● リーシュマニア症 パキスタン
PRO/AH/EDR> Leishmaniasis - Pakistan: (BA) cutaneous
Archive Number: 20220324.8702195
情報源 Associated Press of Pakistan (APP) 2022年3月21日
sandfly の刺咬による皮膚の病気 リーシュマニア症 An outbreak of leishmaniasis [cutaneous] がバロチスタン州 the Balochistan province 各地から報告されている。数日間に 8000例以上の感染が各地から保健当局に報告されたと,director general health Balochistan が 21日取材に答えた。予防接種が入手できないことから,さらに増えることが見込まれると述べた。この病気に対して The [glucantime injection] 注射薬が使用されているが,パキスタンの医薬品規制当局 the Drug Regulatory Authority Pakistan が認可していないため,購入することができない。the provinces of Sindh and Balochistan ほか,国内の他の地域でもリーシュマニア症は地域内感染 endemic の状態にある。シンド Sindh 州でも 2000年に初めて報告されて以来,患者数の増加が続いている。the World Health Organization and Médecins Sans Frontières (MSF) と,the [glucantime] injections の緊急支援延長で合意していると述べた。ハイリスク地域は 6 districts of Quetta, Qilla Abdullah, Qilla Saifullah, Jaffarabad, Zhob, and Kech で,各地域の報告されている患者数は Some 2317 cases of leishmaniasis were reported from Quetta, 1774 from Jaffarabad, 1906 from Qilla Abdullah, and 1649 from Kech district である ...
[Mod.EP- Balochistan はかつて a low risk area for cutaneous leishmaniasis とされていた (Leishmaniasis Control Team. Leishmaniasis worldwide and global estimates of its incidence. PLoS One. 2012; 7(5): e35671. Pakistan Suppl. S70; ) が,今回 a rapidly spreading epidemic in Balochistan が示されている。しかしながら,政府による組織的な対策は行われていない。対応策は,sandfly ベクターコントロールと,齧歯類保有動物対策である。]
参考項目 2021
Leishmaniasis - Pakistan (03): (KP) cutaneous: 20211122.8699823
● 外来種ダニ ハンガリー
PRO> Invasive tick - Hungary
Archive Number: 20220323.8702167
情報源 Daily News Hungary 2022年3月20日
致死率 30% の疾患 [Crimean-Congo hemorrhagic fever,クリミアコンゴ出血熱] を保有する可能性ある危険なダニが,ハンガリー国内のブダペスト Budapest で発見された。未だ病気を持ったダニは確認されていないが,専門家以外にはこの種類のダニを見分けることはできず,総合医であっても他のダニとの判別は困難である点に注意しなければならない。
[Mod.TY- The tick vector of Crimean-Congo hemorrhagic fever virus (CCHF), _Hyalomma marginatum_ がハンガリーで発見された。the WHO European Region 内で cases of human CCHF infection を報告しているのは,アルバニア,アルメニア,ブルガリア,ジョージア,ギリシャ,コソボ,ロシア,セルビア,トルコ(最多),ウクライナ,カザフスタン,タジキスタン,トルクメニスタン,ウズベキスタン]
● COVID-19(78)妊娠の予後 パートナーの暴力
PRO/AH/EDR> COVID-19 update (78): pregnancy outcome, Asia, USA, partner violence, WHO
Archive Number: 20220323.8702182
[1] 妊娠の予後 Pregnancy outcome
情報源 CIDRAP (Center for Infectious Disease Research and Policy) 2022年3月22日
21日に発表された 2件の論文は,COVID-19 による妊娠への医学的影響について述べられている。1件はウイルス感染により重篤な母体への影響と流早産が 2倍となる可能性について,もう 1件は感染が胎盤に及び胎児の喪失につながる可能性があると指摘している。
JAMA Internal Medicine 掲載の Kaiser Permanente Northern California の研究者らの論文では,from 1 Mar 2020 to 16 Mar 2021 の 4万3886人の妊娠女性の電子データが解析された。平均年齢は 30.7 years , 33.8% were White, 28.4% were Hispanic, 25.9% were Asian or Pacific Islander, 6.5% Black, 0.3% American Indian or Alaska Native, and 5% were multiracial or of another race の人種構成となっている。このうち 1332人 (3.0%) が,妊娠の 30日前から出産の 7日後までの期間に COVID-19 検査で陽性となった。感染した妊婦は,感染しなかった妊婦に比べて,年齢が若く,ヒスパニック系が多く,多胎・neighborhood deprivation index [?]・肥満・慢性高血圧が多かった。出産のための入院時にすべての妊婦に対して検査が行われるようになった 2020年12月以前の陽性率は 1.3% で,実施後は 7.8% だった。人口構成,基礎疾患,喫煙などの要因が調整された後,感染した妊婦は,急性呼吸促迫症候群,敗血症,37週未満の出産,静脈血栓塞栓症などの重篤な疾患のリスクが 2倍から 3倍高いとの結果が示された。また感染は,子癇前症など生命に関わる妊娠合併症が理由の医学的適応による早産,自然早産,早期・中期・後期早産のリスク上昇にも関連していた。感染した女性の 5.7% が COVID-19 感染により入院となり,妊娠前糖尿病とアジア・大洋州島嶼民族で入院のリスク増加が認められた。入院中もしくは入院 3週間前から呼吸器補助が必要と診断された女性 307人のうち,1.3% が機械式人工呼吸器を装着され,1人が死亡している ... [Kaiser Permanente news release]
2件目の Massachusetts General Hospital (MGH) investigators による 研究は,デルタ変異株による感染流行以前の 2020年1月から,流行中の 2021年11月4日までの期間に調べられた胎盤に関するもので,JAMA Network Open に掲載されている。47件の胎盤で SARS-CoV-2 による炎症,胎盤炎 placentitis が確認され,8件が 2020年,39件が 2021年のものだった。胎盤の深刻な損傷 damage の原因となり,しばしば性器出血や新生児の疾患または死亡につながる可能性がある。デルタなどの変異株は,他のウイルスに比べより損傷を招きやすいとしている。すべての検体のうち,50% 以上の胎盤に炎症所見が認められた。29 cases (62%), all from 2021 には,同時に多発性胎盤実質内血栓血腫 multiple intraparenchymal thrombohematomas も確認され,72% の妊婦が死産となった。児の性別のデータが得られた胎盤 40件のうち 24件が女児だった。thrombohematomas は,重篤なウイルスによる胎盤損傷の結果と考えられ,2021年に報告された SARS-CoV-2 infection 感染に伴う死産リスクの増加の,病理学的メカニズムに示唆を与える結果と述べている。ウイルス株が確認できたのは 8件で,うち 3件がデルタ株であり,2件に血栓血腫があり死産となり,1件には血栓血腫がなく生産であった。2件が アルファ株,3件は他のウイルス株で,いずれも血栓血腫は認められず,生産となっている。胎児死亡となった 2例の超音波所見として,いずれも胎盤内に母体血で満たされた大きなスペースが描出されている。COVID-19 infection と診断された場合,ほとんどの女性が 14日以内に出産となった (29 of 33 cases [88%])。感染した妊婦は 1人を除いてすべてワクチンを接種していなかった。この 1人は 2021年の出産の 7週間前に COVID-19 と診断され,ワクチン接種は 1回のみだった。この女性は満期生産となり,血栓血腫は認められなかった。
関連記事
- 24 Feb 2022, CIDRAP News story, "COVID-19 in pregnancy tied to poor birth outcomes"
- 8 Feb 2022, CIDRAP News story, "Serious illness, death more common in pregnant women with COVID-19"
- 14 Jan 2022, CIDRAP News story, "COVID-19 worsens maternal, fetal outcomes, studies find"
- 22 Nov 2021, CIDRAP News story, "COVID-19 tied to higher risk of stillbirth, maternal death"
[2] PAHO Epidemiological alert coronavirus disease (COVID-19) 19 Mar 2022
情報源 Pan American Health Organization (PAHO) 2022年3月19日
... the Pan American Health Organization/World Health Organization (PAHO/WHO) recommends the member states continue to prepare for and respond to a potential similar increase within the countries and territories in the Region of the Americas.
[3] Asia and USA
[A] 韓国,ベトナム,香港
情報源 CIDRAP (Center for Infectious Disease Research and Policy) 2022年3月22日
韓国では 2日前の20日,10日ぶりに 1日あたりの感染者数が 30万人を下回り,ピーク声が期待されている。(the Korea Herald) 22日は制限緩和が開始され,再び 30万人を超えた。26.3% of South Korea's sequenced samples を占める the BA.2 subvariant が感染者数増加につながるか注視されている。
2年以上ぶりの最多の患者増が進行中の中国では 22日に新たに 4549人,うち症候性 2313人の感染が報告された。依然,吉林省 Jilin Province がもっとも厳しい状況にあり,特に深刻なのは 長春 Changchun and 吉林 Jilin City である。無症候性感染例の約 1/4 が上海 Shanghai からの報告で,当局はブロックごとの集団検査を行っている。香港は 3月第1週の記録的レベルから減少しつつあるようで,22日は 14152人を報告し,一方ベトナムは依然として高レベルで 21日は 13万1709人の報告だった。
[B] 米国 USA
情報源 CIDRAP (Center for Infectious Disease Research and Policy) 2022年3月22日
...
The Centers for Disease Control COVID Data Tracker: 米国民の 65.4% of Americans が 2回のワクチン接種完了,44.5% がブースター接種完了
21日,44 101 new COVID-19 cases and 1472 deaths, according to the Johns Hopkins COVID-19 tracker
新規症例の 18.3% を占める小児患者も減少傾向。
[4] パートナーによる暴力 Intimate partner violence
情報源 CIDRAP (Center for Infectious Disease Research and Policy) 2022年3月22日
22日の Pediatrics 掲載の Boston Children's Hospital の研究者らの研究によると,パンデミック開始後に対面ケアからのシフトが進む中 [during a shift away from face-to-face care,28%→3%] においても,intimate partner violence (IPV) に関する相談事例が増えている。... 原文参照願います。
[5] WHO: daily new cases reported (as of 22 Mar 2022)
情報源 WHO 2022年3月22日
[Data by country, area, or territory for 22 Mar 2022]
[6] Global update: Worldometer accessed 22 Mar 2022 21:07 EST (GMT-5)
情報源 Worldometer 2022年3月22日
[A 7-day series of cumulative totals reported by countries, territories, and reporting entities. This table forms the basis of the following commentary]
Total number of reported deaths: 6 122 360
Total number of worldwide cases: 474 671 591
Number of newly confirmed cases in the past 24 hours: 1 547 762
関連項目
COVID-19 update (77): preparedness, cancer survival, alcohol, repeat RAT, WHO 20220323.8702160
● 告示 委員会メンバー募集
PRO/ALL> Announcements (04): ISID seeks council members
Archive Number: 20220323.8702181
情報源 International Society for Infectious Diseases (ISID) 2022年3月23日