2008年4月22日

原因不明の反応、ヘパリン 米国
原因不明の死亡 ペルー adenovirus

● 原因不明の反応、ヘパリン 米国
PRO/EDR> Undiagnosed reactions, fatal, heparin - USA (09) & multicountry
Archive Number: 20080422.1428
 情報源:The New York Times、4月22日
中国製の汚染された血液凝固阻止薬は、11カ国の薬品卸業者 supplies でも発見され、2008年4月21日、米国政府当局は、この汚染された製剤と、米国内で発生した 81例の死亡につながる重篤な反応との間に、明確な因果関係を発見したと発表した。しかし、中国当局は、ヘパリンというこの薬剤中の汚染物質が死亡の原因と断定されたことに異議を唱え、中国の調査担当者に、米国内のヘパリンの最終製品のバイアル製造工場の立ち入り調査を許可するよう求めている。この当局者は、見返りとして、中国の調査会社による米国調査承認の、将来に向けての何らかの合意が必要だと主張した。中国大使館2等書記官は、問題の原因がヘパリンやその汚染物質であるとの確かな証拠を見ていないと述べた。

● 原因不明の死亡 ペルー
PRO/EDR> Undiagnosed deaths, Chinese fishermen - Peru(02): adenovirus susp.
Archive Number: 20080422.1427
 情報源:La Republica Online, Peru [in Spanish, trans. & summ.]、4月20日
致死性ウイルス;医学的検査により、他の中国人船員 8人もこの致死性ウイルスに感染していたことが判明したが、いずれも何ら症状は見られなかった。40歳の調理人と38歳の乗組員は、2008年4月9日、数時間の高熱を出して死亡した。いかなる薬剤も効果がなかった。法医学研究所 IML の専門家は、致死性が極めて高くなったアデノウイルス adenovirus が死亡原因であると決定した。アデノウイルスは、身体的接触や空気感染により伝播し、common flu(かぜ)の主な原因となっているが、死亡の原因になると考えられてはいない。少なくともこれまでには発生していない。
2002年、中国広東省に初めて出現した異型肺炎である重症急性呼吸器症候群 SARS の原因となったウイルスの可能性もある (除外されていない)。IML 所長は、変異により致死性の高まったアデノウイルスに直面しているが、変異の原因は未だ不明で、どれほどのスピードで拡大するかもわからないと話した。
2人の剖検が行われ、脳、肺、心、肝、膵、腎の多臓器の浮腫と、あらゆる臓器の微少出血が認められた。中毒、生物、病理学的検査により、変異したアデノウイルスが確認された。..
"Chan An 168" はイカ・エビ釣り漁船で、2007年8月19日に 23人を乗せ中国 Yautay 港を出航した。その後どの陸地にも寄港せず、2007年12月13日に他の船に捕獲した魚を積み替え、2人の船員を受け入れた。3月15日にもう1度同じ作業をした。4月9日、Callao 港当局 captaincy は、"Chan An" の船長から救難連絡を受けた。その朝に調理人と船員の2人の中国人乗組員が死亡した。唯一の症状は、2-5時間続いた高熱で、船にあった薬剤は効果がなかった。残念なことに、治療のために中国船に乗り込んだ海軍国際海上医療スタッフは、感染防御のための標準装備をせずに乗船したため、この職員らも隔離されることとなった。この疾患は、14日から3ヵ月後までの間に発症する可能性がある。
IML からの専門家と他省庁の疫学担当者らは、19日ウイルス感染拡大防止策について話し合った。剖検により、この2人の中国人乗組員の死因はアデノウイルスによる肺炎であり、通常死亡することはない感冒の原因の1つであることが示された。今回発生した事例は、ウイルスに変異が生じ致死性となり、このため疫学上の注意喚起を行なったと19日に担当者が述べた。
また、この感染流行には2つの特徴があり:患者らは免疫学的に低下した状態にあり、およそ1年間海上生活を送っており、隔離され、人間の生活としては不十分な状態にあったことと、もう1点は現在調査中ではあるが、変異にいたった原因とその対策が判っていないことである。船員全員の健康評価が行なわれ、8人の船員がこの変異したアデノウイルスに感染していたことが判明し、監視下に置かれている;ウイルスの治療法がわからないため、治療できないと説明された。救助に向かい船員と接触のあった30人のペルー人に対して、致死性疾患が除外されるまで、サーベイランス、隔離、家族との接触禁止が続けられている。.. 
[Mod.CP- 死因として 'mutated' adenovirus が確認されたことは意外である surprising。アデノウイルスは、患者からも健常者からも分離される可能性のある普遍的な ubiquitous ウイルスである。事実上、すべての人類に抗体が確認されることから、幼少期に感染しアデノイドや肺組織に終生存在することが示唆されている。アデノウイルスによる有病率や死亡率は低いが、アデノウイルス関連の呼吸器および胃腸疾患は、特に免疫不全の患者において、重症化する可能性がある。アデノウイルスには 170種類以上の血清型が存在し、およそ 50種類がヒトから分離されている。'mutant' or'mutated' adenovirus (変異したアデノウイルス) の表現は、単に患者から分離されたアデノウイルスが通常のアデノウイルス感染では見られない兆候や症状と関係していた,の意味に過ぎない。しかし、船上生活ではあらゆる病原体に対して、乗員の抵抗性は極端に落ちるため、アデノウイルスが病因であった可能性は否定できない。確定診断などの情報を歓迎する] 
[Mod.JW- 中国を出航後長時間が経過していることから、この病気は2008年3月に新たに加わった船員が持ち込んだ可能性が最も高い(死亡した 2人が、新たに乗り込んだ 2人と同じかどうか示されていないが)。アデノウイルスのタイプも記載されていないが、読者らは、致死率 20%の type 14 (see Adenovirus 14-associated pneumonia - USA (OR) 20071010.3334) を想起するだろう。この投稿で Mod.CP は; "ヒトアデノウイルス14 は、これまでヒトの呼吸器疾患との関連性は低い(not regularly) としていた。human adenovirus 14-associated pneumonia を、特異な疾患発生状況の共因子 co-factor としてでははなく、新興疾患と定義するのはまだ早すぎると思われる。"一般人口で、広くアデノウイルス抗体が保有されていることを考えると、死亡患者でアデノウイルスが発見されたことは単なる co-factor の 1つであるか、偶然であって、実際の死亡患者の病因は、何かほかの微生物である可能性があるのではないだろうか]

● ブルータング ヨーロッパ
PRO/AH/EDR> Bluetongue - Europe (22): BTV-8, update
Archive Number: 20080422.1430
 情報源:AFSSA - French Food Standards Agency website[accessed 21 Apr 2008, translated and edited]、4月22日

● 豚繁殖呼吸器障害症候群 ベトナム
PRO/AH/EDR> Porcine reprod. & resp. syndrome - Viet Nam: RFI
Archive Number: 20080422.1429
 情報源:China View, Xinhua News Agency report 、4月22日 
"blue ear" disease としても知られる、Porcine reproductive and respiratory syndrome (PRRS、豚繁殖呼吸器障害症候群) は、最近、新たにベトナムの2つの省で発生し、感染の発生した省の数は10になったと、2008年4月22日に地元紙が報じた。北部の Yen Mo(Ninh Binh 省)および Y Yen(Nam Dinh 省) の感染したブタの検体検査で、PRRS ウイルスが陽性となったとの、動物衛生当局の報告が伝えられている。現在 PRRS は、Thanh Hoa 省のほか以下の地域で発生中である:Thai Binh, Thai,Nguyen, Nam Dinh, and Ninh Binh (北部), and Ha Tinh,Quang Nam, Nghe An, Lam Dong, and Thua Thien Hue (中部)。PRRS は、1980年代中期に米国で初めて確認され、現在ではブタ肉を生産するほとんどの国々で確認されている。症状としては、繁殖障害、肺炎、二次性細菌感染に罹患しやすいことなどである。 
[Mod.AS-ベトナムの PRRS に関する OIE への第1報は、2007年4月11日に北部で6件の流行が発生したと報告した。その後、2008年2月23日まで 4回のフォローアップ報告が行なわれている。.. 各報の説明 .. "Final report" とされた 2008年2月の報告では、PRRS がendemic となった (土着感染した) とされ、以後のフォローアップ報告はおざなりになった。今回の PRRS の報告では、正確だとすれば、ベトナムの10省で発生し、感染流行は継続していることになる。確定情報を期待したい。中国での大流行について.. ]