2017年4月26日

ハンタウイルス(29)-チリ 死亡
原因不明の疾患-リベリア 死亡
E 型肝炎-オーストラリア 初の輸血後感染,人獣共通感染
               ニジェール(02) 死亡,難民
黄熱(41)-PAHO/WHO F
麻疹(23)-米国,欧州,スロバキア,ソマリア
キャサヌール森林病-インド(08)

ハンタウイルス(29)-チリ 死亡
PRO/AH/EDR> Hantavirus - Americas (29): Chile (LL) fatal
Archive Number: 20170426.4997443
情報源 Bio Bio Chile [in Spanish] 2017年4月25日

Lebu, Arauco province で感染し the Concepción Regional Hospital に転送された 29歳女性が,ハンタウイルス感染症  [a] hantavirus [infection] により死亡した。自宅は near rural sectors of the area に位置していた。多臓器不全により死亡したと病院関係者が説明した ... 25日までに,the Guillermo Grant Benavente Hospital には 10人が入院となり,3人は通常の人工呼吸器で管理され,6人は an ECMO [extra-corporeal oxygenation] machine が必要だった。死亡したのは,今回の症例のみである。
写真 Images of the long-tailed pygmy rice rat (_Oligoryzomys longicaudatus_), the sigmodontine rodent host of Andes hantavirus


Phtiosis-米国 イヌ
PRO/AH/EDR> Pythiosis - USA (OK): canine
Archive Number: 20170426.4997435
情報源 News On 6 2017年4月21日

今週初め,Pythiosis と呼ばれるまれな真菌感染症により 1頭のイヌが死亡し,獣医師らはペットオーナーに注意を呼びかけている。
[ Mod.TG 注- 詳しい情報
]

●  原因不明の疾患-リベリア 死亡
PRO/EDR> Undiagnosed disease - Liberia: (SI) fatal, RFI
Archive Number: 20170426.4997304
[1]
情報源 H5N1 2017年4月26日

this 25 Apr [2017] report from GNN Liberia: "Sinoe County で 9人が原因不明の死亡"
"Sinoe County, southeastern Liberia の警察当局は,葬儀出席後の原因不明の 9人の死亡について調査を行っている ... "死亡したのは女性 5人と男性 4人で,死因究明のため検体が採取されている ... 全員が葬儀での食事を摂っていたのなら,食中毒が考えられる。しかし,西アフリカの伝統的な葬儀で,死体に触れたり接吻したりしていれば,エボラアウトブレイクも否定できない。
[2]
情報源 Reuters 2017年4月26日

リベリア政府保健当局は,原因不明の 8人の死亡についての通報を行ったと,the World Health Organization (WHO) が 26日明らかにした。2年にわたる壊滅的なエボラウイルスアウトブレイクの終息から 10ヶ月が経過している。政府当局は,初期科学的調査では,死亡原因としてエボラは否定されたとしている。WHO spokesman は電子メールで,"昨日,WHO はリベリア政府当局から,国内南部 Sinoe County で発生した,原因不明の疾患と死亡の小集積についての報告を受けた"と述べた。"報告によると,4月24日以降,14人が発病し,8人が死亡,6人が重症で現在も入院中"と説明した。7人から検体が採取され,検査に提出されたとしている。26か27日に結果が判明する予定。化学物質や細菌に関する水源の検査も行われている ... 保健当局者 The Chief Medical Officer of Liberia の 26日の記者会見での発言;"Initial test conducted by the Liberian Institute of Biomedical Research in Charlesville, Margibi County, has ruled out Ebola virus disease as the cause of the deaths."
[ Mod.TY 注- ... Similar reports have been received from ProMED-mail Corr. SB from HealthMap Alerts and by contributor Meghan May (<
mmay3@une.edu>) of the University of New England. ]
Distribution of EVD cases as of [27 Mar 2016]  


鳥インフルエンザ(94)-スウェーデン HPAI H5N8 家きん
PRO/AH/EDR> Avian influenza (94): Europe (Sweden), HPAI H5N8, poultry
Archive Number: 20170426.4997434
情報源 Reuters 2017年4月25日
スウェーデン東部 the town of Nykoping in eastern Sweden 近郊の養鶏場 a hen farm において,鳥インフルエンザアウトブレイク An outbreak of H5N8 bird flu の発生が確認されたと,25日,農業当局 board of agriculture が明らかにした。全数処分の予定と説明された。4月初旬に養鶏場への制限緩和が発表されていた。2016年12月に国内の養鶏場と野鳥の鳥インフルエンザが確認されている。

E 型肝炎-オーストラリア 初の輸血後感染,人獣共通感染
PRO/AH/EDR> Hepatitis E - Australia: 1st postransfusion case, zoonotic
Archive Number: 20170426.4996999
情報源 Sydney Morning Herald 2017年4月17日
フランスで豚肉を食べた男性からの輸血により,6歳児が豪ではまれな肝炎に感染した。国内では初めての輸血による E 型肝炎ウイルス the hepatitis E virus 感染例となった。Hepatitis E, also known as HEV は,肝移植患者の肝硬変や慢性肝障害の原因として知られている。通常 6週間以内に回復し,多くの場合症状がないが,妊娠女性や持病,免疫不全がある場合は重症化することがある。この男児は,2014年に受けた肝移植の手術時の輸血によりウイルスに感染していたが,約 6ヶ月後の2015年初めまで気づかれていなかった。豪赤十字社 The Australian Red Cross Blood Service が,男児に使用された血漿製剤の 18人の献血者をすべて検査したところ,このうちの 1人が陽性となった。献血する前に,無症状だったこの男性は,E 型肝炎ウイルスが蔓延する,フランス南部の豚肉を食べていた。男児には,抗ウイルス薬のリバビリン ribavirin が 3ヶ月間投与され,肝酵素レベルが正常となった後,ウイルスは検出されなくなっている ...
関連項目 Europe: blood donation screening 20170423.4983952

E 型肝炎-ニジェール(02) 死亡,難民
PRO/EDR> Hepatitis E - Niger (02): (DF) fatalities, IDP
Archive Number: 20170426.4996912
情報源 Médecins Sans Frontières (MSF) 2017年4月26日
http://www.msf.org/en/article/niger-hepatitis-e-outbreak-linked-water-shortages-and-poor-sanitation
the Diffa region of Niger における E 型肝炎アウトブレイク An outbreak of hepatitis E の発生は,難民らの間の水不足と衛生環境の悪化を示していると,Médecins Sans Frontières (MSF) が訴えている。December 2016 以降,135 cases of jaundice(黄疸) in Diffa が確認されている。黄疸は,E 型肝炎の主な症状の 1つである ... 母子健康センターに入院中の妊娠女性の感染が多く,25人が急性肝不全で死亡している。4月中旬になってやっと E 型肝炎であることが検査で確認され,先週 [week 17 to 23 Apr 2017] ,政府当局がアウトブレイク発生を宣言した ...

黄熱(41)-PAHO/WHO
PRO/AH/EDR> Yellow fever - Americas (41): PAHO/WHO
Archive Number: 20170426.4996759
情報源 PAHO/WHO Epidemiological Update Yellow Fever 2017年4月25日
厚生労働省検疫所 FORTH より。
2017年4月25日付で汎米保健機構(PAHO)より、アメリカ大陸での黄熱の発生状況に関する情報が更新されました。
アメリカ大陸での黄熱の発生状況
2017年第1週から第16週までに、ブラジル、コロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビア、スリナムでは黄熱の疑い患者と確定患者が報告された。
ブラジルでは、2016年12月の流行発生以降、2017年4月20日までに、黄熱患者2,900人(確定患者681人、診断破棄1,451人、疑い患者および検査中の患者768人)が報告された。このうち、372人(確定患者234人、診断破棄103人、検査中35人)が死亡し,確定患者における死亡率(CFR)は34%である。386行政地区から患者が報告され、確定患者は6州(エスピリト・サント州、ミナス・ジェライス州、パラ州、リオ・デ・ジャネイロ州、サンパウロ州、トカンティンス州)115行政地区に分布している。今週、新たにトカンティンス州北部のXambioáに住むワクチン未接種の住民の森林型黄熱患者1人が確認された。確定診断および可能性が高い死者は、ミナス・ジェライス州で 165人、サンパウロ州で 5人、エスピリト・サント州で 58人、パラ州で 4人、リオ・デ・ジャネイロ州で 2人で確認され,確定患者の死亡率は、パラ州で 100%、サンパウロ州で 50%、ミナス・ジェライス州で 35%、リオ・デ・ジャネイロ州で 31%、エスピリト・サント州で 20%であった。ブラジル保健省によると、ミナス・ジェライス州から最後に報告された患者の発症日は、2017年3月14日である。エスピリト・サント州では、 ... 新たな確定患者が発生する可能性がある。リオ・デ・ジャネイロ州では、3月15日から25日にかけて疑い患者数の増加がみられた。パラ州では、第13週以降、確定患者は4人のままで、トカンティンス州で2017年第16週に確定患者1人が確認された。トカンティンス州の確定患者は、Xambioáに住むワクチン未接種の若い住民で、ジャングルで仕事をしていたが、2017年1月に死亡した。この州で17年ぶりの黄熱による死者である。
ペルーでは、2017年第15週までに、死者 2人を含む 14人の確定患者または感染の可能性が高い患者が報告された。2016年の同時期にも同様の患者数が報告されているがやや多くなっている。2016年と同様、確定患者や感染の可能性が高い患者が多かった県はJunín(フニン県、4人)で、Ayacucho(アヤクーチョ県)、Cusco(クスコ県)、San Martin(サン・マルティン県)(3県で確定患者2人と感染の可能性が高い患者がそれぞれに2人)で、Amazonas(アマソナス県)、Loreto(ロレート県)、Madre de Dios(マードレ・デ・ディオス県)、Pasco(パスコ県)(各県で1人ずつ)だった。
PAHOからの勧告事項
黄熱ワクチンの接種について
 ... PAHO/WHOは、次のことを繰り返し各国の保健当局に勧告している。
1)リスクのある地域では、住民のワクチン接種率を少なくとも 95%に維持
2)現在、感染の流行が発生していない国では、予防接種キャンペーンを行うべきではなく、再接種を避けるべき
3)感染が常在する地域へ向かう全ての旅行者は、少なくとも旅行の10日前に、予防接種を確実にすること。
4)加盟国は小規模の備蓄
5)十分にワクチンが入手できる状況になるまでは、感染が常在していない地域での小児に対する定期予防接種は延期

麻疹(23)-米国,欧州,スロバキア,ソマリア
PRO/EDR> Measles Update (23)
Archive Number: 20170426.4995241
[1] 米国 Michigan alert
情報源 Fox 2 2017年4月21日
ミシガン Michigan 州で最近 2例目の感染が確認された。the Wayne County Department of Health は,いずれかの患者との接触の可能性について,住民に周知している ...
[2] 米国 Minnesota (Hennepin County)
情報源 Fox 9 2017年4月24日
Hennepin County では現在,5歳未満の小児 20人の麻疹感染が確認されていると,ミネソタ州保健当局 the Minnesota Department of Health [MDH] が明らかにした。少なくとも 16人がワクチンを接種していなかった。確認された患者はすべて,5歳未満のソマリア人の子ども Somali children だった ... ミネソタ州で最後に麻疹アウトブレイクが発生したのは 1990年のことで,450人以上が感染し,3人が死亡している。
[3] 欧州 Europe outbreak
情報源 Jersey Evening Post 2017年4月23日
イタリアとルーマニアを中心とする欧州の麻疹アウトブレイク発生を受け,小児へのワクチン接種が呼びかけられている。2016年1月1日から2017年3月31日までの間に,ルーマニアでは 4025人の感染が報告され,18人が死亡している。感染した患者の多くが,ワクチン接種率がきわめて低い地域に集中している ...
[4] ワクチンのカバー率 Vaccination coverage
情報源 Otago Daily Times, a Reuters report 2017年4月24日
麻疹ワクチンのカバー率の低下 gaps が,2016年の欧州で発生し,小児も成人も感染した複数のアウトブレイクの原因であると,24日,保健当局者が述べた。 2017年初からの 2ヵ月間に,ワクチンを接種していない人々が蓄積したことにより,欧州圏内 14カ国で 1500人以上の麻疹感染が報告された,と European Centre for Disease Prevention and Control (ECDC)関係者が述べた。オーストリア,ベルギー,クロアチア,フランス,ドイツ,イタリア,ポーランド,ルーマニア,スペイン,スウェーデンの 10カ国で,2017年1-2月に,2016年同期の 2倍の数の麻疹患者が報告された ... 2016年 1年間の EU 圏内の麻疹患者は合計 5881人で,このうち 46 %ルーマニア24 %イタリア9 %英国の患者が占めていた ...
[5] スロバキア
情報源 The Slovak Spectator 2017年4月25日
スロバキアで,1st case of imported measles が確認された。診察を受け,現在状態は安定していると,公衆衛生当局広報担当者 spokesperson for the Public Health Authority が述べた。the University Hospital of Louis Pasteur in Košice に入院となった,イタリア永住権のある 25歳の患者に,麻疹感染の疑いがあると,保健当局に通報された。the Pavol Jozef Šafárik University in Košice に通うこのイタリア人学生は,麻疹のワクチンを接種していなかった。3月27日から滞在していたセルビア Novy Sad in Serbia で感染したと見られている。4月7日に入院となったが,11日後に退院した ...
[6] ソマリア
情報源 SBS, an AAP report 2017年4月26日
UNICEF が 1ヶ月間に 36万人のワクチン接種を行う中,飢饉のソマリア全体に麻疹が拡がっている ... 2017年初以来,約 5700人が麻疹に感染したと見られている ... 深刻な栄養不良のある小児は,健常児に比べ,9倍の麻疹による死亡の危険がある。

肝炎-イラク
PRO/EDR> Hepatitis - Iraq: (AN), RFI
Archive Number: 20170426.4996263
情報源 Alsumaria News [in Arabic] 2017年4月25日
Al-Baghdadi sub-district in Al-Anbar governorate 議会 the local council の 1人が 25日,同地区でウイルス性肝炎が拡大し保健省からの支援を求めていると述べた。Al-Baghdadi sub-district (90 km or 56 miles west of Ramadi)の 20人以上が肝炎に罹患したと述べた ...
[ Mod.LL 注- a UN Eastern Mediterranean Regional Office  report on viral hepatitis in Iraq: 原文参照願います。]

キャサヌール森林病-インド(08)
PRO/AH/EDR> Kyasanur Forest disease - India (08): (GA)
Archive Number: 20170426.4994601
情報源 Indian Express, Press Trust of India (PTI) report 2017年4月25日
ゴア Sattari taluka [sub district, North Goa district] of Goa の農村部で,45歳女性がキャサヌール森林病 monkey fever [Kyasanur Forest Disease (KFD)]により死亡したと,25日,州保健当局者が明らかにした。Goa Medical College and Hospital (GMCH) で治療を受けていたが,24日死亡した。5日前,高熱,咳,息切れ,軟便により入院となった。州北部一帯に蔓延する monkey fever 検査の結果,陽性となった。死因は"acute respiratory distress syndrome(急性呼吸促迫症候群)"によるものだった。州政府当局は,suspected KFD patients のためのセンターを Valpoi in Sattari taluka に設置しているが,同センターでは,2017年に 422検体の検査を行い,うち 75検体が陽性となっている。

単純ヘルペス 1型,外陰-米国(03) 割礼
PRO/EDR> Herpes simplex type 1, genital - USA (03): (NYC New York City) circumcision, editorial
Archive Number: 20170426.4994573
情報源 New York Post 2017年4月19日
警察への協力を拒むコミュニティにあって,市保健当局 the city Health Department は,4人の乳児にヘルペスを感染させた割礼師 the mohels を特定できないでいる。息子に問題のある割礼儀式 a controversial circumcision ritual を受けさせた保護者らは,(施術者の)名前さえ明らかにしようとしない ... ユダヤ人コミュニティ the Orthodox Jewish community のリーダーらは,(一部で行われている)割礼時の出血を直接口で吸い取る儀式を禁止しようとする市当局の動きを恐れている。ある者は,割礼によっていかなる感染も起きることはないと信じている ...