2007年6月6日-7日

エーリキア症 米国
鳥インフルエンザ、ヒト インドネシア,英国
◎ ロッキー山紅斑熱 米国、死亡例

● エーリキア症 米国
PRO/EDR> Ehrlichiosis, fatal - USA (MO)
Archive Number: 20070607.1849
 情報源 Springfield (MO) News-Leader, Associated Press report、2007年6月6日
6日、州北東部でダニの刺咬により小児 1名が死亡したこと受け、衛生当局はミズーリ州の住民に対し、ダニ刺咬に注意するよう呼びかけている。この小児は、ダニ刺咬を受けた後、10日間の集中治療にもかかわらず5月23日に死亡した。St Louis Children's Hospital で行われた検査の結果、この小児はロッキー山紅斑熱に [少しは] 関連するエーリキア症 ehrlichiosis に感染していたことが判 明した。刺咬を受けた場所の説明は避けられている。
「州全体の現象であるが、州北東部で特に被害が発生している。」との印象を明らかにした。野兎病 tularemiaや Lyme 様疾患など、他のダニ媒介性疾患も報告されている。「ehrlichiosis による重篤な合併症はまれであるが、今回のような生来健康な小児での死亡により、ダニ媒介性疾患のリスク回避のための、ダニの刺咬を避けることの重要性に ついて、重く受け止める必要がある」
これまで、16例の ehrlichiosis の報告があり、同州のこの時期の過去5年間の平均患者数は9例であった。また、これまでの RMSF の患者数は54例報告されており、5年間の平均の年間報 告数は22例である。この他、野兎病2例および Lyme 様疾患10例が、2007年になって報告されている。ダニ媒介性疾患は、検査による迅速な診断は困 難であるが、臨床症状とダニ刺咬の可能性から治療が決断されると当局者は述べた。ダニ刺咬があり、突然の発熱、頭痛、、紅斑、筋肉痛、嘔気がある場合、直 ちに診断を受けるべきである。ダニ媒介性疾患は、早期に適切な抗生物質による治療されれば有効な治療となると説明した。

● 鳥インフルエンザ、ヒト インドネシア(3件),英国
インドネシア
PRO> Avian influenza, human (95): Indonesia, susp mutation
Archive Number: 20070607.1847
 情報源 Reuters Foundation AlertNet、6月6日
インドネシアの H5N1型鳥インフルエンザウイルスにおいて、家禽からヒトへの感染がより容易に成立する変異が起こっている可能性があると、2007年6月6日、鳥インフルエンザ対策の政府委員会委員長が明らかにした。インドネシアでは 79人の死者が発生し、庭先飼育の家禽と近接して暮らす人々の疾患対策に困難を極めている。Bayu Krisnamurthi [chief executive, Indonesia National Committee for Avian Influenza Control and Pandemic Influenza Preparedness-KOMNAS FBPI] は、以前は高密度のウイルスとの接触が必要であったが、次第に感染が容易に起こるようになりつつある」と述べた。確認されているわけではないと断っている。このように考えられた根拠として、インドネシアで実施された分子遺伝学検査の予備的所見で、アミノ酸構造の面で、家禽症例のウイルス検体がよりヒトの検体に近づいていることで、ヒトのレセプターとの結合が起こりやすくなることを挙げている。...以下、ヒトでのレセプターの分布の説明など。

PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (94): Indonesia, serosurvey (02)
Archive Number: 20070607.1843
 投稿者: Elida M Bautista-Peck, PhD(Boehringer Ingelheim Vetmedica, Inc)、6月7日

PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (93): Indonesia, WHO
Archive Number: 20070606.1832
中央ジャワ州の16才の少女1名が、鳥インフルエンザにより死亡した
 情報源 WHO Epidemic and Pandemic Alert and Response (EPR) disease outbreak news、6月6日
鳥インフルエンザ流行状況 - インドネシア更新 9。
インドネシア保健省は、新たなインフルエンザA(H5N1) ウイルス感染患者 1名を発表した。中央ジャワ州 Kendal 地区在住の 16歳女性は、2007年5月21日に発症し、5月25日に入院後、5月29日に死亡した。感染源の初期調査により、死亡した家禽への曝露が判明している。インドネシアでは、確定された患者99名中、79名が死亡している。

英国
PRO/AH/EDR> Avian influenza H7N2, human - UK (Wales) (08)
Archive Number: 20070606.1830
[1] ウェールズの H7N2 型感染流行、終了
 情報源 BBC News online、6月5日
衛生当局は、ウェールズ北部で 17人が感染した、軽症型の鳥インフルエンザ感染流行は終了したと述べた。2007年5月に鳥インフルエンザの第 1例が、Conwy、Cerrigydrudion 近郊の小規模農場の家禽で発見され、ピーク時には、このウイルスに接触歴のある 252人の監視が行われていた。ウェールズの国立公衆衛生局 National Public Health Service for Wales (NPHS) は、「すでにリスクは存在しない」としているが、引き続き原因調査などが行われる。家禽で H7N2型鳥インフルエンザウイルスが確認された後、2007年5月24日には、Llanfihangel Glyn Myfyr の農場周辺 1kmの制限区域が設けられた。...監視対象の 252人中、結膜炎やインフルエンザ症状を示した17人において鳥インフルエンザ感染が認められた。病鳥との接触歴や発病した人たちの、鳥インフルエンザウイルスの 7日間の潜伏期間が経過した。
[ModCP-ヒトでの感染流行は終結したかも知れないが、北ウェールズの家禽に発生した H7N2型鳥インフルエンザウイルスの期限は、そのトリを購入した市場から先の追跡が完了していない]
[2] 低病原性鳥インフルエンザとヒトの健康
 情報源 Eurosurveillance weekly release 2007; 12(5) 
[FORTH 感染症速報より]
LPAIs (低病原性鳥インフルエンザ) とは:
..インフルエンザ A/H7N2 ウイルスは数多くの低病原性鳥インフルエンザ (LPAIs) の中の一つである。こうしたウイルスは、感染した場合でも、より稀な高病原性ウイルスよりも鳥類での症状が軽いウイルス遺伝子型群である。野鳥および家禽を含む鳥類での LPAIs 感染事例はヨーロッパでは定期的に発生し、記録されているよりも多分より一般的である。..時には、LPAI が高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)に変異する可能性があるが、稀な出来事と考えられている。
LPAIs によるヒトの疾患:
鳥インフルエンザが鳥類に対して高病原性であることは、必ずしもヒト対して病原性であることを意味しない。しかし、ある有名なインフルエンザ (A/H5N1 型株) は、鳥類にもヒトに対しても高病原性である。ヒトでのインフルエンザ A/H7N2 ウイルス及び他の LPAIs によるヒトへの感染では、主に結膜炎やインフルエンザ様疾患といった軽症から中等症の時限的疾患の発現しか認められていない。..LPAI ウイルスのヒト ・ ヒト感染が存在したか否かについては不明である。...
LPAIs 感染リスク者は誰か?:
..LPAIs による感染リスクはほぼ、家禽 (ニワトリ、アヒルなど) とその排泄物に密接に接触する関係者に限定される。..小規模養鶏やペット飼育をしている個人が、商業的養鶏関係者よりも予防策を講じにくく、危険性の認識が不十分であるため、恐らく最もリスクが高い。時に感染するもう一つグループは、獣医師と鳥類での大量処分に携わる関係者および商業的養鶏施設従業員である。..家禽やその排泄物に直接接触することがない大部分の人にとっては、LPAIs の健康上のリスクはほぼゼロである。野鳥からの LPAIs によるヒト感染はこれまで報告されたことがない。
家禽飼育の関係者が講じるべき対策は何か?:
..小規模養鶏をしている個人は、家禽の健康状態を常に監視し、異常があれば直ちに当局に報告すべきである。飼育者本人とその家族は、LPAIs やキャンピロバクタやサルモネラ菌といった家禽が保有する可能性のあるより危険性の高い病原体に感染するリスクを最小化する基本的衛生対策を維持すべきである。
..
LPAIs に起因するパンデミックリスクは何か?:
本質的には、このリスクは不明であり不可知である。20世紀に発生した 3回の汎流行の各々は鳥インフルエンザに関連した。なぜならば、一部の鳥インフルエンザ遺伝子がヒト汎流行株新興において発現されているようだからである。H5N1型株がそのヒトでの高い病原性と鳥類での長期の安定性のために、特に懸念されているが、次の汎流行株が LPAIよ り HPAI からの遺伝子を含むと想像するに足る理由は存在していない。

◎ ロッキー山紅斑熱 米国

PRO> Rocky Mountain spotted fever, fatal - USA (NC) (02)
Archive Number: 20070606.1835
[1] 投稿者: Gary N Greenberg, MD MPH (Univ N Carolina School of Public Health)、6月5日
このニュースの報告は、ダニ媒介性リケッチア感染症(ehrlichiosis および RMSF)の流行地域である当地の、非常に警戒的な医療行為と、極めて対照的である。
1)ダニ刺咬を注意深く列挙する行為は、極めて特異である。ほとんどの住民は季節ごとに多数のダニを経験し、アウトドアをよく訪れる人では数十回にもなる。臨床的な RMSF 症例数か、誤りだと思われる。
2) エーリッヒ症 ehrlichiosis および RMSF の紅斑は、非常に遅れて認められる所見で、抗生物質の治療が致死性の疾患を治癒に持ち込むリミットよりも後かも知れない。われわれの地域でダニに曝露した患者らは、重大な症状; 発熱、異常な頭痛、広範囲の筋肉痛などが見られればすぐに、特異的治療(妊婦または胎児以外ではドキシサイクリン)を行うことが勧められている。患者がアウトドアで時間を過ごしていた場合 (ガーデニングやスポーツ) には、ダニの刺咬の既往さえも不要である(なくても投与する)。
3) 襲ったダニの微生物学的評価は時間の無駄で、検査機関のスタッフを危険にさらす可能性もある。研究室におけるリケッチア感染は非常に危険で、歴史的に、職業の上で、死亡に至る重要な原因とされている。証明書 evidence card) に貼り付けるために、ベクターを取り扱うことでさえ、不必要な曝露を増加させる。臨床症状、曝露した地理的条件、季節などに基づく、経験的治療が行われる。疑われるダニの提出は、遅れ、費用、病原体の拡散を生む、不必要な科学的緻密さのジェスチャーに過ぎないものとしてしまう。リケッチア性疾患が強く疑われる患者には、急性期と回復期の血清抗体価の測定が、成功した診断や治療を後方視的にサポートする。臨床的管理の上で、これらの情報から決断を得ることはない。
[2] 投稿者: バージニア Virginia 州 State Public Health Entomologist(衛生昆虫学者)David N Gaines, PhD、6月5日
ダニ刺咬においてなすべきことについての勧告の中で、あとで発症した場合に備えて、専門家による確認のためにダニを保管することには賛成だが、紅斑が発現したら、カード(ダニ)を医師に呈示するのは間違っている。RMSF に関して、頭痛や発熱などの発症は、紅斑の出現より 3-5日前である。発症後 5日経つまで紅斑が発現せず、RMSFによる死者は発症後 5病日目から発生し、その時点で抗生物質が開始となっても死亡は起こりうる。さらに、最大 30%の RMSFには、典型的な紅斑が見られない。したがって、ダニによる刺咬を受けてから数週間以内に発症した患者は、医師を受診し、医師は、RMSF の可能性があるものとして適切な抗生物質による治療を施す必要があり、血清学的検査の結果や、ダニの同定、紅斑の出現をを待ったりしてはならない。
関連項目 
Rocky Mountain spotted fever, fatal - USA (NC) 20070604.1807

● ペスト 米国
PRO/AH/EDR> Plague, human, secondary pneumonic - USA (NM)
Archive Number: 20070607.1846
 情報源 Las Cruces Sun-News, Associated Press report、6月5日
ニューメキシコ州 Torraance 郡の女性 1名が、2007年6月5日、ペスト Plague 感染により重症患者リストに挙げられている。州衛生当局は、この58才の女性は腺ペストを発症したのち、進行して肺ペストになったことを明らかにした。当局は、周囲に感染のリスクがないか、患者の自宅の調査を行っている。2007年に入り、同州で 2例目のペスト患者となった。San Juan 郡の男性 1名が、2007年4月に感染しのちに回復している[敗血症性ペストであった]。齧歯類の細菌性疾患であるペストは、感染したノミの刺咬によってヒトに感染することが通例である。しかし、感染した齧歯類、野生動物、ペットなどの動物との直接的な接触で感染する場合もある。早期に抗生物質により治療されることによって、死亡率の大幅な低下が見られる。..以下、腺ペスト、敗血症ペスト、肺ペストの 3型があることとその特徴。齧歯類が温暖な気候で活発化してペスト感染が増えることなど。ニューメキシコ州では、2006年、8例のペスト患者が発生し、うち 2人が死亡している(5人は Bernalillo County. Santa Fe, San Miguel,Torrance 各 1人)。2005年は 4人であったが、2004年は 0人だった。子供らに齧歯類の巣などのそばで遊ばないよう注意をするなどの対策。肺ペストは、腺ペストから二次性・血行性に波及しておこる場合と、ヒトや動物 (特にネコ) から直接吸い込む一次性のものと、バイオテロによるものとがある。コンパクトにまとまったニューヨーク市の肺ペスト管理マニュアルがある。

● 病原大腸菌 O157 カナダ、米国(2件)
カナダ
PRO/AH/EDR> E. coli O157, restaurant - Canada (ON)
Archive Number: 20070606.1834
レストランに関連する、4人の大腸菌O157感染患者が発生した。
 情報源 St Catharines Standard、6月5日
Merritt Street のレストランに関連した大腸菌感染流行により、2才の子供を含む 4人の若いNiagara住民が入院した。公衆衛生当局は、491 Merritt St にある、Yamanを閉鎖し、2007年5月17日以降にこの店で食事をした人に、当局へ連絡するよう呼びかけている。2才から16才までのこの4人は、大腸菌 O157に感染していた。...
[Mod.LL- 原因の食品は明らかにされていない]

米国
PRO/AH/EDR> E. coli O157, ground beef - USA (west): recall
Archive Number: 20070606.1831
[1] アリゾナ Arizona 州
 情報源 The Arizona Republic、6月6日
アリゾナ州で 4人が大腸菌 O157に感染し、カリフォルニアのメーカーが回収している牛ひき肉によるものと考えられている。全米では 11人の患者が感染流行により発病している。...
[2] カリフォルニア California 州
 情報源 The Sacramento Bee、6月6日
州衛生当局は、United Food Group LLC's Vernon processing plant で製造された、34020kg の汚染された牛肉の回収に、どの程度の期間を要するか見通しが立っていないことを、2007年6月5日に明らかにした。南カリフォルニア California の 3人を含め、5つの州とカナダにおいて病原性大腸菌 O157;H7による感染が発生している。...
[3] ユタ Utah 州
 情報源 KSL.com、6月5日
歌州の衛生当局は、Albertsons storesから回収中の牛ひき肉に関連する、少なくとも1件の大腸菌感染が報告されていると発表した。...
[4] 商品回収の発表 Recall announcement
 情報源 Redding, Record Searchlight Online、6月5日
Supervalu Inc は、大腸菌感染の疑いがあるとして、Albertsons および Save-A-Lot の各店から、一部の牛ひき肉を回収することを発表した。 ...
[Mod.LL- ベロ毒素産生性大腸菌 VTEC、主には O157;H7 の感染流行は、種々の食品に関連して発生し、最近ではホウレンソウに関連していた。..汚染があっても、キッチンでの衛生遵守と十分な加熱により、ひき肉からの感染は防止できる。遺伝学的な菌株の解析が必要である]

● デング熱/デング出血熱 シンガポール、フィリピン、ベトナム
PRO/EDR> Dengue/DHF update 2007 (23)
Archive Number: 20070606.1833
[1] シンガポール
 情報源 Reuters 、5月30日
シンガポールにおいて、1週間にデング熱に感染した人数は、2007年の最高レベルとなり、感染流行の恐れが生じている。先週、今年最高の合計259人の患者が報告され、保健省が設定した警戒レベルである 256-378人に達した。感染流行レベルは、1週間に 378人以上発生した時で、この都市国家が感染流行レベルに至る可能性があると警戒している。2005年にシンガポールをデング熱が襲った時には、1週間で 714人の患者が報告された。
[2] フィリピン
 情報源 Sun Sta、6月5日
2007年1月から6月3日にかけて、Bukidnonでは 212人のデング熱患者が報告され、2006年同時期に比し152%の増加となっている。Misamis Oriental, Lanao del Norte, および Camiguin 州でも、デング熱患者の若干の増加が見られているが、警戒閾値をに達した Bukidnon に比べると、わずかの増加に過ぎない。死亡した16人のうち、6人は Misamis Oriental および Cagayan de Oro 州で、5人は Misamis Occidenta l州で発生し、残りは Bukidnon, Camiguin および Lanao del Norte 州の患者であった。2007年のデング熱患者数は、6月3日現在 1076人で、2006年より1415人よりわずかに少ない。2007年末には、この数字は 2倍程度になるものと見込まれている。
[3] ベトナム
 情報源 People's Daily Online、5月30日
ベトナム南部地方では、2007年に入ってからの 5ヶ月で 10551例のデング熱患者が発生し、毎年 30 % ずつの増加が見られると、ホーチミン市パスツール研究所が 2007年5月30日に明らかにした。このうち、10人の患者がデング熱により死亡した。ベトナムの気候に加え、自宅近くの容器内に水をためておく習慣が、ウイルスを伝播する蚊族の繁殖に好適となっている。...2006年、ベトナムは 77800人以上のデング熱患者を経験し、うち 68人が死亡した。患者の84%、死者の 91 % が、南部地方から報告されている。

● ウエストナイルウイルス カナダ、米国
PRO/AH/EDR> West Nile virus update 2007 - Western Hemisphere (10)
Archive Number: 20070607.1848
[1] カナダ (オンタリオ Ontario)、6月7日
死亡した corvid の1例のみの陽性とした、20070601.1776 から変更なし
[2] 米国 - CDC/ArboNET
 情報源 US Centers for Disease Control and Prevention (CDC), Division of Vector-Borne Infectious Diseases, West Nile virus、5月29日
Human cases have been reported from:
州 / 神経侵襲性* / *ウエストナイル熱 / Other / 合計/死亡
ミシシッピ Mississippi 州/ 3 / 0 / 0 / 3 / 0
[20070601.1776 から変更なし]
[3] 米国 - USGS/CDC maps
 情報源 USA CDC, Division of Vector-Borne Infectious Diseases, West Nile virus、5月29日
WNV 抗体陽性の歩哨動物 (birds and/or horses); California および Florida [すべての州が歩哨動物を検査しているわけではない]
ウマでのWNV報告: California and Texas.
死亡した鳥類でのWNV報告: California and Mississippi.
蚊族でのWNV報告 California, Illinois, Indiana, and Texas.
[20070601.1776 から変更なし]

● アフリカ豚熱(豚コレラ)ジョージア
PRO/AH> African swine fever - Georgia: OIE
Archive Number: 20070607.1845
 情報源: OIE WAHID (World Animal Health Information Database) Disease Information 2007; 20(23)、6月7日
感染流行開始時期 2007年4月22日
報告理由 初めての発生
感染流行 11件
Outbreak location
Samegrelo-Zemo Svateni (Samegrelo-Zemo Svateni) (7102)
Abkhazia (Abkhazia) (84)
Imereti (Imereti) (2785)
Mtskheta-Mtianeti (Mtskheta-Mtianeti) (2045)
Kvemo Kartli (Kvemo Kartli 2; Kvemo Kartli 1) (2858) (63)
Kakheti (Kakheti) (1715)
Ajaria (Ajaria) (10)
T'bilisi (T'bilisi) (202)
Samtskhe-Javakheti (Samtskhe-Javakheti) (32)
Guria (Guria) (3491)
[オリジナルのURLリンクにも、廃棄処分された頭数しか記載されていない]
[Mod.PC/AS -アフリカ豚コレラASFは、重症で高い致死率を示すブタの疾患で、アフリカで発見されることは珍しくないが、遠く離れた黒海の東岸の国で確認されたのは、地図上で大きな飛躍があったこととなる。疾患に気づかれ始めた2007年4月には、当初 PMWS (post weaning multisystemic wasting syndrome) と間違って診断されていた。2007年5月17日に OIEに報告された。非常に似た状況が、最近、アジアの 2カ国、すなわち中国とベトナムで報告されている。...中国やベトナムにおいても、検査項目に ASFを入れるべきである。感染流行はジョージア全土に拡がっており、11カ所の養豚場は広い地域に分散していることを銘記されたい]

● トウモロコシの病気、Maize redness セルビア: stolbur phytoplasma
PRO/PL> Maize redness - Serbia: stolbur phytoplasma
Archive Number: 20070607.1844
[1] Roles of a stolbur phytoplasma and _Reptalus panzeri_ in the epidemiology of maize redness in Serbia
 情報源 The British Society for Plant Pathology Blog、5月10日
[2] トウモロコシが赤くなる症状: stolbur phytoplasma の新たな宿主
 情報源 Plant Disease, October 2006 90(10), 1313-9、6月7日
[Mod.DHA- Phytoplasmは細胞内寄生性の植物に病原性のある細菌で、mycoplasma-like organisms (MLOs)に属する。細胞膜を持たず、in vitroの培養には成功していない。師管phloemを吸う昆虫や、接ぎ木によって、Phytoplasmasの感染が拡大する。予防法としては、ベクターのコントロール、浄化剤clean planting materialの使用、耐性株の改良などがある。phytoplasmaの分類は現在も行われており、stolbur phytoplasmasは、ジャガイモのstolbur phytoplasmasである_Candidatus_ Phytoplasma solani 関連のグループを形成している。ヨーロッパとアジアやアフリカの一部から報告されている。このグループのphytoplasmaは、トマト、トウガラシ、ナス、イチゴ、ブドウなどの主要農産物に影響を与える。しかし、単子葉植物 monocotyledons が宿主となった報告はほとんどなく、その点で非常に重要な報告である]

● White spot syndrome, 甲殻類 米国
PRO/AH> White spot syndrome, crustacean - USA (LA)
Archive Number: 20070607.1841
 情報源 Nola.com、6月5日
全米最大のザリガニ生産地ルイジアナ州では初めての白斑病が発生した。
ヒトへの影響はないが、(食用)ザリガニ crawfish を死亡させることがある、白点病 White spot disease が、ルイジアナ州南西部一帯と、アチャフラ盆地 Atchafalaya Basin の養殖場 commercial pondsで確認されている。2007年5月に、Arnaudville 近郊のザリガニ養殖場で初めて気づかれた。さらに検査を進めたところ、6つの郡の 20の養殖場と、Basin の野生のザリガニの検体 2件において、この疾患が確認された。...
[ModTG- 白点病 White spot disease (WSD) は、米国ルイジアナ州の淡水で養殖されるザリガニ(crawfish または crayfish) で確認されている。ルイジアナ州での WSD の発生は初めてで、感染源は特定されていない。ルイジアナ州は、全米最大のザリガニ生産地で、養殖と天然あわせて全米の95%の生産量を誇る。ルイジアナ産ザリガニの輸出はないものの、他の甲殻類のルイジアナ州からの輸出は 2005年に 700万USDであった。以下、詳細

● 鳥インフルエンザ マレーシア
PRO/AH/EDR> Avian influenza (96): Malaysia (Peninsular)
Archive Number: 20070606.1836
 情報源 The Star、6月6日
2006年 3月以来となる、マレーシアの家禽における鳥インフルエンザ感染流行発生。
H5N1型高病原性鳥インフルエンザウイルスが、Sg Bulohの村で確認され、2006年3月以来のマレーシアでの感染流行が発生した。2007年6月6日より、当局により Kg Paya Jaras Hilir 村の半径1km 圏内における、全てのニワトリと鳥類の処分が行われる。付近の3つの村でも発生している;Kg Paya Jaras Hulu, Kg Jaras Dalam, and Kg Kubu Gajah。...当局には、2007年6月2日に、村民から過去 3日間に自宅のニワトリ 60羽が突然死亡した旨の連絡が届いた。..予備的検査により、強毒性のH5N1型鳥インフルエンザウイルスと判明した。...以下、対策など。
[Mod.AS- マレーシアは、2006年2月から 3月にかけて、こまめにまた直ちに 4件の高病原性鳥インフルエンザ感染流行について報告していた。OIEへの最終報告は、2006年6月18日に提出され、HPAI 排除の状態を取り戻していた]

● 原因不明の疾患、ブタ 中国
PRO/AH> Undiagnosed disease, porcine - China (09)
Archive Number: 20070606.1828
 情報源 People's Daily online, Xinhua News Agency report、6月5日
中国農業部は、2007年6月5日、国内の養豚業者に対して、高病原性の blue ear disease あるいは豚生殖器呼吸障害症候群 porcine reproductive and respiratory syndrome (PRRS) とも呼ばれる疾患により、すでに 2007年に 18000頭のブタが死亡し、ピークの時期を迎えたことを発表した。2007年1月から 5月の間、4万5千頭のブタが感染しているが、当局はどの省や地方からの報告であったか把握できていない。中国南部の広東省と広西荘族自治区から流行が報告されている。12社が新たなワクチンを製造を開始した。...

● 旋回病 Whirling disease, 魚類 米国
PRO/AH> Whirling disease, fish - USA (AK)
Archive Number: 20070606.1826
 情報源 Protect your waters、6月5日
アラスカ州初の whirling disease parasite (寄生虫) 発見
_Myxobolus cerebralis_が、 Elmendorf State Fish Hatchery (アンカレッジ Anchorage) のニジマスで確認された。...長文の記事。

● バナナの病気、Moko disease セントビンセント・グレナディーン
PRO/PL> Moko disease, banana - St Vincent & the Grenadines
Archive Number: 20070606.1825
 情報源 Jamaica Gleaner、6月5日
セントビンセント島 St Vincent & the Grenadines でバナナの疾患発生
[Mod.DHA- 1890年代にトリニダードで初めて報告された Moko 病は、Moko 調理用バナナcooking bananas の生産量に重大な被害をもたらせる。_Ralstonia solanacearum_ という細菌が原因である。以下、長文の解説あります]