2018年8月19日

ダニ媒介性脳炎-英国 louping ill 疑い
レプトスピラ症-イスラエル(05)
ウエストナイルウイルス(17)-ギリシャ

ダニ媒介性脳炎-英国 louping ill 疑い
PRO/AH/EDR> Tick-borne encephalitis - UK: (England) louping ill susp
Archive Number: 20180819.5974232
情報源 iNews 2018年8月16日
英国内でのイヌの散歩中に起きたとみられるダニの刺咬により、the Lake District の住民が激しい頭痛と手足の麻痺を伴う生命にかかわる髄膜炎を発症し、急いで病院を受診した。医師らはこの男性をダニ媒介性脳炎 tick-borne encephalitis (TBE) と診断した。当局によると、英国内での発生は確認されていないが、欧州内の 27カ国とアジアでは感染のリスクがあるとしている。この 33歳の患者は、発症前にサルディニア Sardinia を旅行していたが、この病気の感染から発症までの期間は通常 1-2週間であるのに対し、発病したのが旅行の 6週間後であったことから、英国内での刺咬により感染した(可能性が高い)と考えられている。もしそうならば、英国内で初めての感染例となる。以前から獣医師らは、欧州の他国に渡航する英国のペットについて、現地のダニにより致死的な病気に感染する危険性を指摘しており、TBE についても懸念されていた。Sardinia の沿岸部の滞在者は、ダニに遭遇するような場所はなかったと証言し、英国では毎日のイヌの散歩のたびにダニに出会うと述べ、英国内で the TBE の感染が起きていないことに驚いたとも述べている。専門家は可能性のある診断の 1つとして、louping ill、すなわち英国内に存在しダニの媒介により起きる類似疾患 TBE-like illness を挙げている。英国内のヒツジやライチョウ grouse に感染し、きわめてまれではあるがヒトでの感染も確認されている、中枢神経系のウイルス感染症があると説明されている。A 2014 research paper reports 報告によると、これまでに 45人の感染が確認されていて、公衆衛生当局 Public Health England は、2010年以降の英国内で検査で確定診断された症例は just 2 laboratory-confirmed human cases としている。この男性がサルデーニャ島を訪れたのは 5月の第2週で、突然発病したのは 6月中旬のことだった。"ものすごい眠気と頭痛 extreme lethargy and headaches に襲われ、眼が焼かれるような痛みだった" と証言している。このほか、頚部硬直や光線過敏症の症状もあった ... 長文、
[ Mod.TY 注-Louping ill (LIV) virus が、今回の症例の病因として最も可能性が高いように思われる。LIV は英国内の存在し、ヒトの脳炎の原因となり得る。欧州内では、Tick-borne encephalitis virus が脳炎患者の原因となることが多いが、英国内では確認されたことがない。Louping ill virus (LIV) はダニが媒介するフラビウイルスの 1種 a tick-borne flavivirus で、the tick-borne encephalitis complex of viruses (TBEV) に属する。家畜、特にヒツジ (_Ovis aries_) や an economically valuable gamebird であるアカライチョウ red grouse (_Lagopus lagopus scoticus_) に感染し死亡させることから、LIV は経済上の重要性を有している。ベクターダニ the presence of its arthropod vector, the hard tick _Ixodes ricinus_ の生息域の関係で、ほとんどの感染が、upland areas of the UK and Ireland で起きている]
参考項目 2009
Louping ill - UK: vaccination 20090420.1492

レプトスピラ症-イスラエル(05)
[Leptospirosis outbreak, Golan Heights, Israel]
PRO/AH/EDR> Leptospirosis - Israel (05): (HZ) recreation, streams, MOH update
Archive Number: 20180819.5974231
投稿者 Jacob Moran-Gilad 2018年8月18日
イスラエル保健省 The Israeli Ministry of Health [MOH] は、北部 Northern Israel の水のレジャー recreational water exposure に関係するレプトスピラ症感染 human leptospirosis の対応に追われている。8月 9-11日に国内各地の病院を、ツアー touristic excursions 参加後のレプトスピラ症と見られる複数の患者が受診したとの報告を受け、調査が開始された。possible exposure sites in Northern Israel と見られる特定の場所への旅行後に、急性発熱性疾患で医療機関を受診したと定義された suspected cases は、250人を超えている。32 cases は、the National Reference Laboratory for Leptospirosis の検査で確定診断されている。疫学解析では共通のリスクファクターとして、natural water sources over the last weeks in certain locations (recreational natural water sources) in Northern Israel が示唆されている。現在症例と関連づけられている 7 adjacent water sites は、
the Jilbon, Majrase , Meshushim , Yarden (Jordan) Park , Yehudiya , Zakhi , and Zavitan ...
イスラエル国内において、レプトスピラ症は an uncommon illness であり、国内の感染例は年間わずかである。

ウエストナイルウイルス(17)-ギリシャ
PRO/EDR> West Nile virus (17): Europe (Greece)
Archive Number: 20180819.5973173
情報源 Ekathimerini 2018年8月16日
ウエストナイルウイルス the West Nile virus 感染による死者が 5人に達し、2018年夏の患者数は合計 77例が記録され、先週は 17例の発生があったと、16日保健当局 the Center for Disease Prevention and Control (KEELPNO) が明らかにした。過去 2週間に起きた、いずれも 70歳代の 2人の死亡により、死者数が増加した。蚊族によりウイルスは伝播され、アテネ Athens を含む各地、Viotia, Halkidiki, Thessaloniki, Evia, Imathia, Pella, Corinth, Kilkis, and Rethymno on Crete で感染が確認されている ...
[ Mod.UBA 注- ... ギリシャで初めてアウトブレイク The 1st outbreak of WNV in Greece が発生したのは 2010年で、欧州内では 1996年のルーマニアでのアウトブレイク以来最大のアウトブレイクとなった。西欧ではほとんど WNV lineage 1 によるものだが、東欧、特にギリシャにおいて、2004年にハンガリーで新興した lineage 2 が、ヒトと鳥類の死亡に関係している。2017年、2年間のヒトの感染が報告されない空白期間の後、WNV はギリシャの新たな地域で再興し感染拡大した [the 28th European Congress of Clinical Microbiology and Infectious Diseases (ECCMID)]。2017年夏から秋にかけての再興期間に、45 cases from blood samples and cerebral spinal fluid from 180 patients が確認された。ほとんどの感染が、これまで発生のない南部 southern Greece からの報告だった。]
関連項目
West Nile virus (13): Europe (Serbia, Greece) 20180811.5957009