2010年8月4日-5日

ラクロス脳炎 米国
食品および飼料中の非ダイオキシン類似 PCB 類 欧州
シアノバクテリア 米国

● ラクロス脳炎 米国
PRO/AH/EDR> La Crosse encephalitis - USA (02): (MN) 20100805.2643
 情報源: La Crosse Tribune、2010年7月31日
Minnesota 州 Caledonia で 6歳の少年が、この地域としては 2010年初の La Crosse 脳炎患者であることが確認された。7月11日にこの蚊族媒介性ウイルス感染症を発症し、入院となった。患者の自宅周辺の芝生や空き瓶で発見された蚊族 [_Aedes_ or _Ochlerotatus_] triseriatus で La Crosse encephalitis [virus; LACV] が確認された。
州内において Houston and Winona counties は [_Ae_] _triseriatus_ の温床となっていると、当局者が説明した。2010年 La Crosse 脳炎のリスクが高まっていると説明されている。La Crosse 地方は史上3番目に降水量が多い夏となり、最悪の脳炎発生状況となる可能性があると言う
[Mod.TY- LACV は the California serogroup of arboviruses(アルボウイルス)の仲間である。(LACV を中心とする)California virus serogroup による神経侵襲性症例の発生分布図 the CDC map によると、主に3つの発生集中地域があることがわかる  
(1) ミネソタ Minnesota 南東部/ウィスコンシン Wisconsin 南西部/イリノイ Illinoisin 北西全域(the unglaciated areas of southeastern)
(2) オハイオ Ohio
(3) バージニア Virginia/West Virginia とノースカロライナ North Carolina の the central Appalachian Mountain areas
米国東部の他の州では患者発生が散らばっている]

● 食品および飼料中の非ダイオキシン類似 PCB 類 欧州
PRO/AH> Non dioxin-like PCBs in food & feed - Europe: surveillance  20100805.2649
 情報源:European Food Safety Authority, EFSA Journal 2010; 8(7):1701 、2010年8月4日
Results of the monitoring of non dioxin-like PCBs in food and feed
要約 
Non dioxin-like polychlorinated biphenyls (NDL-PCBs ダイオキシン非類似性ポリ塩化ビフェニル類) は、環境や人体に蓄積する分解されない有機化合物で、様々な健康被害に関係する。PCBs の製造や流通は、1980年代後半以降すべての先進国で禁止されているが、今も電化製品、建造物用塗料やシーラント、廃棄場などから、PCB が検出されている。2002年に EC は食品と飼料中のダイオキシンおよび PCBs 削減のための行動を開始し、加盟国でのモニターを推奨してきた。1995-2008年の間に18か国で12563件の食品・飼料の調査された。アイスランドとノルウェーは、the 6 indicator NDL-PCBs (# 28, 52, 101, 138, 153, and 180) の詳細な解析を保留している。single congeners に対する検査で、全体の18.8%が、the limit of quantification (LOQ) 以下だったが、食品と飼料の間に大きな違いがあった。最も多かったのは、PCB-153 and PCB-138 だった。食品中、平均の汚染レベルが最も高かったのは魚類および魚肉製品で、ついで卵、ミルクとそれらを使った製品、陸生動物の肉および肉製品の順だった。最も低かったのは、植物由来の食品だった。飼料について...以下、原文参照願います
[Mod.TG-PCB's は皮膚やゴム手袋を通過する。persistent(分解されにくく)かつ変化しにくい。接触や摂取による影響は全身に及び皮膚の発疹や傷、肝臓、甲状腺、胃あるいは臓器不全がおきる可能性もある。欧米の至る所の環境中に高濃度に存在する。遅きに失しているかもしれないが、食品中の PCB's を監視しようという動きがある。どうして 20年前に始められなかったのだろうか]

● シアノバクテリア 米国
PRO/AH/EDR> Cyanobacteria, canine, human - USA: (OH) 
Archive Number: 20100804.2629
 情報源:The Washington Examiner, Associated Press (AP) report、2010年7月30日
オハイオ Ohio 州保健当局者が、州西部の州内最大の内陸湖 Grand Lake St. Marys の toxic water により、胃痛、発疹、しびれを発症した9人について、現在調査を進めている。湖での遊泳後に所有するイヌが死亡した男性は、自身も7月19日の週に入院となった。この43歳の男性は、イヌを水浴させた数日後に四肢のしびれや歩行困難、知覚消失を発症した。disgusting(むっとした)ため湖で泳いではいないと男性の妻が説明した。男性には記憶喪失全身倦怠が今も残っている。イヌがヘドロ sludge まみれになったため、夫と二人でイヌを洗ってやったと話している。
保健当局者によると、2010年夏の初め頃より、州西部にあるこの Grand Lake St. Marys の湖面に toxins を含んだ分厚い green and turquoise slime(緑色のヘドロ)が発生しており、発疹・嘔吐や、肝臓や神経の障害の原因となるばあいもあると説明されている。もはやこの湖は、遊泳、ボート、つり客にとって、安全な場所ではなくなったと述べた。湖岸に多数の魚類の死体が打ち上げられているとの、住民の証言もある。人口約1万人のセリナ Celina 市は、この湖から取水しているが、当局はトキシンを除去し、定期的なモニターを行っているという
写真 cyanobacteria

● サルモネラ感染症 米国、レストラン
PRO/AH/EDR> Salmonellosis, restaurant - USA: (CO Colorado), undercooked eggs Archive Number: 20100805.2653
 情報源: Denver Post 、2010年7月5日
1997年のクリントン大統領主催の the G7 Summit で各国要人が食事した The Fort restaurant(Jefferson County)がサルモネラ菌感染症 salmonella outbreak に関係していたことが、当局により明らかになった。the Jefferson County 保健当局者は、確定診断された8人と感染の疑いのある 20人の患者が、 この the [Rocky Mountain] foothills にある有名レストランでの食事のあと発病したと述べた。
集団発生があったのは7月16-18日の期間で、rattlesnake cakes(卵を使ったガラガラヘビケーキ)が原因と見られている。このレストランは wild game and Old West recipes を得意としている。
recipe for rattlesnake cakes : 1 rattlesnake per person
Crab boil 1 egg Salt & pepper Green onion 2 tbsp oil

● ペスト ペルー
PRO/AH/EDR> Plague - Peru (03): (LL), PAHO 20100805.2652
情報源:PAHO 、2010年8月2日 検疫所 FORTH
(一部抜粋)本年第28週(7/12-7/18)の間に、ペルー保健省は La Libertad 県、Ascope 郡、Chocope 地区で 29歳の肺ペスト Plague の患者が確認され、その後発生した3例の患者でペスト菌感染が確認された。第30週(7/27-8/2)の時点で、17例のペスト患者が確認され、このうちの4例が肺ペスト、12例が腺ペスト、1例が敗血症ペスト患者で死亡した。10種のペスト菌(Y.Pestis)がヒト、げっ歯類、家猫で検出された。以下、対策、ペスト菌とペストの概説、診断法、感染防御手段(挿管、心肺蘇生、気管支鏡、手術や解剖では、飛沫核を防御するように、N95マスクを使用)、推奨事項、各病型の臨床経過など。

● デング熱/デング出血熱
PRO/EDR> Dengue/DHF (40) 20100805.2651
フィリピン
 [1] Philippines (Eastern Visayas)
 [2] Philippines (Northern Mindanao, Negros Occidental)
 [3] Philippines (Cebu City)
マレーシア(Kelantan province)
タイ
 [1] Thailand (5 southern border provinces)
 [2] Thailand (Northeastern province: Surin)
ベトナム Dengue fever on the rise
[Mod.QCN- 2009年比でデング熱患者数が減少しているとの政府保健省の報告では、この記事にあるような、2010年7月の Kon Tum province 省での患者数急増が隠されてしまっている]
米国(フロリダ州)
Wilton Manors の女性1名が29日、7月4日の Key Wes でのバケーションでデング熱に感染したと述べた。the Keys 以外の South Floridian として初めての感染となった [フロリダ Florida 州の数名のデング熱患者は、他の郡における感染患者だった]。この女性は51歳の nursing student であった...
メキシコ
 [1] Mexico (Colima, Tamaulipas, Baja California Sur)
 [2] Mexico (全国)
エルサルバドル
国内のデング熱感染者数が急増している。保健相は対策を発表したが、蚊族発生場所の駆逐が最も重要であると述べた。当局によると、確定患者数は6458人で、DHF99人と死者1人が報告されている。全体的な傾向は2009年に類似しているものの、7月には La Paz, San Salvador y La Libertad.を中心に 27%の増加が認められた
ブラジル
 [1] Brazil (Roraima, dengue type 4 suspected)
 [2] Brazil (Pernambuco)
コートジボワール
5月3日以来、デング熱感染流行により、アビジャン Abidjanで1名が死亡し、10人の患者が報告されていると、象牙海岸の保健省が29日に発表した。死者および感染者の発生はアビジャンだけであった。
[Mod.TY- アフリカからのデング熱の報告がとても少ないので、特に関心が持たれる]

● インフルエンザ パンデミック (H1N1) 季節性インフルエンザウイルスの交代 2009
PRO/AH> Influenza pandemic (H1N1) (61): seasonal strain replacement 2009  20100805.2648
 情報源:Eurosurveillance, Volume 15, Issue 31、2010年8月5日
The impact of pandemic influenza A(H1N1) 2009 virus on seasonal influenza viruses in the Southern Hemisphere, 2009
要約 
2009年冬に南半球の5か所の World Health Organisation National Influenza Centres が収集したデータを元に、南半球の第1波のパンデミック期間中の the circulation of pandemic and seasonal influenza A strains についての検討を行ったところ、the pandemic influenza A(H1N1) 2009 virus によって seasonal influenza A(H1N1) がほとんど駆逐され (significantly displaced)、南半球で感染循環する A(H3N2) viruses への影響はより小さかったことが、動かしがたいものとして証拠づけられた。しかし、季節性インフルエンザ Aウイルス株が完全に置き換わったという事実は the 1st pandemic wave に関しては認められなかった
[Mod.CP- 興味のある読者は、今回の報告に含まれていた地理的データについて、原文参照を勧める...なぜ pandemic influenza viruses が現行の seasonal influenza A subtypes and strains に取って代わるのかについては、今もよくわかっていない。the 2009 southern hemisphere および 2009-2010 northern hemisphere influenza season の双方のデータから、pandemic influenza A(H1N1) 2009 が、2010年の南半球のインフルエンザシーズンにおいて the predominant influenza A strain となることが予想されている。2010年に complete subtype replacement が起きるかどうかについては、今もって明らかではない]

● 脳炎 インド(2件)
PRO/AH/EDR> Undiagnosed encephalitis - India: (GJ) RFI 20100805.2647
 情報源: Ahmedabad Mirror 、2010年8月5日
Gujarat グジャラート州では、新たなウイルス感染流行発生に対する不安が高まっている。州政府当局は4日、脳の浮腫を来す新たな急性ウイルス性脳炎により、17人が死亡したことを明らかにした。3日だけで11人の死者が出たことにショックが広がっている。1日でこれほど多くの死者が発生したことを重く見た当局は、17人の死者が発生した Vadodara, Kheda, and Panchmahal の3地区に緊急医療チームを派遣した。様々な感染が考えられるが、今回のケースでは、sandfly が感染を拡大させていると見られている...
[Mod.TY- 脳炎患者らに関係するウイルスは特定されていないが、当局は sandfly(サシチョウバエ))-transmitted virus を疑っているようである。その中で最も可能性が高いのは Chandipura virus で、これまでにもインド各地の脳炎の病原体として同定されている。流行も、散発的発生もあり、55-75% の致死率で急速に進行する。 Chandipura virus outbreaks は、以前に Gujarat state で発生している]
参考文献4編の紹介(原文参照願います)
地図 Gujarat state in northwestern India

PRO/AH/EDR> Japanese encephalitis & other - India (10): (AS Assam)  20100805.2646
 情報源: The Assam Tribune 、2010年8月3日
Nalbari district 初のJapanese encephalitis [JE 日本脳炎] 感染流行により、Barkuriha village under Barbhag Revenue circle で1人が死亡した。この患者は 74歳で、高熱のため大学病院に入院となり JE と診断されていた。同村の他の1人も治療を受けている。マラリア対策当局は、DDT による消毒を4家族だけにしか行っていなかった

● 炭疽 ロシア
PRO/AH/EDR> Anthrax, human, equine - Russia: (OM Omsk) dumplings 20100805.2644
[1] 炭疽感染により1人が死亡し、馬肉が食品として出回っている
 情報源: The Moscow Times 、2010年8月3日。
モスクワ Moscow で販売される penmeni 用の馬肉を提供している、the Omsk region の1か所の農場で、炭疽 Anthrax 感染により1名死亡し、ほか5名が発病している。6名全員が病気のウマの処分に関わっていたと3日報じられた。2010年6月から病気によるウマの死亡が始まっていたが、所有者はこれを明らかにしていなかった。大手 pelmeni 製造の Darina 社に約2.5トン分の、感染のある馬肉が出荷され、Moscow, Omsk, Tyumen, Sverdlovsk, and Tver regions に製品が出回っている。
[Mod.MHJ- Pelmeni は small flour and water dumplings(小型の小麦と水のギョウザのような食べ物)である。薄い皮でくるまれ、キノコ mushrooms、タマネギ、馬肉を含めいろいろな肉を細かく刻んだ物が詰められている。シベリア地方の料理 Siberian dish で、チンギスハン Ghengis Khan の時代から続いていると考えられ、蒸したり、スープの中に入れたりして食される。携帯可能であるためハンターの間で人気がある。甘い味の sweet version of pelmeni はない。患者らは、病気のウマの処分作業で感染した]
[2] 6人が炭疽感染の疑いで入院となり、うち2人の感染が確定され、1人が死亡した。
 情報源: RT.com/TV-Novosti [in Spanish] 、2010年8月3日
シベリア Siberia 地方 オムスク Omsk 市の医師らにより、炭疽に感染した疑いのある患者127人の検査が行われた。7月28日から30日にかけ Omsk の6人が炭疽感染の疑いで入院となり、うち2人の感染が確定されている。1日1人が死亡した。この患者らは、精肉工場1か所の従業員であり、複数の動物からの感染である可能性が指摘されている。Omsk 市民83人を含む、感染の危険のある127人全員が、診察を受けている。当局は、衛生管理義務違反 violation of health and biosafety rules が感染の原因としている
[3] ウマ農場1か所と、その処理工場の関係者100人以上の隔離
 情報源: RT.com/TV-Novosti、2010年8月3日
Omsk 地方の炭疽感染流行で、100人を超える人々が隔離されている。感染患者はすべて、ウマ農場1か所と、その後に感染が判明したこのウマを処理した工場の関係者であった。農場の衛生管理義務違反と、処理場の従業員へのワクチン接種の未実施があったと当局は説明した。Tukalinsk district in Omsk regio では、1929年以降多くの炭疽感染動物が埋められてきた、炭疽感染流行地域であったと述べた。この感染馬が、カザフスタンから不法に持ち込まれたとの報道もある。馬肉はすでに "Darina" 社の1工場に送られ、pelmeni や pancakes などの様々な製品となって、ロシア各地で販売されている。
[4] 約130人が炭疽感染と見られる流行のため入院となった
 情報源: Tatar-inform、2010年8月4日
Omsk 市で約130人が炭疽感染と見られる流行のため入院となったと、3日当局が発表した。治療中の83人は、炭疽に感染した動物の精肉処理によって感染したと見られている。この肉はすでに食料品店に並んでいる。7月31日に炭疽感染流行が発生し、住民1人が死亡し、2人の炭疽感染が確定診断されている。
[5] 炭疽感染が疑われ住民130人に対し医学的チェックを行っている
 情報源: News Reporter 、2010年8月3日
報道によると、Omsk の住民130人に対し、炭疽感染が疑われるため医学的チェックを行っていると、保健大臣が述べた。同相は、現在 the Omsk Infectious Diseases Hospital に6人が入院中であるとしている。28歳の男性1名が中等症の状態にあるほかは、患者の状態は安定している。すでに2人の感染が確定しており、1日に1人が死亡した。炭疽の検査が行われている患者のほとんどが、入院患者となんらかの接触があった。入院患者らは、ウマの食肉処理に従事しており、精肉業者である LLC Darina 社に、10頭の感染のある家畜が持ち込まれていた。この肉の一部がリサイクルに回され、残りは差し押さえられている。3日、7月13日から28日の間に製造された "Russian" もしくは "Special" のラベルの貼られた、Daria 社製 dumplings を廃棄するように、との発表が出された。Omsk 地方の獣医学当局者によると、感染肉の処理関係者との接触の可能性を考慮した対策だと説明した。the Darina company は、dumplings, stuffing, soup sets, meat pies, and pancakes などの製造を行っており、ロシアの各地域に供給している。すでに、14.3トンの "Russian" and "Special" dumplings が Nizhnevartovsk [Khanty-Mansi Autonomous Region] 向けに、11トンが Tver および Khanty-Mansiysk に、500ポンドがモスクワ Moscow に向けて、それぞれ出荷されている。
[Mod.MHJ- すべての肉が dumplings に使用されているわけではないようだが、モスクワにも出回っている可能性がある...作り方はさほど難しくなく、冬によく作るが、ロシア人がその苦労を理解しているかはわからない。羊肉、馬肉、豚肉など何でもまぜて作るとの、SB氏のコメント]

● 鳥インフルエンザ、ヒト インドネシア
PRO/AH/EDR> Avian influenza, human (50): Indonesia (BN) WHO 20100804.2628
 情報源: WHO Global Alert and Response (GAR) Disease Outbreak News 、2010年8月3日
Avian influenza situation in Indonesia: update
インドネシア保健省は、新たな H5N1鳥インフルエンザの患者1名について発表を行った。 Banten Province のTangerang District 出身の 34歳女性1名が、2010年7月2日に発病し、同4日に入院したが、同7日に死亡した。検査の結果、H5N1 ウイルス感染が確認された。感染源の調査が行われている。インドネシアで確認された患者168人のうち、139人が死亡した。
[ModCP- 2010年のインドネシアで6人目の患者であり、5人目の死者の報告となった]

● カンピロバクター症 米国
PRO/AH/EDR> Campylobacteriosis - USA (02): (MT) summer resort  20100804.2627
 情報源: Belgrade News 、2010年7月30日
郡および州保健当局者が30日に明らかにしたところによると、Hebgen Lake 付近の私有給水施設の水を摂取した数名が発病した。The Montana Department of Public Health and Human Services [DPHHS モンタナ州公衆衛生自治局] は、ありふれた病気である 14人のカンピロバクター_Campylobacter_ 胃腸炎患者が確認されていると、30日に発表した。the Campfire Lodge Resort で感染した可能性が非常に高いと説明し、ほかにも70人以上の患者について関連性が疑われている( "probable.")と述べた。...
[Mod.LL- campylobacteriosis の原因(種類)は特定されていない。_Campylobacter jejuni_ は、一般的には自然治癒傾向を持つ下痢性疾患の原因菌で、1万個以上の菌を摂取することで発症する。およそ2-4日間の潜伏期間後、発熱、倦怠、下痢、腹痛などの症状を発症する。軟便から血便まで、下痢の程度は様々である。10-20%の患者で 1週間以上症状が続くことがある。少ないながら、患者 2000人に1人の割合で campylobacteriosis 後に Guillain-Barre syndrome (GBS ギラン・バレー症候群) を発症することがある。GBS の患者の 20-50%に campylobacter infection との関連性が認められ、通常下痢発症後 2-3週間で発生する。O types of _C. jejuni_ の一部 (19 と 41) は、特に GBS との関連性が強い。 Reiter's syndrome (a reactive arthritis 反応性関節炎の1種) も、複数の細菌性下痢症感染後の遺伝背景を持つ患者(genetically predisposed individuals)に発生することがある。 _C. jejuni_ infection は治療なしに治癒することが多いが、治療薬として erythromycin or ciprofloxacin が使用されることが多い]
地図 Gallatin County  

● デング熱/デング出血熱
PRO/EDR> Dengue/DHF update 2010 (39) 20100804.2636
インド、フィリピン、マレーシア、ドミニカ共和国、マルティニク、ブラジル

● インフルエンザ パンデミック (H1N1) ニュージーランド、PAHO(2件)
ニュージーランド
PRO/AH/EDR> Influenza pandemic (H1N1) (60): New Zealand (WA) 20100804.2632
Swine flu confirmed in Wairarapa
 情報源: NZTV National News 、2010年8月4日
Wairarapa で発生中のインフルエンザが豚インフルエンザ [インフルエンザ パンデミック(H1N1) ウイルス感染] であることが検査により確認された。この地域の数百名の生徒のうち、45%が発病し自宅療養中である。咳、頭痛、発熱、嘔吐、下痢などの症状が見られている。
[Mod.CP- Wairarapa は the North Island の南東部にあり、大都市ウェリントン Wellington の東にあたる]

PAHO
PRO/AH/EDR> Influenza pandemic (H1N1) (59): PAHO update 20100804.2631
 情報源: Regional Update, Pandemic (H1N1) 2009 、2010年8月2日

● 馬ウイルス性動脈炎 英国、OIE
PRO/AH/EDR> Equine viral arteritis - UK, OIE 20100805.2650
 情報源: OIE WAHID (World Animal Health Information Database) Disease Information 2010; 23(28)、2010年8月5日
Equine viral arteritis, United Kingdom
感染開始時期 2010年6月10日
前回流行時期 2005年1月
原因ウイルス Equine arteritis virus
新たな感染流行
発生地 Stoke-on-Trent, Staffordshire, ENGLAND 農場
感染した種 ウマ科 Equidae 8頭中1頭 死亡0
Affected Population: ウマとともに、肉牛とヒツジを飼育する農場 brood mares(繁殖用雌)3頭と stallion(種馬)1頭 および working show jumpers 5頭
[ModTG- Equine viral arteritis (EVA 馬ウイルス性動脈炎) はウマ科動物のウイルス性感染症で、原因となる equine arteritis virus (EAV) は the family Arteriviridae に分類される RNA ウイルスである; 世界中のウマでの感染が報告されている。the List B of the OIE に入っており、過去に Europe, Africa, North America, Australia and New Zealand が報告しているが、今のところ Asia and South America から報告されたことはない。臨床症状から他のウイルス性疾患と鑑別することは不可能である]

● 小麦の病気,Dwarf bunt スウェーデン
PRO/PL> Dwarf bunt, wheat - Sweden 20100805.2642
 情報源:The Local、2010年8月4日
Fungal disease threatens Swedish wheat harvest
スウェーデン国内各地の小麦の収穫に関し、真菌性疾患_Tilletia contraversa_ (dwarf bunt) への不安が広がっている。農業委員会 The Board of Agriculture (Jordbruksverket) は、セーデルマンランド Sodermanland で複数の感染を確認しており、さらにスウェーデン中部における感染拡大が懸念されている。Dwarf bunt はそれ自体に危険性はないが、悪臭のため商品価値をなくさせてしまう...
[Mod.DHA- 小型穀物(small grain cereals)の Dwarf bunt (or dwarf smut) は _Tilletia contraversa_ を原因とする。 小麦、ライ麦 rye 、大麦、triticale などのさまざまな grassy hosts に感染する]

● 原因不明の大量死、魚類 米国
PRO/AH/EDR> Undiagnosed die-off, fish - USA: (CA California) 20100805.2640
 情報源: Redding.com、2010年8月1日
the Centimudi Boat Ramp の観光客から Lake Shasta で7月31日の週末に大量の魚類が死亡していたとの報告があった。原因はわかっていない...
[Mod.TG- 水温の上昇に伴い、溶存酸素量が低下し魚類は文字通り窒息する ... 病気などの原因がなければの話であるが]

● 炭疽 カナダ、バイソン
PRO/AH/EDR> Anthrax, bison - Canada (07): (NT Northern Teritory) 20100804.2637
 情報源:Slave River Journal、2010年8月4日
Dead bison found near Highway 5 NT 
the Slave River Lowlands における最新の炭疽 Anthrax 感染流行が治まりつつある中,Highway 5 に近い Wood Buffalo National Park (WBNP) の職員が 2頭の死亡したバイソンを発見し、炭疽感染流行への不安が高まっている。

● ブタの病気,原因不明の疾患 カンボジア
PRO/AH/EDR> Undiagnosed disease, porcine - Cambodia (02): PRRS susp., RFI 20100804.2633
 情報源: The Phnom Penh Post 、2010年8月4日
Health officials to meet on epidemic of blue-ear in pigs
一部でベトナムからの違法な取引でカンボジア国内市場に持ち込まれたとされる、ブタの間の感染流行について、4日農業当局者らの緊急会合が開かれることとなった。80頭のブタからの血液検査により、pig diarrhoea and blue-ear 感染流行が明らかになったと述べた...中国、タイ、ラオス、ベトナムなどの流行と一致していたと説明した。ベトナムから、病気のブタをカンボジアで売りさばこうとして、異常な安値で生きたブタが持ち込まれているという... pig diarrhoea and blue-ear, or Porcine Reproductive and Respiratory Syndrome [PRRS] の深刻な流行が報告されているのは Battambang, Kampong Chhnang, Prey Veng, Kampong Cham, Svay Rieng, Takeo, Kandal and Kampot provinces である。
[Mod.AS- "pig diarrhoea" が正確には何を指しているのか不明である。過去に中国とベトナムで、ヒトの豚連鎖球菌感染とブタの PRRS との関連性が疑われたことがあり、豚連鎖球菌の症状の1つに下痢がある]

● 魚類の病気,大量死 米国 ナマズ
PRO/AH/EDR> Undiagnosed die-off, fish - USA (02): (MN) catfish
Archive Number: 20100804.2630
 投稿者 米国・Los Angeles County Department of Public Health,Dr Emily Beeler, DVM 8月3日
Necropsies and bacterial cultures on 3 catfish revealed _Edwardsiella tarda_.
つい最近,スポーツフィッシング用の池でナマズの大量死 a moderate die-off of catfish を経験した。他の種類は影響を受けなかった。この種の池には頻繁にナマズが持ち込まれている。