腸チフス－ケニア H58 haplotype，抗生剤耐性
ロッキー山紅斑熱－パナマ，メキシコ 死亡
カンジダ症－米国(03) 死亡
Wohlfahrtiimonas bacteremia－米国 ハエウジ症
● 腸チフス－ケニア H58 haplotype，抗生剤耐性
PRO/EDR> Typhoid fever - Kenya: H58 haplotype, antimicrobial resistance
Archive Number: 20170430.5005152
情報源 Daily Nation 2017年4月30日
... Kenya Medical Research Institute の研究者によると，ネパールのカトマンズ Kathmandu に起源を持つ，H58 が東アフリカにも現れている。腸チフスを起こすチフス菌_Salmonella_ Typhi の旧型株 an older strain である H58 が，他の菌株に取って代わり，国内で使用可能な抗生物質の 60 % に耐性を有している。東アフリカおよび中央アフリカで確認されている他の菌株と区別するよう，各検査機関に要求されている。H58 は腸管穿孔により死亡する可能性もある ...
● ロッキー山紅斑熱－パナマ 死亡
PRO/EDR> Rocky Mountain spotted fever - Panama: fatalities
Archive Number: 20170430.5004697
情報源 Metro Libre, Panamá [in Spanish] 2017年4月3日
パナマ政府保健当局は 3日，国内ではまれな，ダニ媒介性のリケッチア症 rickettsiosis による 2人の小児の死亡を確認した。デング熱検査は陰性だった。首都から西に 800km 離れた，the province of Coclé にある内陸部山間地域の町 El Valle de Antón の 8歳児と，首都に近い郊外地域の the district of Juan Diaz 内 the Don Bosco neighborhood 在住の 15歳の患者である。いずれの患者も，高熱，筋肉痛，発疹の症状が見られた ...
● ロッキー山紅斑熱－メキシコ 死亡
PRO/EDR> Rocky Mountain spotted fever - Mexico: (CH) fatalities
Archive Number: 20170430.5004696
情報源 El Heraldo de Chihuahua [in Spanish] 2017年4月18日
Chihuahua では 2017年のこれまでに，20 confirmed cases of rickettsial infection, transmitted by tick bite が記録されている。このうち 9例が死亡したと，保健省関係者 Ministry of Health staff が明らかにした。いずれの患者も，municipality of Chihuahua 市内で発生しており，自宅の衛生保持とペットの保清が推奨される。2016年の the state of Chihuahua では，55 cases of rickettsiosis が確認され，うち 17人が死亡している ...
● カンジダ症－米国(03) 死亡
PRO/EDR> Candida auris - USA (03): (NY) fatality
Archive Number: 20170430.5004770
情報源 Rochester (NY) Democrat and Chronicle 2017年4月28日
スーパーバグの真菌 a "superbug" fungus に感染した患者が，Rochester General Hospital への入院から数週間後に様々な合併症により死亡したと，保健当局 Rochester Regional Health が明らかにした。このニューヨーク市民 New York City resident が死亡したのは 2017年3月のことである。2009年に日本で初めて確認されたこの真菌は，1ダース以上の国々に感染が拡がっている。米国内で最初に 66人の感染が報告されたのは 2013年であるが，大部分が 2016年の，主に New York and New Jersey からの報告であった。この真菌は _Candida auris_ と呼ばれ，一般的な真菌検査では確認が難しい。主に使用されている抗真菌剤 3種類のうち，2種類はほとんど効果がないため，保健当局が 2016年に注意を呼びかけている。最も感染の危険性が高いのは，入院患者，特に新生児と高齢者である。数週間以上の入院患者に，同感染が確認される傾向がある。創感染，耳感染，菌血症などの可能性がある ...
● C 型肝炎－米国(05) 注射薬使用
PRO/EDR> Hepatitis C - USA (05): (MN) injection drug use
Archive Number: 20170430.5004619
情報源 Minneapolis Star Tribune 2017年4月27日
ミネソタ Minnesota 州内の性感染症が， 2016年に新記録となったと報告されたが，保健当局はまた，オピオイドの濫用や注射針の使用ミスが関係する，C 型肝炎の増加にも懸念を示している。The Minnesota Department of Health は 2016年に 51 new hepatitis C infections, compared with 37 in 2015 を確認した。1998年以降，1年間に確認された患者数として最多となった ...
● Wohlfahrtiimonas bacteremia－米国 ハエウジ症
PRO/EDR> Wohlfahrtiimonas bacteremia - USA: (WA) myiasis
Archive Number: 20170430.5003199
情報源 CDC Epidemic Intelligence Service (EIS) Conference (pp. 53) 2017年4月25日
原著タイトル Unusual pathogen associated with nonbiting flies in a person with bacteremia -- Washington State, 2016
_Wohlfahrtiimonas chitiniclastica_ が，細菌感染による皮膚病や敗血症に関係するとの報告はまれである。ハエウジ症 myiasis (fly larvae infestation)の原因となり刺咬しない虫 nonbiting flies から同菌は分離されているが; _W. chitiniclastica_ infection 感染の患者のウジ fly larvae や米州内の昆虫から分離されたことはない。2016年8月，ワシントン州 Washington State の病院に入院した男性は，下肢の壊死，ハエウジ症に，敗血症_Wohlfahrtiimonas_ spp. bacteremia を併発した。暴露源について調査を行った。患者とその自宅から生死を問わず昆虫(including fly eggs and larvae)を採取し，培養により_Wohlfahrtiimonas_ spp. at different lifecycle phases を確認した。分離菌に Pulsed-field gel electrophoresis (PFGE) を行い関連性を評価した。また患者の最近の渡航歴を調べた。患者の自宅内で昆虫 8 insect species を採取した。入院中の患者にいたウジは入手できなかったが，患者が発見された場所のカーペットにいたウジから_Wohlfahrtiimonas_ spp. が分離された。ウジの分類学上の特定はできなかった。自宅内で採取した eggs of a green bottle fly (_Lucilia sericata_) からふ化したウジからも，_Wohlfahrtiimonas spp._ が分離された。患者は州外には出ていなかった。米州内の昆虫で初めて the 1st isolation of _Wohlfahrtiimonas_ spp. が確認され，これまでベクターとされていなかった the green bottle fly からの分離であった。fly larvae がベクターとなる新たなヒトの細菌感染症が示された。Green bottle fly larvae はハエウジ症 myiasis の原因となることがよく知られている; ハエウジ症の患者には_Wohlfahrtiimonas_ spp. infection のリスクがあることを知る必要がある。
[ Mod.LL 注－ Myiasis とは，ウジによる感染 infection with a fly larva で，熱帯および亜熱帯地域に多い。flies がヒトにウジを移植する方法にはいくつかある。ある種の Some flies は蚊族に卵を産み付け，蚊族がヒトを刺咬するまで待つ。刺咬部位からウジが侵入する。Other flies' larvae は皮膚内に侵入し，ラセンウジバエ screwworms と呼ばれる。卵のある土壌を素足で歩いた時や，ヒトの衣服に付着して，皮内に潜り込む。また Some flies は，創傷部位付近にウジを産み付け，腐敗中の死組織に卵を産む。ほとんどの場合，明らかな細菌感染は起こらないが，今回の投稿のように，ウジそのものが関係する，創傷部位での感染が発生しうる。chitinase activity を持つ，短いグラム陰性通性細菌の _W. chitiniclastica_ は，2008年に初めて 3rd-stage larvae of the _Wohlfahrtia magnifica_, the spotted flesh fly から分離されたと報告された。ヒトの感染症のほとんどが菌血症の報告で，欧州，南米，アフリカ，アジア，米国から報告されている。_Wohlfahrtia magnifica_ が主な保有宿主ではあるが，other fly maggots(ウジ)も関係する。投稿にある _L. sericata_ がこれまで _W. chitiniclastica_ human infection に関係したとの報告はないが，英国でも，微生物の分離は試みられていないものの the green bottle fly larva と感染症と関連する可能性が報告されている。これまでの複数の報告に基づけば，検査されたすべての抗生物質に感受性を示している。the de Dios case [4]では，the organism は当初アシネトバクター _Acinetobacter lwoffii_ by Vitek-2 と間違って判断されていたが，分離菌の matrix-assisted laser desorption ionization-time of flight mass spectrometry (MALDI-TOF MS) and 16S rRNA gene sequencing 検査により _W. chitiniclastica_ と確認された。検査技術により，間違って診断される可能性がある。
References
1. _Wohlfahrtiimonas chitiniclastica_ bacteremia in homeless woman. Emerg Infect Dis 2009; 15(6): 985-7.
2. _Wohlfahrtiimonas chitiniclastica_ bacteremia associated with myiasis, United Kingdom. Emerg Infect Dis 2015; 21(6): 1068-9.
3. First case of fulminant sepsis due to _Wohlfahrtiimonas chitiniclastica_. J Clin Microbiol 2011; 49(6): 2333-5.
4. First report of _Wohlfahrtiimonas chitiniclastica_ isolation from a patient with cellulitis in the United States. J Clin Microbiol 2015; 53(12): 3942-4.
5. _Wohlfahrtiimonas chitiniclastica_ infections in 2 elderly patients, Hawaii, USA. Emerg Infect Dis 2016; 22(3): 567-8]
● 麻疹(24)－イタリア，ベルギー，ポルトガル，米国
PRO/EDR> Measles update (24)
Archive Number: 20170430.5004210
[1] イタリア
情報源 Outbreak News Today 2017年4月26日
In a follow-up on the measles outbreak in Italy, 前回報告から 136 例増加し，1739 cases since the beginning of the year [2017] となったと，イタリア政府保健当局が明らかにした。
このほかのデータとして: 88 % がワクチンを接種していなかった; 1/3 of cases に 1つ以上の合併症があった; 39 % が入院を必要とした; the median age of the cases is 27 years; 159 cases が医療関係者だった ...
過去 20年間にイタリアでは数千例の流行を経験してきたが，2002-2003年は特に際立っており，the Campania region で 600人が入院となり，16 cases of encephalitis, and 4 deaths が発生した。
地理的分布とワクチンの接種率は一致し，南部が最も低い。接種率は上昇していたが，過去2年間は下降傾向が見られた ...
[2] 欧州
情報源 Sputnik News 2017年4月27日
2017年初からのスイスの麻疹感染報告は移民によるわずかの症例だが，the possibility of "hidden importation" の可能性は排除できないと 27日，公衆衛生当局 the Swiss Federal Office of Public Health (FOPH) が述べた。欧州全体では年初以来 4000例以上の麻疹が発生し，一部の死亡例も報告されている ...
[3] ベルギー(Wallonia)
情報源 Eurosurveillance edition 2017; 22(17) 2017年4月27日
原著タイトル Ongoing measles outbreak in Wallonia, Belgium, December 2016 to March 2017: characteristics and challenges. Euro Surveill. 2017; 22(17): pii=30524. doi: 10.2807/1560-7917.ES.2017.22.17.30524
Wallonia, Belgium で現在発生中の麻疹アウトブレイクの特徴と，コントロール対策の困難について報告する。[12 Mar 2017]現在 177 measles cases が報告され，50 % が 15歳以上の患者である。成人を中心に，非定型症状と重症合併症が見られ，受診が遅れ，接触者のワクチン接種状況が低いまたは不明であり，医療従事者の感染と接触者追跡の負担が，感染対策を困難にしている。2016年12月に 3例の感染が確認された後，1月中旬以降，Wallonia で確認される麻疹感染例が増加し，Between 20 Dec 2016 and 16 Apr 2017 の間に，288 measles cases が the Wallonian regional health authorities に報告された。2016, 2015, 2014, and 2013 の年間報告数はそれぞれ，19, 34, 10, and 14 cases だった ...
[4] ポルトガル: 死亡
情報源 The Portugal News Online 2017年4月27日
2017年，ポルトガルの麻疹感染例が 24例となり，12例について現在調査が行われていると，保健当局が今週明らかにした。成人 9例が医療従事者である。26日，17歳の女性患者が麻疹で死亡し，数年ぶりの死亡例となった。近年，保護者が接種を望まない小児へのワクチン接種の可否に関する議論があった ...
[5] 米国・Minnesota
情報源 Star Tribune 2017年4月26日
ミネソタ[Minnesota]州保健当局は 26日，新たに 3例の麻疹感染を報告し，現在アウトブレイクによる小児の感染患者が 24例に達した ... 長文。
[ Mod.LK 注－According to Outbreak News Today, 28 Apr 2017 , 3 additional measles cases have now been confirmed in the Minnesota outbreak, according to state health officials. This brings the total to 32 confirmed cases ... ソマリア人 Somali Minnesotans account for 28 of the cases, or 88 percent of the total and all the cases are in children 5 years and younger]
ロッキー山紅斑熱－パナマ，メキシコ 死亡
カンジダ症－米国(03) 死亡
Wohlfahrtiimonas bacteremia－米国 ハエウジ症
● 腸チフス－ケニア H58 haplotype，抗生剤耐性
PRO/EDR> Typhoid fever - Kenya: H58 haplotype, antimicrobial resistance
Archive Number: 20170430.5005152
情報源 Daily Nation 2017年4月30日
... Kenya Medical Research Institute の研究者によると，ネパールのカトマンズ Kathmandu に起源を持つ，H58 が東アフリカにも現れている。腸チフスを起こすチフス菌_Salmonella_ Typhi の旧型株 an older strain である H58 が，他の菌株に取って代わり，国内で使用可能な抗生物質の 60 % に耐性を有している。東アフリカおよび中央アフリカで確認されている他の菌株と区別するよう，各検査機関に要求されている。H58 は腸管穿孔により死亡する可能性もある ...
● ロッキー山紅斑熱－パナマ 死亡
PRO/EDR> Rocky Mountain spotted fever - Panama: fatalities
Archive Number: 20170430.5004697
情報源 Metro Libre, Panamá [in Spanish] 2017年4月3日
パナマ政府保健当局は 3日，国内ではまれな，ダニ媒介性のリケッチア症 rickettsiosis による 2人の小児の死亡を確認した。デング熱検査は陰性だった。首都から西に 800km 離れた，the province of Coclé にある内陸部山間地域の町 El Valle de Antón の 8歳児と，首都に近い郊外地域の the district of Juan Diaz 内 the Don Bosco neighborhood 在住の 15歳の患者である。いずれの患者も，高熱，筋肉痛，発疹の症状が見られた ...
● ロッキー山紅斑熱－メキシコ 死亡
PRO/EDR> Rocky Mountain spotted fever - Mexico: (CH) fatalities
Archive Number: 20170430.5004696
情報源 El Heraldo de Chihuahua [in Spanish] 2017年4月18日
Chihuahua では 2017年のこれまでに，20 confirmed cases of rickettsial infection, transmitted by tick bite が記録されている。このうち 9例が死亡したと，保健省関係者 Ministry of Health staff が明らかにした。いずれの患者も，municipality of Chihuahua 市内で発生しており，自宅の衛生保持とペットの保清が推奨される。2016年の the state of Chihuahua では，55 cases of rickettsiosis が確認され，うち 17人が死亡している ...
● カンジダ症－米国(03) 死亡
PRO/EDR> Candida auris - USA (03): (NY) fatality
Archive Number: 20170430.5004770
情報源 Rochester (NY) Democrat and Chronicle 2017年4月28日
スーパーバグの真菌 a "superbug" fungus に感染した患者が，Rochester General Hospital への入院から数週間後に様々な合併症により死亡したと，保健当局 Rochester Regional Health が明らかにした。このニューヨーク市民 New York City resident が死亡したのは 2017年3月のことである。2009年に日本で初めて確認されたこの真菌は，1ダース以上の国々に感染が拡がっている。米国内で最初に 66人の感染が報告されたのは 2013年であるが，大部分が 2016年の，主に New York and New Jersey からの報告であった。この真菌は _Candida auris_ と呼ばれ，一般的な真菌検査では確認が難しい。主に使用されている抗真菌剤 3種類のうち，2種類はほとんど効果がないため，保健当局が 2016年に注意を呼びかけている。最も感染の危険性が高いのは，入院患者，特に新生児と高齢者である。数週間以上の入院患者に，同感染が確認される傾向がある。創感染，耳感染，菌血症などの可能性がある ...
● C 型肝炎－米国(05) 注射薬使用
PRO/EDR> Hepatitis C - USA (05): (MN) injection drug use
Archive Number: 20170430.5004619
情報源 Minneapolis Star Tribune 2017年4月27日
ミネソタ Minnesota 州内の性感染症が， 2016年に新記録となったと報告されたが，保健当局はまた，オピオイドの濫用や注射針の使用ミスが関係する，C 型肝炎の増加にも懸念を示している。The Minnesota Department of Health は 2016年に 51 new hepatitis C infections, compared with 37 in 2015 を確認した。1998年以降，1年間に確認された患者数として最多となった ...
● Wohlfahrtiimonas bacteremia－米国 ハエウジ症
PRO/EDR> Wohlfahrtiimonas bacteremia - USA: (WA) myiasis
Archive Number: 20170430.5003199
情報源 CDC Epidemic Intelligence Service (EIS) Conference (pp. 53) 2017年4月25日
原著タイトル Unusual pathogen associated with nonbiting flies in a person with bacteremia -- Washington State, 2016
_Wohlfahrtiimonas chitiniclastica_ が，細菌感染による皮膚病や敗血症に関係するとの報告はまれである。ハエウジ症 myiasis (fly larvae infestation)の原因となり刺咬しない虫 nonbiting flies から同菌は分離されているが; _W. chitiniclastica_ infection 感染の患者のウジ fly larvae や米州内の昆虫から分離されたことはない。2016年8月，ワシントン州 Washington State の病院に入院した男性は，下肢の壊死，ハエウジ症に，敗血症_Wohlfahrtiimonas_ spp. bacteremia を併発した。暴露源について調査を行った。患者とその自宅から生死を問わず昆虫(including fly eggs and larvae)を採取し，培養により_Wohlfahrtiimonas_ spp. at different lifecycle phases を確認した。分離菌に Pulsed-field gel electrophoresis (PFGE) を行い関連性を評価した。また患者の最近の渡航歴を調べた。患者の自宅内で昆虫 8 insect species を採取した。入院中の患者にいたウジは入手できなかったが，患者が発見された場所のカーペットにいたウジから_Wohlfahrtiimonas_ spp. が分離された。ウジの分類学上の特定はできなかった。自宅内で採取した eggs of a green bottle fly (_Lucilia sericata_) からふ化したウジからも，_Wohlfahrtiimonas spp._ が分離された。患者は州外には出ていなかった。米州内の昆虫で初めて the 1st isolation of _Wohlfahrtiimonas_ spp. が確認され，これまでベクターとされていなかった the green bottle fly からの分離であった。fly larvae がベクターとなる新たなヒトの細菌感染症が示された。Green bottle fly larvae はハエウジ症 myiasis の原因となることがよく知られている; ハエウジ症の患者には_Wohlfahrtiimonas_ spp. infection のリスクがあることを知る必要がある。
[ Mod.LL 注－ Myiasis とは，ウジによる感染 infection with a fly larva で，熱帯および亜熱帯地域に多い。flies がヒトにウジを移植する方法にはいくつかある。ある種の Some flies は蚊族に卵を産み付け，蚊族がヒトを刺咬するまで待つ。刺咬部位からウジが侵入する。Other flies' larvae は皮膚内に侵入し，ラセンウジバエ screwworms と呼ばれる。卵のある土壌を素足で歩いた時や，ヒトの衣服に付着して，皮内に潜り込む。また Some flies は，創傷部位付近にウジを産み付け，腐敗中の死組織に卵を産む。ほとんどの場合，明らかな細菌感染は起こらないが，今回の投稿のように，ウジそのものが関係する，創傷部位での感染が発生しうる。chitinase activity を持つ，短いグラム陰性通性細菌の _W. chitiniclastica_ は，2008年に初めて 3rd-stage larvae of the _Wohlfahrtia magnifica_, the spotted flesh fly から分離されたと報告された。ヒトの感染症のほとんどが菌血症の報告で，欧州，南米，アフリカ，アジア，米国から報告されている。_Wohlfahrtia magnifica_ が主な保有宿主ではあるが，other fly maggots(ウジ)も関係する。投稿にある _L. sericata_ がこれまで _W. chitiniclastica_ human infection に関係したとの報告はないが，英国でも，微生物の分離は試みられていないものの the green bottle fly larva と感染症と関連する可能性が報告されている。これまでの複数の報告に基づけば，検査されたすべての抗生物質に感受性を示している。the de Dios case [4]では，the organism は当初アシネトバクター _Acinetobacter lwoffii_ by Vitek-2 と間違って判断されていたが，分離菌の matrix-assisted laser desorption ionization-time of flight mass spectrometry (MALDI-TOF MS) and 16S rRNA gene sequencing 検査により _W. chitiniclastica_ と確認された。検査技術により，間違って診断される可能性がある。
References
1. _Wohlfahrtiimonas chitiniclastica_ bacteremia in homeless woman. Emerg Infect Dis 2009; 15(6): 985-7.
2. _Wohlfahrtiimonas chitiniclastica_ bacteremia associated with myiasis, United Kingdom. Emerg Infect Dis 2015; 21(6): 1068-9.
3. First case of fulminant sepsis due to _Wohlfahrtiimonas chitiniclastica_. J Clin Microbiol 2011; 49(6): 2333-5.
4. First report of _Wohlfahrtiimonas chitiniclastica_ isolation from a patient with cellulitis in the United States. J Clin Microbiol 2015; 53(12): 3942-4.
5. _Wohlfahrtiimonas chitiniclastica_ infections in 2 elderly patients, Hawaii, USA. Emerg Infect Dis 2016; 22(3): 567-8]
● 麻疹(24)－イタリア，ベルギー，ポルトガル，米国
PRO/EDR> Measles update (24)
Archive Number: 20170430.5004210
[1] イタリア
情報源 Outbreak News Today 2017年4月26日
In a follow-up on the measles outbreak in Italy, 前回報告から 136 例増加し，1739 cases since the beginning of the year [2017] となったと，イタリア政府保健当局が明らかにした。
このほかのデータとして: 88 % がワクチンを接種していなかった; 1/3 of cases に 1つ以上の合併症があった; 39 % が入院を必要とした; the median age of the cases is 27 years; 159 cases が医療関係者だった ...
過去 20年間にイタリアでは数千例の流行を経験してきたが，2002-2003年は特に際立っており，the Campania region で 600人が入院となり，16 cases of encephalitis, and 4 deaths が発生した。
地理的分布とワクチンの接種率は一致し，南部が最も低い。接種率は上昇していたが，過去2年間は下降傾向が見られた ...
[2] 欧州
情報源 Sputnik News 2017年4月27日
2017年初からのスイスの麻疹感染報告は移民によるわずかの症例だが，the possibility of "hidden importation" の可能性は排除できないと 27日，公衆衛生当局 the Swiss Federal Office of Public Health (FOPH) が述べた。欧州全体では年初以来 4000例以上の麻疹が発生し，一部の死亡例も報告されている ...
[3] ベルギー(Wallonia)
情報源 Eurosurveillance edition 2017; 22(17) 2017年4月27日
原著タイトル Ongoing measles outbreak in Wallonia, Belgium, December 2016 to March 2017: characteristics and challenges. Euro Surveill. 2017; 22(17): pii=30524. doi: 10.2807/1560-7917.ES.2017.22.17.30524
Wallonia, Belgium で現在発生中の麻疹アウトブレイクの特徴と，コントロール対策の困難について報告する。[12 Mar 2017]現在 177 measles cases が報告され，50 % が 15歳以上の患者である。成人を中心に，非定型症状と重症合併症が見られ，受診が遅れ，接触者のワクチン接種状況が低いまたは不明であり，医療従事者の感染と接触者追跡の負担が，感染対策を困難にしている。2016年12月に 3例の感染が確認された後，1月中旬以降，Wallonia で確認される麻疹感染例が増加し，Between 20 Dec 2016 and 16 Apr 2017 の間に，288 measles cases が the Wallonian regional health authorities に報告された。2016, 2015, 2014, and 2013 の年間報告数はそれぞれ，19, 34, 10, and 14 cases だった ...
[4] ポルトガル: 死亡
情報源 The Portugal News Online 2017年4月27日
2017年，ポルトガルの麻疹感染例が 24例となり，12例について現在調査が行われていると，保健当局が今週明らかにした。成人 9例が医療従事者である。26日，17歳の女性患者が麻疹で死亡し，数年ぶりの死亡例となった。近年，保護者が接種を望まない小児へのワクチン接種の可否に関する議論があった ...
[5] 米国・Minnesota
情報源 Star Tribune 2017年4月26日
ミネソタ[Minnesota]州保健当局は 26日，新たに 3例の麻疹感染を報告し，現在アウトブレイクによる小児の感染患者が 24例に達した ... 長文。
[ Mod.LK 注－According to Outbreak News Today, 28 Apr 2017 , 3 additional measles cases have now been confirmed in the Minnesota outbreak, according to state health officials. This brings the total to 32 confirmed cases ... ソマリア人 Somali Minnesotans account for 28 of the cases, or 88 percent of the total and all the cases are in children 5 years and younger]