COVID-19(06) 保有宿主動物,中間宿主
原因不明の肺炎-アフガニスタン 死亡,小児
● 黄熱-ナイジェリア
PRO/AH/EDR> Yellow fever - Africa (05): Nigeria
Archive Number: 20200217.6998674
情報源 Nigeria CDC Situation report, yellow fever 2020年1月31日
Highlights
In this reporting period:
...
- 2 presumptive positive and 1 inconclusive case were reported; the inconclusive case was reported from Katsina State
- No confirmed case was recorded from Institute Pasteur Dakar
● 鳥インフルエンザ(25)-チェコ共和国 家きん HPAI H5N8
PRO/AH/EDR> Avian influenza (25): Czech Republic (EK) poultry, commercial farm, HPAI H5N8
Archive Number: 20200217.6998552
情報源 Press release, Dutch Ministry of Agriculture, citing State Veterinary Service of the Czech Republic 2020年2月17日
獣医学会 The State Veterinary Administration (SVA) から,チェコ共和国内で [2020年] 2nd outbreak of avian influenza 鳥インフルエンザが発表された。the farm of Moras Moravany in the village of Slepotice in the Pardubicky region で発生したもので,シチメンチョウ (7500 heads) と approximately 130 000 broiler chickens ニワトリを飼育していた ...
● COVID-19(06) 保有宿主動物,中間宿主
PRO/AH/EDR> COVID-19 update (06): animal reservoir, intermediate hosts
Archive Number: 20200217.6997782
情報源 Journal of Virology 2020年2月16日
原著タイトル Receptor recognition by novel coronavirus from Wuhan: An analysis based on decade-long structural studies of SARS. J Virol. 2020. pii: JVI.00127-20. doi: 10.1128/JVI.00127-20.
要約
... SARS-CoV outbreak in 2002 の後,詳細な構造解析 extensive structural analyses が行われ,SARS-CoV のスパイク蛋白レセプター結合ドメイン spike protein receptor-binding domain (RBD) と,ホストレセプターである angiotensin-converting enzyme 2 (ACE2) との間に,原子レベルの重要な相互作用 key atomic-level interactions が存在し,SARS-CoV の,種を飛び越えてのヒトの間での感染伝播を制御することが明らかになった。今回,SARS-CoV から得られた知見と公開された sequence of 2019-nCoV から,2019-nCoV [SARS-CoV-2] が利用するであろうレセプターを分析した ...
まず [SARS-CoV-2] RBD の中に,ACE2 に直接接触するレセプター結合形態 its receptor-binding motif (RBM) が存在し,SARS-CoV の同部位と類似することから,[SARS-CoV-2] も ACE2 を利用することが強く示唆された。
2つめに,[SARS-CoV-2] RBMの複数の必須残基 several critical residues i (particularly Gln493) は,human ACE2 との望ましい相互作用 [favorable interactions] を与え,ヒト細胞への感染に一致する。
3つめとして,他の必須残基 (particularly Asn501) は,human ACE2 への結合に最適ではないが矛盾しない構造であることから,ある程度のヒト-ヒト感染伝播能を獲得することが示唆された。
最後に系統発生学的解析ではコウモリ由来であることが示されているが,(マウスやラットを除く) 幅広い動物種の ACE2 を認識する可能性も有しており,これらの動物種が中間宿主や動物感染モデルとなり得ることが示唆される。
これらの解析結果によって,2019-nCoV の,レセプターの利用,細胞への侵入,宿主細胞の感染性,動物由来などが解明され,感染予防対策に役立つかも知れない。
[Mod.AS 注- The Discussion の部分には,以下の記述がある:
" SARS-CoV-2 の由来は何で,現在のアウトブレイクで重要な役割を果たした中間宿主 a key intermediate host は何なのか ?
"SARS-CoV と同じく,SARS-CoV-2 は,other beta-genus lineage b bat SARS-CoV と系統発生学的に近い関係にあることから,コウモリ由来である可能性が最も高い。その上,SARS-CoV-2 はレセプターとして,ハクビシン palm civets などの多種多様な動物種の ACE2 を認識すると考えられている。SARS-CoV の場合,its critical RBM residues 必須残基の一部がヒトの酵素 human ACE2 に適合し,他の一部がハクビシンの酵素 civet ACE2 に適合した; ウイルスのこのような部分的な適合が,2つの宿主 host species のウイルス複製と2つの種の間の交差感染伝播 cross-species transmission を促進する。
"SARS-CoV-2 ではしかし,civet ACE2 へのウイルス結合を特異的に促進する必須残基 critical RBM residues 内に,適合性変異を示すはっきりとした証拠は認められていない。従って,palm civets は intermediate hosts for SARS-CoV-2 ではないし,SARS-CoV-2 が civet ACE2 に適合しないかぎり,ただちに (civet から) ヒトへの感染伝播は起こらない。
"SARS-CoV 同様,SARS-CoV-2 はマウスやラットでの効率的な複製はできないため,それらが intermediate hosts for SARS-CoV-2 であることは否定できる。さらに,ラットやマウスの実験モデルの作成には,遺伝子工学が必要。
"ブタ,フェレット,ネコ,非ヒト類人猿の多くは,その ACE2 酵素内に favorable 2019-nCoV-contacting residues 好適結合残基を有しており,animal models or intermediate hosts for SARS-CoV-2 となり得るかも知れない。
"SARS-CoV が 2005年に武漢市付近の野生のハクビシ wild palm civets から分離され, its RBD ウイルス残基はすでにハクビシンの酵素 civet ACE2 (except for residue 487) への適合性を獲得していたことは銘記すべきである。であるから,武漢市および周辺のコウモリや他の野生動物の both SARS-CoV and SARS-CoV-2 に関するスクリーニング検査を行うべきと考える" ... ]
関連項目
Novel coronavirus (42): China, global, COVID-19, SARS-CoV-2, WHO 20200211.6979942
● 原因不明の肺炎-アフガニスタン 死亡,小児
UNDIAGNOSED PNEUMONIA - AFGHANISTAN: (BADAKHSHAN) FATAL, CHILDREN, REQUEST FOR INFORMATION
情報源 MENAFN, Afghanistan Times News report 2020年2月15日
北西部山岳地帯の Badakhshan Province において,この数週間に女性や子どもを含む少なくとも 35人が,肺炎アウトブレイクにより死亡している,と州保健当局が明らかにした。head of the provincial public health department は 15日,高く険しい山に囲まれた辺境地 the Wakhan district で人々が死亡していると述べた。死亡したうちの 15人は小児で,低栄養と低温が主な死亡の原因と説明している。医療チームが派遣されている。the Yomgan district [Badakhshan Province,中国と国境を接する] においても,10人以上が原因不明の病気で死亡したと発表されている ... 当局は,肺炎と百日咳に栄養不良が伴ったことによるとしている。Badakhshan は,冬期に季節性の肺炎や百日咳が急増する地域の 1つである ...
[Mod.ML 注- 人口約 1万4千人の Wakhan district は,約 350 km × 13-65 km の細長い地域で,西は Badakhshan Province in Afghanistan から東は中国の Xinjiang Autonomous Region にまで拡がり,北に The Pamir Mountains and Tajikistan 南に the Karakoram Mountains and Pakistan がある。(地図)
現地の人々は新型コロナウイルス感染を恐れているが ... 新疆自治区 Xinjiang in Western China は 75 confirmed cases of COVID-19 and 1 death を報告しているが,冬期になると周囲と隔絶されやすいアフガニスタンの辺境地に感染が拡大する可能性は低い。さらに死亡したうち 43% of deaths (15/35) が小児であることも,COVID-19 では起こりにくい。しかしながら,臨床症状やこの未開発の地域でどのように肺炎と診断されたかの情報は与えられていない。インフルエンザなどの他の診断もありそうだ]
原因不明の肺炎-アフガニスタン 死亡,小児
● 黄熱-ナイジェリア
PRO/AH/EDR> Yellow fever - Africa (05): Nigeria
Archive Number: 20200217.6998674
情報源 Nigeria CDC Situation report, yellow fever 2020年1月31日
Highlights
In this reporting period:
...
- 2 presumptive positive and 1 inconclusive case were reported; the inconclusive case was reported from Katsina State
- No confirmed case was recorded from Institute Pasteur Dakar
● 鳥インフルエンザ(25)-チェコ共和国 家きん HPAI H5N8
PRO/AH/EDR> Avian influenza (25): Czech Republic (EK) poultry, commercial farm, HPAI H5N8
Archive Number: 20200217.6998552
情報源 Press release, Dutch Ministry of Agriculture, citing State Veterinary Service of the Czech Republic 2020年2月17日
獣医学会 The State Veterinary Administration (SVA) から,チェコ共和国内で [2020年] 2nd outbreak of avian influenza 鳥インフルエンザが発表された。the farm of Moras Moravany in the village of Slepotice in the Pardubicky region で発生したもので,シチメンチョウ (7500 heads) と approximately 130 000 broiler chickens ニワトリを飼育していた ...
● COVID-19(06) 保有宿主動物,中間宿主
PRO/AH/EDR> COVID-19 update (06): animal reservoir, intermediate hosts
Archive Number: 20200217.6997782
情報源 Journal of Virology 2020年2月16日
原著タイトル Receptor recognition by novel coronavirus from Wuhan: An analysis based on decade-long structural studies of SARS. J Virol. 2020. pii: JVI.00127-20. doi: 10.1128/JVI.00127-20.
要約
... SARS-CoV outbreak in 2002 の後,詳細な構造解析 extensive structural analyses が行われ,SARS-CoV のスパイク蛋白レセプター結合ドメイン spike protein receptor-binding domain (RBD) と,ホストレセプターである angiotensin-converting enzyme 2 (ACE2) との間に,原子レベルの重要な相互作用 key atomic-level interactions が存在し,SARS-CoV の,種を飛び越えてのヒトの間での感染伝播を制御することが明らかになった。今回,SARS-CoV から得られた知見と公開された sequence of 2019-nCoV から,2019-nCoV [SARS-CoV-2] が利用するであろうレセプターを分析した ...
まず [SARS-CoV-2] RBD の中に,ACE2 に直接接触するレセプター結合形態 its receptor-binding motif (RBM) が存在し,SARS-CoV の同部位と類似することから,[SARS-CoV-2] も ACE2 を利用することが強く示唆された。
2つめに,[SARS-CoV-2] RBMの複数の必須残基 several critical residues i (particularly Gln493) は,human ACE2 との望ましい相互作用 [favorable interactions] を与え,ヒト細胞への感染に一致する。
3つめとして,他の必須残基 (particularly Asn501) は,human ACE2 への結合に最適ではないが矛盾しない構造であることから,ある程度のヒト-ヒト感染伝播能を獲得することが示唆された。
最後に系統発生学的解析ではコウモリ由来であることが示されているが,(マウスやラットを除く) 幅広い動物種の ACE2 を認識する可能性も有しており,これらの動物種が中間宿主や動物感染モデルとなり得ることが示唆される。
これらの解析結果によって,2019-nCoV の,レセプターの利用,細胞への侵入,宿主細胞の感染性,動物由来などが解明され,感染予防対策に役立つかも知れない。
[Mod.AS 注- The Discussion の部分には,以下の記述がある:
" SARS-CoV-2 の由来は何で,現在のアウトブレイクで重要な役割を果たした中間宿主 a key intermediate host は何なのか ?
"SARS-CoV と同じく,SARS-CoV-2 は,other beta-genus lineage b bat SARS-CoV と系統発生学的に近い関係にあることから,コウモリ由来である可能性が最も高い。その上,SARS-CoV-2 はレセプターとして,ハクビシン palm civets などの多種多様な動物種の ACE2 を認識すると考えられている。SARS-CoV の場合,its critical RBM residues 必須残基の一部がヒトの酵素 human ACE2 に適合し,他の一部がハクビシンの酵素 civet ACE2 に適合した; ウイルスのこのような部分的な適合が,2つの宿主 host species のウイルス複製と2つの種の間の交差感染伝播 cross-species transmission を促進する。
"SARS-CoV-2 ではしかし,civet ACE2 へのウイルス結合を特異的に促進する必須残基 critical RBM residues 内に,適合性変異を示すはっきりとした証拠は認められていない。従って,palm civets は intermediate hosts for SARS-CoV-2 ではないし,SARS-CoV-2 が civet ACE2 に適合しないかぎり,ただちに (civet から) ヒトへの感染伝播は起こらない。
"SARS-CoV 同様,SARS-CoV-2 はマウスやラットでの効率的な複製はできないため,それらが intermediate hosts for SARS-CoV-2 であることは否定できる。さらに,ラットやマウスの実験モデルの作成には,遺伝子工学が必要。
"ブタ,フェレット,ネコ,非ヒト類人猿の多くは,その ACE2 酵素内に favorable 2019-nCoV-contacting residues 好適結合残基を有しており,animal models or intermediate hosts for SARS-CoV-2 となり得るかも知れない。
"SARS-CoV が 2005年に武漢市付近の野生のハクビシ wild palm civets から分離され, its RBD ウイルス残基はすでにハクビシンの酵素 civet ACE2 (except for residue 487) への適合性を獲得していたことは銘記すべきである。であるから,武漢市および周辺のコウモリや他の野生動物の both SARS-CoV and SARS-CoV-2 に関するスクリーニング検査を行うべきと考える" ... ]
関連項目
Novel coronavirus (42): China, global, COVID-19, SARS-CoV-2, WHO 20200211.6979942
● 原因不明の肺炎-アフガニスタン 死亡,小児
UNDIAGNOSED PNEUMONIA - AFGHANISTAN: (BADAKHSHAN) FATAL, CHILDREN, REQUEST FOR INFORMATION
情報源 MENAFN, Afghanistan Times News report 2020年2月15日
北西部山岳地帯の Badakhshan Province において,この数週間に女性や子どもを含む少なくとも 35人が,肺炎アウトブレイクにより死亡している,と州保健当局が明らかにした。head of the provincial public health department は 15日,高く険しい山に囲まれた辺境地 the Wakhan district で人々が死亡していると述べた。死亡したうちの 15人は小児で,低栄養と低温が主な死亡の原因と説明している。医療チームが派遣されている。the Yomgan district [Badakhshan Province,中国と国境を接する] においても,10人以上が原因不明の病気で死亡したと発表されている ... 当局は,肺炎と百日咳に栄養不良が伴ったことによるとしている。Badakhshan は,冬期に季節性の肺炎や百日咳が急増する地域の 1つである ...
[Mod.ML 注- 人口約 1万4千人の Wakhan district は,約 350 km × 13-65 km の細長い地域で,西は Badakhshan Province in Afghanistan から東は中国の Xinjiang Autonomous Region にまで拡がり,北に The Pamir Mountains and Tajikistan 南に the Karakoram Mountains and Pakistan がある。(地図)
現地の人々は新型コロナウイルス感染を恐れているが ... 新疆自治区 Xinjiang in Western China は 75 confirmed cases of COVID-19 and 1 death を報告しているが,冬期になると周囲と隔絶されやすいアフガニスタンの辺境地に感染が拡大する可能性は低い。さらに死亡したうち 43% of deaths (15/35) が小児であることも,COVID-19 では起こりにくい。しかしながら,臨床症状やこの未開発の地域でどのように肺炎と診断されたかの情報は与えられていない。インフルエンザなどの他の診断もありそうだ]
● 原因不明の死亡,家きん-フィリピン
20200215.6991197 に関して。
PRO/AH/EDR> Undiagnosed deaths, poultry - Philippines (02): (NC) comment
Archive Number: 20200217.6996218
投稿者 Michael Meroz 2020年2月16日
鑑別診断として swollen head syndrome (SHS) についても検討してよいのではないか。SHS は主に雄に感染し,infectious coryza と異なり,突然死の原因となる ...
20200215.6991197 に関して。
PRO/AH/EDR> Undiagnosed deaths, poultry - Philippines (02): (NC) comment
Archive Number: 20200217.6996218
投稿者 Michael Meroz 2020年2月16日
鑑別診断として swollen head syndrome (SHS) についても検討してよいのではないか。SHS は主に雄に感染し,infectious coryza と異なり,突然死の原因となる ...