2022年4月2日


● 日本脳炎 オーストラリア
PRO/AH/EDR> Japanese encephalitis - Australia (15): (NS)
Archive Number: 20220402.8702356
 情報源 Government of New South Wales, NSW Health 2022年4月1日
ニューサウスウェールズ州保健当局 NSW Health は,新たに州の住民 2名の日本脳炎 Japanese encephalitis (JE) が確認されたことを受け,引き続き蚊族に対する注意を呼びかけている。州在住の合計 10人の住民が日本脳炎感染し,うち 2人が the Riverina region の症例である。9人目の患者は Carrathool Shire LGA の若年男性で,2022年1月に発症した。10人目の患者は  Lockhart Shire LGA の 70代の男性で,2月後半に発症した。蚊族の個体数が減少しつつあるとの徴候 Early evidence があるが,引き続き州全域において蚊族による刺咬への注意が必要である ... 
関連項目 
Japanese encephalitis - Australia (14): (VI) pig 20220331.8702315

● 食中毒 トルコ,インド
PRO/EDR> Foodborne illness - Turkey (05): (EM, KY)
Archive Number: 20220402.8702343
[1] トルコ Turkey (Erzurum Province): students and teachers
 情報源 DHA [in Turkish] 2022年3月30日
国内各地から合計 40人の学生が the Erzurum Regional Exhibition of the Secondary School Students Research Projects Regional Competition 研究集会に参加したところ,教師 14名とともに体調を崩した。30日朝,嘔吐と下痢のため Atatürk University Research Hospital Emergency Service 救急室を受診した ... 
[2] Turkey (Kayseri Province): students
 情報源 DHA [in Turkish] 2022年3月30日
29日,小学校 Yılmaz Ismet Akansu Primary School in Tınaztepe District of Melikgazi district の生徒 800人に the Nevruz activities [?] の一環として bulgur pilaf and ayran が提供されたところ,これを食べた生徒の一部 が帰宅後体調を崩し,220人が病院を受診した。

PRO/EDR> Foodborne illness - India (05): (JK) rice dish
Archive Number: 20220402.8702363
 情報源 Rising Kashmir 2022年4月2日
Zagipora village of Chrari-Sharif of Central Kashmir's Budgam district において1日, "Tehri" を食べたあとの,子ども 27人を含め少なくとも 49人が腹痛 stomachache を訴え入院となった。
[Mod.LL- "Tehri (also tahri, tehari or tayari) is a yellow rice dish in Awadhi cuisine." (https://en.wikipedia.org/wiki/Tahri_(dish))]

● 下痢症 バングラデシュ
PRO/EDR> Cholera, diarrhea & dysentery update (12): Asia (Bangladesh) RFI
Archive Number: 20220402.8702344
 情報源 TBS News 2022年3月30日
ダッカ Dhaka および周辺地域で,下痢性疾患が警戒すべき勢いで増えている。the International Centre for Diarrhoeal Disease Research, Bangladesh (ICDDRB) in Mohakhali 病院には,29日に約 1317人の下痢症患者が入院している。28日に 60年ぶりに最多の 1334人が入院となった。下痢の患者が増え始めたのは 3月15日である。過去 13日間で,この病院に 17680人の下痢症患者が入院した。
[Mod.LL- 病原体が示されていない]

● Q 熱 スペイン
PRO/AH/EDR> Q fever - Spain: (AS) RFI
Archive Number: 20220402.8702360
 情報源 El Comercio [in Spanish] 2022年4月1日
Asturias において,3月はじめに増え始めた COVID-19 に加えて Q 熱 Q fever が発生した。先週複数の症例を診察した the Principality Health Service (Sespa) の医師らによると,the San Agustín de Avilés Hospitalhealth area III に集中して発生している。肺炎による入院患者の入院後の診断検査で Q 熱 と判明した。原因となる _Coxiella burnetii_ 菌は,ウシ,ヒツジ,ヤギなどの家畜から感染が拡がる。ダニによる感染もあるがそれほど多くはない。

● 黄熱 ウガンダ

PRO/AH/EDR> Yellow fever - Africa (05): Uganda
Archive Number: 20220402.8702353
 情報源 Outbreak News Today 2022年3月31日
ウガンダ保健省 The Uganda Ministry of Health (MOH) が黄熱アウトブレイク a yellow fever (YF) outbreak の発生を宣言した。2022年1月3日から 2月18日までに採取された検体の,ウガンダウイルス研究所での検査 plaque reduction neutralization test (PRNT) at the Uganda Virus Research Institute (UVRI) により,4例の黄熱感染が確定診断されたと 3月6日に報告した。 このうち,3例は Wakiso district (Katabi, Masulita, and Kitende sub-counties) から,1例は Masaka district (Bukakata sub-county) から報告されている。3月16日現在,合計 8例の検査陽性例 PRNT-positive cases の報告があり,7例について調査が進められており,4例には黄熱ワクチンの接種歴がある。ウガンダは黄熱流行国 the YF endemic  zone in Africa に入れられており,the "Eliminate Yellow Fever Epidemics" (EYE) Strategy ハイリスク国 a high-risk country に分類されている。ウガンダ国内の正確な流行域や感染数は判っていない。さらに,国内で最も近いものとして,2020年の Buliisa and Moyo districts のアウトブレイクと,2019年の Masaka and Koboko districts のアウトブレイクが記録されている。しかしながら,黄熱ワクチンが定期予防接種に組み入れられておらず,保健省は現在,選択した地域での予防接種キャンペーンを計画している。したがって,このようにアウトブレイクが繰り返されることから,森林から黄熱ウイルスが溢出 sylvatic spillover するリスクが常にあり,農村部でも人口の多い都市部においても,ほとんどワクチンを接種していない人々の間で感染が増幅するされるリスクがあることが示された。
[Mod.TY- おそらく,はじめの 4症例は急性期と回復期の抗体検査 the plaque reduction neutralization tests (PRNT) で抗体価の上昇が認められ,黄熱陽性と診断されたのだろう。この 4例が,3月16日の 8例に含まれているのか,明確でない。もしも 8例のうち 4例が黄熱ワクチンを接種していたのなら,ウイルス抗体陽性なのであって,感染した患者とはならない。ウガンダにおいて黄熱の発生はそれほど珍しくはなく,アウトブレイクが散発している。最近では,2020年と2019年3月に検査で確定診断された症例が報告されている。これらの患者および今回の症例は,ウイルスの感染循環が維持されている森林の流行域からの溢出例である。発生地域で適切なワクチン接種率を維持することが,直ちにコントロール不能となるウイルスの都市部での感染伝播の防止に重要である。現在報告されている予防接種率は,集団免疫に必要な 80% をはるかに下回る低さである] 
参考項目 2020
Yellow fever - Africa (06): Uganda, WHO 20200222.7015224