◎ バベシア症 エストニア
● A型肝炎 米国,インド(2件)
米国
PRO/EDR> Hepatitis A - USA (12): (NY) food preparer, alert
Archive Number: 20240621.8717164
情報源 WKTV 2024年6月18日
ニューヨーク Rome, New Yorkにおける A型肝炎ウイルスの曝露 a hepatitis A exposure について,郡保健当局 The Oneida County Health Department (OCHD) に通報された。A型肝炎 hepatitis A 検査陽性者が,感染力を有する期間であった during a food demonstration at Ace Hardware on Black River Boulevard において調理を担当していた。この料理を食べた場合,ウイルスに曝露した可能性があるとしている。曝露から2週間以内に肝炎ワクチンを接種すれば有効で,8日にこの料理を食べた人は22日までに予防的措置を受ける必要があると説明されている。
関連項目
Hepatitis A - USA (11): (CA) Los Angeles, grocery store, food handler 20240519.8716595
インド
PRO/EDR> Hepatitis A - India (05): (OR)
Archive Number: 20240621.8717160
情報源 The Times of India (TOI), Times News Network (TNN) 6月20日
Saliabagicha and Kumbharpada slums here [district Sambalpur, Odisha state] において19日,15歳未満の小児22人の A型肝炎 hepatitis A 感染が確認された。採取された30検体のうち,22例の感染が確認された。地域保健当局の責任者 Chief district medical and public health officer (Sambalpur) が,これらの患者は治療を受けていると明らかにした。
関連項目
Hepatitis A - India (04): (KL) update 20240611.8716991
● ボツリヌス食中毒 米国,ロシア(2件)
米国
PRO/EDR> Botulism - USA (06): canned coffee products, risk, recall
Archive Number: 20240621.8717163
情報源 Newsweek 2024年6月21日
製造過程の問題で酸性度が低下し,致死性のボツリヌス毒 the deadly botulinum toxin による汚染のおそれがあるとして,Snapchill 社製のすべて缶入りコーヒー All canned coffee products が17日から自主回収されている。
The items are sold under a range of roaster and brand names in various metal can sizes ranging from 7 to 12 oz. The products can be identified by checking whether they have "produced and distributed by Snapchill LLC" written underneath the nutrition facts panel or "Snapchill Coffee" on the label.
the FDA(米国食品医薬品局)に低酸性度の缶詰製造工程 the low acid canned foods process が届け出られていないことが判明し,問題が表面化した。
関連項目
Botulism - USA (05): (CO) Brazilian exchange student 20240428.8716196
ロシア
PRO/EDR> Botulism - Russia (05): cases outside of Moscow
Archive Number: 20240621.8717159
[1] Tatarstan
情報源 TVC [in Russian] 2024年6月17日
Kazan [capital city of Tatarstan] において,ボツリヌス食中毒の症状 signs of botulism
のある6人の患者が確認された。サラダ lobio salad 摂取後に発症したと,当局 the Rospotrebnadzor [Federal Service for the Oversight of Consumer Protection and Welfare] office for the Republic of Tatarstan が報告した。製造したのは The manufacturer of the dish is LokalKitchen LLC (Moscow) 社で,患者らは感染症病院に入院中である。
これ以前に Nizhny Novgorod において4人のボツリヌス中毒患者が確認されており,さらにその前にはモスクワ Moscow で121人が食中毒による医療機関を受診し,うち30人が集中治療を受けている。
[2] Nizhny Novgorod
情報源 TVC [in Russian] 6月17日
Nizhny Novgorod において,ボツリヌス食中毒とみられる症状 suspected botulism で4人が入院となった。モスクワ市民と同じ食品による中毒と考えられている。4人の症状はいずれも重症で,市の第2感染症病院 the city infectious diseases hospital no. 2 に入院しており,うち35歳女性の患者1名に人工呼吸器が装着されている。すべての患者が ready-made meals. を摂取しており,products from the same manufacturer as in Moscow であることが確認されている。
関連項目
Botulism - Russia (04): (Moscow) restaurants, canned products 20240618.8717101
● アルコール中毒 インド
PRO/EDR> Alcohol poisoning - India: (TN) fatal
Archive Number: 20240621.8717162
情報源 The Indian Express 2024年6月20日
Tamil Naidu's Kallakurichi [district in the state] における惨劇による死者数が20日34人に増え,およそ100人が入院中で,うち5人が危険な状態にある。患者の多くが18日夜に密造酒 the spurious liquor at Karunapuram in Kallakurichi を飲んでおり,19日から症状が出始め,the Kallakurichi Government Medical College and Hospital, and hospitals in Salem, Villupuram, and the Jawaharlal Institute of Postgraduate Medical Education and Research (JIPMER) in Puducherry の各病院に入院となった。死亡例の多くは19日夜に死亡した。
● サルモネラ感染症 米国
PRO/AH/EDR> Salmonellosis, st Typhimurium - USA (02): FDA, unidentified source
Archive Number: 20240621.8717161
情報源 Food Safety News 2024年6月21日
政府当局が新たなサルモネラ感染症アウトブレイク a new outbreak of salmonellosis の調査を開始したが,感染源はまだ特定されていない。
The FDA によると47人のサルモネラ菌感染 _Salmonella [enterica_ serotype] Typhimurium infections が確認されているが,居住地は明らかにされていない。
関連項目
Salmonellosis, st Typhimurium - USA: organic basil, CDC 20240418.8716033
◎ バベシア症 エストニア
PRO/AH/EDR> Babesiosis - Estonia
Archive Number: 20240621.8717158
情報源 ERR - Estonia 2024年6月13日
赤血球内に寄生する原虫 a single-celled parasite による新たなダニ媒介性感染症のバベシア症 babesiosis が確認されている。通常は南欧の疾患であるが,エストニアやフィンランドなどのより冷涼な気候の国々からも報告されるようになった。
2024年,エストニアではじめて8例の感染が確認され,1例は再感染例だった。
バベシア症は寄生虫感染症で,悪寒,発熱,全身倦怠感やインフルエンザ様症状などの一般的な症状だが,未治療のままだと合併症のリスクが極めて高い "the risk of complications is quite high" とある家庭医が述べている。合併症として腎不全や心不全,肝臓や脾臓の障害などがあり,症状のみで診断することはできず,検査が必要となる。治療は有効であり,抗生物質とマラリア治療薬が使用され,2剤が併用されることもあると説明されている。
家畜にはワクチンを接種することができるが,ヒト用のワクチンはない。エストニアでは数年前にに2%未満のダニがバベシアを保有していることが確認されているが,現在調査は行われていない。
専門家 a chief specialist at the Health Board は,誰でも感染する可能性があるがそれほど症状が重くないため,感染に気付いていない可能性もあると述べている。
[Mod.LL- The citation and abstract from a recent publication regarding babesiosis in Europe follow:
原著タイトル Human babesiosis. Epidemiol Mikrobiol Imunol. 2023;72(3):184-190.
Abstract
"Babesiosis はあまり多くはない a less common が,重要なダニ媒介性感染症である。過去50年間に世界中,特に米国内で感染者数の増加が報告されている。
米国北部は常在地域 an endemic area となっており,この10年間は年間2000例が報告されている。_Babesia microti_ は小型げっ歯類の寄生虫 a parasite of small rodents で,この地域の感染のほとんどの病原体である。欧州では1957年以降 56例のヒトの地域内感染例 autochthonous cases of human babesiosis が報告された。感染例のほとんどが,ウシの寄生虫の the species _Babesia divergens_によるものである。1992年以降,13 cases of _B. microti_ infection が北米から欧州への輸入感染例だった。
特に脾摘後および免疫不全患者で重症化する。
欧州内のもっとも重要なベクター the most important vector of babesiosis in Europe はダニの the tick _Ixodes ricinus_であるが,かなりの患者が輸血を介する感染で,免疫不全患者では致死性感染となっている。
バベシア症の診断は基本的に血液塗沫標本での赤血球内の虫体の確認,PCR検査 detection of _Babesia_ DNA及び血清・免疫蛍光アッセイ法による抗体確認 determination of antibodies by serology and immunofluorescence assays による。
治療は抗生物質 antibiotics (アジスロマイシン azithromycin or クリンダマイシンclindamycin in a severe course of the disease) とキニーネ quinine による。
バベシア症増加の要因は,気候変動とダニ活動性増加,屋外活動,ヒトの移動だけでなく,分子検査法の改善と疾患が周知されたことも重要な役割をはたしている."]
参考項目 2023
Babesiosis - USA: (northeastern states) incr. cases, climate warming, 2011-19 20230317.8708997
● デング熱 バングラデシュ・ネパール,イラン(2件)
バングラデシュ・ネパール
PRO/AH/EDR> Dengue/DHF update (40): Bangladesh, Nepal
Archive Number: 20240621.8717157
[1] バングラデシュ Bangladesh
情報源 United News of Bangladesh (UNB) 2024年6月19日
19日朝までの24時間に新たに1名がデング熱 dengue により死亡し,2024年のバングラデシュ国内の死者が41例となった。59 more patients were hospitalised with viral fever, according to the Directorate General of Health Services (DGHS). Of them, 23 patients were hospitalised in Dhaka [capital] city, while the rest were outside the capital.
[2] ネパール Nepal
情報源 My República 6月20日
the Kathmandu Valley [capital of Nepal] and several other districts in Nepal においてデング熱感染例が急増しており,2024年初以降1175例 dengue cases, with infections reported in 72 districts が確認されているが,Mugu, Dolpa, Humla, Jumla, and Mustang districts remain では確認されていない。
疫学当局のデータ Data from the Epidemiology and Disease Control Division (EDCD) によると,Bagmati Province has the highest infection rate with 403 reported cases, followed by Koshi with 277, Gandaki with 187, Lumbini with 139, Sudurpaschim with 118, Madhesh with 34, and Kanali with 17. Kathmandu district has reported the most cases with 122, followed by Jhapa (111), Chitwan (74), Makwanpur (58), and Tanahun (46).
関連項目
Dengue/DHF update (36): Bangladesh 20240612.8717008
イラン
PRO/AH/EDR> Dengue/DHF update (39): Iran, increasing incidence, fatal, MOH
PRO/AH/EDR> Dengue/DHF update (39): Iran, increasing incidence, fatal, MOH
Archive Number: 20240621.8717146
情報源 Iran Front Page 2024年6月17日
情報源 Iran Front Page 2024年6月17日
保健当局責任者 the country's deputy health minister が、イラン国内で3例の死亡含む92例のデング熱患者 dengue fever cases including 3 deaths が確認されていると明らかにした。
当局者 the director of the Center for Hospital Management and Excellence in Clinical Services affiliated with the Health Ministry は、国内のヤブカ属蚊 the habitat of the _Aedes_ mosquito の生息場所は、マラリア malaria (を伝播する蚊)の生息場所より多いと述べる一方、国内の医療機関はデング熱患者の受入準備ができていると説明した。
the Fars, Khuzestan, Hormozgan, Bushehr, Sistan and Baluchistan, Mazandaran, Gilan, and Golestan provinces 各州がハイリスク地域 high-risk areas in terms of the existence of the disease で、この地域で多数のデング熱 many accidental cases of dengue fever in those regions の発生があると述べた。
[Mod.MM- 世界的な感染増加の中,Dengue がイラン国内の新興感染症 an emerging disease in Iran になりつつある。隣国のパキスタンとアフガニスタンでは,Both dengue and chikungunya fevers が蔓延しており,記事にあるイラン国内でもっとも感染が深刻な地域は南東部の国境地域である。]
参考項目 2022
Invasive mosquito - Iran 20220708.8704315
当局者 the director of the Center for Hospital Management and Excellence in Clinical Services affiliated with the Health Ministry は、国内のヤブカ属蚊 the habitat of the _Aedes_ mosquito の生息場所は、マラリア malaria (を伝播する蚊)の生息場所より多いと述べる一方、国内の医療機関はデング熱患者の受入準備ができていると説明した。
the Fars, Khuzestan, Hormozgan, Bushehr, Sistan and Baluchistan, Mazandaran, Gilan, and Golestan provinces 各州がハイリスク地域 high-risk areas in terms of the existence of the disease で、この地域で多数のデング熱 many accidental cases of dengue fever in those regions の発生があると述べた。
[Mod.MM- 世界的な感染増加の中,Dengue がイラン国内の新興感染症 an emerging disease in Iran になりつつある。隣国のパキスタンとアフガニスタンでは,Both dengue and chikungunya fevers が蔓延しており,記事にあるイラン国内でもっとも感染が深刻な地域は南東部の国境地域である。]
参考項目 2022
Invasive mosquito - Iran 20220708.8704315
● 髄膜炎 イラク 2023
PRO/EDR> Meningitis - Iraq: (HJ) children, epidemiology, 2023
Archive Number: 20240621.8717145
情報源 Eastern Mediterranean Health Journal (EMHJ) 2024年6月3日
原著タイトル Epidemiology and aetiology of the 2023 meningitis outbreak among children in Iraq. East Mediterr Health J. 2024; 30(5):350-355.
Abstract
Background
髄膜炎 Meningitis は今も世界中で公衆衛生上の困難な問題である。世界中で,ウイルス性および細菌性のいずれの感染症も報告されている。
2023年にイラクの病院 hospital in Halabja Governorate, Iraq に約200人の髄膜炎が疑われる小児患者が入院した。この地域で髄膜炎アウトブレイクが報告されたことはなかった。
...
Conclusion
髄膜炎について,治療ならびにアウトブレイク対策のいずれに対しても迅速な診断が肝要である。アウトブレイクの開始の原因および発生場所は不明なままであるが,飲料水汚染 contaminated drinking water と,幼稚園と学校の小児の間で感染伝播が疑われている。
● クリミア・コンゴ出血熱 イラク
PRO/AH/EDR> Crimean-Congo hem. fever - Asia (07): Iraq (NI) new cases, fatal
Archive Number: 20240621.8717150
情報源 Shafaq News [in Arabic] 2024年6月20日
The Nineveh Governorate Health Directorate において20日,出血熱による女性1名の死亡が確認され,同じく感染のあった女性の夫はモスルの病院 Ibn Sina Hospital in Mosul で隔離入院中である。女性は皮下と歯肉の出血を訴え危険な状態で入院した。バグダッド Baghdad の検査で出血熱と診断された。
関連項目
Crimean-Cong hem. fever - Asia (06): Iraq (DQ) research 20240609.8716933
● 炭疽 エチオピア
PRO/AH/EDR> Anthrax - Ethiopia: (TI) human, fatal, cattle meat, RFI
Archive Number: 20240621.8717149
情報源 All Africa 2024年6月19日
Hintalo, South West Tigray において,炭疽感染のウシの肉 contaminated beef from an anthrax-infected ox を摂取後に4人が死亡したと the Tigray Health Bureau が明らかにした。ほか8人が入院中である。
参考項目 2023
Anthrax - Ethiopia: livestock, 2022 20230211.8708307
● 食中毒 イラク
PRO/EDR> Foodborne illness - Iraq (02): (AN) wedding, RFI
Archive Number: 20240621.8717148
情報源 Baghdad Today News [in Arabic] 2024年6月20日
保健当局 The Al-Anbar Health Department announced は20日、100例の食中毒患者 cases of food poisoning at Al-Karmah Hospital, east of the governorate が報告されたと明らかにした。報告では "Al-Karmah district で19日に行われた結婚式の夕食による100例の食中毒患者 cases of food poisoning が、Al-Karmah Maternity and Emergency Hospital 救急病院を受診し、患者数がさらに増える可能性がある" と述べられている。
腹痛、嘔吐、高熱などの食中毒症状により受診した患者の状態は深刻 very critical で、直ちに治療が必要だったと付け加えられている。
関連項目
Foodborne illness - Iraq: (TS) fatal, RFI 20240410.8715892
● 鳥インフルエンザ オーストラリア H7N8
PRO/AH/EDR> Avian influenza (84): Australia (NS) H7N8, poultry
Archive Number: 20240621.8717151
情報源 Government of New South Wales - Department of Primary Industries 2024年6月19日
The NSW Government has enacted its emergency biosecurity incident plan to address the detection of avian influenza in the Hawkesbury district on a poultry egg farm, that has been confirmed as the High Pathogenicity Avian Influenza (HPAI).
The HPAI detected is the H7N8 type and is not the same strain as the current Victorian outbreak. It is understood at this point to be a separate spill-over event, potentially from wild birds.
関連項目
Avian influenza (83): Australia (VI) H7N3 & H7N9, commercial poultry, ducks 20240620.8717123
● ランピースキン病 アルジェリア
PRO/AH/EDR> Lumpy skin disease - Algeria (02): (BL) cattle, conf., fatal
Archive Number: 20240621.8717147
[1] 情報源 Ennahar Online [in Arabic] 2024年6月19日
Amroussa in Bouinan において複数のウシの死亡が発生し、ウシが感染したのはランピースキン病ウイルス the lumpy skin disease virus であると、獣医学当局者 The veterinary inspector of Blida governorate が明らかにした。新たなウシの死亡例はないとしている。
[2] 情報源 El Khabar [in Arabic] 6月19日
農業当局関係者 an engineer at the Directorate of Agriculture によると、 50頭以上の乳牛 dairy cows in the Bouinan district, east of the capital Blida の死亡原因は、泥やゴミが散乱する場所で感染を拡げる昆虫 insects であるとされている。
ランピースキン病ウイルスを保有 carriers of a contagious virus known by the scientific name ["lumpy skin disease virus"] し、ゴミを餌とする insects がウシの死亡原因であり、家畜の被害を広げないための対策を行っていると述べられている。
関連項目
Lumpy skin disease - Algeria: (BL) cattle, suspected, fatal, RFI 20240619.8717110