考えられており、これは地域の感染率の 2倍伸す宇治である。2008年のイングランド北部とスコットランド Scotland では感染したキツネは確認されなかったが、現在では 7.4%が感染すると推定されている