インフルエンザパンデミック (H1N1)2009 ワクチン,養豚場職員,origins
● インフルエンザパンデミック (H1N1)2009(4件)
PRO> Influenza pandemic (H1N1) 2009 (10): vaccine
Archive Number: 20090720.2577
[1] 皮内ワクチン接種
投稿者:蘭・Central Veterinary Institute of Wageningen UR、Aldo Dekker、2009年7月20日
intradermal vaccination はワクチンの量が限られている場合は非常に良い方法だと思われる。最近、口蹄疫ワクチンについて同じような研究結果を報告し た。全量を筋肉注射したときの中和抗体反応に比べ、1/10量の皮内注射後に見られる中和抗体反応は低いものの、challenge (感染実験?) に対す る防御効果は同じであった。中和抗体反応に関連するウイルス排泄量のデータを統計学的に解析すると、皮内ワクチン接種ブタは、筋肉注射によりワクチンを接種されたブタよりも、ウイルス排泄を protect (阻止する) のに必要な中和抗体反応が少なくてよいことが判った。従って protection の相互関連性における基準 [?] は、ワクチンの接種ルートによって異なる可能性がある(2009 Intradermal vaccination of pigs against FMD with 1/10 dose results in comparable vaccine efficacy as intramuscular vaccination with a full dose. Vaccine 27; 1272-1278)。
各国政府は、ワクチンだけでなく皮内接種用の器材も調達することを提案する。できれば needle-less が望ましい。
[2] ワクチン投与(出荷?)
情報源:The London Free Press, ex The Canadian Press 、2009年7月20日
2009 年秋に開始されるであろう豚インフルエンザワクチンの一斉接種計画を各国政府および関係当局が準備する中、一連の革新的なワクチンの試みの時期が近づきつつある (in the offing)。トライアルの結果は、卵アレルギーのある人にもパンデミックや季節性インフルエンザワクチンを提供できるか、パンデミックおよび季節性インフルエンザワクチン接種を同時行って良いか、ある会社のワクチンに他社の効果を高める成分であるアジュバントをつけて接種できるか、などに依存すると考えられる。ワクチンの製造メーカーは、これらの疑問に回答するために必要な手のかかる研究を引き受けられないか、もしくは引き受けようとしないかのどちらかである。代わりに各国政府当局が資金援助を行うことになるだろう。米国国立アレルギー感染症研究所のような組織の目的は、ワクチン当局者らの解決のための知識の間隙を埋めることにあると感染症の専門家が述べた。23日、米国食品医薬品局のワクチンと関連する生物学的製剤の諮問委員会のパンデミックワクチンに関する臨床トライアルについての会議がワシントン Washington で招集される際に、これらの優先事項の一部が公表されることになっている。ワクチン製造メーカーは,規制当局や接種希望者にワクチンの安全性とブタ由来H1N1ウイルスであるパンデミックウイルスに対する防御効果を保証するための基礎研究を行うことになる。しかし、重要な疑問はほかにも沢山ある。実際、時間的制約がある中、全てに取り組むには項目が多すぎる(リストが長すぎる)。そこで計画者と規制当局者らが過去数週間に渡って討論を重ね、優先事項の絞り込みを行った。米国については、どの研究が続けられ、どれがカットされるかはまだはっきりしていない。しかし、この専門家の施設はパンデミックワクチンと季節性インフルエンザとの同時接種が可能であるかについて,研究を進めることにゴーサインを出した。すでにパンデミックワクチンの準備が完了しているなら、同時接種はパンデミックワクチンの delivery をより容易にするかも知れない。しかし 2種類の異なる H1N1ウイルスに対する防御ワクチンを接種することは、1種類あるいは両方の H1N1ウイルスに対する反応を弱め、実際には接種が無駄にならないだろうか? 免疫学者としては、あなたがしようとしていることで問題は起きないと思うが、あなたには判らないと説明した。同時に 2種類の異なる H1N1抗原が提示されることで、抗原の競合が起きるだろうか? 一方でわれわれが驚くような結果となることもあり、同時に接種することでいずれに対する反応も高まる可能性もあると述べた。カナダでは様々な計画があり、卵アレルギーの人にも卵で製造したワクチンを含むインフルエンザ予防接種が可能かどうかのテストが行われている。現在は安全でないとされ行われていない。複数の生産者らは細胞培養によるワクチン株ウイルスの増殖に変えつつあり、将来的に問題が解消される可能性もある。しかし現時点では、卵に依存する生産が世界のインフルエンザワクチン生産の大部分を占めている。カナダ国内のインフルエンザワクチンの全供給量が、卵に依存するワクチンとなる予定である。ハリファクス Halifax の Dalhousie University のワクチン学者は、新たに設立された政府出資の研究ネットワークは、卵アレルギーの人へのインフルエンザワクチン接種が安全でないとの仮説の検証研究に、倫理的承認を与えられることを願っている。本当のリスクが何であるかを基礎から見極め、非常に注意深く個別に接種することがゴールで ある。
[Mod.CPー 様々な製薬メーカーにより製造される、まだ評価の定まっていないワクチンの the logistics of delivering(出荷の手配?) は膨大である。もし製品ごとに力価が異なるとすれば、一部のワクチンは同じ効果を得るために 1回の接種量がより多 く必要となる可能性もある。ワクチンの皮内接種の可能性を模索し供給量を節約することには、確かに合理性はある。さらにインフルエンザパンデミック (H1N1)2009 ウイルス感染が比較的軽症であることで、十分検査されていない製品による有害事象はすぐに明らかにされるだろう]
PRO/AH/EDR> Influenza pandemic (H1N1) 2009 (09): UK, pig stockman
Archive Number: 20090718.2559
情報源:The The times newspaper, online 、2009年7月18日
今週、養豚場の作業員としては初めてとなる豚インフルエンザウイルス [すなわち influenza pandemic (H1N1) 2009 virus] 感染者が確認された。この The South West 出身の stockman (牧畜業従事者)は、大規模養豚場に勤務していた。他の職員や農場のブタでは H1N1ウイルスは確認されていない。ブタの群れでのインフルエンザ感染拡大に備え、獣医学専門家らは養豚業界と協力し作業標準の遵守に努めている。豚インフルエンザに感染して治癒したブタの肉やベーコン・ハムを食べても、きちんと調理されていればヒトの健康に対する影響はない。インフルエンザに感染したブタはすべて隔離され、症状が消えてから 7日間経過したものでなければ食品として流通することはない。処分場でも獣医学的検査が行われており、病気のブタは除外されている。豚インフルエンザに感染したブタが処分される予定はないが、ブタ同士だけでなく、ブタからヒトへの感染も起こりやすいことが知られている。
[Mod.CP- この記事では、大規模養豚場の従業員1名がインフルエンザパンデミック (H1N1)2009ウイルスに感染したことを報告している。この従業員が世話をしているブタに、現在または過去に同ウイルスの感染させたのかどうかについては、はっきりしないし、この従業員がブタもしくは他の従業員から感染したのか、ブタに感染伝播させていないのかどうかを示唆する記述もない。英国の各地でヒトでの感染者が急増していることから考えれば、おそらく、農場以外の場所で他のヒトから感染したのだろう。カナダの1群のブタが当初、養豚場職員から感染したと考えられていたが、その後に否定され、アウトブレイクの感染源は今も分かっていない。SENASA [The National Service of Health and Agrifood Quality of Argentina] 当局は、7月初め、ブエノスアイレス州の養豚場職員が、飼育されているブタにこの新型ウイルスを感染させた疑いがあると見ている(20090718.255)。これまでの作業員からブタ(あるいはその逆)の感染については、状況証拠しかない。明らかな双方向のインフルエンザパンデミック (H1N1)2009ウイルス感染が確認されたことはない]
[Mod.JW- 十分に調理されたものであれば、パンデミック H1N12009ウイルスに感染した病気のブタの肉を食べても危険ではないとする一方で、処分される前の 7日間に症状がないことが義務付けられているのは矛盾しているように思われる。通常の H1N1豚インフルエンザウイルス感染の発病したブタの処分については、どのようなルールがあるのだろうか]
PRO/AH> Influenza pandemic (H1N1) 2009 (08): pandemic origins 20090718.2559
投稿者:シンガポール・Dr Julian W Tang PhD, MRCP, FRCPath、2009年7月18日
20090715.2527 について
Smith et al が行った進化モデルと限られた入手可能な塩基配列を用いた仮説にもとづく系統発生解析に限界があることはよく知られており、この分野の研究者らも認めている - 問題の時期に関わる病原体の、全ての検体や塩基配列を入手し解析することはほとんど不可能である。しかし(検体や塩基配列に)欠失があることは悪い面ばかりではない。1918インフルエンザウイルスの特徴の解析で、Taubenberger らがおよそ 2-4000万人が死亡したとされるウイルスについて解析を行ったときの塩基配列の数は限定されていた。したがって、得られた 1918ウイルスの塩基配列が少数であっても、特定の純粋な H1N1鳥インフルエンザウイルスによる少数の患者を代表していると主張することもできる(現在では圧倒的に感染拡大した H1N1/2009 の世界的パンデミックの中の、比較的少数の H5N1鳥インフルエンザ感染例のように)。1918年以前のインフルエンザウイルスの塩基配列は入手されたことがないが、12年間の鳥インフルエンザの経験で種の壁を越えてヒトの間で効率的な感染が起きたことがないことから類推すれば、純粋な鳥インフルエンザウイルスが 1918パンデミックで見られたような高度の感染伝播性を有してヒトの間に飛び込んできた可能性は低いと考えられる(Smith et al. は、プレパンデミックウイルスの複数の遺伝子構成部分が、パンデミックウイルス発現の 2-15年も前から感染循環していたことを示唆している)。
PRO/AH/EDR> Influenza pandemic (H1N1) 2009 (07): Argentina, swine, alert 20090718.2557
情報源:Buenos Aires Herald 、2009年7月17日
少なくとも1つのブタの集団で the new H1N1 flu virus が確認されたことを受け、政府当局は全国に動物衛生上の非常事態を宣言した。南半球の冬の期間中に、南米にあるこの国で 137人が同じインフルエンザに感染して死亡しており、学校は閉鎖され、感染伝播防止のため国民は集会を控えるよう呼びかけられている。緊急対策として、養豚場と処分場の検査を増やし早期発見に努めると当局者は話した。当局は 7月初めに、ブエノスアイレス Buenos Aires 州の養豚場の従業員が新型ウイルスをブタに感染させたと見られる,と述べた。17日の会見では第1例目の報告にとどめられていたが、新たなブタの集団のウイルス検査が陽性であることが判明した。
[Mod.TG- 記事によると H1N1インフルエンザウイルスがブタの集団内で確認された。ブタのサーベイランスも強化されている。作業員がブタに感染させたと見られている。どのような疫学行動が行われたかは明らかにされていない。ヒトにおいても感染が確定されているかもわからない。ヒトからブタに感染が伝播した可能性の推察から、この問題をほのめかしている。いずれにしても、これらの事象に関する証拠は記事の中には確認できない。1日に OIE に対してブタのウイルス確認が報告されているにもかかわらず、16日後の今になってニュースに取り上げられ非常事態が宣言されている。この非常事態宣言は、注意喚起のための宣言と考えられる]
地図 the location of Argentina
◎ ロッキー山紅斑熱 米国
PRO/EDR> Rocky Mountain spotted fever - USA: (TN)
Archive Number: 20090720.2576
情報源:USA Today、2009年7月18日
2009年夏、ロッキー山紅斑熱 Rocky Mountain spotted fever の患者が、2008年の同時期を超える勢いで増えている。テネシー Tennessee 州保健当局は、2009年上半期にこのダニ媒介性の病気と診断された患者は 65人であり、2008年の 46人から増加したと発表した。バンダービルト Vanderbilt University 小児病院の医師の話として、同院で 2人の感染による死者も発生したことが伝えられた。これまでにも死者は発生していたが、1年間に 2人も発生したことは異常事態と同医師は話している。またこの夏、より多数のより重症例が病院を受診しているという。保護者に対して、こどものダニにつ いて定期的にチェックし、発熱、頭痛、ときに発疹などの症状が見られた場合は、医師に相談するよう勧められている。
[Mod.LL− リケッチアによる感染症は、早期診断こそが有病率と致死率低下にとって最も重要である。米中西部のように、この疾患の多い地方ではとくに大事である。この患者の臨床経過は明らかにされていない。 病原体(リケッチア)を保有するメスのダニが、草むらやイヌから直接または間接的に通りすがりのヒトに移動した後、通常は身体の下の方(地面に近い)から進んで行き、適当な皮膚のある場所を探して衣服に潜り込んだあと、密着して血を吸い始める(白い服を着るとダニが動き回るのを見つけやすい)。付着後に移動してリケッチア病原体を感染伝播するまでに、24時間という長い時間がかかることが多い。このため、1日 1−2回のダニチェックと除去をおこなえば、感染伝播を最小限に抑えることができる。頭髪やひげなどの有毛部分に付いたダニは探すのに苦労する。ダニ曝露後の潜伏期間は、ダニがいなくなったあとのおよそ 1週間後である。臨床症状は非特異的で,発熱、筋肉痛、頭痛などがある(ただし、頭痛は quite severe と表される[ほど激しい])。発疹は 3病日から始まり、最初は手首や足首の丘疹性で、その後手掌や足の裏のほか体幹近位にも広がる皮下出血や紫斑となる。紫斑が見られるのはたいてい 6病日以降である。発疹出現のはじめの 2日間かそれ以前に(通常はテトラサイクリン tetracycline による)治療が開始されさえすれば、実際の致死率はかなり低い。春夏に地方病感染地域の住民でこれらの症状に一致する患者を見たら、たとえダニ刺咬が認められなくても常にリケッチア症に対する経験的治療を開始すべきである]
● コレラ パキスタン,インド,ネパール,アンゴラ,ケニア
PRO/EDR> Cholera, diarrhea & dysentery update 2009 (19) 20090720.2575
パキスタン(首都、北西辺境州)
イスラマバード Islamabad の National Institute of Health (NIH 国立保健研究所) は、首都 the federal capital 地域および Mardan, Nowshera, and Charsadda [North-West Frontier Province 北西辺境州] に設立された internally displaced persons (IDPs 国内難民) キャンプ内で、コレラの原因菌である _Vibrio cholerae_(コレラ菌)を確認した。NIH の信頼できる情報筋によると、最近コレラ菌の検査を受けた患者の1名が陽性であったことが明らかになった。Islamabad の患者で治療中であるとされている。Mardan, Nowshera, and Charsadda の難民キャンプでも複数の患者が陽性となっていると述べた。コレラなどの胃腸感染についての住民への啓蒙が十分でなく、感染拡大の防止は困難と多くの専門家が考えている。今も、河川、湖、井戸などの飲料水源が、汚水により汚染される状態が続いており、コレラを含めた消化管に感染しやすい状況が生まれている。
インド
情報源:The Times of India (TNN) 、2009年7月20日
ムンバイ市内で、小児 2人を含む 3人のコレラ検査が陽性となっている。しかし当局は 19日、3人のうちでコレラ感染があったのは 1人のみであり、Chinchpokhli の感染症専門病院に移送されたと話している。他の患者はただの急性胃腸炎であると、当局の疫学部門の責任者は説明し、GT病院での検査では陽性となった3人だが、この検査はコレラを特異的に証明する培養検査ではなかったと述べた。培養検査はコレラ診断の the gold standard と考えられている。1人は重症となっている、2人のコレラ患者面会した Colaba の議員は、ありとあらゆる感染拡大防止策を行っていると述べた。
地図 Mumbai (Bombay)、the southern city island
[2] 西ベンガル、下痢症
情報源:OneIndia, Asia New International (ANI) report 、2009年7月18日
West Bengal 州の複数の地域住民らは、5月のサイクロン Aila 後の影響に耐えている中、今度は下痢症に苦しめられている。水系感染症が、5月25日のサイクロンの被害を受けた 680万人の間に広がっている。これまでに下痢症による死者は 28人に上り、85000人の下痢症患者が州全域から報告されている。North 24 Parganas [administrative unit] および South 24 Parganas district では、きれいな飲料水を求めることが困難になっている。サイクロンの後、全ての tube-wells(井戸水の管)が水没し、住民らには gastronomic problems(食事の問題)が発生したと Ghoshpur の住民が証言した。
[3] パンジャブ (Punjab)
情報源:The Indian Express 、2009年7月13日
13日、Dera Bassi のコレラ症状のある患者数は、合計 300 mark(?) を超えた.
ネパール (中西部) 下痢症、死亡
情報源:UN Office for the Coordination of Humanitarian Affairs (OCHA), ReliefWeb 、2009年7月13日
ハイライト 5月1日から7月12日までの間の Jajarkot District において、96例の下痢関連死を確認した。Rukum District の 19人の下痢関連死亡と、Dailekh District の2人の死亡について現在調査中
状況の総括
1.山岳地帯の the Mid Western Region で下痢症流行、とくに Jajarkot and Rukum Districts
2.Jajarkot District で最悪の被害が発生しており、現地の医療従事者らによると、sanitation and hygiene の悪さが原因。
3.Rukum, Dailekh, Salyan, and Dolpa Districts からも下痢症の報告あり
4.交通の利便性の悪さが医療支援を阻んでいることなど.
アンゴラ
情報源:Angola Press Agency (Angop) 、2009年7月15日
2009年上半期に全国で 35人が死亡したコレラによる患者 1250人を衛生当局が報告した。15日に明らかになった。the National Health Department からの疫学データによる数字である。コレラ患者の数は急速に減少している。2008年同時期(患者5000人)の死者数は125人であった。
ケニア (Eastern Province)
ケニア (Eastern Province)
情報源:Kenya Broadcasting Corporation (KBC) 、2009年7月12日
Isiolo, Eastern Province において、コレラと見られる死者 2人が発生した。35才と80才の男性2名は、IsioloとImenti North districts との州境に近い、Quarry Kuu village に自宅があった。患者らは以前からひどい胃痛と嘔吐、下痢を訴えていた。同じ村の小児4人も同じ症状で病院に急送され、1人が入院となり、3才から7才までの他の小児らは治療を受けて自宅に戻った。
2009年3月以降、Isiolo 地区でコレラ感染により 20人以上が死亡している。
● デング熱 スリランカ,ミャンマー,
PRO/EDR> Dengue/DHF update 2009 (29) 20090720.2574
スリランカ
情報源:Xinhua News Agency 、2009年7月18日
スリランカ国内で、デング熱 Dengue による死者が180人に達し、患者数は18万030人の報告があったことが、18日保健省疫学局当局者から発表された。最も患者報告が多かったのは、7005人が感染した6月であった。2008年1年間の死者85人・患者数4156人から飛躍的に増加した。学生などの若年者を中心に、全国的にデング熱ウイルスの被害が発生している。
ミャンマー(ザガイン)
情報源:Mizzima News 、2009年7月17日
ビルマ北西部の、インドとの国境に近いザガイン Sagaing Division の Kalemyo の町で、蚊族媒介性のウイルス性疾患であるデング熱により、少なくとも 10人の小児が死亡し、多数の感染者が出ていることが、プライベートクリニックの関係者の発言で明らかになった。この病院の病棟は dengue haemorrhagic fever [DHF デング出血熱] の患者で一杯だと話した。6月はじめに明らかになった Kalemyo のデング熱感染流行は、それ以後も続いている。西部 Chin 州との国境にある Kalemyo では、モンスーンのシーズンには、デング熱が頻繁に発生する (common)。マラリアや腸チフスによる多数の死者が、毎年あとを絶たないと、住民らが嘆いた。
地図 Myanmar
● 豚コレラ(豚熱)リトアニア(2件)
PRO/AH> Classical swine fever - Lithuania (04): (PA), sequencing results 20090720.2573
投稿者:デンマーク、Ase Uttenthal、2009年7月20日
2009年7月13日、ハノーバー Hannover にある,classical swine fever virus(CSFV 豚熱)の欧州基準検査機関 the EU Central Reference Laboratory (CRL) ・デンマーク国立豚熱標準研究所から、塩基配列の詳細に関する情報が寄せられた。EU 圏内に存在する CSFV に関する詳細な情報のほとんどを 1か所に集積させる目的で行われている。the CRL CSF virus database および the Genetic Typing Module を用いて解析したところ、the 5'NTR, E2, and NS5B sequences から、the CSF virus は genotype 2.1 であることが判明した。データベースに蓄えられた塩基配列情報と比較したところ、このリトアニアの genotype 2.1 は、これまでに提出されたいずれの遺伝子配列とも異なっていた。さらに疫学的調査を進め、導入に関するより詳しい情報が判明することが望まれる。
PRO/AH/EDR> Classical swine fever - Lithuania (03): (PA), EU report
Archive Number: 20090719.2569
[1] Presentation of the Danish delegation on the actions taken in Denmark
in relation with the detection of CSF in Lithuania
情報源 EU Standing Committee on the Food Chain and Animal Health (SCFCAH), Section Animal Health & Animal Welfare, Presentations in a meeting of 14 Jul 2009, Brussels, Danish presentation 7月17日
Conclusions:
1. No clinical signs of disease in the 2 Danish contact farms
2. No indication of CSF in 2009 in both farms based on laboratory tests
3. No pre-history of abnormal disease problems in 2009 in both farms
4. No wild boars in Denmark
5. The 2 Danish pig farms have no direct connection to the CSF
outbreak in Lithuania.
[2] CSF in Lithuania - presentation by the State Food and Veterinary Service [SFVS] of the Republic of Lithuania
情報源 EU Standing Committee on the Food Chain and Animal Health
(SCFCAH), Section Animal Health & Animal Welfare, Presentations in a meeting of 14 Jul 2009, Brussels, Lithuanian presentation 7月17日
a. Infected farm data
b. Chronology
c. CSF surveillance in the area
d. Actions taken
e. Genotyping of the virus performed in the National Food and
Veterinary Risk Assessment Institute.
● トウモロコシの病気,真菌性疾患 米国
PRO/PL> Fungal diseases, maize - USA 20090720.2572
[1] Eyespot, grey leaf spot - アイオワ Iowa, ネブラスカ Nebraska
情報源: Wallaces Farmer、2009年7月18日
[2] Crazy top - アイオワ Iowa
情報源: Wallaces Farmer 、2009年7月14日
[3] Grey leaf spot - カンザス Kansas
情報源: Southwest Farm Press 、2009年7月16日
[Mod.DHA− Eyespot of maize は真菌の_Kabatiella zeae_、grey leaf spot は _Cercospora zeae-maydis_、crazy top は_Sclerophthora macrospora_を、それぞれ原因菌とする]
● ブドウの病気,Downy mildew キプロス
PRO/PL> Downy mildew, grapevine - Cyprus: (PA) 20090720.2571
情報源:Cyprus Mail/SundayMail 、2009年7月19日
パフォス Paphos のブドウが、急速に拡大するタイプの mildew 流行により被害を受けている。Laona [Plateau 高原] の白ブドウを中心に広範囲に被害が広がっている。この病気は広く downy mildew べと病と呼ばれている
[Mod.DHA− Downy mildew on grapevine の病原体は真菌の _Plasmopara viticola_ である]
● カンキツグリーニング病 Huanglongbing メキシコ
PRO/PL> Huanglongbing, citrus - Mexico: 1st rep (YU) 20090720.2570
情報源:North American Plant Protection Organisation (NAPPO) Phytosanitary Alert System、2009年7月8日
ユカタン Yucatan 州の "Prevention campaign against the introduction of citrus quarantine pests(柑橘類検疫対象病原体侵入防止キャンペーン)" の活動の中で、Tizimin 市において the citrus psyllid [=柑橘類のキジラミ] (_Diaphorina citri_) の発生が確認された
[Mod.DHA− Huanglongbing (HLB, citrus greening とも呼ばれる) は、柑橘類作物の葉や果実に発生する最も被害の甚大な疾患の1つで、北米では師管選択性に生息する細菌の _Candidatus_ Liberibacter asiaticus を病原菌とし、そのベクターは the Asian citrus psyllid (_Diaphorina citri_) であるが、移植や種子を通じて感染が広がることもある。このベクターは、柑橘類とその近縁種だけに寄生するため、この疾患もこの種の作物だけに限って発生する。他の地域では、このほかの 2種類の _Ca._ L. (africanus and americanus) による HLB が発生している]
● サケ伝染性貧血 チリ 由来
PRO/AH> Infectious salmon anemia - Chile (02): origin
Archive Number: 20090719.2568
投稿者 加・University of Prince Edward Island,Dr. Fred Kibenge, BVM, PhD, DACVM 7月18日
最近 Virology Journal に投稿し,チリで現在発生中のサケ伝染性貧血 the infectious salmon anaemia (ISA) virus (ISAV) アウトブレイクの原因ウイルスは,2007年6月の初めてのアウトブレイク報告以前に,ノルウェーから持ち込まれ,チリの大規模なサケ養殖業界 the huge Chilean Atlantic salmon industry の中で 10年間以上検知されないまま感染循環が続いていた可能性があると報告した ...
PRO/AH/EDR> Eastern equine encephalitis, equine - USA (06): (TX) 20090718.2558
情報源:Texas Animal health Commission, press release 、2009年7月17日
East Texas テキサス州東部の Jasper CountyとNewton County の農場で各 1頭の計 2頭のウマが、eastern equine encephalitis (EEE 東部ウマ脳炎) で死亡した。EEE はヒトにも感染する可能性があり、脳炎の原因となる。蚊族により感染が広がり、ヒトや動物は刺咬を避けることによる曝露対策が必要である。
[Mod.TG- ジョージア Gerogia 州およびカナダでも EEE が報告されている]
地図 the location of Texas