2010年7月10日-11日

アフラトキシン タンザニア

● アフラトキシン、イヌ タンザニア
PRO/AH/EDR> Aflatoxin, canine - Tanzania 20100711.2316
 投稿者: タンザニア・ Vetagro Tanzania, Ltd / Merlino Veterinary Clinic、 Dr. Giuseppe Di Giulio、2010年7月9日
アルーシャ Arusha (Tanzania)では、6月末からこれまでの間に合計45匹のイヌがアフラトキシン Aflatoxin に汚染されたトウモロコシおよびその粉で死亡した; ヒトでの被害は報告されていない。
死後の解剖で、肝臓が黄色に着色し、赤い斑点を伴っていた。トウモロコシの粉を南アフリカに送って検査したところ、アフラトキシンが検出された。調査が開始されていないため、どこで汚染があったか、またなぜヒトの被害が発生しないのかは判っていない。状況は改善され、新たな報告はない。
個人的な疑問として、
1) 数時間,日に当たれば、トキシンは不活化するのではないか
2) 炒ったりすることでも、破壊されるのではないか
[Mod.TG- イヌの pet food の材料として穀物が使用されることが多いため、grain 穀物中のアフラトキシンの被害に遭うことが多い。長期間 (120日以上)、低濃度の aflatoxin に暴露すると、 肝不全や黄疸を生じ、肝機能異常やときに死に至ることもある。食べるのを止めれば回復する。高濃度では急性症状が引き起こされる。Aflatoxin in the grain は、穀物の微細環境 the microclimate が、アスペルギルス_Aspergillus flavus_ もしくは _Aspergillus parasiticus_ の生育に好適となったときに産生される; 同菌が存在するにもかかわらず、アフラトキシンが産生されないこともある。また逆に、菌が検出されなくても、菌の死滅後もアフラトキシンが残留していることもある。穀物を日光に晒しても、穀物をローストしても、アフラトキシンの量は変わらない。アンモニア処理 Ammoniation of the grain によって、 aflatoxin を分解することは可能だが、これにより、反芻動物しか食べることができなくなってしまう。アフラトキシンを特異的に結合する clay product (粘土物質)があるが、アフラトキシンを分解することはできない。単胃動物への使用については、検討の余地があるが、非常に用途が限られた製品であり、粘土なら何でも良いというわけでもない]

● 日本脳炎など インド
PRO/EDR> Japanese encephalitis & other - India (05): (MN Manipur) susp. 
Archive Number: 20100711.2323
 情報源: The Hindu 、2010年7月11日
(Japanese encephalitis JE 日本脳炎によると見られる疾患により) 少なくとも 15人が死亡し、ほか 100人以上が現在治療を受けている。当局によると,死亡原因を特定するために血液検体がアッサム Assam 州ディブルガル Dibrugarh の検査機関などに送付されている。当局は、病院はこの疾患の治療薬である Acyclovir の在庫を数ヶ月前に使い切ったと説明した。デリー Dehli からの空輸の努力が続いている。
[Mod.TY- Manipur 州の JE 疑いの感染流行は現在も続いており、さらに勢いを増しているようである。20100707.2261 に報告されていた死者はわずか 3人だった。ブタは JE virus  の増殖宿主であり、保有宿主の ゴイサギ night herons などの野鳥から、水のあふれた水田に多く発生する _Culex tritaeniorhynchus_ and _Culex vishnui_ groups (イエカ属) を介して感染が広がる。JE ウイルスのベクターである蚊族の _Culex_ を効果的に駆除することは現実的に無理であり、脳炎患者減少のためには、ワクチン接種がより効果的なアプローチと言える。 残念ながら、記事に書かれているような有効な抗ウイルス療法は存在しない(Acyclovir は無効)]
地図 states in India, including Manipur

● カンピロバクター症、病原大腸菌 O157 米国
PRO/AH/EDR> Campylobacteriosis, E. coli O157, unpasteurized goat milk - USA: (CO Colorado) 20100711.2318
[1] 入院中の患者を含む30人が、生のヤギのミルクから感染した
 情報源:: The Denver Channel 、2010年7月9日
州保健当局者は、Longmont の乳業会社の生のヤギのミルクにより、入院中の小児 2名を含む 30人が発病したと発表した。8日 the Billy Goat Dairy の殺菌されていないミルクの検体から Campylobacter_ と大腸菌が検出され、これが健康被害をもたらせた原因であると発表した。6月29日、現地の公衆衛生当局は同社に対し、月極契約の 43か所への生の乳製品配達を停止させた。
[2] ヤギ、ミルク、患者から、カンピロバクターと O 157 が検出された
 投稿者: 米・ Colorado Department of Public Health & Environment、Joyce Knutsen、2010年7月9日
Colorado Department of Public Health & Environment 当局は、ヤギ、ヤギのミルクと患者から、カンピロバクター _Campylobacter jejuni_ および病原大腸菌 O157 _E. coli_ O157:H7 を検出した。一部の患者で、同時感染(重複感染)が認められている。PFGE を含む詳細な検査については、現在進行中である。

● インフルエンザパンデミック (H1N1)
PRO/AH/EDR> Influenza pandemic (H1N1) (50): WHO update 108 20100710.2311
 情報源:World Health Organisation (WHO), CSR, Disease Outbreak News 、2010年7月9日  FORTH
Pandemic (H1N1) 2009 - update 108
4日現在、214以上の国と地域から18311例以上の死亡例を含む新型インフルエンザの確定症例が報告されている。新型インフルエンザの活動性は世界的に低い状態で推移しており、初冬を迎えた南半球の温帯地域でも新型、季節性インフルエンザとも高い活動性はみられていない。ただし、熱帯地域とくに南アジア、東南アジア、カリブ海諸国、アフリカ西部では新型インフルエンザが高い活動性を維持しており、中米のいくつかの 国でも季節性インフルエンザの活動性が増してきている

● 原因不明の死亡、ニホンザル 日本(2件)
PRO/AH> Undiagnosed deaths, macaque monkeys - Japan (03): RFI 20100711.2322
 投稿者: 米・ Allen Lenoir, MD、2010年7月10日
(この病気が) ”ヒトにも感染する恐れのある、エボラ出血熱のような病気ではない” とのコメントがあるが、Ebola Reston についても除外診断されているのだろうか? ヒトにも感染するが、これまで(ヒトで)発病した例は知られていない。
[Mod.AS- 除外診断に Ebola Reston を加えることについては、Mod.TY、Mod.TG らも指摘していた。]

PRO/AH/EDR> Undiagnosed deaths, macaque monkeys - Japan (02): RFI 20100710.2315
Japanese macaques: Many died of a hemorrhagic disease
 投稿者: 米・ Fordham University ・ Dept. of Sociology & Anthropology、Reiko Matsuda Goodwin, PhD、2010年7月10日
10日朝、Yahoo Japan news を見たが、英訳の記事が見当たらないため、翻訳して投稿する
ニホンザル、出血症で大量死=未知の感染症か―愛知・京大研究所 7月9日11時43分配信 時事通信
京都大学霊長類研究所(愛知県犬山市)のニホンザルが原因不明の出血症で大量死していたことが9日、分かった。2008年3月~10年4月に38匹が死に、01年7月~02年7月にも6匹が死んだ。ニホンザル以外のサルやヒトへの感染は確認されておらず、同研究所の副所長は「未知の疾病とみられるが、ニホンザル特有の疾病の可能性が高い」としている。...死んだサルの主な症状は、臓器や鼻粘膜からの出血、暗褐色で泥状の便など。ほとんどの場合、血小板の数がゼロになっていたほか、極度の貧血状態だった...発生場所は研究所の屋内飼育室、屋外放飼場など3カ所に限られており、ニホンザル特有の未知の病原体による感染症の疑いが強いという。発症したサルのほとんどが死んだものの、生き残ったサルもおり、今後は他の研究機関とも連携しながら血液などを分析して原因を調べ、疾病の拡大防止にも努める。
関連項目 20100709.2307

● 東部ウマ脳炎 米国
PRO/AH/EDR> Eastern equine encephalitis - USA: (FL, GA) 20100710.2312
[1] Florida:Collier horse dies from mosquito-borne EEE
 情報源: ABC-7.com 、2010年7月9日
Collier County(Florida州)で、この1か月足らずの間で3頭目となる、 Eastern equine encephalitis (EEE 東部馬脳炎) によるウマの死亡が発生したことが、当局者の話で分かった。ヒトにも感染する恐れがあるため、郡内のすべての住民に注意が呼びかけられている。この EEE による3頭のウマの死亡は、郡内では24年ぶりのことである...
[2] フロリダ : 2頭のウマの感染
 情報源: JC Floridian、2010年7月9日
The Jackson County Health Department 当局は、郡内で2頭のウマの EEE 検査が陽性となったことを確認した。最も新しい感染は、Piney Grove Road(Cottondale. 南西) で発生した。当局が感染検査の結果報告を受けたのは、7日のことである。ヒトへの感染の危険性も高まりつつあり、感染予防のため、住民および旅行者は蚊の刺咬を避けるよう、当局者は注意を呼びかけている...当局が提示する、蚊から身を守るための5つのD (The JCHD "5 D's" for mosquito protection) are the following:
- Dusk and Dawn (黄昏と夜明け) :蚊族のうちの 多くの種類がこの時間に吸血行動をとる
- Dress (着衣): 肌を被う衣服を着用する
- DEET: DEET含有の虫除けを使用する Picaridin, oil of lemon eucalyptus, and IR3535 という代替品もある
- Drainage (排水): 自宅周囲の水たまりを除去(蚊族の産卵場所となる)
[3] Georgia 2頭のウマの EEE 検査陽性
 情報源:The horse.com、2010年7月9日
フロリダ州 the Florida Agriculture and Consumer Services Commissioner が Eastern Equine Encephalitis (EEE) cases 増加についての発表を行ったわずか1週間後の 8日、the Georgia Division of Public Health 当局から、Brooks County の2頭のウマの EEE 検査が陽性であることが確認されたのとの発表があった。これまでのところでは、ジョージア州内で唯一の EEE 報告となっている...
[Mod.TG- 米国東海岸は、EEE シーズンに入っている。ウマの飼育者は、今、必ずワクチン接種とウマ用の忌避剤の使用を是非とも行って欲しい。厩舎内の換気扇を作動させ、小屋やパドックの環境補整を行い、ボウフラの発生を防ぐ必要がある]

● 小反芻獣疫 ブータン
PRO/AH/EDR> Peste des petits ruminants - Bhutan: (CK Chhukha), OIE 20100710.2308
 情報源:OIE WAHID (World Animal Health Information Database) Disease Information 2010; 23(28)、2010年7月
Peste des petits ruminants, Bhutan
感染開始時期 2010年6月22日、初報告
原因ウイルス Peste des petits ruminants(PPR) virus
新たな感染流行
発生地 (BHT_PPR_01) CHPC, Bjabcho, Chhukha, Chhukha 農村
感染した種 Species Goatsヤギ
the tshethar.のため、保護施設に収容されていた動物
Susceptible 74
Cases 27
Deaths 27
Destroyed 0
Slaughtered 0
疫学コメント 不法に持ち込まれた家畜からの感染: tshethar animals (宗教的儀式のために殺されることになっていたところを救われた動物、on 13 April 2010.) 南部の国境の町 Phuntsholing 由来。
[Mod.AS- ブータンで PPR ウイルスが確認されたとしても驚くには当たらない。以前より、インド亜大陸や中央アジアの複数の国々の小型反芻動物の間で感染循環していながら、公式に報告されずにいることは知られており、今後もそのような国からの報告があるであろう]
[Mod.PC- OIE のデータベースでは、バングラデシュもこの疾患の存在を報告しているが、2007年以降数字が上がっていない。インドは 2006年以降毎年、数百頭の感染報告を行っている。チベットも 2006年および 2007年に報告しているが、2007と 2008年はわずか 5件で、その後 2010年6月まで 1件も報告されていない。ネパールからも 2006および 2007年に数百件; 13 in 2008 and 143 in 2009 の報告があった。ミャンマーだけは過去5年間 1例も報告されていない]