ムンプス マケドニア
マールブルグ出血熱 米国 ウガンダから 2008、CDC
● 狂犬病 インドネシア
PRO/AH/EDR> Rabies, canine, human - Indonesia (02): Bali, alert
Archive Number: 20090131.0440
情報源:The Telegraph online 、2009年1月30日
バリ Bali 島当局は島全域に拡大する狂犬病 Rabies 感染流行の対策に追われており、観光産業への影響も懸念されている。2008年11月にデンパサール Denpasar および Badung 地区で発生した初発患者の報告後、今月には島の中心的な観光リゾート地である Kuta にも感染が拡大した。
2008年1月初めからの感染者の報告は 1週間に "handful (一握り)" 程度であったが、連日 10人以上が発生するまでに増加した。
2万4千匹以上のペットにワクチンが接種され 1000匹以上の野犬が処分されている。数ヶ月間に報告されていない症例があったものと思われるとバリ最大の病院の院長が話した。旅行者から狂犬病の発生状況を問い合わせる電話を受けているが、イヌによる咬傷のあった旅行者の報告は受けていないと、観光局長は述べている。旅行業者は,感染流行によるキャンセルは発生していないが、早く狂犬病の感染拡大が収拾されるかが鍵であることを認めている。
インドネシアは長距離旅行の行き先 long-haul destinations として 2007年の 20位から 16位に上昇した。リスクを周知しているが、キャンセルは出ていないと述べた。... WHO は毎年狂犬病により 4万人以上が死亡していると見込んでいる。ほとんどの死亡例は途上国で発生し、特に東南アジアに多い。1946年以降、海外で狂犬病に感染した英国民の死亡は 23件ある。ベルファスト Belfast の女性 1名が狂犬病ウイルスにより死亡したのが最新の例であり、この女性は 2009年1月に入院中に死亡した。
[ModCP- インドネシア政府当局による、バリ島の限られた地域にイヌの狂犬病感染流行を封じ込めようとする努力は、成功していないようである。2008年後半から2009年の早い時期にはわずかな患者が確認されていたにすぎなかったものが、現在では毎日 10人が infected 感染 [bitten 咬傷を受けた ?] し合計 6人の死者が出ている状況は、島内のイヌの狂犬病感染流行拡大防止策が成功していないことの現れである。近くにある他の島での過去の経験から、イヌの狂犬病対策は包括的組織的なワクチン接種なしには成し遂げることはできない]
● ムンプス マケドニア
PRO/EDR> Mumps - Macedonia
Archive Number: 20090131.0439
情報源1:Dnevnik、2009年1月31日 情報源2:Nova Makedonia [in Macedonian]
2008年以降、マケドニア Macedonia 共和国において、ムンプス患者数の増加が報告されている。12ヶ所の町から感染流行も報告されている。the Clinic of Infectious Diseases (Medical Faculty, University of Skopje スコピエ大学) から、2009年1月だけで 234人のムンプス患者が報告されており、50が入院となり、20人が精巣炎、18人が髄膜炎を発症した。ムンプス患者の 16%に合併症の報告があり、患者の半数以上は 15-19才の年齢層であった。患者のおよそ 1/3はムンプスワクチンの単回接種を受けており、一部は 2回の接種を受けていた。ワクチンが入学者に義務づけられたのは 1982年のことである。1997年までは 1回だけの接種が要求されていた。1990-1994年の間は品不足でワクチンを受けることができなかったため、この時期のこども(だった年代)はワクチンを受けていない。2008年12月、ワクチンの勧奨接種は 15-19才の年齢に拡大された。スコピエの感染症病院長によると、政府当局は WHOに現在循環中のムンプスウイルスに対してワクチンが有効であるかの検査に対する協力を求めている。マケドニアで起こっていることは、スイスや英国など西欧諸国、さらに米国も含めた国での出来事と類似しているという。1993年には UNICEF がマケドニアに対してワクチンを供給していたが、過去6年間に購入されたワクチンは全て Pasteur と GlaxoSmithKline の 2社から購入されたものである。
● エボラ-レストン フィリピン
PRO/AH/EDR> Ebola-Reston, porcine - Philippines (04): human seropositives
Archive Number: 20090131.0437
情報源:The Philippine Star online、2009年1月31日
新たに 4人の従業員が the Ebola Reston Virus (ERV) に対する抗体陽性であったことが、30日に保健当局者により明らかにされた。ウイルスに曝露した考えられる 77人が検査を受け 4人が抗体陽性であったと保健相が述べた。この新たな 4人の感染例を含め 30日現在の ERV 抗体陽性者は合計 5人となったと会見で述べた。しかし、ERV はヒトの健康には影響することはないので、市民は警戒する必要はないことを確認した。この 5人の抗体陽性者は Bulacan, Pangasinan および Valenzuela City の養豚業従業員で、もう 1人も Pangasinan の食肉処理場と関連性があった。いずれも男性で過去 12ヶ月間の病歴はなく、初期調査で感染したブタを直接取り扱っていたことが分かっている
関連項目
Ebola-Reston, porcine - Philippines (03): human seropositives 20090130.0417
● 鳥インフルエンザ,ヒト 中国 H5N1
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (27): China (HN)
Archive Number: 20090131.0436
情報源:China News Network [translated]、2009年1月31日
中国衛生省によると、湖南省の保健局は 31日省内の高病原性鳥インフルエンザ Avian influenza 感染患者 1名を確認した。この (女性) 患者の状態は落ち着いており、症状は回復しつつある。彼女に対して積極的な治療が行われている。患者は 21歳女性で、湖南省 Xupu 郡在住の農業労働者である。23日同郡で発病し、26日に状態が悪化したため郡の病院に入院した。29日には Changsha 長沙市にある大学病院に転送された。29日に湖南省 CDC が患者から採取した検体について行った検査で、H5亜型鳥インフルエンザウイルス RNA が陽性となった。30日に中央政府 CDC が患者検体の確認検査を行い、H5N1 鳥インフルエンザウイルス RNA が陽性であることが確かめられた。疫学調査から、患者には発病前に病鳥との接触歴があることが判明した。
[Mod.CP-この症例は 2003年以降に中国で確定診断された 38人目の鳥インフルエンザ感染患者で、2009年になってから 7人目である。死者数は 25人のままである]
● マールブルグ出血熱 米国 ウガンダから 2008
PRO/AH/EDR> Marburg hemorrhagic fever - USA ex Uganda 2008
Archive Number: 20090131.0423
[1] マールブルグ出血熱、輸入例 米国 2008
情報源: CDC, Special Pathogens Branch, Outbreak Postings、2009年1月22日
22日 CDC's Special Pathogens Branch (特殊病原体部門) は、2008年1月にウガンダから帰国した米国人旅行者の,マールブルグ出血熱 Marburg hemorrhagic fever 患者を後ろ向きに診断した。この患者は米国への帰国の 4日後に発症し、入院したが完全に回復し退院している。当初 1月の急性期に採取された検体の初期検査では、マールブルグウイルス感染の存在は確認されなかった。回復期の検体検査では過去の感染の可能性が示唆され、CDC において行われた両検体の詳細な検査の結果、患者の病態はマールブルグ出血によるものと結論づけられた。この回復した患者は Maramagambo Forest (ウガンダ西部 Queen Elizabeth Park) の "python cave (大蛇の穴)" を訪れていた。この洞窟は旅行者の間でコウモリが棲む洞穴として有名な観光地であった: 2008年7月にはこの穴を訪れたオランダ人旅行者がマールブルグ出血熱により死亡している。いずれの患者も洞窟内に住むマールブルグウイルスを保有していたと思われるコウモリ fruit bats から感染した可能性が高い。マールブルグウイルスは、アフリカ熱帯地域に発生する人獣共通感染症の原因ウイルスで、ヒトや霊長類において時に死亡することもある重症の出血熱が起きる。発症した患者およびその体液で汚染された物体との直接の接触から感染することもある。オランダ人の死亡例発生後、2008年8月にウガンダ保健省は洞窟への立ち入りを公式に禁止 (閉鎖) した。現地保健当局は CDC の協力を得て患者の状況について詳しい調査を行っている。患者が発病した時点でリスクに曝露した可能性のあるヒトは全て評価され、また感染に曝露した可能性のあるアフリカの同じ場所や他の洞窟への旅行者についても検討された。この患者発生による感染伝播の証拠は明らかではない。旅行者はマールブルグ出血熱および狂犬病などコウモリに曝露によって生じる致死性疾患のリスクについて熟知しなければならない。医療関係者も、風土病感染国から帰国した旅行者の出血熱のリスクを知っておかなければならないし、疑われる症例は直ちに関係当局に報告を行う必要がある。
[2] Travelers' Notices (11): Marburg Case in US Traveler to Uganda
情報源: CDC Travelers' Health 、2009年1月31日
The Centers for Disease Control and Prevention (CDC 疾病管理予防センター) は、1人の米国民が 2008年1月にウガンダへの旅行後にマールブルグ Marburg 出血熱に感染していたことを確認した。同疾患はマールブルグウイルスを原因とする。この患者は回復しており、これまで米国内のほかの患者は確認されていない。この旅行者から他者に感染伝播がおこった証拠はない。the Maramagambo Forest(Uganda)およびアフリカの他の地域にある洞窟を訪れることに伴う、重大な健康上のリスクについて旅行者は熟知する必要がある。 CDCは コウモリが生息する可能性のある洞窟や鉱山には立ち入らないよう呼びかけている。この場合のリスクとして、コウモリにより伝播されるマールブルグ、狂犬病、ヒストプラズマ症などの感染症がある。
米国の旅行者に対する勧告
マールブルグウイルスに感染する可能性がある旅行者の主な感染経路は、マールブルグ出血熱患者との直接の接触か、感染のあるコウモリ、サル、その他の感染可能な動物との接触である。旅行者の感染リスクはきわめて低い。しかし、旅行者は以下の手順により、自らを守るべきである。
-コウモリやその他の野生動物との接触を避け、コウモリが棲息する可能性のある洞窟や鉱山に立ち入らないこと
-過去3週間以内に、アフリカにおいて動物や患者と接触があったもしくはコウモリのいる洞窟に入ったヒトで、発熱がある場合は直ちに医療機関を受診する
-(動物による咬傷・擦過傷を受けたり、唾液などの体液が目・鼻・口・傷口などに入った場合)その部分を石けんと水で十分に洗い流し、直ちに受診する/医療状況の悪い国を旅行する場合は緊急搬送の保険に加入 旅行者は現地の医師を探すために、大使館や領事館に支援を求めることができる (海外および米国内の大使館・領事館は 24時間365日、緊急支援を提供している。
(医療関係者に対する勧告)
帰国した旅行者を治療する場合、発症の 3週間前までに地方病感染国を訪れた患者のマールブルグおよび他の出血熱のリスクを熟知しなければならない。疑われる患者は全て州保健当局に直ちに報告すること。
追加情報
CDC Information about Marburg
Studies of Reservoir Hosts for Marburg Virus, Emerging Infectious Diseases, Vol.13 (12), December 2007
● 慢性消耗性疾患 カナダ,米国(2件)
カナダ
PRO/AH/EDR> Chronic wasting disease, cervids - Canada: (AB)
Archive Number: 20090131.0444
情報源:Prairie Post.com 、2009年1月30日
Chronic Wasting Disease (CWD 慢性消耗性疾患) Surveillance program の中で、州の持続可能な資源開発局はハンターらに対して射殺した全てのシカの東部を提出するよう求めている。これについて、研究者らが CWD 検査を行うこととなっている。14日現在、州東部および南部で 3000頭以上のシカの東部が検査され、6件の CWD が確認されている。陽性となったうちの 1頭の white tail deer は、遠く南の Acadia Valley での発見であった。残る 5頭は北に離れた the Wainright, Provost, and Lloydminster の各地域で発見されている。
米国
PRO/AH/EDR> Chronic wasting disease, cervids - USA: (MN)
Archive Number: 20090131.0443
情報源:Minnesota Board of Animal Health, press release、2009年1月26日
ミネソタ Minnesota 州動物衛生委員会は、Olmsted County で飼育されている1群のエルク elk で Chronic Wasting Disease (CWD 慢性消耗性疾患) 検査が陽性となったことを、26日明らかにした。米国政府獣医学当局に提出された、7才のメスのエルク1頭の脳幹とリンパ節の検体で CWD 感染が確定された。
● 伝染性ウマ子宮筋炎 米国
PRO/AH/EDR> Contagious equine metritis - USA: (ME)
Archive Number: 20090131.0442
情報源:Maine News、2009年1月28日。
メーン Maine 州のウマ7頭が伝染性のウマの性器疾患に曝露した疑いがもたれ、隔離されている。
● 鳥インフルエンザ、低病原性 カナダ H5亜型
PRO/AH/EDR> Avian influenza, LP - Canada: (BC) H5 turkey OIE
Archive Number: 20090131.0438
情報源:OIE 、2009年1月24日
流行発生開始 2009年1月20日
前回発生時期 2005年
原因ウイルス Low pathogenic avian influenza virus (H5)
Serotype: Pending 新たな感染流行
発生地 Abbotsford, British Columbia、農場
感染種 鳥類 (57339羽中1300羽 全て廃棄)、食肉用シチメンチョウ部門
● ポテトの病気,Late blight インド
PRO/PL> Late blight, potato - India (02): (WB)
Archive Number: 20090131.0435
情報源:The Statesman 、2009年1月28日
2009年、Bankura の広い地域でポテト収穫量が減少している。農業当局は 'late blight' が原因と見ている。当局者は、例年の 60%程度の収穫を見込んでいるが、被害の全容はつかめていないと述べた。最も被害が深刻な地域は Taldangra, Joypur, Sonamukhi,Patrasayar, Kotulpur, Raipur, and Indas blocks である
● 流行性出血病 トルコ、ウシ 2007
PRO/AH/EDR> Epizootic hemorrhagic disease, bovine - Turkey 2007
Archive Number: 20090131.0434
情報源:Emerging Infectious Disease (EID, CDC),Vol 15, No 2, February 2009、2009年1月31日
Epizootic hemorrhagic disease virus (EHDV 流行性出血病ウイルス) は、the genus Orbivirus (オルビウイルス属), family Reoviridae (レオウイルス科) のウイルスで、bluetongue virus (BTV)と非常に近い関係にある。EHD はしばしば white-tailed deer の感染の原因となるものの、ウシの bluetongue-like illness を起こす頻度は少ない。アフリカ、北米、豪州、日本、最近ではイスラエルなど、世界中で EHD ウイルスが確認されている。最近イスラエルで発生した EHD は EHDV-7 によるものであった; モロッコとアルジェエリアの感染流行は EHDV-6/EHDV-318 類似であった。.. 2007年7月、トルコ・ムーラ Mugla のウシにおいて 7週間にわたる感染流行が始まった。