2016年2月12日

◎ E型肝炎 インド
エムポックス(サル痘)コンゴ民主共和国

● ラッサ熱 ナイジェリア
PRO/AH/EDR> Lassa fever - West Africa (05): Nigeria
Archive Number: 20160212.4017250
 情報源 National Mirror,2016年2月12日。
ナイジェリア政府当局 the [Nigerian] Federal Government は [11 Feb 2016],ラッサ熱 Lassa fever が 20 states に拡大し 108 人死亡したと明らかにした。近いうちに国内各地の気温が上昇するにつれ,より深刻になると保健相が述べた。これまでに国内でラッサ熱に感染した患者の3人に2人が死亡している。176人が感染し,うち108人が死亡し,致死率は61 % である。診断が確定した78例中49例が死亡し,特異的致死率は 63 % になると説明されている: 報告されているすべての患者 (suspected, probable and confirmed): 176; Total deaths (suspected, probable and confirmed): 108 (CFR: 61 per cent). Total confirmed cases: 78; Deaths in confirmed cases: 49 (CFR: 63 per cent). ...
関連項目 (03): Nigeria 20160207.4002672

● MERS-Co V サウジアラビア
PRO/AH/EDR> MERS-CoV (20): Saudi Arabia (NJ,RI)
Archive Number: 20160212.4016509
 情報源 Saudi Arabia Ministry of Health,2016年2月12日。
As of [12 Feb 2016] there have been a total of:
1294 laboratory-confirmed cases of MERS-CoV infection including 552 deaths [reported case fatality rate 42.7 percent]
739 recoveries, and 3 currently active cases
Newly reported cases today:
1- A 34-year-old expat male from Najran who was reported as having died at the time of initial confirmation.
2- A 41-year-old Saudi male from Alkharj [in Riyadh province]. a household contact of someone with known contact with camels.
関連項目(17): Saudi Arabia (MK) WHO 20160203.3987728

● 梅毒,淋病,クラミジア カナダ
PRO/EDR> Syphilis, gonococcal dis., chlamydia - Canada: (BC,ON) inc. cases, MSM, HIV, RFI
Archive Number: 20160212.4016426
[1] 情報源 News 1130,2016年2月11日。
[British Columbia] 州では,梅毒(発生数)が30年ぶりに高い数字となり,バンクーバーの保健当局 Vancouver Coastal Health [VCH] はアウトブレイク宣言を行った。2015年, Vancouver Coastal Health でおよそ500例の梅毒(Ⅰ期およびⅡ期)が報告された ...
[2] 情報源 SooToday,2016年2月10日。

◎ E型肝炎 インド

PRO/EDR> Hepatitis E - India (02): (HP) fatalities
Archive Number: 20160212.4016257
 情報源 Tribune News Service,2016年2月10日。
Shimla town, Suresh Bhardwaj [Himachal Pradesh state] および周辺地域における黄疸の集団発生 jaundice outbreak への対応が求められている ... 報道関係者によると,Bhardwaj では 1万5000人が罹患し,これまでに6人が死亡している ...
[Mod. LL-以前の投稿で Shimla in Himachal Pradesh を中心としたアウトブレイクの原因は E型肝炎 hepatitis E と特定されている。
various strains に関する議論: Hepatitis E. Lancet 2012;379: 2477-2488
"ヒトと動物の間で循環する various HEV [hepatitis E virus] strains の分子学的解析により,(それぞれ)a single serotype を代表する,4 major genotypes の存在が確認された。
HEV1 and HEV2 は human beings だけに限定され,途上国で汚染された水を介して感染伝播する。HEV1 は主にアジアで,HEV2 はアフリカメキシコで発生する。
HEV3 and HEV4 の感染は,ヒト,ブタ,他のほ乳類に感染し,先進国途上国のいずれにおいても散発的な国内感染の原因となっている。HEV3 は世界中に感染が拡がっている。一方,HEV4 はほとんどが東南アジアで発生しているが,最近欧州のブタから分離された。HEV3 and HEV4 infections は,生あるいは加熱が不十分なブタや狩猟動物の肉の摂取に関係するが,HEV を保有するすべての動物が明らかになっているわけではない。全遺伝子塩基配列の解析により,最近,ドイツのラット,日本のイノシシ,中国の飼育ウサギにおいて,HEV genotypes の特徴が明らかになった。HEV1 は 5 subgenotypes に,また HEV2 into 2, HEV3 into 3, and HEV4 into 7 に分類可能であることがわかった。系統発生学的解析により,同じ地域のヒトと動物に感染する HEV subgenotypes は非常に近い関係にあり,人獣共通感染であることを支持している。HEV の進化の歴史と動態 population dynamics の研究により,the ancestors of HEV は一連の経過を追って進化し,その中で,動物宿主への適応に成功し,ヒトが感染するに至ったことが示された."
一般的に(E型肝炎ウイルスが原因となるのは)急性感染のみと考えられていたが,この文献では,免疫不全患者での,6ヶ月以上の血清もしくは便中のウイルス遺伝子 HEV RNA の存在と定義される慢性 E型肝炎についても論じられている。患者のほとんどが固形臓器移植患者で発生している。より少数の,HIV 感染および化学療法中の血液疾患の患者でも報告がある。HEV1 or HEV2 の慢性感染が報告されたことはない。
糞口感染により伝播される HEV は,世界中で急性肝炎の主要な原因となっている。大規模流行の発生は,衛生環境の悪い人口密集地域で報告されている。妊娠女性では,E型肝炎による致死率が異常に高い。3回接種ワクチン A recombinant, 3-dose series HEV vaccine が生産されているものの,WHO により認可 pre-qualified されていない。HEV 感染の発症を予防し,15-64歳の人々で安全性と有効性が確かめられている。37人の妊娠女性が接種された 57件についての安全性に関する限定的データが報告されている; しかしさらなる検証が必要であり,小児の安全性については未知のままである。このワクチンは,アフリカとアジアのほとんどの水系感染の原因である,HEV genotype 1 に対する防御効果が期待されている]

● エムポックス(サル痘)コンゴ民主共和国

PRO/AH/EDR> Monkeypox - Congo DR (02): (BU)
Archive Number: 20160212.4014697
 情報源 Outbreak News Today,2016年2月10日。
北部 Bas-Uele [province], [formerly a district of] Orientale province の保健当局が、サル痘 a monkeypox outbreak が発生し,2月第1週に 51人が感染し,2人が死亡したと報告している。a Radio Okapi report [in French] が伝えた。Bombongolo health area, Aboso, and other health areas でも感染の報告があり,今回の新たな報告により,the health zone での患者が 195 cases including 8 deaths となったと医師が話している。サル痘は,主にアフリカ中部から西部で発生する,比較的まれなウイルス感染症で,天然痘 the smallpox virus (variola), 天然痘ワクチンに使われるワクシニアウイルス the virus used in the smallpox vaccine (vaccinia), and ウシ痘ウイルス the cowpox virus などのウイルスと近い関係にある。親戚の天然痘ほど症状は重くないが,ヒトの死亡に関係することがある。CDC によると,ウイルス感染から約 12日後に,発熱,頭痛,筋肉痛,背部痛とリンパ節腫脹がみられ,発熱の 1-3日後頃から発疹が始まる。発疹は液体が充満したこぶ状 raised bumps になり,しばしば顔面から全身に広がることが多いが,他の部位から始まることもある。2-4週間症状が続くことが多い。リス rope squirrels, マウス door mice, ラット pouched rats などのげっ歯類が保有するとみられており,サルとヒトが二次的に感染する。コンゴのサル痘ウイルスは,ほとんど死亡することのない西アフリカと比べ,致死率が高い [20120917.1297716]。感染した動物やその分泌物,血液と接触のある人々の感染リスクが高くなる。[非常にまれであるが] 気道からの飛沫や直接の接触によるヒト-ヒト感染も起こりうる。
A 2010 study published in the Proceedings of the National Academy of Sciences の中で,最後の天然痘ワクチンの接種が行われたのは1980年で,公式に根絶が認められた以後,サル痘患者数が20倍に増加したと報告されている。

● 狂犬病 インドネシア,アルジェリア,エジプト,イスラエル
PRO/AH/EDR> Rabies, animal, human (02): Africa, Asia, update
Archive Number: 20160212.4015862
[1] インドネシア (Bali): canine, human exposure
 情報源 Fitfortravel,2016年1月26日。
バリ Bali, Indonesia で,狂犬病ウイルス検査で陽性となったイヌの咬傷を受けた,現地の小児 2 local children に狂犬病暴露後接種 rabies post-exposure treatment が行われている。いずれもTabanan, West Bali province に住む子供である...
[2] アルジェリア (Naama province): canine, human exposure, RFI
 情報源 Echorouk [in Arabic],2016年2月9日。
先週 [week of 1 Feb 2016],5歳から10歳の小児 3人が,Ain Sefra city [province of Naama] の西方から来た1頭のイヌに襲われた。1人は手を咬まれ,2人目は Al-Hammar district での下校時にイヌから逃げた際に頭と肩を咬まれ Mohamed Boudiaf Hospital in Ain Sefra に搬送された。イヌは吠えながら Toukount village に向かい,もう1人の子供を襲った ...
[3] エジプト (Asyut): canine, human exposure, RFI
 情報源 Ahram [in Arabic],2016年2月7日。
[7 Feb 2016] the city of Ghanayem in Asyut governorate において,合計10名が1頭のイヌの咬傷を受けた。全身にひっかき傷を負ったため,the Central hospitals of Sodfa and El Ghanayem に搬送された。El Ghanayem city の警備担当官からの通報を受け,The Asyut Security Directorate は狂犬病のイヌにより10人が負傷したと発表した。
[4] イスラエル Israel (Northern): equine, canine, human exposure
 情報源 Arutz Sheva 7, Israel National News,2016年2月10日。
保健省は,ウマ1頭が狂犬病と診断されたとの情報を受けた。[Ha-Gomme] Junction で,ウシの放牧に使用されていた。牧民も予防的に治療を受けている ... [Wed 10 Feb 2016] 同地域周辺をうろついていた,狂犬病のイヌ1頭が確認されている。

● コレラ、下痢症 アフリカ,ザンビア,インド
PRO/EDR> Cholera, diarrhea & dysentery update (05): Africa, Asia
Archive Number: 20160212.4012861
[1] コレラ - アフリカ Southern and Eastern Africa
 情報源 China.org.cn, Xinhua News Agency [in Spanish],2016年2月10日。
1月以降,アフリカの東部および南部で,コレラ感染流行 A cholera outbreak により 550人以上が死亡し,42 000 cases を超える患者が報告されていることが,国連機関 The UN Office for the Coordination of Humanitarian Affairs (OCHA) in eastern Africa から10日発表された。2015年に同地域で著しい発生があり, ... 2016年1月21日までに[全体の期間は不明],more than 42 000 cases of cholera and more than 550 related deaths が,エチオピア,ケニア,マラウイ、モザンビーク,南スーダン,タンザニア,ウガンダ,ジンバブエで発生したと述べた。特にタンザニアの状況が深刻で,2015年5月の発生開始以来,the islands of Pemba and Unguja and Zanzibar を含む,全国30地域のうち21の地域に感染が拡がっている ...
[2] コレラ - ザンビア (Lusaka Province)
 情報源 Zambia National Broadcasting Corporation (ZNBC),2016年2月12日。
保健省広報担当者が,コレラ治療センター Kanyama Cholera treatment center [Lusaka Province] に13人が入院中であると明らかにした ...
[3] コレラ, 下痢症 - インド (Assam State)
 情報源 The Times of India (TOI), Times News Network (TNN),2016年2月11日。
Lakhipur sub-division of Cachar district [Assam State] でこれまでに,コレラと下痢症により6人が死亡していると,10日保健当局者が述べた。Dilkush tea garden and Dungripar locality の患者だった。死亡したうちの2人はコレラによるもので,Silchar Medical College and Hospital [SMCH] での検査で確定診断されている ...

● 鳥インフルエンザ、ヒト 中国 H7N9

PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (21): China (GD) hospital cluster, H7N9, 2015
Archive Number: 20160212.4014491
 情報源 HealthDay News,2016年2月10日。
致死性の鳥インフルエンザ H7N9 bird flu がヒトからヒトに感染する可能性があることが,新たに中国から報告された。2013年に中国で初めて確認されて以来,およそ700人が感染している。1月10日の時点で,このうち300人近くが死亡しており,そのほとんどが中国で発生している。ヒトへの感染は通常感染のある鳥類からであるが,家族内での感染が報告されている。しかし,今回初めて,病院内でヒトからヒトへの感染が起きたことを報告している ...
原著 H7N9 Shantou Working Group, et al: Probable Hospital Cluster of H7N9 Influenza Infection. N Engl J Med 2016; 374(6): 596-8. doi:10.1056/NEJMc1505359

● 馬ヘルペスウイルス 米国
PRO/AH/EDR> Equine herpesvirus, equine - North America (08): USA (CA)
Archive Number: 20160212.4016044
 情報源 The Horse,2016年2月11日。
カリフォルニア州農業当局 The California Department of Food and Agriculture (CDFA) が,神経症状発症後に安楽死処分された 1頭のウマ a polo pony の,馬ヘルペスウイルス equine herpesvirus-1 (EHV-1) 検査で陽性となったと明らかにした ...