2008年2月3日

黄熱 ブラジル
インフルエンザA (H1N1) オセルタミビル耐性

● 黄熱 ブラジル
PRO/AH/EDR> Yellow fever - Brazil (09)
Archive Number: 20080203.0439
[1] 連邦区内 (Goias州, Federal District) 初の感染確認
 情報源: A Tarde Online [in Portuguese]、2月3日
ゴイアス  Goias州健康局は、2008年2月1日、新たに1名の黄熱 Yellow fever による死者を確認し、2008年の死者の数は、州内で確定された 17人中12人となった。さらに2人が調査中であり、12人の疑い患者が除外された。確定診断は Federal District の Public Laboratory で行われた。死亡した患者は屋外労働者の男性で、Planaltina de Goias(the Federal District のとなり)の農村部で発病した。彼はワクチンを受けておらず、2008年1月21日に入院したが、同29日に死亡した。2月2日、ブラジル保健省は、Federal District の首都ブラジリア Brajilia 郊外で黄熱に感染した事例を1例確認した。この事例は Federal Districtではじめて(黄熱の)確定診断を受けた事例である。 
[2] サルの死亡 (Rondonia 州) 
 情報源: Rondonoticias [in Portuguese]、2月3日 
国立保健基金 (Funasa) は、ロンドニア州 Jaru 市の農村地帯で、黄熱により死亡したことが疑われる、複数のサルの死亡についての調査を行っている。6匹のサルが死亡して発見されており、さらに市内のいくつかの地域からも、サルが死亡していると、住民から報告されている。 

● インフルエンザA(H1N1)ウイルス オセルタミビル耐性
中国
PRO/EDR> Influenza A (H1N1) virus, oseltamivir resistance (05): China (HK)
Archive Number: 20080203.0438
 情報源:The Centre for Health Protection (CHP) of the Department ofHealth, Hong Kong S.A.R. 、1月31日
健康保護センターの広報担当者によると、同センターの定点サーベイランスネットワークが、インフルエンザ類似疾患ILIの微増を感知した。2008年1月26日までの1週間のあいだに、医療機関に対するILIに関する問い合わせの件数は、1000件中およそ50件に上り、前週の44.5件から増加した。検査機関のサーベイランスにおいても、インフルエンザウイルスの検出数は増加している。1月26日の週は42件で、2007年12月中旬には20件足らずであった。
2007-8年冬シーズン、欧州では一部の A/H1N1ウイルスにオセルタミビル耐性が見られることが報告されたことから、公衆衛生研究所センターは、地域内の状況を綿密に監視し、2008年1月には、検査された 45検体中4検体の耐性ウイルスを検出した。海外の当局者らは、このオセルタミビル耐性ウイルスは、重症化には無関係であると見ていることを紹介した。これらのウイルスは、他の抗インフルエンザ薬[ザナミビル(リレンザ)とアマンタジン]には感受性がある。今後も、H1N1ウイルスのオセルタミビル耐性についての監視が続けられることになっている。...注意事項など。 
[Mod.CP- オセルタミビル耐性のA/H1N1インフルエンザウイルスの報告が、欧州の数カ国、カナダ、米国と今回、中国(香港)から提出された。これは事実上、インフルエンザ監視が行われている国のうち、日本をのぞく全ての国である。欧州の数カ国(デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スウェーデン、英国)の耐性ウイルスの感染循環は、24カ国における循環するウイルス株の1%以下に過ぎなかった、今までの2004/2005,2005/2006,2006/2007冬シーズンに比べ、著しい変化である。これまでに、欧州で耐性ウイルスが確認されたのは、9カ国:とくに、26 of 37 (70%)のノルウェー、以下フランス 15 of 87 (17%)、ドイツ 3 of 43 (7.0%)、英国8 of 162 (5%) がある。これらの耐性ウイルスには、共通の変異が見られ、ノイラミニダーゼたんぱくの274 (H274Y)の部位 residue が、ヒスチジンではなくチロシンに置換されている。北米においては、今回の香港同様、カナダで6.25%、米国で5%の耐性ウイルスが分離されている。今シーズンのH1N1ウイルスに、オ耐性ウイルスが高頻度に見つかっていることは、予想されていなかったことで、高頻度となっている原因はまだ解明されていない]

訂正
PRO/ERR> Influenza A (H1N1) virus, oseltamivir resistance (03): corr.
Archive Number: 20080203.0430
The first sentence of the Moderator's comment(20080201.0399) was incorrect. 
It should have read:
[Nine countries in Europe (Denmark, Finland, France, Germany,
Netherlands, Norway, Portugal, Sweden, and the United Kingdom) are now
reporting isolation of oseltamivir-resistant H1N1 influenza viruses from patients... - Mod.CP]

● バナナの病気,Panama disease 中国
PRO/PL> Panama disease, banana - China (Fujian)
Archive Number: 20080203.0440
 情報源:China View 、2月2日
農業部は、中国南部および東部の農業従事者に対し、banana [真菌性] wilt や red fire antsなどの、果実の疾患と破壊性の害虫の蔓延に注意するよう呼びかけた。土壌由来の真菌による、Banana wilt によって、東部福建省の525.2haのバナナに被害が発生している。Red fire ants は、南部広西荘族自治区に発生し、100ha の耕作地に被害を与えた。 
[Mod.DHA- Banana fungal (or fusarium wilt) は通常 Panama disease (PD) と読ばれる。これは、2つのよく知られているバナナの細菌性疾患 wilts of banana との混同を避けるためである。土壌由来の真菌 _Fusarium oxysporum_ f.sp._cubense_を原因とする] 

● 鳥インフルエンザ ブルガリア H7亜型
PRO/AH/EDR> Avian influenza (27): Bulgaria, wild duck, H7, OIE
Archive Number: 20080203.0437
 情報源:OIE WAHID Disease Information 2008; 21(6)、2月2日
感染開始時期 2008年1月21日 
前回流行時期 2006年2月 
原因ウイルス 高病原性鳥インフルエンザウイルス、H7亜型 
新たな感染流行 発生地 1 near the village of Han Krum, Veliki Preslav, Shumen, SUMEN 
感染種 野鳥1羽:射殺されたmallard duck (マガモ、_Anas Platyrhynchos_)1羽 [Mod.PC-H7亜型にもヒトへの感染例があり、低病原性 H5N1型も含めて、OIEへの報告が必要なことなど...]

● 口蹄疫、ウシ イスラエル、レバノン
PRO/AH/EDR> Foot & mouth disease, bovine - Israel conf., Lebanon susp.
Archive Number: 20080203.0436
[1] イスラエル北部, ウシ, 血清型 O, レバノン疑い 
 情報源: Web-site of Israel's Veterinary Services, Circular A/2008/3[trans. from Hebrew]、1月31日
1.2008年1月28日、Kibbutz SnirからFMD感染が疑われる肉用牛症例の報告があった。 2.検体が送付され隔離体制が布かれた... [Mod.AS注-Snirはレバノン国境から約2kmにあるゴラン高原に近く、最近レバノン南部でFMD感染流行が発生したとの報告があった] 
[2] イスラエル南部、脅威 
 情報源:NRG - Maariv Daily [trans. from Hebrew]、1月30日
ガザ strip 地区とエジプト(シナイ Sinai)の間を、車や徒歩でヒツジやウシが行き来するメディアの映像をみた、イスラエル獣医学専門家らは、FMD、鳥インフルエンザ、リフトバレー熱 RVF などの疾患がガザ地区に持ち込まれるを懸念している