腸チフス フィリピン
パラチフス tuna にあたるハワイ語は 'ahi
● 腸チフス フィリピン
PRO/EDR> Typhoid fever update 2008 (01)
Archive Number: 20080128.0358
[1] フィリピンPhilippines (ヌエバビスカヤ Nueva Vizcaya)
情報源: ABS-CBN News, The Philippine Star report 、1月27日
バヨンボン Bayombong 市 [Nueva Vizcaya 州の州都] の農村部の村で、22家族に発病者が出ている、腸チフス Typhoid fever の感染流行が報告されたことをうけ、2008年1月26日、州当局は注意を呼びかけている。1月26日、州保健事務所からの報告では、原住民が支配する山岳地帯の Kasibu の、Barangay Kongkong の一部である Sitio Logpon だけで、同21日以来の患者数が80人以上となっている。...当局は、感染拡大防止のため、緊急の対策を実施していることなど...。2008年1月21-27日の週に始まった感染流行により、Bambang にある2つの病院には、大人と子供を含めて30人以上の腸チフス感染患者が収容されているとつたられている。しかし、医療施設から離れた地域には、何らかの治療を必要とする多数の患者が残されている。このまま見過ごされれば、この水系感染症がさらに拡大する要因となる。
地図 Nueva Vizcaya (Nueva Viscayaとも、Luzon島Cagayan Valley地方)
[2] 情報源: Inquirer.net 、1月24日
2008年1月14-20日以降、Kisulad 村の住民100人以上が、腸チフスのため各地の病院に収容されている。Digos 市の病院に搬送された患者に対する、医療関係者らによる検査の結果、水系感染症の拡大であることが確認されている。住民は、いつもの熱だと考えていたと述べた。市長は、子の村で腸チフスが流行したのは初めてであると述べた...Kisulad は沿岸部の村で、住民の多くが浅い井戸から飲み水を得ている。
地図 Davao del Sur州( Davao Region、ミンダナオ Mindanao 島)
[3] 情報源: Catanduanes Tribune、1月16日
最近腸チフスが疑われる患者ら相次いでいることに関して、衛生当局は、"not alarming(心配ない)"と捉えているが、州知事は、住民らに対する周知活動を強化するよう指示した。対策チームからの初期報告では、2007年12月1日から2008年1月9日にかけて、腸チフス感染が疑われる症例数が増加していると報告されている。この報告によると、期間中に合計115人の患者が入院した。患者らの年齢は2歳から67歳の間で、成人が最も多かった。男性が半分以上で、100人が州都 Virac からの報告だった。San Andres とBaras は4人、San Miguel と Bato 2人の患者がそれぞれ報告されている。Virac の100人の患者の、居住地の内訳など。2006年に腸チフス感染を疑われた入院患者は26人、2005年にはわずか9人であった。
地図 Catanduanes 州(Bicol Region in Luzon)と州都 Virac は、Maqueda Channel(マケダ海峡)を挟んで Camarines Sur 州の東にある
● パラチフス 米国
PRO> Salmonellosis, serotype Paratyphi B, raw tuna - USA (02)
Archive Number: 20080128.0362
投稿者 米・ハワイ大学医学部、Richard I Frankel, MD, MPH、1月27日
20080127.0343 のモデレータのコメントについて。
ハワイ語で fire にあたる語は ahi である。tuna にあたるハワイ語は、'ahi となる。ハワイ語の「 ' 」は okina と呼ばれ、子音の役目を果たす。ahi と 'ahiは、2つの違う言葉である。発音も変わる。okinaは、glottal stop(声門閉鎖音)を表す。
(okinaは、apostropheではなく、apostropheを上下逆さまに書いたような文字となる。しかし、ほとんどのコンピューターには、okinaに当たる文字はない)
ハワイ語の専門家ではなく、それぞれの語の語源はわからない。
しかし、これらは、2つの違った言葉であり、語源学的にも違ったものだと思う。
PRO/EDR> Influenza A (H1N1) virus, oseltamivir resistance - Norway
Archive Number: 20080128.0361
情報源:EpiNorth 、1月27日
ノルウェー公衆衛生研究所の報告によると、ノルウェーのインフルエンザ Influenza 活動は、現在低レベルながら活発化の傾向にある。今シーズン、耐性についての検査が行われた、16株のインフルエンザA(H1N1)ウイルスのうち、12株が抗インフルエンザ薬オセルタミビル(タミフル)に対して耐性であった。同研究所は、医師らに対して、インフルエンザ患者の治療に当たり、抗ウイルス薬による治療を考慮する場合、この事実を知っておくべきであるとした。
ノルウェーにおけるインフルエンザ活動は現在も低レベルのままであるが、2008年初めから活発化し、今後さらに活動性が増すものと見込まれている。この冬に優勢であるインフルエンザウイルスA(H1N1)は、昨シーズンに優勢であった A(H3N2)に比べて症状が軽いことが多い。インフルエンザは、特定の集団に感染すると重症化する可能性があるため、これらの人々にはワクチン接種が勧められている。抗ウイルス薬による治療は、おもに重症インフルエンザの患者や、重篤な持病を持つ患者がインフルエンザに感染した場合の治療として推奨されている。
毎シーズン、ノルウェー公衆衛生研究所は、全国から複数のインフルエンザウイルス株を集め、サーベイランスを目的として、詳細な解析を行っている。これらのウイルスの一部は、ロンドンのWHOインフルエンザ協力センターにも送付され、耐性検査などが行われる。ノルウェーやその他の欧州地域で今シーズン優勢であるのは、インフルエンザA(H1N1)ソロモン諸島株であった。ノルウェー全国の複数の地域の異なる患者から採取された、16株のA(H1N1)ウイルスのうち、合計12株が、オセルタミビルに対する高度の耐性を有していることが判明した。このウイルスは、他の抗インフルエンザ薬 [Relenza, amantadine, rimantadine ? - Mod.CP]には感受性を示した。(これらのウイルスに感染した)患者には、インフルエンザ感染で予想される以上の重症化は認められなかった。
ノルウェーは、European Centre for Disease Prevention and Control (ECDC)、the influenza network EISSとWHOによるインフルエンザのサーベイランスおよび勧告に関する国際協力体制に参加し、本件は、国際保健規則にに則り、WHOに報告されている。
● 鳥インフルエンザ、ヒト インドネシア
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (19): Indonesia
Archive Number: 20080128.0360
情報源: Yahoo News, Reuters report、1月28日
East Jakarta の23才女性1名が鳥インフルエンザ Avian influenza により死亡したと、2008年1月28日にインドネシア鳥インフルエンザ情報センターが発表した。この女性は1月27日に死亡し、2つの検査機関での検査により、H5N1感染が確認された。
これより前の2008年1月28日に保健省は、すでに鳥インフルエンザの感染陽性と診断されていた9才のインドネシア人の少年1名が死亡したことを明らかにした。ジャカルタ Jakarta 郊外に住むこの少年は、2週間にわたって複数の病院で治療を受けていたが、1月27日に死亡した。少年の感染経路は判明していない。
インドネシアでは、最も多くの鳥インフルエンザによる死者が発生している。発熱と呼吸器症状で入院中の、31才女性1名と32才男性1名も、1月28日にH5N1ウイルスの検査の結果、陽性となった。この女性は、East Jakarta の、多数の家禽が飼育されている家禽処分場近くに住んでおり、H5N1の感染源となったと考えられている。男性は、ジャカルタの西・Tangerang出身で、近所で飼われていたペットのハトから、H5N1に感染したと見られている。
トリの間に鳥インフルエンザが土着感染するインドネシアでは、感染した家禽との接触が、最も一般的な鳥インフルエンザ感染経路である。鳥インフルエンザは依然として動物の病気のままだが、専門家らは、ウイルスが変異して、ヒト-ヒト感染が容易になり、大量の死者が発生することを懸念している。まず何よりも、もっと検査と調査を行うことが必要であると、鳥インフルエンザ情報センターの職員が述べた。
● コレラ
PRO/EDR> Cholera, diarrhea & dysentery update 2008 (07)
Archive Number: 20080128.0359
アンゴラ(ベンゲラ Benguela 州)
情報源:AllAfrica, Angola Press Agency (Luanda) report 、1月28日
ベンゲラ州南西部の Bocoio 地区で、コレラ Cholera 感染患者20人のうち少なくとも2人が死亡した。2008年1月28日の取材に対して、現地病院のコレラ対策担当者は、コレラが発生し始めたのは2008年1月で、感染が拡大した原因は、飲料水の処理が不十分であることと、住民らの衛生が守られていないことにあると述べた。
コンゴ民主共和国 (カタンガ Katanga)
情報源: Medecins Sans Frontieres (MSF、国境なき医師団)、1月25日
MSFのコンゴ緊急チームからの15人が、2008年初めからコンゴ(民)カタンガ州の州都ルブンバシ Lubumbashi の中心部で発生中のコレラ感染流行対策に当たっている。DRC 南東部にある鉱山の町ルブンバシは、人口130万人が住み、首都キンシャサ Kinshasa に次ぐ国内第2の大都市である。今日までに、767人のコレラ患者が、MSFの支援するコレラ治療センターCTCにおいて治療を受け、患者数はわずかながら増加した。先週1週間に新たに入院した患者は278人で、1日平均30-40人の新規患者となっている。1月10日、チームは Kenia 地区の総合病院の1つに設けられた、市内でただ1ヶ所のCTCにおいて活動を行っていたが、患者数が激増し、病院職員だけでは対処し切れなくなった。MSFチームはまず、病院の外に入口と出口の清潔区域を設置することで患者ケアを再編し、患者の収容能力を高めた。コレラによる嘔吐や下痢のために、高度の脱水状態となった重症患者は隔離質に収容し、点滴治療を行った。その後、治療段階に応じ、回復期病棟へ移動する。第2のCTC設置の必要があり、1月19日、MSFは Kenia 地区から8km離れた Katuba 地区にCTCを開設したところ、すでに24人の患者の入院があった。住民らにも開設の予告が行われた。...Kabuta地区も深刻なコレラ感染流行地区の1つで、これまで治療施設を持たなかったため、住民らは治療を受けるためにルブンバシまで行っていた。
ウガンダ(カンパラ Kampala), 2006-7
ウガンダ:cholera DREF (International Federation's Disaster Relief Emergency Fund:災害救援緊急基金) bulletin no. MDRUG003、最終報告
情報源: UN Office for the Coordination of Humanitarian Affairs (OCHA), ReliefWeb, Int. Fed. of Red Cross and Red Crescent Societies report 、1月23日
2006年12月、ウガンダ保健省は、3週間で305人のコレラ患者発生があったと報告し、カンパラKampala市では10人の死亡が確認された。2006年12月1日に約212人の患者が発生したのをはじめに、その後3日間で新たに93人の患者が続いて報告された。1日平均の感染率は23-24人で、症例あたりの致死率は3%になった。Mulago Referral Hospitalに設置されたコレラ治療センターには、1日10-15人のコレラ感染患者の取り扱いがあったと報告され、流行に迅速に対応しなかったとすれば、2週間以内に取り扱い患者数は倍増するであろうことが示唆された。治療センターは、患者らの多くは、汚染された食品や飲料水からの急性下痢症の症状があったと報告している。最も深刻な被害が発生した地域は、人口が密集したlow lying areas(低地)であった。
Distribution of cholera cases in Kampala
Kampala city divisions / Number of cases Kawempe / 333 Makindye / 249 Rubaga / 212 Central / 128 Nakawa / 68 Others / (especially Wakiso) 108 Total 1099
ラオス
情報源: Xinhua News Agency 、1月24日
ラオス政府は、2007年12月に南部 Xekong 州で発生し、これまでに3人が死亡、364人が感染したコレラ感染流行について、全ての州に対して予防策をとるよう指示したと、2008年1月24日の新聞が伝えた。コレラ感染流行予防と治療についての住民への周知と、環境整備、十分な調理と手洗いの教育などを、州、地区からコミュニティのレベルまでの当局者に求めた。364人のコレラ患者は全て退院したことが明らかにされた。Xekong 以外に2つの南部の州(Champassak and Saravan)でも、それぞれ9および30例のコレラ感染患者が発生していると、伝えられている。
インド 下痢症
情報源:Times of India、1月28日
2008年1月27日、Bharatinaga において水の汚染が疑われるなか、50歳の女性1名が死亡し、20人以上が胃腸炎症状で病院に急行した。住民の間にパニックが生じ、BWSSB [Bangalore Water Supply and Sewerage Board] は送水を止め、water tankers(給水車)の応援を要請した。警察などの当局は、この死亡が水質汚染によるものであるかどうか確認できていない。上水道汚染が疑われるため、水質検査を行っていることなど...
地図 Karnataka(インド南部。もとはマイソール Mysore 州として知られていたが、1973年に Karnataka に改名された。Bangalore が州都)
● チクングニア シンガポール
PRO/EDR> Chikungunya (04): Singapore
Archive Number: 20080128.0349
情報源:Channel NewsAsia、1月26日
シンガポールで、チクングニア Chikungunya ウイルス感染による新たな患者1名が発生し、これまでの患者数は合計11人となった。保健省は、2008年1月25日に確認された、この最新の患者は、最近海外へ渡航したことのない、Little India 地域で多くの時間を過ごしているシンガポール人であることを明らかにした。これまでに発生した10人の、この蚊族媒介性疾患に感染した患者らは、すべて Little India の Clive Street 地区との関連性が認められている。このため、2008年1月14日より、当局は患者発生地区(section)の半径 150m以内の 1795人のスクリーニングを行った。その後、調査はさらに範囲を広げて行われたが、この最新の患者は、拡大されたスクリーニング地域内で長時間過ごしていた。これまでに、3200人以上の検査が実施された。国立環境局 NEA は、調査対象を Rochor Road, Race Course Road, Lavender Road および Jalan Besar に広げた。合計63ヶ所の蚊族繁殖場所が発見され、撤去された。11人の患者のうち、9人が隔離と治療目的に感染症センターに入院した。現在も監視下にある2人を除いて、最新のこの患者を含め全員が退院した。premises 建造物の住民および所有者らに対して、常に周囲を観察し、蚊族が繁殖する可能性のある水たまり(貯まった水)は、全て取り除くよう呼びかけている。チクングニア熱に感染した場合は、ウイルスの感染拡大を防ぐため、屋内から出ないようにする必要がある。Clive Streetに最近滞在し、発熱のある人は、医師を受診するよう勧められている。
[Mod.TY-この精力的な蚊族繁殖場所排除のキャンペーンによって、今回の事例が、シンガポールでの最後のチクングニア感染となることが望まれる]
● ブルータング 英国
PRO/AH> Bluetongue - Europe (05): BTV-8, UK (England)
Archive Number: 20080128.0363
情報源: BBC News、1月28日
以前に感染流行が発生していた地域の2ヶ所の農場で行われた、ブルータング Bluetongue ウイルス検査の結果は陰性となった。DEFRAは、北部の Shropshire および Greater Manchester において、ブルータング感染流行発生を疑い調査を行っていた。
● Global crop seed repository(国際農産物種子貯蔵施設)ノルウェー
PRO/PL> Global crop seed repository - Norway
Archive Number: 20080128.0352
20万種以上の農産物が、Svalbard Global Seed Vault (SGSV、スバルバール国際種子貯蔵施設)に保管される。
情報源:Consultative Group on International Agricultural Research (CGIAR) Newsroom、1月23日
2008年1月末、the Consultative Group on International Agricultural Research (CGIAR、国際農業研究諮問委員会)が管理する膨大な種子コレクションから選択された、アジア、アフリカ、ラテンアメリカおよび中東からの20万種以上の農産物(の種子?)が、今後数千年以上にわたってそのvitality生命力を保持させる能力を持った施設である、Svalbard Global Seed Vault (SGSV、スバルバール国際種子貯蔵施設) に保管されるべく、北極圏に近い辺境の島に向かって輸送されることとなっている。
● Root-knot nematodes(線虫)、野菜 モンテネグロ
PRO/PL> Root-knot nematodes, vegetables - Montenegro: 1st reps
Archive Number: 20080128.0350
情報源:The American Phytopathological Society, Plant Disease 2007; 91(11): 1514 、11月
[Reference: I Pajovic, et al. The incidence of root-knot nematodes _Meloidogyne arenaria_, _M. incognita_, and _M. javanica_ on vegetables and weeds in Montenegro. Plant Dis 2007; 91(11): 1514; DOI: 10.1094/PDIS-91-11-1514B] Root-knot nematodes (_Meloidogyne_ spp.)は、野菜などの農作物に寄生する一般的な病原体で、世界中で深刻な減産につながっている。