● チクングニア タイ
PRO/EDR> Chikungunya (17): Thailand
Archive Number: 20090527.1975
情報源: Bangkok Post、2009年5月24日
公衆衛生省は、チクングニア Chikungunya が再び発生し始めたことに対する注意喚起を行っている。2009年1月以降、23県で2万人以上の感染者が発生している。最も感 染が深刻な南部の県の中で、ソンクラー Songkhla province だけでおよそ8000例が報告されている。23日の発表によると、2009年の5月20日までに、23県から20541例の報告があったことから、当局は garden-striped mosquitoes(ヤブカ)対策を強化する方針を固めた。... 南部の Nakhon Si Thammarat, Narathiwat, Pattani, Songkhla, Trang, and Yala の各県では、1月以降、異例の数のチクングニア感染例が1報告されている.
[2] 感染拡大傾向
情報源: Asia One News, The Nation/Asia News Network report 、2009年5月24日
Southern Thailand に被害が及んでいるチクングニアウイルスは、 Si Sa Ket, Ubon Ratchathani, and Amnat Charoen の各県にも感染が拡大していると、23日に当局者が述べた。患者の多くが、南部から戻ってきたゴム農園の労働者や兵士であると説明されてい る。しかし、対策担当者は、圏外に出たことがない患者も 9人いることを懸念している。2009年、92例のデング熱患者が発生した(診察した?) Nakhon Ratchasima は、Muang district's Tambon Jor Hor の住民が、蚊族除去に cake tins を使って成功しているのを知った。黒い布で縁取った空き缶を、自宅の日の当たらない角に置き、蚊族を誘引して容器あたり 100匹を捕らえた。これにふたをして熱い炎天下に置き、蚊族を殺して、魚のエサとする。この地区では、1例もデング熱患者は報告されていない。
[Mod.TY− タイ国 内の広い範囲でデング熱ウイルスが蔓延していることから、Aedes_ mosquito vectors(ヤブカ属ベクター)も広い範囲に生息していることが考えられる。デング熱もチクングニアウイルスも、同じ蚊族 (_Aedes aegypti_ ネッタイシマカ and _Ae. albopictus_ヒトスジシマカ) が伝播することから、今後、タイのほかの地域でチクングニアが発生しても不思議はない]
● 麻疹 英国,ブルガリア(2件)
英国
PRO/EDR> Measles - UK (03): (Wales)
Archive Number: 20090527.1978
情報源:BBC News 、2009年5月26日
患者数が 200人に達したことを受け、当局は、ウェールズ Wales の保護者らに再び、子女に必ず the MMR [measles, mumps, rubella] ワクチンを接種させるよう呼びかけている。保健当局の責任者は、麻疹 Measles ウイルスの感染者が 207人を記録したことを受け、ウェールズで最大規模の1つとなるこの感染 流行により、死者が発生する可能性があるとの懸念を示した。数年ぶりの感染流行により、すでに数人が集中治療室での治療を受けた。
ブルガリア
PRO/EDR> Measles - Bulgaria: (DO), Roma
Archive Number: 20090527.1969
情報源 Focus News Agency 5月26日
Measles outbreak in north eastern Bulgarian village
● 鳥インフルエンザ、ヒト エジプト
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (95): Egypt (SA) 75th,76th cases
Archive Number: 20090527.1977
情報源:Thomson Reuters Foundation AlertNet、2009年5月26日
2人のエジプト人の4才のこどもが、H5N1高病原性鳥インフルエンザ Avian influenza ウイルスに感染し、国内の感染者は76人となったと、26日に国営放送で報道された。 エジプトは、アジアを除く世界で最も鳥インフルエンザの感染が深刻となっており、最近の数週間に患者数が増加している。この男児と女児はナイルデルタ地帯の Sharkiya 県内の別々の地域に住んでいた。いずれもウイルスの感染のあった鳥類との接触後に発病した。H5N1 鳥インフルエンザ Aウイルスが、 ヒトに感染することはまれであるが、専門家らは、パンデミックにつながる、ヒトの間での感染が容易となる変異がおきることに懸念を抱いている。... エジ プトに家禽が多く飼われていることと、これまでの世界での発生経過など。
地図 the governorates of Egypt showing the location of Sharkiya governorate (at no. 23)
● インフルエンザ A(H1N1) (5件)
PRO/AH/EDR> Influenza A (H1N1) - worldwide (48): case counts
Archive Number: 20090527.1972
[1] WHO - global update (06:00 GMT)
[2] PAHO - Americas regional update (18:00 GMT-4)
[3] Mexico - MOH update (09:00 GMT-4)
[4] News briefs: Tue 26 May 2009
PRO/AH/EDR> Influenza A (H1N1) - worldwide (47): China, epidemiology
Archive Number: 20090526.1962
投稿者:中・China Animal Health and Epidemiology Center、Ji-Ming Chen, PhD 、2009年5月26日
2009年 5月11日から25日の間に、中国本土で 12例のヒトのインフルエンザ A(H1N1) 症例が報告されている。China CDC のオリジナルの報告では、以下のような疫学上の特徴が示されている
1.全て海外からの航空機による輸入例、2.米国発(7例)/カナダ発(4例)/オーストラリア発(1例)、3.北京着(8例)/上海着(2例)/香港着(2例)、4.12例中7例は、感染確認前に中国国内で移動、5.年齢は 2-69才、6.男性10人、女性2人、7.空港での体温スキャンで感染が疑われた症例は2例のみ、8.機内で不快な症状を訴えたのは上記の2例のみで、他の症例は到着の6時間-数日後に不調を訴えた、9.目的空港到着後、感染確定まで1-6日間(平均3.55日)、10.重症例はなく、4人は退院した
データの解析
3. 21日にMelbourneから帰国し、機内で発熱のあった患者は、他国への渡航歴はなく、オーストラリアでも国内感染が発生しているのではないか
4.到着空港で感染が判明したのは12例中2例だけであり、航空機による旅行者による中国本土への輸入感染を阻止することは困難
PRO/AH/EDR> Influenza A (H1N1) - worldwide (46): case counts
Archive Number: 20090526.1960
[1] WHO - global updates (06:00 GMT) [2] PAHO - Americas regional update (18:00 GMT-4)
[3] CDC - USA update (11:00 GMT -4)
[3] CDC - USA update (11:00 GMT -4)
[4] Canada - Public Health Agency update (16:00 GMT-4)
[5] News briefs : Mon 25 May 2009
PRO/AH/EDR> Influenza A (H1N1) - worldwide (45)
Archive Number: 20090525.1951
[1] Swine flu is spreading wider than official data show (update 2)
情報源 Bloomberg News 5月25日
米国内では感染患者 20人のうちの 1人しか公式にカウントされていない。英国では 300倍以上。アジアで最も多く患者を報告している日本は,深刻な合併症はみられないとして学校を再開した ...
Summer disease?,Caribbean honeymoon,Already a pandemic,"Risk of harm"
[2] WHO to consider severity of "sneaky" swine flu
情報源 Associated Press (AP) 5月23日
PRO/AH/EDR> Influenza A (H1N1) - worldwide (44): case counts
Archive Number: 20090525.1945
[1] PAHO - Americas regional update (18:00 GMT-4)
[2] News briefs
● デング熱
PRO/EDR> Dengue/DHF update 2009 (21)
Archive Number: 20090525.1952
[1] Mexico (Jalisco)
[2] Guatemala (Quetzaltenango)
[3] Trinidad & Tobago
[4] Brazil (Bahia)
[5] Argentina (Chaco)
[6] Australia (Queensland)
[7] India (Kerala)
[8] Viet Nam (Ho Chi Minh City)
[9] Viet Nam (south, central)
● ツボカビ Chytrid fungus フィリピン、カエル
PRO/AH> Chytrid fungus, frog - Philippines: (Luzon)
Archive Number: 20090527.1976
情報源:Business Mirror、2009年5月21日
ルソン Luzon の2つの地域内で調査が行われ、両生類のとくにカエルにとっては致死性の真菌が蔓延していることが分かった。ツボカビ chytrid fungus が発見されたことで、当局は警戒を呼びかけている。
● 伝染性サケ貧血 英国
PRO/AH> Infectious salmon anemia - UK (03): Scotland
Archive Number: 20090527.1974
情報源:The Scottish Government, news release 、2009年5月26日
シェットランド Shetland の南西部に設けられていた ISA (infectious salmon anaemia 伝染性サケ貧血) control zone 内で、5か所目となる salmon farm(サケ養魚場)での ISA 発生が確認された。 2009年はじめに感染が確認されたため、養魚場は閉鎖されている。
[Mod.AS− the introduction to chapter 2.1.9. "Infectious Salmon Anaemia" in OIE's (World Organisation for Animal Health) Manual of Diagnostic Tests for Aquatic Animals によると "Infectious salmon anaemia (ISA) is a disease of farmed Atlantic salmon (_Salmo salar_) caused by the orthomyxovirus infectious salmon anaemia virus (ISAV)]
● Triphenyltin、sturgeon チョウザメ 中国
● Triphenyltin、sturgeon チョウザメ 中国
PRO/AH> Triphenyltin, sturgeon - China: (Yangtze R)
Archive Number: 20090527.1973
情報源:Thomson Reuters Foundation AlertNet 、2009年5月25日
中国で広く使われている塗料が長江に流出し、希少な野生の中国チョウザメ sturgeon に奇形を発生し、その個体数減少の容易となっていることが、調査により判明した。the Proceedings of the National Academy of Sciences 誌に掲載された報告によると、調査した研究者は、長江で捕獲される若い(幼い)チョウザメが、かなりの割合で単眼または無眼もし くは骨の奇形があることが分かった。1億4千万年前から地球上に生息する Chinese sturgeon 中国チョウザメは、中国で、第1級保護動物になっている。成長が遅いこの魚類は、錫 tin が含まれる塗料の triphenyltin (TPT トリフェニルスズ) が高度に蓄積される環境にある。この研究者らは、長江の the Three Gorges Dam の下流38 kmにある、the Gezhouba Dam の産卵場から、産卵後 2−3日の Chinese sturgeon larvae(卵)を捕獲し、これを湖北省 Jingzhou 市の研究施設で孵化させたところ、6.3%に骨格の異常が認められ、1.2%が無眼または単眼しかなかった。長江で自然に産卵・孵化する wild Chinese sturgeon 卵にとって、母親から卵に移行する TPT が、大きな脅威をもたらせていると、著者である北京大学の研究者が述べた。TPTは、船体や漁網 の保護目的に広く使用される塗料で、中国では作物の防かび剤としても使用されている。TPT の誘導体も、水田のカタツムリ除去目的に使用されている。以前の調査では、Chinese sturgeon の個体数の漸減は、the Three Gorges Dam and Gezhouba Dam 建設による、産卵数の減少が原因とされていた。
[Mod.TG- Triphenyltin は organotin compound(有機スズ化合物)であるため、多くの種に生殖や発達上の影響を及ぼす可能性がある。このような影響が生じる場合、母親の臓器にとって も、ほとんど毒性レベルに達している。有機スズ化合物は、内分泌器官のほか、眼などの感覚器官にも障害を及ぼす。そのような作用のメカニズムはよく判って いないが、どのような作用が発生するかは良く理解されている。Toxicants は通常、時間および用量依存性である。この研究によると、チョウザメがどの程度の期間曝露していたか明らかにされていないが、おそらくある程度長い期間であったと思われる。dilution is the solution to pollution(希釈こそが汚染の解決法)であることを認識し、the time is long, despite the dose(量にかかわらず、[希釈されるまでの] 時間は長い?)の理論を実行し続ける努力が必要である。この特定の化合物にチョウザメがどれくらい感受性があるか(濃度の問題か?)についても、明らかにされていない]
● 鳥インフルエンザ モンゴル
PRO/AH/EDR> Avian influenza (38): Mongolia (AR) wild birds
Archive Number: 20090527.1971
情報源:People's Daily, Xinhua News Agency report [in Chinese]、2009年5月25日
25 日のモンゴル非常事態省の発表によると、22日に Arkhangai 県 Ogii Nuur Lake で、原因不明のハクチョウの死亡が発生した。調査した結果、モンゴル政府当局は、24日、H5N1 鳥インフルエンザ感染によるものと発表した。 24日、県知事は感染発生地域の禁足令を指示した。
[Mod.AS− モンゴルの野生のハクチョウで報告された HPAI H5N1感染流行は、8日に確認されていた中国・青海省の "wild migratory(種は不明)" での感染流行 [20090518.1869] に続いて発生している。これは、2005年にこの地域で起きた経緯に非常に似ている [20070828.2815]。2005年4−6月の間に、中国青海湖の野鳥の間で HPAI H5N1 感染流行が発生した。当初 bar headed geese (_Anser indicus_) での感染確認であったが、すぐに湖内に群れていた他種の鳥類に感染が拡大し、2005年8月初めにはモンゴル政府当局から Erhel lake (Alag-Ederne county, フブスグル Huvsgel province)の、野生のカモ、ガチョウ、ハクチョウなどの野鳥での感染流行が報告されている。2007年に中国から出された論文によると、2005 年の感染流行中に時期を変え、6種の鳥類から採取されたウイルスの遺伝子塩基配列の解析から、異なる4種類の H5N1 genotypes が存在することが判った。重要なこととして、モンゴル、ロシア、内モンゴルで分離された H5N1ウイルスは、青海湖での感染流行で分離された遺伝型の1つと、遺伝学的に極めて近い関係にあった。筆者が指摘したように、この遺伝型のウイルスは欧州やアフリカにも感染が拡大し、優位性をもつことが示唆されている。Qinghai (China) から Arkhangai (Mongolia) までは、ゆうに 1500km は離れている。現在、中国では2つのタイプのインフルエンザ Aウイルス、すなわち H5N1 高病原性鳥インフルエンザウイルスと、新型でヒトに適応した A(H1N1) ウイルスが共に感染循環していることは、特に中国内の莫大な数のブタ ("mixing vessel 混合容器") を考えると不安に感じられる(20090509.1733)]
参考文献: Yanbing Li, et al. H5N1 avian influenza outbreak in wild birds in western China. J Wildl Dis 2007; 43: S21. Abstract PDF
地図 Arkhangai ("Northern Khangai") は the 21 aimags (provinces) of Mongolia の1つ。国内の中心からやや西に位置し、the Khangai Mountains の北側の傾斜にある
地図 The small Ogii Nuur Lake は県東部の同名の the sum (district) にある
● 原因不明の大量死、ウシ ラオス
PRO/AH> Undiagnosed die-off, bovine - Laos: RFI
Archive Number: 20090526.1961
情報源:Vientiane Times、2009年5月19日
当局者らは、全国的に出血性疾患の感染流行が発生していることから、この疾患により死亡した家畜を、移動・売買・摂取することは避けるよう、国民に注意を呼びかけている。この疾患は、他の家畜動物に容易に感染し、この疾患で死亡した動物を食べたヒトに下痢が起きる可能性がある。死亡した家畜は、少なくとも1-1.5mの深さに死体を埋めて、イヌやブタが掘り返さないようにしなければならない。土をかぶせ、石灰を撒くことが必要だと説明された。... ビエンチャン Vientiane の Xaythany district では、black leg disease の発生も報告されている。この疾患でも出血が認められるが、国内での広がりは少ない。この疾患の症例により、家畜は足が腫れ歩行が困難となる。適時の治療により死亡することはない。過去には発生したこともあるが、現在ラオスで炭疽が発生している可能性は低いと、この当局者は説明している。感染したヒトで最も目立つ症状は、boils on their face or body,であり、感染した肉を食べても発病すると述べた。
[Mod.AS-上記のウシの疾患は、細菌の _Pasteurella multocida を原因とし、この地域には比較的よく見られ るhemorrhagic septicemia (HS 出血性敗血症) が疑われる;Asian serotype (Carter and Heddleston system) は B:2である。アジアの他の多くの国では HS outbreaks は典型的にはモンスーンのシーズン (high humidity and high temperatures) に発生することが多い。しかし、HS は人獣共通感染症ではない; 報告にある、死亡した動物の肉を食べた住民の、顔や身体に腫れものができたことから、他の疾患、特に炭疽も考えられるし、除外診断しなければならない]
[Mod.MHJ- 報告にある outbreaks spread across the country と、家畜の suffer from swollen legs and find it difficult to walk の部分の理解に苦しむ。恐らく、この記者がラオスで長い歴史のある散発性に発生しているが、OIE には報告していない、炭疽の情報と混同しているのではないか。炭疽の報告状況など ...]
[Mod.TD-(報告にある症状に関して)炭疽でも、昆虫の刺咬に似た raised itchy bump に始まり、その後1-2日で水疱となり、さらに炭疽に特徴的な黒色の壊死性部分を伴う、1-3mmの無痛性の潰瘍を形成する場合があることを指摘しておく必要がある。腸炭疽は、消化管の急性炎症を特徴とし、臨床症状として、嘔気、食欲低下、嘔吐、発熱が見られた後、腹痛、吐血、重症下痢などを発症する。呼吸器炭疽の初発症状はかぜに似ているが、次第に重症の呼吸困難からショックに至る]
● 黄熱 ブラジル
PRO/AH/EDR> Yellow fever - South America (30): Brazil (RS,SP)
Archive Number: 20090525.1947
[1] Sao Paulo state
情報源 O Globo [in Portuguese] 5月20日
rural Itapetininga で発見されたサル 1匹の黄熱 yellow fever [virus infection] が確認された ...
[2] Yellow fever [YF] has a new profile
情報源 Jornal da Ciencia [in Portuguese] 5月21日
The Health Ministry is investigating an increased frequency of outbreaks and cases in locations previously considered free of the disease.
● チェリーの病気,Phytoplasmas リトアニア
PRO/PL> Phytoplasmas, cherry - Lithuania: new pathogen (KS)
Archive Number: 20090525.1948
情報源 Plant Disease 2009年5月
原著タイトル First report of a new phytoplasma subgroup,
16SrIII-T, associated with decline disease affecting sweet and sour cherry
trees in Lithuania. Plant Dis 2009; 93(5): 550; DOI: 10.1094/PDIS-93-5-0550B
● ポテトの病気,Golden cyst nematode イラン
PRO/PL> Golden cyst nematode, potato - Iran: 1st rep (HD)
Archive Number: 20090525.1946
情報源 British Society for Plant Pathology, New Disease Reports 2009年5月
原著タイトル First report of a potato cyst nematode,
_Globodera rostochiensis_, on potato, in Iran. BSPP New Disease Reports 2009 (Feb-Aug); 19]