2008年1月25日

原因不明の反応、死亡 米国、ヘパリン
髄膜炎菌性髄膜炎 西アフリカ、コンゴ(民)

● 原因不明の反応、死亡 米国
PRO> Undiagnosed reactions, fatal, heparin - USA (02): (FL)
Archive Number: 20080125.0318
[1] ヘパリンを投与された開心術患者らに、アレルギー反応
 情報源:News-Press (FL)、1月23日
製造会社によると、blood-thinning(血液をさらさらにする)薬剤であるヘパリンに対する調査が続いている。イリノイ Illinois 州に本社のある Baxter Healthcare Corp.社広報担当は、患者の間でアレルギー反応を引き起こしたヘパリンの、9つのロットの解析が現在も続いていると説明した。先週(2008年1月14-18日)、同社は商品回収を発表している。HealthPark Medical Center の3人の心臓病患者らが、先週、開心術・血管手術および透析のために同薬剤を投与された後、ショック状態となった。4人目の患者が、脳血栓により死亡したことから、Lee Memorial当局者らは、同薬剤に効果が認められない可能性について調査を開始した。当局者らは、商品回収が発表された後、直ちに流通経路から引き上げたと述べている。
[2] ブタなどから抽出されるヘパリンには、アレルギー物質混入の可能性がある。
 投稿者:加・H.J. Baker, DVM、1月20日
北米で使用されているヘパリンの一部は、この目的のための作業員を備えた、ブタ精肉場施設内での処分作業中で採取される、ブタの粘膜から抽出されている。粘膜の sludge (沈殿物?)は乾燥され、顆粒のかたちでヘパリン生産工場に輸送される。Wikipediaには、ヘパリンはウシの肺粘膜からも抽出されているとある。このため、抽出作業中の非常に小さなミスによって、最終産物中に、アレルギー惹起性のタンパクやペプチドが、極少量混入した可能性がある。原材料には、必ずしも問題があったとは言えない:たとえ、ヘパリンが遺伝子工学的に生産された細菌によって生産されたとしても、同様の混入のリスクは存在する。
関連項目
Undiagnosed reactions, fatal, heparin - USA: (FL), alert, recall 20080119.0242

● 髄膜炎菌性髄膜炎 西アフリカ、コンゴ(民)
PRO/EDR> Meningitis, meningococcal - Africa: W. Africa, Congo DR
Archive Number: 20080125.0309。
 情報源:AllAfrica, IRIN (UN Integrated Regional Information Networks) report、1月17日
WHO は、かねてより専門家らが指摘していた、西アフリカの3カ国における致死性の髄膜炎菌 [_Neisseria meningitidis_] 性髄膜炎の感染流行発生を確認した。
ブルキナファソの 1地方には注意喚起、ナイジェリアの 1地域では感染流行の発生、ニジェールでは2例の患者発生、そしてコンゴ民主共和国でも複数の患者発生があったことを、ブルキナファソの首都ワガドゥグー Ouagadougou にあるWHOの多疾患サーベイランスセンター長が明らかにした。
WHO は、2007年10月、東はエチオピアから西のモーリタニアまでの、アフリカ 21カ国に住むおよそ 3億5千万人のうち 8000万人に対して、2008 年中に髄膜炎菌ワクチンの接種が必要であると警告していた。しばしばアフリカの "meningitis belt(髄膜炎菌ベルト)" と呼ばれる地域で、例年 12月から 5月にかけて流行レベルの発生が見られる髄膜炎菌性髄膜炎は、2008 年に関しては、同地域が 10-12年ごとのサイクルをもつ髄膜炎発生状況のピークにあたるため、とくに深刻な被害が発生する可能性があることを、保健に関する予測をおこなう専門家らが指摘している。1995年から 1997年に、この地域での最新の大規模流行が発生している。25000人以上が死亡し、25万人が感染した。2006年12月から 2007年5月にかけて、髄膜炎患者 53000例が報告されており、地域全体の死者の数は 4000人であったと見られている。
Semi-ari d(降水量の少ない) Sahelian (サヘル地域)諸国は、毎年 12月から 6月までの、dust 埃を大量に含んだ強風と夜の冷え込みで、呼吸器感染が起こりやすい乾期に、(髄膜炎の)感染流行が発生している。髄膜炎菌は、くしゃみや咳によって感染伝播される。2008年、この地域では、dustの量が多く、住民らの免疫レベルは低下していることから、深刻な状況になると予想されている。WHOや政府機関の調査では、新たな菌株の発生も確認されている。髄膜炎菌感染流行に対する備えが非常に困難である理由として、たくさんある菌株に対するワクチンは、いずれの菌が蔓延しているか判明するまで、接種できないという点があげられる。2006-2007年のシーズン、欧州の製造メーカーが、新しく持続性が長いが、より高価なワクチンに生産の中心を移し、従来からこの地域で使用されていた安価なワクチンが不足する事態となり、人道的対応がさらに滞った。入手できたワクチンはわずか 700万人分であった。2008年、2500万- 3000万人分のワクチンが使用できる見通しであることが、WHOによって示されている。2007年より事態は好転したと感じていると、当局者が述べた。..会議の予定..髄膜炎とは、脳と脊髄の周囲の薄い膜の感染である。早期診断と適切な治療が行われても、5-10%の患者が発症後 12-24時間以内に死亡する。生存し得た患者のうち、数千人には脳障害、聴力損失、知能障害などが残る。
[Mod.ML-髄膜炎菌_Neisseria meningitidis_ による髄膜炎は、散発性もしくは流行性に発生する。夾膜多糖体の抗原特異性に基づく、13以上の血清型が知られている:A, B, C, Y, and W135型によるものが多い。B型を除く全ての血清型の多糖体は、ヒトに対して immunogenic (免疫原性)を有する。
以前の ProMEDへの投稿(20071207.3954)から: 
WHO は感染流行の対策として、関連する全ての地域で集団免疫誘導を目的に、入手条件に応じた適切なワクチンによるワクチン一斉接種を勧めている(これにより、人口の大部分がワクチンを受ければ、感染伝播が防止される。髄膜炎菌ワクチンにはいくつもの種類がある。30年以上前から使用されている、多糖体ワクチンには、血清型 A, C, Y および W-135 型に対して、様々な組み合わせのワクチンがある(たとえば、二価 AC型、三価 ACW-135型、四価 ACYW-135型の各多糖体ワクチンである)。結合ワクチンには、一価C型および四価 A, C, Y, and W-135型ワクチンがある。結合ワクチンは、2歳以下の小児にも免疫原性を有しているが、多糖体ワクチンにはない。これらのワクチンは全て、安全かつ有効であることが確認されており、副反応は、まれで軽微である。結合ワクチンも多糖体ワクチンも、抗髄膜炎菌抗体が防御レベルに達するまでに、接種後およそ 7-10日間かかる。2006年初10週間の髄膜炎のシーズン中、東アフリカでの流行は、主に血清型W-135の髄膜炎菌によるものであり、西アフリカでの流行は、A型によるものが中心であった。サブサハラ(サハラ砂漠以南)のアフリカで現在流行中の血清型について、この記事の中では触れられていない]

● 鳥インフルエンザ、ヒト カンボジア インドネシア
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (17): Cambodia, Indonesia, WHO
Archive Number: 20080125.0320
カンボジア
 情報源:The China Post, Bloomberg report、1月25日
小児の鳥インフルエンザ Avian influenza 感染の一部では、ウイルス感染が軽症または無症状となり、見過ごされる可能性があることが、カンボジアの研究者らによって明らかにされた。公式報告よりも多くの患者が発生していたことが示唆されている。カンボジアの2つの村でH5N1鳥インフルエンザに暴露した674人の研究で、ウイルスに対する抗体が見つかったのは7人で、以前に感染していたことになる。この人たちは全員が4才から18才までの年齢層であったことが、2008年1月24日にバンコク Bangkok で開かれる会議場で発表される研究の中で明らかにされた。この事実は、特に小児や青年の中には、さらに多くの、高熱や肺炎といったH5N1感染に特徴的な症状を示さずにウイルスに感染した患者がいる可能性あることを示唆している。世界で、報告された患者のうち5人に3人が死亡している。軽症例の割合が高くなれば、ウイルスが、ヒトでの感染が容易となりより拡大しやすくなる。
[Mod.CP -興味深い知見であるが、定量的なデータが不足しているため、解釈は困難である。カンボジアではH5N1患者が少ないことから、このような分析は限定的である(カンボジアでは、2005年初めから、患者はわずか7人であり、全員死亡した)。もし、鳥インフルエンザの感染が大規模な国でも行われれば、この研究はよりproductive(有意義)となっていた。カンボジアでの致死率が100%であり、低い確率で小児の不顕性感染率が発生していたことは、population(国民?/人類?)の大部分が、H5N1ウイルスに対してある程度の生来の抵抗性を有していることに矛盾しない]
インドネシア
[1] インドネシア- WHO confirmation of 98th death
 情報源: World Health Organisation (WHO), CSR, Disease Outbreak News、1月24日
インドネシア保健省は、以前に診断が確定されていたH5N1感染患者を発表した。Banten 州 Tangerang 地区の30才の男性が、2008年1月24日に死亡した。インドネシアでは、確定された120人の患者のうち、98人が死亡した。
[2] インドネシア - Mortality analysis(死亡率の解析)
 情報源: Reuters Foundation AlertNet 、1月24日
医学研究者らは、なぜインドネシアなどで、H5N1鳥インフルエンザの死亡率が高くなっているのかに関心を寄せられており、患者にはより高用量の薬剤が必要とされているのではないかについての研究が進められている。
H5N1に感染したのは、2003年からわずか352人であるにもかかわらず、このうち219人が死亡しており、死亡率はインドネシアなどでこの2年間に80%以上に上昇している。
「患者らの治療が遅すぎたとも、ウイルスがより強毒性の別のウイルスであるとも言える。ウイルスに対する感受性の違いなど、いくつもの可能性がある」と、ベトナムで鳥インフルエンザの治療に当たっている医師が、バンコクでの会議を傍聴し、取材に対して答えた。彼によると、インドネシアのH5N1株は、鳥インフルエンザの治療に用いられる、抗ウイルス薬オセルタミビルに対する感受性が低いと見られていることが、大きな懸念材料であると言う。「薬剤に抵抗性であるというのではなく、clade2 のウイルスには、もう少し薬剤を増やす必要があるかも知れないということだ」と、インドネシアのH5N1ウイルスが分類されている sub-category に言及した。
タイ、ベトナム、インドネシアで行われている研究では、H5N1患者は、より高用量のオセルタミビルが必要であるか、調査されている。
インドネシアは、2003年以降にH5N1がヒトに感染した14ヶ国中、最悪である。2008年1月23日には、30才の男性1名が、インドネシア第98例目の鳥インフルエンザによる死者となった。鳥インフルエンザは依然動物の疾患ではあるが、専門家らは、ヒト-ヒト感染を起こしやすい型に変異し、数百万人が死亡する可能性を懸念している。しかし、1月24日には、2005年に鳥インフルエンザで死亡した、24才の妊娠していた中国人女性1人の症例において、母親から胎児にウイルスが感染した様式についての詳細な情報が、明らかにされた。北京大学の主任研究者は、脳を含めて、胎児のほとんどの臓器からウイルスが検出されたことを報告した。「胎盤というバリアを通過して胎児に感染させる能力がある。このような形でのヒト-ヒト感染を証明した初めての例である」と、述べている。
[Mod.CP-2008年1月24日現在の、H5N1鳥インフルエンザが発生した14ヶ国全体の致死率は、63%である。各国の致死率は、以下の通り:アゼルバイジャン 63%(8例、以下単位省略), カンボジア100(7), 中国 63 (27), ジブチ 0(1), エジプト 44 (43 ), インドネシア 82(120), イラク 67 (3), ラオス 100 percent (2), ミャンマー 0 (1), ナイジェリア 100 (1), パキスタン 100 (1), タイ 68 (25), トルコ 33 (12), ベトナム 47 (102).]

● サルモネラ感染症 米国
PRO/AH/EDR> Salmonellosis, human, pet turtles - USA
Archive Number: 20080125.0317
[1] カメに関連した、サルモネラ菌・血清型 Paratyphi var Java 感染流行、米国、2007-2008年
 情報源: Morbid Mortal Weekly Rep 2008;57: 69-72 、1月24日
[2] Domestic Pet Turtle Equality Act
 情報源: Natchez (MS) Democrat、1月7日

● リーシュマニア症、内臓 ブラジル
PRO/AH/EDR> Leishmaniasis, visceral - Brazil: (Mato Grosso)
Archive Number: 20080125.0314
 情報源:Folha Online [in Portuguese]、1月22日
過去3ヶ月の間に、マトグロッソ Mato Grosso 州都 Cuiaba から 220km離れた Rondonpolis 市で、最も劇症型である内臓リーシュマニア症による患者 17人が確認され、このうち 6人が死亡した。この数字は、2007年の 1年間に発生した患者数の半分に当たり、2001-2006年の間に同市で発生した患者の合計の 2倍となった。2007年11月まで、年間の平均患者数は 1例で死亡例はなかった。2008年になってからのわずか 20日間で 4人の患者が発生し、このうち 2人が死亡した。最新の患者は、2008年1月22日に確認された、1人の 56才男性である。
リーシュマニア症は、sandflies サシチョウバエが伝播する寄生虫_Lutzomyia longipalpis_ と _Lutzomyia cruzi_ が原因でおこり、主に肝臓と脾臓が侵される。早期に治療が行われない場合、90 % の患者が死亡する。周辺市の衛生当局によると、患者急増の原因は、農村部から都市へ感染患者が移住したことと、彼らが、保有動物である感染したイヌを連れてきたことであると説明している。
[Mod.EP-_L. brasiliensis_ の主な保有動物は、イヌをはじめとするイヌ科動物であり、_L. amazonensis_の保有種は齧歯類であるが、野生のキツネ、オポッサムなどの感染も報告されている。主要なベクターは、サシチョウバ エsandfly _Lutzomyia longipalpis s.l._である。従って、現在の内臓リーシュマニア症 VL (visceral leishmaniasis) 急増の原因は、ここで示唆されているようなヒトの移住ではなく、不十分な保有動物やベクター対策にあると思われる。保有宿主に関するヒントを与える、リーシュマニアのタイプを知ることが重要である] 

● レプトスピラ症 ジャマイカ
PRO/AH/EDR> Leptospirosis - Jamaica
Archive Number: 20080125.0312
 情報源 Radiojamaica.com 、1月23日
レプトスピラ症感染流行を恐れていた Granville [in St. James、Jamaica] 周辺の住民らに、張りつめた静寂が迫っている。2008年1月23日、レプトスピラ症で1人の高校生が入院後に死亡し、住民の恐怖は高まった。ほか 2人の生徒が同じ症状で入院中であると報じられている。しかし、地区衛生当局は、死亡した 15才の高校生がレプトスピラ症に感染していたか、まだ確認されたわけではないとしている。検査の結果が判明していないと説明されている。一方、明らかに混乱している、この生徒の保護者は、なぜ検査結果が判明して治療が開始されるまでに、これほど時間がかかるのか理解できないと述べた。最近、一部の地域にゴミが堆積したことによってネズミが流入し、レプトスピラ症の感染流行発生が懸念されていた。
[Mod.ML-レプトスピラ症は、多数の病原性の血清型が知られている、スピロヘータ spirochete _Leptospira_ による、人獣共通感染症である。無症候性に慢性感染した、とくにネズミなどの動物の尿によって汚染された、水あるいは土壌と、キズや粘膜が接触することで、ヒトに感染する。2007年にもジャマイカで、レプトスピラ症が疑われる報告があった (20071016.3383)。上記のニュース報道で指摘されているとおり、ゴミやdebrisがれきの不適切な投棄は、都会におけるネズミの繁殖に好条件を与えてしまう。このニュースでは、臨床所見や結果がでていない診断検査の内容については、明らかにされていない。レプトスピラ症の臨床症状は、他の感染症と重なることがあり、検査機関で確定することが必要である。20071018.3409 で指摘されたように、レプトスピラ症において、重篤な死亡の可能性のある合併症には、腎不全、肝疾患、肺炎などがあり、ラットによっても伝播される、ソウルハンタウイルスSeoul hantavirus (SEOV) 感染の臨床症状に類似する。ジャマイカで発生中のレプトスピラ症感染が疑われる患者についての、確定診断に関する追加報告が待ち望まれる]

● 原因不明の死亡、ヤギ インド
PRO/AH/EDR> Undiagnosed deaths, caprine - India: (West Bengal), RFI
Archive Number: 20080125.0316
 情報源 The Times of India (TOI)、1月25日
Birbhum's Rampurhat block IIにおいて、過去4日間に数百匹のヤギが原因不明の病気で死亡している。ある専門家は、H5N1鳥インフルエンザウイルスによるものであれば、ヒトにも感染すると懸念するものもある。Birbhum's Margram 内の感染が発生した村の1つである Dakhalbati では、農夫らが呼んだ獣医師が、ヤギが高熱を出しているが原因は分からないとし、処方された薬物も無効であった。この農夫は、すでに鳥インフルエンザでニワトリ35羽を死亡させており、今度は家畜の心配をしている。周囲の農家でも同様の症状でヤギが死亡している。過去2日間で 7匹のヤギが死亡した。ヤギは、発熱し、のどが腫れた後、意識を失って、数分で死亡した。Dakhalbatiでは、60頭以上のヤギが死亡している。住民らは鳥インフルエンザを心配しているが、州内で家畜が死亡しているとの情報は受けていないと、当局は述べている。「ヤギではよく見られる肺炎の可能性がある。H5N1の感染である可能性も否定できない。ブタがキャリアであることは分かっていて、ヤギも感染したトリと同居していたことから、感染する可能性がある。ヒトが感染する可能性も除外できない」と、インド医学研究委員会の当局者が説明した。動物疾患の専門家である他の研究者は、世界中のどこにも家畜がH5N1に感染した例はない点を指摘し、ヤギは肺炎に感染したに違いないと述べている。州当局は、同地域において、ヤギについても死亡報告を受けていないと説明している。鳥インフルエンザは、村の住民らに大きな経済的損失をもたらした。補償に満足せず、今度はヤギを売りさばいている。2日で3匹のヤギを失った住民は、「安値で3匹のヤギを売った。もし鳥インフルエンザだとすれば、ヤギは死ぬだろうし全ての財産を失ってしまう」と、語った。多数のヤギの死亡は、MurshidabadのKhargramやBeldangからも報告されている。
[Mod.AS -家きんでの鳥インフルエンザ感染発生中の地域で、ヤギの疾患が発生しても、同じ病原体に感染していることを意味するわけではない:記事にある状況から、関連している可能性は薄いように見える。上記記事の、疫学的および臨床的情報は十分ではない。与えられた情報が正確なら、致死率が高く、高熱・呼吸障害・顎下浮腫submandibular edema (突然死前の咽頭の腫れ)、短時間の経過という特徴をもつ。これらは、感染性病原体であることを示唆しているが、発熱も伴うある種の毒物の可能性もある(もし本当に4日間で数百匹のヤギが死亡したのであれば、毒物は除外できない)。
鑑別診断にあげられるものとして、contagious caprine pleuropneumonia (伝染性ヤギ胸膜肺炎CCPP, マイコプラズマ疾患), pasteurellosis(パスツレラ症, bluetongue(ブルータング), anaplasmosis(アナプラズマ病), babesiosis(バベシア症), 急性PPR (peste des petits ruminants、小反芻動物病)がある。放牧されていたのであれば、寄生虫疾患も考えられる。有病率、致死率、臨床・病理学的所見、感染動物の年齢、病悩機関、血液学的データ、飼育形態、獣医学薬剤/ワクチンなど治療歴、検査結果などの情報が望まれる。]

● ココヤシの病気、致死性黄化病 ベリーズ
PRO/PL> Lethal yellowing, coconut palm - Belize: spread
Archive Number: 20080125.0313
 情報源: The San Pedro Sun、1月24日
致死性黄化病 lethal yellowing [LY] の拡大に警報

● ソルガム(サトウモロコシ)の病気 オーストラリア
PRO/PL> Ergot(麦角), sorghum - Australia
Archive Number: 20080125.0307
 情報源 Cattle Network 2007年1月22日
Lot feeders urged to be cautious regarding sorghum