2009年6月13日

Fenthion 中毒 オーストラリア、鳥類 [動物の疾患のみ]

● Fenthion 中毒 オーストラリア、鳥類
PRO/AH/EDR> Fenthion poisoning, avian - Australia: (WA)
Archive Number: 20090613.2196
 情報源 Times Online、2009年6月1日
Western Australia西オーストラリア州では、空から死亡した鳥類が降ってくることが、いつもの珍事となりつつある。200羽以上のibisesトキ, ravens, ducks, gulls と1羽のpelicanが、パースPerth近郊で死亡したり、けいれんしていたりするのが発見され、大量中毒の不安が広がっている。この発見は、わずか数kmしか離れていない場所で1年足らず前に、200羽のカモメが死亡し原因が分かっていない事件や、2年前の炭酸鉛による中毒で沿岸部エスペランスEsperance の空一帯で数千羽のトリが落下してきた事件に続く事例となった。この最新の中毒は、殺虫剤のフェンチオンFenthionが原因であり、家庭や産業用に使用され、鳥類にとって非常に毒性が強いことが知られている。環境保全局は、故意あるいは大量投棄についての調査を開始した。5月29日にこれらの鳥類は、パース郊外のヘンダーソンHendersonのゴミ捨て場と砕石場の近くで発見された。... 死亡したトリの剖検により、高濃度のFenthionが発見されたと当局者が説明した。fruit fly (ショウジョウバエ)やaphids(アブラムシ)などの害虫や、weaver birds(?)などの害鳥対策に用いられる、園芸用の有機リン殺虫剤である。イヌのノミ除去やショウジョウバエ駆除のため、家庭用としても売られている。当局は、これほどたくさんの鳥類が死亡するために、どれほどの量の殺虫剤が必要であったか分からないとしている。パースの海岸で鳥類の空から落下が始まったのは2008年7月で、地元産業界への調査が開始されていた。当初、Fenthion中毒は否定されていた。2007年12月、yellow-throated miners, honey eaters and wattle birds(?)など5000羽の鳥類が、Esperanceが輸出港となっていたために、一帯にblowingしていた(吹き出していた)lead carbonate 炭酸鉛によって死亡した。当時の鳥類の死亡に関する調査で、現地の小児や成人において、危険域の高濃度の鉛が血中で確認された。現地のMagellan Metals社は訴追を免れたが、ヒトへの潜在的な危険性は依然として残されている。 
[ModTG- Fenthion の解説]

● 鯉ヘルペスウイルス疾患 米国
PRO/AH/EDR> Koi herpesvirus disease - USA (AZ)
Archive Number: 20090613.2186
 情報源:Arizona Game and Fish Department、2009年6月10日
Lake Mohaveのコイの大量死の原因と考えられるウイルスが確認された。晩春の水温上昇につれコイの被害が発生する可能性のあるKoi herpes virus (KHV 鯉ヘルペスウイルス)感染は、鰓機能に影響を与え、窒息や二次感染につながる。細菌感染の問題もあるものの、検査の結果、コイの大量死の主因がKHVであることが確認された。

● 狂犬病 米国
PRO/AH/EDR> Rabies, skunks - USA: (TX)
Archive Number: 20090613.2187
 情報源:Fort Bend Now 、2009年6月10日
NeedvilleおよびBeasley近郊で、狂犬病 Rabies のスカンクが発見され、動物対策当局は、飼い主たちに対して、ペットへの狂犬病ワクチンを、確実に決められた期日に行うよう呼びかけている。Beasleyの周辺のunincorporated area(空き地?)で発見されたスカンクが、検査の結果狂犬病と診断され、Needville市内でも、別の1匹の狂犬病陽性のスカンクが確認されたことが、10日のコメントで明らかにされた。このほかの詳しい情報は得られていない。
[Mod.TG- 狂犬病の検査が行われた動物は、おそらく死亡していたものと思われる。ウシやウマも含めた狂犬病ワクチン接種を勧める]

● 水疱性口内炎 米国、ウマ
PRO/AH/EDR> Vesicular stomatitis, equine - USA: (TX)
Archive Number: 20090613.2188
 情報源:Texas Animal Health Commission News Release、2009年6月12日
テキサスTexas州最南端のStarr Countyのウマ1頭が、2009年の国内初のvesicular stomatitis (VS 水疱性口内炎) 症例となった。VSは散発性のウイルスで、米国に地方病感染している。水疱、皮膚病変や壊死などが、感受性のある家畜(ウマ、ウシ、ヒツジ、ブタ、シカなど)の鼻口部、舌、乳房で認められる。最新の感染流行は2006年で、ワイオミングWyoming州に限定され、ウマ17頭と12頭のウシでウイルスが確認された。

● 原因不明の死亡、家畜 サウジアラビア
PRO/AH/EDR> Undiagnosed deaths, livestock - Saudi Arabia: RFI
Archive Number: 20090613.2191
 情報源:Saudi Gazette、2009年6月13日
Dhulamの町の農業当局は、12日の4頭のヒツジと2頭のラクダの死亡に続く、大麦barley と berseem [Egyptian clover] の摂食が原因と見られるウシの死亡報告に対し、懸念を強めている。Makkahマッカの東のこの町で、このほかにも4頭のヒツジが発病したことが報告されている。ウシの所有者によると、先週[1-5日の週]、飼育していたラクダのうちの2頭が発病したが、農業省は検体を採取することなく、通常の検査を行っただけであった。農業当局の責任者は、動物と飼料のいずれの検体も検査解析に回され、現在も原因不明の疾患の原因調査に努めていると述べた。ラクダの死因は敗血症か炎症によるものとの獣医師の発言を引用し、感染性(伝染性)はないと説明した。 
[Mod.AS- 飼料に関係する中毒が原因と推察する根拠が示されることが望まれる。このかなり小さな、ローカルな出来事を採用したのは、これまでにも、サウジアラビアの動物の飼料の管理に改善が必要とされる事例が経験されているからである。2007年のサウジアラビアでは、このときも当初は少数の"mysterious" casesとされていた、大規模な家畜の中毒が発生している] 

● アフリカ豚熱(コレラ)ナイジェリア
PRO/AH> African swine fever - Nigeria (02): (DE)
Archive Number: 20090613.2194
 投稿者:南ア・University of Pretoria、Mary-Louise Penrith、2009年6月13日
ASFの原因ウイルスは、(かなり前からその可能性が論議されてきたが)iridovirusではない。ieidovirusに含めないと決定されて以来、名前のない分類されない状態にあったが、2000年にAsfivirusと命名され、唯一の Asfarviridae科Asfivirus属ウイルスとされた(Dixon LK, Costa JV, Escribano JM, Rock DL, Vinuela E, Wilkinson PJ 2000 Family Asfarviridae. Summers Academic Press, San Diego)。これまで知られている唯一のDNAアルボウイルスである独自性が重要視され、どのインフルエンザウイルスともいかなる親和性もない、として除外されることにつながったものと思われる。

● ウシ結核 米国(2件)
PRO/AH/EDR> Bovine tuberculosis - USA (04): (TX) conf.
Archive Number: 20090613.2195
 情報源:Texas Animal Health Commission News Release 、2009年6月13日
Cattle tuberculosis (TB 牛結核) が、西部テキサスTexas州西部の酪農場で確認されている。この農場は、販売前に行われるTB検査で、群れのウシの一部が陽性となったため、2009年4月以降、隔離処置が行われている。確定診断が行われたのは、アイオワIowa州エームズAmesのNational Veterinary Services Laboratory (NVSL 国立獣医学検査所)で、検査陽性となったウシの剖検組織から、牛結核菌_M. bovis_が培養された。

PRO/AH/EDR> Bovine tuberculosis - USA (05): (NE)
Archive Number: 20090613.2198
 情報源:Kansas City.com 、2009年6月11日
bovine tuberculosis (TB 牛結核)に対する懸念から、北西部ネブラスカNebraska州の約15000頭の成牛からなる32の群れが隔離されていると、11日に当局者が明らかにした。牛結核の調査によって確認されたのは、1つのRock County herdのうちの2頭だけであったが、他の31の群れも隔離されることとなった。

● 東部ウマ脳炎 米国、ウマ 
PRO/AH/EDR> Eastern equine encephalitis, equine - USA: (GA)
Archive Number: 20090613.2197
 情報源:WSAV Television 、2009年6月11日
Long Countyの動物2頭がEastern equine encephalitis (EEE 東部馬脳炎)と診断され、the Coastal Empireのウマのオーナーらに対して注意が呼びかけられている。当局は、この2頭は別々の農場のウマで、安楽死させられたことを明らかにした。サバナSavannahにあるNorwood Stablesは年間を通じて20-30頭のウマの世話をしている。共同オーナーは、EEEなどの疾患に対して、特に注意していたと述べた。年に2回の蚊族媒介性疾患に対するワクチン接種を受けさせていたと話した。厩舎への受け入れ時には全てのウマの健康診査を行っていたとも述べた。.