2008年7月13日-14日

エムポックス コンゴ民主共和国
腎症候性出血熱 ロシア

● サル痘(エムポックス)コンゴ民主共和国
PRO/EDR> Monkeypox - Congo DR (Bokungu)
Archive Number: 20080714.2141
 情報源:allAfrica.com, Le Potentiel (Kinshasa) (translated) 、2008年7月12日
コンゴ民主共和国の Bokungu では、死者 3人を含む 0-5才までの 19人の小児などの(サル痘 Monkeypox)患者が発生している。臨時に対応する Bokungu 保健区担当医師の話として感染流行が宣言された後も、外からの援助が得られず、届いた医療資材にも問題があることが伝えられている。治療に当たった医師1名も感染した。"患児の治療を行っていた主任医師が感染した。彼も隔離され治療を受けているが、感染流行に対処するための感染防護衣、消毒薬、薬品など、有効な資材が全くない。薬品も不十分である。地域内の未確認患者を発見するために、離れた場所を巡視するためにも、組織は十分ではない” と語った。WHO/Equateur(エクァトール)によると、16日までに 250kgの医薬品が届けられることになっている。 
[Mod.CP-米国 CDC のウェブサイトによると、サル痘 monkeypox は、主にアフリカ中央部および西部に発生する、まれなウイルス性疾患である。1958年に実験用のサルで始めて確認されたことから、サル痘と命名された。その後のアフリカの動物での血液検査により、他の動物もサル痘に感染しているが判明した。アフリカのリス類からもサル痘のウイルスが分離されている。ラット、マウス、ウサギも感染する。ヒトでのサル痘が初めて報告されたのは 1970年であった。ヒトのサル痘では、天然痘と類似の症状が見られるが、より軽症となる。もう1つの相違点は、サル痘ではリンパ節が腫脹する。ウイルスに感染後およそ 12日で、発熱、頭痛、筋肉痛、腰痛、リンパ節腫脹、倦怠感が見られる。発熱後 1-3日 (あるいはそれ以上のこともあり) で発疹が認められる。発疹は液体貯留を伴って膨隆し、顔面から拡大することが多いが、身体の他の部位から始まることもある。膨隆 bump は crusty (固い殻), scab over (かさぶた), fall off (落下) までの様々な段階を経過する。経過は 2-4週間である。アフリカにおいて、サル痘感染者の致死率は 1-10%の範囲である。特異的な治療法はない。サル痘患者を診察する医師には、天然痘のワクチン接種が勧められている。] 
地図 the Democratic Republic of the Congo

● 腎症候性出血熱 ロシア
PRO/AH/EDR> Hemorrhagic fever w/renal synd - Russia (03): (Bashkortostan)
Archive Number: 20080714.2139
 情報源:mi-Tass News Agency, Itar-Tass report [in Russian]、2008年7月11日 Bashkortostan において、hemorrhagic fever with renal syndrome (HFRS、腎症候性出血熱) による 2例目となる死亡例が発生した。11日の Rospotrebnadzor 当局者発表によると、ウファ Ufa 在住の 50歳の住民1名が病院で死亡した。第1例目の死亡患者は、1ヶ月前に Ufa の感染症病院で発生した。"流行シーズン開始以来、Bashcortostan では 400人以上が HFRS に感染し,2007年の発生患者のおよそ2倍となった。世界で最も発生数の多い感染流行地の1つである Bashkortostan では、HFRS ウイルスが 3-4年ごとに周期的に増加するとの指摘がある。将来のウイルス増加は、HFRSの主要ベクターである the red field vole (野ネズミ) の個体数の増加に一致すると、現地の疫学者が述べた。昨年のパターンに従えば、HFRS 患者は減少し始めるものと見られている。2008年、共和国でのげっ歯類対策に約18万米ドルが費やされ、Bashkortostan の休養地の保養所 sanatoria では 1例も発生していない。Ufa 市は、さらに広い範囲にげっ歯類対策を拡大させ啓蒙活動が展開されている。 
[Mod.CP-Bashkortostan は、ロシアの、そして世界の HFRS 発生の "leading (中心となる)" 地域である。2007年には、ロシアで最も HFRS の発生数が多かった。Bashkortostan のげっ歯類の 7-33%が HFRSの原因ウイルスを保有しており、その発生のピークは 1997年で、9000人が感染し 34人が死亡した。2006年には 2000人以上が感染し、5人の住民が HFRS により死亡している。ハンタウイルス Hantaviruses (family _Bunyaviridae_ブニヤウイルス科, genus _Hantavirus_ハンタウイルス属) は、エンベロープのある RNA ウイルスで、主にげっ歯類や食虫類 insectivores によって伝播される。欧州では Puumala, Dobrava, and Saaremaa の3つのウイルスが、腎症候性出血熱 HFRS の原因となることが分かっている。Puumala virus, carried by the bank vole (_Myodes glareolus_, previously known as _Clethrionomys glareolus_) と、 Saaremaa virus, carried by the striped field mouse (_Apodemus agrarius_) が、デンマーク、エストニア、フィンランド南東部、ドイツ、ロシア、スロバキア、スロベニアで確認されている。Dobrava virus, carried by the yellow-necked mouse (_A. flavicollis_) は、アルバニア、ボスニアヘルツェゴビナ、チェコ共和国、クロアチア、ギリシャ、ハンガリー、ロシア、セルビア、スロベニアで確認され、重症 severe HFRS の原因となっている。the Republic of Bashkortostan の HFRS がどのウイルスによるものか調べることは有用だと思われる]

● 炭疽 キルギスタン
PRO/AH/EDR> Anthrax, human - Kyrgyzstan: (Jalalabad, Osh)
Archive Number: 20080713.2133
[1] Barpi 村で皮膚炭疽により1名死亡
 情報源 IA Gazeta.kz [trans.]、2008年7月11日
共和国非常事態省広報は、Barpi 村で皮膚炭疽 Anthrax による 1名の死亡が発生したことを報告した。死因は進行性の心不全と循環不全によると医師が発表した。暫定的な情報として同じ病院内に炭疽患者が 4人あり、このうち 1人が死亡した。他の 3人の患者の状態は軽症に分類されている。検査のための検体が採取されている。さらに Kochkorati 市の病院にも、別の 6人の患者がいる。接触者は 475人、うち小児 276人となっている。全て医療監視下に置かれている。
[Mod.NP-共和国内には数千カ所の炭疽感染例の埋め立て地があり、大部分が Chuyskiy, Jalalabad and Oshskiy の各地方にある。そのほとんどは正確な場所が分かっていない。2007年の炭疽患者は 23例で、2006年に比べて 1.3倍だった]
[2] Osh 市で公式に確認された炭疽患者は合計4人
 情報源 Trend News 、2008年7月12日
10日現在、Osh 市で公式に確認された炭疽患者は合計4人である。Suzakski では合計 5人の患者が炭疽感染の疑いのため入院しており、このうち Barp village council and Achi District 在住の 78才の年金生活者である 1人は 9日、背中と左手の皮膚炭疽との仮診断で入院し,10日心血管不全により死亡した。炭疽感染の診断はまだ確定されていない。炭疽感染対策が行われている。
[Mod.MHJ-これら2つの記事は同じ状況について述べたもののようだが、1つ目の記事では Jalalabad、2つ目では Osh の症例であることが強調されている。理論的には 2つの隣り合う oblast で 4-6人の関係する感染流行が同時に発生したものと思われる。いずれの地域も家畜やヒトでの炭疽感染が繰り返されることで有名である。問題の一端は、ウズベキスタン東部に接する同一地域内の状況の深刻さと、2つの地域の農業システムに連続性にある。キルギスタンの過去 50年間に起きた感染流行のうち、場所が特定されているのは半数にすぎず、1180カ所が登録されている (20071227.4154)]

● 原因不明の疾患 バングラデシュ
PRO/EDR> Unidentified disease - Bangladesh: (Netrakona), RFI
Archive Number: 20080713.2130
 情報源 The Daly Star online 、2008年7月12日
過去5日間に、Bharapara と Mazikandi 村(Kendua upazila:the Nekatrona Division の行政単位) において、原因不明の疾患により 3人が死亡し、ほか 3人が発病したと、病院関係筋が明らかにした。5日、Bharapara 村在住の 55歳の住民1名が死亡し、 7日には Maizkandi 村で、8日にも Maizkandi 村でもう1人が死亡した。いずれも Kendua Upazila Health Complex で治療を受けていた。このほかに発病した 3人は、Kabichandpur 村の 12歳の少年と、Bharapara 村の 45歳と 15歳であ る。状態の悪化した 1人が、Mymensingh Medical College Hospital に搬送された。政府から調査担当者が派遣された。
[Mod.CP-バングラデシュでは、この数ヶ月間にいくつもの原因不明と原因が判明(H5N1型鳥インフルエンザ、チクングニア、日本脳炎、ニパ ウイルス) した感染流行が発生した。上記の報告はあいまいで Netrakona 地区に発生中の疾患の性質を類推することは不可能である。感染性であるかについてもはっきりしていない]

● ポテトの病気,Cyst nematodes-ロシア
PRO/PL> Cyst nematodes, potato - Russia: (Chelyabinsk)
Archive Number: 20080714.2138
 情報源:WEB Miass.ru [in Russian]、2008年7月11日。 
チェリャビンスク Chelyabinsk 地方ミアス Miass 市地域は、potato nematodes(線虫) 発生のため、1日から検疫体制が布かれている。ジャガイモの害虫である _Globodera_ が、Syrostan と Naily の住民から報告された。発生地域の土中より Potato nematodes が検出された。これは初めての事例ではなく、1980年代および1990年代にもミアスでは同様の事例があった。 
[Mod.DHA-golden (_Globodera rostochiensis_) and pale (_G. pallida_) cyst nematodes はいずれもジャガイモに大きな被害をもたらす。他の solanaceous の作物や種子にも感染する]

● 原因不明の大量死、クロコダイル 南アフリカ
PRO/AH/EDR> Undiagnosed die-off, crocodile - South Africa (02): KNP
Archive Number: 20080713.2135
 情報園 Ohmy News International 、2008年7月11日
South Africa's Kruger National Park 内の、クロコダイルの好む場所 Olifants Gorge で何かの変異が起こっている。クロコダイルが大量に死亡しており、地元テレビのドキュメンタリーでは、川に浮かんだり、堤防にさらされた大量の死骸が放映されている。6月の1ヶ月間だけで、オリファンツ Olifants River 地域内で 30体の死骸が確認されている。その後 50体に増加した...

● 小反芻獣疫 中国
PRO/AH/EDR> Peste des petits ruminants - China (02): (Tibet), OIE
Archive Number: 20080713.2134
 情報源 OIE's WAHID interface 、2008年7月11日
感染開始時期 2008年6月18日
前回流行時期 2008年2月14日
原因ウイルス Peste des petits ruminants [PPR] virus
新たな感染流行
発生地 Tibet (Gacuo, shuanghu, naqu)
感染種 ヤギ(32823頭中102頭)

● 原因不明のウシの死亡 インド
PRO/AH/EDR> Undiagnosed bovine deaths - India (Tamil Nadu): RFI
Archive Number: 20080713.2131
 情報源 IANS via NewIndPress.com、2008年7月11日
Erode district of Tamil Nadu(タミルナドゥ州) において、先週 18頭以上のウシが原因不明の疾患により死亡したと、11日に当局が発表した。"4日以来およそ 18頭のウシが Sathyamangalam 周辺で死亡した。死後の血液や内臓の予備的な検査では、いずれの感染症も確認できなかった" と動物衛生当局者が述べた。水や牧草の汚染による可能性もあるため、さらに検査が行われている。チェンナイ Chennai からおよそ 350kmにある Sathyamanglam において、狂牛病の拡大はないと否定した。骨粉や他の医療材料を含む市販のえさを使用していないと述べた。地元テレビは 2週間に 200頭以上のウシが死亡したとも伝えている。この地域を流れるコーバリ Cauvery および Bhavani 川は、多数の織物の染色工場からの有害廃棄物により汚染されている。
[Mod.AS-感染症が関与していないことを願う;正確な頭数、検査結果などの情報が待たれる]