2015年10月26日

チクングニア熱 (31)
 WHO/PAHO、メキシコ、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア
 ブラジル、仏領ギアナ、ペルー、セネガル、イタリア、米国
 診断検査、膀胱機能不全
リフトバレー熱-モーリタニア (02)
コレラ (31)-シリア、イラク
マラリア、ワクチン使用に関する勧奨 WHO
エボラ (120) WHO など

チクングニア熱 (31)
  WHO/PAHO、メキシコ、グアテマラ、ホンジュラス、ニカラグア、ブラジル
  仏領ギアナ、ペルー、セネガル、イタリア、米国
  診断検査、膀胱機能不全
PRO/EDR> Chikungunya (31): Americas, Africa
Archive Number: 20151026.3745528
[1] WHO/PAHO report: Week 42 Oct 2015
[2] メキシコ Mexico [in Spanish]:
- National. 14 Oct 2015. (reported) The Mexican Institute for Social Security has awarded payment to 40 000 workers for being incapacitated from suspected chikungunya virus infections.
- Aguascalientes state. 22 Oct 2015. (reported) 18 cases all imported.
- Acapulco, Guerrero state. 13 Oct 2015. (susp.) 13 000 cases, (conf.) 474 cases.
- Colima state. 20 Oct 2015. (clinical) 1078 cases, (conf.) 915 cases.
- Quintano Roo state. 11 Oct 2015. (reported) 65 cases with 23 patients hospitalized in Chetumal municipality.
- Yucatan state. 20 Oct 2015. (reported) as of 10 Oct 2015, 915 cases, of which 636 were females and 279 males.
[An 8 Oct 2015 report indicated 2 dengue deaths in Yucatan state ]
[3] グアテマラ 10 Oct 2015. [in Spanish] (conf.) 23 341 cases.
[4] ホンジュラス 22 Oct 2015. [in Spanish] (reported) 77 862 cases.
[5] ニカラグア 13 Oct 2015. [in Spanish] (reported) 4024 cases.
[6] ブラジル Brazil [in Portuguese]:
- National. 14 Oct 2015. (registered) 3780 locally acquired cases; State most affected: Bahia, also affected Ceara state (conf.) 5 cases.
- Alagoas state. 21 Oct 2015. (conf.) 12 cases; Municipality most affected: Major Isidoro 11 cases.
[There appears to be some previous confusion as to whether Alagoas has locally acquired or just imported cases 1]
- Mato Grosso do Sul state. 19 Oct 2015. (conf.) as of 15 Oct 2015, 14 cases.
[7] 仏領ギアナ As of week 41 [ending 17 Oct 2015]. [in French] (clinical) 15 850 cases; Deaths 2.
[8] ペルー (La Libertad region). 21 Oct 2015. [in Spanish] (susp.) 2 cases.
[9] セネガル Senegal (Kedougou ). 8 Oct 2015. [in French] (reported) 40 cases.
[10] イタリア (Florence ). 16 Oct 2015. [in Italian] One case imported from Asia; Mosquito control efforts underway.
[11] 米国 
- USA states from ArboNET
- Caribbean Islands 
プエルトリコ (imported) 0 cases, (locally acquired) 112 cases
米領バージン諸島 (imported) 0 cases, (locally acquired) 4 cases
[12] 診断検査
情報源 Medicalxpress、2015年10月21日。
チクングニアウイルス chikungunya virus (CHIKV) に感染した患者の、ウイルスに特異的な抗体の存在を検出するアッセイ検査 A detection assay を、A*STAR researchers が開発した。この技術は、CHIKV と他の蚊媒介性ウイルスとの鑑別にも応用できる。アルファウイルス alphavirus である CHIKV とデングウイルス the dengue flavivirus (DENV) は、感染の初期段階において、発熱と関節痛など類似する症状を呈するため、医師らは鑑別診断や適切な治療の選択に苦慮する。 アジア、アフリカ、南北アメリカでは、これら 2つの疾患が同時に流行しており、両者を鑑別する有効な方法の必要性が高まっている。"われわれはこれまでに、患者の早期に自然獲得される抗体反応が、ウイルス蛋白の特定部位の the E2EP3 epitope に対するものであることを示した" と the A*STAR Singapore Immunology Network (SIgN) の研究者が説明した。"E2EP3 が将来、診断および予防に何らかの役割を果たすと考え、今回の研究を実施した" と述べた ... 患者の体内に抗 E2EP3 抗体のが存在が確認され、とりわけこの抗体が疾患特異性を有するものであるならば、CHIKV の有用な指標となる、と理論立てている ... the Singapore outbreak of 2008-2009 で CHIKV に感染した 38人の患者から採取した、260 blood samples を解析した結果、72人のチクングニア熱患者が、感染早期に anti-E2EP3 antibodies 抗体検査で陽性となり、病期の進行とともに (陽性率が) 100 % に達した。この抗体は、強力な CHIKV 中和作用を有しており、既存の診断検査との比較において、抜群の正確性を示した。研究チームは、他株の CHIKV、CHIKV 以外のアルファウイルス、およびデングウイルス等のフラビウイルス、に感染した患者の検体についても検討を行った。他のアルファウイルス検体は E2EP3 に反応したが、フラビウイルスの検体で反応が認められたものはわずか 7 %だった。重要なこととして、フラビウイルス検体中、CHIKV 中和作用を示したものは、anti-E2EP3 antibodies の存在の有無に関わりなく、皆無だった ...
[13] 膀胱機能不全 Bladder dysfunction
情報源 Annal Phys Rehab Med.、2015年9月。
原著タイトル Bladder dysfunction in chikungunya: Experience of the academic hospital of Fort de France in Martinique (France).
要約: 
(目的) ヤブカ属蚊族によって媒介されるアルボウイルスの 1種であるチクングニアが、2005-2006年のレユニオン Reunion、および 2013-2014年の仏領西インド諸島 the French West Indies in Martinique (マルティニーク) で大流行した。主な症状は発熱と多発性関節痛であったが、患者の中には、過活動性および低活動性膀胱が認められるものがあった。これらの膀胱機能不全について、かつて一度だけ 2006-2007年にインドから報告されていた。
(方法) 2015年1月から the academic hospital of Fort-de France において、チクングニア熱の相談 chikungunya consultation 時に、排尿異常スクリーニングのための質問票を患者に配布した。
(結果)
Recruitment of 51 patients: 尿意切迫 urinary urgency (58 percent), 夜間頻尿 nocturia (66 percent), 腹圧性尿失禁 stress urinary incontinence (45 percent), 昼間頻尿 daytime urinary frequency (15 percent), 遺尿症 enuresis (7 percent), 排尿障害 dysuria (27 percent)。ウロダイナミック検査の結果、排尿筋の過活動性 overactive detrusor (57 percent) with and without 外排尿括約筋協調障害 detrusor-external sphincter dyssynergia (42 percent), or 内括約筋欠如 intrinsic sphincter deficiency (42 percent)。 Dysuria (42 percent) at flow determination.
(考察) 急性チクングニア熱感染の膀胱機能不全の頻度は高く、慢性化する可能性があった。病因に関する仮説として、脊髄症 myelopathy または神経因性 neuropathy が考えられた。症状の増悪については一定ではなく uncertain、現在もこれらの患者の評価を継続して行っている。
関連項目 (30): Americas, Asia, Pacific 20151012.3710882

原因不明の疾患、家畜-南スーダン UN RFI
PRO/AH/EDR> Undiagnosed diseases, livestock - South Sudan: (UN) RFI
Archive Number: 20151026.3745241
情報源 Radio Tamazuj、201510月25日。
郡広報担当者 press secretary of Fashoda County が [23 Oct 2015]、様々な疾患が拡がり医薬品が不足しており、多数の家畜が死の危機に瀕していると語った。国連機関に対し、獣医薬品の提供を求めている。他方、州当局者 the Upper Nile state government spokesperson は、州内の他地域においても、紛争により、支援者らへのワクチン供給が阻まれているため、事態が深刻化していることを認めている。

炭疽-英国 イングランド、ウシ
Anthrax, England、Reoccurrence of a listed disease
PRO/AH/EDR> Anthrax - UK: (England) bovine
Archive Number: 20151026.3745240
情報源 OIE WAHID、2015年10月26日。
感染開始時期 3015年10月21日
前回流行時期 2006年5月12日
原因菌 _Bacillus anthracis_
新たな感染流行 (1)
発生地 1 (AX2015/01): Westbury, Wiltshire, Trowbridge, England: Farm
感染した種/個体数/感染数/死亡/廃棄/処分
ウシ Cattle / 352 / 1 / 1 / 0 / 0
Affected population: Beef suckler cattle -- approximately 174 cows with calves at foot and 6 bulls -- all grazing.
コメント: a single cow の突然死を契機に診断された。約20年前にこの地域で少数例の発生があったことが判明している。

ウエストナイルウイルス-フランス、ヒト、ウマ 欧州 (09)
PRO/AH/EDR> West Nile virus - Europe (09): France , human, equine
Archive Number: 20151026.3744464
情報源 L'Independant [in French]、2015年10月13日。
2つの地方保健当局  regional health agencies (ARS) により 2015年8月以降、the Gard, Herault and Bouches-du-Rhone [French departments] のウマの、複数例のウエストナイルウイルス感染 several cases of West Nile が報告されていることが明らかにされた。フランス国内では 2003年以来となるヒトの感染例が、Nimes で発生した。ヒトやウマから直接感染することはない、と説明されている ...

リフトバレー熱-モーリタニア (02) 
PRO/AH/EDR> Rift Valley fever - Mauritania (02)
Archive Number: 20151026.3744543
情報源 Rapide Info [in French]、2015年10月13日。
リフトバレー熱 Rift Valley fever (RVF) により、9月以降、国内で 8人が死亡したことが、[10 Oct 2015] by the World Health Organization (WHO) により、公式に発表された。感染が疑われる患者 25人のうち、8人が亡くなったと WHO 当局者から説明されている。政府当局によれば、患者の多くが the central and southeast regions において感染している。

コレラ (31)-シリア、イラク
PRO/EDR> Cholera, diarrhea & dysentery update (31): Middle East (Syria, Iraq)
Archive Number: 20151026.3744230
[1] コレラ - シリア Syria 死亡、注意喚起
情報源 Independent、2015年10月26日。
シリアでコレラ Cholera が流行し、小児 1名が死亡し、国際的脅威に至る可能性がある。イラクでの流行に引き続いて発生した今回のアウトブレイクは ... 欧州に向かう難民らにより容易に拡大すると見られている ...
[2] コレラ-イラク Iraq
情報源 Press TV、2015年10月22日。
イラク保健省 Health Ministry は [Wed 1221 Oct 2015]、24時間以内に新たに 91人の患者が報告され、今回のコレラ感染流行 the current cholera epidemic による患者は合計 1902人となったと発表した。新たな患者のうち、少なくとも 49人は the central province of Babil の患者であると報告されている。the central southern province of al-Diwaniyah で 22人が、the river Tigris チグリス川東岸の Baghdad's al-Rusafa district で 16人の患者が、the southeastern Iraqi province of Maysan で 3人の患者が報告されている。産油地の北部 the oil-rich northern province of Kirkuk でも 1人の患者が発生した。2012年にイラクで発生したコレラアウトブレイクでは、バクダッド Baghdad の北 236kmにある北部の都市 Kirkuk とクルド人半自治区で、約 300人が感染し、4人が死亡した。その 5年前には、24人の死亡と 4000人以上の感染が確認されている ...

消化管寄生虫、イヌ-米国 (02) SC 増加、コメント、pythiosis
PRO/AH/EDR> Intestinal parasites, canine - USA (02): (SC) increase, comment, pythiosis
Archive Number: 20151026.3744172
投稿者 Pan American Vet Labs、Robert Glass、2015年10月25日。
原文参照願います。

マラリア、RTS、S ワクチン、WHO の使用に関する勧告
Pilot implementation of 1st malaria vaccine recommended by WHO advisory group
PRO/EDR> Malaria: RTS,S vaccine, WHO recommendations for use
Archive Number: 20151026.3743606
情報源 WHO Media centre, News releases、2015年10月23日。
WHO の戦略および政策諮問委員会グループ The World Health Organization's Strategic Advisory Group of Experts on Immunization (SAGE) and the Malaria Policy Advisory Committee (MPAC) は、幼児のマラリア感染予防のためのワクチンの、最善の使用法を理解するための、予備調査計画 pilot projects を推奨している ... RTS,S と呼ばれるこのワクチンは、初めてのマラリア用ワクチンであるが、主要な問題が 1つある。完全な免疫を得るためには 4回の接種を必要とし、そのために 4回医療施設を訪れなければならない。初めの 1ヵ月間で 3回接種してから 18ヶ月の間をおいて 4回目が接種される。4回目を接種しないと、全体的な小児の重症マラリアの減少は認められない no overall reduction in severe malaria。"the malaria vaccine の最善の接種方法に関する疑問に対する答えはまだ出されていない"、"すべての証拠の詳細な評価の結果、3-5回の大規模パイロット調査 large pilot implementation projects を実施することで最良の回答が得られる、との勧告に達した" と述べられている。RTS,S マラリアワクチンは、世界で最も致死性が高く、アフリカに最も多くまん延する、熱帯熱マラリア _Plasmodium falciparum_ に対して効果を示す。アフリカ以外の多くの国々で優位な三日熱マラリア _P. vivax_ malaria には、感染防御効果は示さない ... 原文 [Google 翻訳] 参照願います。

エボラ (120) WHO
PRO/AH/EDR> Ebola update (120): WHO update, susp, vaccine, research, funding
Archive Number: 20151026.3743264
[1] WHO Ebola data and statistics [data up to 21 Oct 2015]
情報源 WHO Ebola data & statistics、2015年10月23日。
厚労省検疫所 FORTH 参照願います。
[2] Suspected, vaccine, research, funding
24 Oct 2015 ガーナ: Bad science and toxic politics; misstep that ruined Ghana's Ebola vaccine
22 Oct 2015 リベリア: Health education gaps in post-Ebola Liberia
21 Oct 2015 ナイジェリア: Nigeria celebrates 1st anniversary of Ebola-free declaration
21 Oct 2015 シエラレオネ: Loss, health, and money -- Ebola survivors' greatest concerns
22 Oct 2015 英国: Doctor treating Ebola nurse had to make mercy dash across Atlantic after she had relapse
Mod.LK
[エボラが再燃した看護師の治療チーム the Royal Free London Hospital team の主任医師は、医学会議に出席中、再燃の知らせを受け、中座して英国に急遽帰国した。看護師は今も隔離室の透明なプラスティック "tent (カプセル)" 内で、脳と脊髄のウイルス感染が続いている。しかし患者はスタッフと会話し、食事や iPad が使えるようになった。"彼女の改善を喜んでいるが、回復まで長期間を要すると考えている。髄膜炎による深刻な神経学的合併症がある。今後かなり長期間、the Royal Free Hospital に入院することになるだろう" と説明している。前回流行時期 視聴された抗体治療は、脳の感染には適さず、同看護師には世界で初めて、治験段階の抗ウイルス薬 the experimental antiviral drug GS-5734 が使用されている]
[Gilead Sciences, Inc. 社は、エボラウイルス疾患の治療薬候補の、新型ヌクレオチドアナログ GS-5734, a novel nucleotide analogue の開発への、人道的アクセスの要求に応えることとなった ... EVDGS-5734 は、エボラを含む新興ウイルス候補群に対する開発研究活動のため、同社が保有する物質 its libraries の成分を網羅する作業中に発見された。the Centers for Disease Control and Prevention (CDC) and the United States Army Medical Research Institute of Infectious Diseases (USAMRIID) との共同作業で、GS-5734 の試験管内でのエボラウイルスに対する効果 in vitro activity が確認された。USAMRIID での動物実験では、エボラ感染から 3日目に治療が開始された場合、100 %のサルの生存が得られた (抜粋) ]
22 Oct 2015 英国: Ebola nurse [PC] faces long recovery, says doctor - video
21 Oct 2015 英国: Ebola nurse [PC] nearly died from meningitis, doctors say
21 Oct 2015 米国: Top US Ebola doctor: country not ready for next outbreak
23 Oct 2015 米国: Doctor to patient: an Ebola survivor's odyssey

Non-governmental organization
22 Oct 2015 米国: Just why has Ebola been so terrible in West Africa?

Research, funding
23 Oct 2015: NEI team studying Ebola's impact on the eye
[The US National Eye Institute (NEI、米国国立眼科学研究所) は、同施設の専門家をモンロビア Monrovia (Liberia) に派遣し、アウトブレイクでの感染後の生存者の、眼に対する長期的影響を調査することとなった。PREVAIL III (Partnership for Research on Ebola Vaccines in Liberia), sponsored by NIAID (National Institute of Allergy and Infectious Diseases) and the Liberian Ministry of Health の一環として行われるもので、生存者 1500人とコントロールとしての濃厚接触者 6000人の、計 7500人の調査を目標とし、生存者が将来の感染に対する免疫を獲得したかどうかの判断や、濃厚接触者や性的パートナーへの感染リスクの評価が得られるものと期待されている]
23 Oct 2015: The role of connectivity in emergencies: a case study of Ebola
関連項目 (119): WHO update, susp. vaccine, research, funding 20151021.3734201