オウム病 アルゼンチン
● オウム病 アルゼンチン
PRO/AH/EDR> Psittacosis - Argentina: (LP)
Archive Number: 20220110.8700782
情報源 Outbreak News Today 2022年1月9日
疫学当局 The Epidemiology Directorate of La Pampa は,Santa Rosa の北約 135km の町 General Pico において,3例のオウム病疑い症例 cases of suspected psittacosis が確認されたとして注意を呼びかけた。患者らは入院中である。クラミジア菌 _Chlamydophila psittaci_ による感染症で,オウム病 parrot fever とも呼ばれ,感染のある鳥の乾燥した排泄物や分泌物を吸入することで感染がおきる。患者は通常,発熱,頭痛,発疹,筋肉痛,悪寒,乾性咳の症状がみられる。時に肺炎や,脳炎,心筋炎,血栓性静脈炎が起きることもある。抗生物質による治療が有効で,ヒトからヒトへの感染は通常では起こらない ...
● アフリカ豚熱 イタリア イノシシ
PRO/AH/EDR> African swine fever - Europe (02): Italy (PM) wild boar
Archive Number: 20220110.8700778
情報源 The Local Italy 2022年1月8日
イタリア国内で 1頭のイノシシ a wild boar のアフリカ豚熱 case of African swine fever が確認されたと,7日報じられ,精肉業界への影響に対する懸念が高まっている。ヒトの健康へのリスクはないが,養豚業者に深刻な影響を及ぼす。約 890万頭のブタが飼育されているイタリアは,EU 内 7位の豚肉生産国で,80億ユーロ産業となっている。ピエモンテ州 Ovada in the northern Piedmont region において,野生のイノシシ 1頭の遺体の検査でこのウイルス性感染症が確認された。アフリカ豚熱は数十年前からアフリカで発生しているが,イタリアにおいては,1978年に初めてサルディニア the island of Sardinia で確認されてから地域内感染 endemic 状態となっている。
● COVID-19(11)南アフリカ フランスの新たな変異株
PRO/EDR> COVID-19 update (11): southern Africa spread, France new variant, global
Archive Number: 20220110.8700767
[1] 南アフリカ: epidemic expansion
情報源 Nature 2022年1月7日
原著 Rapid epidemic expansion of the SARS-CoV-2 omicron variant in southern Africa. Nature 2022; research briefing
南アフリカのアウトブレイクは,3つの波で特徴付けられてきた。第 1波は多系統の混合 a mix of SARS-CoV-2 lineages があったが,第 2波と第 3波はそれぞれベータ変異株とデルタ変異株によってもたらされた。2021年11月,南アとボツワナの遺伝子監視チームにより,南ア・ハウテン州 Gauteng Province における急速な感染再拡大に関係する新たな変異株が検出された。初めてこのウイルスの遺伝子が公開されてから 3日後に,WHO は懸念される変異株 a variant of concern (omicron オミクロン) に指定し,3週間で 87カ国で確認されるに至った。オミクロン株は,スパイク糖タンパク部分に 30以上の変異がある点で際立っており,抗体による中和作用やスパイク機能への影響が予想された。今回,高レベルの集団免疫のある地域における急速な感染拡大に焦点を当て,オミクロンの遺伝学的特徴と迅速な感染伝播動態について記述する。
[2] フランス: New variant
情報源 Independent 2022年1月7日
フランスの研究者らにより,46の変異を有し懸念される新たな変異株が確認された。IHU と命名された the new B.1.640.2 variant についてこれまでに,フランス南東部在住の 12人の感染が確認されている。第 1例目の症例は,カメルーンへの渡航歴のある人物であったと,medRxiv で報告した。the IHU variant に感染した患者はワクチン接種を完了しており,3日間のカメルーンへの渡航後に検査で陽性となった。報告の中で,the pattern of the delta variant と一致しないスパイクタンパク遺伝子内の 3カ所の変異が確認された,としている。
[出典 Emergence in Southern France of a new SARS-CoV-2 variant of probably Cameroonian origin harbouring both substitutions N501Y and E484K in the spike protein. medRxiv 2021.12.24.21268174;]
[3] メキシコ: cases
情報源 NBC News, Reuters report 2022年1月6日
メキシコは今週中に COVID-19 による死者が 30万人を超えるとみられ,世界で 5番目に死者数の多い国となっている。感染対策が疎かになったホリデーシーズン後,感染者数が増加している ...
[4] インド: death toll
情報源 New Scientist 2022年1月7日
インドの死者数は公式記録の 6-7倍である可能性がある。政府発表では新型コロナウイルスによる死者は 50万人弱とされているが,最新の研究では 2021年7月までの死者は 320万人と推定されている ...
[5] フィンランド: long COVID
情報源 Reuters 2022年1月7日
"Long COVID" は,感染のあと数か月間 COVID-19 の症状が持続する状態であるが,フィンランドの慢性疾患に加わる emerging as a chronic disease 可能性があると,7日家族福祉相 Minister of Family Affairs and Social Services が述べた。4000件を超える国内外の研究結果を検討する専門家委員会で,成人では 2人に1人,小児ではおよそ 2%が,COVID-19 が関係する遷延する症状を経験した可能性がある ... "鼻腔から脳内にウイルスが侵入することが示され,その影響は MRI でも捉えられている" "約 20% が長期の認知障害を経験している" ... 人口 550万人の国で,7日新たに 1万人の感染が記録された。
[参考 One in seven children may still have symptoms 15 weeks after infection, data show. BMJ. 2021; 374: n2157;]
[6] WHO: daily new cases reported (as of 7 Jan 2022)
Comparative country graphs from the EIOS [Epidemic Intelligence from Open Sources] system
[7] Global update: Worldometer accessed 8 Jan 2022 20:05 EST (GMT-5)
情報源 Worldometer 2022年1月7日
Total number of reported deaths: 5 502 666
Total number of worldwide cases: 306 037 922
Number of newly confirmed cases in the past 24 hours: 2 256 866
[A 7-day series of cumulative data reported by countries, territories, and reporting entities]
関連項目
COVID-19 update (10): animal, omicron origin statement, OIE 20220110.8700763
● 鳥インフルエンザ ベトナム 家きん
High pathogenicity avian influenza viruses (poultry) (inf. with), Viet Nam
PRO/AH/EDR> Avian influenza (13): Asia (Viet Nam) poultry, HPAI H5N1, OIE
Archive Number: 20220110.8700765
情報源 OIE, WAHIS (World Animal Health Information System), weekly
disease information 2022 2022年1月7日
感染開始時期 12 Oct 2021
病原体 highly pathogenic avian influenza virus,Serotype: H5N1
新たな感染流行(5)
Outbreak location 1: Long Binh, Phu Rieng, Binh Phuoc: village
Outbreak location 2: Thanh Binh, Tan Bien, Tay Ninh: village
Outbreak location 3: Hai Thuong, Hai Lang, Quang Tri: village
Outbreak location 4: Yen Thai, Yen Mo, Ninh Binh: village
Outbreak location 5: Quynh Xuan, Hoang Mai, Nghe An: village
Epidemiological comments: the outbreaks ob_95018-Long Binh, ob_95022-Thanh Binh, ob_95020-Yen Thai, and ob_95019-Quynh Xuan, initially notified in the report FUR_152646 (evt_3790) as H5N8, actually belong to the H5N1 subtype, hence this separate event. They will be removed from the H5N8 event.
● COVID-19(10)動物
Statement from the [OIE] Advisory Group on SARS-CoV-2 Evolution in Animals
PRO/AH/EDR> COVID-19 update (10): animal, omicron origin statement, OIE
Archive Number: 20220110.8700763
情報源 OIE - World Organization for Animal Health 2022年1月6日
SARS-CoV-2 ウイルスは多くの生物が感染する可能性があり,ミンクとオジロシカが保有宿主である可能性が示されている。最近,異常な数の変異のあるオミクロン変異株は,独立して動物宿主内で生まれていた可能性があるとの推察が多く見受けられる。レセプター結合や免疫回避に関与するものも含め,オミクロン株の変異はすべてヒトのウイルスでこれまでに確認されている一方,動物のウイルスとの近縁関係を示唆するデータは示されていない。しかしながら,スパイクタンパク遺伝子内のアミノ酸置換数は,プラスの選択圧 positive selective pressure を受けていたことを示唆している。公開されている遺伝子データベースを探す中で,動物の SARS-CoV-2 遺伝子サーベイランスの強化の必要性が明らかになった。たとえば GISAID EpiCoV database にはヒトの sequences of SARS-CoV-2 が 600万以上あるのに対し,動物についてはおよそ 1500しかない。the NCBI database に関しても,ヒトの遺伝子は 250万以上あるが,動物は 250未満である。4大陸の異なる種を代表しているが,大部分が,ミンク,ネコ,オジロジカの遺伝子である ...