ポリオ(39)WHO,(40)
● ポリオ
アフガニスタン,パキスタン,モザンビーク,ベニン,コンゴ(民),マラウイ PAHO
PRO/EDR> Poliomyelitis update (40): WPV1 AFP, cVDPV1 AFP, cVDPV2 AFP, ES, PAHO concerns
Archive Number: 20220922.8705744
[1] 世界 Poliovirus weekly update as of 21 Sep 2022, World Health Organization
Global update as of 21 Sep 2022; WPV1 AFP (Afghanistan, Pakistan, Mozambique), cVDPV1 AFP (Malawi), ES (Madagascar); cVDPV2 AFP (Benin, Congo DR,); ES (Ghana, Nigeria)
情報源 Global Polio Eradication Initiative/WHO 2022年9月22日
New wild poliovirus isolates reported this week:
AFP cases: 4
Environment: 1
Others: 0
New cVDPV isolates reported this week:
AFP cases: 5
Environment: 4
Others: 0
HEADLINES
Summary of new polioviruses this week:
- アフガニスタン Afghanistan: 1 WPV1 case
- パキスタン Pakistan: 2 WPV1 cases and 1 positive environmental sample
- モザンビーク Mozambique : 1 WPV1 case
- ベニン Benin: 2 cVDPV2 cases and 1 positive environmental sample
- コンゴ(民)DR Congo: 1 cVDPV2 case
- Ghana: 1 cVDPV2 positive environmental sample
- Madagascar: 1 cVDPV1 positive environmental sample
- マラウイ Malawi: 2 cVDPV1 cases
- Nigeria : 1 cVDPV2 positive environmental sample
[2] PAHO concerns(汎米保健機関)
[A] PAHO press release
As COVID-19 continues to impact the Americas, dwindling vaccination rates leave countries susceptible to polio and other preventable diseases
情報源 PAHO (Pan American Health Organization) 2022年9月21日
南北アメリカでは,COVID-19 により依然として毎週約 4000人が死亡し,サル痘感染も増加する中,ニューヨーク New York のワクチン接種が行われていないコミュニティ内でポリオウイルス the polio virus が確認されている。これらの観点から,the Pan American Health Organization Director (PAHO) は各国に対して,to urgently strengthen surveillance and routine vaccination campaigns を求める ...
[B] Media coverage
情報源 Reuters 2022年9月21日
The Pan American Health Organization (PAHO) は 21日,ブラジル Brazil, ドミニカ共和国 the Dominican Republic, ハイチ Haiti and ペルー Peru 各国は,ポリオウイルスが再導入されるリスクが極めて高いとしている。新型コロナウイルスパンデミックの期間に,ワクチン接種率が歴史的な低さまで低下したためとしている。この地域内の接種率は約 79% と,1994年以来最低となっていると述べられている ...
アフガニスタン,コンゴ(民),米国,イエメン,アルジェリア WHO
PRO/EDR> Poliomyelitis update (39): WPV1 AFP, cVDPV1 AFP, cVDPV2 AFP, ES, WHO
Archive Number: 20220922.8705721
[1] Poliovirus weekly update as of 14 Sep 2022, World Health Organization
アフガニスタン,コンゴ(民),米国,イエメン
Global update as of 14 Sep 2022; WPV1 AFP (Afghanistan), ES (Pakistan), cVDPV1 AFP (Congo DR), cVDPV2 AFP (Congo DR, USA, Yemen); ES (Cote d'Ivoire, Niger)
情報源 Global Polio Eradication Initiative/WHO 2022年9月14日
New wild poliovirus isolates reported this week:
AFP cases: 0
New cVDPV isolates reported this week:
AFP cases: 41
Environment: 2
Others: 3
Headlines
- 7月の米・ニューヨーク New York におけるワクチン由来2型ポリオウイルスの分離 the isolation of vaccine-derived poliovirus type 2 (VDPV2) に続いて行われた,ウイルス学及び疫学的の詳細な解析により,同株ウイルスが循環していることが確認された。
- パキスタン・カラチ greater Karachi, Sindh において今週,環境中の野生株1型ポリオウイルス A WPV1-positive environmental sample が報告された ...
- コンゴ民主共和国 the Democratic Republic of Congo, circulating vaccine-derived poliovirus type 1 (cVDPV1) が確認されており,同国内では同時に cVDPV2 も確認されている。
Summary of new polioviruses this week:
- Pakistan: 5 WPV1 positive environmental samples
- Côte d'Ivoire: 1 cVDPV2 positive environmental sample
- コンゴ(民)DR Congo: 4 cVDPV1 cases and 28 cVDPV2 cases
- Niger: 1 cVDPV2 positive environmental sample
- 米国 United States of America: 1 cVDPV2 case
- イエメン Yemen: 8 cVDPV2 cases
[2] パキスタン Pakistan (Khyber Pakhtunkhwa): WPV1 18th, 19th cases, death of earlier case
[A] 18th case
情報源 Outbreak News today 2022年9月13日
North Waziristan で 3か月の乳児が野生株ポリオウイルスによる麻痺を発症し,2022年のパキスタン Pakistan からの 18例目の報告となった。8月25日に麻痺を発症し,9月10日に診断が確定した。Lakki Marwat の 2例以外は,2022年のパキスタンの患者はすべて North Waziristan の症例である ...
[B] 19th case
情報源 Xinhua 2022年9月16日
South Waziristan district of Pakistan's northwest Khyber Pakhtunkhwa province (KP) において,6か月の男児が野生株ポリオウイルス感染により麻痺を発症したと,16日保健省 the Health Ministry が明らかにした。患児が麻痺を発症したのは 8月22日で,9月15日に診断が確定された。今回の症例は,2022年の South Waziristan からの初めての報告例である。
[C] Death of earlier reported case
情報源 The Hindu 2022年9月16日
パキスタンにおいて,6か月の乳児がポリオウイルス感染により死亡したと,16日当局が明らかにした。死亡したのは the South Waziristan tribal district in Khyber Pakhtunkhwa province の男児で,8月に麻痺を発症していたと,保健省が声明で明らかにした ...
[3] アルジェリア Algeria cVDPV2 case details
情報源 Outbreak News Today 2022年9月16日
According to the World Health Organization:
7月8日,アルジェリア南部 Tamanrasset province, southern Algeria でワクチン由来株ポリオによる急性弛緩性麻痺症例 a case of circulating vaccine-derived poliovirus type 2 (cVDPV2) with acute flaccid paralysis (AFP) が確認されたと,WHO に通報された。同国内でははじめての the 1st cVDPV2 case の確認となった。
Description of the outbreak
2歳未満のこの患児は,4月11日に急性弛緩性麻痺症状を発症し,the Pasteur Institute of Algeria における便検査で cVDPV2 が陽性となり,Pasteur Institute of Paris で確定診断された。遺伝学的解析 Genomic sequencing analysis により,以前にナイジェリア Kano, Nigeria で分離されたウイルスとの関連が示された。患児はポリオワクチンを接種されたことはなく,Tamanrasset province から出たこともなかった。
アルジェリアにおける the 1st cVDPV2 case の確認となった。the 2021 WHO-UNICEF immunization coverage estimates によれば,(同国のワクチン接種状況は)
Pol3 (3rd dose of polio-containing vaccine) coverage was 91% and IPV1 (1 dose of the inactivated polio vaccine) coverage was 94%.
関連項目
Poliomyelitis update (29): WPV1 ES (Pakistan) VDPV2 (new country Algeria) WHO 20220715.8704423
[4] Environmental sampling (UK, USA), WHO
Detection of circulating vaccine-derived poliovirus 2 (cVDPV2) in environmental samples - the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland and the United States of America
発生状況一覧
ここ数ヶ月、グレートブリテン及び北アイルランド連合王国(以下、「英国」)とアメリカ合衆国(以下、「米国」)において、環境検体から遺伝子的に関連したセービン Sabin 株2型ポリオウイルス(SL2)の検出が数件ありました。
英国では、2022年2月以降、ロンドンの国立生物学標準管理研究所(NIBSC)にあるWHO世界ポリオ研究所ネットワーク(GPLN)が、ロンドンから採取した下水検体からからセービン株2型ポリオウイルスの分離株を検出しています。5月24日と31日に採取された検体は、ワクチン由来ポリオウイルス2型(以下、「VDPV2」)と認定されるに十分な変異がありました。その後、2ヶ月以上経ってから新たにウイルスが検出されたため、8月8日にこれらの検体は「伝播型」VDPV2と分類されました。 9月5日現在、英国ではVDPV2に関連するヒトの症例は報告されていません。
米国では、2022年4月21日から8月26日の間にニューヨーク州ロックランド Rockland 郡とその近隣の郡で採取された環境検体からセービン株2型ポリオウイルスが一貫して検出されています。7月下旬、ロックランド郡のワクチン未接種者がVDPV2に感染し、麻痺を呈した症例が報告されました。この症例は、最近の海外渡航歴はありませんでした。これは、2013年以降、国内で報告された初めてのポリオの症例です。5塩基以上の変化を含む環境ウイルス配列(8月3日と8月11日に採取)が検出され、いずれもロックランド郡で報告された症例に関連しているため、これらのウイルスは現在「伝播型」VDPV2として分類されています。
米国ニューヨーク州の環境検体から検出されたウイルスは、英国・ロンドンの下水検体およびイスラエル・エルサレム地区で2022年1月から6月にかけて採取された下水検体から検出されたウイルスと遺伝的に関連しています ... 原文参照願います。
[the findings of environmental sampling in Jerusalem]
関連項目
Poliomyelitis update (38): VDPV, USA, UK, comment 20220910.8705506
● トラコーマ マラウイ 排除
PRO/EDR> Trachoma - Malawi: WHO, eliminated as a public health problem
Archive Number: 20220922.8705738
情報源 WHO Africa 2022年9月21日
The World Health Organization (WHO) は,マラウイ Malawi が,治療がなければ回復不能の視力障害をもたらせる可能性のある細菌性眼感染症であるトラコーマ trachoma について,公衆衛生上の問題 public health problem として排除したことを確認した validated。アフリカ南部では初めて,またアフリカ大陸で 5か国めとして,この重要な過程を達成した ... 1980年代以降,マラウイはトラコーマ endemic であることが知られていたが,WHO などの支援でサーベイランスが行われた 2008年まで注意を向けられることがなかった。2015年,マラウイは 760万人にトラコーマ感染リスクがあると報告していた。the WHO-recommended SAFE strategy to control trachoma が実施されたことなど。
Disease prevalence
The disease
Global Elimination of Trachoma by the year 2020 (GET2020)
● 麻疹 エチオピア
Deadly childhood diseases rise in Ethiopia's Tigray as war hampers vaccinations
PRO/EDR> Measles update (19): Ethiopia (TI) RFI
Archive Number: 20220922.8705725
情報源 MSN, Reuters report 2022年9月20日
2年近く続く内戦によりワクチン接種率が低下した Ethiopia's Tigray region において,麻疹 measles, 破傷風 tetanus, and 百日咳 whooping cough などの致死性疾患が増加している。2022年,Tigray の子ども達のワクチン接種率は 10% を下回っていることが,the Tigray Health Bureau のデータで示された。
Measles outbreaks
the Tigray Health Bureau によると,the full 3 doses of the Pentavalent vaccine against ジフテリア diphtheria, 百日咳 whooping cough, 破傷風 tetanus, B型肝炎 hepatitis B, and b型インフルエンザ菌 _Haemophilus influenzae_ type b (Hib) の接種を完了した小児の割合は,99.3% in 2020 から 36% in 2021 に低下し,2022年は 7% である。2021年のエチオピア全国の接種率は 65% だった。結核と麻疹のワクチンを接種した小児も,2020年の 90% から 2022年は 10% 未満に減少した。内戦開始以降,麻疹アウトブレイク measles outbreaks in 10 of the region's 35 districts が発生し,過去 3年間でわずか 2例であった新生児破傷風 cases of neonatal tetanus が 2022年に 25例に確認された。 ...
[There is no confirmation of this report the OCHA situation report]
● エボラ ウガンダ,ワクチン
PRO/AH/EDR> Ebola update (14): Uganda
Archive Number: 20220922.8705739
[1] Uganda: case mortality update
情報源 Radio Tamazuj 2022年9月22日
Uganda's Mubende district ウガンダにおける,エボラ the Ebola Virus Disease (EVD) による死者数が 12人に増加したとの保健省発表が報じられた。20日朝の時点での死者数は 8人だったが,21日朝の新たな 2人の入院中の患者の死亡と,初めての患者の死亡が 19日に確認されたのと同じ村 a village in Madudu Sub County において他の 2人の死亡が明らかになった。アウトブレイク以前に死亡していた,職務中の看護師 1名 an enrolled nurse を含む初期の 7人が確定されている。地域基幹病院長 the director of the Mubende Regional Referral hospital は,他に 10 other people がエボラによる重度の症状により入院していると述べた。また難民キャンプ the Kyaka refugee settlement で死亡した患者と接触のあった 4人がスクリーニング検査を受け,検体が the Uganda Virus Research Institute に送付されたと明らかにした ...
the secretary for health in Mubende district は,新たに 5人 new patients from Kyaka II resettlement camp が搬送され,Kirwanyi village において 3人の死亡が報告されていると述べた。
[2] Ebola licensed vaccine(ワクチン)
情報源 IDSA (Infectious Diseases Society of America) Science Speaks 2022年9月20日
20日,the WHO がウガンダでのアウトブレイク an outbreak of Sudan ebolavirus in Mubende district, central Uganda 発生について発表した:
"24歳男性から採取された検体について,The Uganda Virus Research Institute における検査で感染が確定された。この結果を受け,9月に同じ地域で発生していた,エボラ感染が疑われる 6人の死亡について the National Rapid Response team が調査を行った。現在,8 suspected cases に対する入院治療が行われている。
現在 FDA 認可の唯一のエボラワクチン the only FDA-licensed Ebola vaccine は,1976年以来 the 2013-2016 Ebola outbreak in West Africa and several recent outbreaks in the DRCongo e.g., 2018-2020 を含めて何度も発生のある the "Zaire ebolavirus(ザイールエボラウイルス)" (previously referred to as a separate "strain" or "species" of ebolavirus) に特化して開発された 1回接種ワクチン a one-dose vaccine である。
2か月を空けて 2回接種が必要な a different Ebola vaccine (referenced below) ワクチンは,ウガンダのアウトブレイクのスーダンエボラウイルスに対して,安全性,抗原性,有効性の検査は行われるのだろうか?
As the [Tue 20 Sep 2022] WHO announcement states:
"ring vaccination of high-risk people with Ervebo (rVSV-ZEBOV) vaccine は,最近発生したコンゴ(民)などでのアウトブレイクの対応で高い有効性が認められたが,同ワクチンはザイールウイルスによる感染の防護に限り認可されている。もう 1種類の Johnson and Johnson 社製ワクチンが有効であるかもしれないが,スーダンエボラウイルスに対する試験は行われていない。"
エボラワクチンの a WHO Q & A には,この第 2のワクチンについて以下の説明がある:
"2020年5月,欧州医薬品局 the European Medicines Agency は,a 2nd new vaccine delivered in 2 doses called Zabdeno (Ad26.ZEBOV) and Mvabea (MVA-BN-Filo) の 1歳以上への接種について販売を許可した granting marketing authorisation。このワクチンは 2回の接種が必要である: 初回は Zabdeno を接種し,およそ 8週間後に 2回目接種として Mvabea を接種する。2回の予防接種スケジュールは,直ちに免疫による感染保護が必要とされるアウトブレイクへの対応には不向きである。
関連項目
Ebola update (13): Uganda, Ebola Sudan strain, WHO 20220920.8705697
● 梅毒 米国,日本
米国
PRO/EDR> Syphilis - USA (12): (AL) congenital, increasing cases, RFI
Archive Number: 20220922.8705732
情報源 Outbreak News Today 2022年9月19日
アラバマ Alabama 州では 2021年に,2006年以来最多の 36例の先天梅毒症例 cases of congenital syphilis が報告された。2019年以降州内の感染者数が増加しており,15 in 2019, 23 in 2020, and alarmingly, 36 cases in 2021 となっている。先天梅毒 Congenital syphilis は,妊娠中の母体から胎児に感染する性感染症で,梅毒に感染した状態で生まれた新生児は,骨格や顔面の変形,聴力や視力の障害など,永続する合併症を生じる可能性がある。最大 40% が死産または出生後すぐに死亡する。すべての感染児に,出生時に症状が現れるわけではない。先天梅毒の治療が行われないまま,後から症状を発症した児の場合,感染により死亡したり,発達が遅延したり,けいれん発作が生じたりすることがある ...
日本
PRO/EDR> Syphilis - Japan (04): increasing cases
Archive Number: 20220922.8705730
情報源 The Asahi Shimbun 2022年9月21日
梅毒 Syphilis は 20代を中として感染が拡大しており,2022年はこれまでに 8155例の感染が報告されている。国立感染症研究所 The National Institute of Infectious Diseases (NIID) は,9月4日時点で全国で 8155 cases of the sexually transmitted disease が記録され,現在の方法で統計を取り始めた 1999年以来最多となっている。神戸大泌尿器科の Shigemura 准教授は,ソーシャルメディアが見知らぬヒトとのセックスの機会を与えた結果に起因するとみている。疑われる症状が消えても,わずかでも感染した可能性があればすぐに検査を受けるべきと述べている。都道府県別では,Tokyo(東京) reported the most cases, at 2343, followed by 1091 in Osaka(大阪) Prefecture, 463 in Aichi(愛知)Prefecture, and 332 in Fukuoka(福岡) Prefecture ...