◎ 食中毒 インド、ポーランド
◎ 食中毒 インド、ポーランド
インド
PRO/EDR> Foodborne illness - India (03): (MH) 600 exposed
Archive Number: 20240221.8714977
情報源 BNN 2024年2月21日
Food poisoning strikes 600 in Maharashtra's temple event
様々な信仰や伝統が入り混じる州中心部地域 the heart of Maharashtra において、寺院での集会 a solemn gathering at the Khaparkheda temple in Buldhana district が a spiritual communion から厳しい試練に変わってしまった。"prasad," a sacred offering(お供え) 食べたあとにおよそ600人の住民らの"大規模な食中毒が発生した。嘔気、めまいなどの食中毒症状を発症した。
The question that loomed large was, What could have tainted this sacred offering? ...
[Mod.LL- この大規模アウトブレイクは短い潜伏期間で起きたとみられ、下痢や発熱は報告されていない。嘔吐が主の非発熱性疾患として、ブドウ球菌エンテロトキシン関連 staphylococcal enterotoxin-associated illness が想起される。A toxin dose of less than 1.0 microgram により発症し、このトキシン量は黄色ブドウ球菌 Staphylococcus aureus_ の菌量が、1グラムあたり10万を超えたときの量に当たる。下痢も伴う場合は、複数の病原体による可能性がある...
非常に短い潜伏期間(1時間未満)で嘔吐を伴う疾患として、重金属の摂取の可能性も考えられる。多数の金属がこのタイプの症候群の原因となり、通常は金属容器中に保管されていた液体の嚥下による。
このような金属として、アンチモン antimony, 銅 copper, 錫 tin, 亜鉛 zinc などがある。この場合は自然治癒することが多く usually self-limiting 、対症療法にとどまる。嘔吐の症状に加え、金属味の液体を飲んだことも診断の手がかりとなる。
原因となる金属により多少の違いがあり、数時間の潜伏期間 a longer incubation period (several hours) for zinc(亜鉛); 嘔吐と下痢 vomiting and diarrhea for tin(錫); and 青色または緑色の吐物 blue or green vomitus for copper(銅)などである。
このほか、化学物質. Other chemical toxins でもこのような疾患が起こりうる。
Prasad (also called prasadam or prasada) はヒンドゥー教の供え物 a religious offering in Hinduism で、Most often, prasad is vegetarian food cooked especially for devotees after praise and thanksgiving to a god. Mahaprasada is the consecrated food offered to the deity in a Hindu temple; after the offering it is distributed and partaken by all the devotees regardless of any orientation]
関連項目
Foodborne illness - India (02): (MH) children 20240202.8714638
ポーランド
PRO/EDR> Foodborne illness - Poland: (PK) homemade meat product, fatal, RFI
Archive Number: 20240221.8714980
情報源 Food Safety News 2024年2月20日
Homemade meat suspected as man dies in Poland
1名の死亡を受け、政府当局 The Government Centre for Security (RCB) は、the market in Nowa Dęba in Tarnobrzeg County 市場で週末に販売された肉が食中毒の原因となる恐れがあるため摂取しないよう、緊急の呼びかけを行った。当局によると、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱、全身倦怠感などの様々な症状が現れる可能性がある...
この市場で購入した deli products を食べた男性1名が、17日食中毒症状で死亡し、ほか2名が入院となった。
In 2022, Poland reported 336 outbreaks with 3670 illnesses, 457 hospitalizations, and 4 deaths. This included 191 _Salmonella_ outbreaks, and 26 involved eggs and egg products.
[Mod.LL- More information is needed to help develop a differential diagnosis of the illness:
1. 摂取から発病までの期間
2. 発熱、嘔吐、下痢、神経症状などの有無。
3. 死亡した患者の持病
4. 死亡した患者の死亡までの経過]
● 腸チフス 台湾
PRO/EDR> Typhoid fever - Taiwan: 1st domestic case of 2024, possible seafood related
Archive Number: 20240221.8714979
情報源 Focus Taiwan 2024年2月20日
Taiwan reports 1st domestic typhoid case of 2024
2024年の台湾ではじめての腸チフス国内感染例 its first locally acquired typhoid fever case in 2024 が20日報告され、この20代の女性は最近、北部の漁港を訪れていた。a northern Taiwan resident で、2日に嘔吐と下痢などの症状を発症し、医療機関を受診後、帰宅して自宅療養していたと、保健当局 Centers for Disease Control (CDC) の医師が説明している。11日になって発熱し、13日にかかりつけ医を受診し腸チフスの検査を受けた。3日後に検査陽性の結果が得られ、現在も入院治療中である。海外への渡航歴はなかったが、北部の漁港を訪れ、友人2人とともに生ガキと刺身を食べていた。旅行中に食べた生のシーフードにより感染した可能性があると述べられている。2人の友人も2日に嘔吐と下痢の症状があったが回復している。
女性と同居する家族2名、職場の濃厚接触者23名、漁港での調理担当者2名のいずれにも、感染が疑われる症状は見られていない。感染源についての検査および調査が続けられている
[Mod.LL- Typhoid fever, so-called enteric fever(いわゆる腸チフス)は、チフス菌 _Salmonella enterica_ serotype Typhi を原因とし、より一般的なサルモネラ感染症とはまったく違う症状を示す。疫学上、汚染のある食品または水により感染が拡大し、他のサルモネラ感染症のような人獣共通感染症ではない。
臨床症状として、典型的には嘔吐と下痢はみられない: それどころか、便秘を報告することがよくある。全身性疾患であるため、enteric fever の特に病初期において血液培養と便培養の陽性率は少なくとも同程度であり、骨髄培養がもっとも鋭敏かもしれない。古典的症状 The symptoms of classical typhoid fever には、発熱、食欲不振、嗜眠、倦怠、持続性の鈍い頭痛、乾性咳嗽、不明瞭な腹痛、便秘などがある。発熱(しばしば高熱)のわりに、脈拍数の上昇はわずかであることが多い。疾患の第2週目に入ると、遷延性の発熱と精神的鈍化 mental dullness, classically called coma vigil(覚醒昏睡)、がみられるようになる。下痢を発症することもあるが、常にではない。多くの患者に肝・脾腫がみられる。第1週目が過ぎる頃、多数の患者に上腹部の斑状丘疹 a maculopapular rash ("rose spots、バラ疹 ?") が現れる: 直径約2cmで圧迫により消退する。2-4日間持続し may come and go,軽症例 Mild や非典型例 atypical infections も多い。
The word typhoid (as in typhus-like) の用語が、シラミが媒介する発疹チフス the louse-borne rickettsial disease epidemic typhus と typhoid fever において似ており、実際にある地域 [日本も!] では今も typhoid fever は腸チフス abdominal typhus と呼ばれている]
● デング熱 ブラジル、ワクチン
PRO/AH/EDR> Dengue/DHF update (08): Brazil, vaccination campaign
Archive Number: 20240221.8714971
情報源 : ITIJ 2024年2月19日
Brazil commences nationwide vaccination after dengue virus surge
2024年初から全国で感染者数が増加する中、ブラジルは世界で初めてデング熱ワクチン接種を全国的に実施する国となる。ブラジル政府は520万ドースの武田製薬が開発したデング熱ワクチン Qdenga の購入を決めた。132万ドースが政府から無償で提供される。2月9日に10-14歳の小児へのワクチン接種が開始された。
高温の雨期によりデング熱が増加し、保健省によると、2024年初からの5週間に36万4855 cases が報告され、the same period in 2023 の4倍となっている。
軍が協力してネッタイシマカの繁殖か所 breeding spots of the _Aedes aegypti_ mosquito を突き止めようとしている。
公衆衛生上の緊急事態が宣言されているのは、Acre, Minas Gerais, Goiás, and the Federal District である。首都 Brasilia, the Federal District においては、2024年初からの患者数が、すでに2023年の年間総数を超えた。
[Mod.TY- 国内全域の広い地域でデング熱が発生する中、the 6.52 million doses が、どの地域の、どの年代に配布されるのか興味深い。
A 16 Feb 2024 PAHO/WHO report では、ブラジル国内の2024年初から5週間 the 1st 5 EWs of 2024 の感染者数は 45万5 525例で、過去5年間の同時期の平均と比べ an increase of 218% と述べられている。2023年同期との比較では an increase of 193% で 254% compared to the last 5-year average in the subregion (20240220.8714929) と報告されている。上記で報告されている36万4855例よりも多い。おそらく differences in reporting of confirmed, probable and suspected cases の違いによるものだろう。いずれにしても2024年のデング熱の増加は深刻で、ワクチン計画の実施は重要である。
ワクチン接種キャンペーンと、新たな蚊族対策 some of the new _Aedes aegypti_ control measures の試みが相まって、ブラジルのデング熱減少につながるかに関心が集まる]
● 麻疹 北アイルランド、麻疹(2件)
北アイルランド
PRO/EDR> Measles - Northern Ireland: first local case in 7 years
Archive Number: 20240221.8714966
情報源 Belfast Telegraph 2024年2月20日
First case of measles diagnosed in Northern Ireland in 7 years
7年ぶりとなる麻疹感染 A 1st confirmed local case of measles in 7 years の確認は、"greatly worrying" と捉えられている。成人1名が、咳やくしゃみでうつる、この感染力の強い急性呼吸器疾患と診断された。
across Great Britain and the Irish Republic で感染が拡がる中、北アイルランド Northern Ireland での感染確認は単に時間の問題であったと保健当局者は述べている。
台湾
PRO/EDR> Measles - Taiwan: non-travel case
Archive Number: 20240221.8714941
情報源 Focus Taiwan 2024年2月19日
Taiwan reports 1st local measles case since September 2022
2022年9月以来となる麻疹の国内感染例 its 1st locally acquired case of measles since September 2022 が報告されたことを受け、保健当局 The Centers for Disease Control (CDC) が19日注意を呼びかけた。CDC Deputy Director General が、感染したのは北部の30代男性で、前日の発熱のため13日に病院の救急外来を受診したと説明した。高熱が持続し、15日に咳嗽、咽頭痛などの他の症状を発症し麻疹と診断され、男性に最近の海外渡航歴がないことから、感染源を調査していると述べた。4人の同居家族と2人の別居の家族および病院受診が重なった193人が濃厚接触者として特定されている。さらに男性は14日に「くら寿司 a Kura Sushi outlet in Zhubei, Hsinchu County」を訪れていた。
2020年以降、台湾で20-40歳の4例の麻疹が確認されている。2例が国内感染例で、ほか2例がタイとトルコからの輸入感染例だった...
● RSウイルス イラク
PRO/EDR> Respiratory syncytial virus - Iraq (02): (DA) children
Archive Number: 20240221.8714968
情報源 Rudaw [in Kurdish] 2024年2月20日
Duhok で50日以上にわたりウイルス疾患の拡大があり、200人を超える小児が小児病院 Hevi Children's Hospital に入院し、1万2千人以上が感染していると、病院長が述べた。Duhok で拡がっているウイルスは Respiratory syncytial virus (RSV) で感染力が強く、気道に感染する。
この病院の院長は20日、"毎年発生があるが、今年はより患者が多く、1万2千人以上が受診し治療した" とと述べている。
In the past 10 days, 700 children have been brought to the hospital each day due to the virus, and those who needed to stay have been admitted.
◎ オロプーシェウイルス ペルー
PRO/AH/EDR> Oropouche virus - Peru: (MD)
Archive Number: 20240221.8714965
情報源 El Men [in Spanish] 2024年2月17日
Health authorities confirm 9 cases of Oropouche virus [infections]
疫学担当者 head of the Epidemiology Area によると、地域保健当局 epidemiological intelligence office of the Regional Health Directorate から、新たなオロプーシェウイルス感染症のアウトブレイク a new outbreak of the Oropouche virus in the Madre de Dios region が報告されている。600例のデング熱疑い例の中から9例が確認された。この地域のベクター locally the vector は the "white blanket"と呼ばれる蚊の1種で、都会の特に水がよどんだ井戸の中にいる。
症状は似ているものの、デング熱を有するネッタイシマカ the _Aedes aegypti_ vector は、オロプーシェウイルスを伝播することはないと説明している。オロプーシェ熱 Oropouche fever は、強い頭痛 intense headaches を伴う点で(デング熱と)異なる"と強調されている。確かにデング熱のように重症化することはないが、かなりの病態 a lot of morbidity で仕事を休まなければならない," と述べている。
[Mod.JT [in Spanish, trans. Mod.TY]- The predominant vector of Oropouche virus (OROV) 主なベクターは _Culicoides paraensis_, that belongs to the Order: Diptera, Family Ceratopogonidae である(The Genus includes more than 1400 species distributed throughout the world.)。the _Culicoides_ biting midge の吸血対象の範囲全体は明らかになっていないが、哺乳動物や鳥類から吸血することがデータで示されている。
泥や土、農場近くの有機物と湿気の多い土まみれの肥料などで、適度の湿度のある環境で Culicoides は繁殖する。_C. paraensis は1年の中で温かく雨の降る時期に増え、地理的に広い地域に分布する。
OROV が分離されている蚊族 the mosquito species として、トリニダードとブラジルの_Coquillettidia venezuelensis_ and _Aedes serratus_ in Trinidad and the Brazilian Amazon region がある。いずれも secondary vectors of the virus と考えられており、熱帯雨林環境に高密度に存在する。
_Cq. venezuelensis_ はスイミングプール、湖、河川などの水 aquatic ecosystems で繁殖し、夜間に刺咬する。
他方、_Ae. serratus_ は日中に刺咬 diurnal biting activity し、大型哺乳動物を好む。
_Culex quinquefasciatus_ (member of the _Cx. Pipiens_ complex), commonly known as the "southern house mosquito(南部イエカ)" は、熱帯及び亜熱帯地域に広く生息する蚊族の1種で、動物とヒトのいずれからも吸血し、都市部環境により多く存在する。
It is considered an anthropophilic vector (ヒト寄生ベクター)less important for OROV transmission.]
[Mod.TY- Oropouche virus infections は、検査機関においてデング熱との鑑別ができず臨床診断による場合は、報告されなかったり間違って診断されたりすることが多い。
2022年のコロンビアの OROV cases の報告では、from 2019 to 2022 に国内4地域の医療機関で行われた emerging pathogens のモニタリングのための発熱患者の調査で、感染の原因が特定できない急性発熱疾患の患者 2967例 patients in Leticia, Villavicencio, Cúcuta, and Cali who presented with acute febrile illness (AFI) without an identified infectious cause のうち、a significant seroprevalence of up to 16% of febrile cases caused by Oropouche virus であることが確認されている" (ref: Ciuoderis KA, Berg MG, Perez LJ, et al. Oropouche virus as an emerging cause of acute febrile illness in Colombia. Emerg Microbes Infect. 2022; 11(1): 2645-2657;)。
写真 _Culicoides paraensis_]
関連項目
Dengue, Oropouche, Zika, chikungunya viruses - Brazil: (AM) 20240128.8714504
● ロスリバーウイルス オーストラリア
PRO/AH/EDR> Ross River virus - Australia: (QL)
Archive Number: 20240221.8714963
情報源 News.com 2024年2月12日
最近、州内でロスリバーウイルス Ross River virus を保有する蚊族の個体数が増加していることから、クイーンズランド州の住民ら Queenslanders に対して感染リスクが高まっているとして注意が呼びかけられた。保健当局者 Chief health officer John Gerrard は、a very high number of Ross River virus detections in mosquitoes across 9 different local government areas, from Mackay to southeast Queensland と説明している。
"今シーズン、more than 700 mosquito trap collections 蚊族捕獲トラップの Ross River virus 検査で、31 positive mosquito traps across the state が報告されており、これは深刻なアウトブレイクが発生した over the 2019-20 summer months を超える数である." と述べた。
2024年1月に州内で64 cases が確認されている。
In 2023, there were 699 cases of Ross River virus infection recorded across the state, while 3381 cases were recorded in 2020.
参考項目 2022
Ross River virus - Australia: (NS) alert 20220404.8702392
● 炭疽 インド
PRO/AH/EDR> Anthrax - India: (ML) cattle
Archive Number: 20240221.8714978
情報源 The Shillong Times 2024年2月18日
Shiliang Um Rilang, in Mawkyrwat, South West Khasi Hills の村で、炭疽 Anthrax が確認された。Shiliang Um Rilang area の複数の村でのウシの死亡が発生し、Pyndenmawramhah village で検体が採取され、16日に検査のため提出された。
血液検体で炭疽が陽性と判明した。
参考項目 2023
Anthrax - India (02): (OR) cow, human, public health awareness 20230513.8710022
● 柑橘類、カンキツグリーニング病 キプロス
PRO/PL> Greening disease, citrus - Cyprus: alert
Archive Number: 20240221.8714964
情報源 CyprusMail 2024年1月29日
島の両側 both sides of the island の果樹 citrus plants でカンキツグリーニング病 Citrus greening disease が確認された。はじめに southern Cyprus で見つかった。
Both North and South Cyprus are unfamiliar with this insect.
● 犬インフルエンザ 米国
PRO/AH/EDR> Canine influenza - North America (01): USA (FL, NV) dog
Archive Number: 20240221.8714962
[1] Florida (Hillsborough): dogs:ABC Action News 2024年1月12日
犬インフルエンザ canine flu 感染が拡がり、愛護施設 Hillsborough pet shelter では特別な注意が払われている。
[2] Nevada (Clark County): dogs: Fox 5 2月17日
愛護施設 a Las Vegas shelter のイヌ1頭が、犬インフルエンザ canine influenza 検査で陽性となり、できる限り多くのイヌを施設から避難させている。
関連項目
Canine influenza - North America (10): USA (OK) susp 20230822.8711791